要旨
従来のカール矯正システムは各社共,屈曲デカーラー を用いた推定矯正方式を採用している。この方式は紙種, 紙斤量等によりカールの方向と大きさを推定しこの結果 に基づいてカール矯正を行う方式である。但し,この方 式は用紙のばらつきによりカール量がばらつくと十分な 矯正効果が得られないという問題点がある。そこで今回 は加湿デカーラーとZigzagデカーラーを併用したハイ ブリッドデカーラー技術を開発した。業界初となる一律 矯正方式を採用したデカーラーであり用紙ばらつきの影 響を受けない。従来のデカーラーでは矯正出来なかった 対角カールの矯正もできる。更にユーザーによる個別矯 正機能も備え,十分なカール矯正が可能である。このハ イブリッドデカーラー技術はbizhub PRESS C8000シ ステムの中継搬送ユニットとして製品化した。Abstract
An advanced hybrid decurling technology was developed and incorporated in the relay conveying unit on the bizhub PRESS C8000. Current decurling systems in the industry use a presumptive decurling system with a bending decurler. This current decurling system presumes a direction and a magni-tude of a curl based on the kind, weight, thickness, etc. of the paper used; based on this presumption, the paper curl is cor-rected. However, sufficient decurling is not obtained if the amount of curl varies due to other variations in the character-istics of the paper. To solve this problem, we developed a hybrid decurling technology that combines moisturizing decurling technology and zigzag decurling technology. This omnibus, hybrid decurler provides the first decurling system in the industry that can deal with any and all paper varia-tions. For example, this hybrid system can correct a curl in the diagonal direction, which is impossible with current decurl-ers. Further, the decurling system is provided with a manual correction function, meaning that sufficient decurling is al-ways doable.
1 はじめに
当社のプロダクションプリンティング機も高速化,高 画質化の進展により年々商用印刷市場における設置比率 がアップしてきている。それに伴いオフセット印刷機と 競合する機会が増え,更なる高画質,高安定性化が要求 されると共に,後処理機関連では高い製本品質が求めら れようになっている。当社のオンライン後処理機は平綴 じ製本機,中綴じ製本機及びくるみ製本機等,各種専用 機をラインアップしており,仕様面及び品質面でも業界 トップクラスの位置にある。但し,電子写真特有の熱と 圧力を用いたトナー画像定着により用紙カールの発生が 避けられず,このカールによる製本品質の低下が問題と なっている。これは各社共通の問題でもある。今回新規 のカール矯正技術として加湿デカーラーとZigzagデカー ラーを併用したハイブリッドデカーラー技術を開発した。 業界初となる一律矯正方式を採用したデカーラーであり, 本報では開発の経緯,技術の内容及びその効果について 紹介する。2 従来のカール矯正技術
従来のカール矯正システムは各社共,屈曲デカーラー を用いた推定矯正方式を採用している。Fig. 1 は推定矯 正方式を示す模式図である。 *コニカミノルタビジネステクノロジーズ㈱ 周辺機器開発センター **コニカミノルタビジネステクノロジーズ㈱ 周辺機器開発センターハイブリッドデカーラー技術の開発
Development of Hybrid Decurling Technology志 田 寿 夫
Toshio SHIDA
鴻 上 雅 史
Masashi KOUGAMI
Fig. 1 Pattern diagrams of presumptive decurling system. 㻳㼕㼈㼖㼘㼐㼓㼗㼌㼙㼈㻃㼇㼈㼆㼘㼕㼏㼌㼑㼊㻃㼖㼈㼗㼖㻃㼖㼗㼕㼈㼑㼊㼗㼋㻃㼄㼑㼇㻃㼇㼌㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼅㼄㼖㼈㼇㻃㼒㼑㻃 㼎㼌㼑㼇㻏㻃㼚㼈㼌㼊㼋㼗㻏㻃㼗㼋㼌㼆㼎㼑㼈㼖㼖㻏㻃㼈㼗㼆㻑㻃㼒㼉㻃㼓㼄㼓㼈㼕㻃㼄㼖㻃㼚㼈㼏㼏㻃㼄㼖㻃㼒㼑㻃㼆㼒㼓㼜㻃㼐㼒㼇㼈㻑 㻶㼗㼕㼒㼑㼊 㻶㼗㼕㼒㼑㼊 㻺㼈㼄㼎 㻺㼈㼄㼎 㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼒㼉㻃㼆㼒㼑㼙㼈㼛㻃㼆㼘㼕㼏 㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼒㼉㻃㼆㼒㼑㼆㼄㼙㼈㻃㼆㼘㼕㼏 この方式はユーザーが設定する紙種,紙斤量,コピー モード等によりカールの方向と大きさを推定し,この推定 結果に基づいてカール矯正を行う方式である。ここで用 いられている屈曲デカーラーとは,カールと逆方向の屈
曲搬送路に用紙を通過させカール矯正を行う方法である。 屈曲搬送路はベルトと小径ローラ或いは,スポンジロー ラと小径ローラの組み合わせで構成されている。屈曲搬 送路は方向が選択でき,強度を可変する事ができる。 但し,この方式は原理的に次のような問題点がある。 それは用紙のばらつきに対応出来ないという事である。 同一の紙種であってもロット毎に或いは,紙パック毎に カール量がばらついてしまう。更には用紙のセット方向 によりカール方向が逆転してしまう事がある。この傾向 は商用印刷市場で多用される上質紙において特に顕著で ある。推定矯正方式はカールの方向と大きさを推定し カール矯正を行う。カール量がばらついたりカール方向 が逆転すると推定したカールと実際のカールがずれる事 になる。結果としてカール矯正が十分に出来ない或いは, 矯正後のカール量が増加するという事になる。また,屈 曲デカーラーは次のような問題点がある。カールは用紙 の搬送方向にカールする場合と直角方向にカールする場 合,更に対角方向にカールする場合の三種類のカールが ある。屈曲デカーラーは用紙を搬送方向に屈曲してカー ル矯正を行う為,直角方向及び対角方向のカールに対し 十分な矯正効果が得られない。 以上,従来のカール矯正技術の問題点を踏まえ,次の 目標を設定し,新規カール矯正技術の開発を行った。 ・用紙のばらつき及びカールの方向に関係なく用紙 カールを一律に矯正する事ができる技術の開発。こ の方式は推定矯正方式のように発生カールを推定す る必要がない為安定したカール矯正を行う事ができ る。従来の推定矯正方式に対し一律矯正方式と呼ぶ。 ・直角方向及び対角方向のカール矯正が可能なデカー ラーの開発。 以降,一律矯正方式についての着想,構成及び効果に ついて解説する。
3 一律矯正方式
3. 1 一律矯正方式の着想 プロダクションプリンティング機では用紙上のトナー 画像の定着に熱と圧力を用いている。カールの発生はこ の熱と圧力に起因している。用紙の表裏で不均等に熱が 加えられる事により表裏に水分差が生じてカールとなる。 また,圧力はローラにより加えられ,この際ニップ部に 屈曲が形成されカールとなる。カール矯正は上述のカー ル発生原因の逆操作により可能である。 表裏に水分差が生じ,この水分差が解消される過程で カールが固定化される。逆に表裏に均等に加湿し,同時 に乾燥する事ができればカールは矯正される。このカー ル矯正方法を加湿デカーラーと呼ぶ。 用紙の片方向への屈曲によりカールは固定化される。 逆に両方向への屈曲を繰り返し,少しずつ屈曲を弱くす る事でカールが矯正される。このカール矯正方法を Zigzagデカーラーと呼ぶ。 3. 2 加湿デカーラーの構成と効果 用紙への加湿は噴霧加湿とローラ加湿が知られている。 噴霧加湿は水を霧状にして用紙に加湿する方法である。 この方法は噴霧した水の装置内への飛散が懸念される事 及び,噴霧機を含め装置の大型化を招く事により採用を 見合わせた。 ローラ加湿はローラ表面に水分を付着させ,これを用 紙に転写させ加湿する方法である。この方法は装置内へ の水の飛散がなく装置のコンパクト化が可能である。 Fig. 2 にローラ加湿の構成図を示す。Fig. 2 Layout of horizontal transport.
Fig. 3 Layout of vertical transport. 㻰㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 㻷㼕㼄㼆㼎㼖㻃㼒㼉㻃㼚㼄㼗㼈㼕 㼇㼌㼉㼉㼈㼕㻃㼅㼈㼗㼚㼈㼈㼑 㼗㼋㼈㻃㼘㼓㼓㼈㼕㻃㼄㼑㼇㻃㼏㼒㼚㼈㼕 㼖㼘㼓㼓㼏㼜㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕㼖㻑㻃 㻳㼄㼓㼈㼕 㻶㼘㼓㼓㼏㼜㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 㻳㼒㼑㼇 㻵㼈㼏㼄㼜㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 用紙を水平に搬送し加湿ローラ,中間ローラ,給水ロー ラ及び水船を上下に配置する。ローラ加湿の多くはFig. 2 と同様の用紙を水平に搬送する方式である。但し,この 方式は構成上以下の問題点がある。 ・水船から用紙までの水の軌跡が上下で均等にならな い。この為,用紙表裏の加湿が均等になりにくい。 ・上側の水船周辺のスペースに制約があり,水こぼれ の防止が難しい。 そこで考案したのが用紙を垂直に搬送する方式である。 Fig. 3 に今回採用したローラ加湿の構成図を示す。 㻷㼄㼑㼎 㻰㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 㻶㼘㼓㼓㼏㼜㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 㻤㼇㼍㼘㼖㼗㼐㼈㼑㼗㻃㼕㼒㼏㼏㼈㼕 㻵㼈㼖㼌㼑㻃㼊㼘㼌㼇㼈 㻧㼕㼄㼌㼑㼄㼊㼈㻃㼗㼕㼈㼑㼆㼋 㻳㼄㼓㼈㼕 㻩㼄㼑 㻳㼒㼑㼇 垂直に搬送される用紙を挟んで加湿ローラ,給水ロー ラ,水切りローラ及び水船を左右対称に配置する。これ により水船から用紙までの水の軌跡が均等になり用紙表 裏への均等な加湿が可能になる。更に,水船周辺のスペー スを十分に確保でき水こぼれを防止する事ができる。今
回は水船の周りに外溝を配置し,水船よりあふれた水を 回収して水こぼれを防止している。 次に,この装置による用紙の加湿方法について解説す る。給水ポンプによりタンクから水船に水を供給する。 水船の水位はオーバーフローさせる事により一定に保た れている。尚,オーバーフローした水は外溝に回収され タンクへ戻される。給水ローラにより水船よりかきあげ られた水は水切りローラを通過する事により薄い水膜と なる。この水膜が加湿ローラに転写され,その後用紙へ 転写され加湿される。加湿直後は用紙内部へ浸透しきれ ない水が表面に残るのでこれを除去する為,左右にファ ンを設けている。更に,樹脂ガイドにより結露を防止し ている。 Fig. 4 とFig. 5 はこの加湿デカーラーによるカール矯正 効果を示したものである。 度に矯正されている。Fig. 5 は各種用紙に対するカール 矯正力を測定した結果であり以下の効果が認められる。 ・薄紙についてはカール方向に関係なく凸カールも凹 カールも矯正されている。更に矯正前のカール量に 関係なく一律にカール量がゼロ付近に矯正されてい る。一律矯正機能がある事が確認された。 ・厚紙についてはカール矯正力が小さい。 3. 3 Zigzagデカーラーの構成と効果 Fig. 6 に今回採用したZigzagデカーラーの構成図を示す。
Fig. 7 Effect of zigzag decurler. Fig. 4 First effect of moisturizing decurler.
㻥㼈㼉㼒㼕㼈㻃㼐㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊
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Fig. 5 Second effect of moisturizing decurler. -60 -40 -20 0 20 40 60 㻤㼐㼒㼘㼑㼗㻃㼒㼉㻃㼆㼘㼕㼏䚭㻋㼐㼐㻌 㻷㼋㼌㼆㼎㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻦㼒㼑㼙㼈㼛㻃㼆㼘㼕㼏 㻷㼋㼌㼑㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻥㼈㼉㼒㼕㼈㻃㼐㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊 㻤㼉㼗㼈㼕㻃㼐㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊 㻦㼒㼑㼆㼄㼙㼈㻃㼆㼘㼕㼏 㻳㼕㼌㼑㼗 㼓㼄㼓㼈㼕 㻛㻔㻑㻗㼊 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻕㻓㻜㼊 㻵㼈㼆㼜㼆㼏㼈㼇 㼓㼄㼓㼈㼕 㻙㻗㼊 㻳㼕㼌㼑㼗 㼓㼄㼓㼈㼕 㻙㻗㼊 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻛㻓㼊 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻔㻕㻛㼊 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻔㻘㻚㼊 Fig. 4 は従来の屈曲デカーラーではカール矯正が十分 に出来ない上質紙の対角カールを加湿デカーラーで矯正 した写真である。50mm 程度の対角カールが 10mm 程
Fig. 6 Layout of zigzag decurler. 㻥㼈㼑㼗㻃㼄㼑㼊㼏㼈䠌䠋䠂㼲 㻥㼈㼑㼗㻃㼕㼄㼇㼌㼘㼖䠌䠤䠇 㻥㼈㼑㼗㻃㼖㼗㼕㼈㼑㼊㼗㼋㻃㼄㼗㻃㼈㼛㼌㼗 䠆䠇㼲 䠤䠇 䠅䠂㼲 䠤䠃䠃 䠋䠂㼲 䠤䠇 䠆䠇㼲 䠤䠇 䠇䠇㼲 䠤䠃䠃 㻳㼄㼓㼈㼕 㻥㼈㼑㼗㻃㼖㼗㼕㼈㼑㼊㼗㼋㻃㼄㼗㻃㼈㼑㼗㼕㼄㼑㼆㼈 ベルトとローラで搬送路を構成する。巻き付け半径と 巻き付け角度で決定される屈曲強度は入口側を強く出口 側を弱く,更に同一の屈曲強度を正逆1回づつ繰り返す 事を基本に設定する。入口側の正逆1回の強い屈曲によ り元のカールの影響を少なくすると共に,用紙のこしを 弱め下流側でのカールの矯正を容易にする。その後,弱 い屈曲によりカールを少しづつ小さくし,出口側の正逆 1回の屈曲は下流側を弱くする事で屈曲により発生する カールを抑える。この設定により用紙カールを効果的に 矯正する事ができる。Fig. 7 は各種用紙に対するカール 矯正力を測定した結果であり以下の効果が認められる。 㻥㼈㼉㼒㼕㼈㻃㼝㼌㼊㼝㼄㼊 㻤㼉㼗㼈㼕㻃㼝㼌㼊㼝㼄㼊 㻦㼒㼑㼆㼄㼙㼈㻃㼆㼘㼕㼏 㻦㼒㼑㼙㼈㼛㻃㼆㼘㼕㼏 㻷㼋㼌㼆㼎㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻷㼋㼌㼑㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻕㻓㻜㼊 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻔㻘㻚㼊 㻦㼒㼓㼜 㻦㼒㼓㼜 㼓㼄㼓㼈㼕 㻔㻕㻛㼊 㼓㼄㼓㼈㼕 㻛㻓㼊 㻳㼕㼌㼑㼗 㼓㼄㼓㼈㼕 㻛㻔㻑㻗㼊 㻳㼕㼌㼑㼗 㼓㼄㼓㼈㼕 㻙㻗㼊 㻳㼕㼌㼑㼗 㼓㼄㼓㼈㼕 㻔㻓㻜㼊 -60 -40 -20 0 20 40 60 㻤㼐㼒㼘㼑㼗㻃㼒㼉㻃㼆㼘㼕㼏䚭㻋㼐㼐㻌
・厚紙についてはカール方向に関係なく凸カールも凹 カールも矯正されている。但し,矯正後のカール量 は 10mm 前後でばらついている。一律矯正機能が あることは確認されたがその効果は加湿デカーラー に比べ少し弱い。 ・薄紙についてはカール矯正効果が小さい。 3. 4 ハイブリッドデカーラーの構成と効果 Table 1 は加湿デカーラーとZigzagデカーラーのカー ル矯正効果をまとめたものである。 本機,くるみ製本機,パンチ折り機など専用機6種と兼用 機1種を接続する事ができる。今回開発したハイブリッ ドデカーラーは bizhub PRESS C8000 本体と後処理機 をつなぐ中継搬送ユニットに組み込まれている。Fig. 9 に中継搬送ユニットの中央断面図を示す。 7KLQSDSHU *RRG )DLU *RRG )DLU *RRG *RRG )DLU *RRG *RRG 0RLVWXUL]LQJ =LJ]DJ +\EULG 7KLFNSDSHU +LJKFRYHUDJH LPDJH ,WHP 'HFXUOHU
Table 1 Features of three types of decurlers.
Fig. 8 First effect of hybrid decurler.
Fig. 9 Layout of relay unit.
Fig. 10 Decurling method for thin paper in which user can set decurling power. 加湿デカーラーは厚紙の矯正力が弱く,Zigzagデカー ラーは薄紙の矯正力が弱い。また加湿デカーラーは原理 的に写真画像などトナーの付着量の多い画像(高カバ レッジ画像)に弱い。これは用紙に多くのトナーが付着 すると加湿しても水分が用紙内部に浸透しない事による。 Zigzag デカーラーは画像の影響を受けない。以上の結 果より加湿とZigzagを併用したハイブリッドデカーラー であれば全ての用紙及び全ての画像に対応できる。Fig. 8 はハイブリッドデカーラーによるカール矯正効果を測定 した結果である。 㻤 㼐 㼒 㼘 㼑 㼗㻃 㼒 㼉㻃 㼆㼘 㼕㼏 䚭 㻋㼐 㼐 㻌 -20 0 20 40 60 㻥㼏㼄㼑㼎 㻽㼌㼊㼝㼄㼊 㻰㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊 㻫㼜㼅㼕㼌㼇 㻦㼒㼓㼜㻃㼓㼄㼓㼈㼕㻏㻃㼗㼋㼌㼑 䠃䠂䠿䠿 㻦㼒㼓㼜㻃㼓㼄㼓㼈㼕㻏㻃㼗㼋㼌㼆㼎 㻦㼒㼄㼗㼈㼇㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻳㼕㼌㼑㼗㻃㼓㼄㼓㼈㼕 全ての用紙に対し高いカール矯正力がある事がわかる。 40mm以下のカールであれば10mm程度まで矯正できる。
4 bizhub PRESS C8000システムへの適用
bizhub PRESS C8000は高画質と当社最速である80 枚/分の処理能力を備えたカラーデジタル印刷機のフ ラッグシップモデルである。後処理機としては中綴じ製 㻽㼌㼊㼝㼄㼊㻃㼇㼈㼆㼘㼕㼏㼌㼑㼊 㻷㼕㼄㼑㼖㼓㼒㼕㼗 㼄㼗㻃㼈㼑㼗㼕㼄㼑㼆㼈 㻷㼄㼑㼎 㻷㼕㼄㼑㼖㼓㼒㼕㼗㻃㼄㼗㻃㼈㼛㼌㼗 㻰㼒㼌㼖㼗㼘㼕㼌㼝㼌㼑㼊 㻩㼕㼒㼐 䠕䠊䠂䠂䠂 㻷㼒 㼉㼌㼑㼌㼖㼋㼈㼕 㻷㼕㼄㼑㼖㼓㼒㼕㼗㻃 㼚㼋㼈㼑㻃㼕㼈㼙㼈㼕㼖㼌㼑㼊 㻬㼐㼄㼊㼈㻃㼇㼈㼑㼖㼌㼗㼜 㼇㼈㼗㼈㼆㼗㼌㼒㼑 本体より受け取った用紙は入口搬送路を経由し加湿デ カーラーへ搬送され第1のカール矯正が行われる。その 後 Zigzag デカーラーへ搬送され第 2 のカール矯正が行 われ,排紙搬送路にて加速され,後処理機へ受け渡される。 中継搬送ユニットはハイブリッドデカーラーによるデ フォルト矯正の他に,ユーザーが個別にカール矯正力を 設定する事ができる個別矯正機能を備えている。個別矯 正はZigzag搬送路を用い行い,Fig. 10 に薄紙の個別矯正 方法を,Fig. 11 に厚紙の個別矯正方法を示す。 㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼒㼉 㼇㼈㼉㼄㼘㼏㼗㻃㼆㼘㼕㼏 㻥㼜㻐㼓㼄㼖㼖 㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼒㼉 㼆㼒㼑㼙㼈㼛㻃㼆㼘㼕㼏 㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼒㼉 㼆㼒㼑㼆㼄㼙㼈㻃㼆㼘㼕㼏 㻥㼜㻐㼓㼄㼖㼖 薄紙の個別矯正はzigzagデカーラーの入口側の1組の 屈曲搬送路を用いて行う。デフォルト矯正が上流下流2 回の屈曲搬送路を通す事に対し,個別矯正は片側をバイ パスさせる。凸カール矯正は上流側をバイパスし,凹カー ルは下流側をバイパスする。これに対し厚紙の個別矯正は zigzag デカーラーの出 口側最下流の屈曲搬送路を用いて行う。これは厚紙が最 後の屈曲履歴の影響を残し易い事を利用している。カム を用い最後の出口角度を可変する。デフォルト矯正は出 口角度が 30°に対し凸カール矯正は 45°,凹カール矯正 は15°に設定する。 Fig. 12 は個別矯正によるカール矯正効果を測定した結 果である。
5 おわりに
加湿デカーラーとZigzagデカーラーを併用したハイブ リッドデカーラー技術を開発し bizhub PRESS C8000 システムの中継搬送ユニットとして製品化した。業界初 となる一律矯正方式を採用したデカーラーであり確実な カール矯正と従来のデカーラーでは矯正出来なかった対 角カールの矯正も可能である。更にユーザーによる個別 矯正機能も備え,十分なカール矯正ができる。この技術 はbizhub PRESS C7000及びC6000システムの中継搬 送ユニットとしても既に製品化を終え,今後は次機種シ ステムへの水平展開を予定している。Fig. 11 Decurling method for thick paper in which user can set decurling power.
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Fig. 12 Second effect of hybrid decurler. -20 䠃䠂䠿䠿 䠇䠿䠿 䟺㻧㼈㼉㼄㼘㼏㼗䟻 䟺㻦㼒㼕㼕㼈㼆㼗㼌㼒㼑㻃㼗㼋㼄㼗 㼘㼖㼈㼕㻃㼖㼈㼗㼖䟻 㻤 㼐 㼒 㼘 㼑 㼗㻃 㼒 㼉㻃 㼆㼘 㼕㼏 䚭 㻋㼐 㼐 㻌 0 20 40 60 㻥㼏㼄㼑㼎 㻽㼌㼊㼝㼄㼊 㻫㼜㼅㼕㼌㼇 㻫㼜㼅㼕㼌㼇 㻦㼒㼄㼗㼈㼇㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻳㼕㼌㼑㼗㻃㼓㼄㼓㼈㼕 㻦㼒㼓㼜㻃㼓㼄㼓㼈㼕㻏㻃㼗㼋㼌㼆㼎 㻦㼒㼓㼜㻃㼓㼄㼓㼈㼕㻏㻃㼗㼋㼌㼑 全ての用紙が5mm程度に矯正されている。 中継搬送ユニットはカール矯正以外にも下記機能を備 えている。 ・C8000 本体の排紙線速で用紙を受け取り後処理機 線速で受け渡す線速合わせ機能。 ・用紙表裏を反転する反転排紙機能。 ・通しローラとファンにより用紙を徐々に冷却する ワックスムラ防止機能。 ・転写紙の濃度を測定し本体側の作像系にフィード バックする転写紙濃度検知機能。 更に加湿デカーラーを採用した事による付帯機能とし て用紙の静電気防止及び冷却効果を備え,後処理機の用 紙整列性の向上及びジャム防止等信頼性の向上にも寄与 している。