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Academic year: 2021

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P-05

地下空間を含む都市洪水氾濫に関する水理模型実験

石垣泰輔・中川 一・馬場康之・技術室氾濫模型実験グループ 1.はじめに 近年,都市型水害(1999,2003 福岡,2000 名古屋など)により多大な被害が発生している。 その被害を防止・軽減するため,複雑かつ多層な 都市空間における洪水氾濫水の挙動を把握する ことが急務となっている。本水理模型実験は,地 下空間を含む市街地における洪水氾濫水の挙動 を把握するとともに,氾濫解析モデルの高度化の ためのデータ取得を目的として行ったものであ る。この研究は、科学技術振興調整費「都市複合 空間水害の総合減災システムの開発(代表:京都 大学防災研究所・河田惠昭)」のサブテーマ「洪 水氾濫災害の危険度の評価(代表:井上和也)」 に関する研究として実施している。 2.都市洪水氾濫水理模型実験 対象としたのは,図1に示した京都市内の鴨川 右岸地区である。この地区には東西方向に長い2 カ所の地下空間、すなわち、御池通り地下にある 地下街、地下駐車場および地下鉄駅と線路からな るゼスト御池と呼ばれる地下空間と、四条通り地 下にある阪急電鉄の地下線路の駅および地下歩 道からなる地下空間が存在する。この領域を対象 にフルードの相似則に基づく縮尺1/100 の無歪み 水理模型を作成し,実験を行った。模型は,丸太 町通の南側2km と鴨川から西側 1km の範囲を対 象として道路と住区ブロックで構成されており, 東西方向に位置する御池通地下空間と四条通地 下空間への出入口(車両用のものと歩行者用)を, 対象領域内で 48 カ所設置した。 実験は,対象領域の東端を流れる鴨川からの氾 濫地点を決め,一定流量(実物:100m3/s)が氾濫 するとして,氾濫水の挙動,水位,流速,道路の 流下流量,地下空間への流入流量を計測した。実 験条件は表1に示すとおりである。なお,ここで は,氾濫水の可視化結果のみを示す。 図1は,氾濫水を着色し,9~12 台のビデオカ メラを用いて氾濫水の挙動を可視化した結果で あり,氾濫開始後 30 分(模型では3分後)の氾 濫水の広がりを,地下流入のあり・なし,氾濫地 点(東側および北側),住区への浸水のあり・な しを比較して示したものである。南北方向への広 がりに差異は見られないが,東西方向の広がりを 比較すると,地下への流入の有無,住区への浸水 の有無が大きく影響していることが分かる。 ケース 氾濫地点 住区への浸水 地下への流入 模型表面

END (ENW) なし Dry (Wet)

EYD (EYW) あり Dry (Wet)

EFND あり なし Dry

EFYD (10cm毎に2cmx0.3cmのスリットを設置) あり Dry

NND (NNW) なし Dry (Wet)

NYD (NYW) あり Dry (Wet)

NFND あり なし Dry NFYD (10cm毎に2cmx0.3cmのスリットを設置) あり Dry なし なし 対象領域の東側:鴨川右岸 (御池大橋西詰) 対象領域の北側:賀茂川右岸 (丸太町通の鴨川~寺町間) 図1 氾濫状況の比較(氾濫開始 30 分後) 表1 実験ケース

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