1
0
5
(
1
)
2
スギ ヱ ヒデ オ
杉 江
秀
夫
医 学 博 士
乙第614 号
昭 和58 年 6 月17 日
氏名(生年月日〉
本 籍
学 位 の 種 類
学 位 授 与 の 番 号
学 位 授 与 の 日 付
学 位 授 与 の 要 件
学 位 論 文 題 目
学 位 規 則 第5条 第2項 該 当 ( 博 士 の 学 位 論 文 提 出 者 〉
小 児 難 治 性 て ん か ん に 対 す る ホ ル モ ン 療 法
第
l
編 血 中 コ ー チ ゾ ー ル 濃 度 動 態 及 び 臨 床 効 果 の 検 討
第 2編 点 頭 て ん か ん に 対 す る 少 量ACTH-Z の 投 与 :
論 文 審 査 委 員
臨 床 効 果 及 び 血 中 コ ー チ ゾ ー ル 濃 度 動 態
( 主 査 〉 教 授 福 山 幸 夫
( 副 査 〉 教 授 鎮 巨 和 夫 , 教 授 渡 辺 宏 助
論 文 内 容 の 要 旨
研究目的
小児期の難治性てんかんに対する抗けいれん効果を
目的としたホノレモン〔合成ACTH-Z 及 び ハ イ ド ロ
コーチゾン〉療法中の血清コーチゾール )(SC 濃度の
動態と臨床効果の関連をあきらかにし,それをふまえ
て,点頭てんかんに少量ACTH-Z を用いた臨床利用
の可能性を検索した.
研究対象及び方法
対象は昭和45年4月より昭和55年9月に東京女子医
大小児科に入院した難治性てんかんのうち,ホルモン
療法を施行した02例.E(.IE.E l). 2例,点頭てんかん7
例, Lennox 症 候 群7 例,その他 4 例〉で,ホノレモン療
法は福山方式内こ準じて施行した. SC 採血は早期空腹
時とした.さらに昭和 55年01 月から昭和57 年3月まで
に入院した点頭てんかん01例 に , 少 量ACTH-Z 投 与
を行ない,ACTH-Z 投与量により,1群. 025mg/kgO , II
群.O 0125mg/kg , III 群0.0125mg/kg から0.025mg/kg
へと増量した3 群にわけて検討した.
結 果
福山方式に準じた投与法では, (1)年少児 (2 歳未
満〉で, ACTH-Z 41 日間連続負荷期間内はSC 濃度が
たえず上昇しつづけるのに反し,年長児 (2 歳以上〉
で は 約7 日目以後はSC 濃 度 の 上 昇 が み ら れ な か っ
た. )2( ACTH-Z 41 日関連続負荷中の最高SC (Max
SC) 濃度は,年少児.12032
t
:
.504 9ng/ml ,年長児075 士
69.9ng/ml (p<O.OO 1)であり,有意に年少児群で高
かった.)3( ACTH-Z 療法は年長児群に対しては臨床
効果が乏しいが,年長児でも,非定型欠神,シリーズ
形成を示す症例には効果を得る事があった.
福 山 方 式 を 改 変 し た 点 頭 て ん か ん に 対 す る 少 量
ACTH-Z 投与では, (1) 1群 で はMax SC 濃 度 は
1
8
5
4
t
:
170ng/ml で II 群 126( 士174ng/m!) ,III 群
(
5
8
8
t
:
271ng/m j)に比べて有意に高かった. )2( 1群
では全例においてACTH-Z 療法が著効を呈したのに
反し, 0125mg/kg.O 投与で治療を開始したII群,III群
の 場 合 は , 両 群 あ わ せ て 著 効 率 は40% に し か 達 し な
かった. )3( ACTH-Z 効 果 発 現 時 のSC 濃 度 は034
t
:
54ng/ml であった.
考察と結語
点頭てんかんを中心とする小児難治性てんかんの治
療には,その有用性から福山方式が広く施行されてい
るが,発達期にある小児期の脳に対する影響を考慮す
ると,できるだけ少量のACTH-Z を用い副作用の軽
減を計る事が重要である.今回の研究で,年少児では,
副腎皮質の反応性がよく,比較的少量のACTH-Z を
利用しても十分に高コーチゾール血症を作り出す事が
可能である事を実証した.それをふまえて,点頭てん
かんにおける少量ACTH-Z 治療法として,従来の福
山方式と同じ効果を得るには,少くとも0.025mg/kg
のACTH-Z 投与が必要である事を示した.さらに福
-743 ー
1
0
6
山方式を若干改変し,今後の治療試案として提案した.
1
):.E.E.I.E
y
l
r
a
E
e
l
i
t
n
a
f
n
i
c
i
t
p
e
l
i
p
e
-
e
c
n
e
p
h
a
l
o
p
a
t
h
y
h
t
i
w
n
o
i
s
s
e
r
p
p
u
s
.
t
s
r
u
b
2
)
福 山 幸 夫 : 小 児 け い れ ん .
n
o
i
s
l
u
v
n
o
C
n
i
C
h
i
l
d
r
e
n
.
今 日 の 治 療 指 針
9
6
9
1
年 版 . 石 山 俊
次 , 日 野 原 重 明 , 渡 辺 良 孝 編 . 医 学 書 院 東
京
5
6
3
-
5
6
5
)
9
6
9
1
(
論 文 審 査 の 要 旨
本 研 究 は , 小 児 難 治 性 て ん か ん に 対 す る 特 殊 療 法 で あ る
ACTH
連 日 筋 注 療 法 に 当 っ て ,
ACTH
投
与 量 を
3
段 階 に 変 え , そ の 各 群 に つ い て 血 中 コ ー チ ゾ ー ル 濃 度 を 経 時 的 に 測 定 す る と と も に , 臨 床 効
果 お よ び 副 作 用 を 検 討 し た 結 果 , 少 な い 副 作 用 で 十 分 な 効 果 を 期 待 す る に は , 合 成
ACTH-Z
で
1
回 量
O.025mg/kg
が 最 も 適 当 で あ る こ と を 明 ら か に し た . 学 術 上 価 値 あ る 研 究 で あ る .
主 論 文 公 表 誌
小児難治性てんかんに対するホルモン療法
第1編 血中コーチゾール濃度動態および臨床
効 果 の 検 討
脳 と 発 達 第
5
1
巻
2
4
1
-
2
5
1
頁〔昭和
8
5
年
5
月1 日発行〉
第
2
編 点 頭 て ん か ん に 対 す る 小 量
ACTH-Z
の 投 与 臨 床 効 果 お よ び 血 中 コ ー チ
ゾール濃度動態
脳 と 発 達 第
5
1
巻
2
-
2
5
7
2
5
頁(昭程
8
5
年
5
月1 日発行〕
副 論 文 公 表 誌
1)脳性麻薄に対する
I.DOPA
療法.
小 児 科 診 療
0
4
9
1
0
-
9
2
5
昭(
)
2
5
2
)
点頭てんかんに対する
I-DOPA
療法の試み.
脳 と 発 達
9 4
3
4
5
-
4
6
昭(
)
2
5
3
)
δ
.
j
n
e
S
r
g
o
n
s
r
s
a
L
症候群.
日本臨床
6
3
3
8
4
1
-
2
8
4
1
昭(
)
3
5
4
) ポリグラフ.
小 児 内 科
0
1
5
2
5
1
3
0
5
1
-
(昭
)
3
5
5
) てんかんとリハビリテーション.
1.てんかんの医療
理 学 療 法 と 作 業 療 法
3
1
4
1
8
4
0
9
-
(昭
)
4
5
744-6
) 正 常 新 生 児 ・ 乳 児 脳 白 質 灰 白 質 の
CT
値 の 月 齢
別変動.
脳 と 発 達
3
1
39-46
昭(
)
6
5
7
)
t
l
d
u
A
t
e
s
n
o
e
p
y
t
2 f
r
e
b
i
r
a
e
l
c
u
n
o
r
t
n
e
c
r
e
u
n
omyopathy
h
i
t
w
l
a
t
n
e
g
m
e
s
o
n
i
t
a
n
l
i
e
y
m
e
d
(節性脱髄を伴った成人発症のタイプ I 線維I
中心核ミオノfチ一入
B
r
a
r
n
a
n
d
t
n
e
m
p
o
l
e
v
e
D
4 7 -12
(昭
)
7
5
8
) あ る 種 の 大 脳 白 質 変 性 症 か ?
東 女 医 大 誌
8
4
2
-
9
9
3
9
8
昭(
)
3
5
9
) 小児のいたみの診療.
綜合臨床
7
2
6
9
8
2
-
9
8
8
2
昭(
)
3
5
1
0
)
Sodium
e
t
o
a
r
l
p
a
V
投 与 中 の 血 小 板 減 少 に つ い
て
脳 と 発 達
3
1
3
4
5
-
3
5
1
(昭
)
6
5
1
1
) 小 児 の け い れ ん 性 て ん か ん 発 作 に 対 す る
Sodium
e
t
o
a
r
l
p
a
V
の効果について.
脳 と 発 達
3
1
3
5
2
-
3
6
0
(昭
)
6
5
1
2
)
メイフ。ルシロップ尿症(変異型〉の
1
例.
日本小児科学会誌
5
8
1
3
5
1
-1539
(昭
)
6
5
1
3
)
脳 性 麻 薄
0
6
2
例 に お け る
CT
所 見 の 主 観 的 評 価
と計測値との比較.
脳 と 発 達
4
1
4
0
5
-
4
1
3
(昭
)
7
5