平成24年 2月 13日
小学校低学年 にお ける説 明白 の 日中比較
勺文章教材
教科教育専攻 国語教育専修 蘇 麗
目次 :
研究の動機・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
序章 研究の 目的 と方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 。2
第1節 研究の 目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第2節 研究の方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
第1章 小学校における説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・・・・・・・・
5
第1節 日本における説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・・・・・・・・6
第1項 説明的文章指導の 目的に関す る先行研究の指摘・・・・・・・・・・6
第2項 「学習指導要領」における説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・9
第3項 教科書会社の解説か ら見た説明的文章指導の 目的・・・・ 。・・・・11
第2節 中国における説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・・・・・・・ 。13
第1項 「課程標準」
(「
全 国制義務教育語文課程標準」)における説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 。
13
第2項 教科書教材か ら見た説明的文章指導の 目的・・・・・・・・・・・・17 第3節 説明的文章指導の 目的における 日中の共通点 と相違点・・・・・・・・20
第1項 説明的文章指導の 目的について・・・・・・・・・・・・・・・・・20
第2項 小学校低学年の位置づけについて ◆・・・・・・・・・・・・・・・20
第2章 小学校の国語科教科書における説明的文章教材の内容 と構成・・・・・・
22
第1節 日本の説明的文章教材の構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23 第2節 中国の説明的文章教材の構成 。・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
第3節 説明的文章教材の内容 と構成における日中の共通点 と相違点・・・・ 。33 第1項 説明的文章教材 の系統性について 。・・・・・・・・・・・・・・・33 第2項 説明的文章教材 の系統性 における低学年の位置づけについて 。・・ 。35第3章 小学校低学年における 日中の説明的文章教材・・・ ◆・・・・・・・・ 。
36
第1節 1年生教材 「くちば し」 と「比尾巴」の共通点及び相違点・・・・・ 。37
第1項 教材 について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37 第2項 教師用指導書における教材の扱われ方について・・・・・・・・・・40
第2節 2年生教材 「たんぽぽのちえ」 と「植物娼l―
JJ有方法」の共通点及び相違点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
46
第1項 教材 について 。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
第2項 教師用指導書における教材の扱われ方について 。・・・・・・・・・49
結章 研究の成果 と今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・56
第1節 研究の成果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
57
第2節 今後の課題・・・・・・・・・・・・・・・・0。
・・・・・・・・・58
引用文献 。参考文献・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59
護事料・・・・・・・・・ ◆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・61
・教材 「くちば し」/「比尾巴」
・教材 「たんぽぽのちえ」/「植物娼娼有方法」
研 究 の 動 機
日本 に来て様 々な 日本人 と接す る とき、一番気 にならたのは、 日本人 と中国人 の物事に 対す る考 え方 の違 いで あつた。は じめは、文化が違 うか ら考 え方 も違 うのだろ うと考 えて、
それ は当然 な ことだ と思 つていた。 しか しその うちに、文化 の違 いが どこか ら生まれたの だろ うか と疑間 を持つ よ うになった。 この疑間に対 して、私 は、受 けてい る教育の違 いが 影響 してい るのではないか と考 えた。特 に、子 どもが在籍す る期 間の長 い小学校 の教育 は、
大 き く作用 してい るのではないだ ろ うか。
日本 と中国にお ける小学校 の国語科教育 は、一体 どこが違 うのか。 その問い を持 ちなが ら、 日本 の小学校 の教科書 を読 んでみた。私 は、 日本 では5つの教科書会社 か ら教科書が 発行 され てい る こ とと、それ ぞれ の教科 書 に載 ってい る教材数 の少 な さに驚 いた。 中国で は 、教科書 とい えば、人民教育出版社 の もので ある。近年 、人民教育出版社 以外 に、いろ い ろな地方 の出版社 か ら教科書が出版 され るよ うになった。 しか し、人民教 育出版社 の教 科書 が最 も多 く使 われ てい る こ とに変 わ りはない。 また、教材数 も、 中国の教科書 に載 つ てい る教材 の数 は、 日本 に比べ てかな り多い。 日本 の方は、教材数 は少 ないが、文章は中 国の教材 よ り長 くて、 ジャ ンル も分 かれ てい る。 ここで私 が気 にな ったのは、説 明的文章 とい うジャンル の ことである。
説 明的文章 の授 業 とい うと、つ ま らな くて、先生は文章の形式的な ことばか り強調 して いた よ うに記憶 してい る。 その結果 、私 は説 明的文章が嫌 いになった。 その よ うな授業 を ばか り受 けていた ら、子 どもたちは、説 明的文章が嫌いになる と考 え られ る。教師は、子 どもの興味や関心 を高 めるこ とが必要であ り、そのためにも、説 明的文章 はそ もそ も何 を 子 どもた ちに教 えるべ き ものなのか とい う原点か ら考 え直す必要 が ある と思 う。
日本 で も中国で も、小学校 の説 明的文章はほ とん ど、具体的な物事 を取 り上 げた説 明文 であ る。 こ うした説明文 には、簡潔 な文章 に科学的な知識 が豊富 に詰 まってい る場合 が多 い。 また、説 明の仕方 も科学的であ る。教師は、 この よ うな文章 を子 どもた ちに読 ませ る 機会 に、た くさんの知識 を与 え よ うとす るか も しれ ない。 しか し、国語科 の説 明文 は、理 科や社会科 、 あ るいは生活科 で扱 われ るもので はな く、あ くまで も国語 科 の授 業 の教材 で ある。国語科の授業である以上、言葉 とその仕組みが学習の対象 にな らなけれ ばな らない。
す なわち、説 明文的文章では、説 明 されている科学的な内容 だけではな く、説 明の仕方や、
その背後 にある筆者 の問題意識や科 学者 としてのものの見方 な どが、言葉 を通 して学 ばれ なけれ ばな らないので あ る。特 に小学校低学年 の教材 には、分か りやす い言葉 で述べ られ てい るが、そ こには価値 ある表現方法 も存在 してい る。 この段階での学習 は、子 どもたち の将来に与える影響は大 きい とも考 え られ る。
日本 と中国にお ける説 明的文章指導 に関す る比較研 究 を行い、両国の共通点や相違点 を 明 らか に したい。 その こ とは、説 明的文章指導 の差異
(国
や 地域 の間、 あるい は個 々の授 業 の間にお ける差異)と普遍性 を明 らか にす る ことに結びつ き、それ ぞれ の国 にお ける母 語教 育の改善 に もつなが るのではないだろ うか。この よ うに考 え、本論文 の執筆 に臨んだ。序章
研 究の 目的 と方法
第1節 研 究 の 目的
日本 にお ける説 明的文章指導 については、植 山俊宏 らの研 究 に よつて、その成果 がま と め られ てい る (全国大学 国語教育学会編
(2002)『
国語科教 育学研 究 の成果 と展望』,明治図書
)。
しか しなが らそ こには、説明的文章指導 に焦点 を絞 り、 日本 と中国 とを比較 した先 行研 究が示 され てい ない。 また実際 に、説 明的文章指導 に着 日した 日中比較研 究 を検 索 し て も、該 当す るものを見つ けることができない。一方、 中国においては説 明的文章指導 に関す る研究が進 んでい ない。 したがつて、 日本 や他 の国にお ける説 明的文章指導 との比較研究 も行 われていない状況 にある。
こ うした先行研 究の状況 をふ まえて、本論文 では、 日本 と中国の母語教育 にお ける説明 的文章指導 を比較 し、そ こに見 られ る共通点 と相違点 を明 らかにす るこ とを研 究の 目的 と して設定す る。 ただ し、説 明的文章指導 とい うだけでは研 究の範 囲が広す ぎるため、 この 論文 では、特 に小 学校低 学年 に焦 点化 して考察 を進 め る。 小 学校低 学年 は説 明的文章 の学 習 の入 門期 に位 置づ け られ る こ とか ら、その重要性 が認 め られ る。 説 明的文章指導 に関す る先行研 究のある 日本 において も、低学年 に焦点 を絞 つた著書が発行 されてい る (河野順 子 。国語教育湧水 の会著
(2008)『
入 門期 の説 明的文章 の授業改革』,明治 図書)。
第2節 研 究 の方法
本論文 では、第1節に記 した 目的 を達成す るために、次の よ うな観 ′点に よる比較 を行 う。
。日本 と中国において、説明的文章指導 を拘束す る資料 を比較す る。
日本 にお ける 「学習指導要領 」 と中国にお ける 「全 日制義務教育語文課程標 準」
(以
下、本論 文 では 「課程標 準」 と略記す る)を取 り上 げて、それ ぞれ の説 明的文章指導の 目的を 明 らか に した上 で、両者 を比較す る。 なお、先行研 究のある 日本 については、先行研究の 指摘 と 「学習指導要領 」 の記述 とを関連 させ た考察 も行 つて、 日本 にお ける説 明的文章指 導の 目的 をよ り明確 にす る。
。日本 と中国における説明的文章教材 を比較す る。
日中において、それ ぞれ最 も採択 され てい る光村 図書出版 と人民教育 出版社 の教科書 を 取 り上 げ る。各教科書 の内容や構成 について も考察 した上で、両国の教科書 と教材 を比較 して、その共通点 と相違 点 を明 らかにす る。特 に低学年 の教材 については、光村 図書 出版 の一年生教材 「くちば し」 と中国人民教育出版社 の一年生教材 「比尾 巴」の比較、光村 図 書出版 の二年生教材 「たんぽぽのちえ」と人民教育出版社 の二年生教材 「植 物娼娼有方法」
を比較す る。指導 のあ り方 も含 めて、 日中両国の共通点 と相違点 を具体的 に考察 し、明 ら かに したい。
上記 の観 点に基づ き、本論文 では「小学校 にお ける説 明的文章指導の 目的」
(第
1章)、
「小 学校 の国語科教科書 にお け る説 明的文章教材 の内容 と構成 」(第
2章)、
「小学校低学年 にお ける 日中の説 明的文章教材 」(第
3章)の章 を設 けて考察 を述べ る。第 1章
小学校 にお ける説 明的文章指導の 目的
第1節 日本 にお ける説 明的文 章指導 の 目的
第1項 説 明的文章指導 の 目的 に関す る先行研 究 の指摘
説 明的文章 を読み 、情報 を収得す るのは とて も大事 な ことで ある。私た ちは 日常生活 の 中で非常 に多 くの説 明的文 章 と接 してい る。例 えば、病気 になって、薬 を飲 も うとす る と きに説 明書 を読む。新 しい電気製 品 を買 つて使 お うとす る ときに説 明書 を読む。 更 に、 自 分 が知 りたい こ とにつ いて、い ろい ろな資料 を調べ集 めて、読む こ とな どもあ る。 その と き私 た ちが読 んでい るのは、ほ とん どが説 明的文章である。読者 は説 明的文章 を読 んで、
新 しい知識 を得 た り自分 にはない物 の見方や考 え方 を知 った りす るこ とがで き る。 それ は、
説 明的文章 を読む こ との一番 大 きな役割 で ある。
しか し、上 に述べ た よ うな状況 は、大人 に とつて よくあるこ とであつて、子 どもに とつ ては、なかなかない ことか も しれ ない。子 どもたちは、自分で説 明的文章 を読 まな くて も、
周 りの大人 か ら教 えて も らえるこ ともあ るだ ろ う。子 どもた ちは、大人 の よ うに、 自由に かつ た くさんの説 明的文章 を読む こ ともないか も しれ ない。 しか し、子 どもの時 に受 ける 教育は、彼 らの成長 に大 きな影響 が与 える と考 え られ る。説 明的文章 を扱 うこ とに よつて、
小学校 の子 どもた ちに どの よ うな こ とを教 えるべ きだろ う。情報 を得 るだけで よいのであ れ ば、国語科 の授業でな くで もできるはず である。 だか ら、国語科 の授 業での説 明的文章 の学習 を、単な情報 の収集 で終わ るよ うな ものに してはいけない。 それ以外 に も大事な こ とが あ るはず である。 以上 の よ うな考察か ら、 ここでは、説 明的文章指導 の 目的 を改 めて 考 えみたい。
まず 、説 明的文章 の定義 を確認 してお く。説 明的文章の定義 に関 して、阿部昇 (2003) では、次 のよ うにその 「細 目」が挙げ られ てい る。
説 明的文章 の ジャンル について、今 まで多 くの研 究者 。実践家 がい ろい ろな枠組 み を示 して きた。 その一つ一つの細 目には、例 えば 「報告文」「観察文」「記録文」 晩早説 文」「感想 文」「意見文」 な どさま ざまな ものがある。 が、基本的 には、それ らは次の 二つ のジャンル に分 けることができる。
説 明的文章 :説 明文 論説文
(阿部昇
(2003)「
説 明的文章」,柴田義松・鶴 田清 司・阿部昇『 あた らしい国語科指 導法』,学文社,P,54。
)更 に、上記 引用 にお ける 「説 明文」 と 「論説文」について、阿部 (2003)は次 の よ うに ま とめてい る。
「説明文」は、社会 のなかで真 としてほぼ認 め られてい ること、あるいは研究 。学 問分野 で定説 と して認 め られ てい る こ とを、それ をまだ知 らない人 た ちに向か つて解
6
き明か した文章 で あ る。一方 「論説 文」 は、社会 のなかでまだ見解 が定まつていない こ と、研 究 。学問分野 で定説 とはなっていない こと (仮説)を、多 くの人た ちに説得 的 に論証 しつつ述べ てい った文章である。前者 には、「報告文」「観 察文」「記録文」等 が含 まれ る。教科書の文章の大部分、また製品の使用マニュアル な どもこれ にあたる。
後者 には、「意 見文」「主張文」「評論文」等 が含 まれ る。「論 文」 といわれ るもの これ に該 当す る。
(阿部昇
(2003)「
説 明的文章」,柴田義松・鶴 田清 司・ 阿部昇『 あた らしい国語科指導 法』,学文社,P.54。
)説 明的文章 につ いては、 さま ざまな解説があるが、それ らの うち もつ とも最近 にま とめ られ た、要 を得た定義 を記 してい るのが上 に引用 した阿部 (2003)であ る。 内容 か ら見 る と、 日本 の小学校 の国語科教科書 に載せ られてい る説 明的文章教材 は、 ほ とん ど物事 につ いての説 明す る文章、つ ま り説 明文 である。 ただ し、高学年 になって、論説文が取 り上げ られ てい るよ うになってい る。 以下 に、例 として光村 図書の説 明的文章教材 を挙 げる。各 教材 の前 に示す のは、教材 の 冒頭 に記 され てい る子 どもへ の働 きか けで ある。 どの よ うに 読 ませ たいか とい う編集者 の意 図が表れ てい る と考 え、合 わせ て示す。
1年
(上 )
「なぞなぞあそび」
「くちば し」
みんなで よも う「みいつ けた」
1年
(下 )
比べ て よも う「じどう車 くらべ」
ちがい をかんが えて よも う 「ど うぶつ の赤 ちゃん」
2年
(上 )
読んでわかった こ とをま とめ よ う 「たんぽぽのちえ」
読 んで考 えた こ とを書 こ う「ど うぶつ園の じゅ うい」
2年 (下
)
読 んで、せつ めいの しかた を考 えよ う 「しかけカー ドの作 り方」
知 ってい るこ ととつ なげて読 も う「お にごつこ」
3年
(上 )
読んで、かんそ うをも と う 「イル カのねむ り方」「あ りの行列」
3年
(下 )
せつ めいの しかた を考 えよ う 「すがた をかえる大豆」
かるたについて知 ろ う「かるた」
4年
(上 )
読んで、 自分の考えをま とめよ
4年
(下 )
説明の しかたについて考えよ う 科学読み物をしょうかい しよ う
豊
う 「大 きな力 を出す」「動 いて、考 えて、また動 く」
「ア ップ とルーズで伝 える」
「ウナギのなぞ を追 って」
新 聞の編集 の しかたや記事 の書 き方 に 目を向け よ う 「新 間 を読 も う」
筆者 の考 えを とらえ、 自分 の考 えを発表 しよ う「見立て る」「生 き物 は円柱形」
説 明の しかたについて考 え よ う 「天気 を予想す る」
本 は友達 「千年 の釘 にい どむ」
自分 の考 えを明確 に しなが ら読 も う 「ゆるや か につ なが るイ ンターネ ッ ト」
6年
文章 と対話 しなが ら読み、 自分 の考 えをもとう「感情」「生 き物 はつなが りの中に」
ものの見方 を広 げ よ う 「『 鳥獣戯画』 を読む」
読 んで、 自分 の考 えを も と う 「平和 の と りでを築 く」
言葉 について考 えよ う 「言葉 は動 く」
この リス トか らわか るこ とは、低学年 では物事 について説 明す る 「説 明文」が多 く、高 学年 にな るに したがつて、筆者 の見解 が よ り色濃 く表れ る論説文 が載 つてい ることである。
これ らの説 明的文章 を通 して、子 どもた ちのいかな る力 を育て よ うとしてい るかを考 えて みたい。
一般的 に、説 明的文章 とい えば、読者 に知識や情報 な どを伝 えるこ とが最 も重要 な役割 であ る と考 え られ てい るこ とだ ろ う。読み手が大人 で あつて も子 どもで あつて も、そのよ うに考 え られてい るので はないか。 しか し、繰 り返 し述べ るこ とにな るが、国語科 の授業 にお ける説 明的文章指導 では、情報 の収集 以外 にも学ぶべ き大事 な こ とがある。
植 山 (2001)に、次 の よ うにある。
説 明文 は、 あ る事柄 を相 手 に的確 に伝 え るこ とに主眼が あ るので、多義的 な表 現 を用 いない こ とを原則 とす る。 また、伝 えるべ き事柄 につい ては、その事柄 の 本質 に関 して伝 えたい視 点 を明確 に持 ってい るこ とが重要 で あ る。
説 明文 は相 手 にその 内容 とその記述 の際 の筆者 の思想 (価値観)を説得す る役 目も持 つ。 単 に内容 を理解 させ るだけではな く、それ な りの納得 を呼び起 こ して
こそ、その 目的 を果たす のである。
(植
山俊宏(2001)「
説 明・解説」,大槻和夫編『 国語科重要用語 300の 基礎知識』,明治 図書,p.141。
)
ここでは、「説明文 は相手 にその内容 とその記述 の際の筆者 の思想
(価
値観)を説得す る 役 日の持つ」と指摘 され てい る。この指摘 をふ まえるな らば、読み手 は説 明文 を読む とき、内容 を理解す る以外 に、筆者 の思想
(価
値観)も把握す るべ きであ る。そのほかに、櫻本 明美 (2001)が、次 の よ うな こ とを述べ てい る。
子 どもは、 日常生活 において も、また さま ざまな学習場 面で も、「それ はそんな も の
(こ
と)か」「どの よ うにす るのか」「なぜ なのか」「どんな役 に立つ のか」 な どの 問い をもつ。その問い を追究 し、みつ けた答 えを文章 に書 き表す力 は、主体 的な学び の支 え となるものである。また、説 明文の表現学習 は、よ り確 かな コ ミュニケー シ ヨ ンのための表現技能 を高めてい く好機 ともなる。(櫻
本 明美(2001)「
説 明文」,日
本 国語教育学会編『 国語教 育辞典』,朝
倉書店,P.249。
)子 どもはい ろい ろな物事 に関心 を持つ。 さま ざまな こ との疑 間 を持 つて、答 えを見つ け よ うとす る。 そのために周 りの大人 に聞 くか資料 を調べ るかな どの手段 の違 いはあるに し て も、櫻本 (2001)が述べ る よ うに、単に答 えを見つ けて終わ りではな く、見つ けた答 え を文章 にす る、つ ま り書 くこ とも大切 である。書 く活動 を通 して、いつ も読み手の立場 に 立 ってい る子 どもが、筆者 の立場 に立ち違 う角度 か ら考 える力 が育つ こ とがで きる と考 え
らオしる。
更 に、櫻本 (2001)は 「書 き表す力」だけでな く 「説明文の表現学習か ら、 よ り確 かな コ ミュニケー シ ョンのための表現技能 を高 めてい く好機 ともな る」 と指摘 してい る。我 々 の生活 の 中で欠 かせ ないのは、他者 を理解 し、 自分 の考 えや伝 えたい こ とを他者 に伝 える こ とである。要す るに、人 との コ ミュニケーケ ンシ ョンが重要 なのである。 自分の話 した い こ とを相手 に分 か りやす く伝 える能力 は、国語 の授業で こそ育むべ きある。 その能力 を 育 て る上 で、大 きな働 きを果 たす のが説 明的文章の学習 で あ る と考 え られ る。 書 く力 、他 者 とコ ミュニケー シ ョンを図 る力 も、説 明的文章指導 の 目的で ある。
先行研 究 にお け る以上 の指摘 をふ まえ る と、国語科 において説 明的文章教材 を読む こ と については、情報 を理解す るだけでな く、筆者 の思想
(価
値観)を把握 した り、(書
くこと も含 めて)他者 とコ ミュニ ケー シ ョンを図つた りす る力 を育む こ とに、その 目的が あ る と い えるだろ う。第2項 「学習指導要領」における説明的文章指導の目的
日本の 「学習指導要領」では、小学校国語科の 目標 として、以下を明示 している。
国語 を適切 に表現 し正確 に理解す る能力 を育成 し、伝 え合 う力 を高 める とともに、
思考力や想像力及び言語感覚 を養 い、国語 に対す る関心を深 め国語 を尊重す る態度 を 育 て る。
それ を基づいて、各学年 の 目標及び内容 が、第1学年及 び第2学年 、第3学年及 び第
4学年 、第5学年及び第6学年 に三段階 と分かれ て示 され てい る。内容 については、「話 す こ と 。聞 くこ と」、「書 くこ と」、「読む こ と」 の三つ に分 けて具体 的 に書かれ てい る。
ここでは、その中の説明的文章 と関係す る記述 に着 日して考察 を進 める。
まず、説明的文章の情報 の収集 に関係す るこ ととして、各学年 の 目標 はいかなる力 を 求 めてい るかにつ いて考察 したい。
各学年 では、「C読む こ と」の内容 において次が要求 されてい る。
第1学年及 び第2学年
イ 時間的 な順序や事柄 の順序 な どを考 えなが ら内容 の大体 を読む こと。
第3学年及 び第4学年
イ ロ的 に応 じて、 中心 となる語や文 を とらえて段落相互の関係や事実 と意見 と の関係 を考 え、文章 を読む こ と。
第5学年及 び第6学年
ウ ロ的 に応 じて、文章の内容 を的確 に押 さえて要 旨を とらえた り、事実 と感想、
意 見な どとの関係 を押 さえ、 自分 の考 えを明確 に しなが ら読 んだ りす るこ と。
これ らはいずれ も、「説明的文章の解釈 に関す る指導事項」である
(文
部科学省 (2008)『 小学校学習指導要領解説 国語編』,東洋館出版社
,P。 20)。
文部科学省 (2008)には、次のような説明が述べ られている。
低学年 で は、時間的 な順序や事柄 の
1贋
序 な どを考 えなが ら内容 の大体 を読む こ と、中学年 では、 目的 に応 じて、中心 とな る語や文 を とらえて段落相互 の関係や事 実 と意 見 との関係 を考 え、文章 を読む こ と、高学年 では、 目的に応 じて、文章の内容 を的確 に押 さえて要 旨を とらえた り、事実 と感想、意見な どとの関係 を押 さえ、自分 の考 え を明確 に しなが ら読 んだ りす るこ とを示 してい る。
なお、文章の解釈 とは、本や文章 に書かれ た内容 を理解 し意味付 けるこ とである。
具体的 には、今 までの読書経験や体験 な どを踏 まえ、内容や表現 を、想像 、分析 、比 較 、対 照、推論 な どによつて相互 に関連付 けて読 んでい く。文章 の内容や構造 を理解
10
した り、その文章の特徴 を把握 した り、書 き手の意図 を推論 した りしなが ら、読み手 は 自分の 目的や意 図に応 じて考 えをま とめた り深 めた りしてい くことである。
(文
部科学省 (2008)『小学校 学習指導要領解説 国語編』,東洋館 出版社,P。 20。 )
上 の引用 の最初 の段落 は、「学習指導要領」の内容 を述べた ものである。これだけを見 る と、「内容 の大体 を読む」「中心 となる語や文 を とらえて段落相互 の関係や事実 と意見 との関係 を考 え、文章 を読む」「文章の内容 を的確 に押 さえて要 旨を とらえた り、事実 と 感想 、意見な どとの関係 を押 さえる」 といつた、国語科 の 目標 の言葉 にある 「正確 に理 解す る能力」 を育 て るこ とが 目指 され てい るよ うに見 える。 しか し、その 中に 「目的 に 応 じて」「自分の考 えを明確 に しなが ら読んだ りす る」といつた ことが書かれてい る。こ の こ とか ら、テキス トを正確 に理解す るだけではな く、読み手の 目的意識や価値判断が 求 め られ てい るこ とがわか る。 その ことは、上の引用 の第2段落 で よ りはつき りとわか る。「文章の内容や構造 を理解 した り」 とい う言い方 は、「正確 に理解す る」読みを想像 させ る。 しか し、それ以外 の 「今 までの読書経験や体験 な どを踏 まえ、内容や表現 を、
想像 、分析、比較、対照、推論 な どによつて相互に関連付 けて読んでい く」「その文章の 特徴 を把握 した り、書 き手 の意 図 を推論 した りしなが ら、読 み手 は 自分 の 目的や意図 に 応 じて考 えをま とめた り深 めた りしてい く」といつた ことは、いずれ も、「正確 に理解す
る」 ことに収ま らない、読者 の主体的な読みを認 めてい るとい えるだろ う。
「第1項 説 明的文章指導 の 目的 に関す る先行研 究 の指摘」において、先行研 究では、
国語科 において説 明的文章教材 を読む ことについて、「情報 を理解す るだ けでな く、筆者 の思想
(価
値観)を把握 した り、(書くこ とも含 めて)他者 とコ ミュニケー シ ョンを図つ た りす る力 を育む こと」に、その 目的があるとされてい ると述べた。「学習指導要領」の 場合 は、「正確 に理解す る能力」を育て るために、まず は文章 を正確 に理解す るこ とを大 事 に してい る。 しか しそれ だ けではな く、書 き手の意 図 を推論 した り自分 の考 えを明 ら かに した りす るこ とも求 めてお り、内容 を読むだけでな く内容 と表現 を関連付 けること も要求 してい る。 こ うした点 に、説 明的文章指導 の 目的 にお ける、先行研 究 と 「学習指 導要領」 との接 点が あるよ うに思われ る。文部科学省 (2008)の「総説」中の 「1改訂 の経緯」では、OECD生徒 の学習至1達度調査 (PISA)の結果 か らみた 日本 の児童生徒 の課 題 が挙 げ られ てい る(P。 1)。
こ うした結果 の影響 を受 けなが ら現行 の 「学習指導要領」は改訂 され 、そ こでの 「C読む こ と」には、PISA等の国際的 な学力調査 にお ける読解 力の とらえ方 が影 響 してい る。 た とえば 「自分 の考 えを明確 に しなが ら読 んだ りす る」
とい った ことは、PISAにお ける 「テ キス トの熟考 。評価」 を反映 した ものであろ う。そ して、そ うした影響 を受 けた結果、 日本 における説 明的文章 に関す る先行研究 との接点 が見出 されたのである。
第3項 教科書会社 の解 説 か ら見た説 明的文章指導 の 目的
「第2項 『 学習指導要領』 にお ける説 明的文章指導 の 目的」 では、「学習指導要領 」に お ける説 明的文章指導 の 目的 とその内容 を確認 した。 その よ うな 「学習指導要領」の記述 について さらに考 えるために、 ここでは国語科 の教科書に 目を向けたい。
現在 、 日本 で は5社の教科書会社 が小学校 国語科教科書 を出版 してい るが、 ここでは、
二重県で もつ とも多 くの地域 で採択 され ている、光村 図書 出版 の教科書 を例 として取 り上 げ る。
光村 図書 出版 では、「身 につ けたい力」 を再構成 して、発 達段 階 に応 じて下の よ うなね ら い を明確 に示 してい る。
発 達段 階 を考慮 して、思考力・感受性・想像力 がバ ランス よく育つ よ うに組織 しま した。各学年 で、少 しずつ力が積 み上がってい くよ う、六年 間の学習 内容 を 構造化 しま した。
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・ 体験す る 楽 しむ
1年 語や 文 のま とま りが分 か り、書 かれ てい るこ との大体 を とらえるこ とがで き る。
2年 順序 に沿 つて読 み、内容 を とらえることがで きる。
・方法 を知 る 多様性 を知 る
3年 「段落」の働 きを知 り、「初め 。中 。終わ り」の大きな構成 と、段落 ごとの 中心 を把握す るこ とができる。
4年 段落相互 には、さま ざまな関係 があることを知 り、段落の役害
1を
とらえて、目的 に応 じた内容 の要約 ができる。
・ 意味づ ける 価値 づ ける
5年 文章 を読 んで、挙 げ られ てい る例や根拠か ら、筆者 の意 図をつかむ ことが で きる。
6年 筆者 の ものの見方 と自分 の考 え方 を比べ なが ら読む こ とができる。
思考力 :並 べ る 。比べ る⇒分 ける 。関係づ ける⇒統合す る・条件づ ける 他者 との関係 性 の 中で 自分 を見つ める
(光
村 図書 出版(「
編集 の趣 旨特色」。 引用 は、光村 図書 ホー ムペー ジhttp://www.mitsumura― tosho.co.jp/materia1/23skyokasho/pdf/kokugo/editi ng/all,pdf(2011年
12月
20日 ア クセス)による。)
9
この学習計画 には、光村 図書 出版 のね らいが表れ てい る。 この学習計画で用い られ てい る表現は、「学習指導要領」の言葉 をふまえた ものであ り、それ をよ り簡潔 に示 した もの と い えるだ ろ う。教科書 は、それ を作 った出版社 のね らいがはつき りしていて、その教科書 を使 う教 師 もまた、授業 のね らい をはつき りさせ るべ きである。 た とえば、教師が 自分 の 教材解釈 を明確 にせず 内容 の読解 ばか り重視す る と、子 どもはた くさんの新 しい知識 を得 るこ とがで き るか も しれ ないが、それ に とどまって しま う。 また、教材 で取 り上 げ られて い る題材 だけを大事 に して しま うと、教材 で扱 われ てい る範 囲を超 えて、学習 内容が国語 科 か ら離れ てい く恐れ もあ る。 その一方 で、 これ までに何度 も指摘 され て きた よ うに、文 章の形式 ばか りに注 目す る と、学習 がつ ま らな くて、説 明的文章 が嫌 い にな る子 どもが増 えるだ ろ う。 だか ら、教師 は授業 のね らい を明確 に しな くてはな らない し、その際に教科 書 のね らい も参考 にな る と考 え られ る。 上 に引用 したね らい は、そ の よ うな働 きを持 つ も のでなけれ ばな らない。本 当は 「学習指導要領」の単なる言い換 えであつてはな らないは ず だが、実際 は、「他者 との関係 の中で 自分 を見つ める」 とい つた言葉 はあるものの、具体 的なね らい とはなっていない。 この よ うな記述では、「学習指導要領 」 にお ける説 明的文章 指導 の 目的 を体 系的 にかつ具体的 に把握す るこ とはで きない。つ ま り、教科書 は 「学習指 導要領」 にお け る説 明的文章指導 の 目的 をふ ま えてい るが、教科書会社 による解説 で は、
その 目的 は教師 に伝 わ らない と考 え られ る。
第2節 中国における説明的文章指導の 目的
第1項 「課程標準」
(「
全 日制義務教育語文課程標準」)における説明的文章指導の目的 中国の説明的文章の 目的を明確 にす るために、 ここではまず、中国における説明的文章 の定義を確認す る。 中国社会科学院語言研究所 による『 現代漢語詞典』の 「説明文」の項 には、次のよ うな説明が載っている。悦明事物的情況或道理的文章。
(「
物事の状況または道理を説明す る文章。」)(中
国社会科学院語言研究所編(2005)『
現代漢語詞典』,商務印書館,P。
1286)簡潔なこの定義を具体的にす るために言葉 を補 うな らば、「説明的文章」とは、物事の形、
構造、性質、特徴、役割な どについて、客観的な立場か ら紹介 して、読者 に理解 してもら うような文章を指す。また、抽象的なもの とその関係、あるいは原理な どを説明 して、読 者にそ うなっている理 由を理解 させ るもの といつた、 さまざまな物事について述べている 文章を含 めて、すべて説明的文章であるといえる。 当然、説明す る対象 と説明す る目的に よって、一つの文章の中で、物事の紹介 と道理の陳述が交 ざつて一緒に使 う場合 もあると 考えられ る。
このよ うな定義によつて説明的文章をとらえるな らば、中国では、 日常生活の中で、説
明文 と接す る機 会 は非 常 に多いはず で ある。 大人 は もちろん、子 どもに もた くさん あ る と 考 え られ る。様 々 な物事 に対す る興 味 。関心 を非常 に強 く持 つてい る子 どもに とつて、説 明文 は、 自分 を未知 な世界 に連れ て行 く文章 とな るだ ろ う。
続 いて、 中国の小 学校 にお け る説 明的文章指導 の 目的 について考 えてみ たい。 なお、 中 国の小学校 の教科書 では、低学年 では、「説 明文」や 「説 明的文章」 とい つた名称 は使 われ ていない。5年生 (厳密 には、上下三冊 の うち、上 の教科書)から、説 明文 とい う名称が明 確 に記 され てい る。 しか し、低 学年 の教科 書 に載 つてい る教材 の中で、説 明文 と定義 され ていないが、説 明文の働 きを持つ とみ られ る教材 がある。
こ うした説 明的文章教材 を用いて、中国では子 どもたちに何 を教 えよ うとしてい るのか。
日本 には 「学習指導要領」があるが、 中国においてそれ に対応す るのが 「課程標準」であ り、 これ に したがつて授業が行 われ る。「課程標準」の正式名称 は 「全 日制義務教育語文課 程標 準」 で あ り、そ こでは小 。中学校 国語科 (語文)の 目的 として、以 下が明示 され てい
る。
恵 目林
1.在悟文学 コ辻程 中,培赤 愛国主文感 情、社会主文道徳品反,逐歩形成釈扱 的人生恣 度 和正碗 的倫値現,提高文化 品位 和申美情趣。
2.汰沢 中学文化 的 キ厚博 大,吸収 民族 文化智慧。 美心 当代文化 生活,尊重多祥 文化,
吸取人癸仇秀文化 的菅赤。
3.培植 熟愛祖 国悟言 文字的情感,赤成悟文学 コ的 自信 心和 良好 コ慣,掌握最基本的悟 文学コ方法。
4.在友展悟言能力的 同吋,友展思笙能力,激友想像力和創造潜能。逐歩赤成実事求是, 崇 尚真知的科学恣度,初歩掌握科学的思想方法。
5.能主劫逃行探究性学コ,在実践 中学 コ、送用悟文。
6.学会浜悟排音。能悦普通活。汰沢 3500今左右常用浜字。能正伯 工整地ギ写浜字, 井有一定的速度。
7.具有独 立 岡浅的能力,注重情感体詮,有較 キ富的釈 累,形成 良好 的悟感。 学会運用 多紳 岡減方法。能初歩理解 、釜賞文学作 品,受到高 尚情操 与趣 味的菜陶,友展今性,
キ富 自己的精神世界。能借助 工具ギ 同減浅易文言文。 九年深外 開壌恵量皮在 400万
字以上。
8.能具体 明伯 、文炊字順地表述 自己的意思。能根据 日常生活需要,送用常兄的表込方 式 写作。
9.具有 日常 口悟交 際的基本能力,在各神 交 隊活劫 中,学会傾折,表込与交流,初歩学
会文 明地逃行人 隊淘通和社会交往,友展合作精神。
10。
学会使用 常用的悟文工具■。初歩具各捜集 和処理信 息的能力。(語文 課 程 標 準研 制 組 「語 文課 程 標 準 」。 引用 は、人 民教 育 出版 社 ホー ムペ ー ジ
14
http://酬.pep.com.cn/xiaOyu/jiaoshi/tbjx/kbjd/jiedu/(20114自
12フ
月20
日ア クセ ス)による。)
以下 に、上 に引用 した 「総 目標 」 の 日本語訳 を示す。
総 目標 :
1.「
語文」(国
語科)を勉強す る とともに、国 を愛す る感情、社会 主義 の思想 を育てて い く。積極的 な人生観 と正 しい価値観 を持 ちつら、文化 を理解 し、審美す る趣 向を 高 める。2.中国文化 の豊 か さを知 り、民族 の文化 の知恵 を吸収す る。今 日の文化生活 に関心 を 持 ち、多文化 を尊重 し、人類 の優 秀 な文化 を吸収す る。
3.母国の言語 文字 に対す る熱愛 を育 て、言語 学習す る ときの 自信 とよい習慣 を育 て、
基本的 な 「語文」
(国
語科)の学習方法 をマ スターす る。4.言語能力 を発展 させ る と同時 に、思考力 を発展 させ 、想像力 と創造力 の潜在性 を激 発 させ る。徐 々 に、事実 を求 め、真 実 を尊重す る科学的 な態度 を育ててい く。科学 的 な思考方法 をは じめて身 に付 ける。
5。 探究的 な学習 を 自主的にで き、実践 の 中で学習 し、言語能力 を運用す る。
6.ピンイ ンをマスターす る。普通話で話せ る。3500個 ぐらいの常用漢字 を読 める。漢 字 を正 しくきれい に書 ける。一定 の書 くス ピー ドがで きる。
7.独自で読書す るこ とがで きる能力 を身 に付 け、感情 を体験す るこ とを重視 し、豊富 な知識 を貯 め、 よい語感 を育て る。多様 な読書方法 を身 に付 ける。文学作 品につい て、理解・鑑 賞す るこ とがで き、高貴な感情 と響味の影響 を受 け、個性 を育て、 自 己の精神世界 を豊かにす る。辞書や参考書な どを使い、簡単な古文 を読 める。9年間 での、授業以外 の読書量は400万字以上 を求 める。
8.具体的かつ 明確 に、 自分 の意思 を流暢 な文章で表現で きる。 日常生活 の要求 に応 じ て、 よく使 われてい る表現方法で作文 を書 く。
9。 日常生活 において音声で交流す る基本的な能力 を身 に付 ける。 さま ざまな交流活動 の 中で、傾聴 、表現 、交流す るこ とを身 に付 け、マナー を守 りなが ら、人 々 と交流
し付 き合 うことを学び、協力す る心 を発展 させ る。
10.「
語文」(国
語科)の常用 的 な参 考書 の使 い方 を身 に付 け る。情報 を収集 し処理す る能力 をは じめて持つ。中国は9年間の義務 教育制 を とつてい る。 以上 の引用 に挙 げ られ てい る総 目標 は、小学 校6年間 と中学校3年間 をか けて育てたい こ とが らを示 してい る。
これ に基づいて、「課程標準」では、各学年 の 目標及び内容 が、第一学段 (1〜 2学年
)、
第二学段 (3〜 4学年
)、
第 二学段 (5〜 6学年)、
第 四学段 (7〜 9学年)の四段 階 に分けて示 されている。内容 については、「
(一
)漢字の読み書き」、「(二
)読 む」、「(三
)書く」、「(四 )
話す」、「(五
)総合的学習」の五つに分けて、具体的に書かれている。 ここでは、小学校の 部分だけを取 り出 して、その中の説明的文章 と関係す る記述に着 日して考察す る。まず、説明的文章に記 されている情報の理解・収集 に関係す ることとして、各学年の 目 標がいかなる力を求めているのかを考察す る。
それぞれの学年では、「
(二
)読 む」の内容において次の各項 目が要求 されている。 日本語 訳 も合わせて示す。第一学段 (1〜 2学年)
5。 結合上下文和生活実際了解深文中洞句的意思,在bin減中釈累同悟。
(5.テキス トの前後 を考 え、実生活 と結びつけてテキス トを理解 しよ う。読む中で、
単語の量を増や してい く。
)
第二学段 (3〜4学年
)
3.能朕系上下文,理解同句的意思,体会深文中美鍵洞句在表情込意方面的作用。能借 助字典、飼典和生活釈累,理解生飼的意文。
(3.文章の前後の関係 を考え、単語や文章の意味を理解す る。文章のキー ワー ドと なる語句の働 きを理解 しよ う。字典、辞書、生活な どを活用 して、新 しい単語を 理解 しよう。
)
4.能初歩把握文章的主要内容,体会文章表込的思想感情。
(4.文章の主な内容 を理解 し、文章の言いたいことを理解 しよ う。
)
第二学段 (5〜 6学年)
4.朕系上下文和 自己的釈累,推想深文中有美飼句的内涵,体会其表込数果。
(4.文章の前後 と自分の経験 とを結びつけて、テキス トの語句の内在の意味を推測 し、その表現効果 を理解 しよ う。)
5。 在園波中端摩文章的表込順序,体 会作者的思想感情,初 歩飯悟文章基本的表込方法。
在交流和付沿中,敢千提出自己的看法,作出自己的判断。
(5.読なが ら文章の述べる
)贋
序を考え、筆者の意図を理解 し、文章の基本的な表現 方法を理解 しよう。交流 と討論の中で、自分の意見を言い、自分な りの判断をす ることができる。)6.同浅悦明性文章,能択住要点,了解文章的基本悦明方法。
(6.説明的文章を読み、重点をつかみ、文章の基本的な説明方法を理解 しよ う。) (語文課程標 準研制組 「語 文課程標 準」。 引用 は、人民教育 出版社 ホー ムペー ジ
http://www.pep.como cn/xiaoyu/jiaOshi/tbjx/kbjd/jiedu/(2011泊 卜
12月
20 日ア クセス)による。)16
以上は、「課程標準」における、説明的文章指導 と関係す る項 目である。低学年では、生 活 と結びつけて文章を理解す ること、中学年では、語や文を理解 し、キー ワー ドとなる語 や文について考え、文章の内容 と言いたいことを理解す ること、高学年では、隠 されてい る意味を推測 し、述べ る
1贋
序 を考え、筆者の意図を理解 し、 自分の意見 。判断を持ちなが ら読むことを示 している。これはあくまで も自らの経験によるものであるが、今までの中国における説明的文章指 導は、テキス トに書かれている内容ばか りを重視 してきたよ うに思われ る。 しか し、上記 の 目標には、文章の述べ方や筆者の意図に 目を向かせ よ うとしてい ることが明確 に示 され ている。
第2項 教科書教材か ら見た説明的文章指導の 目的
ここでは、前項で考察 した 「課程標準」における説明的文章指導の 目的に応 じて、中国 の教科書会社が、 どの ような教材 を取 り上げてそれ らの力を育て よ うとしているかについ て考える。
教科書には、「課程標準」の要求が反映 されていると考えられる。その要求をふまえなが ら、出版社は何 をね らい教科書を作成 しているのだろ うか。前にも述べたよ うに、中国に おける低学年の教材は、 日本 のよ うにジャンル分けが明示 されていない。 しか し、実は教 材の中に、 日本の説明的文章 と同 じような働 きを持つ教材が多 くある。 これ らの教材 につ いて、説明的文章 と関係 のあるところを取 り出 して、教科書会社が子 どもたちに何 を教え よ うとしているかを考察す る。
本研究では、中国で最 も多 く使われている人民教育出版社発行の語文教科書 を取 り上げ る。以下に引用す るのは、『 義務教育課程標準実験教科書 語文』(課程教材研究所小学語文 課程教材研究開発 中心編 1年上〜2年上 (2001年初審通過
)、
2年下〜3年下 (2002年 初審通過)、
4年上〜5年上 (2003年初審通過)、
5年下〜6年下 (2004年初審通過))に載っている教材 中の文章である。なお、 この教科書は各学年上下の2冊があ り、6年間で
計12冊が用い られ る。引用の後の括弧内は 日本語訳である。
1年下
「第一部分」
夏天就要到 了。夏天里,会友生邸些有趣 的事呪?我イ
l]一
起去看看「El。 (P.57)(も
うす ぐ夏 にな ります。 夏 に何 か面 白そ うな ことは あ りませ んか。 み んなで一緒 に探 しに行 きま しょ う。)
「第人部分」
我イ
│]身
辺処赴有科学,■我イl]一
起去探索,去友現。(P.134)(私
たちの身のまわ りに、あちこちに科学知識が存在 します。みんなで一緒に探 して、発見 してみま しょう。
)
3年上
「第 四組」
体 是否 留意辻鮮花的 弄放?体是否肌察辻星星的 内爆?作是否 注意道蜜 峰 的ヽ行?我 イ
│]身
辺 的杵多事物,都有着 元労的奥妙。i■
我イ│]汰
真 同撲本姐深 文,一起去 了解作者友現的秘密。我イ
│]込
要留心規 察:看淮有更多地友現。(P.51)(あ
なたは、花が咲 くときの様子 を観察 したことがあ りますか。 キラキラ している星 を 観 察 した ことがあ ります か。ハ チが飛 んでい る ときに注意 して見 た こ とが あ ります か。私 た ちの身 のまわ りのい ろい ろな物事 は、た くさんの秘密 を持 つています。みな さん、
この単元 の教材 を読んで、一緒 に、筆者 が発見 した秘密 を理解 しま しょ う。 さらによ く観 察 して、 もつ とた くさんの発 見ができるのは誰 で しよ う。
)
4年上
「第四組」
劫物是我イ
│]人
癸 的朋友。 古今 中外,4多作家妙宅生花,力官イ│]写
下了一篇篇 生功的文章。本姐的保文,有的是不 同作家写的相 同的劫物。有的是同一作家写的不 同的劫物。
我イ
│]来
汰真減一減,具体感 受作家宅 下櫂初 如生的劫物形象,述可以拭着 比較一 下深文 在表込上的不 同。(P.62)(動
物 は私 た ち人類 の友達 です。 昔か ら今 まで 中国で も外 国で も、い ろい ろな筆者 に よつて、動物が登場す る数多 くの傑作が書かれ ています。 この単元 には、違 う筆者 が書いた、同 じ動物 が出て くる文章が載 っています。 同 じ筆者 が書いた、違 う動物 が登場す る文章 も載 っています。 よく読 んで、筆者 が書いた生 き生 き とした動物の 様子 を感 じ取 りま しょ う。表現方法 の違 い を比較 してみま しょ う。)
5年上
「第二組」
在 生活 中,我イ
│]常
常会政到悦 明性 文章。逮些 文章,不沿是沸清楚植 物植 物的形恣特 征,逐是悦 明 白劫物 的生活 コ性,不沿是介 網新声 品的使用方法,述是角牢経 自然現象的 形成原 因,都要使用一些 悦 明的方法。学 コ本姐的悦 明性文章,要択住深 文的要点,了解基本 的悦 明方法,井拭着加 以透用。
(P.39)