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専門職養成における姿勢と実習指導体制 実習委員長 大谷 誠英

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Academic year: 2021

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専門職養成における姿勢と実習指導体制

実習委員長 大谷 誠英

本学では幼児教育学科として、幼稚園教諭免許ならびに保育士資格を付与している。2 年間の就学期間でほとんどの学生がこれら2つの資格を手にして卒業していく。

そして、専門職としての資格を得るために必要不可欠なものが実習である。幼稚園教諭 の資格には2回、保育士資格には3回の実習が課せられており、学生は2年間で計5回の 実習を経験する。本学ではそれぞれの実習に専門知識を有する教員を配置し、さらに担当 教員による実習委員会を組織し学生の指導にあたっている。

また、実習実施基準を定め、単位修得状況や頭髪・服装といった実習生に相応しい資質 を有する場合にのみ実習を許可している。

本学のこうした姿勢には、専門職となった学生らが関わる「他者(支援・関わりを必要 とする人々)」の存在を常に意識しているためである。他者とは、幼稚園や保育所では就学 前までの幼児であり、彼らの重要な発達に関わっていくことになる。また、福祉施設では 18歳までの児童や障害をもつ人々が対象となり彼らの人生に関わっていくことになる。

そのため、専門職を養成することは単に「なりたい」といった学生の希望を叶えること ではない。仮に、学生の希望のみを叶えるような養成は、専門職としての根本を揺るがす。

なぜなら、専門職は「他者」の存在があるから規定されるものである。つまり、他者が専 門職としての自分を必要とすることで存在価値が生まれるのであり、専門職を他者の存在 無しに語ることはできない。

こうした原則に立てば、専門職の養成が学生の希望だけで成立しないことは明白である。

専門職の養成とは養成機関としての大学と学生の関係だけではなく、実際に関わる他者と の3者関係によって成立するのである。

本学では、こうした原則に基づき専門職を目指す学生の希望だけではなく、将来学生が 関わる「他者」の存在も視野に入れ、養成機関としての責任ある指導を行っている。その ため、本学における実習指導は他者にとって有益な専門職を育てることに重点がおかれて おり、時には学生の希望が叶わない場合もある。つまり、先述したように他者が専門職で ある自己を規定する以上、他者にとって存在価値が見いだせない学生を専門職として現場 に送り出すわけにはいかないのである。

以上のように、本学の実習指導は学生にとってハードルの高いものであることは確かで ある。しかし、専門職であるならば自己の希望を優先するのではなく、他者にとっての価 値を優先する姿勢が求められる。

実習を引き受けていただく現場の専門職の方々には、こうした本学の姿勢をご理解いた だき引き続きご指導を頂きたい。

参照

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