若者・女性の活躍推進をめぐる現状について
1.一度失敗するとやり直しがしにくい単線的構造
2.企業が求める人材ニーズ
3.社会人の学び直し
4.女性の潜在力の活用
内閣官房・内閣府
平成25年2月13日(水)
資料2
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0
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25
30
20代前半
20代後半
30代前半
30代後半
40代前半
①非正規雇用の現状(世代別非正規雇用割合)
14
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54
59
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38
40
38
0
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20
30
40
50
60
70
20代前半
20代後半
30代前半
30代後半
40代前半
○ 我が国では、
男女とも若い世代ほど非正規雇用比率が上昇。女性は年齢とともに上昇。
○ 長期失業率は近年上昇し、特に若年層で大幅に上昇。また、フリーターの期間が長くなると、正社員となるのが困
難となる。
(参考)総務省労働力調査における「フリーター」の定義: 15~34歳で、男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者とし、 1 雇用者のうち勤め先における呼称が「パート」又は「アルバイト」である者、 2 完全失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバイト」の者、 3 非労働力人口のうち希望する仕事の形態が「パート・アルバイト」で、家事・通学等していない者の合計。③フリーター期間別の正社員比率
(フリーター経験者のうち現在、正社員である者のフリーター期間別比率)
(出典)独立行政法人労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の展開」 ―「第3回 若者のワークスタイル調査」から―72.5
61.7
60.0
62.1
57.0
56.5
55.1
42.9
54.1
38.3
64.0
58.3
52.2
58.9
48.9
30
35
40
45
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55
60
65
70
75
6か月以内
1-2年
3年以上
男性
女性
合計
%1
1.一度失敗するとやり直しがしにくい単線的構造①
(出典)総務省「就業構造基本調査」(昭和57年、昭和62年、平成4年、平成9年、平成14年及び平成 19年) (注)1)非正規割合は、「正規の職員・従業員」と「非正規の職員・従業員」の合計に占める「非正規の 職員・従業員」の割合である。 2)在学中を除く。ただし、平成9年調査までは、雇用者(役員を含む。)のうち卒業者総数及び正 規の職員・従業員の卒業者しか把握でき ず、役員の卒業者及び非正規の職員・従業員の卒業者 を把握できない。このため、非正規の職員・従業員の卒業者については、平成14年及び平成19年に おける雇用者(役員を含む。)の卒業者に占める役員の卒業者の割合を基に厚生労働省労働政策担 当参事官室にて推計した。 % %男性
63~67年生 68~72年生 73~77年生 78~82年生 83~87年生 63~67年生 68~72年生 73~77年生 78~82年生 83~87年生女性
0.0%
0.5%
1.0%
1.5%
2.0%
2.5%
3.0%
1995
2000
2005
2010
15~24歳
25~34歳
35~44歳
45~54歳
55~64歳
65歳以上
②失業期間が1年以上の長期失業者の割合(年齢別)
(出典)総務省「労働力調査(詳細集計)」64
155
203
210
1
8
21
11
0
50
100
150
200
250
20年度
21年度
22年度
23年度
千人
雇用型訓練
(非正規社員から正社員へ
の転換につながる訓練)
ジョブ・カード取得者数
(雇用型訓練を除く)
*平成24年度ま
での目標取得者
数:100万人
40%
2%
11%
33%
59%
11%
1%
5%
14%
28%
6%
1%
3%
9%
22%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
15~34歳計 15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
②有配偶者の占める割合(男性 平成19年)
パート・
アルバイト
非正規労働者
正規労働者
(出典)総務省「就業構造基本調査」 注)雇用形態の区分は、勤め先での「呼称」によるもの。 「非正規労働者」は、パート・アルバイト、派遣、契約社員、嘱託等をいう。○ 非正規雇用の場合、能力開発機会が乏しい。また、若年男性の有配偶率も低い。
○ フリーター等の就職支援に有効なジョブ・カード制度は、事業仕分け等により平成23年度以降カード取得
者数が伸び悩んでいたが、今次の補正で非正規から正社員へ転換するための雇用型訓練を強化。
①教育訓練の実施状況
(出典)厚生労働省第1回非正規雇用労働者の能力開発抜本強化に関する検討会資料。本数値は、 独立行政法人労働政策研究・研修機構「多様化する就業形態の下での人事戦略と労働者の 意識に関する調査」(平成18年7月)のデータを基に厚生労働省労働政策担当参事官室にて 仮集計されたもの。 注)調査対象:全国の従業員数30名以上の事業所約1万所(有効回収数:870所)。0
10
20
30
40
50
60
70
80
計 画 的 な O J T 入 社 年 次 別 の 研 修 職 種 ・ 職 務 別 の 研 修 役 職 別 研 修 O A ・ コ ン ピ ュー ター 研 修 資 格 取 得 の た め の 研 修 法 令 遵 守、 企 業 倫 理 研 修 特 に 何 も 実 施 し て い な い正社員
契約社員
パートタイマー
2
%1.一度失敗するとやり直しがしにくい単線的構造②
③ジョブ・カード取得者数
(注)平成23年度実績は平成24年3月末時点の値(一部暫定値を含む)(参考)雇用型訓練の流れ
平成23年度末 までの取得者数 (累計):67万2千人47.7%
24.8%
9.3%
7.7%
5.5%
5.0%
人材
技術
資金
企業イメージ・ブランド
情報
設備
(出典)中小企業庁「人材マネジメントに関する実態調査」(2008年)2.企業が求める人材ニーズ
①主な職業別新規求人倍率と新規求人数
③人材確保に関する不満(複数回答)
②中小企業が最も重要であると考える経営資源
(出典)日本経団連「中小企業における人材の確保・定着・育成に関する調査結果」(2009年7月)3
(出典)厚生労働省「平成23年度労働市場年報」職業別常用職業紹介状況(23年8月)※売上規模分類 High:2,000億円以上 Middle:300億円~2,000億円未満 Low:300億円未満 (出典)経済産業省「グローバル人材に関する調査」(2011年1月~2月実施)
④日本人の若手グローバル人材の充足状況
81.5%
85.1%
88.6%
65.4%
85.5%
31.2%
23.1%
17.7%
3.8%
2.2%
○ 専門的・技術的職業に対する求人倍率は全て1倍超と、人材不足。他方、一般事務、生産工程・労務では人員過剰。
○ 「人材」が最も重要な経営資源ながら、若手グローバル人材等質の高い人材が不足。
(11.8万人) (4.4万人) (5.7万人) (3.7万人) (2.7万人) (9.6万人) ※パートタイムを含む。○ 大学学部入学者に占める25歳以上の割合では、OECD平均は約21%、日本は約2%と著しい差。今後、想
定される産業構造転換を踏まえると、社会人受入れを促進する必要。
○ 他方、企業の人的資本投資はピーク時の約10分の1、受講側も費用負担・時間的余裕のなさを問題と認識
しており、学び直しを推進するには、解決に向けた取組が必要。
3.社会人の学び直し
4
①大学学部入学者に占める25歳以上の割合
(出典)「OECD教育データベース2008年」 (日本の数値は「学校基本調査」と文部科学省調べによる社会人入学生数) (出典)宮川・滝澤(2012)「潜在成長率について」(内閣府経済社会構造に関する有識者会議潜在成長率専門チーム 第1回資料) (注)厚生労働省「就労条件総合調査」における人件費中の教育訓練費(Off-JT)の比率と「JIPデータベース」におけ る雇用者への報酬を用いて推計80
82
84
86
88
90
92
94
96
98
00
02
04
06
08
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
(兆円)
②企業特殊的人的資本形成の推移
非製造業
製造業
0
③社会人入学者数と学び直しが必要な人数
72.3
71.0
33.3
25.7
21.3
15.7
0
20
40
60
80
仕事が忙しい。 費用負担が大きい。 決められた期間内での単位 取得が不安・負担 通学に時間がかかる。 会社の理解が得にくい、公 表しづらい。 社会人向けのカリキュラム が充実していなかった。46.4
19.5
17.2
13.9
0.3
0.2
2.4
0
20
40
60
大学院 大学(学部) 公共職業・民間教育訓練 専修学校・専門学校 高等専門学校 短期大学 その他 % %④学び直しにおいて想定される課題
%⑤学び直しで利用したい教育機関
(注) 1.職業能力開発総合大学校能力開発研究センター報告書No.128平成17年3月
2.社会人に対して「リカレント教育」(学び直し)について意識調査を行った結果
0
5
10
15
20
20万人/年
2010年~2020年
産業構造転換によ
り、生産工程・労務
職が減少、専門技
術職業が増加し
て、職種転換が必
要となる人数(注
2)。
職種転換を円滑
に進めるためには
学び直しが必要。
専修学校
1.8万人
短大
0.3万人
大学
1.2万人
5.1万人
/年
(注1)
大学院
1.8万人
(万人) (注)1.社会人入学者数については、中央教育審議会「今後の学校におけるキャリア 教育・職業教育の在り方について(答申)」(23年1月)の推計値、文部科学省 「学校基本調査」(21年度)から引用。 2.平成24年度産業構造審議会新産業構造部会報告書 3.正規課程のみ。そのほか、大学等における履修証明制度(21年度)や科目等履修制度 (21年度)、専修学校の附帯事業(24年度)の受講者数を含めると約12.2万人。4.女性の潜在力の活用
○ 女性の労働力率は、子育て期に当たる30歳代前半で低下する「M字カーブ」を描くが、就業希望者を加えた潜在的労働力率は高い(約340万人、25
歳~44歳約180万人)、我が国と韓国は「M字カーブ」を描いているが、アメリカ、ドイツ、スウェーデンでは台形を描いている。第一子出産を機に離
職する女性は6割。
○ 女性が妊娠・出産・子育てをきっかけに勤め先を辞めた理由は、仕事と家庭の両立が困難であることが大きい。
67.6
67.0
79.0 78.9
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
労働力率
潜在的労働力率
(%)(歳)
①女性の年齢階級別労働力率及び潜在的労働力率
③子どもの出生年別、第1子出産前後の妻の就業経歴
資料:総務省「労働力調査(詳細結果)」(平成23年)より作成 ・岩手県、宮城県及び福島県を除く全国の結果 ・潜在的労働力率=就業者+完全失業率+就業希望者/人口(15歳以上) 資料 1.国立社会保障・人口問題研究所「第14回出生動向基本調査(夫婦調査)」より作成。 2.第1子が1歳以上15歳未満の子を持つ初婚どうし夫婦について集計。 3.出産前後の就業経歴: 就業継続(育休利用)-妊娠判明時就業~育児休業取得~子ども1歳時就業 就業継続(育休なし)-妊娠判明時就業~育児休業取得なし~子ども1歳時就業 出産退職 -妊娠判明時就業~子ども1歳時無職 妊娠前から無職 -妊娠判明時無職~子ども1歳時無職④女性が妊娠・出産・子育てをきっかけに勤め先を辞めた理由(仕事に関連したもの)
(出所)内閣府「男女の能力発揮とライフプランに対する意識調査」(平成21年)②女性の年齢階級別労働力率(国際比較)
[67.6]
76.4
53.7
87.8
74.4
0
10
20
30
40
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60
70
80
90
100
15~19 20~24 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65以上
日本 ドイツ 韓国 スウェーデン 米国(%)
(歳) (備考)1.「労働力率」は,15歳以上人口に占める労働力人口(就業者+完全失業者)の割合 2.日本は総務省「労働力調査(基本集計)」(平成23年),その他の国はILO“LABORSTA”より作成。 3.日本は2011(平成23)年,韓国は2007(平成19)年,その他の国は2008(平成20)年の数値。5
7.9
18.2
8.6
6.4
25.8
2.6
32.9
6.5
19.8
17.7
17.5
12.4
7.2
5.7
7.3
18.3
13.8
18.9
20.8
66.8
24.9
14.2
0
10
20
30
40
50
60
70
国会議員(衆議院) 国会議員(参議院) 都道府県議会議員* 都道府県知事 ★国家公務員採用者(Ⅰ種試験等事務系区分) ★本省課室長相当職以上の国家公務員 ★国の審議会等委員 ★都道府県における本庁課長相当職以上の職員 ★検察官(検事) 裁判官 弁護士 管理的職業従事者(公務及び学校教育を除く)* ★民間企業(100人以上)の課長相当職以上* 農業委員* ★高等学校教頭以上 ★大学講師以上 研究者* 医師** 歯科医師** 薬剤師** 獣医師** 公認会計士 (%)【政治】
【行政】
【農林水産】
【教育・研究】
【その他専門的職業】
「社会のあらゆる分野にお いて、2020年までに、指導 的地位に女性が占める割 合が、少なくとも30%程度 になるよう期待」(平成15 年6月20日男女共同参画 推進本部決定) 国連ナイロビ将来戦略勧 告(1990年)において、 「指導的地位に就く婦人 の割合を、1995年までに 少なくとも30%にまで増や す」との数値目標を設定 (備考)「女性の政策・方針決定参画状況調べ」(平成24年12月)等より。原則として平成24年のデータ。ただし、*は平成23年、**は平成22年のデータ。 なお、★印は、第3次男女共同参画基本計画(平成22年12月17日閣議決定)において当該項目又はまとめた項目が成果目標として掲げられているもの。【司法】
【雇用】
○ 「指導的地位」等に占める女性の割合は緩やかに増加しているものの、その水準は依然として低く、政府が定める「2020年30%」の目標
に対し、現状はほど遠い状況。
○ 女性の活躍促進が進む企業ほど経営指標が良く、ワーク・ライフ・バランスに取り組む企業の方が業績が良い傾向が見られる
。
41.6 42.2 36.1 46.1 47.2 43.6 47.4 46.5 45.3 47.5 47.2 39.2 9.4 11.9 25.0 29.9 31.2 34.3 34.4 35.7 36.7 38.7 43.0 52.70
10
20
30
40
50
60
就業者
管理的職業従事者
(%) (備考) 1.労働力調査(基本集計)(平成23年)(総務省)、データブック国際労働比較2012((独))労働政策研究・研修機構)よ り作成。2.日本は2011年、オーストラリアは2008年、その他の国は2010年のデータ。3.「管理的職業従事者」とは、会社役 員、企業の課長相当職以上、管理的公務員等をいう。また、管理的職業従事者の定義は国によって異なる。6
4.女性の潜在力の活用
0 2 4 6 8 10 12 14 16ROE ROS ROIC
+ 5 3 % + 4 2 % + 6 6 % 13.9% 9.7% 13.7% 4.7% 7.7% (%) 9.1%