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中央学術研究所紀要 第28号 040森 政弘「研究所の三十年に対して思うこと」

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Academic year: 2021

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研究所の三十年に対して思うこと

まずは、中央学術研究所の創立三十周年をお祝い申し上げます。この三十年間に果たしてこられた成 果は、仰げば仰ぐほど高いものと感じております。 仏教学の方は、ほんの一端しか学んではいない私ですのに、ロポットエ学を基にした仏教理解という 立場を認めていただいて、長年にわたって講師として勉強させていただけましたことに対しては、お礼 の申し上げようもございません。 ところで、二十一世紀という人類始まっての困難な時代を目前にひかえた今、いうまでもなくこの研 究所の使命は、ますます重くなってまいりました。 そこで、率直な私見を申させていただくならば、これまでの研究所の活動は、﹁真理と創造﹂のうちの 真理の方に重心がおかれていたように感じております。これからは、創造の方にも重点をおいて、闇路 を明るく照らす新しい方便を創造しなければ、任務は全うできないのではないかと考えます。 すなわち﹁法華七論﹂を、その永遠に変わらぬ﹁体﹂である慈悲と智慧の永遠性を保ちながら、時代 や環境とともに変容すべき﹁相﹂は、ハイテク時代、宇宙時代に適合したものに創造し直して、﹁新法華 七論﹂とでも申すべきものを生み出して頂きたいと願うものであります。

自在研究所社長森政弘

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淑徳大学教授森岡清美

三十而市

地球が火事だ!火事だⅡと騒いでいるだけの時期は過ぎました。方便としてどのような車を、いや車 ではなく人々が欲しがる﹁現代的な何か﹂を、見つけ出さなければなりません。それはきっと、身近な どこかに、すでに用意され隠されていると信じます。この﹁現代的な何か﹂の発見には、理性よりもむ しろ、磨かれた感性による宗教的直観がものを言いましょう。共に感性の研鎖にはげみたいものと存じ ております。 中央学術研究所がこのたび創立三十周年を迎えられ、体制を整えて更なる発展を期しておられますこ とは、まことにお目出度いことで、創立当初から講師のお役をいただいた者の一人として、心からお歓 び申しあげるしだいです。 歴代の所長さん始め所員の方々が、教団外の専門家の意見に謙虚に耳を傾けて、それをできるだけ生 かそうと努力される真筆で誠実な姿勢に、私は深い感銘を受けてきました。他方、外部の専門家を鄭重 に扱われるあまり、やや無批判に依存しすぎる場合もあるのではないか、といったたいへん失礼な感想 41

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