Title
[資料]1964年度における地域別の農薬の使用状況
Author(s)
伊波, 興清
Citation
沖縄農業, 5(1): 63-73
Issue Date
1966-05
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/1022
Rights
沖縄農業研究会
1964年度における地域別の農薬の
使用状況(資料)
.伊波興清
(琉球政府農林局農業改良課)l地域別の薬剤別の使用状況
地域別の農薬の使用状況を種類別にみると第ユ表のと おりで合計1,9,,5ユ5kgとなって,さきに述べた内原信 幸の調査による2,535,632kgとはかなり差があるが,こ れは市町村から報告された数字が大部分の市町村におい て当局が備蓄農薬を与えて共同防除させたものだけを記 録した数字であって,農家が各個に購入防除した農薬に ついては報告されていないために6T8,u7kgの差がでた ものと思われるので,本稿では市町村から報告された合 計1,917,5l5kgという数字についての分析考察であるこ とに注意されたい.第ユ表によるとBHC剤の使用量が 最も多く,マラソン剤がこれにつぎ,ヘプタ,アルドリ ンが三位で殺蝸牛剤が四位,エンドリンが五位,水銀剤 の順になっており,殺鼠剤は殺蝸牛剤よりもすぐない 地域別には南部が最も多く,中部,北部,宮古,八重山 の順になっているが地域によって薬剤の種類と使用量は 一定せず,それぞれの地域性がうかがえる.Iはじめに
琉球における農薬の使用量は年々増加していろ.農林局農産課,植物防疫係の内原信幸氏は1964年の農薬の使
用量について,島内における製造の部と輸入農薬の合計 使用量は約2535,632kgであるとし,品目別の製造,輸入 数量並びに販売数量,金額などについて詳しく調査し, 関係者に貴重な資料を提供して下さった.しかし,これ らの調査資料では地域別または作物別,あるいは病害虫 別の使用状況について知るには充分でない.たまたま同 植物防疫係の名嘉孝栄氏は国頭村外57力市町村(下地町 は報告なし)のユ965年度の病害虫防除実績をまとめたの で,筆者はそれを基礎に再検討,考察を試みたので参考 までに紹介したい.本稿における各表の殆どは市町村の 報告された実績を筆者がまとめて作成したものである が,なかには農薬の形態別及び数量,あるいは病害虫別 に不明瞭なものもあったので適当に諸条件を考慮して判 断処理した. 第エ表地域別の農薬便用量農部一
繩一卜
(単位はkg)一減
北 部 南部 宮古 八重山 計 BHC熱 126,459 33,965 u,294 23,803 38,073 10,926 2,578 0 2,849 282 0 609 43 250,881 ユ,049,066 457,415 36,675 38,519 230,423 12,637 8,264 325 14,730 8,203 7,073 52,488 ユ,697 エ,9,,515 528,l30 69,486 3,375 4,481 35,433 ユ 3,l78 l02 9,225 6,303 m5 17,75ユ ユ,360 679,050醐迦叫印m000L9004L
49m飴58 70 4 7 99 9 99 9 74 6 60 6 1 5 Bu 2 79,902 227,062 マラソン剤 水銀剤 エンドリン ヘプタ,アルド リン ナツク スミチオン その他燐剤 抗生物質 殺鼠剤 ダイセン,その 他 ヒトン,その他 105,620 l03,424 16,l24 5,868 1,855 7,600 41.824 109,093 684 1,016 228 2,280 46 177 l、353 862 545 974 739 ll9 殺蝸牛剤 その他 計 4,エ30 19.038 200 40 259,126 471,677沖縄農業第5巻第ユ号(1966) 図 なり八重山では水稲,パインアップルの順となってい
Ⅲ作物別の農薬の使用状況
ろ. 廿蕨,パインアップル,水稲,廿藷,タバコ,茶,そ さい,果樹に大別して地域別にどのように使用されていⅣ甘i窯病害虫に対する農薬の使用状況
ろかをみると第2表のとおりで廿蕨が最も多く全作物の 約69%をしめ,甘藷,そさい,水稲,タバコ,パイン どの地域でMtlMiに使用される農薬が最も多いことは アップル,茶,果樹の順になっており甘藷が案外多いのさきに述べたが,甘】W:の病害虫に対して種別にわけると は,甘藷天狗巣病の媒介昆虫が判名したので,それの防第3表のイのとおりで,病害は僅かに0.009%で虫害が 除に使用する農薬が大部分をしめているようである.さはるかに多く,害虫ではカンジャコバネナガカメムシ, らに作物別に使用される農薬を地域別にみろと第2表のカンシャワタアブラムシ,土壌害虫のハリガネムシ,シ イ.ロ.ハ.二.ホのようになり,どの地域でも廿藤にロアリ,カンシャ蟆虫,バッタ,野鼠,ヨトウムシの順 使用される農薬は第一位をしめ,北部では甘藷,水稲が になっており地区別の状況は第3表のロ,ハ,二,ホ, これにつぎ,中部,南部及び宮古は甘藷,そさいの順にへのとおりであった. 第2表のイ作物別にみた農薬の使用量(kg)}、三ii姪lfi4,
パィン アッフ・ル 廿蕨 水稲|・け藷|タバコ 茶 そきい 果 樹78,6351
117,6171.M,71
44,8501
10,2901
317,989 部部部古 北中南宮 112,ユ43 281,047 553,928 193,284 192.4891,379148,768
3,819119,O38
ul6,641
01O
L074130,986
1M831,0M43
9,412 73 8,806 0 18 852 260 49,026 49,33エ 1 0008 2 2,532 008 4 12,528 6,l19 八重u 計 1,148 4,846 L332,891 23,761 38エ 120,839 第2表のロ北部地区における農薬の使用量(kg)n塁j:|f'1戸li4iヨラヅuil筌竺
タバコ 茶 そさい 果 樹 BHC淵 4L87l 35,014 2,490 350 177 194 マラソソ’水銀|
エンドリン ヘう゜タ アルドリン ナツク スミチオン・そ の他 抗性物質 殺鼠剤 ダイセン・その他 34,750 65,067 55m 73 24 132 13,164 300 2,528 135 1 6,235 229 1,001 27,936 エエ,037 goo L950 660 24 4ユ 46 126 l5 152 25 116 l,178 59 325 220 ヒトン・その他 7 2 エフ 713 殺蝸牛剤 その他 計 459 1,037 2.364 200 112,143 エ,379 48,678 78,635 9,412 73 8,806伊波:1964年度における地域別の農薬の使用状況 65 第2表のハ中部地区における農薬の使用量(kg)
菫言i、11ミ萱’
廿蘇|姜J擬|水稲|甘藷|タバー|茶|ぞさい|果樹
刑I
BHC マラソ 水 エンドリ ヘプ アルドリ ナツ 204,604 39,225 9,468 3,4l9 5,224 384 360 1 258 11,988 2,763 638 142 58,OL6 ン銀ンタンクそ 6 1,500 ,32,997 189 24 96 57,264 ユ8,736 ユ35 540 336 54 スミチオン・そ の他 抗’性物質 L844 126 15 2 239 46 殺鼠刑 ダイセンその他 857 5 365 8 64 601 ヒトン・その他 46 9 殺蝸牛剤 その他 計 3,676 ユ,602 ユ3,760 20 3 ユ7 28LO47 3,8lg l9,038 エエ7,6町 852 260 49,026 ユ8 ’第2表の二南部地区における農薬の使用量(kg)
’一’
’1 |科|T詮一
イン ップル ----- ̄--|…
バア 蕨 水 稲 藷 タバコ 茶 果樹 BHC;i1f 5,,099 3.948 459 ユ3,624 マラソン 水 銀 エンドリン ヘプタ アルドリン 4,546 219 62,820 912 989 2,44ユ 934 3,023 30 ユ,428 27,0m 3,318 5,103 ナヅク スミチオン・そ の他 抗性物質 殺鼠剤 ダイセンその他 11 23 3 3,142 、 ユ02 9,225 1,620 4,683 ヒトンその他 215 殺蝸牛剤 その他 計 17,7m 1.360 553,928 6,64ユ 66,597 2,532 0 49,33ユ 10第5巻第1号(ユ966) 沖 縄農 業 66 第2表のホ宮古地区における農薬の使用量(kg)
覇
薦|
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’一絆・’111
稲|{川稽|〃
茶 果樹 廿 ノく. そきい BHC済I 87,813 マラソソ 水銀 エンドリン ヘブタ アルドリソ ナヅク スミチオンその 他 抗性物質 殺鼠剤 ダイセンその他 ヒトンその他 殺蝸牛剤 その他 計 98,550 44,850 20 1,800 14 780 6,000 441 99 6,000 ユ0,960 54 12,528 6,ユユ9 44,850 0 ユ93,284 0 0 0 第2表のへ八重山地区における農薬の使用量(kg)、~作物
薬剤~~~
BHC剤 マラソソ 水銀 エンドリン ヘブタ アルドリン ナヅク廿蕨|先鋭|水稲|甘藷|タバコ|茶|そさい|果樹
剤’
BHC剤 マラソソ 水銀 エンドリン ヘブタ アルドリン ナヅク スミチオンその 他 抗性物質 殺鼠剤 ダイセンその他 ヒトンその他 殺蝸牛熱| その他 計 ユ01,487 29,265 l6,548 414 11,214 312 2m 97 61 74 3,705 4,020 4,500 96 73 19 23,380 35,508 37 2,565 ]0,926 32 2,498 48 2,849 183 88 ユユ 609 ユ3 ユユ,074 30 4,846 192,489 30,986 10,290 48 ユ,ユ48 0伊波ユ964年度における地域別の農薬の使用状況 67 第3表のイ廿燕病害虫に対する農薬の使用量(kg)
土壌害虫i野
一コ
llJ2fli三iiH作
害虫|其雰i;F1,a多|メイチュウ|バッタ|&けムシ’
害 廿職 綿11冴虫 鼠iii!|
計|八重山I
132 140,377 145,886 455,844 37,550 74,020 853,677 46,97s 43,487 49,683 99,813 40,906 280,864 3,986 8,351 4,298 480 37,263 54,378 15,776 1,065 420 16-1■ロ■■Brl0IⅡⅡId11010I■Ⅱ■Ⅱ■■IⅡⅡ■ⅡIPh5I0I-lⅡ0-81Ⅱ■■150■I■■1日■■■■■■■■。■■■Ⅱ!■■10■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■Ⅱ■■U一 23,026 844 10,238 37,092 9,400 2.863 318 6,000 44ユ 33,508 2,849 132 46,912 318 88,548 8,062 第3表のロ北部地区における廿藤病害虫に対する農薬の使用量(kg) 一一三-コ園
病害虫 -----------害一一|鰄孟⑫|メイチュ
ー-------------印一一一一■ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄_--------1-「
虫.》一
病害 廿職綿蝿虫 111|野
土壌害虫 ウ 鼠 3′剤 C剤 19,934 826 BH 26,590 139,551 420 エンドリン 413 323 リウドリン 1,503 ヘフ.タ アノンドリン 38 2,160 ユ5,776 有機リン粥 殺鼠蒋 除草荷 殺菌粥 計 1,065 132 15,776 ユ,065 ユ32 46,975 140,377 3,986 420沖縄農業第5巻第エ号Q966) 68 第3表のハ中部地区における廿騰病害虫に対する農薬の使用量(kg)
密|㈱=
害虫メイチュウ|バッタ|土壌害虫|野鼠
、綱・而函)川へ川柵殺除殺
廿燕コバネ ナガカメムシ ユ,90011麹:::
廿藤綿伽牙虫 剤剤ンンタン剤剤剤剤 8,411 34,631 295ン厄)リンリンリンソ
ドドプドリ鼠草菌 ソ 6,234 734 444 23,026 1BO 750 939 844 計 0 43,487 145,886 8,351 0 23,026 844 第3表の二南部地区における廿朧病害虫に対する農薬の使用量(kg)霞|艫
害 虫 廿藤コバネ ナガカメムシ 3,000 452,093 751 廿朧綿崎虫 メイチュウ|バッタ|土壌害虫|野鼠 剤剤ンソタン剤剤剤剤シC、〆リンリンン
ドドプドリ鼠草菌 ソ 4,344 45,302 15 37,092 220 2,752 1,326 10,238 22 2,863 計 0 49,683 455,844 4,298 37,0921ユ0,238 2,863伊波:1964年度における地域別の農薬の使用状況 69 第3表のホ宮古地区における廿薦病害虫に対する農薬の使用量(kg)
|重言i、rii;fffi'二Wl吾i鰄亘T草);'抑フ祠
害 虫バッタ|土壊害虫|野鼠
一剤剤ソンタン剤剤剤剤
一ソCリリリン
|ソドドプドリ鼠草菌計
一布函》川へ川柵殺除殺
73,000 26,8ユ3 5,550 32,000 9,400 3l8 480 6,000 44エ 3ユ8199,8l3137,550 480 9,400 6,000 44エ 第3表のへ八重山地区における廿蕨病害虫に対する農薬の使用量(kg) 病害虫 量二宮|滿濡咽i蝋2JフTfiテD
l 虫 病害 バッタ|土壌害虫|野鼠 薬剤 マラソン BHC エンドリ リウドリ ヘフ・ アルドリ 有機リン 殺鼠 除草 殺菌 剤剤ソンタン剤剤剤剤 ユ,650 72,370 27,289 13,617 13,500 23,293 470 33,508 2,849 計 0140,906 74,020 37,263 0 33,508 2,849 砒酸鉛が若干使用されているが,特にマラソン剤の使用 が目立ち全体の約70%をしめている.それは政府農林局 が定期的に防除期間を設けてクロマダラヨコパイを防除 指導したためと考えられ,そのヨコバイ以外にマラソン 剤は使用されていないようである.琉球農試ではクロマ ダラヨコパイの防除用薬剤として,マラソン以外にデナ ポン,バイジットなどの効果のあることを発表し,できV甘藷に対する農薬の使用状況
甘藷の病害虫防除のため使用される農薬は第4表のと おりで,マラソンが最も多く使用され,ヘプタ,アルド リンがこれにつぐ.マラソン剤は殆どクロマダラヨコパ イの防除に,ヘプタ,アルドリンがアリモドキゾウム シ.イモゾウに,イモコガ.ヨトウムシ防除にはBHCや沖縄農業第5巻第ユ号0966) 70 ろだけ交互に使用するように指導してきたが,デナポン が若干使用されただけでバイジットは殆ど使用されてい ないのは,薬剤散布後一部農家では,できるだけすみや かに家畜飼料として蔓を刈り取らねばならないためだろ うが,このように媒介昆虫防除のため同一薬剤を連続使 用することは,虫の抵抗性の獲得といいうことも考えら れるので,今後は防除にあたって交互に使用するよう指 導すべきだと考える.なおへブタ,アルドリンの使用は 全体の約27%をしめているが,対象はアリモドキゾウ ム,イモゾウシの防除であり天狗巣病の媒介昆虫が解明 されない以前は,ヘプタ,アルドリンのしめる割合は常 に第一位であったが,現在ではマラソン剤におきかえら れてしまった。地域別にみると中部の使用量が多く,つ いで北部,南部,八重山の順で,宮古は使用されていな い。 第4表甘藷に対する薬剤の使用量(kg)
1,1量、雪fiIIトラ〃剤|…剤三,1M|Ⅲ“㈱|デ…
莞:三JⅣ1二コ■’
----■ ̄ 北部 中部 南部 宮古 八重山 65,06ユ 2,490 46,960 490 6ユ,932 4,368 44,7ユユ 4,020 3,705 2,565 計 222,684 6,685 88,241 l9 36013ユ7,989 メイガの順になっており,与那国のイネドロオイムシの 被害は軽視できないようである。主要作物に使用される 農薬で病害防除用が28%もしめたものは水稲だけであり その他の作物ではいずれも病害のしめる割合は,そきい 類を除いては微々たるものであった。すべての作物の栽 培管理面で省力化が叫ばれている昨今,水稲においては より一層除草剤の使用を実施,または奨励すずきだと考 えるが実際は今回の市町村からの実績報告では使用状況 については不明であったが農林局農産課,植物防疫係の 資料によると次のように輸入販売されている.Ⅵ水稲に対する農薬の使用状況
水稲の病害虫防除に使用される農薬の量は第5表のと おりであり,北部の羽地村外3件,中部で与那城村外7 件,南部で那覇市外エ0件(うち4力村は水田なし)は水 稲病害虫の防除がなされていなかった。水稲病害防除の ため使用される農薬は,水稲病毒虫の約28%であり,そ のうち病害の部ではイモチ病が99%をしめ,ゴマハガレ 病は僅か0.2%であった。害虫は全病害虫の72%をしめ ており,害虫の部ではメイチュウが64%をしめウンカ, イネドロオイムシ,イネカメムシ,ユリミミズ,コプノ 除草剤の輸入販売実績(1964年)kgl雇薑剤■Ⅱ章目'㈹バー|Ⅸ”&
傭 考 PCP クサトール カーメックス 計 8053 4016 62 8 3474 0696 2 69 原野山林に使用 1963年繰越しを含む.伊波:1964年度における地域別の農薬の使用状況 フユ すなわち販売量を考察すると.PCPの場合ユOアール したことになるが,実際には八重山(32,700アール)及 当り,ユkg使用すると約2030アールに使用可能で,全琉ぴ本島北部(4,200アール)の一部の会社の直営農場で の水稲作付面積(ユ964年1.2期作)は約4l2,600アールで使用されているだけで,農家は除草の効果を認めながら あるから約0.5%が除草剤を使用したことになる.カー8直接購入して使用することなく手取除草がなされて メックスは一般農家のパインには使用されていないよういる現状である.なお廿職に対する使用状況は不明であ であり,全琉のパインアヅプノレ作付面縦(ユ963~1964年ろが,パインアップル同様で,農家は展示圃などにおけ )は約373,000アールであるのでユ0アール当り3009使用ろ効果は充分認めているが,ここ23年来殆ど使用量は するとそれの約0.6%(2,323アール)が除草剤を使用伸びていない。 第5表水稲病害虫に対する農薬の使用量(kg)
病害虫|病
ルニラ「了云
|…|…
''''''二1;
害」籾消毒|イモチ病'三農ハガ
ソカ|芽夛〃'二参カメ|≦iiiム要ロ|ユリミミズ
区一地一北中南宮
Il「 部部部古 ユ2,076 4,590 2,575 3 3 30 72 5 1 八重山 計 10,794 2,ユ00 2,ユ00 4,920 4,920 33 30,035 72 5 以外に使用されていない.地区別の使用量をみると,南 部が全琉の約62%をしめているが,さらに南部地区では 南大東村が南部のうちの84%をしめ如何に廿庶に対する 鼠害が大きいかを示しており,南大東村における今後の 野鼠対策として,薬剤による防除以外に天敵の利用を考 慮し,本土からいたちの導入がなされていることは特記 すべきであろう。なお八重山地区の防除状況をみると, 南部についで約19%をしめているが,マスコミはむしろ 本島南部のことより八重山の方老はでに取扱った感じが したが,八重山でもすでにいたちが本土から導入放飼さ れ,着々その効果をあげているという.Ⅶ作物別の殺鼠剤の使用状況
農作物の被害のうちで,野鼠による被害ほどマスコミ に取材されたものはないくらい,野鼠の被害は莫大なも のであり,ユ965年ユ2月には全琉の関係職員で野鼠撲滅対 策協議会が開かれろなど,野鼠に対する一般の関心は深 いものがある.作物別に殺鼠剤の使用状況をみろと第6 表のとおりであり,廿藤が全作物の97%をしめており, 地区別には北部が廿礁の外にパインアップル,水稲をも 防除の対象にし,中部ではパインアップルと廿藷が若干 防除されているが,南部,宮古及び八重山では殆ど廿臓 第6表作物別の殺鼠剤の使用量(kg)物一
い
Iへ工区一
(地一
薦|パインアップル|水 稲|廿藷|その他 1,353 862 9,225 44]L 2,849 14,730 北部 中部 南部 宮古 八重山 計 エ,028 844 9,224 44エ 2,849 l4,386 ll6 209 5 ユ3 1 116 l4 214 0沖縄農業第5巻第ユ号Qg66) 72 <,いろいろ条件の異なる他県との比較については,あ らゆる角度から検討すべきものであるが,手持の資料が あまりにも少ないので参考までにとどめたい.
Ⅷ農薬便用量の他県との比較
おわりに人口のほぼひとしい,香川,島根両県との農 薬の販売状況を比較してみることにする~言うまでもな 第8表のイ人口及び農家戸数の他県との比較卓■ルー目|面積雛|人口千人|篝戸藪i鬘家義|㈱
琉球’2,388194017脚9123,88311955年沖縄農業統計資料より
者 1962年田中哲爾著,高等地図及び1965年香川県病害虫 専技の私信より 1962年同上高等地図及びユ965年島根県前病害虫専技の 私信より香川県|…
島根県|…
916 92,645 31,990 937 ユ04,260 20,435 第8表のロ農薬の販売状況の他県との比較0964年)k9項關」…臺疏輸入販売剴球口許I
琉量|輸入販売量
:小::i二
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■■■■■■1■|■■BⅡⅡ■ 香川県|島根県 11 造販売 ユ,853,0 薬剤 殺虫剤 殺菌剤 殺線虫剤 殺鼠剤 殺蝸牛剤 除草剤 植物生長 調整剤 殺虫殺菌剤 士壌病害虫 防除剤 殺ダニ剤 その他 2,033,378 1,787,385 2,328,920 2,5m,480 51,8 77,98エ 896,735 3,294 3,294 ユ6,703 4.183 1,207 5,390 4,260 25,358 32.358 57,716 350,620 19,750 226,731 93,410 370 1,159 1,529 5ユ3.791 4m 4L9 82,407 66,396 73 2,43ユ 27,175 29,606 22,550 計 1,937,202 598,430 2,535,63213,363,490 5,564,721 注.琉球の部は農産課植物防疫係の内原信幸の調査資料より,香川県の部は病害虫専技,福西安直島根県の 部は同じく尤専技の横木国臣の私信より引用した. いてはその都度,薬害のあることを指摘してきたが,あ まり徹底しなかったようである.さらに同じくタバコに 対して,一部の町村では砒酸鉛が使用されているが,本 土では残留蒜'性の問題で本土奇(最終土寄は定植後30日 以内になされる)以後は葉に散布することが禁止されて いるが,琉球ではあまり関心がないようであるが,注意]Xむすび
以上八項目について防除資料としての概略を述べてき たが,それらの項で触れることのできなかった2,3の事 項について述べるならば,タバコに対してBHCやBM 粉剤が大量使用された事例を知った.これらのことにつ伊波:1964年度における地域別の農薬の使用状況 73 を要する問題だと思った.さらに同じく薬害のことであ るが,多くの町村で廿蕨メイテユウの防除に対してへブ タやアルドリンが大量使用されているが,このことも再 三注意をうながしてきたが,いまだにききいれられてい なかった.つぎに殺鼠剤のことであるが,フラトーノレ系 だけが大量に使用され,クマリン系,燐化亜鉛系などが 少ない点などは,今後天敵の問題とも関連して検討の必 要があり,さらにあれほど鼠害のひどい事実は農家自ら 知っている筈であるのに,農薬の使用量においては殺蝸 牛剤よりも少ないことには,いささか矛盾を感じた. 最後に一部害虫類の抵抗性については,これまで農家 から幾たびが質問され,筆者らはその都度これを否定し てきたが,一部の害虫ではもはやこれ以上否定する資料 の持合わせがない.すなわち抵抗性害虫の出現は,既成 事実の感がするので今後関係研究職員のより一瞬の調査 研究をお願いするものである. ついて) 2)日高酢1956.タバコと農薬,葉たばこ研究lO 16P、 3)計画局広報課1965.琉球のあゆみ8(q) 4)経済局農務課1965.沖縄農業統計資料 5)名嘉孝栄ユg65.ユ965年度市町村の防除実績(経済 局農務課防災係の業務実績) 6)新海昭・津止健市ユ964.クロマダラヨコパイお よびミナミマダラヨコバイの夏期における発生とそ の防除効果,経済局農務課特別報告甘藷天狗巣病に 関する研究報告47-49 7)高岡市郎ユ953.タバコ害虫の見分け方とその防除 法(Ⅱ)葉たばこ研究262P、 8)田中啓雨1962.高等地図(九訂版)107P、 9)内原信幸1964.1964年の農薬の製造及び輸入量調 査(経済局農務課防災係の業務実績) l0)横木国臣ユ965.私信(島根県の病害虫防除状況に ついて) 参考文献 l)福西安直ユ965.私信(香川県の病害虫防除状況に