活 性 保 持 型
PEG化技術およびシクロデキストリン超分子形成を利用したタンパ ク 質 の 製 剤 特 性 の 改 善
倉り薬・生命薬科学専攻
HIGOプログラム専門コース製剤設計学分野 弘津辰徳、
タンパク質性薬物の製剤特性の改善を目的にポリエチレングリコーノレ(PEG )を共 有結合により導入した
PEG化技術が汎用されている。タンパク質性薬物の PEG化は、物理化学的安定性や血中滞留性の改善に大変有用であるものの、タンパク質の生 理活性を著しく低下させる。そこで本研究では、シクロデキストリン(CyD )とゲス
ト分子の可逆的なホスト−ゲスト相互作用を利用し、タンパク質の活性を保持した、
自己会合型超分子
PEG化技術(Self‑assemblyPEGyiation retaining activiザ ;
SPRA)の 開発を企図して、超分子
PEG化タンパク質(SPRA−タンパク質)を構築した。さら に 、
SPRA・タンパク質のポリ擬ロタキサン(PPRXs )を調製し、
SPRA・タンパク質の放 出制御システムを構築した。以下に本研究で得られた知見を要約する。
【第 1 章】グ、ノレクロニルグ、ノレコシノレ4 ・シクロデキストリン(GUG-~・CyD)
/インスリン結合体の調製および製剤特性の評価
1) GUG岨βCyD/インスリン結合体を新規に調製した。
2)
GUG-~-CyD/インスリン結合体は、インスリン単独と比較して、ガラスおよびポ リプロピレン容器に吸着しにくいことが示唆された。
3) GUG
・
P・
CyD/インスリン結合体の熱および酵素安定性は、インスリン単独と比較 して、向上することが示唆された。
4)
インスリンの血糖降下作用は、 GUG-~-CyD との結合体形成により減弱すること が示唆された。
【 第
2章】
SPRA技術によるタンパク質の製剤特性の改善1 )インスリンおよびリゾチームにアダマンタン(Ad )が 1 分子結合した Adi イン スリン結合体および Adi リゾチーム結合体を新規に調製した。また、~-CyD に分 子量 20
kDaの
PEGを反応させて、分子内に 1 本もしくは 1‑4 本の
PEG鎖を有する Mono-PEG-~-CyD および Multi-PEG-~-CyD を新規に調製した。
2)
Ad/インスリン結合体および Adi リゾチーム結合体は、 PEG-~-CyDs と水中で、安定 な超分子複合体(Mono −または Multi‑SPRA−タンパク質)を形成することが示唆
された。
3) SPRA
−インスリンおよび
SPRA−リゾチームは、熱および酵素安定性に優れ、共有 結合により形成される
PEG化タンパク質と同等の安定性を示した。4) SPRA
−リゾチームは、溶菌活性をほぼ 100% 保持していることが示された。
5) Multi‑SPRA