インフレ下における消費者行動の変化
−東京、名古屋、大阪、福岡などの主婦 1,093名についての調査−
(速 報 編)
梶原禎夫
I 調査および調査実施の概要
I 調査の概要
これまでわが国では,欧米に比べ,製品差別化,大量広告,店舗差別化に 対する消費者の反応が強く,企業は比較的容易に無差別に大量需要を創造し,
需要の商標への固定を行うことができた。特に寡占企業は,商標への需要の 国定によって消費者に高価格を受容させ,意味のある製品の技術的改善や技 術革新を怠り,また販売機会の保証と引換えに中間商を支配し,流通過程を 通じての価格の維持や特別の販売促進を行ってきた。しかし,このような企
業の独占的行動の基盤になっていた消費者行動の特殊性は,インフレーショ ンの過程を通じて徐徐に弱められてくるように思われる。インフレーション による消費者の実質所得の低下,またその低下しつつあるという認識は,価 格に対する消費者の反応を強め,購買決定の計画性を高めると考えられる。
購買決定の計画化の進行は,製品差別化,大量広告,店舗差別化への反応を 低下させ,価格,製品の実質的内容,店舗の品揃えとその価格などへの反応 を強化させると考えられる。消費者は製品の価格と実質的内容を基準に商標 間および店舗間を流動し始め,企業による一方的支配から脱却し始める。
今回の調査は,以上のような仮説を検証するために行ったものである。先
48 経 営 と 経 済
ず,質問1で,価格への消費者の反応の変化を,安売りや特別割引などの低 価格広告に対する注目の変化のレベルで測定し,次に質問2で,このような 低価格広告を利用した購買行動の変化のレベルで測定した。更に,価格への 消費者の反応の変化の内容を把握するために,質問3で,低価格に反応して それまで選択していた商標から離脱し始めているかどうかを,また質問4で 低価格に反応して一流商標への固執を止め始めているかどうかを測定した。
更に質問5で,価格への消費者の反応の変化を,全国的に広告されている製 造企業の商標から,それよりも低価格の商業者商標へ移行し始めているかど
うかで測定した。
居舗の特殊化による消費者の固定,つまり,庖舗差別化への消費者の反応 が低下しつつあるかどっかを把握するために,質問6で,製品比較のために 見回る庖舗の範囲の変化を測定し,質問7で低価格に反応して庖舗選択を変 え始めているかどうかを測定した。
購買決定の計画化が進行しているかどっかを知るために,質問8で,購買 決定に当つての製品比較の時間の変化を測定した。また,消費者が製品の特 殊性より,実質的内容への反応を強め始めているかどうか,つまり製品差別 化への消費者の反応が低下しつつあるかどっかを把握するために,先ず質問 9で,商標名,製品の外面や内容なと守製品への消費者の反応、の変化を測定し たうえで,質問10で高度差別化製品についての過去の購買経験が消費者自身 によって意識されているかどうかをさき,次に質問11で,高度差別化製品に ついての今後の購買の予定や動機をきいた。質問12では,広告への消費者の 反応の変化を知るために,価格広告を除外した製品広告に対する消費者の関 心の程度の変化を測定した。
2.調査実施の概要
調査対象は,東京都(北区赤羽台,板橋区高島平) ,大阪府(淀川区東淀 川団地,淀川区新北野,吹田市津雲台,桃山台,高野台,佐竹台,青山台,
藤白台), 名古屋市(北区志賀団地,中区県職員住宅,千種区星ケ丘,虹ケ 丘,西一社,打越),福岡市(西区曙,荒江,鳥飼,JJj府,城西), 北 九 州I 市(八幡西区,穴生,萩原),長崎市(滑石,住吉,浜口,小ケ倉),仙台 市(鶴ケ谷)の団地に居住する主婦または家事担当者3;100名である。調査票 は,昭和49年8月1日から9月14日までの間に直接各家庭の郵便受に宛名記 入のうえ配布し, 10月26日までに郵送により回収した。調査対象者は 4 ‑
5戸間隔で系統抽出する方法をとった。調査地域区分,調査対象数,有効回 収標本数,有効標本回収率は次表の通りである。福岡市と北九州市の標本の
データは,まとめて福岡として集計している。
調 査 地 域 調 査 対 象 数 有効標本回収数 有回収効率根(%本) 東 ,lJJ 1,000 302 30.2 大 阪 800 242 30.3 名 ←Lトi 屋 500 235 47.0 福 岡 500 207 41.4 fUJ 仁‑L1、 150 50 33.3 長 崎 150 57 38.0
メ仁} 五十 3,100 1,093 35.3
有効回収標本数1,093は充分な規模であるとはいえず,また団地調査に限 定していることや都市間での標本数の配分などに問題があり,これらは本調 査の限界を示すものであるが,これは充分な調査費を確保することができな かったというやむをえない事情によるものである。しかし,昭和48年 9月頃 から,このインフレを通じて消費者行動の基本構造が企業の独占的行動を抑 制する方向に変わるのではないかということに着服し,昭和49年7月初めに 調査票の段終原稿を完成するまで,その都度数十名の主婦から回答を求め,
分析を繰り返しながら11回にわたり改訂を重ねてきたものであり,消費者行 動の変化を知るに当つての重要な拠点はほぼ網羅しているも.のと考えている。
昭和49年5月束京での日本商業学会全国大会で競争理論に関する研究報告を 行った際に,この調査で検証しようとした仮説について説明し,また福岡で
50 経 営 と 経 j斉
の同九州部会では,改訂10回目の調査票とそれによる試験調査結果について 報告し,専攻を同じくする者から若干の意見をきく機会ももっている。
われわれは,インフレ下における消費者行動の変化について,調査概要の ところで要約している・ような理論(仮説)を基礎研究の成果として既に公刊 しており(梶原禎夫,需要流動化と企業行動, ミネノレヴI書房,昭和49年4 月) ,ただその検証に当って,データの分析との関連も考慮して,具体的に どのような調査拠点を系統的に捉えるかが問題として残されてるだけであっ た。われわれは,質問票設計にも充分な努力を投入したのであり,ただ最近 の消費者が買わなくなったということだけから出発した思いつきの調査では ない。
例えば,最近消費者が商品を簡単に買わなくなった問題だけに単純に注目 し,消費者を購買者群と非購買者群に分け,それぞれ買っ理由,買わない理 由をいかに詳しくたずねτみても,消費者行動の基本構造の変化を探りだす ことはできない。消費者行動の変化についてまず理論を整備し,重要な測定 拠点を系統的に把握したうえで,消費者の行動そのものについてたずねてゆ かねばならない。
また,昭和48年10月の石油危機で,将来の価格引上げや供給不足を憂慮し,
価格への配慮なしに買い急ぐ消費者がかなり大量に出た時期においてさえも,
われわれはそのような消費者の行動が単に経過的なものに過ぎないことを看 取し,むしろこれを契機にわれわれの理論に治った消費者行動が顕著になる
ことを予期し,この調査で使用した質問票の設計を一貫して進めてきたので ある。昭和48年8月頃から,インフレ下における消費者行動の変化について 思いつきの論述が,マスコミに依頼され,基礎研究もないまま無理して断片 的な意見を書き並べたとしかいいようのない内容でみられるようになったが,
いずれも大規模な検証に値しないものであることに注目すべきである。
3.調
回答について
査 刀て~
1. 主婦または家事担当者に,無記名でお願いします。
2. 各質問ごとに用意しである回答で該当するものにO印をつけてく ださい。
3. 記入が終りましたら,同封の返信用封筒に入れて 2‑3日中に 近くの郵便ポストへ入れてくださるようお願いします。返信用切手 は,郵便料受取人払になっておりますので,不要です。
Q 1 最近,安売りや特別割引などの価格広告を以前よりも注意して見るよ うになりましたか。
C 1 ) 冷凍食品,カレールー,食用油などの非生鮮食品について,
1. よく見るようになった。
3. 以前ほど見なくなった。
2. 以前からよく見ている。
4. 以前から見ていない。
C 2 ) 下着,ストッキング,カッターシャツなどの基礎的衣料について,
1. よく見るようになった。 2. 以前からよく見ている。
3. 以前ほど見なくなった。 4. 以前から見ていない。
C 3 ) ワンピース,ブラウス,スカートなどの流行性衣料について,
1. よく見るようになった。 2. 以前からよく見ている。
3. 以前ほど見なくなった。 4. 以前から見ていない。
C 4 ) トースター,ミキサー,へアドライヤーなどの小型家庭電器について,
1. よく見るようになった。
3. 以前ほど見なくなった。
2. 以前からよく見ている。
4. 以前から見ていない。
C 5 ) テレビ,そうじ機,せんたく機などの大型家庭電器について,
1. よく見るようになった。
3. 以前ほど見なくなった。
2. 以前からよく見ている0
4. 以前から見ていない。
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※ 以下の質問では Q 1における場合と同様に,
非生鮮食品は,冷凍食品,カレールー,食用油などを,基礎的衣料は,
下着,ストッキング,カッタ一丸ャツなどを,流行性衣料は,ワンピ ース,ブラウス,スカートなどを,小型家庭電器は, トースター, ミ キサー,へアドライヤーなどを,大型家庭電器は,テレビ,そうじ機 せんたく機などを,それぞれ考えて下さい。
Q 2 安売りや特別割引などの価格広告を利用して実際に買い物をするよう になりましたか。
( 1 J 非生鮮食品について
1. よく利用するようになった。
2. 以前からよく利用している。
3. 以前ほど利用しなくなった。
4. 以前から利用していない。
( 2 J 基礎的衣料について
1. よく利用するようになった。
2. 以前からよく利用している。
3. 以前ほど利用しなくなった。
4. 以前から利用していない。
( 3 J 流行性衣料について
1. よく利用するようになった。
2. 以前からよく利用している。
3. 以前ほど利用しなくなった。
4. 以前から利用していない。
(4 J 小型家庭電器について
1. よく利用するようになった。
2. 以前からよく利用している。
3. 以前ほど利用しなくなった。
4. 以前から利用していない。
( 5 J ・大型家庭電器について
1. よく利用するようになった。
2. 以前からよく利用している。
3. 以前ほど利用しなくなった。
4. 以前から利用していない。
Q 3 次の各商品について,より安いならこれまで買っていたのと違うメー カーの商品でも買うようになりましたか。
( 1 J 非生鮮食品について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定メーカーにこだわっていない。
( 2 J 基礎的衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定メーカーにこだわっていない。
( 3 J 流行性衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定メーカーにこだわっていない。
( 4 J 小型家庭電器につい.て
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定メーカーにこだわっていない。
( 5 J 大型家庭電器について
1.はし、。 2. いいえ。
3. 以前から特定メーカーにこだわっていない。
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Q 4 次の各高品について,より安いなら必らずしも一流品といわれている ものでなくても買うようになりましたか。
C 1 ) 非生鮮食品について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から一流品といわれるものにこだわっていない。
C 2 ) 基礎的衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から一流品といわれるものにこだわっていない。
C 3 ) 流行性衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から一流品といわれるものにこだわっていないp C 4 ) 小型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から一流品といわれるものにこだ、わっていない。
C 5 ) 大型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から一流品といわれるものにこだわっていない。
Q 5 最近,大手スーパーなどが自社製品と称して,スーパー独自のプラン ド名で売っている商品がありますが,次の各商品について,最近有名メ ーカーの製品よりもこのようなスーパー独自の製品を買うことが多くな
りましたか。
C 1 ) 非生鮮食品について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前からスーパー独自の製品の方を多く買っている。
C 2 J 基礎的衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前からスーパー独自の製品の方を多く買っている。
C 3 J 流行性衣料について
1.はし、。 2. いいえ。
3. 以前からスーパー独自の製品の方を多く買っている。
C 4 J 小型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前からスーパー独自の製品の方を多く買っている。
C 5 J 大型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前からスーパー独自の製品の方を多く買っている。
Q 6 最近,買物の時に以前よりも多くの庖を回って見るようになりまし Tこか。
C 1 J 非生鮮食品について
1. よく見回るようになった。
2. 以前からよく見回っている。
3. 以前ほど見回らなくなった。
4. 以前から行きつけの庖以外には行かない。
C 2 J 基礎的衣料について
1. よく見回るようになった。
2. 以前からよく見回っている。
3. 以前ほど見回らなくなった。
4. 以前から行きつけの庖以外には行かない。
56 経 営 と 経 済
C 3 J 流行性衣料について
1. よく見回るようになった。
2. 以前からよく見回っている。
3. 以前ほど見回らなくなった。
4. 以前から行きつけの庖以外には行かない。
C 4 J 小型家庭電器について 1. よく見回るようになった。
2. 以前からよく見回っている。
3. 以前ほと見回らなくなった。
4. 以前から行きつけの庖以外には行かない。
C 5 J 大型家庭電器について 1. よく見回るようになった。
2. 以前からよく見回っている。
3. 以前ほど見回らなくなった
4. 以前から行きつけの庖以外には行かない。
Q 7・ これまで買ったことのない屈でも,行きつけの庖より安く気に入った 品を見つけたならそこで買うようになりましたか。
C 1 J 非生鮮食品について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定の庖だけで買うことは避けている。
C 2 J 基礎的衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定の屈だけで買うことは避けている。
C 3 J 流行性衣料について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定の庖だけてい買うことは避けている。
(4 ) 小型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定の庖だけで買うことは避けている。
( 5 ) 大型家庭電器について
1 . は い 。 2. いいえ。
3. 以前から特定の庖だけで買うことは避けている。
Q 8 最近,買い物の時以前よりも時間をかけて同種商品を比較したうえで 買うようになりましたか。
( 1 J 非生鮮食品について
1. 以前よりも時間をかけて比較するようになった。
2. 以前から時間をかけて比較している。
3. 以前ほど時間をかけて比較していない。
4. 以前から買いたいものがあればすぐ買っている。
( 2 J 基礎的衣料について
1. 以前よりも時間をかけて比較するようになった。
2. 以前から時間をかけて比較している。
3. 以前ほど時間をかけて比較していない。
4. 以前から買いたいものがあればすぐ買っている。
( 3 J 流行性衣料について
1. 以前よりも時間をかけて比較するようになった。
2. 以前から時間をかけて比較している。
3. 以前ほど時間をかけて比較していない。
4. 以前から買いたいものがあればすぐ買っている。
(4 J 小型家庭電器について
1. 以前よりも時間をかけて比較するようになった。
2. 以前から時間をかけて比較している。
58 経 営 と 経 済
3. 以前ほど時間をかけて比較していない。
4. 以前から買いたいものがあればすぐ買っている。
C 5 ) 大型家庭電器について
1. 以前よりも時間をかけて比較するようになった。
2. 以前から時間をかけて比較している。
3. 以前ほど時間をかけて比較していない。
4. 以前から買いたいものがあればすぐ買っている。
Q 9 同種高品を比較する時,価格以外ではどのような点について,最近特 に注意するようになりましたか。
C 1 ) 非生鮮食品について
1. 容器の形状に特に注目するようになった。
2. 必ずメーカー名を見るようになった。
3. 製造年月日,添加物の有無,容量の表示などに注意するよう になった。
4. 選択の仕方は以前と変らない。(特に注意している点は次の う ち ど れ で す か 。 1 . 容器の形状 2. メーカー名 3. 製造年月日,添加物,容量)
C 2 ) 基礎的衣料について
1. 用布の材質や組織,縫製に注目するようになった。
2. デザインを中心に選択するようになった。
3. 必ずメーカー名を見るようになった。
4. 選択の仕方は以前と変らない。(特に注意している点は次の う ち ど れ で す か 。 1 . 用布の材質,組織,縫製。
2. デザイン 3. メーカー名。) C 3 ) 流行性衣料について
1. 用布の材質や組織,縫製に注目するようになった。
2. デザインを中心に選択するようになった。
3. 必ずメーカー名を見るようになった。
4. 選択の仕方は以前と変らない。(特に注意している点は次の う ち ど れ で す か 。 1 . 用布の材質,組織,縫製。
2. デザイン。 3. メーカー名。) (4 J 小型家庭電器について
1. 製品仕様(構造,機能,消費電力など)に注目するようにな った。
2. デザインを中心に選択するようになった。
3. 必ずメーカー名を見るようになった。
4. 選択の仕方は以前と変らない。(特に注意している点は次の う ち ど れ で す か 。 1 . 製品仕様。
3. メーカー名。) ( 5 J 大型家庭電器について
2. デザイン。
1. 製品仕様(構造,機能,消費電力など)に注目するようにな った。
2. デザインを中心に選択するようになった。
3. 必ずメーカー名を見るようになった。
4. 選択の仕方は以前と変らない。(特に注意している点は次の う ち ど れ で す か 。 1 . 製品仕様。 2. デザイン。
3. メーカー名。
Q 10 これまで,スタイルやデザインを変えただけ,またはあまり重要でな い変更を加えただけの新製品が次々に市場に出されて来ましたが, ー
のような製品が特に欲しくて,買ったことはありますか。
1 . は い 。 2. いいえ。 3. わからない。
60 経 営 と 経 済
Qll 今年になってからも使い易さや便宜性を強調した製品,またいろいろ な附随的機能を加えた製品が市場に出されていますが,このような製 品を買う予定はありますか。
1. 買わない。買う時は基本機能を中心にみて買う。
2. もう少し所得が増加したら買いたい。
3. 現在使っている製品が使えなくなったら買いたい。
4. わからない。
Q 12 最近,テレビ,新聞,雑誌などの広告(安売りや特別割引の価格広告 を除く)についての関心の程度は変わりましたか。
C 1 ) 非生鮮食品について,
1. 以前よりも関心をもつようになった。
2. 以前から関心をもっている。
3. 以前ほど関心をもたなくなった。
ι 以前から関心をもっていない。
C 2 ) 衣料(基礎的衣料と流行性衣料を含めて)について 1. 以前よりも関心をもつようになった。
2. 以前から関心をもっている。
3. 以前ほど関心をもたなくなった。
4. 以前から関心をもっていない。
C 3 ) 家庭電器(小型家庭電器と大型家庭電器を含めて) 1. 以前よりも関心をもつようになった。
2. 以前から関心をもっている。
3. 以前ほど関心をもたなくなった。
4. 以前から関心をもっていない。
F Q 1 あなたの年令はいくつですか。
1. 20代 2. 30代 3. 40代 4. 50代 5. 60代 F Q 2 あなたの最終学歴はどちらですか。
1. 中学卒(旧高小卒)¥ 2. 高校卒(旧高女,旧中学卒) 3. 短大・大学卒(旧女専,旧高専,旧大学卒)
F Q 3 あなたの家族は何人ですか。
1. 2人 2. 3人 3. 4人 4. 5人以上 F Q 4 あなたの所帯全体の年間所得は賞与も含めていくらですか。
1. 60万以上 2. 80万以上 3. 120万以上 4. 160万以上 5. 200万以上 6. 300万以上 7. 400万以上 8. 500万以上
F Q 5 あなたは現在地に住んで何年になりますか。
1. 1年未満 2. 1 ‑ 2年 3. 3 ‑ 4年 4. 5年以上
O調査票についての注意
1. 調査対象者への協力依頼文はここでは省略している。
2. 質問に出てくる「最近」とは,ここ 1‑ 2年の聞を考えるよう協力依 頼文に明記しである。
0集計表との関係についての注意
1. Q 9で 4の回答者への( )内の質問については,回答者によって は継続質問として取り扱われなかったため,集計を行っていない。
2. F Q 4については,集計に当って,回答5はそのままで,回答1と2, 3と4,6と7と8をそれぞれまとめている。 同様に, F Q 1では回 答4と5を, F Q 5では回答1と2を,それぞれまとめて集計している。
62 経 営 と 経 済
II 集 計 結 果 表
集計結果表は,紙幅制限のため掲載できない。
同表は当論文と同一タイトルで,大蔵省印刷局直営政府刊行物サービスセ ンター (東京霞が関, 束京大手町合同庁舎二号館, 大阪大手前之町合同庁 舎,その他名古屋,福岡,札幌,広島,仙台)と政府刊行物サービスステー ション(官報販売所,都道府県56ステーション)で取り扱っているのてV そ れを参照されたい。集計結果表の一覧表だけを次に示しておく。
集計結果一覧表
( 1 J回答者特性表
( 2 J集計表1.価格への反応、(1)
一低価格広告への反応は強化されたか‑ Q l ( 3 J集計表2.価格への反応、(2)一低価格広告を
利用した購買行動は増加したか‑Q2
(4 J集計表3.価格への反応、(3)‑低価格に
反応して商標選択を変えるようになったか‑Q3 ( 5 J集計表4.価格への反応(4)‑低価格に
反応して一流商標への固執を止めたか‑Q4
( 6 J集計表5:価格への反応(5)‑低価格に反応して 商業者商標を選択するようになったか‑ Q 5
( 7 J集計表6.庖舗間流動(1)‑製品比較のために 見回る庖舗の範囲は拡大されたか‑Q6
( 8 J集計表7.庖舗間流動(2)‑
‑低価格に反応して庖舗選択を変えたか‑ Q7 ( 9 J集計表8.購買行動の計画性
一製品比較の時間は増加したか‑ Q 8 (lOJ集計表9.製品差別化への反応(1)
一製品の実質的内容への反応は強化されたか‑ Q 9
(l1J集計表10.製品差別化への反応(2)一高度差別化製品 の購買経験は意識されているか‑Q10 (12J集計表11.製品差別化への反応(3)
一高度差別化製品に期待される反応はどうか‑Qll (13J集計表12.製品広告への反応
一広告への関心の程度は変化したか‑Q12 (14J集計表13.低価格広告への反応と
見回る庖舗の範囲‑Q1とQ6‑
(15J集計表14.低価格広告への反応と 製品比較の時間‑Q1とQ8ー
(16J集計表15.低価格広告への反応と 製品への反応‑Q1とQ9 ‑ (17]集計表16.低価格広告を利用した
購買行動と商業者商標の選択‑Q2とQ5 ‑ (18J集計表17.見回る庖舗の範囲と製品への反応
‑ Q 6とQ 9 ‑
(19J集計表18.製品比較の時間と商標の選択‑ Q8とQ3 ‑ (20J集計表19.製品比較の時間と
商業者商標の選択‑Q8とQ5ー
(21]集計表20.製品比較の時間と製品への反応
‑Q8とQ9ー
(22J集計表21.製品比較の時間と製品広告への 関心の程度‑Q8とQ12‑
64 経 営 と 経 済
E 調査結果の概要
1. 価格への反応の変化
1.1 低価格広告への反応は強化されたか。(集計表1)
低価格広告を以前よりもよく見るようになった者が,以前ほど見なくなっ た者より多いのは,その差の大きい順で,非生鮮食品,基礎的衣料,流行性 衣料である。以前よりもよく見るようになった者は,非生鮮食品で34.0%, 基礎的衣料で24.2%,流行性衣料で18.8%である。逆に,以前ほど見なくな った者が,よく見るようになった者より多いのは,その差の大きい順で,小 型家庭電器,大型家庭電器である。以前ほど見なくなった者は,大型家庭電 器で18.4%,小型家庭電器で15.296であるo価格広告に敏感な居が,食品や 衣料では拡大しており,家庭電器では減少しでいるととを示している。ま た,よく見るようになった者と以前から見ている者の合計は,非生鮮食品で 83.55ぢ,基礎的衣料71.3タム流行性衣料59.0%であり,これらの品目では,
価格広告に敏感な層がここまでは拡大していることを示しているD
1.2 低価格広告を利用した購買行動は増加したか。(集計表2) 購買行動で,低価格広告をよく利用するようになった者が,利用しなくな った者より多いのは,その差の大きい順で,非生鮮食品,基礎的衣料であ るoよく利用するようになった者は,非生鮮食品で32.9%,基礎的衣料で 20.8%である。逆に,以前ほど利用しなくなった者が,よく利用するように なった者より多いのは,その差の大きい順で,小型家電器,大型家庭電器,
流行性衣料である。以前ほど利用しなくなった者は,流行性衣料で19.8%, 小型家庭電器で16.4%,大型家庭電器で16.4%である。非生鮮食品と基礎的 衣料では,低価格広告を利用して購買する居が拡大しており,逆に流行性衣 料と家庭電器では,縮小していることを示している。また,よく利用するよ うになった者と以前からよく利用している者を合わせると,非生鮮食品で 78.0%,基礎的衣料で63.3%となり,これらの品目では価格に敏感な購買行 動をとる層がこ乙まで拡大していることを示している。
1.3 低価格に反応して商標選択を変えるようになったか。(集計表3) 価格に反応して商標選択を変えるようになった者は,多い順から,非生鮮食 品の32.4%,基礎的衣料の28.2%,流行性衣料の19.4%,小型家庭電器の 19.0%,大型家庭電器の17.2%であるが,商標選択を変えない者も大型家庭 電器では44.6労,小型家庭電器では36.296と多い。しかし,商標選択を変え るようになった者と以前から特定商標に固執していない者を合わせると,流 行性衣料で79.0タム基礎的衣料で77.2%,非生鮮食品で72.3;96,小型家庭電 器で 6 1. 4% ,大型家庭電器で 53.3~ぎとなり,流行性衣料の場合のように以前 から特定商標へ固執していない者が59.6%を占めていたものもあるが,特定 商擦に固執しない層がいずれの品目でも特定商標に固執する層を越えて拡大
していることを示しているO
1.4 低価格に反応して一流商標への固執を止めたか。(集計表4) 低価格に反応して一流商根から離れるようになった者は,基礎的衣料で 32.796,非生鮮食品で29.596,流行性衣料で23.896,小型家庭電器で17.0タム 大型家庭電器で12.996であるが,一流商標へ固執している者も大型家庭電器 では60.496,小型家庭電器では49.696と多い。一流商秘への固執を止めるよ うになった者と以前から一流商標に固執していない者を合わせると基礎的衣 料で74.1必,流行性衣料で73.6タム非生鮮食品で63.696となり,これらの品 目では一流商標に固執しない屈が回執する回を越えて拡大していることを示 しているO
1.5 低価格に反応して商業者商標を選択するようになったか。
(集計表5)
以前から商業者商標(スーパー商標)の方を多く買っている者は,最も多 い基礎的衣料でさえ7.596に過ぎないが,最近商業者向日!の方を多く買うよ うになった者は,非生鮮食品で32.496,基礎的衣料で29.596と商業者間棋へ の移行の新しいきざしはみられる。しかし,全体としては商業者商椋を拒絶 している者が,大型家庭電器で88.796,小型家庭電?;g:で84.396,流行性衣料 で74.796と圧倒的に多く,礎基的衣料や非生鮮食品でもそれぞれ61.896,59.3
%と過半数を r!~ めている O
66 経 営 と 経 済
1.6 低価格広告への反応と見回る庖舗の範囲(集計表13)
以前から,価格広告に敏感で,見回る庖舗の範囲も拡大しているj百に属し ている者,つまり,価格広告を以前からよく見ており,居合nを以前からよく
見回っている者は,基礎的衣料で23.296,非生鮮食品で21.7%,流行性衣料 で21.5%,大型家庭電器で10.6タム小型家庭包器で9.2%であるo最近,こ の居に加わった者は,価格広告をよく見るようになり,庖trIJもよく見回るよ うになっ者,価格広告をよく見るようになり,庖 ~rg を以前からよく見回って いる者,価格広告を以前からよく見ており,居舗をよく見回るようになった 者の合計で,非生鮮食品で42.0タム基礎的衣料で34.1タム流行性衣料で26.4
%,大型家庭電器で14.696,小型家庭電器で12.896であるD 結局,非生鮮食 品で63.7タム基礎的衣料で57.3タム流行性衣料で47.996,大型家庭電器で 25.296,小型家庭電器で22.096まで,価格広告に敏感で,見回る庖舗の範囲 も広げている居が拡大したことになる。逆に,以前から価格広告を見ておら ず,以前から行きつけの居以外には行かない居は,小型家庭官器で21.596, 大型家庭電器で20.0タム基礎的衣料で9.396,流行性衣料で8.7タム非生鮮食 品で6.2労であるが,最近この庖に加わった者,ないし少なくとも乙の居に 接近した者は,価格広告を以前ほど見なくなり,庖針}も以前ほど見回らなく なった者,価格広告を以前ほど見なくなり,以前から行きつけの庖以外lこは 行かない者,価格広告を以前から見ておらず,以前ほど庖舗を見回らなくな った者の合計で,小型家庭電器と大型家庭電器は同じ18.496,流行性衣料で 9.796,基礎的衣料で5.796, 生鮮食品で2.796である。結局,価格広告に敏 感でなく,見回る庖舗の範囲も縮小している尼,またはこれに近い民は,小 型家庭電器で39.996,大型家庭電器で38.496,流行性衣料で18.4タム基礎的 衣料で15.096,非生鮮食品で8.9961こ拡大した乙とになる。
1.7 低価格広告への反応と製品比較の時間(集計表14)
以前から,価格広告に敏感で,製品比較にも時間をかけている庖に所属 している者,つまり以前から価絡広告をよく見ており,以前から製品比 較に時間をかけている者は,基礎的衣料で22.8タム流行性衣料で20.396,
非生鮮食品で20.1%,大型家庭電器で12.296,小型家庭電器で10.896である。
最近,この属に加わった者は,以前よりも価格広告をよく見るようになり,
製品比較にも時間をかけるようになった者,以前よりも価格広告を見るよう になったが,製品比政には以前から時間をかけている者,価格広告は以前か らよく見ているが,製品比佼には以前よりも時間をかけるようになった者の 合計で,非生鮮食品で42.496,基礎的衣料で34.4%,流行性衣料で27.3タム 大型家庭電器で17.896,小型家庭電器で13.696である。結局,非生鮮食品 で62.596,基礎的衣料で57.2タム流行性衣料で47.696,大型家庭電器で30.0
%,小型家庭電器で24.496にまで,価格広告に敏感で,製品比較にも時間 をかける層が拡大したことになる。逆に,以前から価格広告を見ておらず,
以前から買いたいものがあればすぐ買っている屑は,小型家庭電器で14.7 FZ,大型家庭電器で10.596,基礎的衣料で9.096, 流 行 性 衣 料 で7.0タム 非生鮮食品で5.996であるが ,J&近このj習に加わった者, な い し 少 な く と
もこの庖に接近した者は,価格広告を以前ほど凡なくなり,製品比較に以前 ほど時間をかけなくなった者,価格広告を以前ほど見なくなり,以前から買 いたいものがあればすぐ買っている者,価格広告は以前から凡ておらず,以 前ほど製品比較に時間をかけなくなった者の合計で,小型家庭fE器で7.9
%,大型家庭電器で6.896,流行性衣料で5.796,基礎的衣料で4.696, ~I.: 生鮮食 品で2.896であるo 結局,価格広告に敏感でなく,製品比較にも時間をかけ ない居,またはこれに近い回は,小型家庭電器で22.6タム大型家庭む器で 17.396,基礎的衣料で13.696, 流行性衣料で12.796, 非生鮮食品で8.796に まで拡大した乙とになるo ただ,家庭定器については,以前から,価格広告 には敏感でないが,製品比絞lこは時間をかけている回がみられることに注芯 すべきである。価格広告は以前から見ていないが,以前から製品比較に時間 をかけている者は,小型家庭23器で22.7タム大型家庭電器で21.096を占めて いる。この庖に新しく加わった者は,価格広告を以前から見ていないが,以 前よりも製品比較に時間をかけるようになった者,以前ほど価格広告を見な くなり,以前よりも製品比絞に時間をかけるようになった者,以前ほど価格 広告を見なくなったが,製品比較!とは以前からl時間をかけている者の合計で,