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院内急変リスクのある成 患者 に対する 動識別モデルの有 性 2021/03/09 横須賀市 うわまち病院 集中治療部 発表者 : 原納 遥 指導医 : 牧野 淳 1

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(1)

院内急変リスクのある成⼈患者

に対する⾃動識別モデルの有⽤性

2021/03/09 横須賀市⽴うわまち病院 集中治療部 発表者︓原納 遥 指導医︓牧野 淳 1

(2)

本⽇の論⽂

N Engl J Med 2020;383:1951-60

(3)

3

患者の重篤な有害事象を軽減することを⽬的とし、 迅速な対応を要する急激な病態変化を覚知し対応する

ために策定された院内対応システム

RRS (Rapid Response System)とは?

(4)

RRSを構成する4つの要素

(5)

RRSの有効性

著者 デザイン 施設 介⼊ 結果 MERIT trial 2002年 クラスターRCT (CRT) 豪23施設 RRS導⼊ 院内⼼停⽌、予期せぬICU⼊室で有意差なし Haegdorensら 2018 Stepped Wedge CRT ベルギー 14施設 RRS導⼊(NEWS)と SBAR指導 予期せぬ死亡、院内⼼停⽌、予期せぬICU⼊ 室で有意差なし Buistら 2018年 前後⽐較 豪 予期せぬ⼼停⽌、⼼停⽌症例の死亡率低下、予期せぬ⼼停⽌が減少 DeVitaら 2004年 前後⽐較 ⽶ MET起動の増加に伴い院内⼼停⽌が減少 Konradら 2009年 前後⽐較 スウェーデン 院内⼼停⽌、病院全体死亡率が低下 Lighthallら 2010年 前後⽐較 ⽶ 予期せぬ⼼停⽌が減少 COMET研究 2015年 多施設前後⽐較 オランダ12施設 RRS導⼊(MEWS)と SBAR指導 院内⼼停⽌、院内死亡率は減少、予期せぬ ICU⼊室は有意差なし Maharajら 2015年 メタ解析 RRS導⼊ 院内死亡率、⼼停⽌が減少 有効そうだが、エビデンスレベルとしては低い 4

(6)

Early Warning Score(EWS)とは?

RRSの起動要素のうち起動基準に相当

バイタルサインなど⽣理学的な測定項⽬から なりICU外の患者急変を検知することが⽬的

(7)

EWSの歴史

Single Parameter

早期警告スコア(Early Warning Score; EWS)

⼿動アラートスコア NEWS ⾃動アラートスコア MEWS、eCART、AAMなど AIを使⽤したもの 1990〜 2010〜 2014〜 2016〜 バイタルサインなどの項⽬を ⼿動で⼊⼒ スコアの⾃動化や電⼦カルテと の連動によりリアルタイムに 急変を検知 6

(8)

NEWS

(National Early Warning Score)

• 2012年に英国で発表された⼿動アラート • 精度の⾼い⼿動アラートとして幅広く使⽤

• パラメータは呼吸数、SpO2、酸素投与、体温、 収縮期⾎圧、⼼拍数、意識状態の7項⽬

(9)

24時間以内の⼼停⽌、予期せぬICU⼊室、死亡、転帰 を他の⼿動アラートと⽐較、NEWSが最も⾼精度

Smith GB et al. Resuscitation 2013;84:465-70.

NEWS vs 他の⼿動アラート

(10)

⼿動アラートの課題

• 項⽬がバイタルサインのみに基づく • 評価が主観的になりやすい • ⼿動による⼿間や誤字の問題 • 施設間で差が⽣じやすい

電⼦カルテのデータを連動させた

⾃動アラートの開発

9

(11)

eCART

(electronic Cardiac Arrest Risk Triage)

• 2014年に⽶国で発表された⾃動アラート • 複数医療機関のデータを統合し年齢、併存疾 患、⼊院期間、バイタルサイン、検査値など を含む30以上の項⽬から構成 • single parameterやNEWSなどより⾼精度 eCART (⾃動アラート) NEWS (⼿動アラート) MEWS (⾃動アラート) BTF (single parameter) AUC

(12)

• RRS/EWSの有効性は、⼗分には証明 されていない

• 終末期で治療を希望しない患者は 救命より⾃律性や尊厳の維持が重要

ここまでの経過で⾒えてきた課題

Escobar GJ, Dellinger RP. J Hosp Med 2016;11:Suppl 1:S5-S10.

より適切なEWS/RRSを開発すれば

予後が良くなるのではないか?

(13)

⾃動アラートシステムの開発 病院にシステムを導⼊できるかを検証 ⽀持的ケア*を組み込めるかを検証 システムにより予後が改善されるかを検証

本論⽂に⾄るまでの研究の流れ

*⽀持的ケア︓緩和ケアチーム介⼊により⾃動アラートを抑制することが⽬的 12

(14)

1.新たな⾃動アラートシステムの開発

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-19. 13

※AAMはEWSおよびそれを使用したRRS両方を指す

(他、AAMスコア→EWS、AAMシステム→RRS)

(15)

• 2010年〜2013年にKPNC*関連病院へ⼊院し た18歳以上の374,838名のうち、急変**した

19,153名を基に作成された

• スコアは12時間以内の急変リスクを予測 (”12時間”という期間はスコア作成時に設定)

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-19.

* KPNC: Kaiser Permanente Northern California

** 急変: A. 病棟・SDU***からのICU⼊室(1) 少なくとも6時間以上ICUに滞在 (2)ICUで死亡、B. Full Codeの患者がICU外で死亡

*** SDU: ステップ・ダウン・ユニット(⽇本のHCUのような位置付け)

(16)

• 従来のEWS/RRSと異なり

– アラート発動後のRRS起動を完全に⾃動化 – 電⼦カルテのより詳細な情報を使⽤

– 医療者のリードタイムを確保(詳細は後述)

15

(17)

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-19. 16

これらの項⽬を抽出 する期間設定も必要

(18)

AAMスコアに含まれる項⽬

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-19.

検査所⾒ AG、HCO3-、⾎糖、Hct、乳酸、 BUN、Cre、Na、TnI、WBC バイタル サイン ⾎圧、脈拍、呼吸数、SPO神経徴候、ショックインデックス2、体温、 複合指標 LAPS2*、COPS2** その他 年齢、性別、コード指⽰、⼊院期間、 ⼊院した季節・時間帯・病棟 * LAPS2:バイタル、神経所⾒、⾎液結果などから前72時間または24時間の 最も異常な⽣理学的徴候を定量化したもの ** COPS2:患者の過去12ヵ⽉間の併存疾患の程度を定量化したスコア 17

(19)

急変までのAAMスコアの経時的変化

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-9.

AAMスコアは急変の約8時間前から上昇

(20)

AAM vs eCART vs NEWS

AAMはNEWS, eCARTと⽐較し優れていた →⾃動アラートシステムとしてAAMを検証へ

AAM eCART NEWS

Cutoff値 7.5 50 8

AUC 0.82 0.79 0.76

感度

(95%CI) (47.6-50.3)49% (42.3-45.1)44% (38.2-40.9)40%

Kipnis P, Turk BJ, Wulf DA, et al. J Biomed Inform 2016;64:10-19.

• KPNC関連21病院の⼊院患者を対象にAAMの 有⽤性を後ろ向きに検証

(21)

2.病院にシステムを導⼊できるか?

AAMの⾃動計算と起動の仕組み ⼊院患者の電 ⼦カルテ COPS2は毎⽉更新され 他のサーバーに保存される 院外のサーバーでデータを 統合しAAMを⾃動計算 →電⼦カルテへ結果を送信

(22)

ADV ALERT/COPS/LAPSの3項⽬を表⽰AAMは12時間以内のICU⼊室のリスクを

⽰唆、8点以上でアラートを発令

電⼦カルテ上の結果表⽰

ADV ALERT SCORE= AAMスコア

(23)

システム導⼊における課題と対処

• 看護師のバイタル測定から記載までの時差 → 通常15〜30分(最⻑2時間) • サーバーの情報収集や処理にかかる時間 → 数分〜1 or 2時間 • アラート対応への猶予(リードタイム)を2時 間、頻回アラートの差し控えを考慮

Escobar GJ, et al. J Hosp Med. 2016;11: S18–S24

6時間毎

の⾃動アラートを採⽤

22 T0 E=12時間 T0-2(h) ︓ 記載や情報処理に かかる時間 T0+2(h) ︓ 対応への猶予 =リードタイム 1アラート毎に 計4時間が必要

(24)

• 施設の制約で無作為⽐較試験の実施は困難 • パイロット研究は2施設で患者の偏りと少な

いサンプル数が問題

• アラートによる疲弊回避を優先したため(起動 基準を⾼めに設定)、サンプル数が少ない

Escobar GJ, et al. J Hosp Med. 2016;11: S18–S24

無作為⽐較試験に近づけるよう、

Difference-in-difference (DID)を組み合わ せた反事実モデル、傾向スコアを⽤いた

(25)

3.⽀持的ケアを組み込めるか?

Granich R, Sutton Z, Kim YS, et al. J Hosp Med 2016;11:Suppl 1:S40-S47.

デザイン 後ろ向き研究 施設 KPNC関連施設 対象 ⾃動アラートに達した⼊院患者 293名 介⼊ ⽀持的ケアを組み込んだシステムの起動 ⽐較 システムの起動なし(残りの施設) アウトカム ⽀持的ケアの質 ⽀持的ケアは有意に良質なケアを提供し、 医療者・家族からも⾼評価 システムへの⽀持的ケアの組み込みを決定 24

(26)

Escobar GJ, Liu V, Kim YS, et al. Am J Respir Crit Care Med 2016;93:A7614. abstract.

4.システムにより予後は改善されるか?

デザイン Difference-in-differences法を⽤いた後ろ向きコホート研究 施設 KPNC関連施設 対象 アラートに達した⼊院患者 13,804名 介⼊ システムの起動 ⽐較 システムの起動なし アウトカム ICU滞在期間、30⽇死亡率、 退院後90⽇までの総費⽤、90⽇死亡率 介⼊群で有意に予後が改善 →残り19施設でのAAMシステム導⼊を決定 25

(27)

本⽇の論⽂

N Engl J Med 2020;383:1951-60

(28)

論⽂のPICO

P ⼀般病棟あるいはSDUへ⼊院した 18歳以上の成⼈ 548,838名 I AAMの起動 C AAMの起動なし O Primary Outcome︓30⽇死亡率 27

(29)

METHODS

(30)

研究デザイン

• 病院などの集団(クラスター)単位で割付 • 介⼊の開始時期を病院ごとにずらし、段階的に介⼊を開始 し、最終的に全病院で介⼊を実施 • どの病院でどのタイミングで介⼊を始めるかが本来はランダ ムに決定され、介⼊前の時期は⾮介⼊のデータとして収集 看護研究, 53巻, 2号pp.102-103 ステップウェッジクラスターランダム化試験

Stepped wedge cluster non-randomized trial

(31)

介⼊の段階的な展開

• 2病院でのパイロット研究の後に、残り19病院 を期待されるアウトカム数でランク付け • 期待されるアウトカム数の最も多い3病院を ランダム順に開始し、残り16病院の開始順を チームが実施可能かどうかと地理的条件を もとに決定 • 最終的に全21病院がAAMシステムを導⼊ 30

(32)

対象施設と期間

期間︓2016年8⽉1⽇〜2019年1⽉14⽇*

施設︓パイロット試験に参加した2つの病院

を含む21のKPNC**関連病院

*上記はAAMの展開期間。追跡期間は2012年11⽉1⽇〜2019年2⽉28⽇ **KPNC (Kaiser Permanente Northern California)

保険会社カイザーパーマネンテの統合ヘルスケア提供システム。加⼊者は 350万⼈以上で、グループ内の病院で診察、治療を⾏い、⼊院・外来などの 情報を電⼦カルテthe Epic EHR systemで管理

(33)

対象患者と各群への振り分け基準

対象患者 ⼀般病棟あるいはSDUへ⼊院した18歳以上の 成⼈(左記であれば術後患者も含む) • ⽬標⺟集団: Target population 対象患者の中でAAMアラート基準(急変リスク が⾼いと想定される基準:後述)を満たす患者 32

(34)

介⼊群: Intervention cohort ⽬標⺟集団の中で、アラート基準を満たした時 にAAMが起動する患者群 • ⽐較群: Comparison cohort ⽬標⺟集団の中で、アラート基準を満たした時 にAAMが起動しない患者群 33

(35)

分かりやすく図式化すると、

対象患者 18歳以上の⼀般病棟・SDU⼊院患者 ⾮⽬標⺟集団 アラート基準を 満たさない患者 ⽬標⺟集団 アラート基準を満たす患者 介⼊群 AAMが起動 される群 ⽐較群 AAMが起動 されない群 34

(36)

AAMアラート発令閾値

• この基準で12時間の急変リスク≧8% • この基準で⼊院患者35⼈あたり1⽇につき1回 アラートが発⽣(C statistic:0.82, 感度:49%) ※パイロット研究では︓ アラート発令閾値はAAM score≧8点、12時間の急変リスク≧8% ⼊院患者10⼈あたり1⽇につき1回アラートが発⽣(感度︓24%) ※データスキャンの頻度を6時間毎から1時間毎へ変更したこともあり感度 が⼤幅に向上(評価に必要な数は増えなかった)

AAM score ≧5 と設定

35

(37)

• AAMスコアは職員に表⽰せず遠隔の看護師 (Virtual Quality Team-RN)がモニター

• 担当患者を持たないRRT看護師が24時間病棟 に常駐 • 遠隔の看護師は患者の状態、AAMの起動基準の 遵守をモニター

介⼊⽅法

36

(38)

介⼊

*

のタイムフロー

遠隔の看護師がカルテを確認 病棟のRRT看護師へ連絡 医師による評価・診断・対応*** 医師によるチームへの⽅針の共有 緩和ケア・SWへの相談**** ⼊院中・退院後の緩和ケアコンサルト ACPや社会的サポートの⾒直し**** RRT看護師が病棟看護師と協議 新たにバイタルサインの評価 RRT看護師が医師**へSBARで連絡

Paulson SS, et al. Jt Comm J Qual Patient Saf 2020;46:207-16.

* 既存のシステム(コードブルーやRRT看護師によるラウンド)は残存

** 研究グループが提携した院外サービス(Hospitalistsʼ Chief Group)から派遣 された医師(病院医師がサブスペ領域も担当している病院ではその主治医) *** 治療法の変更、ICUへのソフトランディング、経過観察

※適宜追加スタッフ(例︓呼吸理学療法⼠、ICUのRN、医師など)が関与 ****COPS2スコアおよび死亡リスクの⾼い患者が対象

(39)

評価項⽬

主要評価項⽬: Primary Outcome •アラートから30⽇以内の死亡率 副次評価項⽬︓Secondary Outcomes •ICU⼊室の有無 •⼊院期間 •⼊院30⽇後死亡率 •⼊院30⽇時点の良好な転帰 (退院でき、再⼊院もしていない) 38

(40)

データ収集

• ⼈⼝統計学的特徴(保険の利⽤状況含む) • ⼊院病棟、⼊院期間、死亡率、再⼊院 • AAM/LAPS2/COPS2スコア算出に必要な項⽬ • 上記スコアは遠隔モニター開始後1時間毎に収集 • T0: ⽬標⺟集団では、アラートが起動された時 間、⾮⽬標⺟集団では⼊院時刻と設定 39

(41)

統計学的解析

Primary outcome → ⼀般化線形モデル • Secondary outcomes – ⼆値変数 → ポアソン分布 – 介⼊効果の評価 → Cox回帰ハザードモデル • 介⼊群の90⽇死亡率が(⽐較群より)10-20%低下 すると仮定︓10ヶ⽉の追跡調査で検出⼒ 0.8、 効果量 20%以上と推定 40

(42)

統計学的解析

• 全てのモデルで以下の変数を調整 – 年齢、性別、季節(12⽉〜3⽉に⼊院したかどうか)、 保険加⼊率、ケア指⽰書(⽬標⺟集団の初回アラート 時、対象患者および全⼊院患者の⼊院時)、COPS2、⼊ 院時LAPS2、診断 – ⽬標⺟集団では初回アラート値、⼊院から初回アラート までの経過時間を含む • 介⼊プロトコルの違いから統計学的解析は19病院 のデータで実施 41

(43)

RESULTS

(44)

2015/8/1〜2019/2/28まで⼊院した 成⼈615,619症例(354,489名)を対象 ⼊院病棟がICUだった 66,781症例(10.8%)も除外 ⼀般病棟あるいはSDUに⼊院した 548,838症例(89.2%)が対象 アラート閾値に達したか?

Figure 1: フローチャート

43

(45)

43,949症例(7.1%)

が⽬標⺟集団 504,889症例(82.0%)が⾮⽬標⺟集団

院内でAAMが起動したか

15,487症例が

(46)

Table 1: 患者背景

⾮⽬標

⺟集団 介⼊群 ⽬標⺟集団⽐較群

⽬標⺟集団の介⼊群と⽐較群に背景の有意差なし

(47)

Table 1(続き):

主要評価項⽬(non-adjusted)

介⼊群は(⽐較群より)、ICU⼊室率、アラート後 30⽇以内の死亡率は有意に低く、⼊院期間も有 意に短かった ⾮⽬標 ⺟集団 介⼊群 ⽬標⺟集団⽐較群 46

(48)

Figure 2: AAMの段階的な展開

(49)

各病院のシステムを展開し た順番 アラート閾値に達した⼊院数 (アラートから30⽇以内の死亡率%) システム 展開前 システム展開後 AAM展開前後で死亡率低下 48

(50)

AAMが展開された⽇付

AAM展開前

AAM展開後

研究デザイン通り段階的にAAMを展開

(51)

Table 2: 主要評価項⽬

補正相対リスク adjusted RR ⽬標⺟集団 ⾮⽬標⺟集団 p<0.001 介⼊群は(⽐較群より)アラート後30⽇以内の 死亡率が有意に低かった ⾮⽬標⺟集団でアラート無しで転帰の悪化なし50

(52)

Table 2: 主要評価項⽬

補正相対リスク adjusted RR ⽬標⺟集団 ⾮⽬標⺟集団 p<0.001 介⼊群は(⽐較群より)アラート後30⽇以内の 死亡率が有意に低かった ⾮⽬標⺟集団でアラート無しで転帰の悪化なし この結果から・・・ アラート起動後30⽇以内の死亡率の絶対差 は介⼊群と⽐較群で

3.8%の減少

と推定

1000

名あたり

3

名(95%CI,1.2 to 4.8) もしくは

3.5

年の間、年間約

153,000

症例のうち、

520

名(95%CI,209 to 831) の死亡を回避 51

(53)

Table 2: 副次評価項⽬

補正相対リスク adjusted RR (⻘線箇所) ハザード率⽐ (緑線箇所のみ) 介⼊群は(⽐較群よりも)、アラート30⽇以内の ICU⼊室減少、アラート30⽇後の良好な転帰の増 加、⼊院期間の短縮、⽣存期間の延⻑と関連 ⽬標⺟集団 ⾮⽬標⺟集団 52

(54)

DISCUSSION

(55)

• AAMが急変リスクの⾼い患者を同定し、 院内死亡率やICU⼊室の減少、⼊院期間 の短縮に有効であることを証明

本研究で明らかになったこと

(56)

• AAMは従来のシステムと⽐較し – 完全に⾃動化 – 電⼦カルテ内の詳細なデータを使⽤ – 医療者の迅速な対応が不要 • 遠隔モニターを⽤いたシステムにより、 医療者をアラート疲れから保護 • ⽀持的ケアのプログラム導⼊により緩和 ケアの介⼊例が増加

本研究で明らかになったこと

55

(57)

• 院内死亡率は介⼊群で有意に低下

OR: 0.52 (95%CI,0.32-0.85) • ⼊院期間は同等

過去の研究との⽐較 1

Priestley G, Watson W, Rashidian A, et al. Intensive Care Med 2004;30:1398-404.

デザイン 実⽤的無作為試験 時期・施設 英国・単施設 P 病棟⼊院患者 7450名 I ⼿動スコアを⽤いたCCOT介⼊ C CCOT介⼊無し O 院内死亡率、⼊院期間 56

(58)

Kollef MH, Chen Y, Heard K, et al. J Hosp Med 2014;9:424-9. デザイン 無作為化⽐較試験 時期・施設 2007年7⽉〜2011年12⽉, ⽶国・単施設 P 病棟⼊院患者 571名 I アラートをリアルタイムでRRTへ報告 C アラートをRRTへ報告しない O ICUへの転棟、院内死亡、⼊院期間

過去の研究との⽐較 2

アラートが医師へ提⽰された場合 •⼊院期間は有意に短縮 : 8.4±9.5 vs 9.4±11.1⽇ (P=0.038) •ICU⼊室や院内死亡率に有意差無し 57

(59)

Chen J, Ou L, Flabouris A, Hillman K, Bellomo R, Parr M. Resuscitation 2016;107:47-56.

過去の研究との⽐較 3

• 院内CPAは46%減少, 院内死亡率は19%減少 • 低リスクの患者においても、院内死亡率は 20%減少(P<0.001) デザイン 分割時系列解析 時期・施設 2007〜2013年, オーストラリア232施設 P 研究期間に⼊院した9,799,081名 I ⼿動スコアを⽤いたRRSの導⼊後 C ⼿動スコアを⽤いたRRSの導⼊前 O 介⼊前後での様々な項⽬ 58

(60)

過去の研究との⽐較 4

Bedoya AD,et al. Crit Care Med 2019;47:49-55.

• ICU⼊室や院内死亡率に有意差なし • むしろ、過剰アラートにより医師のストレス が増加し、看護師はスコアの多くを無視 デザイン 後ろ向きコホート研究 時期・施設 2014年3⽉〜2015年2⽉、⽶国2施設 P 上記期間に⼊院した85,322名 I ⾃動化したNEWSの導⼊後 C ⾃動化したNEWSの導⼊前 O ICU⼊室、院内死亡率 59

(61)

• ⼤規模、多施設コホート、多くの評価項⽬ • 重症度(毎時間のLAPS2)に応じて分析を調整 • 統計学的に有意であり、感度分析も同傾向 • KPNCにおけるプログラム実⾏の⼀貫性

本研究の強み

60

(62)

• 無作為⽐較試験ではない • アラート後に医師が⾏動を取る適切な流れと タイミングと流れが定まっていない • データが限られ、技術的にも多要素からなる 複雑な介⼊のために、結果解釈が困難 • プロセス測定解析では、介⼊との⼀貫した 有意な関連性を⽰せなかった

本研究の弱み

61

(63)

• 医療保険を持ち、⼊院率が減少してきている 研究コホートが多く、(⽶国では)⼀般的で はない • 本システムは⼤規模で経済的余裕があったた めに、遠隔勤務の看護師を利⽤し、アラート 疲労の軽減や、救命・緩和のワークフローが 維持できた可能性がある

本研究の弱み

62

(64)

• 救命と緩和ケアの相対的な割合を定量化する システムの開発 • (今回⽤いた⽅法以外の)アラート疲れ無し にプログラムへのコンプライアンスを維持 できるシステムの開発

筆者の考える今後の課題

63

(65)

AAMの導⼊は、院内死亡率やICU⼊室の

減少、⼊院期間の短縮と関連する

Conclusion

(66)

内的・外的妥当性

(67)

• 無作為⽐較試験ではない • アラート後に医師が⾏動を取る適切な流れと タイミングが定まっていない • プロセス測定分析で介⼊との関連性なし • パイロット研究とアラート閾値が異なっていた (8点→5点) →結果に影響した可能性あり

内的妥当性

66

(68)

• “アラート疲れ”の具体的な定義なし

• 論⽂中にはclinician, medical staffなどの記載 のみで具体的な職種の対象について明記なし • 従来のシステムやアラート閾値の変更により 実際軽減するのかは不明 →アラート疲れに関する追加の検証や、より適切 なアラート閾値・システムの開発が必要

内的妥当性

67

(69)

• 中⼩規模の病院では⼤規模なシステムの導⼊ が難しい可能性 • 研究コホートは海外の患者のため、国内の患者 に該当しない可能性 • 研究コホートが⼀般的患者層を反映していない

外的妥当性

68

(70)

• リードタイムを確保したシステムは有⽤かも しれないが教育や⼈員不⾜が課題になりそう • より精度や実⽤性が⾼く、緩和ケアの意思も 反映した⾃動アラートプログラムを⾒極めた ⽅がよい • 国内多施設でのデータ集積が必要だろう

私⾒

69

(71)

補⾜①︓EWS検証の⽅法論を検討した研究

Fang, A., Lim, W. & Balakrishnan, T. BMC Med Inform Decis Mak 20, 111 (2020).

研究間の主な違いとして、検証に使⽤した(1) 対象集 団や個々のデータ、(2)アウトカム、(3)EWSを使⽤ した時期と集計⽅法、(4)⽋損値の取り扱い →検証⽅法の標準化が必要かもしれない 背景 EWSの有効性を検証した研究は異なった結果が 多い→検証法の不均⼀性が原因︖ デザイン システマティックレビュー(n=48) ⽅法 MEDLINEを使⽤、⼆⼈の評価者による評価、 TRIPODでデータを抽象化、メタアナリシスなし P ⼊院患者や特定の疾患グループなど I/C 1つ以上のEWS O 死亡率、ICUへの転送、成⼈⼼停⽌ 71

Table 1:  患者背景
Figure 2: AAMの段階的な展開
Table 2: 主要評価項⽬ 補正相対リスク adjusted RR⽬標⺟集団 ⾮⽬標⺟集団 p&lt;0.001 介⼊群は(⽐較群より)アラート後30⽇以内の 死亡率が有意に低かった ⾮⽬標⺟集団でアラート無しで転帰の悪化なしこの結果から・・・アラート起動後30⽇以内の死亡率の絶対差は介⼊群と⽐較群で3.8%の減少と推定1000名あたり3名(95%CI,1.2 to 4.8)もしくは3.5年の間、年間約153,000症例のうち、520 名(95%CI,209 to 831) の死亡を回避 51

参照

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