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はじめに こどもが急激に減少しています こどもは次の世代の支え手であり こどもの急激な減少が地域社会に及ぼす影響 は深刻であり 少子化の流れを変えることは喫緊の課題です さらに こどもや育児を取り巻く社会環境 家庭環境も急激に変化しています 深刻化する児童虐待等の問題は こどもと親への社会的な支援が

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Academic year: 2021

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(導入編)

九州地方知事会

育児費用の社会的支援等に関する研究会

第122回九州地方知事会議(H15.10.28)での発案を受けて

中間報告(導入編)

平成16年5月19日

(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県・山口県) <事務局 佐賀県>

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2 ○ こどもが急激に減少しています。 ○ こどもは次の世代の支え手であり、こどもの急激な減少が地域社会に及ぼす影響 は深刻であり、少子化の流れを変えることは喫緊の課題です。 ○ さらに、こどもや育児を取り巻く社会環境、家庭環境も急激に変化しています。 ○ 深刻化する児童虐待等の問題は、こどもと親への社会的な支援が急務であること の警鐘です。 ○ 一方、長引く不況等により、財政状況は極めて厳しく、子育て支援にかかる必要 な財源確保も非常に困難な状況であると認識しています。 ○ このような中、九州地方知事会では、第 122 回九州地方知事会議において各県知 事の同意の下、平成 15 年 11 月に「育児費用の社会的支援等に関する研究会」を立 ち上げ、これまで月 1 回程度、議論を重ねてきました。 ○ 今般、第 123 回九州地方知事会議の開催に当たって、九州・山口各県の県民をは じめ育児費用の社会的支援の在り方について広く御意見を伺う契機とするととも に、今後の研究会の議論における更なる議論の出発点にするため、これまでの議論 を中間的に整理したものです。 ○ この「中間報告」により、一人でも多くの人々が、こどもをめぐる現在の深刻な 状況とそれを打開するためのこの提案に理解を示していただくことを切に願うも のです。

はじめに

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【背 景】

『九州・山口の子育ての心配・・・ある九州・山口の夫婦の会話』 九州・山口各県は、このような悩みや不安を抱いている方々のことを心配していま す。 例えば、九州・山口在住のA男さん(29歳)、B子さん(29歳)は、結婚して2 年目ですが、最近2人の間でこどものことについて話すことが増えてきました。A男 さんは、そろそろこどもがほしいといっていますが、B子さんは悩んでいます。 A男「そろそろ、こどものことを考えようか。」 B子「そうね、そろそろこどもがほしいわね。でも、今、仕事がおもしろくて、仕 事は続けたいの。両立はできるかどうか自信ないわ。」 A男「僕も、子育てにはできるだけかかわっていきたいと思っているから、二人で なんとかやっていけるのじゃないか。」 【不妊への支援は?】 B子「もし、なかなかこどもができなかったら、不妊治療とか受けなければならな いのかしら。そんな相談はどこにしたらいいのかしら、医療機関?」 A男「どこだろう。それに不妊治療って保険が利かないんだろう、費用が高額にな ると聞いているけど。」 【保育の支援は?】 B子「こどもが生まれたら、1歳になるまでは育児休業の制度はあるから何とかな るけれど、その後は保育所に預けなければならないわ。近くに保育所がある のかしら。」 A男「この間、認可保育所に入るために待機しているこどものことを新聞で見たけ れど、保育所っていつでも入れるわけではないのかな。」 B子「それに仕事を辞めてしまうと保育所には入れないわ。姉は専業主婦だからこ どもを保育所に預けられず、自由な時間がないからストレスが溜まるといっ ていたわ。」 A男「でも、保育料も高いらしいよ。」 B子「収入に応じて保育料が決まっているらしいわ。働いてもほとんど保育料に消

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4 えていきそうね。そうなると保育料のために働くみたいね。 それにね、この前、従姉妹に聞いたけど、2番目のこどものお産で福岡から 鹿児島の実家に里帰りしたらしいけど、福岡の保育所をやめると戻ってきた ときにすぐに入れないから、保育料を払い続けたんだって。なんだか納得い かないわね。」 A男「なんだかこどもがいると、いろいろ大変みたいだな。」 【急病の場合の支援は?】 B子「こどもが急病になった時なんかも心配だわ、医療機関が近くにあるかしら。 特に夜中や日曜日なんかに高熱が出たりした時、すぐに看てくれるところが 近くにあればいいけど。」 A男「う∼ん。それにしても家の近くに、あまり小児科の医療機関は見かけないな あ。小児科は夜中に急患があったりして、大変な割に収入が少なくて、希望 が少ないんだって。」 B子「そうね、治療費なんかも時間外だと高いのかしら。小児科には、例えば診療 報酬の単価を上乗せするとか、公費で優遇するようにすれば、小児科を希望 する医師も増えてくるんじゃないかな。」 【小学生の放課後の支援は?】 B子「小学校に入ったら入ったで、二人とも働いていたら、昼間は鍵っ子になって しまうわね。低学年までは誘拐などいろいろな事件が起こっているから心配 だわ。」 A男「せめて夕方まで、こどもをみてくれるところがあればなあ。」 【教育費への支援は?】 B子「先の話になるけど、大学なんかの教育費も大変そうよね。やっぱり仕事はや められないわ。一度やめてしまうと、再就職も難しいし。」 A男「そうだな、下宿なんかしたら、生活費なんかの仕送りも随分かかるだろうな あ。」

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5 【子育て費用(児童手当など)の支援は?】 B子「費用といえば、幼いときの子育て費用もばかにならないんじゃないかしら、 児童手当が月5,000円もらえると聞いたけど。」 A男「でも、だれでももらえるわけじゃないらしいよ。所得が多い人はもらえない みたいだし。」 B子「うちはもらえるのかしら。でも、額が中途半端よねえ。もらわないよりはま しだと思うけど。」 【子育て不安、育児ストレスへの支援は?】 B子「でも一番心配なのは、うまく子育てができるかということよ。私いままでほ とんど赤ちゃんを抱いたことがないけれどうまく育てられるかしら。お互い の両親も近くにいないし。最近、育児ノイローゼや虐待のことが頻繁にニュ ースになるでしょう?自分がそうならない自身はないなあ。だから、あなた にも分担してほしいけど、こどものために早く帰れるの?」 A男「正直言って、自信ないなあ。今の職場はそういう雰囲気ではないからなあ。 何だか子育てをしながら仕事を続けるのは難しいなあ。」 B子「なんだかこどもを育てるのは心配ごとや苦労が増えるばかりで何かいいこと がなさそうね。」

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【課 題】

このような悩みを持たれている方々の不安が晴れて、いつでも安心してこどもを産 み育てることができるようにするためにはどうすればいいのか、九州・山口各県は一 緒に、真剣に考えました。 A男さん、B子さんのような夫婦にどのようなサポートが大事でしょうか。 まずは、こどものセキュリティ−(安全)です。 夜間小児救急医療という「こどものセキュリティ−(安全)」は、緊急性、重要性が とても高く、そのための環境整備には、医師の確保などが必要であり、そのためのお 金を確保することが必要です。 そして、妊娠にかかる費用や生まれてから成長に応じた育児費用の支援です。 さらには「こどもの教育費」の負担感です。 未来を担うこどもが、しっかりとした「教育」を受けることは社会にとっても、と ても有益ですが、学校の授業料は高くなる一方で、A男さんB子さんのご夫婦のよう に「こどもの教育費」を負担に感じるのは、正直な実感ではないでしょうか。 子育て費用の負担を少しでも軽くするために公費で支援と考えるのですが、行政も 財政が苦しく、費用を工面することが難しいというのが今の状況です。 そこで、 ① 社会全体で育児費用をみんなで助け合うことができないでしょうか。 例えば、子育てそのものにはあまり効果的ではないといわれる「児童手当」は、 手当をもらいながら保育所も利用できる家庭がある一方、どちらも利用できない 家庭もあり、子育てをみんなで支援するという観点からは、不満を抱く人もいる かもしれません。 また、今の子育て支援制度は、バラバラで、手続きも面倒だという御意見も多 いようです。 このため、例えば「児童手当」に充てているお金を使って基金をつくり、地域 の実情にあった子育て支援の費用にできないかと考えました。 また、すべての人や事業所が定額を出し合い(仮に月額100円出し合った場

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7 合、九州・山口で年間60億円程度になります。)その集めたお金を活用したり、 年金積立金を債権というかたちで、こども自身に無利子で貸し付けたりすること ができないかと考えています。 ② さらに子育て支援の税金の運用のあり方として、もっと「融通性」ができない でしょうか。 例えば、今の子育て支援のさまざまな制度は、次のような「壁」があるために 利用しにくいものとなっています。 第1に国庫補助(負担)制度という壁・・・補助金制度は全国一律の基準で補 助対象や支給額が定められているため地域の実情に合わない場合があります。例 えば、小規模な高齢者デイサービスに小規模放課後児童クラブなどを設置し、複 合施設にすることにより、より効率的で地域の実情に応じた事業ができても、そ れぞれでは補助要件を満たさずに、柔軟に対応ができないこともあります。 第2に九州・山口各県の県境という壁・・・転勤など他県への転居が多くなっ ているにもかかわらず、県によって受けられるサービスが受けられなかったりす る場合があります。例えば第2子のお産で里帰りした場合でも、上の子が保育所 を利用する場合に、不便な面も見受けられます。 このような社会全体で支援する仕組みをつくりながら、「壁」を取り払って、「か ゆいところに手が届く」子育てサービスができて、どこにいても安心して子育て ができる環境をつくっていくために、具体的な提案を実現しながら、一人でも多 くの人がこどもを産み育てたいと思える環境にすることが九州・山口の願いです。

参照

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