ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州のメッセの概要
2018 年 3 月 在デュッセルドルフ日本国総領事館経 緯
NRW州のメッセの歴史は、1360 年にケルン市がハンザ都市として年間 2 回のメッセ開催に関す る特権を得たことに遡る。デュッセルドルフ市では、1811 年に市庁舎に隣接する旧政権官房のホー ルで産業・貿易展示会が開催され、ナポレオンが訪問したのが始まりとされている。また、エッセン でも 1913 年から Ruhr Commercial Show という名称でメッセが開催されていた。近代メッセ会場を使用して行われる形態は、1924 年(ケルンメッセ社は 1922 年設立)に現在メ ッセ会場となっているケルン市ドイツ地区にハンス・フェアベーク設計によるメッセ会場が建設され、 当時のケルン市長アデナウアーによって開館されたのを初めとして、1949 年デュッセルドルフ(メ ッセ・デュッセルドルフ社設立は 1947 年)、1978 年ドルトムント、1982 年エッセンで現在のメッ セ会社による見本市運営が始まった。
現 状
メッセ・デュッセルドルフは現在、デュッセルドルフ市 56.50%、土地管理会社デュッセルドルフ・ ライスホルツ 20%、ノルトライン・ヴェストファーレン州 20%、デュッセルドルフ商工会議所 1.75%、 デュッセルドルフ手工業会議所 1.75%の出資で運営されており、従業員数はグループ全体で 932 人 に上る。見本市運営会社としては世界トップ5の業績を誇る。メッセ・デュッセルドルフで開催され る専門見本市の種類は約 50 で、毎年あるいは数年周期で開催されている。このうち約 24 の見本市は 国際的・先導的見本市として注目されている。 2018 年 11 月に行われる国際医療機器展「MEDICA」には例年、日本から多くの企業が出展してい る。2019 年 10 月開催の国際プラスチック・ゴム専門見本市「K」(3 年毎開催)も注目される。2020 年はデュッセルドルフの大規模見本市が連続する 4 年に一度のメッセ・イヤーであり、5 月には世界 最高峰の加工・包装産業見本市「INTERPACK」、6 月には世界最大規模の印刷業界見本市「DRUPA」 が開催される。 メッセ・デュッセルドルフは世界中にネットワークを広げており、136 カ国をカバーする世界 73 都市に設置された在外代表部や東京のメッセ・デュッセルドルフ・ジャパン、アメリカ・シカゴのメ ッセ・デュッセルドルフ・ノースアメリカ、モスクワのメッセ・デュッセルドルフ・モスクワ、ニュ ーデリーのメッセ・デュッセルドルフ・インディア、シンガポールのメッセ・デュッセルドルフ・ア ジア、香港のメッセ・デュッセルドルフ・チャイナ等の直属の子会社は各国からの出展者や来場者の パートナーとして活躍している。また世界の重要マーケットに設置されたこれら直属の子会社はそれ ぞれの国内でも見本市を企画運営し、ドイツをはじめヨーロッパ各国からの機械・設備や消費財の輸 出促進に大きく寄与している。 <メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンの日本語公式サイト:www.messe-dus.co.jp> ケルンメッセは 1973 年に民営化され、現在はケルン市 79.025%、ノルトライン・ヴェストファ ーレン州 20%、ケルン商工会議所 0.725%、その他の関連団体 0.25%が出資して運営されている。 ケルンメッセの見本市の種類は約 70 で、毎年あるいは数年の周期で開催されている。ケルンメッセもまた世界中にネットワークがあり、世界 100 カ国以上に子会社や在外代表部を設置 している。日本法人のケルンメッセ株式会社は、欧州やアジア地域への進出を考えている中小企業、 或いは商品ブランドを更に強化しようという企業の見本市への出展参加を斡旋している。また、国際 性の高い見本市に初めて出展する企業でも安心して参加できるよう、様々な情報提供を行っている。 <ケルンメッセ株式会社の日本語公式サイト:www.koelnmesse.jp>
日独経済とメッセ
日本の見本市とドイツの見本市の違いは、日本では一般向けに商品を見せる場である一方で、ドイ ツでは専門家向けの商談の場となっていることである。また、日本では、メッセ会社は会場を貸すこ とが中心であるが、ドイツではメッセ会社自ら見本市を運営することが多いことも大きな違いである。 メッセのメリットは、重要な商談・契約の場、交流促進・情報入手の場、企業のグロバリゼーション の場となっていることである。また、同業他社、関連資材メーカー、バイヤーとの情報交換の場とし て活用されている。 日独経済関係におけるメッセの重要性としては、①日本の業界関係者がメッセツアーに参加して、 世界の最新市場動向の把握、世界のトップメーカーとコンタクトの場として活用していること、②メ ッセへの出展により、ドイツ企業とのコンタクトをきっかけとして駐在員事務所開設に至るケースも あること、③日本においても業界関係者向けの専門見本市を開催することにより、商談の場としての メッセの可能性が高まることが期待されることがあげられる。NRW州内の主要メッセ会場
※数値は 2016 年の実績 ヴェストファーレン・ハ レ・ドルトムント 設 立: 1978 年 出展者数: 8,724 社 来場者数: 78.8 万人 会場面積: 60,000 ㎡ 売 上 高: 47 百万€ メッセ・エッセン 設 立: 1982 年 出展者数: 13,113 社 来場者数: 130 万人 会場面積: 110,000 ㎡ 売 上 高: 72 百万€ ケルンメッセ 設 立: 1922 年 出展者数: 35,500 社 来場者数: 230 万人 会場面積: 284,000 ㎡ 売 上 高: 274 百万€ メッセ・デュッセルドルフ 設 立: 1974 年 出展者数: 32,383 社 来場者数: 159.1 万人 会場面積: 261,800 ㎡ 売 上 高: 442 百万€出展社数、来場者数(2016 年)
AUMA(ドイツ産業展示・見本市委員会)発行 MesseMediaGuide2018 掲載データを基に在デュッセルドルフ総領事館で作成会場面積、売上高(2016 年)
AUMA(ドイツ産業展示・見本市委員会)発行 MesseMediaGuide2018 掲載データを基に在デュッセルドルフ総領事館で作成 2,300,000 1,591,000 1,300,000 787,925 35,500 32,383 13,113 8,724 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 35,000 40,000 0 500,000 1,000,000 1,500,000 2,000,000 2,500,000 ケルン デュッセルドルフ エッセン ドルトムント 来場者数 出展社数 284,000 261,800 110,000 60,000 274.0 442.0 72.0 47.0 0.0 50.0 100.0 150.0 200.0 250.0 300.0 350.0 400.0 450.0 500.0 0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000 ケルン デュッセルドルフ エッセン ドルトムント 会場面積 売上高(参 考) ドイツのメッセの歴史は、1240 年 7 月 11 日に皇帝フリードリッヒ 2 世がフランクフルト貿易見 本市の際にフランクフルト市に貿易見本市都市として特権(欧州各地の諸侯がフランクフルトを訪問 する際に通行税免除)を与えたことに始まる。第二次世界大戦後は、1947 年にハノーバーでメッセ が再開され、1948 年にフランクフルト、1949 年にはデュッセルドルフで再開された。日本におけ る見本市は、1956 年(社)東京見本市協会(現在の(株)東京ビッグサイト)の設立に始まる。また、 国内2番目となる 1989 年に開業した千葉県の「幕張メッセ」はドイツのメッセから名づけられた。