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憲法

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Academic year: 2021

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平成 30 年度入学試験問題 憲法 出題趣旨 視覚障害のある「あん摩マツサージ師」の職域優先を図るために、視覚障害のない者を対 象とした養成施設の新設を制限する措置の合憲性を問う問題である。具体的な事案をモデ ルとしているが、問題文はあくまで仮想の事案である。職業選択の自由(営業の自由)の制 約を中心に論じてゆくことになろう。いわゆる規制目的二分論を前提にすると、合憲論は比 較的組み立てやすいが、違憲の主張にはひと工夫が必要となろう。そこで、違憲論を十分に 論じてもらうことを意図して、違憲論(小問 1)と合憲論・自説(小問 2)それぞれにつき、 同等の配点比率としている。 本事案では、「あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律」19 条 1 項を 根拠として、X が申請した養成施設の新設が認められなかった。経済的社会的弱者に配慮し た措置であり、規制目的二分論でいえば積極目的規制にあたり、立法裁量が広く認められや すい。ある種の積極的差別是正措置とみることもできる。一方、規制のあり方については、 新設自体が認められないので、営業態様の規制というよりも参入規制(職業選択の制約)で あるとみることもできる。1964 年の法改正以降、視覚障害のない者を対象とした養成施設 の設置が職域優先を理由に一切認められておらず、事実上新設は困難とも思える。19 条 1 項の「当分の間」という文言は、この措置が、規制の強さも考慮した暫定措置と考えられて いたことを窺わせる。積極的差別是正措置は通例、構造的差別が解消されるまでの間の暫定 措置として位置づけられるが、本事案では相当の時間が経過しても改善の兆しは見られず、 国も適切な措置を講じていない。視覚障害者の就業は依然として困難であるが、無免許の業 者が増加しているという事情は、免許取得者が不足していることを示しているようにも思 われる。 X 側からは、薬事法違憲判決の趣旨をふまえ、規制目的だけでなく、職業選択の自由の意 義、規制態様の強度等をも勘案することで、ある程度厳格な憲法判断の枠組を提示すること になろう。そのうえで、「当分の間」という規定の趣旨や上述の事実を用い、違憲論を組み 立ててゆくことになろう。一方、国側からは、視覚障害のある「あん摩マツサージ師」の職 域優先を図るための措置であること、営業の一態様の規制にすぎないことなどを論じて判 断枠組を設定し、かかる措置がなお合理性を有していることを主張することになろう。結論 はいずれでもかまわないが、論点を明確にして、違憲論、合憲論、自説相互で、かみ合った 議論を展開してほしいところである。

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