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発達障害児のファミリーケースワーク 一 一 家 族 療 法 的 ア プ ロ … チ 一 一

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一 一 家 族 療 法 的 ア プ ロ … チ 一 一

The family casework of developmental disorders 

‑Family therapeutic approach‑

Tsutomu Yasuda 

1. 問 題 2. 症 例

樺害児に対する療育活動は,基本的には,揮害を持 受付時(1982年3月) 4蹴 8カ丹の女児。主訴は言 つ子供の発達を保障する過程として行われる。其体的 葉の溜れがあり,対人関係がうまくもてないことであ に拭,障害そのものに焦点を当て,障害を軽減し,発 る。

連を{是すための援助過程として取り組まれる。その場 く 生 育 際 >

合,家族に対して前向ぎに子脊てや療腎をしていける 第二子として出生。正常分娩で3700グラムで、あるの ような麗盟や考え方を提示していくことが重要であ 身体的掛覇の発達では,普のすわりが3カ月,這うこ る。 とが11カ月,つかまり立ちが14カ月,始歩が1

きて,そのような緩助過程の中で特に問題となって 6カ月である。また,言語・社会的側期では, ‑5  くるのが,障害児の発達基盤としての養育環境の問賄, カ月にはあやすと笑うということが見られた。初語が 特に,主要な発建基盤である家織の問題である。すな 10カ月(パパ,ママ,ブープー),二語文が19カ丹 わち,親,特

ι

,母親が障帯児の関わりにすべてをか (おかあちゃんおやすみなさしうである。身辺の岳立 げてしまうあまり,家族企捧の問賜,家族構成員開の に関しては,おむつを外したのが19カ月,衣販の 関係やそれぞれの活動が荘、れがちとなり,各家族構成 着践が26カ月である。離乳は1歳である。

員の間tこ乾臓が生まれ,結果として,発達幕盤として 両親譲轍のために,生後3カ月から家護保背室に過 の獲育環境を歪めることになるく例えば,勉の子供の い, 19カ丹から保育関に通う。 26;:1J月ごろに,

情緒的な問題が生まれたり,時には,離婚したりする 他児に比べて言言葉や動きが少ないことや高いところを 場合がる〉。そのために,障害児に二次的な問閣として 恐がったり,水の苦手やエンジンのすを恐がるというよ の情緒的な障害を付加し,一次階警としての発達陣噂 うなことが見られるように託った。そして 3歳前後 に対する療育を困難にしていくとL、う結果となる。そ に言葉を話きなくなった。また, トイレットベーパ

して, うまく療育できない→家族掛成員障の帆醗→構 を破いてはトイレに捨てたり,水道の蛇口を繰り返し 緒的な隷嘆の付加…ゅうまく療育できない,とLづ 悪 循 回 す と い う こ と が 克 ら れ た 。 尚 議6カ月検診では 環を生む。従って,離害児の療湾を考える場合,上述 何も雷われなかったの

の悪鍾環を生ないということが重要となってくる。 くいままでに相談した機関〉

そのためには,欝害児を周りの環境からきり離して 市立病院では,脳tこ外傷があり,また脳波異常が見 考えるのではなく rそのおかれている社会的状況の中 られるとのことで19817月より投薬の指示。心身障 で把握しようとするJI)家狭療法からの視点が必要で 害児センターでは,母親の関わりを多くすることと保 あるように考えられる。家族擦法は精神病理に対する 母にしっかり関わってもらうよう指示される。ヒア アプローチのーっとして発属してきたものであるが, ングセンタ…では, 1干の慢こえには開題はないので,

その理論と方法は,障害児療育にも応用できるもので ごっこ遊びゃ声がけをするように指示される。ことば あるO そこで,本論文では,主要な発連慕盤としての の教事と障害史通掴施設には現在通っており,発声が 家披の機能的結合を視点にした発達陣謹児の機管過程 晃られたり,行動が活発になってきているo

を報告する。 く 発 達 検 査 >

使 舟 検 査 新 版K式発達検査

‑ 31 

(2)

弘 前 学 院 紀 要 第27

検 査 日 :1982年4月16日 (4歳9ヵ月〉

発 達 指 数 全 銀 法 52.6 (発達年齢2 6  全般的に連れが見られるが,特に,認知・適正;領域 では2: ‑2 : 6の課題から達成ができなくなる。

く 家 族 構 造 >

兄,本児の4人家族で為るo まず,両親の関 係についてであるが,子供連の議脊に関して一致度は 高い。しかし,父親が物静かな人のため,動きが母親

ι

理解きれない時がある。父と兄,母と兄の関部も互 いに発完を領R悲し合い,良好である。本児と兄の関係 も友静的難度が毘られ,良野であり, どちらかという と,兄は本児に対する物わかりの良さがあり,自己の 欲求を表現しないところがある。全体として, うまく 機能している。

1 各期におけるセッション数,父親の議参加回数,

克の委参加回数

│段階│セッシヨン数!父親の参加回数15(,'9事畑数

1I 29 4 6  

I#tIl期 25 9 4   17 

い③提線は合う〈保育園では合わなしう③言葉は単語 を話すことができる命音葉のやりとりでは反響言語が あるさ会母親といると発識も多く,動きも活発命的児の 模倣行為が多い⑦動くことと絵を審くことが多い,が 挙げられる。詣,発達検査については上浦の通りであ るo 以上から,勉悶と遊がながら,模倣行為を広げる ことと粗大運動をすることをき当菌の目標として,療宵 3. 癒宵過桂 を開始した。母親にも遊びの中に入ってもらった。尚,

壊育期間は, 32カ月で, 71セッションを行った。 父親のセッションへの参加誌,表1のように2‑4カ 基本的には,溺11此 土 曜 日 に1待問30分の予定で行 月に一度で,長4回である。

った。途中,長期非業(夏,冬,挙手詠み)のため 1 本児はトランポリン, ブランコ,部転ブランコ,滑 カ月から2カ月のブランクがあった。 り台が好きで, これらをしながら他児の行為を模倣す 次に,療育過程について,療育毘諜の相違からIII期 る(自発的行為〉ことが多し、o S 7から絵を響くこと に分けて述べる。 を治めた。その絵は密l‑S7,図2‑S9のように 第1期は,家族関係に詮意、しながら,本史に対する なぐり欝きである。 S8で,家での会話量が増え,保 融きかけを中,心とし,本児が発達することを母親

ι

示 育園でも視線が合うようになってきたとの報告があっ

し家族に対して安心感を作ることを目標とした。第 た。母親からは. S 6で「私の方が気持ちが休まりま II期は,父親に対する母親の本瀧を契機として,父親 したJ. S 10で「気持ちが落ち着いた。良い方向に向か を本史の嬢育に委主加できるようにし,湖親問のより率 うことが難信できました」とし、う発言が鵠かれた。

直なコミュニケーションを形成することを目標とし 夏休み明けのS12で,保育問への事適応についての た。第III期拭,本兇の小学校への入学多家族の転屑等 相談があった。保脊繍に行くと「家に嬬るJ と言った の家族の変化に対し,家族がうまく対応できるように り,食事を取らず,捨てたりするとのことである。こ し家族構成員惜の機能を安定させることを自醸とし の相談は,本児tこ寄定的変化が見られたことと家やセ た。また,セッション(以下,ちと略す〉の進め方と ッション中では少しψずつ変化が毘られるのに保育鴎で しては,以下の鴇白を中心にして行った。まず,母親 はそれほどではないという患いがあったこと

から①本児の家での様子②保背爵での様子③他の寮育 一罰としてき挙げられるだろう。そこで,持がそうさせ 機関での様子ゆ父親,兄の動き@現雀,困っているこ ているか調べてみることを機案する。その結果, 13 

と(母親自身のことも合めて〉等

ι

ついて開き多次に, では,地の調児が「おし,おしJ と護ってからかった ゆ本児の動 ~tこ合わせて課題を行う φ家での課題や家 札保母は本史をほって鷺くことが多いとのことが出 族にして欲しいこと等を話し合うことである。尚,各 てきた。そこで,すぐに,保育部での様子を観察する 期

ι

おけるセッション数,父親の参加回数,兄の参加 ことと憐きかけについての相談をするため保育関への 回数は表1の通りであるo 訪問をゆし入れ,実施した。保背揺では,保母が戸が けすると動くが,諜踏を行う時や集回避ぴでは一人で あった。また,保母の話では,動きが悪くなってきた 第I 0982年3月(初回〉より1983年3月 (29司) のは夏休み以隣で,他の鑓克のいじめがあったのでは

まで〕 ないかとのことO そして,本児が声がけに対して反応、

初回語接および2凹院でインテイク, 3屈自で発達 しないことが為り,そのことを保母は無視されたと理 検査を行なった。本史の状況としては,争多動ではな 解し,本児に対する夜定的感

1

曹を持っていた。そこで,

(3)

1 1982612日(第7回 ) 図2 198273日(第9回〉

3 1982124日(第23回 〉 図4 1983122日(第25回〉

本児の状況を説明すると共に働きかけに対するお願い とも思える,一人でブツブツ言いながら遊ぶことが見

をした。 られた。

その後も,母親が保母から「…ができない」と言わ また,それに合わせるように絵を書くことが多くな れることがあり,その都度 rやってみせるとできるこ り,なぐり書きから(図3‑ 523)から形あるもの,

とが多いので,やって見せるように保母にお願いして 特に人間の絵を書くことが多く見られるようになった 下さL、」と母親に指示。 526で,保母の手伝レをした (図4,図5,図6‑525,図7‑526,図8,図9 り,活動的になってきたとの報告あり。 527では,み ‑527,図10‑528)。それぞれテーマはないが,両親 んなの所に行くようになった。言われなくてもするよ 及び兄の関わりの良さを理解することができる。

うになった。子供達の間では模倣が見られたり,発語 家族については, 528で,本児の発語がなくなった が見られるようになったとの報告があった。保母の働 こととの関わりで,母親自身の生い立ちゃ出生家族に

きかけが本児の変化を生み,それが保母の肯定的評価 起きた問題,父親についての評価の話が出された。

を生むとL、う良循環が形成された。 そのことから,父親の積極的な参加により,家族の 言葉については, 516あたりから,大きな声で歌っ 活性化を図ることの必要性を感じた。5293月末で,

たり,話したりすることが見られ,よその家に行って その後長期休業に入ることから, 530から父親の参加 も声が大きくなったと言われた。 523で は 「 こ れ は ? によるセッションを行うこととした。

これは?Jとか「…してちょうだL、」が多くなり,話 のやり取りも会話らしくなってきた。また自己中心語

‑ 33‑

(4)

ρ 

i5 19831丹22認〈第羽田〉

t

、舎も

勺 " " ' ‑ 一 川

7 丸(在〉と四角〈右) 1983l29B(第26困〉

関9 1983219日〈第27回〉

弘 前 学 院 紀 要 第27

6 19831丹22日(雛25回〉

圏8 1983219日(第27田)

司、、""‑̲/〆/

10 自分

訪 問 年312日(第お出〉

(5)

11 09835 (30四〉より19843 (54 まで〕

2カ月の休みの後, 19835月より‑!!ッションを開 始した。特に5 6tこ集中して父親の参加を求め た。この窮の民療としては,父殺を本児の療育に事加 できるようtこし,関親問のより犠蔑なコミュニケーシ ョンを形成すること,そして,本児に対しては,粗大 運動を中心にしながら雛細運動の発達を能すことと言 葉の数増やすことを毘標とした。

S3りでは,再親と本児が来所した。最初,父親は‑!!

ヅションに入ろうとせず,セラピストの促しによって やっと入る。本児の家での様子としては,会話は臼常,

掘らない程度にできるようになった。椀えば, 詩誌に 書かれていたことであるが,デパートでの母親との会 話として次のような会話があった。母親 r(本克〉

ちゃんどこへ行くの? J本児 r食 堂J母親 r食常 へ行って何を食べるのつ」本児 rお子議ランチJ

そして,好きな子供には,自分から手を号

i

っ張った りして関われるようになった。盟っていることとして は,買物に行くといなくなってしまうことであった。

また,朝 1時間くらいの散歩を始めたげ父親がやっ てくれなL、のでJ と付け加える〉。

次に,父親に本児の様子を開いたところ rあまり変 わっていなしv と本児の変化に対する評価は低し、。こ のことが,ゼッションに入りたがらないという行動に 現れたものと考えられる。またその行動は,自分がそ れなりにやっているのに,本児の療育から排除されて いることに対する攻瞥の現れとも理解で、きる。

そこで,父親に対する母親の評揺を高めること父親 自身に本児の療宵に参加していることの再確認のため に,母親

ι

理解されやすい関わり行動として,寝る前 に本児

ι

絵本を読むことを捷察した。父親はそのこと を了解した。

S32で,父親が本児に絵本を読んでやる時に,母親 も一緒にいるということが生まれてきた。また r父親 は余り話をしないが,お酒を飲むと楽しくなる。 2 で話をしていると自分が話してしまう」という発言が あ っ た 。 そ こ で , 母 親 に , 子 供 達 が 環 て か ら 緒 に お酒を飲んだりまた問教役に回ることを提案した。

S35からは,父親に対する不満はなくなり,肯定的 評価が多くなった。その結果,母親の心理的負担は軽 減した。また,犬の呼び方も以前までは姓をさぎってい たが, S53では r主 人Jという言い方に変わってきた。

父親は絵本読みを継続しており,載の散歩もするよ うになり(S33),  らの迎えもするようになっ

11 t3分(左〉と母親〈者〉

1984114日(第47

(S41)。療育へ積極的に参加している様子が伺える。

その結果,本児にも嫌々な効果が現れた。例えば,

母親と一緒でなくて誌だめということがなくなり,母 子分離ができた(S40)。近くの友達の呼んで遊んだり,

友連の家主こ行ったりする (S39)等である。また‑!!

ヅション中においても変化が見られた。反応時間が続 くなり,場閣の転換も早くできる様になった (S39) そして,本児の絵にも,本児の変化や家装の関わりを 皮堅実していると考えられるものが,はっきりしたテー マで、審かれる擦になった。S47では自分と母親(密11) 兄(悶12),父親〈顕13)48では,父親(図14),元

(15)52では,母親(図16),先(図17)が識か れている。

また,この期の中心的な相談のーっとしては,就学 の問題があった。具体的広は,普通学級拡通わせるか,

または,いわゆる特殊学級に通わせるかということで 島る。経過としては次のようである。心身障害者セン ターに行ったところ rどちらでも良いが,特蘇学級に 入れた方がよ¥"Jと言われた。どうしたら良いのかと 、う相談である。両親の意見は f普通学級に通わせた し、」とのことなので,そうするように斡めた。両親は,

その後,様々な人に相談したようであるが,従来の考 え通り進め, 3月広学校の近くtこ紙賠し,本克の就学 の機構を完了した。

III 09844丹〈日間〉より1853(71 まで〕

1カ丹半の休みの後,セッシ沼ン(S55‑421 を再開した。入学後の本児およとf.家室長の安定を図るこ とを自的として 2週間に1肢の割合でセッションを 持った。父親には 5丹および6月に月 1間づっ参加

‑ 35‑

(6)

弘 前 学 院 紀 要 第27

t1 

12関口 父親

1984114日〈雛47思〉 1984114日(第47田〉

14 父親 15

1984121日(第48出) 1984121日(第綿密)

諦 持 母 親 17

1984225日(第52四〉 1984225日(第52

(7)

してもらった(その他に2回 の 容 部 あ り …9月と12 丹〉。

学校および、グラスでの受け入れも良く,また,本史 も他児と良く遊び,授業中も少し轄を立つ程度の状況 であり,楽しく学校に通った(556557)。学習につ いては,遅れがちであるが,他党に教えられて,数や 文字に興味を持ち,学留するようになった (559 60)

また,母親への愛着行動が強まった (55555合〉。 このことは,状況の変化のよる岳己の不安を母親に故 存することで解消しようとしているように考えられ る。 2学期になって, 12丹にてんかん発作のため2週 間の入院があった。その後, しばらくよだれをたらす ことが続いたが,投薬の調整の結果なくなり,順調に 通ごした。

言葉については,場面

ι

あった会話ができ, 自分の いやなことの理由も言えるようになる (562566)

2学期終了時の通知表には rオーム返しも無くなりし っかり容えられるようtとなったJ と記されていた。

568で,母親は本児について「一生懇命が,余裕を もって毘れるようになれましたJ と話してくれた。

家旗の問題では, 570 (316司〉で,兄がグラブ 活動で上級生からいじめられ,暴力を譲るわれるとい う将談があった。母親は,桂我をしてくることが多な り,兄に開いたところ,貰休み以降からあったことを やっと話してくれ,そのことがわかった。セラピスト は父に相談することを勤め,具体的な指示はしなかっ た。翌日に梧談し,その結幾,父が中心となって,元 の問題を解決した。

本史が2年生になってからの 571では,担任が変わ ったこと,母親がクラス役員になったことが報告され た。母親の話および本児の行動から,家艇の機能性が 維持されていると粍断し食セッションを終了した。

4. 帯 察

〈ファミリーケースワーク,家族機法的アプローチ について〉

本症例は,発達障害児のファミリーケ…スワーグを 家主英機法的アプロ…チと題して報告したが, ファミリ

ーケ…スワーグと家族療訟はどの様に興なるのだろう かのファミリーケースワ…グはずf錦々人の行動ι注目 しム「鑓々の家族成長の内面の変化を手助けする手段 として家擦を道具的に扱いますJo家族療法の場合は

「家族全体のシステムに注目し,システム〈全体〉を 変 え る 関 わ り を 自 指 し ま す 。 す な わ ち , フ ァ ミ リ

ーケースワークは,全体としての家腕が部分としての

‑ 37 

家主薬構成員を一方的に規恕するものとして考え, さら に個々の家族構成員間の関様を重視していない。また,

療育の過稚で結きてくる家族内の変化を配慮していな

、ように考えられる。しかし,家族は家挟構成員とし ての鶴人を一方的に競定するものでもなければ,また 個人によって規定されるものでもなく,相補的

ι

規定 し合うものであり,家族構成員簡の関係によって変化 するものである。家族擦法,轄に,構造学採はシステ ム全体と部分は部分間の関係を通してのみ適切に説明 できるという考えを鮪提に,家臓病理詰その家族が非 機能的であることによって発生するのであり,その治 療は家旗を機能的にすることであると考えるo

従って,本症併では「家腕構成員間の関係や家族企 体の機能性を配慮し,経持しながらJ(病理を生まない)

ということで γ家族療法的jL寸言葉を使った。す なわち r家旗療法的アプローチとしてのファミリーケ ースワークJ とは,家族講成員問の関係や家族全体の 機能性を舵患し,維持しながら,同時に,本史への操 助のために家族を道具として活用して持くということ である。

このようなアプローチよって,親,特に母親が障害 児との関わりにすべてをかけてしまうという備りも,

また,そのことによって,倒の子供が諜外感を持つと いうことも避けることができ, さらtこは,家族の室長襲 な位躍をを占める父親が療育から逃避することなく繍極 的に議参加してもらえることになると考えられる。

〈機能的家族について〉

次に,上述した家族療法における家族の機能性とは 鰐かということについて考えてみたい。家腕療法tこお ける機能性とは家主英システムが移り変わる環境に対し て適応的か否かということである。家族が機能的で、あ るということについては,様々な要問が絡み合い一次 元で述べることできないだろう。J.M. Lewis 3)らの 調査研究によれば rもっともうまく機能している家族 にだけ見られて,余り恵まれていない家抜には欠けて いるような特性は…つも畏いだされなかった。これに 反して,最適に機能しているとか能力を備えた家挟と いうのは,多くの変量の存在とそれらの相互関係によ って区別しうるようである」と述べ,機龍的家族にみ られる諸持徴として次の項吾を挙げている。

態度を示すこと舎主観的見解を噂重すること③動機は 常に寂雑であるとL、う謹信がある④高いレベノレの能動 性をおす舎お互いに協力し合い,接近し,対話をし合 うとし、う両親連合があるゆ個々の自立牲が高い⑦家族 とは例かの認識の一致壌が高い⑧コミュニケ…ション において,互いに発首を額欝し合い,感槽が率直に伝

(8)

弘前学院紀重要 27

達され,暖かし思いやりがある⑤周閤とのかかわり 合いが活発である。

<療脊過棋における家族関係について〉

本症例では,特に,@と⑨を中心的な特教と考え療 青を行った。第Itこおいては,本史の発達を促すこ とに集中してしまうあまり,家族関係を配意すると言 いながら,今までそれぞれの家臨構成員が本史に対し てどの様な感情を持ち,そして現在の家挟の有様に対 してどの様な感習を持っているのかを理解することを 軽視してしまL、父親および兄は母親と同様に本児に 対してできることをしたいという意欲を持っていたに もかかわらず〈第11期における父窺の動きや兄の関わ り方を晃れば明らかである),結果として,父親と兄を 療育場面から遠ざけることになってしまった。家族構 成員の A人が集中的に関わるということは,結巣とし て砲の家主義購成員を離れき社てしまうことになるとい

うことを理解しておくべきであったO

そして,そのことによって家挟内に袈みが生むこと になった(例えば,何もやってくれないという父親に 対する不満と攻撃

λ

療育目標に段階論をとったことι

よって,不要な,母親の父親に対する不溝とJ攻撃を生 んだと言える。投培論ではなく,本児への働きかけと 家族の機能性を高めることを時時平行的に行うべきで あった。セラピスト向身の蝶育観の狭さの現れである。

父親が襲極的に参加してくれるようになってからの本 児の変化は,めざましいものがあった。

また,本症併の場合はそのようなことはなかったが,

樺害児が生まれたことから,両親または一方が「この 子は自分のこどもではなしvとの考えの基に障害児お よび家族に対する否定的感情を持ち,仕事

ι

没頭した り,異性との関採ができたりと家室長からの逃避や家主英 の崩壊につながる場合がある。意欲を理解するという 積極的な意味だけではなくて,それぞれの家嫉構成員 が本克に対してどの様な感需を持ち,そして現主の家 族の有機に対してどの様な感慢を持ってし、るのかを十 分理解することが必要である。もし,上述のような事 が存在する場合,家族の崩壊を紡ぐための介入は療育 を進めていく上で重喪主位置を占めることになる。

次に,障害史の兄弟の問題を考えてみたし、。樟害児 の兄弟は,概して,兄弟としての障害児への関わり

ι

撰極的であり,物分かりが良く,窺にとって良き協力 者であり,いわゆる「よい子Jが多い。そのため,見 過ごされることがある。谷口 4)法 f両親は,障害児を 世話することで精 a杯であったり rこの子のためtこす べての持関と努力を費やしてあげようj といった献身 の構えに溝ちているために, きょうすれ、が無視される

ことがあるのです。きょうだいのことなど考えてもい なかった両親からは, 障害"についての車直で正確な 依達がなにもなされていないので,きょうだいたちは 他の子のあざげりに応えることもできないなど, 潜 惑"や ふんまん"あるいは 恥ずかしさ"などの感 情に埋もれていることがあるのです。障害をもっきょ

うだいのことを友達にどう話したらよいのか,自分の きょうだいはどれくらいの能力をもっているのか,両 親は吉分を無視しているが不公王子ではないか…と様々 な疑問や要求がきょうだいのなかにあるので、すsと述 べている。本児の兄も同様であったと言える。兄はク

ラブ活動の中で,上級生からいやがらぜ,いじめや暴 力を受けているにもかかわらず,両親に話せなかった のである。妹のことで,梶親が精一杯であるのにこれ 以上心配をかけられないという患いがそうさせたと考 えられる。従って,陣饗兎を持つ兄弟に対しては,そ の子に分かるように,障害について必要な範屈で率直 に伝えるとともにコミュニケーションをとり,子ども の心の動きを知っていることが大切であるo その意味 では,本史の場合,段措論をとったことが,父親のこ とと同様に,党の問題を長引かせてしまう結果となっ た。

く療脊過程における働きかけと本克の変化について〉

本児に対する働きかけ拭,インテイクにおける家お よび保育園での行動の様子,発達検驚の結果,セッシ ョンにおける任動から家主英,他児との遊びと課題全行 うことを中心に,摸倣行為を広げること,粗大運動で 身体を十分に使う,徴織運動を行う,言葉の量を増や すことを目標 tこ行った。各期における主要悶壊は,第 I期では,模敏行為を広げることと身体を十分に使う こと。第II期では,粗大運動で身体を十分に捷うこと と徴細運動を行うこと。第IHでは,音葉の議を増やす ことであった。これらの取り組みに対する発達的変北 は,言葉が多くなり,声が大きくなり,視線が合い,

会話がうまくなり,曙解)Jが出てくるとしづ変化を迫 った。また,変化の広がりについて拭,まず,家庭で あり,その竣,本児にとって気に入っている場所にな っていった。保脊調は本児にとって生活時間が長いと ころであるにもかかわらず,最後となった。保育醤は,

本史にとっては自分に日を向けてくれる人が最も少主 し、所であったようだ。家主主だけではなく,本史の委主加 する集団〈保育関,近所の友逮との遊び築関等)をi室 主接続察し,介入することが必要であった。

これらの変化を生んだ理由を考えてみると,第‑t 本克が人と遊ぶことが野きで,告分から対人関係を持 っていったことO 第二に,提示された課題が本克む適

(9)

していたこと。第三に,本児の遊びゃ諜題に家主長が積 極的に参加してくれたことが挙げられようo セラピス トはその子の状況や家族にあった遊びゃ課題を提示で きる力量が必要である。

また,これらの変化によって,家族は本史に対する より良い働きかけ方を具体的に学習し,安心感を持ち,

より積轍的ι関わるようになった。そして,本児の発 達的変化家族の安定→家艇の積駆的関わりという設 循環を生んだと考えられる。そのことは,絵の中に全 ての家放構成員が議かれていることから理解できる。

本児の発達的変化と家脹の機能性を高めるための働 きかけとの関部では,前述したように,どちらが先と いうのではなく,相互仲問的に考える必要があるO 家 族の機能性が高まっても,何等,本史tこ発達的変化が 見いだせなければ,そのことがj敢に家挟の機能性:を崩 して行くという悪揺環を生んでしまうことになる。家 族の機能性を高め,維持してわくためにも,本児の発 達的変化を引きlUすことが必要なのである。そこには,

最重震の障詩史であろうとも,発建するという棒害児 観をセラピスト自身が持っと共に,親に提示できるこ

とが大同である。

5.  まとめ

本症例の療育の報告は家族療法的アプローチとして

39 

のファミリーケースワークであるO 家族療説的アブロ

…チによって,二次障害としての情緒揮帯をと住むこと なく,発達韓害に対するj告操教育をより良く行うこと ができた。その際,夫婦連合を促L.父親の参加によ る母親の過重な魚祖を軽減すること。そして,兄弟に 対しても親として十分配慮することが必要でもあると言 える。家主長が機能的になり,父親が参加してくれるよ

うになると,本児の変化も顕著になってきた。家族の 機能性を留ることと発達を挺すことは,段階論ではな

く,同時平行的に行われることが重要である。

引用文献

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図 1 1 9 8 2 年 6 月 1 2 日(第 7 回 ) 図 2 1 9 8 2 年 7 月 3 日(第 9 回 〉 図 3 1 9 8 2 年 1 2 月 4 日(第 2 3 回 〉 図 4 1 9 8 3 年 1 月 2 2 日(第 2 5 回 〉 本児の状況を説明すると共に働きかけに対するお願い とも思える,一人でブツブツ言いながら遊ぶことが見 をした。 られた。 その後も,母親が保母から「…ができない」と 言わ また,それに合わせるように絵を書くことが多くな れることがあり,その都度 r やっ

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