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東京大学東洋文化研究所収蔵「徐永安桟」関係簿冊について(一)

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Academic year: 2021

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(1)Title. 東京大学東洋文化研究所収蔵「徐永安桟」関係簿冊について(一). Author(s). 夏井, 春喜. Citation. 北海道教育大学紀要. 第一部. B, 社会科学編, 38(1): 23-36. Issue Date. 1987-10. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/4488. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊に ついて (一). 夏. 井. 春. 喜. 次. 目 一, は じめ に. 二. 「徐永安桟」 関係簿冊の概要 (以上本号) 三. 「徐永安桟」 について 四. 「徐永安桟」 関係簿冊の簡単な分析 五. おわりに. , は. じ. め. に. 歴史研究において, 実態調査とともに, 租税帳簿・小作帳簿・魚鱗冊・契約文書・書信などの生 の文書史料は断片的である が, 文献史料とは異なる生々 とした歴史像を与えてくれる, 中国史研究. において, こうした文書史料を用いた研究は, 従来必ずしも多くない, この原因を地主文書史料研 究についてみると, 中国と日本などの諸国それぞれの事情があると思われる, 中国の事情には, 織. 烈な中国革命での階級闘争--土地改革・地主制打倒の闘争--の過程で, 相当量の地主文書が破 棄ないしは散侠させられた可能性が大きいこと, 幸にも残存した史料にしても, その収集・整理が 1 )などがあげられよう 次に日本お● よ び中国以外の諸国で所 現在着手した ばかりの段階にある こと( . 蔵されている史料の問題であるが, 戦前かなりの量の文書史料が収集されて, 日本に入っ てきた. しかし, これらの史料は系統的に収集されたとはいい難く, 極めて断片的な形で各大学・研究所な 2 ) その整理・目録作りも充分でなく 文書史料の研究は 研究者の偶然 どの機関に所蔵されており( , , , 『 的 発見』 を契機とすることが多かったといえる,. 近代中国の地主制に関する研究は, こう した文書史料研究の中において, 多くの蓄積を有してい る分野である, 管見する所でも, 現在日本の各大学・研究所などの機関に, 全部で250冊以 上の地 3 ) その史料を用いた研究も 村松祐次氏の大著『近代江南の租桟』を 主関係帳簿が所蔵されており{ , , 4 ) これらの諸研究は 使用する文書史料が上述の如 はじめとして, 多くの業績が世に出されている( , .. く断片的であるという--甚しきに至っ ては史料を作成した租桟すら特定できない--制約の下で は, まず史料の解読・分析に努め, 個別実証を行い, それと新聞・地方志などの文献史料との対照 を通して, 当該時代・地域の地主制の実態に迫ろう とし, 大きな成果を上げている, しかし, こう した研究には, 個別史料の実証研究に附随する問題が存在している. それは個別史料の実証で得ら. れた成果を一般化する際, その有効性と限界性をどう見極めるかということ, 他の史料との比較に おいて問題となるその史料固有の特徴は何かということな どを確定する必要があることである. 筆者は、 前稿において, 現在日本に所蔵されている地主関係文書史料の大部分が該当する, 清未. 23.

(3) . 夏. 井 春 害. 6 } 次の二つの 要因から 小作料額の平均化 租料 から民国期にかけての江蘇省蘇州地方においては( , , , 6 ) の官製の桝への統 一, 折価の協議決定な ど, 小作条件が平均化する方向にあっ たことを指摘した( ,. その二つの要因とは、 一つは太平天国時期に大きな高まりを形作り, その後も執勘に行われた佃戸 の抗租風潮であり, もう一つは地主の城居化=寄生化と, 租桟・田業会な どにみられる小作料徴収 システムの組織化の一層の進展である. この小作条件の平均化の方向により, 地主関係簿冊の個別 的数値であっ ても, 当該時代の蘇州における一般的情況を 「一定」 代表しうるものと考えられる.. それ故, 蘇州に限ってみるならば各々異っ た租桟で作成されたにもかかわらず, 文書間の枠を取払 い, これらの数値を独立的に用いて数量分析を行うという方法は, 有効性をもちうると思われる. 地主関係文書の個別実証とともに, こう した文書間の枠を取払っ た 「横断的」 な数量分析を行うこ. とによっ て,前に述べた個別史断の実証に附随する問題点にも一定の回答を与えられると思われる, すなわち, 個別実証→各文書間の 「横断的」 数量分析→再び個別的分析を行うことにより, その史 料の成果を一般化する際の有効性・限界性およ びその史料特有の特徴も明らかにできると思われる. こう した 「横断的」 数量分析を行うためには, まず日本などにおいて所蔵さ れている地主関係文 書の整理・目録作り, およ びその個別的実証と簡単な紹介が必要となる, 本稿ではその準備作業と して, 東京大学東洋文化研究所に収蔵されている 『徐永安桟』 関係簿冊の紹介と初歩的分析を行い たい. 紹介という性質上, 多少繁墳になると思われるが, 宇条・メモ書きな どの史料をできるだけ. 載せてみたい.. 二, 『徐永安桟』 関係簿冊の概要 東京大学東洋文化研究所には, 「呉県正租冊」 と名 づけられた4峡24冊の文書史料が収蔵されて いる. まずその概要を紹介したい. 1, 第 一峡 (6冊) 表紙茶 「 1. 表題「庚午年冬立, 催領冊」 8,5(単位cm) , 緑罫, 中折 徐永安桟装鎗」 , 66丁, 縦23.5×横1 , 民国庚午 ( 1 9年) 辛末 ( 2 0年 ) 催甲楊桂林 ( 3 6 0件 ) 張金仁 ( 1 2 8件 陸春梅 ) ( 44件) , , , , 周洪 ,. 高( 82件) 57件) 19件) 6件) 1 8件) 1 8件) , 許三保 ( , 徐瑞福 ( , 馬耕福 ( , 楊春初 ( , 顧紹祥 ( , 銭叙福 ( 66件) 215件) 55件) , 呂阿根・陳同生 ( , 楊厚甫 ( , 挑仲清 (1件) ごとに計1 ,069件.. 7 ): 長 洲 県 1 2 3 4 5 東 6 7 8 9 11 12 上 14 下 14 東 18 都 元 和 県 所 在( , , , , , , , , , , , , , , 9 , 上 17 , 23 , 上 25 , 下 25 , 北 26 , 29 都, 呉 県 21 都. 田 2971,544 畝, 租 米 3,060,825 石,. 「 2. 表題 「徳・恵・和・元・蘭・時恵一 109 〉丁( 〈 〉 中内は実際に , 藍罫, 中折 正租冊」 , 133〈 記載のある丁数) 縦2 0.5 18年) ~壬申 ( 22年) 1 7.5×横2 9件) 11 , , 民国己巳 ( , 徳字 ( . 初字 ( 件) 36件) , 恵字 (6件) , 和字 ( , 元字 (6件) , 時恵字 (4件) , 蘭字 (7件) , 徳字 (壬申, 金 巧記托出由, 5件) , 計94件. 所在:長洲県1 ,2 ,3 ,5 ,4 ,7 , 8都, 呉県12 , 21都. , 16 , 19 田 286,233 畝, 租 米 296,080 石.. 「 3. 表題 「辛末, 荒冊備査」 〉 丁, 縦31.0×横22.5 , 朱罫, 中折 永椙祥」 , 47〈18 , 民国辛末. 催 陸春梅 ) 周洪高 ) 許三保 1件 ) 銭叙福 甲楊嘉賓・桂林 (6件) ( 5件 ( 5件 ( ( 16件) , , , , , 顧紹. 祥 (2件) 10 3件) 16件) 55件, 原田, , 呂阿根・陳同生 ( , 桃仲清 (1件) ごとに計1 , 楊厚甫 ( 滝米, 征田を記す, また別に 「別糠備査」 が附随しており, 衛錦興, 衰松蔭, 馬時記, 徐振記の 計54件, 串面3 89,083畝, 劇数247,663畝あり.. 24.

(4) . . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一). 「 「 4, 表題 「寿, 喜, 栄」 , 藍罫(以下同) , 中折 正租冊」 (以下同) , 背面およ び下面 寿, 喜, 栄一 , 8 2 7 8〉 丁, 縦28.5×横21. 2 民国乙丑 ( 1 4年 ) ~戊辰 ( 1 7年 ) 外3年分 寿字 ( 4 ,〈 0件 ) 害 ・ , , , ,. 字( 1 9件) 16件) , 栄字( , 計75件. 所在:長洲県1, 3, 4, 5, 東6, 7, 8, 9都. 田250, 164畝, 租米255 ,049石, 「 表題 5. 寿, 喜, 栄, 辛末」 8〉 丁, 民国乙丑~葵酉 ( 22年) , 99〈7 , 背面, 下面, 縦横, 字名, 件数, 所在, 田数, 租米は4と同じ, 「 6, 表題「時, 辛末」 , 背面および下面 時」 , 106丁, 縦27 ,7×横20.0 , 民国庚午, 辛末, 時字105 件. 所 在 : 長 洲 県 1, 2, 3, 4, 5, 東 6, 7, 11 , 12 都, 田 420,979 畝, 租 米 433,802 石,. 「 1 1 , 第二峡 (7冊) , 表題茶, 藍罫, 中折 正租冊」 「 7. 表題 「義, 辛末」 00〈68〉 丁, 縦27 0, 0 , 背面および下面 義一 ,1 .7×横2 , 民国乙丑~奨酉, 義字67件, 所在:長洲県1, 2, 3, 4, 5, 東6, 8,15都, 田164,767畝, 租米172,087石, 「 8. 表題 「義」 68〉丁, 縦28, 5×横21,2 , 背面および下面 義」 , 70く , 民国乙丑~戊辰, 外3年分. 字名, 件数, 所在は7と同じ, 田164 ,267畝, 租米171 ,587石. 「養義」 6 9. 表題 「義」 背面および下面 0〈 丁 縦2 54 〉 , 7 , , .8×横20,7 , 民国己巳の欄があるも記. 無錫 。. 、 、 、 、 、 ▼ - 、 、 . ・ 、 1 1 . ・ . ′ 常 {. 無. 県. 常熱 o. 県 . し - - ‐ ′ 、. 1 9 毘 葛 時 城 ー ‐ル ⑰ 場. ⑩ 噂諭 . 慶. o 洋 諺 ④. . び 励 5都. 呉 @多. 2 1. . . -冨 - 〆 亀 - … ●′ ・、 ”. 、 ・ ・. 大 運. . 県. ; i. 図- 呉県各都図 25.

(5) . 夏 井 春 喜. 入なし. 養義字53件, 所在:長洲県2, 4, 5, 東6, 8, 田209 ,271畝, 租米209,506石. 「養 租冊」 下面 「義」 55〈54〉丁 縦278×横20.3 民国甲戎 ( 23年) 表題 -0 , , , . 養義字54件. , , , , 所在, 田数, 租米は9と同じ. 「 =. 表題 「福, 蘭, 恵, 初, 元, 和, 松, 租冊」 , 80丁, 縦 , 下面 福, 蘭, 恵, 初, 元, 和, 松」 42件) 27,5×横20.3 , , 恵字(7件) , 蘭字(7件) , 民国甲戎, 外1年分記載があるものも. 福字( 初字 (4件) , 計77件. 所在:長洲県2, 4, 5, 7, , 松字 (8件) , 和字 (6件) , 元字 (3件) 02,806石. 95,767畝, 租米2 8, 東18都, 元和県上25都. 呉県12 , 19 , 21都. 田1 , 16 「辛未 養義 租冊」 背面 「養義」 下面 「合養義」 丁 縦2 8.0×横20.0 8〈 8 〉 6 5 表題 -2 ,民 , , , , , , , . 1件と催甲ごとに3つに分けられ, 計55件. 所在は9 13年) ~奨酉. 養義字29 国甲子 ( , 15 ,1 と 同 じ, 田 218,666 畝, 租 米 218,571 石.. 「 「 8.5×横21.0 131 〉 丁, 縦2 13 , 民国乙丑~奨酉, , 136〈 , 背面およ び下面 蔭」 . 表題 蔭, 辛末」 蔭 字 130 件. 所 在 : 長 洲 県 1, 2, 3, 4, 5, 東 6, 7, 8, 9, 15 都, 田 332,502 畝, 租 米 347,138 石.. m, 第三峡 ( 5冊) , 表紙茶, 藍罫 「 「 「 「 4 - , 下面 和, , 背面 和, 元, 日, 初, 徳, 恵」 , 中折 租冊」 . 表題 和, 元, 日, 初, 徳, 恵, 禄」 21件) 元, 日, 初, 徳, 恵, 禄」 , 元字 , 民国乙丑~戊辰. 和字 ( , 98〈83〉丁, 縦26,5×横20.2 ● 「 11件) 6件) 10件) 20件) ( 8件) , , 禄字 ( 不要出由」 -5件) , 徳字 ( , 恵字 ( , 日字 ( , 初字 ( 9石, 84,616畝, 租米191,71 計81件. 所在:長洲県1 ,4 ,5 ,7 , 8都. 田1 ,2 「 「 8×横21.0 -5 , 130〈126〉 丁, 縦27. , , 背面および下面 福」 . 表題なし, 中折 正租冊」 (以下同) 民国己巳~奨酉. 福字125件. 所在:長洲県7 , 8都. 田292,922畝, 租米304,269石. 「 「 10 2〉 丁, 縦28,5×横21. 0 05〈 ー6 , 民国乙丑~戊辰, 外3年 ,1 , 背面およ び下面 松」 . 表題 松」. 分. 松 字 101 件, 所 在 : 長 洲 県 1 , 15 都. 田 283,486 畝, 租 米 291,032 , 東6 ,7 ,8 , 12 ,2 ,3 ,5. 石. 17 , 表題, 背面, 下面, 縦横, 丁数, 字名, 件数, 所在, 田数, 租米とも16と同じ. 民国乙丑~葵 酉. 「 「 〉 丁, 縦28,5×横21 33〈131 -8 .0 , 民国乙丑~戊辰, 外3年 ,1 , 背面およ び下面 蔭」 . 表題 蔭」 租米とも1 字名 件数 田数 3と同じ 分. , , , , 所在, 「租冊」 縦26 5×横20.3 藍罫 表紙茶 中折 IV 第四峡 ( 6冊 ) , , , , , . 「 「 15年)~辛末. 仁字87 19 , 88丁, 民国丙寅 ( , 上面, 背面およ び下面 仁-」 , 表題 仁-冊, 租冊」 4都, 田1 72,566畝, 租米176,202石, 件. 所在:長洲県8 ,9 , 上14 , 下1 「 「 び下面 21も同) 仁二」 20 . 仁字74件. , 75丁, 年は19と同じ( , 上面, 背面およ . 表題 仁二租冊」 70,449石. 9,139畝, 租米1 所在:長洲県11 , 15都, 田15 「 「 び 9丁. 所在;長 21 , 元」 , 119丁, 仁字11 , 上面, 背面およ 下面 仁三 , 庚午, 租冊」 . 表題 元仁三 93 97畝, 租米2 洲県9都, 元和県9 7 , 北26 , 29都. 田282 ,922石. , 上1 , 23 , 下25 ,7 「 「 22 , 99〈56〉 丁, 民国甲子~己巳, 養義54件, 所在:長洲 , 背面およ び下面 養義」 . 表題 租冊」 県2 ,4 ,5 , 東6 , 8 都. 田 228,368 畝, 租 米 228,654 石.. 「 「 〉 丁, 民国己丑~庚午, 辛未~奨 01〈 72 23 ,1 , 背面およ び下面 正, 祖, 禄」 . 表題 正, 祖, 禄」 ( 8 } 2 )17件, 79 24件, 田100,77 酉. 正字( 1 ) 0畝, 租米102,231石. 正字( ,478石. ,277畝, 租米80 9,4 23畝, 租米19,634石, 9,031畝, 租米55 祖字( 1 ) 2 )とも, 11件, 田5 ,{ ,551石. 禄字8件, 田1 計71件. 所在:長洲県1 , 東18都, 元和県上25都. ,4 ,5 , 東6 ,7 ,8 ,2 「 1 2年) ~戊辰. 福字59件, 春字25件, 計 85 〉 丁, 民国葵亥 ( 24 , 97〈 . 表題なし, 下面 福, 春」 26.

(6) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一). 84件. 所在:長洲県7都, 田21 9,718 , 租米228,008石, 以上のように, 東京大学東洋文化研究所に収蔵されている 「呉県正租冊」 は, 全部で4朕24冊と 比較的少量であるが, その体裁からみると, 簿冊は大きく三つに分けられる. 第 一 は, 催甲ごとに徴収情況を記 したもので, ーの 「催領冊」 がそれに当る 「催甲冊」 とも呼び , 9 ) 催甲ごとに 掌握している佃戸について 字 うるもので他の機関で所蔵されているものと同様に( , , , 号, 都図, 佃戸名, 田数, 租米, 徴収情況が記載されている, 徴収情況の記入は, 他機関所蔵のも の が, 各冊1年分のみであるのに対して, - には記入欄が4段あり, 4年分記入できる形式になっ. ており, そのうち2段 (庚午と辛末の2年) が埋めら れている, 徴収情況の記載は, 後に述べる小 「 作台帳に当る 「租冊」 に比べると簡単で, 完納の場合は 「庚午桟清」 , 辛未桟清一 の印が押され, ・ 「 「 短欠がある場合は 欠△元一 , 災害のため小作料を免除した場合は 「白」 , 白△畝」 と記され, その 「目収」 「作差追収乞 などとその必要に応じて書か れている 外 「噴出」 」 , , , 第二は, 租桟管理地の災害による小作料の免除を記載したもので, 3の 「荒冊備査」 がそれであ 1 0 } 管見する所 では日 る. その種の簿冊は, 村松裕次氏の地主関係文書の分類の中に入っ ておらず( , 本の他機関にも所蔵されていないよう である. それは催甲別に, 都図, 字号, 佃戸名, 原田, 米 , 滝田, 米, 征田, 米の順に記載されていて, 例えば, 第二丁の催 甲陸春梅の最初の欄をみると (長 ,. 洲県) 3都7図, 時字91号, 府阿全, 原田5 3 4 , 米5,68 , 滝田1,300 , 米1 ,38 , 征田4,083 , ,373 米4,311となっており, 3都7図漢字坪(坪名は6より)で田5383畝を小作し, 租米5 684石を納 , , 入する佃戸府阿全が, この年には小作地の約24%に当る1,300畝が水を被り収獲がなかったため , その分の小作料1 3 7 3石が免除され それを除した田4 8 租米4 0 3畝 3 1 1石がその年 の納入すべ , , , , , き額であることを示して いる. 記載さ れた年は, 表紙に書かれている「辛末」 , および1との対照か ら, 民国辛末 ( 20年-1931年) である. 19 31年は, 長江流域の江蘇・安 徽などの8省が被災人口が 一 億人にも達したという大水害 に見舞われた年で, この「徐永安桟」 (この点については後述)でも , 3の 「荒冊備査」 とーなどの他の簿冊との対照によると, 全件数1, 9件中, 約14 06 5 %に当る1 5 5 , 件が被災し、 その小作料が全部 (半分以上の9 0件) ないし一部免除さ れている. ただ仔細にみてみ ると, 催甲, 字名による差異がかなり大き い, 例えば, 楊嘉賓・桂林の場合360件中6件 ( 1.7%) ,. 張金仁は128件中皆無なのに対し、 呂阿根・陳同生は215件中1 03件 ( 47 .9%) , 楊厚甫は55件中 16件 ( 2 9.1%) と高率になっ ている. 字別では仁字が12 1件 (全体の約7 8%) ととびぬけて多 い. これは, その年の水害による被災情況が地域によっ てかなりのばらつきがあったためと思われる . 水害によるものの外に, 一件だけ「霧災, 照七五外加譲一成, 毎石実収六斗七升五合一 (滝田の欄) , 「飛限毎石収六斗七升五合 途限照加」 (征田の欄) (第11丁 催甲楊嘉賓 桂林 義字43号 佃 , , , , , 戸沈金観) と, 霧災よる減免が行われている. 3には, この 「荒冊備査」の外に, 第15丁以下4丁に亘っ て 「劉糠備査」 が附けられて いる 「荒 , 冊備査」 が小作料の被災による減免を記載しているものに対し, この 「劇糠備査」 は, 「徐永安桟」 が包櫨・管理している 田地の税糧の減免を記したものと思われる. 記入欄は都図, 号, 業主と思わ れる名, 串面(田賦の串票に記される面積) , 劇数の順になっ ている. 「荒田備査」では原田304 ,385 「 畝, 滝田21 5 9 1畝であるのに対し 7 別根備査 では串面3 8 9 0 8 3畝 劇数2 4 両者の 7 6 6 3畝と 」 , , , , , , 数字は一致しない. この両者の関係をみるために作成したのが表1である , 長洲県2都5図の霧災による減免と, 東1 8都南7図, 元和県上2 5都8図の正字の分を除くと, 「荒冊備査」 の都図と 「易 り綬備査」 のそれとはきれいに対応しており, 田賦の鯛免と小作料の減免 との対応関係が窺われる, しかし, 仔細に検討してみると, 「荒田備査」 の原田 滝田と 「別糠備 , , 27.

(7) . 夏 井 春 喜. 表- 「荒冊備査」 と 「別根備査」 の各都図別の対照表 都. 図. 長 洲. 件 数. 1 -23. 田. 原. - -4 12. 8 2 2 2. I. 4 2 5. 16 -上二. 19. -17 -18 -上二 19. -下19 -2 0 4一上14 下1 -26 1 5-上西1 -下西1 -西2 -半6 -中6 -上8 -新8 -上9 -12 東18一南7 元 和 県 9 -2 8 上17-1 23- -北 4. -北7 -1 4. 2. 2300. 2. 3200 I000. I 2. 2000. I. 7116 6 233. 2. 6 807 6.900. 2. 10.758. 4,446 17.888 2.940 44,179. 3 2 21. 6.145 3.793 4.578. 2 2 i. 6,862 2,746. 4 I. 2,200 0.660 3.122. 2 I I. 0,750 5.000. 2 2 I. 1.123 5.373. 5 5 4 I. 12.570 5.354. i. 1.456 9,204. 2,350. 5 7 I I. 下25-14 -16 -1 7 -1 9 -20. 2 3 4 3 1 1 155. 35.579 6.145 3.793 1.000. 6,862 2.746. 2.200 0.300 3.122. 0.750 2.600. 0.600 4,963. 7,070 5.354. I 2 I I I I I I 2 3 I I I I I I I I I I I I I. 1,456 5.308. I. 0.418 0,600. I. 1.000 1.000. 6.340 1.827. I. 2.350. 8.000 2.174. 304.385. ※震災のため, 通常より1割減免. 3.125 1 3.6 35 2.540. 10.500. 4.708 10.265 7.044. 2. 7.540 3.293 6,258. 16,299. 0.418 1.800. I. 上二25一 8. 29--16. 2300. 6.900 9.634 3.293. 2. 数. 件. 10.253 10,253. 7.731 6,807. 3. 田. I. 4.000 7.116. 3 4. 滝. 13 508 3 294. 4.700 2.504. 3 2. 劉. 査. 16,278. 3.294 5.014. I. 上14一上11 -1 5. 28. 備. 県. 2-3 -上5 3-7 -12 -1 6 4-15 5-6 8-I -4 -上16 11一下i -2. 計. 冊. 荒. 2.200 4.300. 6,019 3.600. 0.900 215.971. I I. 串. 糠. 備 面. 25.553 25.553. 7.170 7.170. 4.700 2.540. 13.800. 7.224 14.539 8.014. 6.836 9.634. 12.085. 6.535 4.446 17.878. 6.980 47.280. 6.145 12.131. 4.578 6.954 2.746. 2.160 0.660 3.122. 54. 7.224 6,539 8.014. 6,836 9.634 3.293. 6,535 4,446. 13.645 2,540. 35.579 6.145. 6.793 2.000 6,954 2.746 2.160. 2.504. 16.603 36.526. 7.603 6.526. 10.075 1.000 11.701. 3.800 6.500. 11.467. 1,749 2.859. I. 4.700 1.000 3,800. 0.660 3.122 2.705 2.504. I I. 2. 数 13.443 3.295. I. 2. 劉. 13.443 3.295. 2.442 3.800. I. 1の対応する. 査. 4.708 6.964 6.091. 1.827 389.083. 1.000 5.000. 1.456 6.500 11.467. 2.442 1.800 1.749 2.859 4.708 6.964. 6.091 1.827 247.663. 田. 数. 16.278. 3.295 15,412 25.553. 25.553 4.700. 1 2.010 ‐ 13.800. 7.116 15,219 8,297. 6,900 9.634. 21.085 23,661. 15,914. 17.888. 6.980 47.270. }20.m. 4.578 11.093 2.746 2.200. 0.660 5.222. 12,604. 24.629. 1,123 11,702 16.414 52.838. 15.820 16,475. 15.399 46.094 3.800. 32.568 9.108. 25,998 12.699. 32.566. 1.827.

(8) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一). e P 喝冬こも. FT 坪寅薄 && 坪 タ 欝規 瀞収 川常 鶏冬時. 凪 静. 坪 ゑる 酎. ふ 丑澱. 歳 鷺 ふ ん. 瞳W. 獲 4 凝滞. 煙 推距 溝 献 黛 掩 凋 犠一 九 塁 捲か 弾 電 霧か十 r. 総離ナ. 壕 も鱗 年 ム糾 一讃 坪十 キ m鎚 篭 親 勘 ふ 欝 細 爆発“ 文馨骨 砧 繋 甥 焼 瀞 純 尽 赦 歌 雛鴎 掴 人. 冬 .・. ”. ・ 魂 ・ . J . r 」 . ・ ′ r. 紙 唖 棒 肺 鋼声 臓 譲 騰 鎚 闘. 蛸桂#. ん. なj 字戒- 発. 要望性 器. だ一 組. 一 拶y. L 小暮. 今キ 調虞湧 盤. 進考. 麓 坪. 差 筆 報 彰子. 辱 葱 藤山. 蹄館. 鉢 背. 法 総 評 三一 誉. 郡. ●. .. 1 浄、. .. 『. Wl. ● ● ● ● ● ● ・ ● ● ● ′ 、 ′ 、 ′ ・ ′ ● ′ 〉 ● ● 〉 ● . ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● . ● ● ● . ・. 図2 「正租冊」 -7 松字101号. 小 ゆ. キ ネ. 虞 午 肌 競 え 浄脇. d 一 口 ハ. 々 隼 嫌 ヰ・ “ 卒… 努 脅 於 祢 サル β 九 入 札 ぇ 卸 ・. - ‐ j i ′ ‐ f. 疹叔. 」, ,. t 十 十 ” ” ′. .. 漁. 龍 溜. 導 鑓 聾 焔・ 総際諭戸 虫. 里1 程1 発〜1 1. 浄 ふ ん ぇ 冨. ,. 諺 髪メ. . 櫨 丸及 甑鏡麦雷. .. 字 ん 撤 「 兵 & 111 11. 撮鼠響. , . 、 ● ● 、 ′ ′. 瀞. 赤 承姦 ふ 拳悪暖 ザ “ 免 蕎 糸 霊界 姦叙 薪 亥 ゑ 童渦 字 1 J令 コ 冴 ′ .. 図3 「租冊」 -9 仁字1号. ● ● ● ′ ′ 、 ● ● ●. ′ . ′ ′ く } 、 ヂ ノ ′ 、 ′ . { く 主 . r 、 ・ ノ . ′ . ・ ′ . r r ′ ′. ノ 1 : ) 、 . ・ ′ 〉 ・ ・ ・ ) モ r r ′ f. ・ . 、 ; ・ { . ー { ′ ・. ・ r 烹 ・ ● . ) く. r ′ 29.

(9) . ‐1 2 2 3 2 4 0 2 1 2 9 2 6 1 7 1 8 1 4 1 5 1 民 2 3 1 1. 4 2 2 3 2 9 2 0 2 1 2 8 1 7 1 5 1 6 1 民1 21 3 1 4 1. 7 塩1 2 1 2Z “〃〃 z z z z ″″ ヱ z 2 z 仏 z ′ 〃″″″″”″″〃 2 8残 z “ Z Z “ Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z 刀2 1 Z Z z z z z z z Z の Z 美容字 2 4≧ . . 01 1 4粥肌粥〒〃粥擢肋z肌朋ヱ肌胆遡2 8燕英字}. {→÷-+ 7※義字. ‐÷-」+1 7 松字 1 6 1松享 →」← ‐ ・蔭〒 3 )蒔字←-÷ ‐÷→-←ナ1 1 8 ‐ \万・ ・ ・ 栄字 喜 4 樹・ 栄字一」-÷‐ ‐ → 5c寿. Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z “ Z1 7 Z Z Z Z / 1 4は Z ″ . 1~3. 0 Z 〃〃 Z 〃 の Z Z Z Z 力 “ Z 12 Z Z Z ″ Z Z Z / / ′ / / / / / 〃 ′ . 1 5“〃″ - 7 ) )字0~8 1 9※仁( 6 1) ラ 美仁{ 二 )字( 8 8~1 2 0 8 0) … 餐仁( 1 6 2~2 三 ){ 2 1 ÷(. 選 雪. 1. 〒. 2 3. 中 1 0 2 9 1 2 2 0 0÷ ÷ ÷ ÷ 十 一 ,1 ~ 2 0一 ÷ ÷ ÷ ÷ → ,1 ~ 2 ~ 2 ~ 2 0 ÷ ÷ ÷ ÷ - 『 ,1 1 2 1. 2 1. ←→. 1 -一 2. 4 2 ~2 4一÷÷テ2 2~2 2 2~2 4 ÷十一や2 2 7. 2 5. 2 9. 6 ゆ 一2. く. i ゑ. 5 2 3~ 2. 4 6~5 1」÷*+4 ‐ 一÷*.少3~1 0一--*÷-+2 8~3 6‐ 2~4 3 9~3 6 3 7~4 4 ←÷+-←テー~8 一÷÷中 2 8 4 1~4 「 3 7 9 一 4 9 4 5 3 8. \. 0 一 1. 『6 一 9 一 1 1 一 3 0 一 4 5 一÷+41 4 0 一 3 4 7 一 1 25←‐M÷ 5 14←÷-÷÷ や49 ~4 3 1~1 ~5 1 ←÷÷÷H中 5 2~5. 8 6~2 9←÷←, 2 7~2 4 一÷十 2 5 2~5. 2 蜜雀雛ぞ粥雛″皿『髭昇雛皿励雛m″擢捌2 1 2 美禰字 1 5;. 1 1 4 露 ・ 6 2 7 2 8 8 3 0~3 2 3 9^ }4 3~ 5 4 4. 5 5. 4 餐1 字 1. 7 1 8~2 か 2 8 3 ・. 一. 7 6 3~8. 8 8. 0 0~ 1 7 1- - ÷÷ ÷ ÷ ?9 4 ~2. Z Z “2 2 Z Z Z Z Z Z Z ″ Z Z の 巧 の Z 刀 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z 父 Z Z Z 3Z Z Z Z 劣 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z z 1. 1 3. 2 2 3 2 4 9 2 0 2 1 2 7 1 8 1 5 1 6 1 3 1 4 1 民1 21. 4 2 3は Z Z z z z z z z z 〃 z 力2 三 … 細字 1… 1. ÷ ÷ ÷* ÷ ÷ ÷ 『 一1~4 4 1~4 4 ÷. 4 2 3ば z z z z z z z z 〃 / ”2 . 美 ミ 日字 4 5・ 1 6~ 1 2 ・ ・ ・ 「 ー 5 ~1 ÷ ・ ・ ÷ ・ ・ ÷÷→1 1 ~1 0・ 1 Z Z Z Z Z Z Z Z Z ガ2 8Z Z Z Z Z Z Z Z z z z z z z Z z z 1 l - - - - ÷ ÷ ÷ ÷ ÷? 1 ~ i ー1 1÷ 1メ. 9 2~1 9←÷÷÷÷中 1 1 2~1 7 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z 刀1 1 5“ Z Z Z Z Z Z Z Z 0 z ″″〃〃筋 溺 ″″賜 物2 ※徳字 81 1 1 1 ~1 1÷ - - - - - -1 ~ 1 4 2 3Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z 力2 7 1 6 Z Z Z Z 物1 q z z な Z Z r 21 “ “ 功 刀 ″”〃 “” “2 8防 〃〃“〃 Z 溺“” Z Z 誓駆字 1… メ題字1 1 ~ 3+÷←÷* 1~3」÷÷ +1 ~ 3 6~7 5 ~ 6÷ ÷÷ケ 5~6 6 1 1 ; 3 1r 〃 Z Z Z 刀2 Z Z Z Z Z Z Z Z 刀2 1 8″ “ 切 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ - - ‐ 一 一1 5^ ‐2 4 1 ~ 9← 7 ÷ 」 - - 」 ÷ - - ÷ ÷ → ・ 2 1 0 - 1 ÷ ÷ - - - ÷ ÷ ÷ - ÷ ÷ ÷ → ‐ 2 8 1 1. 2 12 1 8 r 4 2 3“ Z z z z z z z z z Z 冴2 9 Z ン ィ Z ″ Z z 7 Z Z 刀1 Z Z Z Z Z の 万 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z ″ Z 1 4 名 〃〃 力 1 2 0 z ″ z z z z z z z z z ” “1 t z z z z z z … 福 字 美 … 祭 正 賜 宇 2 3 婆 正 雄 字 2 3; 2 1 ÷÷---÷一一や4 1 5 ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ◆ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷→3 1 1 ÷一 3 ‐ ‐ ‐ ÷ ÷ ÷ ÷一 一 十 一 - - 」 ÷ ‐ 一 一3 6 1 2÷ 4 ÷ ÷ ← ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ・ ・ ・ ・ ÷→ 4 ~ 5 5 ~ 7÷ 8~9 1 0 1 1 1 2 3 ・ 6 4~1 1 7 1 1 8 9~2 0 1. 宣 言. 9 5 6~5. 図4 各租冊の字号対応表. 7 ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ウ ー3 1 3÷ 1 0~4 ÷ ÷ ÷ ÷ ・ ÷ ÷ ・ 十 ・ ・ ÷ ÷ ÷ ・十4 2~3 1 6. 2 4. 乙 功 刀 羽 7 7 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z 2 2 移 Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z Z ” 1 6 3ヲ 2 2 醐2 三 組捻序 $蔓祖 { 1 1 2 字 、 .1 1 1′ ‐1 1 1^ ‘ : 松字 ;. . 0 9~3 一 ÷ ÷ ÷ - - ÷ - ÷ → ,2 3~1 4‐ 1 α z z z z 溺2 3 2 Z Z Z Z Z Z Z Z Z ″刀 Z ″〃 Z Z Z Z Z Z 仏2 Z Z Z Z Z Z Z Z Z 1 8Z 1 ~ 3一÷-÷÷や 1 ~ 3 4~6 3 z z z z z z “2 2 2 ″ Z Z Z Z Z 1 ≧ …初字 … 受 そ 時態字. 7 ÷÷÷÷÷÷÷+ 3 1 3 9 一÷*--÷÷+ 3 4 0 ÷÷÷÷÷+÷り 3 1 3 ÷ ÷ ÷ ÷ ‐ ◆ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ ÷ - - - ケ ー 2 8◆. Z Z Z 刀2 Z Z Z Z Z Z Z Z 0 1 9広 i 略字 6美 ) “〃〃″ 注 z 〃 z 禍 記載あり I. T記載なし. 噺.

(10) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一). 査」 の串面, 別数とは, その数値がそれぞれ必ずしも一致しない. 両方の数値の対照から, 次の諸 点が導き出されると思われる. 第一点は, 田賦においては一まとまりの田地が, 相当多数に分割小. 作されていることである, 例えば, 上14都上16図の一筆の田地は19に, 1 8図の田地は21(1に よると25 )に分割されて小作に出されている. 5都6図の場合, 「易 り糠備査」の串面が13,8 00畝で, 「荒冊備査」 の原田は4000畝であるが - の催甲許三保の欄をみると 4塊に分割小作され そ , , , , のうち 一塊が4 00畝である. 田面権の売買, 質入れや, 均分相続によっ て小作地の細分化が進行 ,0 し, 一人の地主の一 塊の地が多数の佃戸に分割小作されていることが、 この史料からも読みとるこ. とができよう, 第二点は, 串面という田賦帳簿での面積と, 小作帳簿との面積とは必ずしも一致し ていないことである, 例えば, 8都1図の串面は7,224畝であるのに, それに対応する小作地は, 16畝と0 9畝に対し, - での小作地は1 5,21 9畝となってお 7,1 ,108畝不足 し, 4図では串面14,53. り, 逆に0.680畝多くなっ ている, その外に串面と小作地の面積が異なると思われるのが, 3都1 7 図な ど8件ある. 清初以降官による本格的な田地の清丈は行われず, 田賦徴収の面積はほぼ固定さ れていたが, 小作帳簿の面積は, 佃戸の耕作での 「改版易段」 や水害などの地貌の改変, 戦乱後の 1 1 ) 田賦帳簿に比べるとかなり頻繁に書き改えられ あまり大きくないにせよ 再清丈などによって( , ,. 両者の間に上にあるような垂離が生じたのであろう, 第三は, 田賦の鯛免と小作料の減免とが完全には一致していないことである. 小作料の減免は, 佃戸が被災の情況を官庁と地主に 「報荒」 し, これに基づき州県が実地調査して, 省レベルの官庁 に上申し決定される田賦の調免に対応して行われていたが, 両者の間に多少の差異があった. 例え. ば, 15都下西1図などでは, 田賦は全部免除されているのに, 小作料の免除は半分程に止まっ てい 1 2 ) このことは田賦の鯛免の方が小 る, すべての都図において, 劇数は滝田と同じか上回っており( ,. 作料の減免よりも大きいことを示している. 全体では, 田賦の闘免 (別数) に対する小作料の減免 (滝田)の割合は88.9%となっ ており, 残りの11%余りは, 田賦は鰯免されたにも拘らず, 小作料 は減免されなかった, このことは, 上述した如く小作地一筆の方が, 田賦での 一筆より小さいため, より細かく分けられて検見された結果なのか, それとも地主がその 「政治力」 を使って, 実際以上 1 3 )の どちらかであろう の田賦の鯛免を獲得したのか{ . 東洋文化研究所収蔵の 「徐永安桟」 関係簿冊の第三の様式は, 小作台帳というべき 「租冊」 であ る. 「徐永安桟」 の租冊には, 2つの形式があり, 1つは図2の中折 が 「正租冊」 で, 徴収情況記入 欄 が 2 段, 十 年 分 あ る も の で あ る. そ れ は, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 9, lo , =, 12 , 13 , 15 ,. - 6 5冊ある, もう1つは図3で, 中折が 「租冊」 で, 徴収情況記入欄が一段, 6年分あ , -7 , 18の1 る も の で, ー4 , 19 , 20 , 2ー , 22 , 23 , 24 の 7 冊 が そ れ に当 る, こ の 両 者 が 全 く 別 の も の で あ る か と. いうとそうではない, 表2の各租冊の記載年代と, 図4の各租冊間の対照図をみると, 「租冊」7冊 「 のうち, ー9 0 ,2 , 21の仁字の3冊を除く他の4冊は, 正租冊」と関連をもっ ているし, 仁字にして. も-との対照から, 同一租桟の租冊であることが判明する. 伊原弘介氏は, 苑氏義荘租冊の考察に おいて, 義荘租冊には 「義荘正冊」 と 「義荘副冊」 の2種 があるが, 内容的に両者の間に差異は存 1 4 ) 「徐永安桟」 租冊の 「租冊」 と 「正租冊」 の間にも 記載の仕方などに大 在しないと述べている( , , きな違いはみられない, また同じ 「正租冊」 にしても, 例えば7, 8の義字, -6 , , -7の松字, 13 - 8の蔭字などでは, 記載年代が重複している, これらは, 租冊は一部だけ作成されていたのでなく, 1 6 ) これを裏付けるように -6 二部, 三部と複本が作られていたことを示しているように思わ れる( , , の未丁に 「所抄各脹, 照本冊上砂下, 其各戸細数与総数核算, 尚属相符, 此誌, 顧思索, 馬撒, 周 航鏑. 二一, 十, 二三」 (メモ⑧)という書き込みがあり, -6をもとに副本及 び各種の帳簿が作成さ. 31.

(11) . 夏 井 春 喜. れ, それらの帳簿の数値の正しさを, 本租桟の経理を預かる司帳と思われる顧思霜, 馬徴, 周銃鏑 の3人が保証している. 租桟は,「主として何らかの官職背景をもっ て居る紳士が, 他の地主からそ. の所有地の管理経営を委託されて, これを自己の所有地や, 受典地な どと共に一括して管理し, コ ミッ ショ ン・ベーシスでその全体から小作料を徴収し, その全体について税を代納するために設け 1 6 )であり その管理経営の実務を担当する司帳, 催甲 た, 土地の管理経営と包鹿との大規模機構」{ , 1 7 } 小作台帳というべき租冊にしても 上 を多数抱え, 彼らによっ て多種の簿冊が作成されていた( , .. に述べたように1冊ではなく複本作られ,委託を受けた業主の照会に応ずるな どの用に供していて, まさ しく一つの会社, 商店ともいうべき組織であっ たといえる, 日本に現在所蔵されている簿冊は,. 残念ながらこう した租桟簿冊の一部しか残っ ておらず, 一つの租桟についてその経営 全体を分析で 1 8 ) 東洋文化研究所収蔵の 「徐永安桟」 関係簿冊も 小作台帳の租冊が主で その きるものはない( , , . 「 「荒冊備査」 が各々 1冊残っ ているだけである と 外に 催領冊」 . 東洋文化研究所収蔵の 「徐永安桟」 関係簿冊が作成された年代は, 日本で所蔵されている簿冊の 12年-192 24 中では最も新しい時代に属し, 表2でみられるように, 民国奨亥( 3年)から民国乙亥( 年-1935年)の13年に亘っ ているが,1 930年前後の民国18~20年のものが中心となっ ている.1930. 年前後は, 恰度世界恐慌の影響をもろに受け, 農業危機と農村再建が叫け ばれた時期に当っ ている,. \ 蒼ミ ミさま 墨 1 2 3 4 5 6. 表2 各簿冊の記載年代. 奨亥 甲子. 乙 丑. 丙 寅. 丁卯 戊辰. 己巳. 庚午 辛未 壬申 葵酉 甲 成. 1 2. 13. 1 4. 15. 節. 17. 18. 博. 加. 21. 22. 筋. 24. 鑓. 24. %. 26. 27. 28. 29. 綿. 盟. 32. 溺. 綿. 35. 催領冊 徳, 恵, 和, 元, 蘭, 時恵 荒冊備査 寿, 喜, 栄 寿, 喜, 栄. ○ ○ ○. ○ ○. O ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○. O ○. ○ ○. ○ ○. 時. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. 7. 義. 8. 義. 9. 養義. 0. 養義. ○. - 2. 福, 蘭, 恵, 初, 松 養義. ○. ?. ○. 3. 蔭. ○ ○. 4. 和,元,日,初,徳,恵,禄. ○. 6. 松. 7. 松. 8. 蔭. ○ O O. 9. 仁一 仁二. 5. 20 21 22. 23. 正, 祖, 禄. 24. 32. ○ ○ ○. ○ ○ ○. ○ ○ ○. ○. ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. 福. 仁三 養義 福, 春. 乙亥. ○ O. ○. ○ ○ ○. ○. ○ ○ ○ ○. ○ ○ ○. ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○. ○. ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ○.

(12) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一) -, 3 を除いた各租冊 は ,. 表2からも相互に関係する小グループに分けられるが、 より細かく各 租冊間の対応関係をみたのが図4である. 図4から, 「徐永安桟」 の22冊の租冊は, 次の 8つの小 グループに分けられる. ①義字-7, 8, ②養義字-9 ー0 -2 2 7 , , , 2 , ⑧松字--6 ,- , ④蔭字--3 , ー 8 ⑥寿 2 1 喜 栄字-4 5 ⑦時字-6 ⑧福 春 元 和 日 初 徳 , ⑥仁字--9 , 20 , , , , , , , , , , , , , , 禄, 時恵, 蘭, 正, 租字-2, - - 4 ,- , -5 , 23 , 24 , このうち, ⑤の仁字と⑦の時字は1種類しか. なく, ①義字, ③松字, ④蔭字, ⑥寿, 喜, 栄字の4つは2種類あるが, 例えば①の義字の場合7つ 8と重複している. 作成年代は, 催甲の変化からみて 8→7の順であると思われる これらを除く . ・ と, 年代 的につながりがみられるのは, ②の養義字と⑦の福字以 下の2つである 図4でみられる . わうに, 養義字の場合は字名の変化がなく, 養義字の1つの字で通している(作成順は22→9→ -2 1 9 ) 22 で は 1 ~54 号 の 通 し番 号 で あ る が -2 で は催 甲 ごと に 1 ~26 1 ~11 1 → ー0 と 思 わ れる( , , , ,. ~15号の3つに分割され, 最後に作成された -0 で は, 22 と 順 番 は 異 っ て い る が, 再 び 1 ~54 号 の 通し番号に戻っ ている)が, ⑦の福字以下では, 相当の字名の変化がみられる 例えば 23正( )→ 1 , , - -福 1 4 正( 日 → → 2 )→ -5福 -- 福などである. こう した字名が, どのようなまとまりを示している , か明確ではないが, 例えばー4禄字が「不要出由」 で5件全部まとまっ て租由が出されず したがっ , て租桟の管理から離 れていっ たこと, 後述する金順徳桟の6件の委託地が2の元字に対応 している. ことな どをみると, 催甲 ごと, 地域ごとの要素は多少入 っているにせよ, 基本的には業主・堂名別 のまとまりを示して思われる, ただ⑦の福字以下の字名の変化が, 具体的にどのような業主の変化 を示して いるのかは現在の所不明である, 「徐永安桟」によっ 以上のように,東京大学東洋文化研究所収蔵の簿冊は24冊とも同一の租桟. て作成されたもので,年代は日本に所蔵されている簿冊では最も新しい時代に属する民国10年代の 後半から2 0年代の前半--1920年代後半から30年代前半--のものである 簿冊の種類は, 大部 . 分の22冊が小作台帳に当る租冊 で, その外に催甲別の徴入情況を記した 「催領冊」 1冊と 災歌に , 「 よる小作料及び田賦の減免を記載した 「荒冊備査」 , 別根備査」 合冊の1冊とがある, (未完). )王. ( 1 ) 近年来中国おいて, 棺案史料の収集・整理・出版が盛んに行われるようになり, 地主文書においても山東省曲卓 の孔府槽案, 安徽省の徴州文書など比較的大規模な文書史料の収集, 研究がすすめられている , ( 2 ) 例えば同じ 「潟林一桟」 関係簿冊が, 東洋文庫と九州大学の双方に断片的に収蔵されている 注( )参照, . 3 ( 3 ) 管見する所では, 現在日本の各大学・研究所等で所蔵されている地主関係帳簿は以下の通りである (詳しい目録 及び遺漏の増補・訂正については後日に期したい) , 〔 〕 内のアルファベット, 番号は注( 4 )の論文を示す. 1, 国立国会図書館 ・「呉県正祖冊」 ( 40冊). HA ④-⑩ 〕 隠蓑騒ぎ ? 灘. ・④呉奮経桟関係 ( 6 9冊) -〔A-④, ⑥, ⑥〕 「呉奮経桟報鎗各号備査」 (6冊) 「呉胎経桟報錆各号備査 ( 「 2 9冊) 」 18冊) , , 呉胎経桟装鉾」 ( , 「報銘草底」 (2 「各号像漕」 (1冊) 「各区保漕存根」 (1冊) 「元邑傑漕冊 (2冊) 「呉境像漕底冊 (1冊) 「出由田額 冊) , 」 , 」 , , , 「 「 「 総数」 (1冊) , 出切備査」 (1冊) , 長元呉邑役費冊」 (6冊) , 有無関傑漕田畝科準冊」 (1冊) 「 ・◎ 「清査田地租簿」 (4冊) , 祭産田地収租総簿」 (1冊) 1 1 東京大学東洋文化研究所 , 33.

(13) . 夏 井 春 害 ・③徐永安桟関係 「呉県正祖冊」 ( 24冊) m. 東洋文庫 28冊) -〔A‐①〕 ・④費恭寿桟関係 ( 「 「費氏恭寿桟関係粗籍便査」 ( 24冊) , 行冊」 (4冊). 18冊) -〔A-②〕 ・⑩潟林一桟関係 ( 「 「 「 「呉郡各都図漕米総冊」(1冊) , 丁未年勤宜義荘数底冊」(1 , 長邑無関漕米総冊」(1冊) , 各姓推下」(1冊) 「 「 「 冊) , 光緒廿八年無閏長邑像漕易知 , 光緒廿七年無閏長邑係漕易知単上冊」 (1冊) , 長邑無関田単冊」 (4冊) 単下冊」 (1冊)「長邑出由帰図冊」 (8冊). ・◎ 「民国二十年超守成桟収租冊」 (1冊) I V. 一橋大学 48冊) -〔D-①, ②, ③〕 ・「威豊同治年租冊」 ( 12冊) ⑧沈恒豊桟関係 ( ⑩彰味初桟関係 (6冊) 2 1冊) ◎貝(?)氏関係 ( ⑧ 「穀号租冊」 (1冊) ⑥ 「己巳租冊」 {2冊). ① 「翠字坪採蓮橋租冊」 (1冊) ⑧ 「張孝友泳記日収」 (1冊) ⑪ 「陳謝舷日収」(1冊) ① 「通恕桟日収」 (2冊). ①不明 (1冊) V, 京都大学人文科学研究所 24冊) -〔C-③〕 ・◎禁経奮堂関係 ( 「 「租簿」 ( 「入順一 (4冊)、 「租数」 (6冊) 1 1冊) , 「美字上節田号丘名冊」 (2冊) , 二七清根底冊」 (1冊) , 〕 C-① ②による I 九州大学-未調査 〔 V , , . 2 9冊) ・⑧潟林一桟関係 ( 「 「 「 「 「呉邑銀漕有閣副冊」 (1冊) , 醇糠底冊」 , 長呉佃冊」 (1冊) , 長呉佃冊」 (1冊) , 呉邑無閏排編冊」 (1冊) 「 「長邑経号田単底冊」(4冊) 「長邑各都図無閏田単冊」(4冊) 「長邑各都図漕米総冊」( 2冊 ) 1 (3冊) , 長邑 , , , 「長元呉三邑条漕桑計」 (1冊) 小租簿」 (1冊) , ・⑩ 「嘉慶租簿」 (4冊) ( ) 日本における地主関係簿冊の研究には次のものがある. 4 A, 村松裕次 ① 「二十世紀初頭における蘇州近傍の租桟とその小作制度-江蘇県呉江県費氏恭寿桟関係 「租籍便査」 冊の研究 96 4年, -」 『近代中国研究』 第5輯, 1 ② 「清末蘇州附近の一租桟における地主所有地の徴税小作関係-江蘇省呉県潟林一桟関係地丁漕糧簿冊について ‐ 一 『経済学研究』 5, 1963 年, 4年. 96 ③ 「国会図書館収蔵の 『魚鱗図冊』 について」 同上7, 1 ④ 「清末の江南における小作条件と小作料の催追について-江蘇省県苑氏義荘, 同呉氏禽経桟の召由, 承療, 租 由, 字条, 切脚, および 『出切備査』 冊の研究-」『社会学研究』 5, 1963年. ⑤ 「清末民初の江南における包撹関係の実態とその決算報告-蘇州呉氏奮経桟 「報錐各号備査冊」 の研究-」『近. 代中国研究』 第6輯, 1965年. 6-4, ⑥「最近遇目した若干の中国地主制関係文書について-蛤仏燕京研究所収蔵の祖孫その他-」 『東洋学報』4 1965 年.. 64年. ⑦ 「近代中国の地主文書について-その種類と性質-」『経済学研究』 9, 19. ly Republ i ingandtheear can Kiangnan” ⑧ “A documentarystudyofChineselandlordism inthelate Ch’. i l i i iver t3,1966. lofor i land Af tyofLondon, Vo Bu l l inoftheSchoo t es, Un s enta r can Stud e , XXIX,Par. 70年所収, 以下の引用は本書による) (以上, 『近代江南の租桟-中国地主制度の研究-』 東京大学出版会,19. 34.

(14) . 東京大学東洋文化研究所収蔵 「徐永安桟」 関係簿冊について (一) B. 伊原弘介 ① 「箔氏義荘租冊の研究」 『史学研究』94 6 5年, , 19 ② 「蒲氏義田における清末の小作制度一義田租冊の分析-」 『広島大学文学部紀要 2 ‐1 67年. 』 6 , 19 C, 川勝守 ① 「清末, 江南における租桟・業戸・佃戸関係-九州大学所蔵江蘇省呉県潟林-桟関係簿冊ごついて- 『史淵 」 』 114 , 1977年,. ②「 19世紀初頭における江南地主経営の一素材-九州大学所蔵『嘉慶租簿』の分析を通じて- 『九州大学東洋史 」 論集』 1 4 85年. , 19 ③「 1 9世紀薬経奮堂所有地の小作関係-京都大学人文学研究所 『租簿』 『入服』 『租数』 について- 『史淵 123 」 』 ,. 1985 年,. D, 夏井春喜 ①「 1 9世紀中葉蘇州の一租桟における収租情況一同治減租とそれに至る過程-」 『史学雑誌』9 0-7 81年, , 19 ② 「太平天国後の蘇州における小作料徴収関係について-租冊史料の分析を通して- 『土地制度史学 1 」 』03 ,1984 年. ③「清末蘇州の地主一佃戸関係について-一橋大学所蔵地主関係文書の紹介-」『北海道教育大学紀要 第一部B 』 , 36-1 , 1985 年,. ( 5 ) 所在が明確でないV-③の蕪経粛堂関係簿冊及びV I-◎の 「嘉慶租簿」 と, 大部分が呉江県に分布する1 1 1-⑥の 費恭寿桟関係を除いて, 日本に所蔵されている地主関係簿冊は 清代の呉県・長洲県・元和県の蘇州府の三首県 (民 , 国に入り合併して呉県となる) のものである, V-③,1 1 1-③には麦祖があるが (C‐②, ③) , 蘇州府の三首県の 簿冊には全く麦祖がみられず, これらは少なくとも三首県のものとは思われない , ( 6 ) D-③, 6 0頁, ( 7 ) 民国元年 ( 1 91 2年) に長洲, 元和両県は呉県に合併されたが, 簿冊上では旧長洲 元和県の都図が使用されてい , る. 本稿でもこれに従う, ( 8 ) 23には記載年代の異なる正字, 祖字が各々2つずつ合冊されており 前の方を( 1 ) 2 )として区別する. , , 後の方を( ( 9 ) 同様のものには, 1-⑩ 「呉胎経桟装鎗」 D-③ 「費氏恭寿桟関係租籍便査」 1 1-◎ 「民国二十年超守成桟収 ,I ,1 租冊」 V-◎ 「彰味初」 などがある, ,I ( I D ) A-⑦, 注⑰参照. ( I P 1‐③ 「呉県正租冊」 第1 4冊 「龍山租冊」 {同治4~7年) には, 太平天国後の清賦過程で小作地の清丈が行われ たらしく, 詳細な魚鱗図が載せられている この外にも 小作地の面積の清丈は随時行われていたようで 例えば , , , 1 7義字54号には「歩見田寛, 因該佃隠縮之放, 己巳年儀甲乳出報告到桟 加五分」と 佃戸毛男大が5分を少く 報 , , 告 して いた の が, 「歩 見」 によ っ て 明 らか に な っ た とのメ モ が あ る .. ( 1 2 ) 表1において, 長洲県1都23図, 11都下1図 15都上西1図 中6図では僅かに滝田の方が上回っているが , , 、 これは上の述べた田賦帳簿と小作帳簿の不一致によると思われる , ( 1 3 ) 「造道光奨末, 辛卯両次大水以後, 民間元気大傷, 賊軍之処 末能全漕起運 遂至歳報災歌 園緩頻傷 然糧戸 , , , . 有貴賎強弱之分, 傷末能普泊其益, 蓋一県之中花戸繁多 災歌調緩 悉聴経書冊報 大族世族豊収者 亦能圃緩 , , , , , 「清賦局詳会議減賦大概情形詳請具奏文 『断江省減賦全案 巻2 同治1 細民小戸被教者, 傷須全徴」 ( 「而 2年) 」 』 , . 紳与民, 又各有全荒之戸(官之所謂欠, 糧戸所謂荒, 不能坐以欠字) 紳以力免 民以賄免 而其為不完則同 於是 , , , , 同一百畝之家, 有不完一文者, 有完百数十千者, 不均敦甚薦」 (潟桂券 「均賦議」『顕志堂集』 巻1 ) 0 ( 1 4 ) B-①, 27頁. ( 1 5 ) ただこれら記載年代に重なりがある租冊は, 全く同じに複製されたものではなく 後述する如く 同じ年の徴収 , , した洋元, 銅銭の額が互いに異なるものもあり, 作成した目的が違っていたと思われる . 1 6 ( ) A-⑦, 7頁. ( 1 ) 村松裕次氏は, 地主関係文書を次のように分類している ”)小作契約書 (召由 承涜) ( 7 )租由 (祖孫) , , ,ロ , “小作 関係の台帳,「租簿」・「租籍」・「粗籍便査」 ホ )納税関係の簿冊-「漕米冊」・ ,日「出由冊」・「魚鱗冊一等の小作地台帳,( 「地丁冊」・「銀米冊」 的租桟職員間の通信-「字条 ( )小作人の人身拘束に関する史料, 「切脚」 その他,(升 「切 」 , ,ト 脚J 発行の記録-「出切備査J 冊,( 包漬関係の決 リ ) 算記録, 「報錨各号備査一 冊, 窃 )「日入」・「入服」・「珊流」 -租 桟の出納簿,これに( )催甲の徴収帳簿-「装鎗冊J・「催領冊」 ヲ ( )3に当る災款による小作料・田賦の減免の帳簿-「荒 ヮ , 冊備査」・「別糠備査」 をつけ加える必要がある, これらの帳簿がすべて全租桟において作成されたのではないにせ 35.

(15) . 夏 井 春 害 よ, その大部分は作成されたと思われる. 租桟は商店・公司と同様に, 1つの企業として多種多様の影しい帳簿が 作られ, その一部が断片的に各機関に所蔵されているにす ぎない. ( 1 ) この点からも, 各租桟の史料を 「横断的」 に用いた研究が必要である, 8 ( 1 9 ) 催甲の変化からみると2 2→9→ f2→- 0の作成順であるが,佃戸及び号の変化からみると,22→ -2→ 9→ loの 順である可能性もある,. /. 36.

(16)

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