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子どもの食物アレルギー

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Academic year: 2021

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第 12回

愛媛こどもの食物アレルギーシンポジウム

in 四国中央市

―保育・教育・家庭・医療が手をつなごうー

プログラム・抄録集

会場 四国中央市福祉会館 多目的ホール

四国中央市三島宮川 4-6-55 TEL 0896-28-6167

開催日時

H29 年 7 月 30 日(日) 13 時半から 16 時 (13 時受付け開始)

参加費: 無料

共催:

愛媛県医師会・愛媛県小児科医会

後援

:宇摩医師会・新居浜市医師会・西条市医師会・今治市医師会・愛媛県・愛 媛県教育委員会・四国中央市・四国中央市教育委員会・新居浜市・新居浜 市教育委員会・西条市・西条市教育委員会・今治市・今治市教育委員会・上 島町・上島町教育委員会・愛媛県私立幼稚園協会・愛媛県保育協議会・愛 媛県薬剤師会・愛媛県看護協会・愛媛県栄養士会

保育・教育

医療

家庭

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第12回愛媛こどもの食物アレルギーシンポジウム

―保育教育・家庭・医療が手をつなごうー

の開催に向けて

2006年8月6日の大会宣言の下、第1回愛媛こどもの食物アレルギーシンポジウムが 松山市民文化会館(ひめぎんホール)大ホールで800名のご参加をいただき、開催され ました。食物アレルギーをもつこども達のために、まわりのいろいろな立場の大人たちが 協力して取り組むのが目的でした。 お陰様で、好評を博し、2007年と2008年には県下3地区の同時開催、2009年以後 は3地区の持ち回りで毎年行われることとなり、今年で12回目の開催を迎えます。 その間、皆様のご協力により、食物アレルギー診療は少しずつ市民権を得て、愛媛県 の色々な部署の方々のなかに浸透してきました。今では、愛媛県は県全体でこどもの食 物アレルギーに真摯に取り組む県として、全国でも有名となっています。 しかし、アレルギー診療は日に日に変化し、診断がつきにくいばかりでなく、その対応 についてもまだまだ十分ではないと感じています。過去のように、間違った判断の極端な 除去による悲惨な事例(栄養失調、知能発達障害)の報告は見られなくなってきましたが、 逆に、極微量の食物アレルゲンでも生命の危険を伴うような重篤な症状が引き起こされ る重症例が増加してきました。このような重症例の場合、周囲の理解や協力が不十分な ために、その子どもと保護者が地域の中で孤立し過大なストレスや不安を抱え込んでし まっている例も少数ながら、経験されます。逆に、周囲の過度の心配や、緊急時の処置 の是非、医療機関受診の難しさなど解決すべき問題がまだまだ見られます。 本シンポジウムでは、偏りのない最新の食物アレルギー関連情報をお知らせするととも に、こども達、保護者家庭、幼稚園、保育園、学校、医療関係者それぞれの、より親密な 連携の輪を構築していくことを目指しています。 子ども達のご家族はもとより、保育、教育、医療関連職種の方がたなど、こどもの食物 アレルギーに関心のある方がた、多数のご参加をお待ちしています。 忌憚のないご意見をいただけましたら、幸いです。 H29年7月吉日

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大会宣言

1. 食物アレルギーをもった子どもとその家族が、

生き生きと生活するために、

あらゆる職種が協力し、手をつなぎます

2. 子どもの食物アレルギーの予防と治療を行うために、

信頼性の高い新しい情報に基づいて継続的に研修を行い、

協力体制を充実していきます。

3. 愛媛において、日本一進んだ食物アレルギーの

チーム医療体制を築くことを目指します。

愛媛県医師会・愛媛県小児科医会、食物アレルギー対策委員会 くす小児科 久壽正人 愛媛大学医学部地域救急医療講座・ 市立八幡浜総合病院サテライトセンター 楠目和代 愛媛県立中央病院小児科 小泉宗光 たかおか小児科 髙岡知彦 済生会今治病院小児科 高橋龍太郎 松山赤十字病院小児科 津下充 市立宇和島病院小児科 林 正俊 福岡小児科アレルギー科 福岡圭介 愛媛県立今治病院小児科 村上至孝 (あいうえお順)

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<プログラム (敬称略)> 13:30 - 16:00

1)開会あいさつ: 愛媛県医師会長 久野 悟郎

2)食物アレルギーの基礎知識:

愛媛大学医学部地域救急医療学講座

市立八幡浜総合病院地域サテライトセンター 小児科 楠目 和代

3)四国中央市保育園幼稚園の除去食の現状:

愛媛県立新居浜病院 小児科 浅見 経之

4)アレルギー対応食の取り組みについて 栄養士の立場から:

四国中央市役所こども課 栄養士 岩田 真由美

5)アレルギー対応食の取り組みについて 調理師の立場から:

四国中央市役所こども課 調理員 石川 千草

6)食物アレルギーのこどもをもつ母親として:

四国中央市 大西 千春

========================== 休憩:15 分 =========================

7)アナフィラキシー対応について

マニュアル紹介とエピペンシミュレーション

愛媛県立新居浜病院小児科 西村 幸士

8)総合討論・質疑応答

9)閉会あいさつ: 愛媛県小児科医会会長 児玉 義史

司会進行: 川上こどもクリニック 川上 郁夫

ふじえだファミリークリニック 藤枝 俊之

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2)食物アレルギーについて(基礎知識・負荷試験・除去食連絡票):

愛媛大学医学部地域救急医療学講座 市立八幡浜総合病院サテライトセンター小児科 楠目 和代 私たちの体を守るための免疫機構が、体に有害な方向に働いてしまったときを一般的 にアレルギー(過敏症)と呼んでいます。広い意味でのアレルギーの病気には自分の体 を異物と思って攻撃してしまう自己免疫疾患(膠原病など)も含まれますが、普通にアレ ルギー疾患というときはⅠ型(いちがた)のアレルギー疾患を指します。アレルギー疾患 には、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、花粉症など色々なものがあり ます。食物アレルギーもそのひとつです。 食物アレルギーは特定の食物を食べた時にアレルギー症状が出る病気です。食物ア レルギーの患者さんは、体の中に食物に反応する物質(抗体やリンパ球など)ができて いるため、(この状態を感作と呼んでいます)、その食物が体に入って来るとアレルギー 反応をおこしてしまいます。一方、食物アレルギーでない人の体には寛容(食物の成分 には反応しない機能)が備わっているため、症状がでることはありません。 アレルギーを起す物質をアレルゲンと呼んでおり、ダニ・スギ花粉などもそのひとつで すが、アレルゲンの中で食物に属するものを食物アレルゲンと呼んでいます。食物アレ ルゲンは非常に様々で、年々新しいものが報告されています。頻度の高いものは卵・牛 乳・小麦・果物・甲殻類・ピーナッツ・ナッツ類・ゴマ・大豆・ソバ・魚卵・魚などですが、年齢 によって違います。また、一人の方が2つ以上のアレルゲンに反応することもあります。 最近では珍しいものとして人工甘味料のアレルギーも報告されていますが、多くは基礎 に他の食物のアレルギーがあり、特別なものひとつだけに反応することは少ないと考え られています。 食物アレルギーの症状には即時型(咳・嘔吐・じんましん・ショックなど数時間以内にお きる症状)と非即時型(下痢・湿疹の悪化など、数時間以後におきる症状)があります。食 べてからの時間や食物の種類、量、調理方法によって、また、患者さんによって症状の 起こり方は様々です。一般的に食べる量が多い場合、生で食べた場合に症状が強く出る 傾向があります。また、食物を食べたあとの運動がきっかけで起こる症状もあり、ときに はショック(血圧が下がって意識がなくなる)になる場合があります。重症な食物アレルギ ーの患者さんでは、一般的に、原因となる食物を食べてすぐに運動すると症状が強く出 る傾向がありますので、とくに、まだ食べる練習を始めたばかりのときは注意が必要です。 食物を食べるだけではいくら食べても症状が出ないのに、食べて運動すると症状が強く 出る特殊な状態を食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIAn)と呼んでいますが、 頻度は高くありません。 アトピー性皮膚炎と食物アレルギーを同じ病気だと思われている方があるようですが、 これは違います。乳児のアトピー性皮膚炎には食物が関係していることが多いですが、 年長になるにつれてあまり関係なくなってきます。アトピー性皮膚炎の原因がすべて食物 というわけではなく、逆に食物アレルギーの患者さんがみなアトピー性皮膚炎を起こすわ けでもありません。 食物アレルギーの診断には血液検査や皮膚テストが有用ですが、疑陽性や疑陰性が 多いため、最終的には食物経口負荷試験が必要です。負荷試験の目的には①原因同

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定(原因食物かどうか知る)。②耐性獲得の確認(食べられるようになっているか知る)。 ③域値の決定(どのくらい食べられるかを知る)があります。もともとは①が主な目的でし たが、最近の日本では②、③の目的で負荷試験が行われることが多くなりました。以前 は食物アレルギーの治療は原因となる食物を厳重に除去することが基本でしたが、近年、 食べられるものは少しずつ食べて慣らしていく(経口寛容)という考え方が主流になってき たためです。慣らしていく治療を経口免疫療法と呼んでいますが、この治療法にはまだ 決まった基準がなく、危険を伴いますので、決して自己判断で行ってはいけません。医師 の指示のもとに計画的に進めていく必要があります。 食物経口負荷試験の方法はいくつかありますが、現在は食べ物そのものを食べてみ るオープン法で行うことが多くなっています。負荷する食物も食べる回数も色々あります。 軽症の患者さんや重症の患者さんでも症状の出にくいと考えられる食材を試す場合は、 外来で決められた量を1回食べて1,2時間観察します。重症な場合は前もって点滴をと って入院で検査をする場合もあり、この時は1時間毎くらいに数回食べて様子をみます。 万一症状が出た時に対処しやすくするためです。 除去をしている食物を間違って食べてしまった時(誤食)の対処は、①うがいをし、手、 顔を洗う。②注意深く様子を観察する。③処方されている頓服をのむ。④医療機関を受 診することが基本です。重症な場合、(咳こみ・イヌが吠えるような咳・呼吸困難・激しい 嘔吐・激しい腹痛・気分が悪い・目の前が白くなる・顔色が悪い・脈が速いあるいは遅い など)が見られる場合は、⑤迷わずに自己注射用エピネフリンを使用してください。この時 は⑥動かずに安静に横になり、⑦頭を低く保ち(足を 30cm くらい挙げる)⑧酸素があれ ば使用し⑨救急車を要請してください。(これについては、後で説明とシミュレーションが あります。) 愛媛県食物アレルギー委員会では資料集「こどもの食物アレルギー(2017)―食物 アレルギーの理解と対処のしかたー」を出しています。本日資料としてお配りしています が、愛媛県小児科医会のHPから、食物アレルギー委員会に進むとPDFでダウンロード できますので、ご参考になさってださい。 また、正しい情報を共有するために、愛媛県独自の食物アレルギー除去食連絡票を 作成し、利用をお願いしています。(プログラムの最後に添付していますので、ご参照くだ さい。)この連絡票は定期的に改良を行っています。前述の食物アレルギー委員会の HP からもダウンロードできますのでご利用ください。 食物アレルギーをよく知って、正しい対処をこころがけましょう。 ====================================

MEMO

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3)四国中央市の幼稚園、保育園の除去食の現状

愛媛県立新居浜病院 小児科 浅見経之 今回、第 12 回愛媛子どもの食物アレルギーシンポジウムによせて、愛媛県四国中央市 内の保育園、幼稚園、認定こども園に向けてアンケート調査を依頼した。アンケートを送 付した保育園 21 園中 19 園、幼稚園 6 園中 4 園、認定こども園4園中 2 園から回答を得 た。施設内の調理場で給食を提供している施設は全体の 83%であり、一方栄養士の所属 は 24%、看護師の所属は 17%にとどまった。乳児が在園 している園は少数だったが、食物除去をされている児は 0 歳~3 歳で 80%と低年齢に寄っていた。除去食品の内訳 は鶏卵が 42%、次いで牛乳が 19%と全国とほぼ同様の傾 向にあったが、以後はピーナッツ、エビ・カニと続き、除去 している食品の種類は多岐にわたった(図 1)。園で提供し ている除去食は、鶏卵、牛乳、小麦、大豆について、多く の施設で二次食品までの対応可能であった(図 2)。誤食 自体は全施設の 32%で経験されており、年 1 回が 78%、年 2 回が 11%を占めており、全体的に多くはなかった。誤食 を防止する対応策として、愛媛県では病院と園の間で「アレルギー除去食に関する連絡 書」(図 3)を用い、各食物について細かく規定されているが、四国中央市での利用率は、 回答のあった 23 園中 20 園と 87%の園で利用されており、誤食を防止するシステムとして 有用に運用されていることが分かった。 誤食した際の園の対応について、事前に保護者との打ち合わせができている園が 84%、 誤食時のために処方されている内服薬を服用させることができる、と返答した園は 96%に [図 1] [図 2]

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のぼった。また、アナフィラキシーに処方される自己注射剤エピペン®について、100%の 園が存在を知っていたが、症状発現時に注射を施行してもよいと考える園は 91%であり、 9%ができないとの回答であり、少数ながら自己注射剤については高いハードルが垣間見 られた。アンケートによせられた中には、迅速に救急車を呼ぶ体制ができているため、保 育士・教諭がエピペンを施行する必要性が感じられない、という意見もあり、一部で病院 と園との間で意識の解離がうかがわれた。 結果として、四国中央市内の保育園、幼稚園、認定こども園では、全国の食物アレル ギー分布と同様に卵、牛乳が多くを占め、小麦、大豆などの主要な食物も併せ、除去食 品はいずれも高い割合で二次食品まで対応できていることが分かった。また、連絡書を 用いた除去食品の取り扱いが比較的しっかりできており、誤食の頻度も少ない。多くの施 設において、アレルギー症状について積極的に内服、注射で対応したいと考えられてお り、いずれも高いレベルで食物アレルギーに対応していることが分かった。今後は、食物 アレルギーについて、教育の機会を設け、具体的な対応の周知や協議を進めることが望 まれる。 れん [図 3] かん

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4)四国中央市立保育園におけるアレルギー対応食の取り組みについて

栄養士の立場から 四国中央市こども課 栄養士 岩田 真由美 食物アレルギーを持つ園児の状況 対応食の開始から解除まで ・食物アレルギーを持つ園児の状況の把握 ・対応食を開始するまでに行うこと ・再評価 ・対応食の変更、解除 加工食品についての注意 加工食品については、食物アレルギー症状を引き起こすことが明らかになった食品 のうち、特に発症数、重篤度から、表示する必要性の高いものを食品表示基準において 特定原材料として定め、次の7品目えび、かに、小麦、そば、卵、乳、落花生の表示が義 務付けられている 保育園の給食では特にハム、ウインナー、ベーコン、ちくわなどの原材料に注意してい る。

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5)四国中央市立保育園におけるアレルギー対応食の取り組みについて

調理師の立場から 四国中央市こども課 調理員 石川 千草 厚生労働省から出されている。ガイドラインでは、食物アレルギーであってもできる限り給 食対応することが求められており、四国中央市では「除去食」「代替食」対応をしている。 実際にどのような対応食を作っているか ・除去食、代替食の紹介 おわりに

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6) 食物アレルギーのこどもを持つ母親として

四国中央市 大西 千春 皆さん、こんにちは。私は、四国中央市に住む 2 児の母です。 今日は、食物アレルギーの子供を持つ母親として、今まで経験したことを伝えることで、 現在治療中、今から治療されるお子さん、お母さん、その家族の方に少しでも役に立て ればと思いお話させていただくことになりました。 私は二人目を出産し一人目と変わりなく子育てをしていました。まずはじめに、おかしい なと思ったのは、生まれて一ヶ月位経つと顔や、頭に出る湿疹でした。一般的に言われ ている乳児湿疹です。出始めの頃は、特に気にしていなかったのですが、一ヶ月してもよ くなりませんでした。それどころかひどくなっている気がしました。ポツポツとした湿疹では なく、頬を中心にジクジクした様な感じでその周りが真っ赤な状態でした。どの病院に連 れて行っても、言われることは一緒で乳児湿疹としか言われませんでした。 私は、何度同じことを言われても気持ちが晴れないでいました。明らかに上の子と出 方が違っていたし、その日その日でひどい日もあれば、ましな日もあったからです。 家 族誰もアレルギーはないし、まさかなと思いつつ治らない湿疹を前にモヤモヤした日を過 ごしていました。 その時一番辛かったのが、散歩や買い物に連れている時に「どしたん?その湿疹かわ いそうに」とすれ違うたびに言われたことです。心配しての言葉だったかもしれないです が、「かわいそう」がその時は、辛かったです。 四ヶ月経っても良くならず、血液検査をしました。結果は、卵と小麦のアレルギーがあ ることがわかりました。やっぱりかと、納得したのと母乳だったので、これから大変やなー 何もわからないし大丈夫かなという不安な気持ちでした。 その二ヶ月後、私の知らないアナフィラキシーショックを起こしてしまいます。 アレルギーは、卵と小麦だけだからミルクは大丈夫と思い飲ませた時のことです。 飲ませていると、突然ミルクを勢いよく吐きました。何も知らない私は、「お腹いっぱい なのかな?」と思って様子を見ていたら、顔がパンパンに腫れ出上がり、白目が浮いてい るような感じで、泣く声がかすれていました。眠っているというよりは、ぐったりしている感 じでした。 病院に電話をし症状を言うと、すぐ連れてくるようにと言われ、先生から「お母さん、こ れは、アナフィラキシーと言って、命に関わるんですよ、聞いたことないですか?」と言わ れました。その時私は初めてアレルギーの怖さと、この子がここまで重症だったのかと思 い知りました。その時の血液検査の結果は、乳製品も発症していたのです。「食物アレル ギーが一つでもあると、他のものも疑ってミルクなどは、避けるべきだった」と言われまし た。何の知識もないことは、怖いことで子供を危険な目に合わせるのだと痛感しました。 除去をしていても数値は、良くならないし、大豆も食べられなくなったし、本当に良くな るのか不安と、辛さで先生に相談したこともありました。「時間はかかるかもしれないけど、 必ず食べられるようになりますから一緒に頑張りましょう。」と言ってもらえて気持ちが楽 になり、前向きになれました。 子供が 1 歳 4 ケ月の時、初めて負荷試験をします。食べてはいけないものを食べる。食

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べられなかったものが食べられるようになる。不思議な気持ちでした。不安もありました が、先生を信頼し望みます。少しずつ、、少しずつ、、卵黄4グラム食べられることが出来 ました。ここから5歳 8 ケ月、約 4 年間 20 回ほどの入院を繰り返し治療をしました。その 4 年間の間にもいろいろな出来事がありました。 一度アナフィラキシーを起こしたということもあり、1 歳 7 ヶ月の時にエピペンを処方され ます。持った当初は、「お守り」として持っていれば安心。正直{注射なんて怖いし、できれ ば打ちたくないし、そうなる前に薬で対応したり、すぐ病院に行けば大丈夫}という気持ち でいました。 が、その 1 ケ月後 2 回目のアナフィラキシーを起こします。 私の見てない所でパンを食べてしまっていたのです。小さい時にありがちな誤食です。 それに気づかずさっきまで走り回っていたのに、急に咳をしはじめ、親から離れようとしま せんでした。誤食しているとは思っていなかったので、どうしたんだろう?と様子を見てい ると、5 分もしない間に顔が腫れ赤茶色になり、ゼーゼーした呼吸、声がかすれだしまし た。私が「まさか」と思った瞬間、前と同じように勢いよく嘔吐。一瞬にして私はパニックに なりました。急いで頓服の薬を飲ませましたが、もう薬で治まる段階ではありませんでし た。病院に電話をしても小児科の先生がいないと断られ、頭が真っ白になりました。目の 前で意識がなくなっていく息子を見て、エピペンを使うしかない。と覚悟を決めます。 手も震えるし、涙も出てくるし、怖いし、でも息子を助けたい一心で打ちました。 打ってから3分ほどで咳が治まります。顔色も少し良くなります。打つことによって血圧 が上がり、副作用の為にガタガタ震えたりしますが、しっかり呼吸できていることはわかり ました。その後救急車で運ばれ、病室でうなされている息子を見て、「私は、この子を大き く育ててあげることが出来ないかもしれない。死なせてしまうかもしれない。」と母親として の自信を完全に失ってしまい、申し訳ない気持ちで涙がとまりませんでした。でも泣いて いても病気は治らない、くよくよする前にこの子は絶対、私が、家族が守っていくんだと思 いました。 私自身、エピペンを出来れば使いたくないし、使う状況を想像もしていませんでした。本 当に「お守り」としての感覚で持っていたのです。打つまでは、怖さしかなかったですが、 確かなことは、エピペンを打てば命は助かるということです。もっと早く打つべきだったとも 思いました。あの時、打たずにいたら助かっていなかったかもしれないと思うと、打って良 かったと思いました。ですが、打ち方など間違ったことをしていたのも事実です。 頭に血をかよわすため横にならないといけないのに、ずっと抱っこしていたり、フラフラ しているのに無理矢理立たせ、エピペンを打ったりと事前に練習していてもいざその場面 になるとパニックになり、何もかも飛んでしまいます。エピペンを持っている方は、何度も 練習が必要だな、とも思いました。 まず私は、誤食をなくそうと 2 歳にも満たない子に「これを食べたら、死んでしまうよ。」と 極端ではありますが、ダイレクトに伝えました。周りからは、そんな小さい子に死ぬなんて わからんやろとか、大げさなどと笑われたりしましたが、「死ぬということは、お母さんに会 えなくなること、兄ちゃんと遊べなくなること」「今は、食べられないけど必ず食べられるよ うになるから」と伝えました。みんなと同じように食べられないのは、かわいそうと思うの は辞めよう。思わなくていいと私は思います。 そう常に言っていると、パンの誤食以降自分から食べてアナフィラキシーを起こしたこ

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それから3歳を過ぎたころから成長に変化があります。息子自身母親、家族の関りか ら友達、先生との関りを求めるようになりました。「友達と遊びたい、先生に会いたい。」と 思うようになってきたのです。初めは、家族が守ると思っていたのに、親から離れ集団生 活を楽しんでいる姿を見た時、私たちだけでは限界だなと感じました。 ここからお話しすることは、私なりに考え行動し園の先生方と話し合いながら通うまでを お話しします。一つの体験談として聞いていただければと思います。 園に申請する前に、私は直接園長先生にお話を聞いて頂きました。食物アレルギーが あって、食べるとどうなるか、食べてしまった時の対応など詳しく伝えました。 重度ではあるけど 1 人の子供として集団生活をこの子が望んでいるということ全てお話し しました。何かあったらすぐ駆けつけられる距離にいて、薬やエピペンなどの対処する提 案もしました。仕事も園の近くに見つけることが出来、子供のことも理解して採用してくれ ました。先生の負担にならないように私なりに考えてのことでした。 子供と親、先生が出来るだけ安心して過ごせる環境が必要だと思ったからです。 充 分な話し合いの結果、受け入れてくれることになりました。そして、それだけではなくエピ ペンを園でも置くようにしては。と先生から声を上げてくれました。 こんなひどい食物アレ ルギーがある子なんてどこも受け入れてくれないと悲観的になっていた時期もありました が、みんなと同じように受け入れてくれたことが嬉しかったです。 先生に任せっきりにな らないように、だからと言って特別ではなく中立に。 誤食しないようにどうするか、してしまった時にどうするか。連絡する順番、エピペンを 打つタイミングなど細かく話し合いました。 私の経験を活かし、エピペンの使い方の研修 もさせてもらいました。周りの方の力を借りながら、助けてもらいながら毎日楽しく通うこと が出来ています。 アナフィラキシーは、命に関わることですが適切に対応すれば助かります。いずれは子 供が成長し親から離れる時間が増えます。少しでも理解が得られて周りの方に助けても らいながら、上手く付き合っていけたら過ごしやすい環境になっていくのかなと感じていま す。 1歳を過ぎたころから負荷試験やステップアップ治療をしてきて、食べられなかったもの が、今はほとんどのものが治療によって食べられるようになりました。現時点で大豆、卵、 小麦は普通に食べています。牛乳は、130 ミリまで飲めるようになりました。来月にアーモ ンドの負荷治療で最後となります。 ずっと除去して生活するより安心して、毎日を過ごせています。大変なこともたくさんあ りましたが今は頑張って治療して良かったなと思っています。 ここでお話ししたことが、誰かの役に立ち、何かのきっかけになればいいなと思います。 本日は、どうもありがとうございました。 (原文をそのまま掲載させていただきました。)

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7)アナフィラキシー対応について

マニュアル紹介とエピペンシュミレーション

愛媛県立新居浜病院小児科 西村幸士 昨今、アレルギー症状を起こし緊急に対応した報告が相次いでおり、保育所・幼稚園・ 学校において、アレルギー疾患を持つ子供たちへの対応が求められています。そこで、 各施設が緊急時対応への備えを強化するため、愛媛県小児科医師会食物アレルギー委 員会が中心になり、2014 年に独自のアナフィラキシー対応マニュアルが作成されました。 その後アップデートが行われ、今年度、新しいマニュアルが作成されましたのでご紹介し ます。 マニュアルは全6ページで、最初のページ(P1)に基本的な対応の流れと役割分担を記 載しており、必要時に P2~P6 の各ページを参照する構成となっています。 ポイントは、①食物アレルギー症状出現時の対応手順を分かりやすく図示したこと、② 観察する症状をチェックシートにしたこと、③アナフィラキシー時の対応と心肺蘇生への 流れ、エピペン®の使い方を図示・解説したこと、④施設内での役割分担と連携・連絡を 明確化したことです。アナフィラキシーの際にエピペン®を関係者が人命救助の観点から 使用することは推奨されており、緊急時の教職員の役割分担を決めておくことが重要で す。 各施設での活用方法ですが、①緊急時に手元に置いて対応方法の確認、②緊急時の 体制整備(施設内での役割分担を事前に決めておくなど)、③施設内での研修や勉強会 などの資料としてお使い下さい。マニュアルの内容は必要最低限のものになりますので、 詳細は清書をご参考下さい。 マニュアルは愛媛県小児科医会公式ウェブサイト(www1.ehime.med.or.jp/epa/)左側 の「食物アレルギー対策委員会」のページに掲載しておりますので、ご自由にダウンロー ドしてご活用ください。 また、前回開催されたシンポジウムにて有志による寸劇シミュレーションが好評であっ たため、今回その VTR を用いて実際の対応の流れについて見ていただきます。

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MEMO

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7)総合討論・質疑応答

MEMO

================================================= * シンポジウムにご参加いただきましてありがとうございました。 * お配りした資料集「子どもの食物アレルギー(2014)」も是非ご参照ください。 * 今後とも、食物アレルギーを持つこどもたちのためにご理解とご協力をお願いいたし ます。 * 今後の参考にさせていただきたいと思いますので、本日のシンポジウムに対するア ンケート用紙をお配りしています。ご記入いただきましたアンケート用紙をお帰りの際 に受付にお出しください。 * 恐れ入りますが、ごみは各自でお持ち帰りいただきますよう、お願い申し上げます。 第12回 愛媛こどもの食物アレルギーシンポジウム実行委員会

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参照

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