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加速度センサを用いた光るロープパフォーマンスシステムの提案

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Academic year: 2021

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(1)Vol.2013-DCC-3 No.14 2013/1/22. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. 加速度センサを用いた 光るロープパフォーマンスシステムの提案 藤本 実1,a). 概要:近年,フルカラー LED や無機 EL ワイヤを衣装に取り付けた電飾パフォーマンスシステムがアー ティストのコンサートなどで用いられるようになってきた.これらのパフォーマンスでは,点滅のタイミ ングを制御することで従来では表現できなかった演出を行っている.本研究では,ダブルダッチで使用す るロープとして無機 EL ワイヤを使用することで,パフォーマとロープの両方の点滅制御を行うパフォー マンスシステムを提案する.パフォーマとロープの両方に加速度センサを取り付け,パフォーマが跳ぶタ イミング,ロープの回転速度を認識することで光を利用した新しい表現を目指す.. 1. はじめに 近年,アーティストのライブパフォーマンスやミュー ジックビデオ・CM などにおいてフルカラー LED や無機. EL ワイヤを身体に装着した光る衣装が用いられるように なってきた.これらのパフォーマンスでは,発光・変色と いう人間にはない要素を身体表現に追加することが可能と なり,新しい表現を生み出してきた.筆者はこれまでに, フルカラー LED を身体に装着したダンスパフォーマンス システム [1] を開発し,様々なパフォーマンスを行ってき た.また,図 1 のような無機 EL ワイヤを身体に装着した パフォーマンスのために,点滅パターンを作成し無線制御 を行うシステムを開発してきた. 本研究では,身体に電飾を装着するだけでなく,ダブル. 図 1 Wrecking Crew Orchestra のステージパフォーマンス. Fig. 1 Snapshot of Wrecking Crew Orchestra. ダッチで使用するロープに無機 EL ワイヤを利用すること で,パフォーマとロープの両方の点滅制御を行うパフォー. み合わせたパフォーマンスでは光の残像をうまく利用でき. マンスシステムを提案する.ダブルダッチとは,2 本のロー. ていなかった.ダブルダッチで利用するロープを無機 EL. プを回してその中をパフォーマが跳ぶスポーツであり,音. ワイヤにすることで,高速なロープの動きにより光の残像. 楽に合わせてダンスを踊りながら跳ぶパフォーマンスも行. が発生し,光の残像をパフォーマンスの 1 つの要素として. われている.ロープの中で跳びながら様々な動きを行う振. 利用できる.パフォーマとロープの両方に加速度センサを. 付けや,1 分間に 200 回跳ぶ,といったような高速な動きな. 取り付け,パフォーマの跳ぶタイミング,ロープの回転速. どを組み合わせたパフォーマンスとなっている.そこで本. 度を認識することでインタラクティブな点滅パターンの生. 研究では,ロープの回転に注目することで,光の残像をパ. 成を行う.身体を包み込むロープの点滅とパフォーマの点. フォーマンスに利用できないかと考えた.光の残像を発生. 滅を同時に制御することで,身体だけでは表現できない新. させるには十分な光量だけではなく光点の高速移動が必要. しい視覚効果を生み出すシステムを提案する.. となるため,筆者がこれまでに開発してきた光と身体を組 1. a). 東京工科大学 Tokyo University of Technology [email protected]. ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. 2. 提案手法 ダブルダッチで行うパフォーマンスは大きく分けて以下 の 2 種類がある.. 1.

(2) Vol.2013-DCC-3 No.14 2013/1/22. 情報処理学会研究報告 IPSJ SIG Technical Report. • 音楽に合わせてあらかじめ振付けされた動きによるパ フォーマンス. • 音楽には合わせないロープを有効に利用したパフォー マンス. これより,ダブルダッチによるパフォーマンスには,音 楽に合わせた振付けと同期する光の制御と,ロープの動き に合わせた光の制御の 2 つが必要となる.筆者は文献 [1] で,パフォーマ自身が振付けを行うように光の制御を行う ソフトウェアの開発を行い,パフォーマ自身が光と身体の 対応を考える仕組みを提案してきた.この手法により,身 体の動きの方向と光が身体上を動く方向を調整することで 新しい表現が可能になる,といったような知見を得た.光 の制御を音楽の音量や加速度センサの値と同期させる,と いったインタラクティブな制御手法だけではこのような新. 図 2. しい表現は生み出すことができない.よって,提案システ. システム構成. Fig. 2 System Configuration. ムでも音楽に合わせて光の振付けを行うシステムを採用 し,ロープの動きによってインタラクティブに光を制御す. あるときにだけ点灯させ,パフォーマは地面に足がついて. るシステムと切り替えながら光の制御を行う.また,筆者. いるとき(ロープが上部にあるとき)だけ点灯させる.こ. は文献 [2] で,加速度センサを用いてダンスのステップを. のように制御することで,ロープが下部にきたときに必ず. 認識し,ダンスを踊りながら音楽を演奏するシステムを開. ジャンプしているはずのパフォーマが常に動いていない. 発した.音楽のテンポを考慮した動作認識手法を提案した. ように見える,といった演出が可能となる.ロープの回転. が,本提案システムにおいても,パフォーマのジャンプと. 方向と回転速度を光の点滅によって錯覚させる,パフォー. ロープの回転速度をしきい値処理・パターンマッチングを. マとロープの位置関係を光の点滅によって錯覚させる,と. 組み合わせて認識を行う.. いった身体だけでは表現できない手法を模索する.. 提案システムの構成を図 2 に示す.パフォーマの衣装と ロープに無機 EL ワイヤを利用し,パフォーマとロープの. 3. まとめ. 動きの認識には 3 軸加速度センサを用いる.加速度センサ. 本研究では,ダブルダッチで使用するロープに無機 EL. のデータを Arduino と XBee による無線通信によってリア. ワイヤを利用することで,パフォーマとロープの両方の光. ルタイムに PC に送信する.システムの利用手順は以下の. の点滅を制御するシステムを提案した.パフォーマとロー. 通りである.. プの両方に加速度センサを装着し,パフォーマが跳ぶタイ. ( 1 ) パフォーマンスの前に,開発したアプリケーションを. ミング,ロープの回転速度を認識することによるインタラ. 用いて音楽に合わせた光の点滅パターンの作成・イン. クティブな点滅パターンの制御と,音楽に合わせた光の点. タラクティブに光の制御を行う部分の指定を行う.. 滅パターンの作成を併用することで新しい表現を目指す.. ( 2 ) パフォーマの腰とロープの持ち手に装着した 3 軸加速. 今後の課題としては,加速度センサによる動作認識手法. 度センサよりデータを取得し,PC 内で解析を行う.. の評価実験を行い,実際のパフォーマンスにおいてどれ. ( 3 ) パフォーマとロープの両方の動作認識の結果を用い. くらいの精度で認識できるか実験していきたい.また,パ. て,無線通信によって光の制御を行う.. フォーマとの提案システムの実運用を重ね,どのような視 覚効果を生み出すことができるか検証を行っていきたい.. 2.1 ロープと身体による光を用いた表現方法 実世界における光の回転体の例として,加藤によるス イープ表現をもとにした光を用いた作品である「Rokuro」. 参考文献 [1]. [3] がある.Rokuro では,光ファイバの軸をモータで高速 回転させ,回転している光ファイバに LED の光を通すこ とで立体的な形状を形成している.この作品では,高速回. [2]. 転する光ファイバによってまるで CG のような回転体を実 現している.本研究では,高速回転するロープの点滅を制 御することによって,ロープと身体を融合させたパフォー マンスを創出する.例えば,回転中のロープを低い位置に ⓒ 2013 Information Processing Society of Japan. [3]. 藤本 実, 藤田直生, 寺田 努, 塚本昌彦: Lighting Choreographer: ウェアラブル LED パフォーマンスシステムの設 計と実装, 日本バーチャルリアリティ学会論文誌, Vol. 16, No. 3, pp. 517-525 (2011). 藤本実, 藤田直生, 竹川佳成, 寺田努, 塚本昌彦: ウェアラ ブルダンシング演奏システムの設計と実装, 情報処理学会 論文誌, Vol. 50, No. 12, pp. 2900-2909 (2009). 加藤良将: スイープ表現と触覚をもとにした容易に参加可 能な形態生成手法, 第 10 回 NICOGRAPH 春季大会, I-5 (2011).. 2.

(3)

図 1 Wrecking Crew Orchestra のステージパフォーマンス Fig. 1 Snapshot of Wrecking Crew Orchestra

参照

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