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納税地 (= 住所地 ) の所轄税務署長に提出することとされています ( 相法 21の92 相令 51) 届出書には 受贈者と贈与者の氏名 生年月日 住所又は居所及び続柄その他の事項を記載し 下記の ( 注 1) に掲げる書類を添付することとされています ( 相令 52 相規 101) ( 注 1)

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第六章 相続時精算課税と住宅取得等資金

の贈与の特例     

 贈与税は相続税の補完税としての側面を有していますが、一生に一度課税される相続税に比べ、暦 年に分割できる贈与税は基礎控除が小さく、税率の累進度が急であるなど、親から子への資産移転に 係る税負担は相続税よりも重いものとなっていました。  平成15年度改正で、生前における贈与による資産の移転の円滑化に資することを目的として相続時 精算課税制度が創設されました。本章では、相続時精算課税の取扱いのうち贈与税に関する部分を中 心に解説しています。 (相続時精算課税については、第四編 相続税の第七章で詳しく解説していますので、参照してください。)

第一節 適用対象者・選択の届出

1 適用対象者

 相続時精算課税の適用を受けることができる者は、次に掲げる者とされています。 (1) 贈与者  贈与をした年の1月1日において、60歳以上(平成26年12月31日以前に贈与により取得した財産に ついては、「65歳以上」とされます。)の者とされています(相法21の9①、平25改法附10②)。 (2) 受贈者  贈与により財産を取得した者が贈与者の推定相続人である直系卑属のうち、贈与を受けた年の1月 1日において20歳以上である者とされています(相法21の9①)。 (3) 相続時精算課税適用者の特例 ① 平成27年1月1日以後に贈与により財産を取得した者がその贈与をした者の孫(その年1月1日 において20歳以上である者に限ります。)であり、かつ、その贈与をした者がその年1月1日におい て60歳以上の者である場合には、その贈与により財産を取得した者については、相続時精算課税の 適用をすることができます(措法70の2の6①)。 ② その年1月1日において20歳以上の者が同日において60歳以上の者からの贈与により財産を取得 した場合において、その贈与により財産を取得した者がその年の中途においてその贈与をした者の 孫となったときは、孫となった時前にその贈与をした者からの贈与により取得した財産については、 ①による相続時精算課税の適用はできません(措法70の2の6②)。 ③ 相続時精算課税選択届出書を提出した者が、その届出書に係る贈与をした者の孫でなくなった場 合においてもその贈与をした者からの贈与により取得した財産については、相続時精算課税を適用 することができます(措法70の2の6③)。

2 選択の届出

 この相続時精算課税の適用を受けるかどうかは選択できますので、適用を受けようとする受贈者は、 次の(1)の「相続時精算課税選択届出書」を提出しなければなりません。 (1) 相続時精算課税選択届出書の提出  相続時精算課税選択届出書は、贈与を受けた財産に係る贈与税の申告期間内(贈与を受けた年の翌 年2月1日から3月15日まで)に、贈与をした者ごとに作成して贈与税の申告書に添付し、受贈者の

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納税地(=住所地)の所轄税務署長に提出することとされています(相法21の9②、相令5①)。  届出書には、受贈者と贈与者の氏名、生年月日、住所又は居所及び続柄その他の事項を記載し、下 記の(注1)に掲げる書類を添付することとされています(相令5②、相規10①)。 (注1) 届出書に添付する書類は次のものです(相規11①)。 ・受贈者の戸籍謄(抄)本及び戸籍の附票の写しなど、受贈者の氏名、生年月日、受贈者の20歳に達した 時以後の住所等並びに贈与者の推定相続人(孫を含む。)に該当することを証明する書類(住所等証明 書類は、受贈者の平成15年1月1日以後の住所等を証する書類に代えることができます。《平15改相規 附2②》) ・贈与者の住民票の写し又は戸籍の附票の写しなど贈与者の氏名、生年月日及び贈与者の60歳に達した時 以後の住所等を証明する書類(住所等証明書類は、贈与者の平成15年1月1日以後の住所等を証する書 類に代えることができます。《平15改相規附2③》) 〔※平成27年1月1日において20歳未満である者が平成28年1月1日以後に贈与により取得する財産に 係る贈与税については、上記中「及び戸籍の附票の写し」は削除され、「、生年月日、受贈者の20歳に達 した時以後の住所等」とあるのは「及び生年月日」とされます(平27改相規附2②)。〕 (注2) 届出書を提出した受贈者を「相続時精算課税適用者」、その届出書に係る贈与者を「特定贈与者」とい います(相法21の9⑤)。 (注3) 届出書を提出期限までに提出されなかった場合には、相続時精算課税の適用を受けることはできません (ゆうじょ規定なし)(相基通21の9-3)。 (2) 相続時精算課税選択届出書の提出の効果と届出書の撤回  相続時精算課税選択届出書に係る特定贈与者から贈与により取得する財産については、届出書によ り相続時精算課税を適用した年分以後、すべて相続時精算課税の適用を受けることとなります(相法 21の9③)。  いったん提出された相続時精算課税選択届出書は、撤回することができません(相法21の9⑥)。

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(注) 上記届出書は、平成28年分の用紙に修正を加えて掲載しています。平成29年分の用紙は変更される場合が あります。

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第二節 贈与税の課税

 相続時精算課税を選択した場合の贈与税の課税は次によります。

1 課税価格

 相続時精算課税適用者が特定贈与者からの贈与により取得した財産については、特定贈与者ごとに、 その年中において贈与により取得した財産の価額の合計額を課税価格とすることとされています(相 法21の10)。従って、特定贈与者ごとに課税価格が計算されることとなるので、特定贈与者が2人いれ ば課税価格も2つあることになります。 (注1) 相続時精算課税適用者が特定贈与者から贈与により取得した財産については、相法21の5《贈与税の基 礎控除》、21の6《贈与税の配偶者控除》、21の7《贈与税の税率》及び措法70の2の4《贈与税の基礎控 除の特例》の規定は適用されません(相法21の11、措法70の2の4①)。 (注2) 相続開始の年に特定贈与者である被相続人からの贈与により取得した相続時精算課税の適用を受ける 財産の価額は、上記により贈与税の課税価格に算入される(4のなお書による贈与税の申告は不要)とと もに、第三節により相続税の課税価格にも算入されることとなります(相基通11の2-5後段、21の2- 3(2))。

2 特別控除

(1) 特別控除額  相続時精算課税適用者がその年中において特定贈与者からの贈与により取得した財産に係るその年 分の贈与税については、特定贈与者ごとの贈与税の課税価格からそれぞれ次に掲げる金額のうちいず れか低い金額(特別控除額)を控除します(相法21の12①)。 イ 2,500万円(既にこの特別控除を適用し控除した金額がある場合には、その金額の合計額を控 除した残額) ロ 特定贈与者ごとの贈与税の課税価格 (2) 特別控除の適用要件  特別控除の適用に当たっては、贈与税の期限内申告書に、特別控除を受ける金額及び既にこの特別 控除を適用し控除した金額がある場合には、その金額その他財務省令で定める事項の記載がある場合 に限り適用するとされています(相法21の12②、相規12)。  また、贈与税の期限内申告書の提出がなかった場合にはゆうじょ規定がないことから、特別控除の 適用はありません(相基通21の12-1)。 (注) 特定贈与者からの贈与により取得した財産について、特別控除を受ける金額など上記の事項の記載がない 期限内申告書の提出があった場合において、税務署長がその記載がなかったことについてやむを得ない事情 があると認めるときは、その記載をした書類の提出があった場合に限り、特別控除を適用することができる とされています(相法21の12③)。

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3 税  率

 相続時精算課税適用者がその年中において特定贈与者からの贈与により取得した財産に係るその年 分の贈与税の額は、特定贈与者ごとに、1により計算した課税価格から、2により計算した特別控除 額を控除した後の金額(注1)にそれぞれ20%の税率を乗じて計算した金額とされます(相法21の13)。  贈与税額=〔1の課税価格-2の特別控除額(2、500万円)〕×20%(注2)  従って、その特定贈与者からの贈与により取得した財産の課税価格の合計額が特別控除額を超える までは贈与税の税額はありません。 (注1) 1,000円未満の端数は切り捨て(相基通21の2-5)ます。 (注2) 暦年課税による税額との合計額の100円未満の端数は切り捨て(相基通21の7-1)ます。 (1年目)   (2年目) 贈与財産    贈与財産  課税価格 1,500万円    1,800万円 特 別 控除額 特別控除額 1,500万円 最   大 2,500万円 1,000万円 特別控除額1,000万円 特別控除 後の課税 価  格 なし 800万円 × 税率 一律20% 贈与税額 なし 160万円 (計算例1)特定贈与者1人から財産の贈与を受けた場合  子が父から3年にわたり(1年目に1,000万円、2年目に1,300万円、3年目に800万円)財産の贈与を受け、 1年目から相続時精算課税の適用を受ける場合 ① 1年目の計算 課税価格  特別控除額(※) 1,000万円-1,000万円=0万円 ※ 特別控除額の計算  (課税価格)  (2,500万円-0万円)>1,000万円  ∴1,000万円 相続時精算 課税の贈与 財産□□□ 3,300万円 相 続 に よ り 取得した財産 通常の例により 相 続 税 を 計 算 相続時精算 課税適用者 の算出税額 他の相続 人の算出 税額□□ 160万円 納付税額 納付税額  贈与税額を 控除(又は還付) 相続税額の計算 翌年以降 に繰越し 贈与税額の計算

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② 2年目の計算 課税価格  特別控除額(※) 1,300万円-1,300万円=0万円 ※ 特別控除額の計算       (1年目の特別控除額) (課税価格)  (2,500万円 - 1,000万円) > 1,300万円 ∴1,300万円 ③ 3年目の計算 課税価格  特別控除額(※)       税率   贈与税額 800万円 - 200万円 = 600万円   600万円×20% = 120万円 ※ 特別控除額の計算         (1、2年目の特別控除額の合計額) (課税価格) (2,500万円  -  2,300万円)  < 800万円 ∴200万円    (1年目)        (2年目)        (3年目) 特別控除額 1,000万円 繰越される特別控除額 ⇒ 特別控除額 1,300万円 特別控除額 2,500万円 1,500万円 繰越される特別控除額 200万円 ⇒ 特別控除額 200万円 課税される額 600万円 税  率 20  % (計算例2)同一年中に特定贈与者2人以上から財産の贈与を受けた場合  子が同一年中に父から3,000万円、母から2,500万円の財産の贈与を受け、父母それぞれからの受贈財産につ いて相続時精算課税の適用を受ける場合 ① 父から贈与を受けた財産に係る贈与税額の計算  課税価格   特別控除額           税率   贈与税額 3,000万円 - 2,500万円=500万円   500万円×20% = 100万円 ① ② 母から贈与を受けた財産に係る贈与税額の計算  課税価格    特別控除額 2,500万円 - 2,500万円=0 ② ③ 納付すべき税額 ① + ② = 100万円 (計算例3)同一年中に特定贈与者及び特定贈与者以外の贈与者から財産の贈与を受けた場合  子が同一年中に父から3,000万円、母から200万円の財産の贈与を受け、父からの受贈財産について相続時精 算課税の適用を受ける場合 ① 父から贈与を受けた財産に係る贈与税額の計算(相続時精算課税)  課税価格    特別控除額            税率   贈与税額 3,000万円 - 2,500万円=500万円   500万円×20% =100万円 ①

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② 母から贈与を受けた財産に係る贈与税額の計算(暦年課税) 課税価格    基礎控除額           税率  贈与税額 200万円 - 110万円= 90万円   90万円 × 10% = 9万円 ② ③ 納付すべき税額 ① + ② = 109万円

4 申  告

 相続時精算課税の適用を受ける贈与財産については、申告書の提出期限や提出先は暦年課税の贈与 税と同様に、贈与のあった年の翌年の2月1日から3月15日までに受贈者の住所地の所轄税務署長に 申告します(相法28①)。特別控除の適用により贈与税額がない場合でも申告は必要です。  なお、相続時精算課税の適用を受ける財産を贈与した特定贈与者がその贈与をした年の中途で死亡 したときは、その贈与財産については贈与税の申告書の提出を要しません(相法28④)。(相続税は第 三節1の(1)又は(2)によります。) ただし、相続開始の年においてその特定贈与者からの贈与により財産を取得した者で、その前年以 前に相続時精算課税選択届出書を提出していない者が、相続時精算課税の適用を受けるためには、届 出書を贈与のあった年の翌年の2月1日から3月15日までにその特定贈与者の死亡に係る相続税の納 税地の所轄税務署長に提出しなければなりません(相令5③)。  また、贈与税の申告期限までに特定贈与者の死亡に係る相続税の申告書の提出期限が到来するとき は、相続税の申告期限までに相続時精算課税選択届出書を提出しなければなりません。この場合にお いて、特定贈与者の死亡に係る相続税の申告書を提出するときは、相続時精算課税選択届出書の提出 は、その申告書に添付してしなければなりません(相令5④)。

第三節 相続税の課税価格及び税額の計算

 相続時精算課税を適用した場合の相続税の計算は、特定贈与者からの贈与により取得した財産を相 続又は遺贈により取得した財産とみなして通常の例により相続税を計算しますが、相続時精算課税適 用者の納付すべき相続税額については、既に納付した贈与税額を控除して算出することとされていま す。

1 課税価格及び税額の計算

(1) 相続財産を取得した場合の課税価格  特定贈与者について相続が開始した場合に、その特定贈与者から相続又は遺贈により財産を取得し た相続時精算課税適用者については、相続税の課税価格に、その特定贈与者からの贈与により取得し た財産で相続時精算課税の適用を受けるものの価額(贈与時の価額によります。)を加算した価額を相 続税の課税価格とされます(相法21の15①)。 (2) 相続財産を取得しなかった場合の課税価格  特定贈与者について相続が開始した場合に、その特定贈与者から相続又は遺贈により財産を取得し なかった相続時精算課税適用者については、その特定贈与者からの贈与により取得した財産で相続時 精算課税の適用を受けるものをその特定贈与者から相続(相続時精算課税適用者がその特定贈与者の 相続人以外の者である場合は、遺贈)により取得したものとみなして相続税の計算をします(相法21 の16①)。この場合に、相続税の課税価格に算入される贈与財産の価額は、その特定贈与者からの贈与 時の価額によります(相法21の16③)。 (3) 税額の計算  原則として通常の例により計算します。

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2 贈与税額の控除及び還付

(1) 贈与税額の控除  相続時精算課税を適用して相続税を計算する場合に、第二節で説明した特定贈与者からの贈与によ り取得した財産につき課せられた贈与税があるときは、上記の相続税額からその相続時精算課税の適 用を受ける贈与税の税額相当額を控除した金額が、その相続時精算課税適用者の納付すべき相続税額 となります(相法21の15③、21の16④、相令5の3)。  控除する贈与税額は、相法21の8《在外財産に対する贈与税額の控除》の規定による控除前の税額と し、延滞税、利子税、過少申告加算税、無申告加算税及び重加算税に相当する税額を除きます(同上)。 (2) 贈与税額の還付  (1)の贈与税額を控除するに当たって、相続税額から控除してもなお控除しきれなかった金額があ る場合において、その控除しきれなかった金額(注)に相当する税額は還付されます。還付を受けるた めには相続税の申告書を提出することが要件とされています(相法33の2①④)。 (注) 相法21の8《在外財産に対する贈与税額の控除》の規定の適用を受けた贈与財産に係る贈与税の場合は、 外国税額控除額を控除した残額とされます(相法33の2①)。

第四節 納税の権利・義務の承継

1 特定贈与者よりも先に相続時精算課税適用者が死亡した場合

 相続時精算課税適用者が特定贈与者の死亡以前に死亡した場合は、その相続時精算課税適用者の相 続人(包括受遺者を含みます。)がその相続時精算課税適用者が有していた相続時精算課税の適用を受 けていたことに伴う納税に係る権利又は義務を承継します。ただし、その相続人に特定贈与者がいる 場合は、その特定贈与者はその納税に係る権利又は義務を承継しません(相法21の17①)。

2 受贈者が相続時精算課税選択届出書の提出前に死亡した場合

 受贈者が相続時精算課税の適用を受けることができる第一節1の要件を満たしている場合に、その 受贈者が相続時精算課税選択届出書の提出期限前にその届出書を提出しないで死亡したときは、その 受贈者の相続人(包括受遺者を含み、その贈与者を除きます。以下2において同じ。)は、その相続の 開始があったことを知った日の翌日から10月以内に相続時精算課税選択届出書に一定の書類を添付し て、その受贈者の納税地の所轄税務署に共同して提出することができます(相法21の18①)。  上記により相続時精算課税選択届出書を提出した受贈者の相続人は、受贈者が有することとなる相 続時精算課税の適用を受けることに伴う納税に係る権利又は義務を承継します(相法21の18②)。  なお、相続人が2人以上いる場合には、相続時精算課税選択届出書の提出は、これらの者が一の相 続時精算課税選択届出書に連署して行わなければならず、そのうち1人でも欠けた場合には、相続時 精算課税の適用を受けることはできません(相令5の6③、相基通21の18-2)。

第五節 相続税の申告及び還付等

1 申  告

 被相続人からの贈与により取得した財産で相続時精算課税の適用を受けるものの申告は、相続又は 遺贈の場合と同様です(相法27①)。  特定贈与者から相続又は遺贈により財産を取得しなかった相続時精算課税適用者についても、その

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特定贈与者からの贈与により取得した財産は、その特定贈与者からの相続又は遺贈による取得とみな して申告することとなります。

2 還  付

 相続時精算課税適用者は、相続税の申告書を提出すべき場合のほかに、第三節2の相続税額から控除 しきれなかった贈与税額の還付を受けるための相続税の申告書を提出することができます(相法27③)。

3 贈与税の申告内容の開示

 相続若しくは遺贈又は相続時精算課税の適用を受ける贈与により財産を取得した者は、他の共同相 続人等がある場合には、その被相続人に係る相続税の期限内申告書等の提出に必要となるときに限り、 他の共同相続人等がその被相続人から相続開始前3年以内に取得した財産又は他の共同相続人等がそ の被相続人から取得した相続時精算課税の適用を受けた財産に係る贈与税の申告書に記載された贈与 税の課税価格の合計額について所轄税務署長に開示の請求をすることができます(相法49①)。

第六節 特定の贈与者から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の相続時精

算課税の特例

平成15年1月1日から平成33年12月31日までの間に、贈与者からの贈与により住宅取得等資金を取 得した特定受贈者については贈与者が60歳未満であっても相続時精算課税を選択することができます (措法70の3)。 (1) 贈与者  住宅取得等資金の贈与をした年の1月1日において60歳未満の者とされています(措法70の3①)。 (贈与者が60歳以上であれば、相続時精算課税の年齢要件を満たします。) (2) 特定受贈者  次の要件を満たす者をいいます(措法70の3③一)。 ① 贈与税の無制限納税義務者に該当する個人であること ② 住宅取得等資金の贈与者の直系卑属である推定相続人(孫を含みます。)であること ③ 住宅取得等資金の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者であること (3) 特例が受けられる場合(措法70の3①、③二~五) 特例が受けられる場合 住宅取得等 資金の範囲 新 築 住 宅 の 取 得 等 特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で住宅用家屋の新築(注1)若しくは建築後使用され たことのない住宅用家屋の取得又はこれらの住宅用家屋の新築若 しくは取得とともにするその敷地の用に供されている土地又は土 地の上に存する権利(土地等)の取得(その住宅用家屋の新築に 先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得を 含みます。)をし、同日までにこれらの住宅用家屋を自己の居住の 用に供した場合又は同日後遅滞なく自己の居住の用に供すること が確実であると見込まれる場合 左 記 の 住 宅 用 家 屋 の 新 築 又 は 取 得(これらの住宅 用 家 屋 の 新 築 又 は 取 得 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得 を 含 み ま す。)の対価に充 て る た め の 金 銭 既 存 住 宅 の 取 得   特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で既存住宅用家屋の取得又は既存住宅用家屋の取得 とともにするその敷地の用に供されている土地等の取得をし、同 左 記 の 既 存 住 宅 用 家 屋 の 取 得 ( 既 存 住 宅 用 家

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日までに既存住宅用家屋を自己の居住の用に供した場合又は同日 後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込まれ る場合 屋 の 取 得 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得 を 含 み ま す。)の対価に充 てるための金銭 増 改 築 等 特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で自己の居住の用に供している住宅用家屋につき増 改築等(注2)又はその家屋の増改築等とともにその敷地の用に供 されることとなる土地等の取得をし、同日までに増改築等をした 住宅用家屋を自己の居住の用に供した場合又は同日後遅滞なく自 己の居住の用に供することが確実であると見込まれる場合 左 記 の 所 有 家 屋 の増改築等(増改 築 等 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得を含みます。) の 対 価 に 充 て る た め の 金 銭     (注1) 新築に準ずる状態として、屋根(その骨組みを含みます。)を有し、土地に定着した建造物として認め られる時以後の状態を含みます(措規23の6①)。 (注2) 増改築等の完了に準ずる状態として、増改築部分の屋根(その骨組みを含みます。)を有し、既存の家 屋と一体となって土地に定着した建造物として認められる時以後の状態を含みます(措規23の6②)。 ① 特例の対象とならない住宅取得等資金  特定受贈者の配偶者その他の特定受贈者と特別の関係がある者として次に掲げる者との請負契約その他 の契約に基づき新築若しくは増改築をする場合又は次の者から取得する場合の住宅取得等資金は特例の対 象から除かれています(措法70の3③五、措令40の5⑥)。 イ 特定受贈者の配偶者及び直系血族 ロ 特定受贈者の親族(配偶者及び直系血族を除きます。)でその特定受贈者と生計を一にしているもの ハ 特定受贈者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者及びその者の親 族でその者と生計を一にしているもの ニ 特定受贈者の配偶者及びイ、ロ、ハに掲げる者以外の者で、特定受贈者から受ける金銭その他 の財産によって生計を維持しているもの及びその者の親族でその者と生計を一にしているもの ② 生計を一にする親族が居住の用に供した場合  「居住の用に供した場合」又は「居住の用に供することが確実であると見込まれる場合」には、住 宅用家屋等の新築、取得又は増改築等をした特定受贈者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事 情により、配偶者、扶養親族その他その者と生計を一にする親族(「生計を一にする親族」といいます。) と日常の起居を共にしていない場合において、その者と生計を一にする親族が居住の用に供し、又は 居住の用に供することが確実であると見込まれる場合で、そのやむを得ない事情が解消した後はその 者が共にその住宅用家屋等に居住することとなると認められる場合も該当するものとして、この特例 の適用を受けることができます(措通70の3-1)。 (注) 上記の取扱いは、その者と生計を一にする親族が住宅用家屋等を居住の用に供する前に、そのやむを得 ない事情が解消している場合には、適用がないことに留意してください。 ③ 住宅用家屋の新築若しくは取得とともに取得するその敷地の用に供されている土地等  住宅用家屋の新築若しくは取得とともに取得するその敷地の用に供されている土地等とは、次に掲 げる場合の区分に応じ次に掲げる土地等をいいます(措通70の3-2)。 イ 住宅用家屋の新築の場合 ・家屋の新築請負契約と同時に締結された売買契約若しくは家屋の新築請負契約を締結することを 条件とする売買契約によって取得した土地等 ・家屋を新築する前に取得したその家屋の敷地の用に供されることとなる土地等

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ロ 住宅用家屋の取得の場合  家屋とその敷地を同時に取得する売買契約によって取得したいわゆる建売住宅、分譲マンション の土地等 (注) 贈与により取得した金銭が上記イに該当する土地等の取得の対価に充てられ、住宅用家屋の新築(措置法 規則第23条の6第1項に規定する新築に準ずる状態を含みます。以下(注)において同じです。)の対価に充 てられた金銭がない場合であっても、当該土地等の取得の対価に充てられた金銭は住宅取得等資金に該当し ます。ただし、当該贈与があった日の属する年の翌年の3月15日までに、住宅用家屋の新築をしていない場 合には、当該贈与により取得した金銭については措置法第70条の3第1項の規定の適用はありません。  なお、平成26年度改正により平成26年4月1日以後は、贈与により住宅取得等資金の取得をした特 定受贈者が、その取得をした日の属する年の翌年3月15日(以下、「取得期限」といいます。)までにそ の住宅取得等資金の全額を建築後使用されたことのある住宅用家屋(耐震基準又は経過年数基準に適 合するもの以外のものに限ります。)で一定のもの(以下、「要耐震改修住宅用家屋」といいます。)の 取得のための対価に充てて当該要耐震改修住宅用家屋の取得をした場合において、その要耐震改修住 宅用家屋の取得の日(引渡しの日)までに耐震改修を行うことにつき建築物の耐震改修の促進に関す る法律第17条第1項の申請等をし、かつ、取得期限までに耐震改修によりその要耐震改修住宅用家屋 が耐震基準に適合することとなったことにつき証明がされたときは、その要耐震改修住宅用家屋の取 得は既存住宅用家屋の取得と、その要耐震改修住宅用家屋は既存住宅用家屋とそれぞれみなして、特 例の適用を受けることができることとなりました(措法70の3⑦ 他)。 (4) 住宅用家屋及び増改築等の要件 区  分 要        件 1.新築若し くは建築後 使用された ことのない 住宅用家屋 ① 特定受贈者の居住の用に供する家屋でその床面積の2分の1以上に相当す る部分が専ら居住の用に供されるもの(居住の用に供する家屋が2以上ある場 合は、主として居住の用に供すると認められる一の家屋に限ります。)(措令40 の5①) ② 床面積が50㎡以上(区分所有建物である場合には、その区分所有する部分の      措法70の3 ③二、措令 40の5①       床面積が50㎡以上)であるもの(措令40の5①) 2.既存住宅 等家屋 ( 建 築 後 使 用 さ れ た こ と の あ る 住 宅 用 家 屋 ) ① 1.の①及び②に該当するものであること(措令40の5①) ② その家屋が次のいずれかの要件を満たすものであること  (イ) その家屋がその取得の日以前20年以内(耐火建築物である場合は、25年 以内)に建築されたものであること  (ロ) その家屋が、建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は国土交 通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合す 日 本 国 内 の       措 法 7 0 の 3③三、措 令 4 0 の 5 ②③         るものであること ③ 上記の①のうちの床面積要件及び②の要件に該当するものであることにつ き、贈与税の申告書に添付するその家屋の登記事項証明書及び②(ロ)の要件に 該当することを明らかにする書類で国土交通大臣が財務大臣と協議して定め るものにより証明がされたものであること(措令40の5②③、措規23の6④) (注) ②の耐火建築物とは、登記簿に記録された家屋の構造が鉄骨造、鉄筋コンクリー ト造、鉄骨鉄筋コンクリート造及び建物の主たる部分の構成材料が石造、れんが造、 コンクリートブロック造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート 造である建物をいいます(措令40の5②、措規23の6③)。

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3.住宅用家 屋の増改築 等 ① 特定受贈者が所有し、居住の用に供している家屋(その者が主として居住の 用に供すると認められるもの)につき行う⑤に掲げる増改築等の工事で、工事 費用が100万円以上であるもの      措法70の3 ③四、措令 40の5④⑤      ② 工事をした家屋に居住用以外の部分がある場合は、居住用部分の工事費用が 全体の工事費用の2分の1以上であること ③ 工事をした家屋が特定受贈者の居住の用に供されるものでその床面積の2 分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること ④ 増改築等後の床面積が1.の②に該当するものであること ⑤ 増改築等の工事は、次に掲げる工事で、その工事に該当するものであること が証明されたもの 【戸建住宅】 イ 増築、改築、建築基準法第2条第14号に規定する大規模の修繕及び同条第 15号に規定する大規模の模様替 ロ 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関及び廊下の一 室の床又は壁の全部について行う修繕又は模様替 ハ 建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は地震に対する安全性 に係る基準に適合させるための修繕又は模様替 ニ 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適 合させるための修繕又は模様替 ホ エネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替 ヘ 給水管、排水管又は雨水の浸入を防止する部分(住宅の品質確保の促進等 に関する法律施行令第5条第2項に規定する雨水の浸入を防止する部分を いいます。)に係る修繕又は模様替(瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保 証保険契約が締結されているものに限ります。) ト エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋、大規模な地震に 対する安全性を有する住宅用の家屋又は高齢者等が自立した日常生活を営 むのに特に必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋としての基 準に適合させるための修繕又は模様替 【区分所有建築物】 イ 建築基準法第2条第5号に規定する主要構造部である床及び最下階の床 の過半又は主要構造部である階段の過半について行う修繕又は模様替 ロ 間仕切壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替で間仕 切壁の一部について位置の変更を伴うもの ハ 主要構造部である壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模 様替で壁の過半について遮音又は熱の損失の防止のための性能を向上させ るもの ニ 【戸建住宅】のロ~ト (5) 添付書類  特例の適用を受けるためには、贈与税の申告書に次の書類の添付が必要です(相令5②、相規11①、 平27改相規附2②)。 添 付 書 類 ① 相続時精算課税選択届出書

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② 受贈者の戸籍の謄本又は抄本その他の書類で、次の内容を証する書類 イ 受贈者の氏名、生年月日 ロ 受贈者が贈与者の推定相続人(孫を含みます。)であること ③ 受贈者の戸籍の附票の写しその他の書類で、受贈者が20歳に達した時以後の住所又は居所を証 する書類(受贈者の平成15年1月1日以後の住所又は居所を証する書類でも差し支えありませ ん。) ④ 贈与者の住民票の写しその他の書類で、贈与者の氏名、生年月日を証する書類 ⑤ 贈与者の平成15年1月1日以後の住所又は居所を証する書類 ⑥ 住宅取得等のための金銭の贈与を受けた日の属する年分のその贈与者に係る贈与税の額の計 算に関する明細書(「申告書第二表(相続時精算課税の計算明細書)」に必要事項を記入します。) (*平成27年1月1日において20歳未満である者が、平成28年1月1日以後に贈与により取得する財産 に係る贈与税については、上表の③は削除されます。)  また、上記の書類のほか、次の区分に応じ、それぞれ次の書類等が必要となります(措規23の6④ ⑤~⑨・抄録)。 ① 新築又は取得の場合 A 住宅取得等資金の贈与を受けた年(以下「贈与年」といいます。)の翌年の3月15日までに住宅用 家屋の新築又は取得をして居住した人  ⇒次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 自己の配偶者、親族など特別の関係がある人以外の人から住宅用家屋(その敷地の用に供さ れている土地等を取得する場合は、その土地等を含みます。)の新築又は取得をしたことを 明らかにする書類 (注) 上記の内容が登記事項証明書等で明らかになる場合は、登記事項証明書等で差し支えありません。 ② 新築又は取得をした住宅用家屋に関する登記事項証明書(取得した住宅用家屋が建築後使用 されたことのある家屋で、登記事項証明書によって床面積が明らかでないときには、これを 明らかにする書類も必要です。) (注) 贈与を受けた住宅取得等のための金銭によりその住宅用家屋の敷地の用に供されている土地等を 取得するときには、その「土地等に関する登記事項証明書」も併せて提出する必要があります。 ③ 取得した家屋が(4)の2.の②の(ロ)のみに該当する場合には、次に掲げるいずれかの書類 イ 耐震基準適合証明書 (注) その家屋の取得の日前2年以内にその証明のための家屋の調査が終了したものに限ります。 ロ 建設住宅性能評価書の写し (注) その家屋の取得の日前2年以内に評価されたもので、耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)に係る 評価が等級1、等級2又は等級3であるものに限ります。 ハ 既存住宅売買瑕疵担保責任保険契約が締結されていることを証する書類 (注) その家屋の取得の日前2年以内に締結されたものに限ります。 B 贈与年の翌年の3月15日までに住宅用家屋の新築又は取得をしたが、居住していない人  ⇒Aの表の①から③までの書類のほか、次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 住宅用家屋の新築又は取得後直ちに居住の用に供することができない事情及び居住の用に

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供する予定時期を記載した書類 ② 住宅用家屋を遅滞なく居住の用に供することを約する書類 C 贈与年の翌年の3月15日までに住宅用家屋の新築に係る工事が完了していない人  ⇒Aの表の①の書類のほか、次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 住宅用家屋の新築の工事の請負契約書その他の書類でその家屋が住宅用家屋に該当するこ と及び床面積を明らかにするもの又はその写し ② 住宅用家屋の新築工事の状態が屋根(その骨組みを含みます。)を有し、土地に定着した建 造物と認められる時以後の状態にあることを証するこの工事を請け負った建設業者等の書 類で、この工事の完了予定年月日の記載があるもの ③ 住宅用家屋を遅滞なく居住の用に供すること及び居住の用に供したときには遅滞なくその 家屋に関する登記事項証明書を所轄税務署長に提出することを約する書類で、居住の用に供 する予定時期の記載のあるもの (注) 住宅用家屋を居住の用に供したときには、遅滞なく登記事項証明書を提出する必要があります。    なお、贈与を受けた住宅取得等のための金銭によりその住宅用家屋の敷地の用に供されている土 地等を取得するときには、その「土地等に関する登記事項証明書」も併せて提出する必要がありま す。 ② 増改築等の場合 A 贈与年の翌年の3月15日までに住宅用の家屋の増改築等をして居住した人  ⇒次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 自己の配偶者、親族など特別の関係がある人以外の人から増改築等(増改築等とともにする その敷地の用に供されることとなる土地等の取得を含みます。)をしたことを明らかにする 書類 ② 居住の用に供している家屋の増改築等に係る工事が、次に掲げるいずれかの工事に該当する ものであることを証する書類等 イ その工事が増築、改築、建築基準法第2条第14号に規定する大規模の修繕又は同条第15 号に規定する大規模の模様替である場合には、建築主事から交付を受けた建築基準法第6 条第1項に規定する確認済証の写し、建築主事等から交付を受けた建築基準法第7条第5 項に規定する検査済証の写し又は建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関又は 住宅瑕疵担保責任保険法人(以下「建築士等」といいます。)から交付を受けた増改築等 工事証明書 ロ その工事が区分所有建物について行う次に掲げるいずれかの修繕又は模様替である場 合には、建築士等から交付を受けた増改築等工事証明書 ⅰ その区分所有する部分の主要構造部である床及び最下階の床の過半又は主要構造部 である階段の過半について行う修繕又は模様替 ⅱ その区分所有する部分の間仕切壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は 模様替(その間仕切壁の一部について位置の変更を伴うものに限ります。) ⅲ その区分所有する部分の主要構造部である壁の室内に面する部分の過半について行 う修繕又は模様替(その修繕又は模様替に係る壁の過半について遮音又は熱の損失の防

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止のための性能を向上させるものに限ります。) ハ その工事が家屋(区分所有建物については受贈者が区分所有する部分に限ります。)の うち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関、廊下の一室の床又は壁の全部につ いて行う修繕又は模様替である場合には、建築士等から交付を受けた増改築等工事証明書 ニ その工事が家屋について行う次の規定又は基準に適合させるための修繕又は模様替であ る場合には、建築士等から交付を受けた増改築等工事証明書 ⅰ 建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定 ⅱ 地震に対する安全上耐震関係規定に準ずるものとして国土交通大臣が定める基準 ホ 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適合させるため の修繕又は模様替である場合には、建築士等から受けた増改築等工事証明書 ヘ エネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替である場合には、建築士等から受け た増改築等工事証明書 ト 給水管、排水管又は雨水の浸入を防止する部分に係る修繕又は模様替である場合には、 建築士等から受けた増改築等工事証明書及びリフォーム工事瑕疵担保責任保険契約が締 結されていることを証する書類 チ エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋、大規模な地震に対する安全性 を有する住宅用の家屋又は高齢者等が自立した日常生活を営むのに特に必要な構造及び 設備の基準に適合する住宅用の家屋としての基準に適合させるための修繕又は模様替で ある場合には、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関又は住宅瑕疵担保責任保険法人 から受けた増改築等工事証明書 ③ 増改築等家屋に関する登記事項証明書 (登記事項証明書によって床面積が明らかでないときには、それを明らかにする書類も必要 です。) (注) 贈与を受けた増改築等のための金銭によりその増改築等の敷地の用に供されることとなる土地等 を取得する場合には、その「土地等に関する登記事項証明書」も併せて提出する必要があります。 ④ 増改築等家屋の増改築等に係る工事の請負契約書その他の書類で、その増改築等をした年月 日並びにその増改築等に係る工事に要した費用の額及びその明細を明らかにするもの又は その写し B 贈与年の翌年の3月15日までに住宅用の家屋の増改築等が完了したが、居住していない人  ⇒Aの表の①から④までの書類のほか、次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 増改築等後直ちにその増改築等をした家屋(「増改築等家屋」といいます。)を居住の用に供 することができない事情及び居住の用に供する予定時期を記載した書類 ② 増改築等家屋を遅滞なく居住の用に供することを約する書類 C 贈与年の翌年の3月15日までに住宅用の家屋の増改築等が完了していない人  ⇒Aの表の①の書類のほか、次の表に掲げる書類 添 付 書 類 ① 工事の請負契約書その他の書類又はその写しで、増改築等をしている家屋が(4)の3.の③ ④に該当することとなることを明らかにするもの ② 増改築等をしている家屋の増改築等に係る工事の状態が、増築又は改築部分の屋根(その骨

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組みを含みます。)を有し、既存の家屋と一体となって土地に定着した建造物と認められる 時以後の状態にあることを証するこの工事を請け負った建設業者等の書類で、この工事の完 了予定年月日の記載があるもの ③ 増改築等に係る工事が完了したときは遅滞なくAの表の②から④までの書類を所轄税務署 長に提出することを約する書類 (注) 増改築等に係る工事が完了したときは遅滞なくAの表の②から④までの書類を提出する必要 があります。 (6) 災害対応 本節の特例について、災害(注)により居住用家屋が滅失をした場合や災害に基因するやむを得ない 事情により居住用家屋を期限までに居住の用に供せない場合などについて、次の措置が講じられ、平 成29年1月1日以後に贈与により取得をする住宅取得等資金に係る贈与税について適用されます。 (平29改法附88⑦)。 (注) 「災害」とは、震災、風水害、火災、冷害、雪害、干害、落雷、噴火その他の自然現象の異変による災害 及び鉱害、火薬類の爆発その他の人為による異常な災害並びに害虫、害獣その他の生物による異常な災害を いいます(以下同じ。)(措令40の4の2⑨)。 ① 災害により住宅が滅失した場合の居住要件の免除  住宅取得等資金に係る贈与税の特例は、贈与の年の翌年3月15日までに住宅を新築等し、同年12月 31日までにその住宅で居住することが必要とされていますが、次に掲げる場合に該当するときは、こ の居住要件は免除されます(措法70の3⑧⑨)。 イ 贈与税の申告後に被災した場合 次のいずれかに該当するとき (イ) 特定受贈者が住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をしてそ の特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年3月15日後遅滞なく これらの住宅用家屋をその特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれることに より特例の適用を受けた場合において、これらの住宅用家屋が災害により滅失(通常の修繕によ っては原状回復が困難な損壊を含みます。以下同じ。)をしたことによってその居住の用に供する ことができなくなったとき (ロ) 特定受贈者が既存住宅用家屋をその特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日 の属する年の翌年3月15日後遅滞なくその特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見 込まれることにより特例の適用を受けた場合において、その既存住宅用家屋が災害により滅失を したことによってその居住の用に供することができなくなったとき (ハ) 特定受贈者が増改築等をした住宅用の家屋をその特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の 取得をした日の属する年の翌年3月15日後遅滞なくその特定受贈者の居住の用に供することが確 実であると見込まれることにより特例の適用を受けた場合において、その住宅用の家屋が災害に より滅失をしたことによってその居住の用に供することができなくなったとき ロ 贈与税の申告前に被災した場合 特例の適用期間内にその年1月1日において60歳未満の者からの贈与により金銭の取得をした個人 が、その金銭を住宅用の家屋(要耐震改修住宅用家屋を含みます。以下同じ。)の新築若しくは取得又 は増築の対価に充ててその贈与により金銭の取得をした日の属する年の翌年3月15日までに新築若し くは取得又は増築をした場合において、その新築若しくは取得又は増築をした住宅用の家屋が災害に よって滅失をしたことにより同日までにその居住の用に供することができなくなったとき ② 贈与税の申告後に被災した場合における居住期限の延長  住宅取得等資金について特例の適用を受けた特定受贈者が、贈与により住宅取得等資金の取得をし た日の属する年の翌年3月15日後において、次に掲げる場合に該当するときには、新築等をした住宅

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の居住期限が、贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年12月31日から1年延長さ れます(措法70の3⑩)。 イ 特定受贈者が住宅用家屋の新築又は建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をしてその特 定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属する年の翌年3月15日後遅滞なくこれら の住宅用家屋をその特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれることにより特例 の適用を受けた場合において、災害に基因するやむを得ない事情によりこれらの住宅用家屋を同年 12月31日までにその特定受贈者の居住の用に供することができなかったとき ロ 特定受贈者が既存住宅用家屋をその特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得をした日の属 する年の翌年3月15日後遅滞なくその特定受贈者の居住の用に供することが確実であると見込まれ ることにより特例の適用を受けた場合において、災害に基因するやむを得ない事情によりその既存 住宅用家屋を同年12月31日までにその特定受贈者の居住の用に供することができなかったとき ハ 特定受贈者が増改築等をした住宅用の家屋をその特定受贈者が贈与により住宅取得等資金の取得 をした日の属する年の翌年3月15日後遅滞なくその特定受贈者の居住の用に供することが確実であ ると見込まれることにより特例の適用を受けた場合において、災害に基因するやむを得ない事情に よりその住宅用の家屋を同年12月31日までにその特定受贈者の居住の用に供することができなかっ たとき ③ 住宅の取得前に被災した場合の取得期限の延長 特例の適用期間内にその年1月1日において60歳未満の者からの贈与により金銭の取得をした個人 が、その金銭を住宅用の家屋の新築若しくは取得又は増築の対価に充ててその新築若しくは取得又は 増築をした場合において、災害に基因するやむを得ない事情によりその贈与により金銭の取得をした 日の属する年の翌年3月15日までにその新築若しくは取得又は増築ができなかったときは、この期限 が1年延長されます(措法70の3⑪)。

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第七節 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課

税制度

平成24年1月1日から平成33年12月31日までの間にその直系尊属からの贈与により住宅取得等資金 の取得をした特定受贈者については、贈与により取得をした住宅取得等資金のうち住宅資金非課税限 度額までの金額(既にこの特例の適用を受けて贈与税の課税価格に算入しなかった金額がある場合に は、その算入しなかった金額を控除した残額)までの金額又は特別住宅資金非課税限度額(既にこの 特例の適用を受けて贈与税の課税価格に算入しなかった金額がある場合〔平成31年3月31日までに住 宅用の家屋の新築、取得又は増改築等に係る契約を締結してこの特例の適用を受けた場合を除きま す。〕には、その算入しなかった金額を控除した残額)までの金額(平成31年4月1日以後に住宅用の 家屋の新築、取得又は増改築等に係る契約を締結してこの特例の適用を受ける場合には、これらの金 額のうちいずれか多い金額)については、贈与税の課税価格に算入されません(措法70の2)。 〈非課税限度額〉 ① 住宅用家屋の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合 住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間 省エネ等住宅 左記以外の住宅 平成31年4月1日~平成32年3月31日 3,000万円 2,500万円 平成32年4月1日~平成33年3月31日 1,500万円 1,000万円 平成33年4月1日~平成33年12月31日 1,200万円  700万円 ② 上記①以外の場合 住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間 省エネ等住宅 左記以外の住宅 ~平成27年12月31日 1,500万円 1,000万円 平成28年1月1日~平成32年3月31日 1,200万円 700万円 平成32年4月1日~平成33年3月31日 1,000万円 500万円 平成33年4月1日~平成33年12月31日 800万円  300万円 (注1) 上記の「省エネ等住宅」とは、省エネ等基準(断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4 以上相当であること(平成27年3月31日以前は省エネルギー対策等級4相当であること)、耐震等級2以 上若しくは免震建築物であること又は高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であることをいいます。) に適合する住宅用の家屋であることにつき、証明書などを贈与税の申告書に添付することにより証明がさ れたものをいいます。 (注2) 贈与を受ける人が東日本大震災の被災者の場合には、住宅用家屋の取得等に係る契約の締結期間が平成 33年12月31日までの間、省エネ等住宅は1,500万円、左記以外の住宅は1,000万円です。ただし、住宅用家 屋の取得等に係る対価の額又は費用の額に含まれる消費税等の税率が10%である場合、契約期間が平成31 年4月1日~平成32年3月31日までの非課税枠については、省エネ等住宅は3,000万円、左記以外の住宅 は2,500万円です。 (1) 特定受贈者  次の要件を満たす者をいいます(措法70の2②一)。 ① 贈与税の無制限納税義務者に該当する個人であること ② 住宅取得等資金の贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の者であって、その年の合計所得 金額が2,000万円以下であること

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(2) 直系尊属の範囲  直系尊属には、特定受贈者の養親及びその養親の直系尊属は含まれますが、例えば、次に掲げるも のは含まれません(措通70の2-1)。 ① 特定受贈者の配偶者の直系尊属(民法第727条《縁組による親族関係の発生》に規定する親族関係 がある場合を除きます。②において同じ。) ② 特定受贈者の父母が養子の縁組による養子となっている場合において、特定受贈者がその養子の 縁組前に出生した子である場合のその父母の養親及びその養親の直系尊属 ③ 特定受贈者が民法第817条の2第1項《特別養子縁組の成立》に規定する特別養子縁組による養子 である場合のその実方の父母及び実方の直系尊属 (注) 養親及びその養親の直系尊属から住宅取得等資金を贈与により取得した場合において、その贈与の時に 民法第727条に規定する親族関係がないときは、この特例を適用することはできません。 (3) 特例が受けられる場合(措法70の2①、②五) 特例が受けられる場合 住宅取得等 資金の範囲 新 築 住 宅 の 取 得 等 特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で住宅用家屋の新築(注1)若しくは建築後使用され たことのない住宅用家屋の取得又はこれらの住宅用家屋の新築若 しくは取得とともにするその敷地の用に供されている土地又は土 地の上に存する権利(土地等)の取得(その住宅用家屋の新築に 先行してするその敷地の用に供されることとなる土地等の取得を 含みます。)をし、同日までにこれらの住宅用家屋を自己の居住の 用に供した場合、又は同日後遅滞なく自己の居住の用に供するこ とが確実であると見込まれる場合(その住宅用家屋に係る契約を 平成33年12月31日までに締結している場合に限ります。) 左 記 の 住 宅 用 家 屋 の 新 築 又 は 取 得(これらの住宅 用 家 屋 の 新 築 又 は 取 得 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得 を 含 み ま す。)の対価に充 て る た め の 金 銭 既 存 住 宅 の 取 得   特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で既存住宅用家屋の取得又は既存住宅用家屋の取得 とともにするその敷地の用に供されている土地等の取得をし、同 日までに既存住宅用家屋を自己の居住の用に供した場合、又は同 日後遅滞なく自己の居住の用に供することが確実であると見込ま れる場合(その住宅用家屋に係る契約を平成33年12月31日までに 締結している場合に限ります。) 左 記 の 既 存 住 宅 用 家 屋 の 取 得 ( 既 存 住 宅 用 家 屋 の 取 得 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得 を 含 み ま す。)の対価に充 てるための金銭 増 改 築 等 特定受贈者が贈与を受けた年の翌年3月15日までにその住宅取得 等資金の全額で自己の居住の用に供している住宅用家屋につき増 改築等(注2)又はその家屋の増改築等とともにその敷地の用に供 されることとなる土地等の取得をし、同日までに増改築等をした 住宅用家屋を自己の居住の用に供した場合、又は同日後遅滞なく 自己の居住の用に供することが確実であると見込まれる場合(そ の住宅用家屋に係る契約を平成33年12月31日までに締結している 場合に限ります。) 左 記 の 所 有 家 屋 の増改築等(増改 築 等 と と も に す る そ の 敷 地 の 取 得を含みます。) の 対 価 に 充 て る た め の 金 銭     (注1) 新築に準ずる状態として、屋根(その骨組みを含みます。)を有し、土地に定着した建造物として認め られる時以後の状態を含みます(措規23の5の2①)。 (注2) 増改築等の完了に準ずる状態として、増改築部分の屋根(その骨組みを含みます。)を有し、既存の家

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屋と一体となって土地に定着した建造物として認められる時以後の状態を含みます(措規23の5の2②)。 ① 特例の対象とならない住宅取得等資金  特定受贈者の配偶者その他の特定受贈者と特別の関係がある者として次に掲げる者との請負契約その他 の契約に基づき新築若しくは増改築をする場合又は次の者から取得する場合の住宅取得等資金は特例の対 象から除かれています(措法70の2②五、措令40の4の2⑥)。 イ 特定受贈者の配偶者及び直系血族 ロ 特定受贈者の親族(配偶者及び直系血族を除きます。)でその特定受贈者と生計を一にしているもの ハ 特定受贈者と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者及びその者の親 族でその者と生計を一にしているもの ニ 特定受贈者の配偶者及びイ、ロ、ハに掲げる者以外の者で、特定受贈者から受ける金銭その他 の財産によって生計を維持しているもの及びその者の親族でその者と生計を一にしているもの ② 生計を一にする親族が居住の用に供した場合  「居住の用に供した場合」又は「居住の用に供することが確実であると見込まれる場合」には、住 宅用家屋等の新築、取得又は増改築等をした特定受贈者が、転勤、転地療養その他のやむを得ない事 情により、配偶者、扶養親族その他その者と生計を一にする親族(「生計を一にする親族」といいます。) と日常の起居を共にしていない場合において、その者と生計を一にする親族が居住の用に供し、又は 居住の用に供することが確実であると見込まれる場合で、そのやむを得ない事情が解消した後はその 者が共にその住宅用家屋等に居住することとなると認められる場合も該当するものとして、この特例 の適用を受けることができます(措通70の2-2)。 (注) 上記の取扱いは、その者と生計を一にする親族が住宅用家屋等を居住の用に供する前に、そのやむを得 ない事情が解消している場合には、適用がないことに留意してください。 ③ 住宅用家屋の新築若しくは取得とともに取得するその敷地の用に供されている土地等  住宅用家屋の新築若しくは取得とともに取得するその敷地の用に供されている土地等とは、次に掲 げる場合の区分に応じ次に掲げる土地等をいいます(措通70の2-3)。 イ 住宅用家屋の新築の場合 ・家屋の新築請負契約と同時に締結された売買契約若しくは家屋の新築請負契約を締結することを 条件とする売買契約によって取得した土地等 ・家屋を新築する前に取得したその家屋の敷地の用に供されることとなる土地等 ロ 住宅用家屋の取得の場合  家屋とその敷地を同時に取得する売買契約によって取得したいわゆる建売住宅、分譲マンション の土地等 (注) 贈与により取得した金銭が上記イに該当する土地等の取得の対価に充てられ、住宅用家屋の新築(措置法 規則第23条の5の2第1項に規定する新築に準ずる状態を含みます。以下(注)において同じです。)の対価 に充てられた金銭がない場合であっても、当該土地等の取得の対価に充てられた金銭は住宅取得等資金に該 当します。ただし、当該贈与があった日の属する年の翌年の3月15日までに、住宅用家屋の新築をしていな い場合には、当該贈与により取得した金銭については措置法第70条の2第1項の規定の適用はありません。  なお、平成26年度改正により平成26年4月1日以後は、贈与により住宅取得等資金の取得をした特定 受贈者が、その取得をした日の属する年の翌年3月15日(以下、「取得期限」といいます。)までにその 住宅取得等資金の全額を建築後使用されたことのある住宅用家屋(耐震基準又は経過年数基準に適合す るもの以外のものに限ります。)で一定のもの(以下、「要耐震改修住宅用家屋」といいます。)の取得の ための対価に充てて当該要耐震改修住宅用家屋の取得をした場合において、その要耐震改修住宅用家屋 の取得の日(引渡しの日)までに耐震改修を行うことにつき建築物の耐震改修の促進に関する法律第17 条第1項の申請等をし、かつ、取得期限までに耐震改修によりその要耐震改修住宅用家屋が耐震基準に

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適合することとなったことにつき証明がされたときは、その要耐震改修住宅用家屋の取得は既存住宅用 家屋の取得と、その要耐震改修住宅用家屋は既存住宅用家屋とそれぞれみなして、特例の適用を受ける ことができることとなりました(措法70の2⑦ 他)。 (4) 住宅用家屋及び増改築等の要件 区  分 要        件 1.新築若し くは建築後 使用された ① 特定受贈者の居住の用に供する家屋でその床面積の2分の1以上に相当す る部分が専ら居住の用に供されるもの(居住の用に供する家屋が2以上ある場 合は、主として居住の用に供すると認められる一の家屋に限ります。)(措令40  ことのない 住宅用家屋  の4の2①) ② 床面積が240㎡以下で、かつ、50㎡以上(区分所有建物である場合には、そ       措法70の2 ②二、措令 4 0 の 4 の 2①        の区分所有する部分の床面積が240㎡以下で、かつ、50㎡以上)であるもの(措 令40の4の2①) 日 本 国 内 の 2.既存住宅 等家屋 ( 建 築 後 使 用 さ れ た こ ① 1.の①及び②に該当するものであること(措令40の4の2①) ② その家屋が次のいずれかの要件を満たすものであること  (イ) その家屋がその取得の日以前20年以内(耐火建築物である場合は、25年 以内)に建築されたものであること と の あ る 住 宅 用 家 屋 )  (ロ) その家屋が、建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は国土交 通大臣が財務大臣と協議して定める地震に対する安全性に係る基準に適合す       措 法 7 0 の 2②三、措 令 4 0 の 4 の2②③         るものであること ③ 上記の①のうちの床面積要件及び②の要件に該当するものであることにつ き、贈与税の申告書に添付するその家屋の登記事項証明書及び②(ロ)の要件に 該当することを明らかにする書類で国土交通大臣が財務大臣と協議して定め るものにより証明がされたものであること(措令40の4の2②③、措規23の5 の2④) 3.住宅用家 屋の増改築 等 ① 特定受贈者が所有し、居住の用に供している家屋(その者が主として居住の 用に供すると認められるもの)につき行う⑤に掲げる増改築等の工事で、工事 費用が100万円以上であるもの       措法70の2 ②四、措令 40の4の2 ④⑤       ② 工事をした家屋に居住用以外の部分がある場合は、居住用部分の工事費用が 全体の工事費用の2分の1以上であること ③ 工事をした家屋が特定受贈者の居住の用に供されるものでその床面積の2 分の1以上に相当する部分が専ら居住の用に供されるものであること ④ 増改築等後の床面積が1.の②に該当するものであること ⑤ 増改築等の工事は、次に掲げる工事で、その工事に該当するものであること が証明されたもの 【戸建住宅】 イ 増築、改築、建築基準法第2条第14号に規定する大規模の修繕及び同条第 15号に規定する大規模の模様替 ロ 家屋のうち居室、調理室、浴室、便所、洗面所、納戸、玄関及び廊下の一 室の床又は壁の全部について行う修繕又は模様替 ハ 建築基準法施行令第3章及び第5章の4の規定又は地震に対する安全性

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に係る基準に適合させるための修繕又は模様替 ニ 高齢者等が自立した日常生活を営むのに必要な構造及び設備の基準に適 合させるための修繕又は模様替 ホ エネルギーの使用の合理化に資する修繕又は模様替 ヘ 給水管、排水管又は雨水の浸入を防止する部分(住宅の品質確保の促進等 に関する法律施行令第5条第2項に規定する雨水の浸入を防止する部分を いいます。)に係る修繕又は模様替(瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保 証保険契約が締結されているものに限ります。) ト エネルギーの使用の合理化に著しく資する住宅用の家屋、大規模な地震に 対する安全性を有する住宅用の家屋又は高齢者等が自立した日常生活を営 むのに特に必要な構造及び設備の基準に適合する住宅用の家屋としての基 準に適合させるための修繕又は模様替 【区分所有建築物】 イ 建築基準法第2条第5号に規定する主要構造部である床及び最下階の床 の過半又は主要構造部である階段の過半について行う修繕又は模様替 ロ 間仕切壁等の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模様替で間 仕切壁の一部について位置の変更を伴うもの ハ 主要構造部である壁の室内に面する部分の過半について行う修繕又は模 様替で壁の過半について遮音又は熱の損失の防止のための性能を向上させ るもの ニ 【戸建住宅】のロ~ト (5) 添付書類  特例の適用を受けるためには、贈与税の申告書に次の書類等の添付が必要です(措規23の5の2④ ⑤⑩・抄録)。 添 付 書 類 ① 住宅取得等のための金銭の贈与を受けた日の属する年分のその贈与者に係る贈与税の額の計 算に関する明細書(「申告書第一表の二(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)」に必要事項 を記入する必要があります。) ② 受贈者の戸籍の謄本その他の書類で、次の内容を証する書類 イ 受贈者の氏名、生年月日 ロ 贈与者が受贈者の直系尊属に該当すること ③ 住宅取得等のための金銭の贈与を受けた日の属する年分の所得税に係る合計所得金額を明ら かにする書類 (所得税の確定申告書を提出した人は、その提出した年月日及び税務署名を「申告書第一表の 二」に記入します。記入した場合には、別途「合計所得金額を明らかにする書類」を提出する 必要はありません。) ④ 住宅用家屋の新築又は増改築等に係る工事の請負契約書の写しや売買契約書の写しなど、新 築、取得又は増改築等に係る契約の締結をした日を明らかにする書類 ⑤ 第六節の(5)の①又は②に掲げる書類 (6) 省エネ等住宅の要件 省エネ等住宅とは、省エネ等基準(断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4以上相

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