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石炭灰の利用拡大支援技術の開発

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 石炭灰の利用拡大支援技術の開発 背景・目的. 東 日 本 大 震 災 以 降 、石 炭 火 力 発 電 所 は ベース電源として高稼働の状態が続いてお. たは残 容 量 が 数 年 以 下 の 発 電 所では、灰 の 有効利用の拡大が急務となっている。. ているが、その引取量はほぼ上限に達してお り、セメント原料以外の活用策が求められて いる。加えて、埋 立 処 分 場を保 有しな い 、ま. する上で隘路となっている、品質規格の整備 と、品質・量の安定確保に向けた技術開発と 提案を行う。. り、年間の石炭灰発生量は900万トンに達し ようとしている。その内、約65%は、セメント 原料としてセメント会社に引取られ利用され. 主な成果. 1. S iO 2 量 の 迅 速 定 量 法 の 開 発とJ I S へ の 反 映. 石炭灰のコンクリート混和材利用に際して は、石 炭 灰 中 の S i O 2 がセメント中 の 水 酸 化 カルシウムと反応し強度を発現するため、安 定した強度確保に向けた品質管理において はJIS A6201に準拠したSiO 2 分析が必要と なる。従 来 法では測 定に3日を要 すること、 試験過程で有害ガスが発生するなどの問題 があった。そこで、石炭灰の性状に合わせた. 2. 粉 砕を行 い( 図 1 )、加 圧 成 形した後 、蛍 光 X 線分析装置を用いて定量する手順を策定し た [N14021] 。本法では半日で測定結果を得. ることが可能となり、ガス発生もないことか ら、効率的で安全な品質管理に寄与できる。 本成果は2015年3月のJIS A6201改正に 反映された。. セメントを使用しないコンクリートの開発~フライアッシュ硬化体の開発~. セメントは製造時の環境負荷が大きいこと から、セメントを使用せずにコンクリートを製 造 する技 術 が 注 目されて いる。当 所にお い. ては、石 炭 灰とアルカリ水 溶 液を原 料とし、 蒸 気 養 生 によって 製 造 する硬 化 体(フライ アッシュ硬 化 体 )の 開 発に取 組 んでいる。フ ライアッシュ硬 化 体 の 持 つ 高 い 耐 硫 酸 性を. 3. 本課題では、コンクリート混和材や土木分 野(人工地盤材料、コンクリート二次製品等) での利用促進を目的に、これらの利用を推進. 活かしてヒューム管 * へ の 適 用を検 討した。 課題となっていた圧縮強度(50N/mm 2 以上 が必要)に関して、無機粉体の少量混和と練 混 ぜ 手 法 の 工 夫により、6 0 N / m m 2 以 上 の 値が得られることを確認し、本用途への適用 の目途を得た(図2)。. ホウ素 含 有 量・フッ素 溶 出 量 の 迅 速 評 価 法 の 開 発. 石炭灰利用の際には環境安全性への配慮. が 不 可 欠 で あり、微 量 物 質 の 含 有 量と溶 出 性評価が鍵となる。これまでに、環境安全性. に配 慮すべき微 量 物 質 のうち、クロム、セレ ン、ヒ素について迅速測定技術を開発してき たが、同様に重要なホウ素とフッ素について も、迅速測定技術が必要とされている。そこ で、熱中性子がホウ素に捕獲される性質を利 用して、石 炭 灰 中 のホウ素 量を5 分 程 度( 従. 来 法 の 1 / 2 0 )で簡 易・迅 速に定 量できる中. 性 子 ホウ素 計 を 開 発した [ V 1 4 0 0 3 ] 。また 、. フッ素に関して、湿式ボールミルを用いるこ とで試 料からの 溶 出 操 作に要する時 間を従. 来の1/12に短縮できる新たな試験法を開発 した[V14004]。これらの技術を組合せること で、微量物質等が溶出しにくい環境安全性の 高い石炭灰を短時間で選別することができ、 石 炭 灰を主 原 料とした人 工 地 盤 材 料等の製 造時の品質管理に有効である (図3) 。. * 灌漑用水や下水道に用いられる鉄筋コンクリート製の導水管。高い強度と耐酸性が求められる。 48.

(2) 図2 フライアッシュ硬化体の高強度化 2013年度までの硬化体製造手法では、最大でも27N/mm2. 程度の圧縮強度であった(左カラム)。無機粉体の少量混. 和、練混ぜ手法の工夫、及び水粉体比 ※ の低減を進めること. で、圧縮強度60N/mm 2、曲げ強度7N/mm 2以上の高強度 なフライアッシュ硬化体が製造可能であることを示した。. 図1 粉砕方法がSiO 2分析値に与える影響 (上図) と従来法との相関(下図). ※水  粉体比: (練混ぜ水質量)/( 粉体質量(フライアッシュ+無機粉 体))の百分率(%). 蛍 光 X 線 分 析 装 置で石 炭 灰 中 の S i O 2 量を. 精 度 良く測 定するためには、試 料をディス. 重点課題. クミルで十分に粉砕した後に加圧成形する ことが有効である。. 設 - 備運用 保 ・ 全技術の高度化. 図3 ‌熱中性子を用いた石炭灰中ホウ素含有量、湿式ボールミルを用いたフッ素溶出量の簡易迅速測定技術 熱中性子または湿式ボールミルを用いることで、ホウ素含有量とフッ素溶出量を、短時間かつ従来法と同程度の精 度で分析可能であることを示した。. 49.

(3)

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