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今年度の校内研究について
平成23年4月15日 研修部1 研究主題
「学習活動の基盤となる言語力の育成」
~国語科に関する基礎的な言語力を高める活動のあり方~2 主題設定の理由
<今日的な課題や学習指導要領改訂に関わって> 今日の学校教育においては、思考力・判断力・表現力の育成が重視されて いる。そのため、新学習指導要領では、思考力・判断力・表現力といった学 力形成のための学習活動として、すべての教科で言語活動の充実を図ること が掲げられている。 新学習指導要領国語編の目標は、「国語を適切に表現し、正確に理解する能 力を育成し、伝え合う力を高めるとともに、思考力や想像力及び言語感覚を 養い、国語に対する関心を深め、国語を尊重する態度を育てる。」としている。 「国語を適切に表現する能力」とは、国語を適切に使う能力や国語を使って 内容や事柄を適切に表現する能力を表す。「国語を正確に理解する能力」とは、 国語の使い方を正確に理解する能力や国語で表現された内容や事柄を正確に 理解する能力を表している。 また、「言語感覚」とは、言語の使い方の正誤、適否、美醜などについて の感覚のことである。話すこと・聞くこと、書くこと、読むことの具体的な 言語活動の中で、相手、目的や意図、多様な場面や状況などに応じて、どの ような言葉を選んで表現するのがふさわしいものであるかを直感的に判断し たり、話や文章を理解する場合に、そこで使われている言葉が醸し出す味わ いを感覚的にとらえたりする。 言語活動を充実させるためには、基盤となる基礎的な言語力が必要である。 また、国語を適切に表現したり正確に理解したりする能力を培う素地として の言語力が求められる。さらに、言語感覚を養うためには、実態に応じた言 語活動を工夫することにより効果的に言語感覚を養うことができるであろう。2 <学校教育目標より> 本校の重点目標は、「主体的な言動を培うための学習活動の工夫」から、「互 いを認め合う言動を培う学習活動の工夫」となった。言動を培うという部分 に関わり、言語力育成を図ることができような研究が求められる。さらに、 互いを認め合うことができるように、児童一人一人が意欲をもって言葉を伝 えたり、交流し合ったりできるような研究を進めていくことで、互いを認め 合う言動を培うことができると考えた。 <これまでの研究の経緯より> 本校は、3年間にわたり、「互いに思いを伝える学習活動の工夫」を研究主 題として、国語科を窓口に研究を推進してきた。自分の思い・考えをもち、 相手に伝える意識は高まったものの、互いに思いを広げたり深めたりすると ころまでは至らなかった。その原因として基礎学力が低いということが挙げ られる。思いを伝えようとする意識はあっても、深めたり広げたりするため の言語力や教材文を読み取る能力が課題であった。 <児童の実態より> 教材文に興味深く接したり、意欲的に音読したりすることができる。一方、 各学年のねらいに即して教材文を読み深めたり、書かれている内容を深く読 み取ったりすることにおいては課題がある。また、文字や文章に触れる機会 が不足しているせいか語彙量が少ない。 <研究で目指す方向性について> 以上のことを踏まえ、学習活動の基盤となる言語力を育成することが大事 であると考えた。基盤となる言語力を育成することで各教科の基礎・基本の 力を高めることになり、確かな学力の形成へとつながっていくと考え、本研 究主題を設定した。 国語科を窓口とし、学習活動の基盤となる言語力を育成するための言語活 動を推進していく。児童の意欲を喚起し、言語の基礎的技能・能力を培い、 言語感覚を養うことに効果的である言語活動を工夫し、検証していく。 1年次は音読活動に視点をあて、研究を推進した。音読活動への関心意欲 の向上が,低学年・中学年で見られた。また,学習発表会や学年発表,授業 での発表力への向上へとつながった例もいくつか見られた。漢字を読んだり 書いたりすることができるようになった児童も増えたという学年もある。こ のことから,音読活動による取組が基礎的な言語力向上に有効であることが 明らかとなった。 しかし,より確実に基礎的な言語力育成を図るために,音読活動以外の手 立てを考えていく必要性がある。また,国語科の授業において校内研究をと して音読活動だけを重視し推進していくことは限界があるということも課題
3 として残った。高学年においては、教材文の文章量が多いことから、黙読な ど「読み」の方法も工夫していく必要があるという意見もあった。 そこで,2年次は,発達段階や教材文に応じて音読・黙読といった「読み」 の活動、辞書の活用を取り入れることにした。国語科の授業では,言葉を豊 かにする手立てとして,大事な言葉に着目させたり、言葉の意味の違いを考 えさせたりする発問や,交流・対話の場の工夫を新たに取り入れた。 さらに、2年次は評価活動をしっかりと行い、指導と評価の一体化を図り, 個に応じた指導支援が確実に行えるようにしていく。
3 目指す子ども像
研究主題・副題が教師側の指導の重点であるとおさえ,目指す子ども像を 見直し,より具体的な形にした。「自ら言葉の力を高めようとする子」
<自ら> ・自主的に ・積極的に ・進んで ・工夫して <言葉の力> ・正しく読んだり書いたりすることができる ・言葉や学習用語をたくさん知っている ・言葉をたくさん使える ・言葉や学習用語の意味がわかる ・わかりやすく話すことができる <高めようとする> ・楽しもうとする ・知ろうとする ・広げようとする ・繰り返し取り組もうとする ・気づこうとする4
4 研究計画
<1年次> ~音読活動の充実~ ① 国語科年間指導計画への位置づけ ② 単元構成の工夫 ③ 学習過程における音読活動の重点化 ④ 音読方法の工夫 ⑤ 評価活動の工夫 <2年次> ~言葉を豊かにする活動の工夫~ ① 年間指導計画・単元構成・学習過程への位置づけ ② 日常的な取組の工夫 ③ 発問の工夫 ④ 交流の工夫 ⑤ 事前・事後アンケートの実施 ⑥ 自己相互評価シートの工夫 <3年次>~言語活動の充実~ ① 指導計画への位置づけ・工夫 ② 日常的な取組 ③ 学習活動の基盤となる言語力を高める言語活動の工夫 ④ 評価活動の工夫5.研究仮説
仮説1「指導計画や学習過程への意図的・計画的な位置づけや日常的に言 語活動の取組の工夫を行うことにより,確実に言語活動を推進す ることができるであろう。」 仮説2「言葉を豊かにするような発問や交流・対話の工夫をすることによ り、言葉を豊かにする言語活動を充実させることができるであろ う」 仮説3「事前・事後アンケートや学習感想の要素を取り入れた自己相互評 価シートの工夫をすることによって、個に応じた指導・支援の充 実を図ることができるであろう。」5
6 研究内容
<研究内容 1 意図的・計画的な言語活動の推進> ① 国語科年間指導計画・単元構成・学習過程への意図的・計画的な位置づけ ○年間指導計画への位置づけ ・物語文・詩・説明文教材を扱った単元において、「基礎的言語力重点単 元」として年間指導計画に明記し,基礎的な言語力を培う活動を年間 指導計画に明確に位置づけし、実践に取り組む。 ○単元構成の工夫 ・単元指導計画を作成する際、基礎的な言語力育成のための 時間を確実に確保し、明確に位置づける。 ・単元の習得段階での音読活動や、言葉探し・意味調べ ○学習過程におけるねらいを明確にした「読む」活動の位置づけ ・「つかむ」段階・・・内容把握 意欲の喚起 ・「ふかめる」段階・・自分の思い・考えを表現 ・「まとめる・つなげる」段階・・学んだことの確認 ・発達段階に応じ、「読む」活動(音読・黙読)の仕方を工夫 する。 ② 日常的な取組 あたごっ子タイム(朝学習)、授業開始の数分間、他教科の学習、家庭学 習において日常的に基礎的な言語力向上に取り組む。 ○音読活動 ・教科書音読 ・詩の音読群読 ・音読カードの活用) ○辞書の活用 ・低学年は「親しむ」 ・中学年は「慣れる」 ・高学年は「使える」 ○言葉を広げる活動 ・言葉探し ・言葉集め ○読書活動 ・朝読書や読み聞かせ ○視写 ねらいを はっきり 確実に実践 するために 時間を 確保 日常的に 取り組み、 量を保証 学級・学年の特色 あふれる活動を 期待6 <研究内容 2 言葉を豊かにする活動の工夫> ③ 言葉を豊かにする発問の工夫 ○言葉を豊かにする発問 ・大事な言葉に着目させる ・言葉の意味の違いを問う ④ 交流の工夫 ○視覚化の工夫 ・吹き出し,図式化 ○表現方法の工夫 ・動作化,劇化,発表会形式 ○意見をまとめる工夫 ・短冊、ポストイットの活用 ○対話の工夫 ・対話形式を取り入れる <研究内容3 個に応じた指導・支援の充実> ⑤ 事前・事後アンケートの実施 ・単元を学習する前や学習した後にアンケートなどによる評価を行う。 とくに、言語活動に対する意欲面を重視した内容にする。 ⑥ 学習感想の要素を取り入れた自己・相互評価シートの工夫 ・学習感想の要素を取り入れる工夫をすることで、日常的に自己・相互 評価活動を行えるようにする。
7 その他
○研修部による提案授業を行う。 ○各ブロックから1本ずつ全校研授業を行う。 ○各ブロックから1本ずつブロック研修授業を行う。 ○ミニ研修を行う。(言語活動,実技研) ○言語活動に関する資料を研修だより、または、全体研修日の資料として 情報提供する。 ○学校HPで研究を発信する。 無理なくできる評価。意 欲面を重視した認め・励 ましができるような評価 に7