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営利企業におけるオープンソース形態の取り込み : OSSコミュニティとの関係づけとライセンス形態

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(1)

72 オフ ィ ス

トメ

シ ョ ン 2001 VbL 22

 No

2

■ 研 究 論

 

営 利

に お

形 態

取 り込

SS

関係

セ ン ス

形態

The

 

Adoption

br

 the 

Open

 

Source

 

Fornz

 

by

 

Companies

 

1

〜e9αt

ions

わ鉚 θ8η

0

5

 

C

α 跏 醜

α屈 〃cε η ∫θ

東京 大学 大学 院

 

     

The

 University of Tokyo 

Makoto KIMuRA

大学

  Waseda  University Tatsuyuki NEGoRo

AbstracI:In this papeautho1

s 

define

 

Open

 

Source

 So秕 ware 〔

OSS

)as も

he

 so銑ware  which  

is

食ee!y 

distHbu

七ed 輌 th its

呂ource  c 

des

 through the 

intemet.

 Authors 

des

〔魎

be

 the 

histor

症cal 

development

 DfOSS  and  its famous cases :

Red

 

Hat

Linux

 

Netscape

 Mozllla

 Apple Darwin

 As the results

 authorg

 describe three (

3

)typesbe七ween  community  and user license;

Spentaneous 

OSSeommuni

七y a皿

d 

open !

icense

Guided OSS ¢ommunity  and  open  

licellse

Guided

 

OSS

 com

muni 七y and  open  l亙eense ”

n

 the view  uf rel乱tionship between a commercial  company  arld an 

OSS

 communit ¥ authors emphasize 七

he

 case in whieh  modi 且eation  of  酉ginaL souree  codes are not  shared

 and  the fbrm in which  the commun 重ty

is 

pesitioned

 as a part of supply  chain  of the eommereia ] cornpany

Key wor “s:

Open

 source

 

Software,

 

User

 license

 OSS  cDmmunit  Commereial company

1

じめ

 

本 稿の 目的は

プ ン ソ

ス ソ フ トウ ェ ア (

OSS

)をソ フ ト ウェ ア産 業が営利事 業の発 展の た めに活 用す る ようにな りつ つ る状況をユ

ザ   発参 加 者 を含む)ライセ ン ス形 態に着 目 して 記 述 する こ と にある

ライセ ン ス形 態は

,OSS

コ ミュ ニ テ ィ参 加 者のインセ ンテ ィブと

OSS

コ ミュ ニ テ ィ運営 者の利益 を 決 定し

営 利企業とコ ミュ ニ テ ィの 関 係を規

す る

本 稿で は 営 利企業と

OSS

コ ミュ ニ ティ を 関 係づけるラ イセ ン ス形 態を 分類 し

その 特 性 を示 す

 

本 稿で は

OSS

を 「ソ フ トウェ アが持つ 属性と ロ ジ ッ ク (プロ グ ラム が ソ

ス コ

ドレベ ル で, イン タ

ネッ トを通 じ て 無 償 公 開 さ れた ソ フ トウ ェ ア」と定 義す る

OSS

に おい て は, 誰で もプロ * 学 系 研

究 科 博士課程

(2)

グラム の 参 照

変 更

利 用 がで きる

次 的

配布が 可能な 場 合 もあ る

 

現在,有

OSS

の例 として以下があ げられる

ウェ ブサ

バ 用ソ フ ト ウェ ア と して世界

の シェ

ァを持つ

Apache .

これはBrian 

Behlendorf

が開発

であ り,

1999

年に

NPO

化さ れ た

 

Larry

Wall

が開 発 した

CGI

ス ク リプ ト言 語

Perl

ドメイ

ン ネ

ム サ

BIND

は,後に開 発リ

あ る

Paul

 

Vixie

によっ て企 業 化さ れ た

また

ル サ

バ用

SendMail

開 発リ

であるEr

ic

 

A

lman

会 社 化

そ し ベ レ

ティ

ン グシ ス テム

OS )

である

Linux

は , 

Linus

 

Ter−

valds を リ

と して開発が進め ら れて い る

 

本 稿で は

,OSS

コ ミュ ニ テ ィ との 関係づけ をは かる

OSS

商 品 化の

例 と して以 下 を取 り上げる

・LinUX

:オペ レ

テ イン グシス テ ム の協 働 分 散   開 発

oZilla ブ ブウ ザ

Netscape

 

Comrnuni −

 cator のた めの協 働 分 散 開 発

・Apple

 

Mae

 

OS

 

X (

Darwin

Apple

rV

 

OS

  部 分公開

 

営 利企業の

OSS

取 込みの動 向は次の よ

に記述 で き る

すな わ ち 本 来は ボ ランテ ィ アが運 営 す る

生的な

OSS

コ ミュ ニ 活 動と し て行わ れ きた

OSS

開 発が 企業が設 置 する

OSS

コ ミュ ニ テ ィ

 (

誘導

的コ ミュ ニ 〉 活 動と し活 用 を ら れ る よ

になっ た

こ の動 向をライセ ン ス 形態 に着目 し て

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と自社 サプライチ ェ

ン の 関 連づ けの観 点か ら記 述 する の本 稿の 目的である

t・

tt

 が ま

iiil

 灘

誰 蕪 靉鼕

離鬻

自生 的OSSコミa ニィによるOSS発 の 傍:Linux 一

1

驍 本 来, 自主 的OSS コ ミュ ; テ ィ活 動 として 行 わ れ て きたOSS 開 発が企 業が設 置 するコミュニ ティ (誘 導 的OSS コ ミュ ニ テ ィ)活 動 と し て活 用 を 図られ 始め てい る. 図1 営利 企 業の

OSS

取 り込み の動 き 営 利 企 業にお ける オ

プンソ

ス形 態のり込み  73

2

Linux

 

OSS

の オペ レ

ティ ングシ ス テムである

Linux

はウ ェ ブ サ

バ 市 場シ ェ アが

28.

5

%であ り

2

位の

Microsoft

 

Wimdows

 

NT

24

4

% よ り僅か な が ら

1999

ln

七eTnet  

OS

 

Counter

 

Report

).

こ の両 者の差は

2000

年にな り, 拡 が りつ つ ある

方であるv

 

Li

皿ux を例 に し た

OSS

の協 働 分 散 開発ス タイル は

,Eric

 

S.

Raymond

1997)

}こよる論 文 「伽 藍 とバ ザ

Cathedral

 and  

Ba

臉 ar )」で有 名にな っ た

これ まで の 大 規 模ソ フ トウェ アあるい は商 業ソ フ ト ウェ ア開発 形 態は伽藍方 式であっ た

こ れ は,

司 教 が

エ ン ジニ ア)を囲い 込み, 自分たちだ けで作 成 し た 設計図 に 基づい て 「伽 藍 (大 聖 堂

を作 り上げる形

を意 味して い る

.一

方, バ ザ

方 式

方 針は な , さ ま ざ ま な 立 場の人が訪れて, アイ デアを持ち寄 り,

由な討 議の で設 計 図 を作 成 する

そ して

度, ひな 形となるソ フ ト ウェ アが

えら れ れ ば

ネ ッ ト ワ

イン タ

ネッ ト

上で分 散して修 正 と改 良が行われる

参 加 者の

け れ ば

い ほ ど, 開発の ライフサ イ ク ル は早 くなる

  大 規 模ソ フ トウェ ア である

Linux

の 開発が イ ン タ

ネ ッ ト と電 子メ

ル, ニ ュ

,ftp

サ イ ト

ウェ ブ サ イ

1

を活 用 し た

方 式に よっ 行わ れい る こと を,

Raymond

は指 摘し た のである

 

「伽藍 とバ ザ

ル」 論 文が ソ フ ウェ ア業 界に もた ら し た影 響は大きく,

OSS

の 試みを

利 企

が活用 し よ

とする きっ かけをつ くっ た

その経 緯は以下である 2)

 

「ハ ッ カ

大 辞

の編 者である

Eric

 

S

 

Ray

mond が

Linux

の 出来 栄の 良 さに驚 き, その秘

を知るべ

Linux

コ ミュ ニ ティ に

加 し た

コ ミュ ニ テ ィ にお けるソ フ ト ウェ 開 発 技 法を

3

年 に渡 り観 察し

,1

年かけて まと め た 論 文 「伽 藍 と バ ザ

」 (

1997

を発 表 した

この 論

の魅力 的 な 物 語 性か ら

イン タ

ネッ トを通 じてソ フ ト ウェ ア業 界は大 きな

響を受 ける こ ど になっ た

(3)

74 こ の論 文は

に 「オ

プン ソ

と呼 ばれ るように なっ た

 

1998

1

22

日 に発 表 さ れ た

Netscape

 

CQm

munieations 社 製ウェ ブブ ラ ウザの ソ

ス コ

ド 無 償 公開

mozilla 誕生

のきっ か けは

文 字 通 り

Rayrnond

の 「伽 藍 とバ

ル」であっ た (当 時の

Netscape

 

Comrnunications

CEO

で あ る

Jim

Barksdale

明に よ る

 

Netscape

 

Communica

tions 社は機 密 保 持 を条 件 に

 

Raymond

の助 言を

け て mozilla 運 営の準 備 を 行っ た

.1998

2

3E

「に は

Raymond

びか けによ り,

Netseape

Communications

社 本 社 所 在 地で もある米 国

Mountainview

にある

VA

 

Research (

VA

 

Linux

Systems

) 社に

Linus

 

Torvalds

を始め とする

Lin

ux コ ュ ニ ティ の主 要 参 加 者が集まっ た

この

参 加 者 達

,1

inux

を成 功

例 と し て

プンソ

ス とい う言 葉 (従 来はフ リ

ソ フ トとい う言い 方 も類 似の趣 旨で使わ れてい た

をソ フ ト ウェ ア産 業に定 着さ せ ようとする

Raymond

の意 図に賛 同した と言わ れる

さ ら に

ブン ソ

ス運 動の推 進 組 織 と して

Open

 

Source

 

Initiative

OSI

)が

1998

12

月に設立さ れた

 1999

3

16

日に開 始 し た

AppleOSX

の カ

ネル を含む

Da

in

コ ン ポ

ネ ン トの オ

プ ン ソ

ス に

Raymond

Apple

て相 談 役を無 償で引き

,大

きな

割を陰で果た し てい る

.1999

年には

Linux

の派生 ビ ジネス を行 う営 利主体で ある

RedHat ,

 

VA

 

Lunux

 

Sytems

IPO

(株 式初期 公開

を行い

1

200

ドル近 い 超 高 値をつ け た

3

OSS

ュ ニ

とサ

ライ

チェ

 

OSS

OSS

コ ミュ ニ テ ィの関 係は 切 っ て も切 れ ない もの とい わ れてい る

つ ま り

OSS

存 続 に は企業の 枠 を超 えた 世 界規 模で

自発 的な無 償 を前 提と し た開 発 と サポ

トに参 加 するユ

ザ (プロ グラマ )によっ て 成り立つ

OSS

コ ミュ ニ ィの存 在が 不 可欠である

こ の と きの

OSS

コ ミュ ニ ィ は,

OSS

の サプライ チェ

価 値 付 加 活 動の た めの協 働組織としてイン タ

ネッ ト を通 じて成立する

そも そ も

イン タ

ネッ トは 個人あるい はコ ミコ

テ ィの 参 加と貢 献によっ て 大きく発 展

成長し て き たの であり, 企業の営 利 活 動のた め に始 まっ たの で は ない の で あるか ら

この活 動は イン タ

ネッ トの本 質に親 和 的だ と言 え る か も し れ ない

 

本 稿で は

OSS

コ ミュ ニ ィ を以 下の ような も の として考 える

OSS

の 開発と 運用に関心 を持 つ グル

プ活 動で あ り

参 加 者 間で は イン タ

ネ ッ トを 通 じ て, 公開性, 蓄 積 性, 発 信

受 信 発 性

相互参 照 性を有 してい る」

このた め

OSS

ュ ニ 参 加 者は共 有できる価 値 (文 脈 )を 持つ こと がで きる

参 加 者間

に は自発的 な贈 与 競 争が行わ れ

その成 果は

OSS

ュ ニ テ ィ に おい て共 有さ れ る

ま た

サ プライ チェ

ン は

1

企 業 (法人) 間にお け る仕 掛品 またはサ

ビス の供 給連鎖 」と考 える

サプラ イチェ

ンは

営 利主体による最 終的 な製 品 またはサ

ビス を 実 現 するた めの価 値 付 加 活 動の 鎖で ある

4

OSS

 :

ュ ニティ

とライ

セ ン スの

関係

 

OSS

コ ミュ ニ テ ィサ プ ラ イ

ンの 中に含 ん だ

08S

商品化の

事 例 と して , 本 稿で は

Linux

(GPL

GNU

 

General

 

Publie

 

License),

mozilla

MPL

Mozilla

 

Publie

 

License

, 

Dar

輌 n

APSL

Apple

 

Public

 

Source

 

License)

3

つ の 事 例 を取

り上 げる

各 事 例の詳 細につ い ては

5

章で

述す る

この とき

GPL

で は派生ソ フ トウェ もソ

ス コ

ド公 開が必 要と なるが

,MPL

APSL

で は 必 要 と は な らない

こ の差異 が重 要である

つ ま り

オ リ ジ ナル コ

L一

ド を変更 し た イン タフ ェ

ス プロ ラ ム公 開は 必要とな る が, イン タフ ェ

プロ グラム を 利 用する他プロ グラ ム (派生 プロ グ ラム はソ

ス コ

ドとし て公 開す る必要は な く

MPT 、

また は

APSL

は知的所

有権

の あるプロ グ ラ ム との 組み合わ せ が 可能となる

この

3

つ の事 例 の ラ イセ ンス内 容の違い を 表

1

の よ うに示 すこと がで きる3)

 

本 稿で は

ラ イセ ン ス規 定さ れ た 創 立 者へ の 優 先権の違い に着 目して

,OSS

の ライセン ス を クロ

(4)

営 利企業における オ

プン ソ

ス形態の取り込み  75

セ ン ス と オ

ン ライ セン ス の

2

つ に 分 けて考える

両ライセ ン スの違い を表

2

に示 す

本 稿で採 用 し た クロ

ズ ド ラ イ セ ン ス と オ

プン ライセ ン ス の違い は

創立者にお け る オ リ ジ ナル ソ

ス修正

変 更 分と その商用 配

に対 する クロ

ズ ド /オ

プン の 違い である

これはコ ミュ ニ ティ運営

に よ る自社利益 享

の 利益 集中/利益 分

の 違い を意 味してい る

利 益

中で は

オ リ ジ ナル コ

ド提 供 者や 同者 と契 約し た 関連ビ ジネ ス展 開

が 金銭的 利益を ほ ぼ独

す る

そ れ に対 して利 益 分 散で は

オ リ ジ ナルコ

提 供 者だけ で は なく, その他のオ

ン ソ

提 供 者独 立 した関 連ビジネス展 開

も金

的利益 を

ら れ る

 

次に

,OSS

に関係づ け ら れる

OSS

コ ミュ ニ テ ィ

般 化を行

う.

まず, 自社が 関与せずに自然 発 生 的に形 成さ れ た

OSS

コ ミュ ニ ィを自生的

OSS

コ ミュ ニ と呼ぶ

また

自社サプライチェ

ン に関 連させ て能 動 的に形 成 を促した

OSS

コ ミュ ニ を誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ と呼ぶ

つ ま り, 本稿は, サ プ ラ イチェ

SC )

OSS

ミュ ニ ィ の関 係づ けつ い て

二種 類 を提 示 す る

「自 生 的

OSS

コ ミュ ニ 自社

SC

を 関 連 づ る場 合 」と 「自社

SC

に関 連 させ て誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ ィ の形 成 を促 す 場 合 」である4)

10SS

商 品 化 事 例 に お け る ラ イセ ンス内 容 「

 

F

 

 

r

LinUX (

GNU

) mozilla (

MPL

) Darwin (

APSL

) 創 立 者に よ る オ リ ジ ナル

の公 開 ○ ○ ○ オリジナル コ

ド修

変 更 分 開 し

創立者に 還 元 ○ ○ ○ オリジナル コ

ド修 正

変 更 分に対 する特 許 請 求 権の放 棄 ○ ○ △ 商品化をする 際のオ リ ジ ナル コ

ド 変 更 部 分の公 開 ○ ○ △ 派生 ソ フ ト ウェ ア に対 する コ

ド公 開義 務の伝搬 ○ X × (※派 生ソ フ ト ウェ ア 1オ リ ジ ナルを 変 更

修 正し たソ フ ト ウェ ア に基づい て

稼 動す る ソフ トウェ

こ の ときの コ

リ ジ ナルを 修 正

変 更 した部 分ではない ソ

ス コ

△ :創立者の み

独自の判 断で選 択 する こ とがで きる

表 2 創 立 者 の優先 権 に関す る ラ イ セ ンス 創 立 者か ら公開 さ れ た オ リジナル コ

ドを 元 に した

OSS

コ ミュ ニ テ ィに お け る 修 正

変 更 分を利 用 した さ らなる コ

の修正

変 更 分 をクロ

ズ ド にする こ と によ り

クロ

ズ ド 差 別 化 し た 商 品の 配 布 は 創 立 者であ るコ ミュ ニ テ ィ の運営 者 (による 自社サ プライ チ ラ イセ ン ス エ

ン を通じ て)のみ行なえる

コ ミュ ニ テ ィ運営 者が白社の利 益 亨 受を優 先し 利 益 集 中をは か る こ と がラ イセ ン ス 上認められ る

創立者か ら公 開 さ れ た オ リ ジ ナル コ

ドを 元 に した

OSS

コ ミュ ニ テ ィ における修正

プン 変 更 分を オ

プン る こ と に よっ て 創 立 者 を含め て

,OSS

コ ミュ ニ テ ィ参 加 者は 誰でも商品の配布を (自社サ プライ チェ

ン を通じて) 行な え る

コ ミュ ニ テ ィ運 営 ライセ ン ス 者は, コ ミュ ニ ティ参 加 者が そ れ ぞ れ 自社へ の利益 亨 受を優 先できる ように

利 益分 散を は か ること がライ セン ス の意 図となる

(5)

76   自社

SC

と 関連させ た誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ ィ は さ らに 「白社

SC

の内 部に

OSS

コ ミュ ニ ティ を閉じ込め る場 合 」と 」自社

SC

の外 部に

OSS

コ ミュ ニ ィ を 開 く場 合 」がある

前 者にはクロ

ズ ド ラ イセ ン ス

後 者は オ

プンライセ ン スが対 応 する

 

一・

自生 的

OSS

コ ミュ ニ ティ に 自社

SC

を関 連づると きに は 自社

SC

の外 部に

OSS

コ ミュ ニ ィが開か れて い る こ と は自 明で あ る

とい よ り, 自社

SC

に自生的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ ら閉じ込める こ と は まず 不 可 能である

この場合 には

プン セ ン ス の みが対応する (正確 には 自生的

OSS

コ ミュ ニ ティが設 定し た オ

プ ンラ イセ ン スを受 け 入れる ことで自生 的

OSS

コ ミ ュ ニ テ ィ に 自社

SC

を関連づ るこ と がで きると 言 うべ きか もれ ない)

 

以 上 を まと め る と図

2

の よ

に コ ミュ ニ テ ィ と の関 係づ を 三分 類で きる

本 稿で は

「自生 的

OSS

コ ミュ ニ と オ

ン ライセ ン ス

「誘 導

OSS

コ ミュ ニ テ ィと オ

ン ラ イセ ンス」

「誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と

ズ ドラ イセ ン ス

の三つ の関 係づ が 区 分 さ れ ること になる

5

OSS

商 品化

お け る

OSS

ュ ニ

  

と ビ ジ

ス の

関係

 4

章で得ら れ た

OSS

コ ミュ ニ ティ とラ イセ ン ス の関 係づ の三分類 に 基づ き

OSS

商 品 化に おけ る事 例 分 析 を行 う

こ の と きにラ イ セ ン ス

開 発 者 を 含 む

を 集め る イン セ ン テ ィ ブ

クロ

ズ ド ライセ ン ス オ

プン ライセン ス 自生 的OSSコミュ ニ テ ィ    誘導 的QSSコミュ ニティ (自生的oss⊇ミュ ニティ      (自社SCに関 連 させ て  に 自 社SCを関運づけ る )   OSSコミュ =ティを作る 〕 自社のSCの内部に 08Sコミュニティを 閉じ込 める 自社のS(:の外 部 に 〔〕SSコミュニティ が開か れ て い る 自 社のSCの外 部に OSSコミュニティを開く 図20SS コ ミュ ニ ティとラ イ セン ス の関 係 分 類

OSS

コ ミュ ニ テ ィ運 営 者便

の 違 い に着目 して

そ れ ぞ れの特 性を 明 ら か にする

5.

1

 

Red

 

Hat

 

Linux

  「自生的コ ミュ ニ テ ィと オ

プン ライセン ス」の

例 と して

Red

 

Hat

 

Linux

E

る5;

 Linux

1991年

当時ヘ ル シ ンキ大 学 学 生であっ た

Linus

 

Torvalds

個 入より,

PC

上で稼 動 可 能 な

Unix

ライ ク な オペ レ

ティ ングシ ステム (

OS

) の た めの カ

ネル と し て最 初に 開発さ れ た

彼は この

OS

存 在 を イン タ

ネッ トのニ ュ

ス グル

プ に投 稿

ニ ュ

ス グ ル

会 員 , 彼 に

Linux

をダ ウン ロ

L一

ド可 能とするた めにヘ ル シ ン キ大 学 内サ

バ の空 き空 間 を提 供し たこ と か ら イン タ

ネッ トを利 用し た協 働 開発が始っ た

以 降

1

万 人 以 上の世 界 中の プロ グ ラマ とヘ ビ

参 加 すニ ュ

スグル

プや メ

リン グ リ ス トを通 じた協 働 開 発に至っ た

Linux

 

Free

Sof

七ware  

Foundation

が 規

し た

GPL

を採用 して

い る

.GPL

はソ フ ト ウェ ア の著 作 権を 認め るが , 自由に複製, 変更

配布

共 有で きる ライセ ン ス で ある

そ して

モ ジュ

ル構 成 設 定 済みの商 用

Linux

をデ ィ ス ト リビュ

数 社が

CD

に焼 き 付 けて販売す る ように なっ た

1998

年 以 降 , 半 導 体ベ ン ダ

,PG

ベ ン ダ

そ して ア プ リケ

シ ョ ン ベ ン ダ

が相 次い で プラッ トフ ォ

ム (

OS

) と して の

Linux

用 を表 明してい る

ディ ス ト リ ビュ

Red

 Hat 社は

1994

年より

Red

 

Hat

Linux

を販 売して い る

こ の ソフ トウJ

アは無 償 でイン タ

ネッ トで ダウ ン ロ

ドすることもでき

Red

 

Hat

 

Linux

は北 米で商用

1

inux

シェ ア の

50

% 以上を 占め て い る

.Intel社 ,

 

SAP

 

AG

が投

資 を行っ てい る

999

7

月に

RedHat

は株 式 初 期 公 開 (

IPO

)を 彳

f

時 価 資 産は約 7 干 万 ド ル に達 して い る

Red

 

Hat

 

Linux

の リセ ラ

プロ グ ラ ム には

Compaq

 

Dell

, 

Gateway ,

 

IBM ,

HP

 

SGI

が 参 加 して い る

ま た

 

Red

 

Hat

1999

11

月に ソ フ トウ ェ 開 発 用

ル (コ ン パ

デバ ッ ガ

開発 会社

Cygnos

 

Solutions

(6)

 

「自生的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と オ

プン ラ イセン

ス」 事 例 と して の

Red

 

Hat

 

Lilux

特 性は 以下

ように分 析で きる

1

)ライセ ン ス に よ る制 御 :

OSS

の代 表 的なライ セ ン ス 規 定と して知られ てい る

GPL

GNU

 

Gen −

eral 

Public

 

License)

を採 用 し, 利 益 分 散が

れてい る

.GPL

は, 

Free

 

So

丘ware  

Foundation

掲 げる 理念に基づい て 明 文 化さ れ た ソ フ ト ウェ ア ライ セ ン ス規 約である

オリジナル

公 開 される こ と

公開さ れ たコ

ドは 複 製

配布

変 更が可 能で あ るこ と を 明 示 し てい る

ただ し, オ リ ジナル コ

著 作 権作 者 帰 属 する

た だ し

オ リ ジ ナル コ

へ の追 加 , 変 更を行っ た場 合にその 公 開 が義 務づけら れる

また

ソ フ トウ ェ ア の

使

用 条件 と して自 由 (コ

ドを含めた再 配 布な ど

げない こ と を使 用 者 に要 求し てい る

2

)ユ

ザ (開 発 者

を集め る イ ン セ ン テ ィ ブ :ユ

ザ ラ イセンス料 金を支 払 う必要が ない

OSS

コ ミュ ニ テ ィ参 加 する こ と によ り, 世 界 中 で利用 さ れて い る

OS

の 開 発に参 加で き る

 

Lin −

ux ソ

ス コ

を 自社 製 品に組み込むこ と がで き る

自社 製 品に1

inUX

を搭 載し

くのユ

ザ に 利 用 させること がで きる

,Linux

対 応 して い る 他 社 製品 との接 続

互換 性を確 保で きる

3

OSS

コ ミュ ニ ティ に自社サ プラ イ チェ

ン を 結びつ る営 利 企 業の便益 :すで に成功を収めて  

 

3

 自生 的

OSS

コ ミュ ニ ィと

Red

 Hat Linux コ

    ュ ニ 7 イ 営利企 業に おける オ

プン ソ

ス 形 態の取 り込み

  77

い る

Linux

コ ミュ ニ テ ィか らの成 果 を取 り込んで さ ら に商 品 価 値を高め る た めの 関連ビ ジネス を展 開で きる

自生 的

OSS

コ ミュ ニ ィ の参 加 者を

社の潜 在 顧 客にするこ とがで きる

開発 費用 を劇 的に削 減で きる

 

現 時 点 (

2

σ

00

7

の状 況 として, 最 大 手デ

ィ ス ト リビュ

Red

 

Hat

 

Linux

を元販 売地 域

に合せ た改 良 を 加 えたフラン ス の

Mandrake

ブ ラ ジル の

Coectiva,

日本の

LASER

 

5

 

Linux

Better

 

Red

 

Hat

と自称 する ディ ス トリビュ

ショ ン が台 頭 して き た

GPI

の伝 搬 性に よ り

,GPL

を採用 し たソ フ ト ウェ アを前 提 とする派生 ソ フ ト ウェ アも

GPL

に基づ き 常にソ

スコ

ドが 公 開 さ れ る

こ の た め に

商 用

Linux

を販 売 する会 杜 は技 術的優

を 図 る

一一

方で,

LinUX

の単 純な イン ス ト

ルサ

ビス 以 上

ビス提 供 (例 :シス テ ム稼 動ま での コ ンサルティ ング) まで事 業 範 囲 を拡 大 する 傾向が ある

他 祉との差 別 化が しにく い か ら である

5.

2

 mozilla

 

誘導

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と オ

プ ン ライセ ン スの事 例 とし てmozilla を取 り上げる

 

998

年 ユ月

22

日,

Netscape

 

Communications

社は

Netscape

 

Com

エnunicator  

5.

0

開 発た めの

百 万 コ

以 上ぶ ソ

スコ

ド群の 公開を 発 表した

実 際には, 発 表か ら

2

ヶ 月 半

4

月⊥ 日 に オ リ ジ ナル コ

の公 開を行い

自 由な複 製, 配 布, 変 更ができる よ

になっ た

に よ 変 更

改 良さ れ た

群 を 総 括 し て mozilla と

愛称

をつ けて 呼 び

東 映 映 画 怪 獣の ゴジラに似た キャ ラ ク タ

ま で 用意さ れた

mozillaの 運 営 組 織は mozilla

org であ り

基 本 的 に

Netscape

 

Co

  unications

が担 当 をしてい

mozilla は

  mozilla

org ウェ ブサ イ トか ら無 償

で ダウン ロ

ドで きる

オ リ ジ ナルソ

ス の

元 管 理は mozilla

org が行 う

mozilla の 公開 に よ る 開発 者の 反響は良 く, 公 開 初日に

4,

500

人 以 上 が

mozilla のソ

ス コ

ドを ダウ ン ロ

ド し た

従来 の レイア ウ トエ ン ジン

HTML

を解 析

(7)

78 ブ ラヴ ザに表 示させる機 構

り去 り

新 規に ユ年が か りで小型軽量かつ 高 速な次世代 レ イア ウ トエ ンジン で ある

Gecko

の共同 開発を 行っ た

t

と が mozilla の 日 立 っ た 成果 と して 有 名で あ る

Netseape

自体で も継 続 して

Communicator

の 開 発 を 行 うが同 時に世 界 申の ボ ランテ ィ ア に よっ 改 良さ れ たソ

ス コ

ド群で ある mozilla の 中 か ら良い もの で ある と

Netscape

側で 判 断し た機 能 を取 り入れて

新たに

CommUnicator

の 製 品 版と して イン タ

ネッ ト上で無 償 配 布 する

電 子 商 取 引な ど を実 現 する サ

ソ フ ト ウェ ア は有 償で 販 売 する

mozilla 発 足 当 時は 暗 合 技 術ア ル ゴリ

ズムな どの

API

Applications

 

Programming

 

ln

terface

)ご とに公 開と非 公 開を規 定で きる

NPL

Ne

七scape 

Public

 

License

) をラ イセ ンス と して設 定してい た が

後に

API

の非公開の規 定を削 除し た

MPL

M

lla

 

Public

 

Lieense

改め ら れ た

  「

OSS

コ ミュ ニ ティ と オ

プン ライセ ン ス

1

事 例 と して の mozilla の特 性は 以下の よ うに 分 析で きる

1

)ライセ ン ス による制 御

lMPL

MoziHa

 

Public

License)

で は mozilla コ ミュ ニ テ ィか ら参 加 者 へ の利益分 散が行わ れてい る

2

)ユ

ザ (開 発 者を含む)を集め る イン セ ンテ ィ ブ :ユ

ザライ セン ス料金 を 支 払

必要が ない

コ ミュ ニ テ ィ に参 加 すこ とにより

世界 中で利 用 さ れてい る ウェ ブ ブラウ ザの開発 に

参加

で きる

次 期

Netscape

社 ウェ ブ ブラ ウ ザの試

品 を 利 用 で きる

mozilla ソ

ス コ

ドを自社 製 品 むこ とがで きる

3

)自

社サ プライ チェ

ン に結びつ け たコ ミュ ニ テ ィ運営 者の 便 益

Netscape

の親 会 社である

AOL

Arnerica

 

Online

で は ,  mozilla そ して

Ne

七seape で開 発さ れ た成 果

新 機 能を利 用 す る こ とができる

.Mozi

la

コ ミュ ニ テ ィの成 果を取 り込んで

さ ら に商 品価値を高め る た めの関 連ビ ジネス を展開で きる

mozi 工

la

コ ミュ ニ ィ の

者を自社の 潜 在顧客に す るこ と がで き る

開発機 能の

部を コ ミュ ニ

で き る

  [

誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ と オ

ン ラ イ セン ス

例 の現状は

以 下の ように評 価で き る

 

公開 さ れた mozilla は

百 万 コ

ドを超 える 巨 大なソ

ス コ

, mozilla 自

が決して 品 質が良い もの で はな く, 大 幅 な 仕 様 変 更 を行 う こ と になっ た

mozi ]

1a

で開 発さ れ た新 型レイ ア ウ トエ ン ジン

Gecko

を取 り入れ たデ ス ク トップアプ リ ケ

シ ョ ン を

Neoplanet

社が 開 発 で きた

Netscape

社は

Ameriea

 

Online

AOL

)に ユ

998

11

24

日に買 収さ れ た

その結 果,

Netscape

社 の 親 会 社 と し て

AOL

で は mozilla そ し て

Netscape

 

Co

王nmunications 社におい て 開発さ れ た 成 果や新 機 能を利 用で きる ように なっ た

だ が

Netscape 

Cornmunicator

 

5.

0

は大 幅に リ リ

スが 遅れて し まい

,2000 年 4

に な っ て

Netscape

Communicator

 

6

O

と して バ

ジョ ン番

号を /つ 繰 り越 してベ

タ版 が

ス さ れ た

En ・・ n 〔torv

図4Netscape  

Communications

社 とmozilla

org

5.

3

 

Apple

 

Mac

 

OS

 

X

Darwin

 

「誘

OSS

コ ミコ

テ ィと ク

ズ ド ラ イセ ン ス

1

の事例 とし て

Darwin

を取 り上げる

 

1999

4

月よ り

,Apple 社

は 次期

Apple

 

OS

 

X

の カ

ネル である

Mach

マ イクロ カ

ネル と

OS

機 能の

部 分 (

AppleTalk

ネッ ト ワ

ク フ ァ イル シ ス テム

,HFS

ファ イル シ ス テ ム

デ ィ レク ト リ サ

ソ フ ト ウ

BSD

 

Unix

ン タフェ

Apaehe

ウェ ブ サ

の ソ

スコ

Darwin

コ ンポ

ネン トとし て

Apple

社 ウェ ブ上で公開し , 無 償ダウン ロ

ドを可能と し た

グラ フィ カル ユ

(8)

分 な ど は オ

に さ れ て い ない

プン ソ

ス の 部 分につ い て は参照 と変 更が可 能である

し か し, その変 更

分につ い ては

Apple

社に通 知し なけれ ばならない

また

Apple

社が知 的所 有 権 侵 害の告 訴 を受け た ときに

裁判所 また は 政

に よっ て解 決さ れる まで ソ

ス の 利 用 を停止 さ せ ることがで きる

ライセ ン ス は

APSL

Apple

 

Pubhc

 

Source

 

License

で ある

この とき

創立

である

Apple

社による オリ ジ ナ ル ソ

ス の 変 更 分につ い て は

Apple

社 が 所 宥 権 を 持 ち

APSL

用 す る か否か を選 択 する こ と が で きる

.Apple

社は

 

Darwin

成 果を取 り入 れ て, 派生 ソ フ ト ウェ アの 開放

Mac

 

OS

 

X

次 期バ

ンへ の反映 を 行

う.

 Mac

 

OS

 

X

 

Server

本 体

 

GUI

を含

機能

実 行 可 能フ ァ イル と し て提 供 する有

が行わ れ る

Mac

 

OS

 

X

 

Client

正式 開 放

2001

  「

誘導

OSS

コ ミュ ニ と ク

ズ ド ラ イセ ン ス

」事

例 と して の

Darwin

の特 性は以 下の よ

に分

で き る

1)

ラ イセ ン ス に よ る 制 御 :設 定さ れ た

APSL

Apple

 

Public

 

Source License

で は

 Darwin コ

ミュ ニ テ ィ営 者

Apple

契 約 ネス事 業 者へ 益 集 中を は か

2)

ン セ ン ブ : ユ

ザラ イセ ン ス 料 金を支払

必要が ない

コ ミュ ニ 参 加 すこ と に よ り

,D

跚 win コ ン rVlotorola (Power PC

Applε MacOSX Deve且opment

 

 

 

 一

APPlePubhcSO ロrce 趣・盛

AppleOSXProductio   AP乱 (Appb 随bIicSourceLicens9 ) 図5Apple 社と Darwin コ ュ ニティ 営 利企業におけるオ

プンソ

ス形 態の取 り込 み   79 ポ

ネン トの ソ

ス コ

ド参 照と内 部 利 用が で き る

.常

Apple

 

Mac

 

OS

の最 新 情 報を入 手で きる

3

) 自

社サ プライ チェ

ン に結びつ けた コ ミュ ニ テ ィ運営 者の

便

益 : ソ

ス の

元 管理 は

Apple

社 自 体が行

う.

コ ミュ ニ テ ィ の方 向 性は

Apple

社が主

導権

を もっ

め ること が きる

.Apple

社は現 在

ドパ

ティに

Mac

 

OS

イ セ ン ス供 与

してお ら

ず,

Motorola

社 製

Power

 

PC

CPU

) を

搭 載 し た

PC

は 現在

 

Apple

PC

が ほ と ん ど である

そのた め

Apple

社は

 

DarWin

コ ミュ ニ テ ィの 成 果 をほ ぼ独

で きる

.Darwin

コ ミュ ニ ティ の参 加 者を自社の

在 顧 客にするこ とがで き る

開 発 機 能の

部 をコ ミュ ニ テ ィ に

依存

  「誘 導 的

OSS

ュ ニ と ク

ズ ドライ セ ンス」 事 例の現状は 以 下の ように評 価で きる

 

Apple

 

Mac

 

OS

 

X

のオ

プン ソ

ス は部 分公開 で ある

結 果 的に

Darwin

コ ン ポ

ネ ン ト稼 動ハ

ド ウ 多 数 派

Apple

社 製

PC

ま た は 互換 製 品 )に限 定さ

Motorola

Pow −

erPC 採 用に よるマ シ ン機 種 限 定に もか か わ らず

根 強

Apple

 

PC

人気に よ り,

Darwin

の ダ ウン ロ

ドア ク セ ス 回 数は

1999

4

月公開後

1

ヶ 月 間で

16

万 回を超 えた と記 者 発 表さ れ てい る

1999

12

13

日 に

4

人の

Darwin

プロ ジェ ク ト 開発 者を

専任

さ せ

改めて

Apple

社が オ

プン ソ

ロ ジ ェ ク トに コ ミッ トする

明を出してい る

Darw

血 プロ ジェ ク トによっ て開 発さ れ た ウ ェ ブ サ

バ 用 アプ リ ケ

シ ョ ン (

Openpla

:  

Ne

Sprocket

が続々 と ワ リ

ス さ れてい る

6  

ュ ニ

と自社

SC

関係

づ け の

一般

 

4

章で示 した 「

OSS

ュ ニ テ ィとライセ ン ス の 関 係 分 類 」の枠 組み に, さ らに

5

章で示 し た

例 分 析か ら得 ら れ た自社サプラ イ チェ

ン (

SC

)との 結びつ

般 化し, 三種 類の

OSS

コ ミュ ニ テ ィとライセ ン ス の関 係づけ

般 化の記 述 を試みる

6

f 

自生 的

OSS

 = ミュニ ティと オ

プンラ イ セン ス

1

)ライセ ン ス による制 御

1

プン ラ イ セ ン ス

コ ミュ ニ 参 加 者

散.

(9)

80

2

)ユ

発 者 を 含む) を 集め る イ ンセ ンテ ィブ :ユ

ザライセ ン ス料金 を支 払 う必 要が ない

オ リ ジナル コ

ド を元に し た

OSS

コ ミュ ニ テ ィ に おける修正

変更分を 利 用 でき る

コ ミュ ニ に参 加 する こ とに より, 世 界 中で利 用さ れる

OSS

の開 発に

加で きる

OSS

部を

社製品に組 み込むこと がで きる

自社 製 品に

OSS

を搭 載 し

くのユ

ザ に利 用 させ る こ と ができる

.OSS

対 応の他 社 製 品と接 続

互換 性を確 保しやすい

3

OSS

コ ミュ ニ テ ィ に 自社

SC

営 利 企業の便 益 :オ リ ジ ナル コ

ド を 元に し た

OSS

コ ミュ ニ テ ィ に

変 更 分取 りで さ ら に商 品 価 値 を 高め る た めの 関連ビジネスを展 開 で き る

自生 的

OSS

ュ ニ テ ィ参 加 者 を 自社潜 在 顧 客にで

開 発 費 用の 大 部 分をコ ミュ ニ テ ィ

6

2 

OSS

ュ ニティとオ

プンライセン ス

1)

ライセ ン ス によ る制 御 :オ

プン ラ イ セ ンス

  コ ミュ ニ テ ィ参 加 者へ 利 益 分 散

2)

発 者を含む)を集め る イ ン セ ン テ ィブ :ユ

ライセ ン ス料 金を支 払 う必要がない

オ リジナル コ

元 に し

OSS

コ ミュ ニ テ ィに おける修正

変 更 分を利 用で きる

.OSS

コ ミュ ニ ティ運 営 者

SC

における製 品 開 発に参 加して貢 献 で きる

オ リジ ナル コ

ドを 元にし た

OSS

コ ミュ ニ ィ における修正

変 更 分を半 完 成 品と して能 動 的に利 用し, 自社

SC

に取 り込 むこ と がで きる

3

) 自社サ プライ チェ

ン に結びつ け た

OSS

コ ミ ュ ニ テ ィ運

者の便 益 :自社

SC

の 方 向 性 を優 先 し な が ら

OSS

コ ミュ ニ テ ィを 運きる

半 完 成 品を オ リ ジ ナル コ

ドとして

OSS

コ ミュ ニ ィ に 公 開し

修正

変更分 を得て商 業 利 用で きる

開 発費用の

部 をコ ミュ ニ ティに依 存で きる

6。

3  

誘 導 的

OSS

ュ ニ テと クロ

ズ ド ラ イ     セ ンス

1

)ライセ ン ス に よる制 御

1

クロ

ズ ド ライセ ン ス

OSS

ュ ニ 参 加 者へ 利 益 集 中

2

)ユ

開 発 者 を含む) を集め るイ ンセ ンテ イブ :ユ

ザライセ ン ス料 金を支 払 う必 要がない

OSS

コ ミュ ニ テ ィで の み得ら れるオ リ ジ ナル コ

ドとその 変 更

修正分 を

動 的に利 用で き る

OSS

コ ミュ ニ

SC

に お発 に 参 加して貢 献で き る

3)

自社

SC

に結びつ け た

OSS

コ ミュ ニ テ ィ運 営 者の便 益 : クロ

ズ ドラ イセ ン ス に より

OSS

コ ミュ ニ テ ィ に よ るオ リ ジ ナル ソ

修 正分 を 元 に して さ ら な るコ

ドの

変更 を 公 開 せ ずに差 別化 した商 品の 配

は創立者である コ ミュ ニ 運 営 者の み行 な える

自社

SC

の方 向 性 を 優先しな が ら

OSS

コ ミュ ニ ティ を 運で きる

開 発 費 用の

部 をコ ミュ ニ ィ に依 存で きる

7

 

め と

今後

課題

  本 研 究は

OSS

を扱 う営 利企業 と

OSS

コ ミュ ニ テ ィ との 関 係の視 点か ら

,OSS

のユ

ザ ライ セン ス の規 定に よっ て

OSS

コ ミュ ニ い てオ リジ ナルソ

変 更分 が 共有さ れず, 営 利 企業のサ プライ チェ

ンに

OSS

コ ミュ ニ テ ィ

み こ まれ る形態が あ りえるこ と を 強 調する もの で あ る

まず

営 利企

が設立 し た

OSS

コ ミュ ニ ィ を誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と

び , 自生 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と区 別した

そ して営 利 企 業と

OSS

コ ミュ ニ テ ィ との 関係 をユ

ラ イセ ン ス の 内 容 に着 目 して分 析 し た

本 稿で は 商 品と して の

OSS

を規 定 するユ

イセ ンス に着 目し 「オ リ ジ ナル ソ

ス の創立者で ある 企業が優 先 的に利 用するクロ

ズ ドライセ ン ス と 「オ リジ ナル ソ

ス の

OSS

ュ ニ ティの

参加

者が対

に利 用で きるオ

プン ライ セ ンス」の二 類を 行 っ た

自生的

OSS

コ ミュ ニ 自社

SC

係 づ る場 合には

企業は オ

プン ラ イセ ン スを受 け 入 れ た 企業活 動 を行 う

誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィを企 業が主 導 的に設 置し た場 合には

プン ラ イ セ ンス を採 用 する場 合 とク ロ

ズ ドライセ ン スが採 用さ れる事 例が存 在 する

後者の場 合 も

参 加 者は創立者と 同等な条 件で営利 目的に使 うこ と はで き な くて も自己 利 用 は無償で行 うことが で きる

また ある製 品の 開 発 に参 加 し た とい

(10)

営 利 企 業に おける オ

プン ソ

ス形 態の取 り込み 

81

名誉

」は

得で きる

.実

際, コ ミュ ニ テ ィ

加 者のイ ンセン テ ィブ が低い と 思 わ れる 「オリジナ ル ソ

ス の創 立 者である 企業が 優先的に利 用する クロ

ズ ド ラ イセ ン ス の 場 合 も

の成果を あ げつ つ あ る

例 が

存在

する (

Apple

 

Mac

 

OS

X

DarWin

).

すな わ ち

 

OSS

の商品

に おける

OSS

コ ミュ ニ テ ィ と ラセ ン ス 形 態には

,「自

生 的

OSS

コ ミュ ニ と オ

プンラ イセン ス

」,

「誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ

ン ライセ ン ス

「誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ ィ と クロ

ズ ドライセ ン ス」の

3

つ が 分 類で きる

  現 状で は

自生的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ主導に よる

OSS

の商 品 化が まず 成 功 しつ つ ある

.1、

inux

そ の最も

々 しい

例 である

しか し誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ テ ィ で

,ぎ

観 察必 要

OSS

の商品化を行

こ と が可 能であ り, その事 例 が見ら れて きた

すな わ ち

,OSS

の純 粋 型とい え るであろ

GPL

Linux

で採 用さ れ た ラ イセ ン ス 内 容 )で な け れば

OSS

の商品化が 成功し ない と い ことは ない

む し ろ

営利 企業には誘 導 的

OSS

コ ミュ ニ ティと関係づ け た

OSS

の商 品

に おい て 多 様 な選 択 肢 を 試 行 する余地 がある とい

注 :本 稿 は

連 名 著 者

2

人 が 数 度の ディ ス カッシ ョ ンに よっ て練 り上げたもの である

謝 辞 :本 稿に対し, 貴重 な ご助 言をい た だ き ました査 読 者の方々 に深 く感 謝い た し ます

参 考 文 献

1

Eric

 

S,

 

Raymond ,

山 形浩生 訳

「伽 藍 とバ ザ

   ル』

光 芒 社

,1999.

2) 川 崎和 哉 編

「オ

プン ソ

スワ

ル ド』

翔 泳 社

   1999

3

) 木 村 誠

根 来 龍之

「オ

プンソ フ トウェ ア を核    とする ビジ ネス の可能 性 」

r

情 報研究 第

22

号 』

   文教大 学, 1999

4

) 木 村 誠

根 来龍之

ビジ ネスモ デ ルと して のオ    

プン ソ

シングの可能 性

40

回全 国大会 予    稿 集, 「オフィス オ

,November ,

   1999

5

 Ch

虹s 

Dibona,

 

Manrk

 

Stone,

 

Sam

 

Ock

 lam

Open

   

Sources

Voice

曲℃m  

the

 

Open

 

SDuree

 

Revolution

   O

Reilly 

Open

 

Souree

1999

(ク リス

ディボ ナ

   サ ム

オッ クマ ン

ス ト

ン編

倉 骨 彰

   訳

「オ

プン ソ

ス ソ フ トウェ ア』

オライ リ

ー ・

   ジヤ パ ン

,1999.

6

 

JDsh M[cHugh

For the love of hackingρ,

 Forbs

   

August

 

10,

 pp

94−

100

998.

7

) 根 来 龍 之

木 村 誠 『ネッ ト ビ ジネス の経営戦    略 :知 識 交 換とバ

チェ

ン』

凵科 技 連

図 3   自生 的 OSS コ ミ ュ ニ テ ィ と Red   Hat   Linux コ ミ
図 4Netscape   Communications 社 と mozilla . org

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