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(1)区内事業所の減少と広域展開

産業構造の変化、グローバル化などの環境変化が進展する中、大田区の中心的な産業 である製造業は、1980 年代前半以降、事業所数、従業者数が減少を続けており、現在そ の数は、1980 年代前半の半分程度となっている。 図Ⅱ-1 大田区製造業の事業所数・従業者数の推移 資料:工業統計 大田区の製造業は一般機械、金属製品をはじめとする機械金属型製造業を主体として おり、約 8 割を従業者 9 人以下の小規模事業所で占められている。従業者規模別の推移 をみると、全規模階層で事業所数は減少しているが、4~9 人、10~19 人の減少率が大 きい。廃業や転業のほか、都市化の進展や取引先の区外または海外移転により地方や海 外へ工場を展開し、広域展開の中で区内事業所の規模を縮小しているケースも多いと推 察される。なお、企業の広域展開においては、区内本社との機能分担により区内の生産 規模は縮小しても、企業単位では大きく成長している場合が多いので、広域連携の可能 性が広がっている。

Ⅱ.大田区産業の現状と課題

1.ものづくり産業の現状と課題

(1998 年以前:出版業、新聞業除く) 8,372 8,139 7,154 6,033 5,040 4,778 9,177 98,824 92,909 78,028 66,759 53,373 39,976 37,641 0 3,000 6,000 9,000 1978年 1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2005年 事業所(件) 0 30,000 60,000 90,000 120,000 従業者(人) 事業所 従業者 資料:工業統計 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 1978年 1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2005年 件 1~3人 4~9人 10~19人 20~29人 30人以上 4~9人 1~3人 図Ⅱ-2 大田区製造業の従業者規模別事業所数の推移

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2001年から 2004 年にかけての大田区における製造業の開・廃業の状況をみると、開 業件数に比べて廃業件数が約4倍と、廃業の超過が続いている。区外への工場移転や事 業承継が難しく廃業を余儀なくされる事業所は多い。昨年度実施した「大田区の産業に 関する実態調査」によれば、今後の事業展開について「事業縮小」、「転・廃業」とする 事業所が従業者 3 人以下の 1 割以上を占めており、3 人以下の事業所を中心に廃業が続 くと考えられる。一方、10 人以上の事業所では「現事業の拡大」や「現事業を拡大しつ つ新分野へ進出」とする事業所も多くみられ、これら階層では積極的な事業展開が期待 される。 ただし、昨年に比べ世界的に景気が後退しており、原材料価格も大幅に高騰している ことから、現時点では現状維持あるいは転・廃業や事業縮小の割合が高まっていると考 えられる。 図Ⅱ-3 大田区製造業の開・廃業状況 資料:事業所・企業統計 図Ⅱ-4 大田区製造業の今後の事業展開意向(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) (支店、営業所等含む) 存続 存続 存続 存続    5555,,,,873873873873 新設 新設新設 新設,,,, 300 300 300 300 廃業 廃業廃業 廃業,,,, 1,174 1,174 1,174 1,174 0 2000 4000 6000 2001年 2004年 事業所 現状維持, 62.9 現状維持, 60.0 現状維持, 49.4 現状維持, 32.3 現状維持, 57.8 現事業の拡大, 30.5 現事業を拡大しつつ 新分野へ進出, 45.2 転・廃業, 16.3 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 合計 1~3人 4~9人 10~29人 30人以上 % 現状維持 現事業の拡大 現事業を拡大しつつ新分野へ進出 現事業を縮小して新分野を拡大 事業縮小 転・廃業 その他 不明 (従業者)

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(2)ものづくり企業の集積の変化

大田区の製造業は減少を続けているが、従業者一人当たりの付加価値額をみると、 1990年代半ばまで上昇を続け、それ以降も同水準を維持しており、高付加価値化が進ん でいると考えられる。大田区の製造業は、機械金属分野を中心として広域展開や技術や 技能の高度化等によりグローバル化、国際分業の進展等に対応し、付加価値を高めてい る。事業所数の減少が必ずしも大田区のものづくり集積の減衰とはいえない。 図Ⅱ-5 大田区製造業の事業所数と一人当たり付加価値額の推移 「大田区の産業に関する実態調査」により、大田区の製造業が保有する機能をみると、 全体的に「部品加工」とする事業所が圧倒的に高い。ただし、従業者 30 人以上では「製 品や部品の開発」、「製品や部品の設計」を保有する事業所も 5~6 割みられる。大田区 の製造業は、30 人以上では製品や部品の開発・設計と部品加工、29 人以下では多様な 基盤技術・技能による部品加工により、付加価値を生み出している傾向が強いといえる。 また、開発・設計や部品加工において、発注側の抱える問題に対して積極的に提案し、 新しい価値を創出することができる企業も多く、純粋な加工から知的サービスを付加し た展開が見られる。 図Ⅱ-6 大田区中小製造業の保有機能(複数回答) (1998 年以前:出版業、新聞業除く) 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 1978年 1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2005年 0 200 400 600 800 1,000 1,200 事業所数 一人当たり付加価値額 事業所 一人当たり 付加価値額 (万円) 資料:工業統計 部品加工, 67.5 部品加工, 70.1 部品加工, 67.9 部品加工, 64.3 製品や部品 の開発, 54.8 製品や部品の 設計, 58.1 部品加工, 58.1 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 合計 1~3人 4~9人 10~29人 30人以上 % 製品や部品の開発 製品や部品の設計 部品加工 製品やユニット部品等の組立・製造 製品の意匠デザイン その他 不明 (従業者) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月)

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図Ⅱ-7 大田区製造業の中分類別構成 (事業所数、2005 年) 資料:工業統計 一般機械 34.1% 金属製品 21.2% 印刷・同関連 4.9% 輸送用機械 4.6% 精密機械 4.4% 電子・デバイス 2.8% その他 14.6% 電気機械 7.3% プラスチック製品 6.1% 大田区には従業者 30 人以上を中 心とした開発・設計機能をもつ開発 型企業と、従業者 10 人以下を中心 とする様々な基盤技術や技能により 部品加工を行う企業が集積しており、 こうした企業群の集積による高い対 応力が大田区の製造業の強みといえ る。 業 種 別 内 訳 で は 、 一 般 機 械 が 34.1%、金属製品が 21.2%、電気機 械 7.3%で機械金属を中心とした構 造を維持している。 図Ⅱ-8 大田区製造業の業種別事業所数の推移(1978 年:100) 小分類別に大田区における機械金属製造業の状況をみると、2005 年時点で一般産業用 機械・装置、特殊産業用機械等の機械装置の開発・設計・組立、切削など関連部品を加 工する事業所や、金属加工機、金型・同部品の加工・製作をはじめとするその他の機械・ 同部分品を手掛ける事業所が比較的多く立地している。一方では塗装・めっき・熱処理 からなる金属皮膜・彫刻業、熱処理業、プレス加工業などを主とする金属素形材製品製 造業、製缶・溶接・板金を中心とする建設用・建築用金属製品製造業といった重装備型 の事業所も多く立地している。その他、発電用・送電用・配電用・産業用電気機械器具、 工業用プラスチック製品製造業、鋳造・鍛造をはじめとする鉄素形材製造業など、大田 区には機械金属関連のほぼ全業種がみられ、事業所を減少しつつもほぼフルセットの基 盤技術の集積は維持されている。ただし、減少が続くとことで基盤技術の集積バランス が崩れる可能性もあると考えられる。 資料:工業統計 0 20 40 60 80 100 120 140 160 食品・飲料 印刷・同関連 プラスチック製品 金属製品 一般機械 電気機械 その他機械金属 その他 1978年 1983年 1988年 1993年 1998年 2003年 2005年

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図Ⅱ-9 大田区機械金属製造業小分類別の事業所数の推移 (注)事業所数の一部の業種では若干の事業所数の変動が増減率に大きく反映されることに留意が必要 資料:工業統計 0 100 200 300 400 500 600 700 プ ラ ス チ ッ ク 板 等 プ ラ ス チ ッ ク フ ィ ル ム 等 工 業 用 プ ラ ス チ ッ ク 発 泡 ・ 強 化 プ ラ ス チ ッ ク プ ラ ス チ ッ ク 成 形 材 料 そ の 他 の プ ラ ス チ ッ ク 鉄 鋼 ・ 鉄 鋼 圧 延 製 鋼 を 行 わ な い 鋼 材 鉄 素 形 材 そ の 他 の 鉄 鋼 非 鉄 金 属 第 2 次 製 錬 ・ 精 製 非 鉄 金 属 ・ 同 合 金 圧 延 電 線 ・ ケ ー ブ ル 非 鉄 金 属 素 形 材 そ の 他 の 非 鉄 金 属 ブ リ キ 缶 ・ そ の 他 め っ き 板 等 洋 食 器 ・ 刃 物 ・ 手 道 具 等 暖 房 装 置 用 附 属 品 等 建 設 用 ・ 建 築 用 金 属 製 品 金 属 素 形 材 製 品 金 属 被 覆 ・ 彫 刻 業 , 熱 処 理 金 属 線 製 品 ボ ル ト ・ ナ ッ ト ・ リ ベ ッ ト 等 そ の 他 の 金 属 製 品 ボ イ ラ ・ 原 動 機 農 業 用 機 械 建 設 機 械 ・ 鉱 山 機 械 事業所 -80.0% -60.0% -40.0% -20.0% 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 増減率 1998年 2005年 増減率 0 100 200 300 400 500 600 700 金 属 加 工 機 械 繊 維 機 械 特 殊 産 業 用 機 械 一 般 産 業 用 機 械 ・ 装 置 事 務 用 ・ 民 生 用 機 械 等 そ の 他 の 機 械 ・ 同 部 分 品 発 電 用 ・ 産 業 用 電 気 機 械 等 民 生 用 電 気 機 械 器 具 電 球 ・ 電 気 照 明 器 具 電 子 応 用 装 置 電 気 計 測 器 そ の 他 の 電 気 機 械 器 具 通 信 機 械 器 具 ・ 同 関 連 機 械 電 子 計 算 機 ・ 同 附 属 装 置 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 自 動 車 ・ 同 附 属 品 鉄 道 車 両 ・ 同 部 分 品 船 舶 製 造 , 舶 用 機 関 航 空 機 ・ 同 附 属 品 等 産 業 用 運 搬 車 両 ・ そ の 他 計 量 器 ・ 測 定 器 ・ 分 析 機 器 等 測 量 機 械 器 具 医 療 用 機 械 器 具 ・ 医 療 用 品 理 化 学 機 械 器 具 光 学 機 械 器 具 ・ レ ン ズ 時 計 ・ 同 部 分 品 他 事業所 -80.0% -60.0% -40.0% -20.0% 0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 増減率 1998年 2005年 増減率

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「大田区の産業に関する実態調査」により大田区の製造業の受注状況をみると、受注 は広域化しており 3 人以下の事業所でも幅広い地域から受注している。これは、区内の 有力企業の多くが、区外工場など広域展開していることも背景にある。受注に対して外 注先は圧倒的に区内とする事業所が多く、大田区の製造業はそれぞれ広域的に幅広く受 注し、区内の多様な基盤技術集積を活かして多層的な企業間の取引を行っているといえ よう。 大田区の製造業は、相互連関によりお互いの広域受注を支え合い、様々な要求に応え ている。廃業等による事業所の更なる減少を放置すると、相互連関による広域受注等に 支障を来たす恐れもある。 図Ⅱ-10 大田区製造業の主な受注先の立地地域 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 図Ⅱ-11 大田区製造業の主な外注先の立地地域 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 【受注先の立地地域(第1位) 不明除く】 大田区内 24.5% 東京多磨地域 3.0% その他神奈川・千葉・埼玉 21.2% 北関東・甲信地域 7.1% その他 10.5% 京浜地域 (品川・川崎・横浜) 16.0% 都区部(大田・品川除く) 17.7% 【外注先の立地地域(第1位) 不明除く】 大田区内 58.8% 都区部(大田・品川除く) 9.6% 東京多磨地域 1.6% その他神奈川・千葉・埼玉 8.8% その他 9.8% 京浜地域 (品川・川崎・横浜) 11.4%

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(3)操業環境の悪化(都市化の進展と用地確保)

大田区では、工場の移転跡地等へ住宅や商業施設、その他のサービス関連施設への転 用が進んでおり、従来、工場の立地が多い地区であったところが、住宅の中に工場が点 在する地区へと変貌しているケースがみられる。こうした状況は準工業地域を中心に進 んでおり、工場が周辺住民に対して、操業に伴う音や交通の関連で過大注意を払わざる を得ず、拡張しようとしても土地が得られないなど、住工混在に伴う問題が生じている。 「大田区の産業に関する実態調査」においても、区内での操業上の問題点として「住工 混在で操業しにくい」が最も多く 3 割近くの事業所が挙げている。関連する「工場以外 の施設が増加」も 2 割近くの事業所が挙げている。 また、「受注先の減少」「外注先の減少」も、操業環境の悪化によるところが大きく、 これらがされに操業の有利な面を減少させる負の循環を起こしている状況にある。 住工混在に伴う問題は、近隣への配慮や騒音問題による操業時間の制約、限られた作 業場面積での非効率なレイアウトでの生産、高賃料での操業(賃借の場合)など、企業 の競争力に大きな支障を来たす面もある。ものづくり集積を維持、発展してく場合、製 造業が安心して操業を続けられる環境づくりを図っていく必要がある。 資料:開発計画研究所作成 【1994 年】 【2005 年】 :工場等 :店舗・事務所等 :住宅 :その他 28.3 16.8 15.0 5.5 14.5 13.4 19.0 17.2 20.5 4.3 24.0 1.2 5.5 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 住工混在で操業しにくい 拡張・建替が困難 地価が高い 法的規制が厳しい 人件費が高い 道路渋滞が激しい 工場以外の施設が増加 外注先の減少 受注先の減少 公共交通の利便性が低い 特にない その他 不明 % 図Ⅱ-12 大田区製造業の操業上の問題点(複数回答) 図Ⅱ-13 羽田一丁目の土地利用変化(準工業地域) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月)

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調査において指摘された「拡張・建替が困難」、「地価が高い」という問題は、区内で の事業の継続や拡大、新事業進出等を妨げる恐れがある。区内で操業を続けたいと考え ても、拡張・建替等ができない場合、区外に移転せざるを得ない状況ともなり、区内の ものづくり集積の脆弱化にもつながる可能性もある。 また、新規開業や区外からの事業所進出を阻害する要因ともなる。拡張や建替は比較 的規模の大きな企業で必要としている場合が多いものの、地価が高い大田区で新たに用 地を確保していくことは中小企業にとって負担も大きく、新規立地や事業拡大のための 用地確保や操業環境の整備を少しでも容易にしていくことが求められる。 図Ⅱ-14 工業用地価格の比較 図Ⅱ-15 大田区の工業用地価格の推移 資料:土地総合情報システム 地価公示価格(2008年、国土交通省) 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 350,000 400,000 450,000 大田区 川崎市 横浜市 北関東地域 (茨城県・栃木県) (仙台市)東北地域 円/㎡ 工業専用・工業・準工業地域 (全体) 準工業地域 工業専用・工業地域 臨海部地域(工業専用地域) 資料:土地総合情報システム 地価公示価格(国土交通省) 0 200,000 400,000 600,000 800,000 1,000,000 1,200,000 1970年 1980年 1990年 2000年 2008年 円/㎡ 工業専用・工業・準工業地域(全体)準工業地域 工業専用・工業地域 臨海部地域(工業専用地域)

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(4)経営者・従業員の高齢化と若手人材の不足

「大田区の産業に関する実態調査」によれば、大田区の製造業の経営上の課題のうち、 社内事業環境に関する項目を抽出してみると、「従業員の高齢化」、「若手従業員の確保・ 育成」が多く挙げられており、従業員の高齢化と今後の事業の担い手となる若手従業員 の確保・育成は主要な課題と考えられる。 同調査によれば、経営者の 6 割近くが 60 歳以上で、50 歳代が3割弱、40 歳代以下は 1割に満たない状況である。60 歳以上の中には 70 歳以上のケースもあり、全国的な平 均と比して、やや高齢化が進んでいる。 また、従業者 30 人以上の企業では 7 割以上が事業の継承者を決めているのに対し、3 人以下では7割以上が事業の継承者を決めていない状況にある。決めていない主な理由 は「継承意思のある子息・親族がいない」ためである。特に 3 人以下では経営者も高齢 化が進んでおり、これまで培われてきた技術・技能も伝承されず、基盤技術集積の機能 低下につながる恐れがある。技術は設備と技能から成り立っており、技能を担う人材が 減少することで、技術力の低下にもつながる。そのため、技能の継承を地域として図っ ていくことが求められる。 図Ⅱ-16 大田区製造業の経営者の年齢 図Ⅱ-17 大田区製造業の従業者規模別事業継承者の状況 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 50歳代 28.4% 60歳以上 58.1% 20歳代以下 0.3% 40歳代 7.0% 30歳代 1.4% 不明 4.7% 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 43.7 20.8 51.1 62.3 74.2 48.1 71.2 40.0 28.6 25.8 0% 20% 40% 60% 80% 100% 合計 1~3人 4~9人 10~29人 30人以上 決めている 決めていない 不明

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いる 12.5% 不明 12.8% いない, 74.7% 資料:大田区の産業に関する実態調査 (平成 19 年 12 月) 図Ⅱ-19 大田区製造業の女性技術者 ・技能者の雇用状況 「大田区の産業に関する実態調査」によれば、製造業で確保・育成が必要とされる人材 は、主に現場の技能者・職人である。区内の製造業は、今後、熟練従業員の退職によっ て技術・技能の維持が困難になるとの危機意識を抱いており、規模が大きくなるほどそ の傾向が強くなっている。そうした企業では、若手人材を確保するとともに、熟練従業 員の雇用を延長して、その技術・技能を継承するという対処法が考えられている。 若手人材がものづくりの現場で働きたくなるような環境を整えるとともに、区内に数 多く存在する熟練職人を生かして、その技術・技能を流出させることなく若手人材に継 承していくような仕組みを構築していく必要がある。 図Ⅱ-18 大田区製造業で確保・育成が必要となる人材 他方、少子高齢化が進展する中で注目 を集めている女性労働力について、「大田 区の産業に関する実態調査」よりみると、 女性技術者・技能者を雇用している事業 所は 12.5%である。女性技術者・技能者 の多くは組立や検査工程に従事する場合 が多いと推察されるが、設計や工作機械 のオペレーション等を担当している場合 もあり、若手人材ととともに女性労働力 の活用も視野に入れていく必要がある。 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 27.6 6.2 10.3 24.5 1.5 11.1 7.7 5.2 55.7 8.5 19.8 2.3 8.5 0.5 8.2 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 後継者・幹部候補 経営・管理専門職 経理事務職 営業職 製品デザイナー CAD/CAE/CAM技術者 機械・装置の設計者 電子・制御システム設計者 現場の技能者・職人 補助作業者 生産・品質管理技術者 安全・衛生管理技術者 検査・測定技術者 その他 不明 %

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(5)需要の低迷・原材料価格の高騰

「大田区の産業に関する実態調査」より、大田区の製造業の経営上の課題のうち取引 環境をみると、6 割以上の事業所が「原材料価格の高騰」を課題として挙げている(平 成 19 年 12 月時点)。また、中国をはじめとする新興国の経済成長などにより、原材料 の需要が逼迫する状況は今後も続くと考えられ、価格水準も高止まりすることが予想さ れる。原油価格の水準も不安定となりがちである。そのため、今後は、材料高や原燃料 高による高コスト構造化に対して強い企業体質をつくっていくことが必要となり、それ を促進する取組が求められる。 また、メーカーの海外進出と現地調達の高まりによって国内での部品調達が減り、受 注が減少するとともに、海外調達の安価なコストに影響され単価が下がる傾向もある。 同調査によれば、取引環境に関する経営上の課題として、「受注単価の低減」、「国内需要 の低迷」が「原材料価格の高騰」に次いで多く挙げられている。こうした構造的変化に 対応するためには、技術の高度化(高品質化と高効率化)を進め、海外ではできない高 付加価値のものづくりを実現していく必要がある。需要が低迷する中で生き残っていく ためには、技術の高度化は不可欠であり高度化に向けた取組をいっそう促進していく必 要がある。

(6)経営上の課題

「大田区の産業に関する実態調査」において明らかになったものづくり企業の経営者が 認識する経営上の課題は、取引環境に関しては、「原材料価格の高騰」、「受注単価の低減」、 「国内需要の低迷」、社内事業環境に関しては、「従業員の高齢化」、「設備の老朽化」、「若 手従業員の確保・育成」、立地環境に関しては「区内周辺での外注先の減少」が挙げられ ている。 現在、差し迫った課題としての「取引上の課題」と、中期的な課題としての「人材面 での課題」、「設備の老朽化」に、同時に取り組んでいくことが求められている。 経営革新の推進、資金調達の円滑化、財務体質の強化などを支援することにより、競 争力の維持・向上を図るべきである。

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図Ⅱ-20 大田区製造業の経営上の課題(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 4.3 26.2 5.1 45.0 18.1 8.5 46.3 23.9 62.3 3.7 1.7 41.9 18.3 1.3 6.8 44.3 0.8 25.4 34.4 19.0 9.6 9.6 1.3 9.5 15.5 26.6 7.3 5.5 2.0 2.0 3.8 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 大企業進出による競争激化 中小同業者との競争激化 新規参入事業者の増加 国内需要の低迷 品質管理の要求の高度化 環境対策要求の高度化 受注単価の低減 仕事の海外流出 原材料価格の高騰 代金回収の悪化 その他(取引環境) 設備の老朽化 設備の不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 従業員の高齢化 従業員の過剰 技術・技能の継承 若手従業員の確保・育成 後継者の確保・育成 債務の過剰・金利負担の増加 資金調達が困難 その他(社内事業環境) 地価の高騰 人件費の高騰 区内周辺での外注先の減少 工場用地の不足 賃貸工場の不足 その他(区内立地環境) その他 不明 % 取 引 環 境 社 内 事 業 環 境 立 地 環 境

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(1)減少が続く小売業

大田区の小売業の事業所数、従業者数の推移をみると、1980 年代前半から事業所数(店 舗数)が減少を続ける一方で、従業者数は横ばいとなっており、店舗当たりの従業者数 の増大、すなわち店舗の大規模化という流れが読みとれる。大型店の立地が進展する一 方で、従来の地域商業の中心であった商店街の集客が低下し、小規模店舗の経営環境が 厳しさを増すケースが増加していると推察される。 2001年から 2004 年にかけての大田区における小売業の開・廃業の状況をみると、新 設件数に比べて廃業件数が約 2 倍となっている。大型店や専門店の進出、後継者がいな いことなどを背景に廃業が増大しており、小売店の減少は続くと予想される。「大田区の 産業に関する実態調査」によれば、約 2 割の小売店は「転・廃業」を考えているとの回 答になっている。商店街の中心である小売業の減少は商店街にも大きな影響を及ぼし、 商店街の機能低下が危惧される。 図Ⅱ-21 大田区小売業の事業所数・従業者数の推移 図Ⅱ-22 大田区小売業の開・廃業状況

2.商業・サービス業の現状と課題

資料:商業統計 5,585 6,825 7,097 8,369 9,226 9,143 33,089 37,249 33,850 35,644 33,157 33,818 0 3,000 6,000 9,000 12,000 1976年 1982年 1988年 1994年 1999年 2004年 事業所 0 10,000 20,000 30,000 40,000 従業者(人) 事業所 従業者 資料:事業所・企業統計 存続 存続 存続 存続    4444,,,,987987987987 新設 新設 新設 新設, , , , 605605605605 廃業 廃業 廃業 廃業,,,, 1,210 1,2101,210 1,210 0 2,000 4,000 6,000 2001年 2004年 事業所

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(2)多様化するサービス業等

サービス業は様々な業種があるため、事業所数または従業者数については、一定の割 合(5%程度)を占める、あるいは最近増加傾向にある運輸業、卸売業、対事業所サー ビス業、医療・福祉、生活関連サービス業、一般飲食店を対象として、2001 年から 2006 年における変化をみることとする。 サービス業においては、事業所数では運輸業と医療・福祉で増加しているものの、そ の他業種では減少している。従業者数では対事業所サービス業と医療・福祉が増加して いるほか、その他業種では減少している。対事業所サービス業では情報通信技術の進展 に対応した情報サービス業のほか、警備業、労働者派遣業等で従業者が増加している。 また高齢化の進展を背景に、医療・福祉では介護事業を中心に事業所数、従業者数とも に増加傾向にある。 図Ⅱ-23 大田区サービス業等の事業所数・従業者数の推移 対事業所サービス業:情報通信業、自動車整備業、機械等修理業、物品賃貸業、広告業、 専門サービス業、その他の事業所サービス業 生活関連サービス業:洗濯・理容・美容・浴場業、その他の生活関連サービス業 資料:事業所・企業統計 【事業所】 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 運輸業 卸売業 対事業所サービス業 医療・福祉 生活関連サービス業 一般飲食店 事業所 -20.0% -10.0% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 増減率 2001年 2006年 増減率 【従業者】 0 10,000 20,000 30,000 40,000 運輸業 卸売業 対事業所サービス業 医療・福祉 生活関連サービス業 一般飲食店 人 -20.0% -10.0% 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% 増減率 2001年 2006年 増減率

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2001年から 2004 年にかけての大田区におけるサービス業等の開・廃業の状況をみる と、道路旅客運送業、道路貨物運送業を中心とする運輸業、医療・福祉で新設件数が廃 業件数を上回っており、事業所の新規開業が進んでいる。それに対して、卸売業、対事 業所サービス業、生活関連サービス業、一般飲食店では廃業件数が新設件数を上回って おり、事業所数の減少傾向が続く方向にある。「大田区の産業に関する実態調査」によれ ば、4 割以上の一般飲食店は「転・廃業」を考えており、大幅に減少する可能性もある。 ただし、対事業所サービス業では、情報サービス業、機械等修理業等において新設事業 所の従業者数が廃業事業所の従業者を上回っており、従業者数が増加傾向にある。 図Ⅱ-24 大田区サービス業等の開・廃業状況 資料:事業所・企業統計 存続 存続 存続 存続    2222,,,,028028028028 新設 新設 新設 新設, , , , 245245245245 廃業 廃業 廃業 廃業,,,,448448448448 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 存続 存続存続 存続    1111,,,,959595 795 新設 新設新設 新設....142142142142 廃業 廃業廃業 廃業....251251251251 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 存続 存続 存続 存続    1111,,,,229229229229 新設 新設 新設 新設,,,,243243243243 廃業 廃業廃業 廃業,,,,160160160160 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 存続 存続存続 存続    1111,,,,470470470470 新設 新設 新設 新設, , , , 253253253253 廃業 廃業 廃業 廃業,,,,376376376376 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 存続 存続 存続 存続    2222,,,,131131131131 新設 新設 新設 新設, , , , 171171171171 廃業 廃業廃業 廃業,,,,401401401401 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 存続 存続 存続 存続    1111,,,,269269269269 新設 新設 新設 新設....459459459459 廃業 廃業 廃業 廃業. . . 306. 306306306 0 1,000 2,000 3,000 2001年 2004年 事業所 医療・福祉 対事業所 サービス業 卸売業 生活関連 サービス業 一般飲食店 運輸業

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影響はない 8.7% 悪い影響が ある 42.9% 不明 5.4% 良い影響が ある 2.7% 多少良い影 響がある 12.8% 多少悪い影 響がある 27.5% 図Ⅱ-25 大型店進出による売上への 影響 資料:大田区の産業に関する実態調査 (平成 19 年 12 月)

(3)激化する大型店等との競争

「大田区の産業に関する実態調査」によれば、小売業の 3 割以上は「大型チェーン店 による競争激化」を経営上の課題としている。大型店進出の影響について、商店街の約 7 割は「多少悪い影響がある」または「悪い影響がある」としている。小売業等が集ま る商店街では、周辺での大型店の進出が大きな課題となっており、大型店等との競争あ るいは共生していくための工夫が不可欠となっている。 商店街はもともと地域の消費活動の 拠点として役割を果たしていたが、近 年の大型店の進出等により人の流れを 奪われて機能不全に陥っているところ も多く、それに伴って小売業等の経営 も厳しさを増している。大型店が周辺 に進出して買い物需要を吸い上げる一 方で、集客の核をつくれない商店街で は来街者が減少し、売上げの減少を招 いている。今後は商店街を買い物の場 としてだけではなく、周辺住民の特性 やニーズに対応した総合的な生活支援 サービスの拠点として、再構築を検討 していく必要もある。

(4)道路交通渋滞

「大田区の産業に関する実態調査」によれば、運輸業、卸売業では「道路渋滞が激し い」を操業上の問題点として挙げる事業所が多く、これら業種の振興を図る場合、大田 区内の関連部署、東京都、国と連携した道路整備、物流の効率化に向けた取り組みが求 められる。 図Ⅱ-26 運輸業、卸売業、対事業所サービス業の操業上の問題点(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 道路渋滞が激しい, 39.3 道路渋滞が激しい, 37.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 運輸業 卸売業 対事業所サービス業 % 条件にあった賃貸施設が少ない 拡張・建替が困難 地価が高い 人件費が高い 道路渋滞が激しい 外注・連携先が少ない 公共交通による通勤が不便 法的規制が厳しい 特にない

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(5)経営者、従業員の高齢化と若手人材の不足

①小売業、飲食店、生活関連サービス業

小売業、一般飲食店、生活関連サービス業では、製造業等と同様に従業員の高齢化が 進んでおり、若手経営者・従業員の確保と育成や事業承継の円滑化を講じていくことが 求められている。「大田区の産業に関する実態調査」によれば、大田区の小売業では経営 者の 6 割以上が 60 歳以上となっており、そのうち 70 歳以上が 2 割を超えている。一般 飲食店では 4 割、生活関連サービス業では 5 割近くが、60 歳以上の経営者となっている。 事業承継について、小売業、生活関連サービス業で 6 割程度が承継の意向を示してお り、一般飲食店は転・廃業の意向が高いこともあり、承継の意向が 4 割程度となってい る。しかし問題は、厳しい経営環境の中で、事業継承者が確保できるかということであ り、特に小売業においては、商店街再生の動きと連動を図りながら、子息・親族による 継承だけでなく、社会的な事業承継の仕組みを構築していく必要がある。同調査によれ ば、商店街全体の維持、活性化のためにも小売業等の事業承継対策は不可欠であると指 摘されている。 図Ⅱ-27 小売業、一般飲食店、生活関連サービス業の経営者の年齢 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 図Ⅱ-28 小売業、一般飲食店、生活関連サービス業の事業承継の考え方 40歳代 40歳代 40歳代 50歳代 50歳代 50歳代 60歳代 60歳代 60歳代 70歳以上 70歳以上 70歳以上 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小売業 一般飲食店 生活関連サービス業 30歳代以下 40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上 不明 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 子息・親族に継承 子息・親族に継承 子息・親族に継承 転・廃業 転・廃業 転・廃業 意欲ある 従業員に継承 意欲ある 従業員に継承 意欲ある 従業員に継承 0% 20% 40% 60% 80% 100% 小売業 一般飲食店 生活関連サービス業 子息・親族に継承 意欲ある従業員に継承 外部の有能な人材に継承 他社等に売却 転・廃業 その他 不明

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②運輸業、卸売業、対事業所サービス業

「大田区の産業に関する実態調査」より、大田区の運輸業、卸売業、対事業所サービ ス業の経営上の課題のうち、社内事業環境に関する項目を抽出してみると、運輸業では 「若手従業員の確保・育成」、次いで「従業員の高齢化」が多く挙げられており、特に若 手従業員の確保・育成が課題になっている。卸売業では「従業員の高齢化」と「若手従 業員の確保・育成」を課題とする事業所がそれぞれ 4 割前後みられる。対事業所サービ ス業では半数が「若手従業員の確保・育成」を挙げており、主な課題になっている。 同調査によれば、大田区の運輸業、卸売業では経営者の 5 割強が 60 歳代以上であり、 対事業所サービス業では 4 割弱が 60 歳以上となっている。事業承継について、運輸業 は約 6 割の事業所が承継の意向を示しており、卸売業は 7 割近く、対事業所サービス業 では 8 割以上が承継の意向を示している。小売業等と同様に、問題は、厳しい経営環境 の中で、事業継承者が確保できるかということであり、こうした業種の振興を図る場合、 事業承継に対する支援についても検討していくことが求められる。 図Ⅱ-29 運輸業、卸売業、対事業所サービス業の経営者の年齢 図Ⅱ-30 運輸業、卸売業、対事業所サービス業の事業承継の考え方 50歳代 50歳代 50歳代 60歳以上 60歳以上 60歳以上 0% 20% 40% 60% 80% 100% 運輸業 卸売業 対事業所サービス業 30歳代 40歳代 50歳代 60歳以上 不明 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 子息・親族に継承 転・廃業 子息・親族 に継承 子息・親族に継承 意欲ある 従業員に継承 意欲ある 従業員に継承 意欲ある 従業員に継承 0% 20% 40% 60% 80% 100% 運輸業 卸売業 対事業所サービス業 子息・親族に継承 意欲ある従業員に継承 外部の有能な人材に継承 他社等に売却 転・廃業 その他 不明

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(6)経営上の課題

①地域需要の掘り起こしが迫られる小売業、飲食店、生活関連サービス業

国内の消費者需要が拡大しない、あるいは安定化した状況の中で、大田区の小売業等 はきびしい経営環境に直面している。「大田区の産業に関する実態調査」によると、大田 区の小売業、一般飲食店、生活関連サービス業の取引環境に関する経営上の課題を抽出 してみると、小売業では「同業者との競争激化」、「大型チェーン店による競争激化」、「販 売価格の低下・上昇難」、「国内需要の低迷」が課題となっている。一般飲食店では「原 材料の不足・価格の上昇」も課題となっており、生活関連サービス業では「同業者との 競争激化」を課題とする事業所が最も多い。 こうした状況に対応し事業を継続していくためには、少子高齢化や核家族化などの社 会構造の変化によって生じてくる地域住民の潜在的な需要を洞察して、大型店とは異な るきめ細かなサービスを提供するなど、事業としての付加価値を高めていく必要がある。 加えて、羽田空港の集客力を活かした国内外の新たな顧客開拓も必要とされ、そうした 展開を促進する取組が求められる。

②同業者との競争激化に直面する運輸業、卸売業、対事業所サービス業

「大田区の産業に関する実態調査」によると、大田区の運輸業、卸売業、対事業所サ ービス業の取引環境に関する経営上の課題を抽出してみると、運輸業では「同業者との 競争激化」、次いで「新規参入業者の増加」、「仕入れ価格の高騰」を挙げる事業所が多い。 卸売業では「同業者との競争激化」、「仕入れ価格の高騰」、「国内需要の低迷」、対事業所 サービス業では「同業者との競争激化」、「受注単価の低減」、「仕入れ価格の高騰」、「国 内需要の低迷」が比較的多く挙げられている。 運輸業、卸売業、対事業所サービス業も小売業等と同様に国内需要が低迷する中で、 同業者との競争が激化し、厳しい経営環境に直面している。こうした状況に対応し事業 を継続していくためには、広域的な需要開拓とともに地域産業の潜在的な需要を洞察し て、同業者に対する優位性を高め事業の付加価値を向上していく必要がある。運輸業や 卸売業、対事業所サービス業の振興を図る場合、そうした市場開拓や付加価値向上の展 開を促進する取組が求められる。

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図Ⅱ-31 小売業の経営上の課題(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 図Ⅱ-32 一般飲食店の経営上の課題(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 36.2 42.3 11.3 29.1 14.6 1.4 6.1 16.0 13.1 17.4 32.9 7.5 3.8 9.9 13.6 1.4 9.4 5.2 3.8 3.3 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 大型チェーン店による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 設備の老朽・不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 原材料の不足・価格の上昇 従業員の育成が困難 人件費の増加 販売価格の低下・上昇難 債務の過剰・金利負担の増加 代金回収の悪化 事業資金の調達難 従業員の確保難 従業員の過剰・削減難 後継者の確保難 技術・技能の継承難 その他 不明 % 22.4 31.6 17.1 21.1 25.0 1.3 3.9 27.6 11.8 10.5 23.7 2.6 1.3 6.6 22.4 0.0 3.9 2.6 10.5 9.2 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 大型チェーン店による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 設備の老朽・不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 原材料の不足・価格の上昇 従業員の育成が困難 人件費の増加 販売価格の低下・上昇難 債務の過剰・金利負担の増加 代金回収の悪化 事業資金の調達難 従業員の確保難 従業員の過剰・削減難 後継者の確保難 技術・技能の継承難 その他 不明 %

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図Ⅱ-33 生活関連サービス業の経営上の課題(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 図Ⅱ-34 運輸業の経営上の課題(複数回答) 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 27.7 39.8 21.7 10.8 20.5 2.4 0.0 15.7 6.0 14.5 18.1 6.0 3.6 8.4 21.7 2.4 18.1 8.4 8.4 8.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 大型チェーン店による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 設備の老朽・不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 原材料の不足・価格の上昇 従業員の育成が困難 人件費の増加 販売価格の低下・上昇難 債務の過剰・金利負担の増加 代金回収の悪化 事業資金の調達難 従業員の確保難 従業員の過剰・削減難 後継者の確保難 技術・技能の継承難 その他 不明 % 0.0 44.1 25.4 28.8 0.0 37.3 3.4 8.5 3.4 22.0 3.4 1.7 0.0 47.5 0.0 3.4 67.8 16.9 6.8 10.2 0.0 16.9 25.4 10.2 15.3 11.9 5.1 0.0 3.4 61.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 大企業進出による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 受注単価の低減 仕事の海外流出 仕入れ価格の高騰 環境対策の要求の高度化 代金回収の悪化 その他(取引環境) 設備の老朽化 設備の不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 従業員の高齢化 従業員の過剰 技術・技能の継承 若手従業員の確保・育成 後継者の確保・育成 債務の過剰・金利負担の増加 資金調達が困難 その他(社内事業環境) 地価が高い 人件費が高い 区内周辺での外注先の減少 事業用地の不足 賃貸施設の不足 その他(立地環境) その他 不明 % 取 引 環 境 社 内 事 業 環 境 立 地 環 境

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図Ⅱ-35 卸売業の経営上の課題(複数回答) 図Ⅱ-36 対事業所サービス業の経営上の課題(複数回答) 16.0 55.0 11.0 48.0 35.0 6.0 52.0 7.0 6.0 4.0 17.0 8.0 0.0 9.0 43.0 4.0 9.0 39.0 18.0 9.0 13.0 6.0 16.0 19.0 11.0 3.0 3.0 11.0 3.0 2.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 大企業進出による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 受注単価の低減 仕事の海外流出 仕入れ価格の高騰 環境対策の要求の高度化 代金回収の悪化 その他(取引環境) 設備の老朽化 設備の不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 従業員の高齢化 従業員の過剰 技術・技能の継承 若手従業員の確保・育成 後継者の確保・育成 債務の過剰・金利負担の増加 資金調達が困難 その他(社内事業環境) 地価が高い 人件費が高い 区内周辺での外注先の減少 事業用地の不足 賃貸施設の不足 その他(立地環境) その他 不明 % 取 引 環 境 社 内 事 業 環 境 立 地 環 境 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月) 4.8 47.6 7.1 31.0 33.3 0.0 33.3 2.4 2.4 9.5 21.4 2.4 0.0 0.0 21.4 2.4 16.7 50.0 26.2 11.9 16.7 2.4 14.3 28.6 7.1 4.8 2.4 16.7 4.8 2.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 大企業進出による競争激化 同業者との競争激化 新規参入業者の増加 国内需要の低迷 受注単価の低減 仕事の海外流出 仕入れ価格の高騰 環境対策の要求の高度化 代金回収の悪化 その他(取引環境) 設備の老朽化 設備の不足 設備の過剰 在庫の増加・過剰 従業員の高齢化 従業員の過剰 技術・技能の継承 若手従業員の確保・育成 後継者の確保・育成 債務の過剰・金利負担の増加 資金調達が困難 その他(社内事業環境) 地価が高い 人件費が高い 区内周辺での外注先の減少 事業用地の不足 賃貸施設の不足 その他(立地環境) その他 不明 % 取 引 環 境 社 内 事 業 環 境 立 地 環 境 資料:大田区の産業に関する実態調査(平成 19 年 12 月)

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