2.生涯現役社会づくりの論点と柏PJの位置づけ
【厚生労働省】 「生涯現役社会の実現に向けた雇用・就業環境の整備に関する検討会
」
(2014/11~2015/6)(座長:清家篤 慶應義塾長)
(ⅰ)企業における高年齢者の雇用の促進
(ⅱ)職業生活設計と能力開発の支援
(ⅲ)中高年齢者の再就職の支援
(ⅳ)地域における多様な雇用・就業機会の確保
○ 地方自治体を中心とした地域のネットワーク(協議体の設置等)の下で、地域の課題に対応した多様な
形態による雇用・就業機会を掘り起こして企業退職者等に提供する仕組みを、全国に展開していくことが必要。
(ⅴ)シルバー人材センターの機能強化
○ 高年齢者の就業ニーズの変化・多様化に対応し、労働者派遣事業や職業紹介事業による就業機会・職域
開拓の促進や、介護・保育分野等における職域拡大が必要。
○ いわゆる「臨・短・軽」要件の緩和等の可能性について、民業圧迫の懸念等を念頭に置きながら検討することが
必要。
企業 65歳までの雇用確保 雇用確保措置延長~エイジフリー社会の実現 (年金制度改正とセット)
大企業
(都心)
(地域)
(将来的な方向性)
中小企業 NPO 起業
農業 介護 育児・保育 生活支援
65歳で定年となったら、培ってきた経験・能力を活かせる形で、
地域で活躍
する、
貢献
することが当たり前の社会を構築すべき。そのための体制整備が必要である
(都心)
セカンドライフ支援組織
リタイアした後は地域に戻って貢献する
ことを前提とした社会風土・システムの醸成
いずれは誰もが地域(自宅)を中心とした生活となる
右記組織に登録
円滑な移行、キャリア継続・転換
ボランティア
・・・
新設 <本組織の機能>
①地域課題の把握
②地域資源の把握
-リタイア高齢者の積極的な把握
③高齢者の就労能力評価方法の
開発と保有
④高齢者活用・活躍モデルの開発
と保有
⑤地域の事業者に対する啓発活動
と雇用の場拡大を推進
⑥地域住民に対する啓発活動と
マッチングの推進 他
○高齢者の「セカンドライ
フ就労」(生きがい就労
を含む)をナビゲート
-高齢者にとっての
多様な選択肢を提供!
○地域の課題解決に
民間等を積極的に活用
3.理想の最終
GOAL
4.柏市における「
長寿社会のまちづくり
」プロジェクト
東大IOG-柏市-UR都市機構の共同事業(2009年度~)
柏市豊四季台地域をフィールドにした超高齢社会対応のモデル地域開発
テーマ・コンセプト⇒「Aging in Place」社会の実現
・・・住み慣れた地域で最期まで自分らしく老いることができる社会の実現
生きがいに溢れる豊かなセカンドライフ
実現のための
【A】 「生きがい就労事業」
最期まで確かな安心を提供するための
【B】 「地域包括ケアシステム」
(在宅医療と連動したケアシステム)
引きこもらず外に出て人と集い楽しむ
【C】 「歩いて暮らせるコミュニティ」
(豊かなコミュニティスペースのまちづくり)
6.
「生きがい就労」開発実績
~事業者の開拓と雇用実現
5領域9事業を開拓。のべ
230名超
の生きがい就労者の雇用を実現!
※2013年3月末実績値
柏市豊四季台地域高齢社会総合研究
会
休耕地を利用した
都市型農業事業
団地敷地内を利用した
ミニ野菜工場事業
生活支援・生活充実事業
建替後リニューアル団地における
屋上農園事業
コミュニティ食堂
保育・子育て支援事業
「柏農えん」 LLP※
※柏市農業者有志により結成された有限責任事業組合
【参加・協力】 ㈱ゼンショーホールディングス
杉浦環境プロジェクト㈱
東京海上日動ベターライフサービス㈱
農
農
農
食
保育
支援
柏市
U
R
都市機構
東京大学
全体事業統括組織
福祉サービス事業
社会福祉法人 小羊会など
福祉
亀井工業ホールディングス㈱
(2014年度に公募で採択。事業開始はUR団地内
商業街区の建替後)
36名
25名
15名
65名
学童保育事業
学校法人くるみ学園など 20名
保育
一般社団法人 セカンドライフ・ファクトリー
6名
(開拓した事業)
(事業の担い手)
活動のエンジン!
8.事業者と就労シニアの
声(評価)
「早朝や午後の少しだけ短時間の労力が欲しいときにシニアの就労は助かる(短時間だけで
は若者を雇用できない)」
「若者は教育コストがかかるが、高齢者はかからない、即戦力として活躍してもらえる」
「最低賃金レベルのコスト(学童保育のみ他の雇用者と同賃金)で有能な人材を雇用できる
のはありがたい」
「高齢者に周辺業務を担ってもらえることで、保育士や介護士が本業に専念できて事業全体
としてのパフォーマンスが上がった」等
「地域に友人はいなかったが、新たに
仲間ができてよかった」
「僅かながらも年金以外の収入が得ら
れることで、旅行やおいしいものを食
べるといった新たな楽しみができた」
「何よりも生活のハリができて、規則
正しい生活に戻った、就労のある日は
身だしなみを整え、気分的にもハリを
感じる」
働き始めてから健康になった 等
事業者
就労シ
ニ
ア
就労シニアが生きがい就労を経験して感じた変化(n=160,複数回答)
9.現在の取り組み(2つのアプローチ・事業展開)
高齢者が求める活躍場所を拡大
させる/
高齢者の社会参加・就労率
を上げること
シルバー人材センターとセカンドライフ支援プラットフォームの機能を整理・融合し
年齢に関わらずニーズに応じた活躍を可能とする“真の生涯現役社会/一億総活躍社会”を創造する
目的
魅力的な活躍場所がない
(ホワイトカラー出身者)
【課題】
会員数の減少。利用されていない
(65-74歳高齢者の5%程度)
請負中心⇒ジョブ・コーディネー
ターの配置による派遣・職業
紹介事業の開拓・拡大
(活躍場所の拡大)
【改善取組】
※会費や派遣手数料等、課題は山積
多様なセカンドライフのニーズ
に応える地域システムの不在
(シルバー人材センターの利用も少ない)
【課題】
閉じこもり高齢者の増加
活躍ニーズを一元的に受け止
め適所にナビゲートする仕組み
の創造
【改善取組】
-地域資源・情報のネットワーク化
-専用窓口の設置(市役所・HP)