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「安心安全な在宅ケア継続のための家族支援のあり方 〜家族介護者の日常的な休息(休養・休暇)の実態と支援方策のあり方を探る〜」

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Academic year: 2021

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(1)公益財団法人. 在宅医療助成. 勇美記念財団. 2013年度前期助成. 安心安全な在宅ケア継続のための家族支援のあり方 ~家族介護者の日常的な休息(休養・休暇)の実態と支援方策のあり方を探る~ 2014 年 8 月 31 日. 引野 雅子(内野クリニック) 伊 達 久 美 子 (女 子 栄 養 大 学 栄 養 科 学 研 究 所 健 康 科 学 部 門 ) 原. 礼子(慶應義塾大学).

(2) 1.. はじめに. 在宅医療・介護が推進される中、在宅ケア対象者本人にとっての最善のケアとは、また その人らしさを最後まで大切にしたケアとは何かを追求する、各関係者の連携のあり方が 模索されている。一方、ケアを提供するそれぞれの専門職と連携していくことが求められ る 家 族 の 状 況 は 年 々 厳 し く な っ て い る 。 介 護 の た め に 年 間 10 万 人 も の 人 が 離 職 を 余 儀 な くされ. 1). 、「 息 子 介 護 者 」 2 ) 「 ヤ ン グ ケ ア ラ ー 」 3 ) な ど 従 来 の 介 護 者 状 況 と は 異 な る 様 相 を. 呈しており、今後は「その人らしさ」と同様に「その家族らしさ」を考える必要性が高ま り、在宅ケアの質の向上に資する研究やケア提供者を取り巻くケア環境に関する研究のみ ならず、家族介護者を支援するための家族ケアの具体的な内 容やケア提供の仕組みづくり など、多方面からの研究が期待されるところである。さらに 、家族の抱える問題は、経済 的な問題や看取り後の家族の健康問題など課題は多岐にわたり、ケア提供者自身がかなり の消耗を感じているのも現実であり、それらへの対応策も急がれ ているといえよう。 改めていうまでもなく、介護は家族介護者の生活に対して多大な影響を及ぼす。平成 23・ 24 年 度 に 、家 族 介 護 者 の 健 康 づ く り の 促 進 を 主 眼 に お い た 調 査. 4). に 取 り 組 ん だ 。そ の. 結果の分析過程において、家族介護者は介護期間中に何らかの「身体的な不調」と「ここ ろの不調」を感じていることがわかった。自身の健康維持のための取り組みは「あまりで きていなかった」と評価している人が多いにもかかわらず、心身の不調があっても医療機 関を受診していないことや、時間がとれないという理由から健康診査等を受診していない という回答もみられた。また、家族介護者は身体的・心理的のみならず、社会的に不健康 と思われる人が多く、その背景には「仕事」と「介護を中心とした生活」のアンバランス が影響していると推察された。 家族介護者自身の生活の質(QOL)という観点に立つと、介護を担うことによって被 る不利益は否めない面もあり、生活環境の確立がきわめて重要と考える。家族介護者に対 する支援において留意すべき点は、家族介護者もひとりの人間として、その人の生活の質 (QOL)を保障することであり、介護生活を中心として考えるのではなく、個人の生活 (仕事、余暇、社会参加等)のバランスの中で介護を位置づけていくことが 重要といえよ う。. 2.研究目的 家族介護者の健康維持のためには、レスパイト(一時休息)に加え、日常的な休息 や健 康管理のケアが求められている。本研究では、在宅医療・介護を安心して安全に推進する ために、家族介護者が介護をしながら自らの生活を維持し継続するための支援のあり方に ついて検討することを目的とした。. 1.

(3) 3.研究方法 (1)調査対象 家 族 介 護 者 20 名 程 度 と す る 。 対 象 者 の 内 訳 は 、 仕 事 を し な が ら 介 護 を 担 っ て い る 家 族 介 護 者 10 名 程 度 と 、 介 護 の た め に 仕 事 を 辞 め た 家 族 介 護 者 10 名 程 度 と す る 。 家 族 介 護者の年齢、性別は問わない。 対象者の選定にあたっては、在宅医療診療所と訪問看護ステーションの協力を得る。. (2)調査方法 ①質問紙調査法および構成的面接調査. ②調査者が家族介護者との面接により、あらかじめ記載してもらっている質問紙回答を もとに下記の内容を聞き取る ・家族介護者の基本的属性 ・在宅療養者の基本的属性 ・家族介護者が行っている介護の状況:介護負担感、利用している在宅ケア支 援 サービス ・家族介護者の健康状態:主観的健康状態、健康管理行動(受診・受療行動、 健 診 等 の 予 防 的 健 康 行 動 )、 日 常 的 な 休 息 ( 休 養 ・ 休 暇 ) ・現在の生活に対する思い、介護の為に仕事を辞めた理由(該当者のみ). (3)分析方法 質問紙調査法によるデータの分析は、記述集計ののち、家族介護者の日常的な休息の 状態と健康状態や疲労感との関連を解析する。質問紙調査結果の分析を高めるため構成 的面接調査の内容を共同研究者と分析する。. (4) 研究に関する倫理的配慮 ① 対象者に研究の主旨、調査の方法、プライバシーを厳守すること、調査への協力は 任意であること、調査に協力しないことで一切の不利益を被ることはないこと等を 紙面と口頭で説明し、同意を得た上で実施する。. ②申請者が所属する大学の研究倫理審査委員会の審査を受けて実施する。. 2.

(4) 4.研究結果 (1)調査対象者(家族介護者)について 研 究 参 加 承 諾 の 文 書 を 返 送 し て く れ 面 接 の 日 時 調 整 が で き た 22 名 の 家 族 介 護 者 が 対 象 で あ る 。予 め 郵 送 し て お い た 質 問 紙 調 査 に 回 答 し て も ら い 、そ れ に そ っ て 面 接 を 行 っ た 。 面接時間は約 1 時間であった。 ① 家族介護者の属性 家 族 介 護 者 の 性 別 、年 齢 、続 柄 、就 労 状 況 は 表 1 に 示 す 通 り で あ る 。対 象 者 数 は 22 名 で 、 男 性 6 名 ( 27.3% )、 女 性 16 名 ( 72.7% ) で あ っ た 。 年 齢 は 、 全 体 で は 平 均 58.4 歳 ( 44 歳 - 75 歳 ) で あ り 、 男 性 は 62.3 歳 、 女 性 は 56.9 歳 で あ っ た 。 就 労 し て い る 人 14 名 の 平 均 年 齢 は 56.0 歳 で あ り 、 男 性 61.0 歳 、 女 性 53.3 歳 と 全 体 平 均 よ り も 男 女 と も 若 か っ た 。. 表 1 家 族 介 護 者 の属 性 等 n=22 名 性別. 年齢. 続柄. 仕 事 の状 況. (. % ). 男性. 6. ( 27.3 ). 女性. 16. ( 72.7 ). 40 歳 代. 4. ( 18.2 ). 50 歳 代. 7. ( 31.8 ). 60 歳 代. 9. ( 40.9 ). 70 歳 代. 2. (. 娘. 9.1 ). 12. ( 54.6 ). 息子. 3. ( 13.6 ). 妻. 4. ( 18.2 ). 夫. 3. ( 13.6 ). 14. ( 63.6 ). 正職員. 4. ( 28.6 ). パート. 5. ( 35.7 ). 自 営 業 (個 人 事 業 含 む). 5. ( 35.7 ). 介 護 のため仕 事 を辞 めた. 6. ( 27.3 ). 働 いていない. 2. (. 働 いている [ 内 訳 :勤 務 形 態 ]. 9.1 ). 対 象 者 の 就 労 状 況 は 14 名 ( 男 性 4 名 、 女 性 10 名 ) が 就 労 し て お り 、 6 名 ( 男 性 2 名 、 女性 4 名)が介護のために退職していた。就労していない人は女性 2 名であった。就労し て い る 14 名 の 雇 用 形 態 は 、 6 名 は 自 営 ( 男 性 3 名 、 女 3 名 ) で あ り 、 4 名 ( 男 性 1 名 、 女 3.

(5) 性 3 名 )が 正 社 員 と し て 働 き 、4 名( 女 性 )が パ ー ト 勤 務 で あ っ た 。自 営 の 6 名 は 、2 名( 男 性)が会社経営や飲食店経営などフルタイムで経営に携わっているが、経営には家族も関 わっていた。残り 4 名は顧客からの依頼で働く状況にあり、介護との兼ね合いが就労に影 響 を 与 え て い た 。正 社 員 と し て 働 く 4 名 は 、週 5~ 6 日 勤 務 し 1 日 の 勤 務 時 間 は 8~ 10 時 間 であった。 ② 同居者数 対 象 者 を 含 め て 同 居 し て い る 家 族 数 は 、 平 均 3.6 名 ( 最 少 値 2、 最 大 値 8) で あ っ た 。. (2)在宅療養者(要介護者)について 表 2 在 宅 療 養 者 の状 況 n=22 名 性別. 年齢. 続柄. 要介護度. (. % ). 男性. 9. ( 40.9 ). 女性. 13. ( 59.1 ). 60 歳 未 満. 1. (. 4.5 ). 60~64 歳. 1. (. 4.5 ). 65~69 歳. 1. (. 4.5 ). 70~74 歳. 2. (. 9.1 ). 75~79 歳. 7. ( 31.8 ). 80~84 歳. 2. (. 85~89 歳. 4. ( 18.2 ). 90 歳 以 上. 4. ( 18.2 ). 実母. 10. ( 45.5 ). 実父. 5. ( 22.7 ). 妻. 3. ( 13.6 ). 夫. 4. ( 18.2 ). 要支援 1. 0. (. 0 ). 要支援 2. 1. (. 4.5 ). 要介護 1. 0. (. 0 ). 要介護 2. 4. ( 18.2 ). 要介護 3. 1. (. 4.5 ). 要介護 4. 1. (. 4.5 ). 要介護 5. 15. 4. 9.1 ). ( 68.2 ).

(6) 在宅療養者(要介護者)の性別、年齢、続柄、要介護度は表 2 の通りである。性別は男 性 9 名( 40.9% )女 性 13 名( 59.1% )、年 齢 は 後 期 高 齢 者 が 17 名( 77.3% )と な っ て い た 。 要 介 護 度 は 、 要 介 護 5 が 15 名 ( 68.2% )、 要 介 護 2 が 4 名 ( 18.2% ) の ほ か 、 要 介 護 4、 要 介 護 3、 要 支 援 2 が 各 1 名 ( 4.5% ) と な っ て い た 。 要介護者と家族介護者の続柄は表 3 に示すように、両親の介護は女性、第 1 子が担って いる傾向があった。 表 3. 要介護者と家族介護者との続柄. 要介護者. 家族介護者. 人 数 (名 ). 妻. 夫. 3. 夫. 妻. 4. 長 女 (うち一 人 子 2 名 ) 実母. 次女. 3. 長男. 1. 長 女 (うち一 人 子 1名 ). 実父. 長男. **. 10. 3**. 5. 2. 計 *. 6*. 22. 2 名 の一 人 っ子 を含 む. 1 名 の一 人 っ子 を含 む. (3)介護の状況について 表 4. 介護期間. 介護期間. 人 数 (名 ). 1 年未満. 2. 1~2 年 未 満. 6. 2~3 年 未 満. 2. 3~5 年 未 満. 2. 5~10 年 未 満. 6. 10 年 以 上. 4. 計. 24. ① 介 護 期 間 は 、平 均 68.1 か 月 ( 最 少 6 か 月 、最 大 240 か 月 ) で あ っ た ( 表 4)。 介 護 が 長 期 に わ た る ケ ー ス と し て は 、 家 族 介 護 者 で あ る 者 が 20 代 後 半 か ら 親 が 発 病 し て い 5.

(7) る 場 合 や 、結 婚 後 子 供 が ま だ 幼 い こ ろ に 介 護 者 が 発 病 し 、配 偶 者 が 仕 事 と 家 事 を 担 っ てきたケースがあった。. ② 就 労 状 況 と 1 日 の 介 護 時 間 に つ い て は 、表 5 の 通 り で あ る 。ま た 、就 労 と 介 護 時 間 と 手伝いの者の有無については、表 6 の通りである。 表 5. 就労と介護時間. ほとんど終 日. 必 要 な時 に手. 2~3 時 間. をかす程 度. 程度. 計. 半日程度. (名 ). 働 いている. 6. 1. 4. 3. 14. 介 護 のために仕 事 を辞 めた. 5. 0. 1. 0. 6. 働 いていない. 1. 0. 1. 0. 2. 計 (名 ). 12. 1. 6. 3. 22. 表 6. 就労と介護時間・手伝いの有無. 働 いている. 介 護 のために仕. 働 いていない. (14 名 ). 事 を辞 めた(6 名 ). (2 名 ). いつも. 1. -. -. ときどき. 2. -. -. たまに. 2. 1. -. いない. 1. 3. 1. いつも. 1. -. -. ときどき. -. -. -. たまに. -. -. -. いない. -. -. -. いつも. 2. 1. 1. 必 要 な時 に手 をか. ときどき. -. -. -. す程 度. たまに. 1. -. -. いない. 1. -. -. いつも. -. -. -. ときどき. 2. -. -. たまに. -. -. -. いない. 1. -. -. 1 日 の介 護 時 間. 手 伝 いの者 がいる か. ほとんど終 日. 半日程度. 2~3 時 間 程 度. 6.

(8) ③ 働 い て い る 人 14 名 の 平 日 平 均 睡 眠 時 間 は 5.3 時 間 で あ り 、休 日 だ か ら と い っ て 睡 眠 時 間 が 増 え る と い う 人 は ほ と ん ど い な か っ た 。介 護 の た め に 仕 事 を 辞 め た 6 名 の 平 日 平 均 睡 眠 時 間 5.7 時 間 で あ り 、 働 い て い な い 2 名 は 5 時 間 で あ っ た 。 就 労 の 状 況 に か か わ らず慢性的な睡眠不足がうかがえる。. ④ 介護のストレスは表 7 に示す通り、ほとんどの人が介護のストレスをもって生活し て い る 。働 い て い る に も か か わ ら ず 、介 護 の ス ト レ ス が な か っ た と 応 え た 人 は 、介 護 よ り も 仕 事 で の ス ト レ ス が 大 き い た め 、帰 宅 後 に 母 の 寝 顔 を み る と 癒 さ れ る と の こ と で あ っ た 。仕 事 を し な が ら 妻 の 介 護 が 始 ま り 介 護 体 制 を 整 え な け れ ば な ら な か っ た と き に 比 べれば、自分が仕事を辞め介護に専念しサービスを組み入れながら過ごしている現在、 ス ト レ ス は あ ま り 感 じ て い な い と 応 え て い た 。ま た 、逆 に 仕 事 が 介 護 か ら 解 放 さ れ る 時 間となってなんとか仕事と介護の両立をしている人もいた。. 表 7. 就労状況とストレスの評価 介 護 のために. 働 いていな. 仕 事 を辞 めた. い. 働 いている ストレスの評 価. 14. 6. 2. (名 ). (名 ). (名 ). 2. 3. 1. 10. 2. 1. あまりなかった. 1. 1. 0. まったくなかった. 1. 0. 0. 大 いにあった 多 少 あった. ⑤ 利 用 し て い る 在 宅 ケ ア 支 援 サ ー ビ ス の 利 用 状 況 は 表 8-1、 8-2 の 通 り で あ る 。 働 い て い る 人 14 名 が 利 用 し て い る サ ー ビ ス 数 は 平 均 5.2 で あ り 、正 社 員 4 名 4.8、パ ー ト 勤 務 5.2、自 営 5.6 と な っ て い る 。サ ー ビ ス 利 用 が ホ ー ム ヘ ル プ と デ イ サ - ビ ス の 2 つと最も少なく回答した正社員で働いている人は、新幹線で週末に実家にもどり要介護 2 の母の介護と入所している父の世話をしていた。利用サービス 8 つと最も多く回答し た人は、両親と 3 人暮らしで母の介護をしながら、自宅で仕事を続けていた。勤務をし ている間、日中不在の時にさまざまな在宅サービスが入る場合、安心してケアを任せら れるのは、鍵の取り扱い等サービス提供者との信頼関係が築かれていた。 介 護 者 の 休 息 の た め に シ ョ ー ト ス テ イ 利 用 を ケ ア マ ネ ー ジ ャ ー か ら 勧 め ら れ 、 10 名 7.

(9) ( 45.5% ) が 利 用 し て い た 。 <仕 事 の シ フ ト と 空 き 状 況 が 一 致 し な く て 、 便 利 で な い と 思 っ た >、 <連 れ て 行 く 、 荷 物 を ま と め る 、 迎 え に 行 く 、 そ れ が 大 変 >、 と い う よ う に 、 利用お試し当初は準備と送迎でかえって疲れてしまったと負担と感じている人もいた。 利用継続につながった人は、ステイ数を 2 泊以上に増やしたり、1 か月の間に定期的に 利用したりするなどして自宅でのケア体制に組み入れていた。利用継続につながらなか った場合は、入所して褥瘡を作ってきたなど短期入所した施設でのケアに不満や疑問を 抱いている場合や、本人が嫌がっているなどの理由であった。. 表 8-1. サービス利用数. n=22. 名. %. 1.訪 問 看 護 のみ. 1. 4.5%. 2.訪 問 看 護 +1. 0. 0%. 3.訪 問 看 護 +2. 3. 13.6%. 4.訪 問 看 護 +3. 4. 18.2%. 5.訪 問 看 護 +4. 4. 18.2%. 6.訪 問 看 護 +5. 6. 27.3%. 7.訪 問 看 護 +6. 2. 9.1%. 8.訪 問 看 護 +7. 1. 4.5%. 9.訪 問 看 護 +8. 0. 0%. 10.訪 問 看 護 +9. 0. 0%. 11.訪 問 看 護 なし. 1. 4.5%. 8.

(10) 表 8-2. 家族介護者性・年齢によるサービスの種類と数. 各 種 サービスの利 用 状 況 ( ○:利 用 している. ×:利 用 していない). 就 労 状. 性 別. 訪問リ. 年齢 (歳 ). 訪問. 訪問. ハビリ. 診療. デイサ 訪問. 入浴. ムヘ 看護. 況. 訪問. ホー. ショー ービ. 歯科 テーシ. サー. ルプ. ス・デ 診療. ョン. ビス. 移動. 訪 問 マッ. 支援. サージ. トステ イ イケア. 男. 73. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ×. ○. 女. 64. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ×. ○. 女. 63. ○. ○. ×. ×. ○. ×. ×. ×. ×. ○. 女. 62. ○. ○. ×. ×. ○. ×. ×. ○. ×. ×. 男. 61. ○. ○. ×. ×. ○. ×. ×. ×. ×. ○. 男. 57. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ○. ○. ×. ×. 男. 53. ○. ×. ×. ×. ×. ×. ○. ○. ×. ×. 女. 53. ○. ○. ○. ×. ○. ○. ×. ×. ×. ×. 女. 51. ○. ×. ×. ×. ×. ×. ○. ○. ×. ×. 女. 50. ○. ○. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ○. ○. 女. 49. ×. ×. ○. ×. ×. ×. ○. ×. ×. ×. 女. 49. ○. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ○. ×. ×. 女. 48. ○. ○. ○. ×. ×. ×. ○. ○. ×. ×. 女. 44. ○. ○. ○. ×. ×. ×. ○. ○. ×. ○. 女. 75. ○. ○. ×. ○. ○. ×. ×. ○. ×. ○. 女. 67. ○. ×. ×. ×. ×. ×. ×. ×. ×. ×. 男. 66. ○. ○. ○. ×. ○. ○. ×. ×. ×. ○. 男. 64. ○. ○. ×. ○. ×. ○. ×. ×. ×. ○. 女. 64. ○. ○. ○. ○. ○. ×. ×. ×. ×. ○. 女. 52. ○. ○. ×. ×. ×. ×. ○. ○. ×. ×. 女. 64. ○. ○. ○. ×. ○. ×. ×. ○. ×. ×. 女. 55. ○. ×. ○. ○. ×. ×. ×. ×. ×. ×. 21. 17. 12. 9. 12. 6. 7. 10. 1. 10. A. B. C 利用人数. A:働いている. B:介護のために仕事をやめた. 9. C:働いていない.

(11) (4) 家族介護者の健康状態 ① 主 観 的 な 自 分 の 健 康 状 態 の 評 価 は 、表 9 に 示 す と お り で あ る 。 「 非 常 に 悪 い 」1 名 、 「 や や 悪 い 」 10 名 と 半 数 11 名 は 自 分 の 健 康 状 態 を 悪 い と 評 価 し て い た 。「 ま あ 良 い 」 9 名 、「 非 常 に 良 い 」 2 名 と 健 康 状 態 を よ い と 評 価 し た 人 も 11 名 で あ っ た 。 健康状態を「非常に悪い」と回答した 1 人は、自分も難病を診断され、歩行がうま くいかない人である。現在は介護のために仕事を辞めているが、介護している夫は長 年障害を負い、現在は要介護 2 であるが、経済的な理由で働いていた。夫を一人で介 護しているが、夫が他者との人間関係が悪く、子どもも家に寄りつかず自分の親戚も 寄り付かない。そのような状況を〈あたながそうさせたのよ〉と言われ、誰にも何も 言えず、絶えず小言をいう夫に拘束されている感じを抱きながら生活を続けている。 「 ま あ 良 い 」と 回 答 し て い た 人 の 中 で 、実 は 糖 尿 病 で 治 療 を 必 要 と し て お り 入 院 を 医 師 か ら 勧 め ら れ て い る が 、断 り 続 け て い る 人 も い た 。一 人 で 両 親 の 介 護 を し て お り 、 仕事も外注による個人事業のため、準備を夜間にやり、日中は打ち合わせや現場に出 た り し て い る 。症 状 も 顕 著 に な っ て い る が 、食 事 も 運 動 も 自 分 の た め に 時 間 は と れ ず 、 睡眠時間も 3 時間ほどである。しかし、質問紙の回答では「まあよい」としていた。. 表 9. 健康状態の評価. 非 常 に悪 い. 1. やや悪 い. 10. まあ良 い. 9. 非 常 に良 い. 2. 計. 22(名 ). ② 定 期 的 な 健 診 を 受 け て い る の は 、職 場 の 定 期 検 診 で あ る 正 職 員 で 、行 政 が 実 施 す る 検診を受けていた。検診を受けていない人は、受診する日程が介護上調整できかねて いた。被介護者の往診医に相談して、受診時間を調整してもらって受診していた。ま た、ホームドクターに定期的な血液検査や食生活のアドバイスをもらっている人もい た 。 中 に は 、〈 私 は 元 来 元 気 な の で 〉 と ま っ た く 検 診 を 受 け て い な い 人 も い た 。 22 名 中 特 に 疾 患 も な く 受 診 や 服 薬 を し て な い 人 は 5 名 で 、残 り 17 名 は 、次 に 示 す ようにさまざま疾患で受診し服薬をしていた。入院を勧められても介護を短期入所や 他者にゆだねることができず自分の健康を担保にして介護をしている人もいた。 検診結果精密検査が必要な人もいたが、まだ受診できていない人もいた。 ・睡眠障害. ・胃腸炎. ・不整脈、動悸 10. ・高血圧. ・めまい.

(12) ・高コレステロール ・歯痛. ・肝機能低下. ・腰痛. ・先天性股関節脱臼. ・肘の痛み. ・甲状腺機能低下症. ・肩こり. ・クローン病. ・糖尿病. ・アレルギーによる皮膚炎. ・サルコイドージス(定期的な健康診査実施). ・更年期障害. ・卵巣腫瘍(定期的な健康診査実施). ③ 休 養 と 余 暇 時 間 の 取 得 状 況 は 表 10 の と お り で あ る 。 休 養 は 「 ま っ た く と れ て い な い 」 3 名 、「 あ ま り と れ て い な い 」 11 名 、「 ま あ と れ て い る 」 7 名 、「 よ く と れ て い る 」 1 名であった。体をやすめること以外で自分自身の余暇時間をとれるかという問いで は 、「 ま っ た く と れ て い な い 」 5 名 、「 あ ま り と れ て い な い 」 14 名 、「 ま あ と れ て い る 」 2 名 、「 よ く と れ て い る 」 1 名 で あ っ た 。. 表 10. 休養と余暇時間. ( n= 22). 休 養 (名 ). 余暇時間 (名 ). まったくとれていない. 3. 5. あまりとれていない. 11. 14. まとれている. 7. 2. よくとれている. 1. 1. ④ 身 体 的 な 不 調 と こ こ ろ の 不 調 を 感 じ て い る か の 問 い の 結 果 は 表 11 の と お り で あ る 。 身 体 的 不 調 を 感 じ て い る こ と が 「 常 に あ る 」 4 名 、「 時 々 あ る 」 11 名 で 15 名 は 身 体 的 不 調 を 感 じ て 介 護 を 続 け て い た 。こ こ ろ の 不 調 を 感 じ て い る こ と に つ い て は 、 「常にあ る 」 2 名 、「 時 々 あ る 」 8 名 、「 あ ま り な い 」 11 名 、「 ま っ た く な い 」 1 名 で あ っ た 。. 表 11. 身 体 的 不 調 と こ こ ろ の 不 調 ( n= 22). 身体的不調. こころの不 調. 常 にある. 4. 2. 時 々ある. 11. 8. あまりない. 6. 11. まったくない. 1. 1. 11.

(13) (5)家族介護者の現在の生活に対する思い 今回の調査対象者である家族介護者は介護を中心にした生活を営んでいる。 現在の生 活に対してどのような思いを抱いているのか、まず働きながら介護をしている人たちの 職業生活への思いに焦点をあててみる。 ① 働きながら介護を続けている人たち ⅰ.正職員の思いから 介護か仕事かと悩みながら現在に至っている歴史を語ってもらった。現 在は介護の ために付き合いなど人間関係に悩んでいる人はいなかったが、介護上生じてくるさま ざまな用事を済ませるために、柔軟な介護休暇の取り方が理解されることが求められ ている。また、転勤で勤務地が遠方になったことで、早朝勤務と夜間帰宅が続いてい る人は、母親の介護にサービスがこれまで以上に必要となった場合は、自分の健康と 経済的な理由で自宅での介護を続けていけるか不安をいだいていた。 ・介護と正職員の仕事、大変なことです。この会社をやめて実家での介護を中心にし て 仕 事 を し て い く か 、 い ろ い ろ 考 え て い る 。( 40 代 女 性. 実母. 遠隔地介護). ・やめちゃったほうがいいのかなと思ったことも何回もありました。いまは取りえず 今の生活をやって誰にきいても、答えがあるわけではなく自分で決めることだけな の で 。( 40 代 女 性. 実母). ・30 年 近 く 働 い て い る 。親 友 と 呼 べ る 職 場 の 同 僚 が い る 、理 解 を し て く れ る 。私 の 介 護生活は若い人たちは頭ではわかっているけれど理解しているかどうか、なぜ自由 がきくのか、と思っている若い人はいるだろう。私が上司なので、部下の立場では い え な い と 思 う 。( 50 代 女 性. 夫). ・上司には親の面倒をみていると言ってある。残業はあるけれど夜の付き合いはでき な い と 言 っ て あ る 。( 50 代 男 性. 実母). ・( 介 護 休 暇 )午 後 早 く あ が る か 、朝 遅 く 来 る か 、昼 の 間 だ け( 家 の 用 事 で 会 社 を )出 るという介護勤務はないと言われた。状況に応じて時間休をとれるような介護勤務 が ほ し い 。( 40 代 女 性. 実母). ・基本的に休みがないんですよ。この前の人間ドックで引っかかっているところがあ り 、 本 当 言 う と 検 査 で 受 診 し た い け ど 忙 し く て い け な か っ た 。( 母 親 が ) 今 よ り 動 けなくなったら、ぼけてきたらこの状況はむりかな。体がだんだん動けなくなった ら 施 設 も 考 え て い る 。 本 人 は い や が る け ど 。( 50 代 男 性. 実母). ⅱ.パート勤務者の思いから 介護のため正職員をやめ、パート勤務にした人、自分の健康との関係で勤務日数を 減らした人もいた。一人で介護している人は自分の健康維持が介護生活を左右するの で、無理をしたくないと思いつつ、気分転換にもなり働くことを大切に思っている様 12.

(14) 子がうかがえた。 ・具合がわるいと休んでいいと言ってくれるけど、私ばかり休むとほかの人に迷惑を か け る の で 週 4 回 か ら 週 2 回 に し た 。職 場 の 雰 囲 気 が 恐 ろ し く 悪 く な っ て い て 。上 司と部下の人たちの双方の話が分かるので、大変です。行くと気を使って疲れる。 ( 40 代 女 性. 実母). ・当初は一人で留守番をやっていてくれ家事もやっていてくれていてフルタイムで働 いていたけれど、それもできなくなった。それでフルタイムの仕事をやめたら、知 り合いのパン屋さんに都合がよい時間でいいからと言われ働きはじめた。介護をし ていることを承知してくれているので早くあがっていいよといわれるけれど。 週 4 日 、 9 時 か ら 5 時 ま で の 勤 務 時 間 。 遅 く な る こ と も あ る 。( 50 代 女 性. 実母). ・( 母 の 自 宅 介 護 ) こ う な っ て 、( 仕 事 ) や め よ う か な と 思 っ た け ど や め た ら だ め よ 、 と言われた。一歩家をでると違うモードで気分が変わるからやめないでよかったと 思 っ た 。( 60 代 女 性. 実母). ⅲ.個人事業者の思いから 自分のもつ専門的な知識と技術を使って仕事をしている人たちである。時間的に自 由がきく半面、顧客の要望に応えるために睡眠時間を削って準備を整え、納期を 守っ たりしている。予定されている日に親の状態が悪化したらどうしようと不安もある。 ま た 、 40 代 の 介 護 者 は こ れ か ら の 自 分 自 身 の 生 活 維 持 に 強 い 不 安 を 抱 い て い た 。 ・朝起きて寝るまで介護している、終日介護しているわけ。仕事にでるときは、個人 事 務 所 だ か ら 融 通 が き く 。 会 社 勤 め で な い か ら 。( 60 代 女 性. 実母). ・在宅というのは誰か家にいなければならなくて、家にいるということは働けないと いうことで、働けないということは稼げないということで。そこが在宅、在宅って 国は言うけどそこを補助してくれなければ生活レベルはどんどん落ちていきます よね。そこらへんが厳しいところですよね。将来を考えるととても不安で。一人だ ったらちゃんと仕事をしていないと生活していけない。でもやっぱりみてあげたい し 。 中 途 半 端 な 気 持 ち で ず っ と こ こ ま で き て い て 。( 40 代 女 性. 実母). ・会社勤めをしていたが、仕事を覚えたのでフリーになった。自宅での仕事になった ので、在宅で看ることができる。仕事があるのでバランスがとれている。風邪をひ いたり、めまいがあったりして受診した。自分で思っているより疲れているかもし れ な い と 気 が 付 い た 。 レ ス パ イ ト を 考 え よ う と 思 い 始 め た 。( 50 代 女 性. 実母). ・自宅で仕事をしている。仕事の依頼があると先方との打ち合わせなどが入り、仕事 のスケジュールが優先となる。大きな金額の仕事であれば精神的にもかなり気のは っ た 状 態 に な る 。( 60 代 男 性. 実父). ・現在の介護生活は宿命だと思うしかないと友人に言われ、その言葉に救われたよう に 感 じ た 。 今 ま で の こ と は こ の 時 間 だ け で は 語 り 尽 く せ な い 。( 60 代 男 性 13. 実父).

(15) ② 介護のために仕事を辞めた人たち 思わぬ家族の介護のために職業生活を断念した人たちである。女性は自由時間があ るようなないような拘束感を強く感じていた。男性は職業生活を終えようとしている ときから介護生活が始まり、ケア体制を整えるのに大変苦労したが、面接時はそれな りの介護生活が出来上がっていた。 ・自営、フリーランスのイラストレーター、こっち(両親が住む家)に帰ってきても いいかと思っていたが、とてもそんなことできない。ものつくりはできるかなと思 っていたけど。この2年ほどなにもできない。焦りますよね。このままいくのかな と 思 う と 焦 り ま す よ ね 。( 50 代 女 性. 実父). ・一人での介護に限界があると思う、兄弟はいない。パートナーがいますけど、介護 には全く参加はしていないので、孤独を感じる。全く関与しない。いない方がまし か も 。 つ か れ る 。( 50 代 女 性 ・パートで長く勤めていたが. 実父) 呼吸器がついていてヘルパーではだめなので。仕事を. や め る 時 の 気 持 ち は 、 本 当 は 65 歳 ま で 働 く つ も り だ っ た 。 年 金 も も ら え る し 。 で も夫はこれまで家族を大事にしてくれた人だったので、仕方ない 、看ていこうと思 っ た 。( 60 代 女 性. 夫). ・人 間 と し て こ こ で 見 放 す わ け に は い か な い 。 ( 自 分 は )仕 事 仕 事 で 、自 分 中 心 で や っ てきたから。主人は寂しい思いをしていたでしょう、何もいわないけれど。今やら なければならないこと、何ができるかっていうと仕事やめてどんどん衰えていく主 人 を そ の ま ま ほ っ と け な い よ 。( 70 代 女 性. 夫). ・普通に働いていたが、3 年前の 4 月からは契約社員になって、月に 3 回必要に応じ て出勤していた。状況をみて職場にいくことはやめ、半分年金暮らし介護に専念す ることにした。申し訳ないなと思う気持ちはあるけれど、3 年前の秋ぐらいまで電 話 や パ ソ コ ン TV 会 議 を し て い た が 、 今 は ほ と ん ど な い 。 や め る 準 備 と し て 引 継 ぎ をしていて、これからのんびりと思っていたところで介護が始まった。 病気になる まで一切家のことはせず「ごはん、風呂」といってきた。今はその恩返しですね。 明 日 の こ と を 考 え て も し よ う が な い の で 今 日 の こ と だ け を 。( 60 代 男 性. 妻). ・1 年間介護休業をとって在籍はしているけれど。経済的にめどがついたので。療養 も長いので自分でみるしかないなと思った。会社でのつきあいは一切いかなかった。 会社職場は介護の状況を話ししてよく理解してくれていた。残業ゼロの会社だった ので。仕事は支障がなければ早く帰れた。もっと若い時は仕事をしたい、という葛 藤 は あ っ た 。( 60 代 男 性. 妻). 14.

(16) ③仕事をしていない人たち ・母がおかしくなりはじめ会社休もうかと思っていた頃、退職勧告があり辞めてから 介 護 が 始 ま っ た 。 辞 め て い て よ か っ た 。( 60 代 女 性. 実母). ・以前は働いていて母が亡くなった後、実家に通ってみていたけど、今は仕事はして な く て も 今 の 方 が 大 変 。 体 調 が す ぐ れ な い 。 す ぐ に 疲 れ る 。( 50 代 女 性. 実父. 副. 介護者). (6)介護継続の背景 調査対象者たちが働いているいないにかかわらず自宅で介護を続けているあるい は続けられている背景を探った。 1 点 目 に は 、こ れ ま で の「 恩 義 に 報 い る 」た め で こ と が あ げ ら れ る 。親 と し て 産 み 育ててくれた、妻また夫として絆をはぐくんできたことがあげられる。 ・自分(母)がやってきているからやるほうの大変さがわかるんですよ。面倒見ない と 後 悔 す る な と 思 っ て ( 60 代 女 性. 実母). ・( 自 分 の 生 活 を )犠 牲 に し た と 思 わ な い で す よ 。一 つ に は 親 だ か ら 、ま あ 自 分 を 産 ん で 育 て て く れ た か ら お 礼 に 面 倒 を み る ( 50 代 男 性. 実母). ・私の足が産まれたときから悪くて母には迷惑をかけてきた、母が大好きで絶対家で 母を看るといって、姉も親戚も看られない無理だからと反対したけれど絶対看ると 言 っ て 連 れ て き た ( 40 代 女 性. 実母). ・家 に い て 欲 し い か ら 在 宅 を 始 め た の で 、負 担 だ け ど 心 の 支 え に も な っ て い る 。 (通い で日中手伝いに来てくれている)母はどこかにいれたらいいのにというが、私は寂 し い と 思 う ( 50 代 女 性. 夫). 2 点 目 と し て 過 去 の「 後 悔 」か ら 同 じ 思 い を 繰 り 返 し た く な い と 考 え て い る こ と が あ げられる。 ・おやじが倒れた時、その時は私も仕事をしていて看られなかったから 施設にいれちゃ っ た ん で す 。そ の 時 の 後 悔 も あ る の で 、家 で み ら れ る ん だ っ た ら と 思 っ て 。 (妻の母は) 最後は胃癌だったので最後の半年は病院で、ちょっと離れたところにいれたので、2 週 間 に 1 回 し か い け な か っ た 。手 足 は 動 か な い け ど 頭 は し っ か り し て い た の で か わ い そ う だ っ た 。( 60 代 男 性. 妻). ・父 親 に 何 も で き な か っ た 。 ( 父 の )体 が な ん と な く 悪 い と う す う す わ か っ て い た ん で す け ど 。( 倒 れ て 3 か 月 ほ ど で ) な く な っ た ん で 、 父 親 に 何 も で き な か っ た な と い う 思 い が あ る ん で す よ 。( 50 代 男 性. 実母). ・ ( 母 の 介 護 を )ど う し て 自 宅 で ? と 言 わ れ た こ と が 多 か っ た 。そ ん な 中 で 父 親 の 介 護 で 後悔している人から介護できるというのは幸せなのよと言われた。娘だから看るのは 15.

(17) 当然かなと思う。在宅どう?と聞かれたら大変だけど楽しいこともあるよ、と言って い る 。( 50 代 女 性. 実母). 3 点目には、副介護者の存在や家族・親族の気遣い、地域との交流、ケア提供者との 信頼関係があげられる。 ・娘夫婦と同居。次女も近くに住んでいる。長女がしっかりしている。いやなことは私 がするけどあとはお願いってやってもらう。 ( 自 宅 で の 介 護 は )大 変 で し ょ う と 言 わ れ る け れ ど 私 は そ ん な こ と は な い 。 夫 が 連 れ だ し て く れ て 気 分 転 換 を し て く れ る 。( 60 代女性. 実父). ・弟一家と一緒に暮らしている。大人が多くいると喧嘩になるでしょう。それが喧嘩に ならないの、介護が優先だから個人の細かなことにはかまっていられない、それで大 人が多くいて介護しているので大きなトラブルもなくうまくいっていることにつなが っ て い る 。( 60 代 女 性. 実母). ・ 娘 の 同 居 が 大 き い 。 愚 痴 も こ ぼ せ る 。 1 日 の メ リ ハ リ が で き る 。( 60 代 女 性. 夫). ・姉と弟、近くにいるので訪ねてくれてどうといってくれる。義理 の兄が気遣ってくれ て よ く し て く れ る 。 大 き な 慰 め に な る 。( 60 代 女 性. 夫). ・娘がよくマッサージしてこまやか、私はおおざっぱ。娘が細かく体調管理。1 番気に しているのは口腔ケア、だから肺炎も起こさないんですよね。こまめに吸引もしてい る 。( 70 代 女 性. 夫). ・ ( 介 護 を し て い る )母 は 親 の 介 護 を や っ て き て い る 。お む つ も 浴 衣 を ほ ど い て つ く っ た ような時代に。母には一生分ありがとうってお礼を言ってもらった。すまないねすま な い ね っ て 。 だ か ら わ た し は ( 介 護 を ) や れ る ん で す よ 。( 60 代 女 性. 実母). ・仕事からかえってきて顔をみるとほっとする。仕事のストレスが母の顔を見て癒され て い る 。( 40 代 女 性. 実母). ・近所の人がおばあちゃんはどう?ときいてくれるの。とってもいいの。おばあちゃん は元気ですか?見てやってちょうだいよ、気を付けてくださいよ、労をねぎらってく だ さ る 。( 60 代 女 性. 実母). ・さまざまな人のバックアップがあってここまでやっていける 。良い方々のおかげで同 じ方がずっときてくれる。本人の反応はないけど声をかけてくれている。プロの方は 違 う ( 70 代 女 性. 夫). ・ ( 認 知 症 で )こ う い う の も で き な く な っ ち ゃ っ た 。怒 っ た り 責 め た り ス ト レ ス を 感 じ て いたが、 ( 母 は )で き な い 、と 自 分 に 言 い 聞 か せ て い る と 母 が 穏 や か に な り こ ち ら も 穏 やかになってきた。私の名前が出てこなくなったらまた考えるけど、いろいろな人に 相 談 で き る よ う に な っ た の で も う 少 し 頑 張 ろ う か な 。( 50 代 女 性. 実母). ・( ケ ア ス タ ッ フ の 支 え が あ り ) 孤 立 感 は な い 。 そ う で な け れ ば 3 年 も ひ と り で は や れ 16.

(18) な か っ た 。( 40 代 女 性. 実母). ・毎年もとの職場のひとたちとの交流会を続けている。友人のネットワークで知恵をも らい、知らないことを紹介してくれる、ボランティアグループからの話や輪広げる。 ホ ー ム ペ ー ジ か ら の 情 報 収 集 も 。( 50 代 女 性. 実母). 5.考察(仕事と介護と健康維持) 総 務 省 統 計 局 の 平 成 24 年 度 就 業 構 造 基 本 調 査 結 果. 1)に よ る と 、 平 成. 23 年 10 月 か ら 平. 成 24 年 9 月 ま で の 1 年 間 に 介 護・看 護 の た め 前 職 を 離 職 し た 者 は 10 万 1 千 人 と な っ て い る。 介 護 は 表 4 の 介 護 期 間 で も わ か る よ う に 育 児 以 上 に 長 期 に 及 び 、身 体 的 負 担 だ け で な く 経済的・精神的な負担が家族介護者の生活に重くのしかかり、家族介護者の生活に影響を 与え、生活そのものを大きく変えていくことになる。企業等における女性の仕事と育児と を両立させるための支援策、いわゆるワーク・ライフ・バランスにおける支援策に比べ 、 仕事と介護の両立支援対策への取り組みは遅れていると言える。また、社会保障制度の見 直しなどで在宅医療・介護を一層促進する方針が打ち出されている中で、介護を担う家族 の 支 援 が 十 分 に 検 討 さ れ て い る と は 言 い 難 い 。現 在 は 、家 族 介 護 者 と 訪 問 看 護 師 、往 診 医 、 ケアマネージャー等、在宅ケアサービス提供者の個人的な努力によってかろうじて在宅ケ アが成り立っているといっても過言ではない。. (1)介護者の健康維持の必要性 人の生活の質(QOL)が保障されるためには、心身の健康が維持され、生活の糧を得 られる経済的な自立が求められる。 今回の調査で、家族介護者による健康の自己評価は「悪い」と「良い」に2分された。 平日の睡眠時間も十分に確保しているとは言い難い。また就労の有無にかかわらず多くの 人がストレスを感じていた。さらに、自己評価が「良い」としていても、実際に話を聞く と、必ずしも現状に合致しているわけではないことが判明した。具体的なケアを受ける要 介護者ではない家族介護者が、漠然とした「調子はいかがですか」という声かけに対し、 自分のことを多くの時間を割いて説明するのは難しいだろう。実際に、定期的に受診して 服薬している人も多くいたが、検査データや症状など気になるが、忙しくて受診できない 人もいるのである。 筆者らが実施した調査結果. 5). から介護期間中の家族介護者の健康維持のための支援の必. 要性を訴えた。今回の対象者もそうであったが、身体的な不調やこころの不調を感じてい ても自分の健康維持のための取り組みはあまりできていない。定期的な運動を勧められて も疲労感が先だってしまう。またストレスを「食べる」ことで解消しようとする。 ま た 筆 者 の 別 の 調 査 注 ) で は 、訪 問 看 護 師 に よ る 家 族 介 護 者 の 健 康 相 談 に つ い て 情 報 を 集 17.

(19) めるために、家族介護者の健康に対する認識とそれに関する援助内容などを質問した 。主 たる介護者自身の健康に関する相談の内容は、不眠や腰痛・肩こり・歯 痛やその他の自覚 症状の訴え、受診・服用している薬について・受診している医療機関に関すること・運動 や栄養に関することであった。このような相談に対して、話を聞く、生活の仕方など具体 的なアドバイスをするといった対応を行い、内容によっては受診を勧め医療機関や医師を 紹介していた。家族介護者の健康維持のためには、レスパイト(一時休息)に加え、日常 的な休息や健康管理のケアが求められているが、訪問看護師は、必ずしも家族介護者の仕 事と介護の調和を意識して家族介護者の健康上の訴えを聞き、相談にのり積極的に介入し ているわけではない。また現在の訪問看護制度ではそのような役割を担えない状況でもあ る。しかし、在宅ケアが促進され、家族による介護に頼らざるを得ない 状況では、家族介 護者自身の心身の健康維持に支援を行い、仕事と介護を両立しながら、生活を維持し継続 するための支援が急務であると思われる。. (2)家族と介護の関係性 家 族 介 護 者 自 身 の 生 活 の 質( Q O L )と い う 観 点 に 立 つ と 、介 護 を 担 う こ と に よ っ て 被 る 不 利 益 は 否 め な い 面 が あ る 。現 在 の 生 活 に 対 す る 思 い と し て 述 べ ら れ て い た <風 邪 を ひ い たり、めまいがあったりして受診した。自分で思っているより疲れているかもしれないと 気が付いた〉や〈在宅というのは誰か家にいなければならなくて、家にいるということは 働けないということで、働けないということは稼げないということで。そこが在宅、在宅 って国は言うけどそこを補助してくれなければ生活レベルはどんどん落ちていきますよね。 そこらへんが厳しいところですよね。将来を考えるととても不安で。一人だったらちゃん と仕事をしていないと生活していけない〉のように、自分の健康の保持や生活の糧を得る ことは後回しにしている家族介護者の現状がある。それでも自宅での介護を止めようとは し な い 。こ れ ま で の 家 族 員 と し て 生 活 を 共 に し 、大 事 に さ れ た と い う 思 い 出 が あ り 、 〈恩義 に 報 い た い 〉し 、 〈 何 も し て や れ な か っ た 〉過 去 の 悔 い 、自 分 が 大 変 だ か ら と 言 っ て 介 護 が できないと〈後悔はしなくない〉という必死の思いである。津止. 6)は こ の よ う な 家 族 と 介. 護 の 関 係 性 に つ い て 、 次 の よ う に 述 べ て い る 。「『 ケ ア の 衝 動 』 と で も 呼 ぶ よ う な 、 家 族 と 介護をめぐるこのアンビバレントな気分や感情は、 『 介 護 の 社 会 化 』を 熱 烈 に 支 持 し て も な お、またその揺らぎが指摘されてもなお、家族相互間の信頼や愛情という関係を多くの人 が 依 然 と し て 希 求 し て や ま な い も の で あ る こ と を 表 し て い る の で は な い か 」。今 回 の 調 査 で は家族介護者と要介護者の関係は、夫婦という家族成立の根幹をなす関係や実子と実母・ 実父の関係であった。関係性を築き、何を大事にしていくかなどの人生を送る上での価値 観は長い家族の歴史の中ではぐくまれてきているのである。しかし、希求してやまない情 愛を楯に介護の継続を強要してはならない。ケア提供者が「家族だから介護するのは当た り前」という態度で家族に臨むべきではない。冒頭でも述べた通り、家族介護者に対する 18.

(20) 支援において留意すべき最たる点は、家族介護者自身の生活の質(QOL)を保障するこ とである。家族介護者は、介護の担い手であると同時に、ひとりの人間として 尊重されな ければならず、個人の生活(仕事、余暇、社会参加等)のバランスの中で介護を位置づけ ていくことが重要といえよう。. (3)仕事と介護の調和 今回の調査では、仕事をしながら介護を続けることに伴うさまざまな苦労を伺うことが できた。仕事を続けている人もこのままやっていけるか自分の健康状態とあわせて不安を 抱いていた。介護のために仕事を辞めた人も多少は自分の時間が確保され、余暇の活用も できるのではないかと期待している人もいたわけだが、心身の不調やストレスで思うよう な生活ができないということも伝えてもらった。どういう支援があれば、仕事を続けられ たのであろうか。 介護とは、食事や排泄や清潔保持など日常生活の基本部分の援助を行うこと であるが、 早朝から仕事にでかけ、夜間に帰宅していては、家事などに十分に時間がとれないのが実 情 で あ る 。ホ ー ム ヘ ル プ サ ー ビ ス は 、 〈 法 律 で 決 ま っ て い る 、本 人 の こ と し か や っ て は い け ない、フライパンを使って調理したものを母は食べているけれど 後片付けはできないとい わ れ る 〉。所 得 や 家 族 資 源 の 有 無 に 左 右 さ れ ず に 、要 介 護 者 の 心 身 の 障 害 の み に 着 目 し て で きた介護保険制度も現状はさまざま問題を呈している。介護しながら働く家族のための家 事代行が介護サービスメニューに組み入れられないのか、と数名から疑問を投げかけられ た。家事に戸惑い疲労困憊していくことは避けられないのか。疲労が蓄積すると思わぬ事 故へと発展していきかねない。疲労蓄積を回避し心身の健康を維持するためにサービスメ ニューの創出が求められている。 内 閣 府 は 平 成 19 年 に 仕 事 と 生 活 の 調 和 (ワ ー ク ・ ラ イ フ ・ バ ラ ン ス )憲 章 を 策 定 し た. 7)。. ワーク・ライフ・バランス憲章では、就労による経済的自立が可能な社会、健康で豊かな 生活のための時間が確保できる社会、多様な働き方・生き方 が選択できる社会を実現して いこうとするものである. 7)。 男 女 共 同 参 画 が 謳 わ れ る な か で の ワ ー ク ・ ラ イ フ ・ バ ラ ン ス. 憲章だったため、女性のキャリア形成と育児支援がクローズアップされてきたが、ここに 謳 わ れ て い る 社 会 は 、仕 事 と 家 族 介 護 者 の 介 護 と の 調 和 も 求 め ら れ て い る と い え る だ ろ う 。 介護と仕事に従事する場合、メリハリのある働き方が認められるべきではないだろうか。 たとえば、午前中か午後の半日の休暇取得だけではなく、介護に伴う必要な時間給の取り 方などである。 ケアサービス提供者も家族介護者の働き方を尊重した支援によって信頼関係を築いてい た。要介護者のQOL維持にとっても家族介護者へのこまやかな支援は必要不可欠といえ るだろう。 19.

(21) 6.おわりに 今回の面接調査は仕事と介護のために忙しい毎日を送っていらっしゃる家族介護 者の皆様に貴重な時間をつくってもらい実現した。 筆者の一人も地方の実家でサー ビスを使いながら一人で暮らす実父の介護経験があり、足掛け 7 年にわたり遠隔地 介護を続けていた。そのような経験もあるため、おひとりおひとりの短時間では到 底語り尽くせない深い話が胸に迫ってきた。介護が終わったあとうつ状態や重篤な 歯槽膿漏など心身の健康のバランスを崩した経験もしている。なぜ自宅にこだわる のか、施設に入ってもらえば簡単なことではないか、自問自答しながらの 7 年であ ったが、それらは今回の家族介護者の多くも抱いていた思いであった。本人が嫌が る こ と( 施 設 に 入 れ る こ と )は で き な い 、だ か ら こ そ や り 続 け る し か な い 。し か し 、 そのために特に家族には迷惑をかけた。職場もそうであっただろうと思う。このよ うに、周りが見えず、聞こえずの状態であった。今回の調査を通して改めて分かっ たように、在宅医療の推進には依然として課題は山積しているが、 今後は、家族介 護者自身の健康や生活が大事にされ、家族介護者の力量範囲内での介護が行える、 つまり家族介護者が尊重される生活と介護者の介護が両立できるような仕組みが整 えられていくことを強く願ってやまない。. 文献 1). 総 務 省 統 計 局 : 平 成 24 年 就 業 構 造 基 本 調 査 結 果 の 概 要. 2). 平山亮. 解説上野千鶴子:迫りくる「息子介護」の時代. 光文社新書. p72. 平 成 25 年 7 月. 28 人 の 現 場 か ら. 2014 年 2 月 2014 年 3 月 25 日. 生活調べ隊:同世代で情報交換の動き. 読売新聞. 4). 原 礼 子 、佐 藤 美 穂 子 、上 野 ま り 他:平 成 23 年 度 老 人 保 健 事 業 推 進 費 等 補 助 金 老 人 保 健健康増進推進事業. 朝刊. p16. 3). 医療的ケアを要する要介護者の介護を担う家族介護者の実. 態 と 支 援 方 策 に 関 す る 調 査 研 究 事 業 報 告 書 . 36- 60, 財 団 法 人 日 本 訪 問 看 護 振 興 財 団 5). 2012 年 3 月. 原 礼 子 、佐 藤 美 穂 子 、上 野 ま り 他:平 成 24 年 度 老 人 保 健 事 業 推 進 費 等 補 助 金 老 人 保 健健康増進推進事業. 家族介護を経験した高齢者の健康づくり・社会参加に資する. 取 り 組 み と そ の 効 果 に 関 す る 調 査 研 究 事 業 報 告 書 . 105- 123, 公 益 財 団 法 人 日 本 訪 問看護財団 6). 2013 年 3 月. 津止正敏:第Ⅰ部「男が介護するということ」 書-家族介護者支援への提言. 7). 山 口 一 男 :「 プ レ リ ュ ー ド 」 バランス. p2-3. p20. 津止正敏、斎藤真緒:男性介護白. かもがわ出版. 2007 年 9 月. 山 口 一 男 、橋 口 義 雄 : 論 争. 日本経済新聞出版社 20. 2008 年 4 月. 日 本 の ワ ー ク・ラ イ フ ・.

(22) 注). 原 礼 子 : 未 発 表 「 家 族 介 護 者 の Work-Care Balance( 仕 事 と 介 護 の 調 和 ) に 働 き か ける看護機能の検討」の一部. 本 研 究 は 、 公 益 財 団 法 人 在 宅 医 療 助 成 勇 美 記 念 財 団 2013 年 度 前 期 助 成 を 受 け て 実 施 し た。. 21.

(23)

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