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CG を利用した西馬音内盆踊りの学習†

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秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要 第 3 0 号 2 0 0 8 年

CG を利用 した西馬音 内盆踊 りの学習 †

‑CG による学習 と実地講師 による指導の比較 一

桂 博章 * 秋 田大学教育文化学部

この論文 の 目的 は, コンピュー タ グラフィックスを利用 した西馬音 内盆踊 りの学習 の 効果 を明 らか にす ることにあ る. モー シ ョンキ ャプチ ャ装置を利用 して作成 した CG を用 いて,本学部 の大学生 に西馬音 内盆踊 りを指導 し, その後,学生 は西馬昔 内盆踊 りの伝承 者か ら直接,指導 を受 けた.学生 を対象 に行 な ったア ンケー ト調査 の結果,映像 を利用 し た学習 の効果 について,以下 の点 が明 らか にな った.

1 ) モー シ ョンキ ャプチ ャ装置 によ り作成 された CG によ る学習 は,西馬音 内盆踊 りの未 経験者 にとって は,準備学習 と して一定 の効果 を持っが,複雑 な動 きや微妙 なポーズを 真似 す ることは困難であ った.

2 )空 間 ( 位置) と時間 ( 動作) を統合す るためには,学習者 は身体 を通 した学習 を経験 す る ことが必要 であ る. したが って ,CG による学習 は,身体 を通 した経験者 で,学習 の動機付 けが なされた学生 に対 し, よ り効果的であると思 われ る.

3) モー シ ョンキ ャプチ ャ装置 を利用 して得 られた計測 デー タ,及 び画像 は,舞踊,楽器 演奏,民俗芸能,音楽学等 の分野 に大 き く貢献 で きると考 え られ る,

キーワー ド :西馬音 内,盆踊 り, モー シ ョンキ ャプチ ャ装置, コンピュー タ グラフィックス,身体経験

1 . は じめに

小 ・中学校 の 「 総合的な時間」 に郷土 の音楽 や芸 能が取 り上 げ られ ることが多 いが, その教材的価値 について は, これ までに多 くの音楽教育者 によ って 主張 されて きて いる.伊野義博 は 「 地域や人 との関 係の親近性 」 「自分 と伝統 ・歴史 との直接性」 とい う点で( 1 ), また加藤冨美子 は 「 親近性 」 「 文化的特 性 」 「 郷土理解 」 「 社会性」 とい う点 で ( 2 ) , その教 材価値 を高 く評価 してい る. しか し,郷土 の芸能 に 対す る価値意識 を児童 ・生徒 が持つ よ うになるため には,実際 にその芸能を経験す ることが重要であ り,

2 00 8 年 1 月 2 8 日受理

千TheLe ar nl ngOfNi s hi monalBon‑ Fe s t l V a lDanc eby Comput e rGr aphi c s‑TheCompal S OnWi t ht heNa t

lVe

Danc e r‑

xl il r Oaki KATSURA ,Fac ul t yofEduc at i ona ndHuman St udi e s ,Akl t aUnl Ve r S i t y,Akl t a

映像資料 の視聴や文献資料か らの情報 だ けで は,児 童 ・生徒が郷土 の芸能 を深 く理解 し,価値意識 を持 つ ことは難 しいので はないだろ うか. しか し, ほと ん どの教 師 は郷土 の芸能 を演 じた経験がな く, その よ うな教 師が,実技 を通 して郷土 の芸能 の指導 を行 な うことは難 しい.

そ こで, 本学 の教 育文化学部 で開講 されて い る

「 総合演習」 の授業 の分科会 で,実際 に踊 れ るよ う になることを 目的 に 「 西馬音内の盆踊 り」 を取 り上 げ,実地体験 の効果,及 び映像資料 の教材 としての 有周性 につ いて,受講生 に対 してア ンケー ト調査 を 行 な った.

受講生の独習用の映像 として用 いたのは,モーショ ンキ ャプチ ャ装置を利用 して作成 された CG である.

本学 の工学資源学部 の教員 を中心 としたチームは,

「 総務省情報通信局 の戦 略的情報通信研究 開発促進

制度」 の補助 を受 け,高速 ・高精度 な磁気式 3 次元

(2)

位置姿勢 セ ンサを用 いた高精度 のモー ションキ ャプ チ ャ装置を開発 し,特許 を受 けている. また本装置 を コン トロールす る計測 ・制御 プ ログラム ,3 次元 画像描画 プ ログラムを開発 し,細かな指 の動 きまで 計測 してデ ジタル表示,画像表示す ることが可能 と な り,熟練者 による ピアノ演奏( 3 ) と西馬音 内盆踊 りの計測,及 び画像化 に成功 している.「 総合演習」

の分科会で は,本学工学 資源学部 が所有 している手 指用モーションキャプチ ャ装置 と 「 わ らび座 アー ト・

フ ァク トリ」所有 の全身用 モー ションキ ャプチ ャ装 置で計測 したデータを編集 ・画像化 し, さ らに 「わ らび座 アー ト・フ ァク トリ」 によ って CG化 された 映像 を使用 した.CGの作成 に当た って は両組織 の 多大 な協力 を得 ている.

2 . 西馬音 内盆踊 り,及 び 「 総合演習」の分科会の 概要

毎年 8 月 1 6 日か ら 1 8 日までの 3 日間,秋 田県羽後 町の本町通 りで踊 られ る 「 西馬音 内盆踊 り」 は,昭 和5 6年 に国 の重要無形民俗文化財 に指定 され, マス コ ミを通 して全国的に知 られ るようになってか らは, 県 内外か ら大勢 の観光客が詰 め掛 けている.踊 り手

は黒 い頭 巾, あ るいは編 み笠 を被 って顔 を隠 し,盟 染 の浴衣か古 い着物 を縫 い合わせた端縫衣装 を身 に 着 けて踊 り,葦火 に照 らされて踊 っている踊 り手 の 姿 は,幻想 的で何 とも言えない美 しさを観 る者 に感

じさせ る.

西馬音 内盆踊 りの起源や歴史 について は,記録 さ れた ものが全 くないために,すべて言 い伝 えによる ものであるが,正応年間 ( 1 2 8 8 ‑9 3 ) に豊年祈願 の 踊 りと して神社 の境 内で踊 られた と言われてお り, また,慶長 6 年 ( 1 6 0 1 ) に攻 め滅 ぼされた西馬音 内 城主小野寺東通 の遺 臣たちが,主君 を忍ぶ亡者踊 り を踊 り, それが豊年踊 りと合流 して今 の形 にな った とも言 われて い る( 4).編 み笠 や黒 い頭 巾で顔 を隠 すのは死者 を現 していると言 われ,地元 の踊 り手 に よ ると , 「 盆踊 りを踊 って い る時 には, ご先祖様 も す ぐ近 くに一緒 にいる」 と子 ど もの時 に親か ら言 わ れて きた との ことであ る.

西 馬音 内盆踊 りで踊 られ る曲 目 は , 「音 頭 」 と

「がん け」 の 2 種類 に大 き く分 け られ, さ らに , 「 音 頭」 は 「 音頭 1 」 と 「 音頭 2 」 に , 「がん け」 は 「が ん け 1 」 と 「がん け 2 」 とい うよ うに,計 4 種類 の 踊 り方がある.西馬音 内の盆踊 りは踊 りの周期が長

4 2

く , 「 音頭 1 」 と 「 音頭 2 」 はゆ っ くりと した 1 2 拍 の 周期か ら成 っている.

分科会 で は 「 音頭 1 」 と 「 音頭 2 」 が踊 れ るよ う にな ることを 目的 に,CG による学習 と,地元 の高 校等で も指導 している 「 西馬昔 内保存会」 の女性会 員の指導 による学習を行 ない, さ らに大学会館和室 において,受講生が交代 で踊 り衣装 を身 に着 けて踊 ることも経験 した.

工学 資源学部 と 「わ らび座 アー ト・フ ァク トリ」

によ り作成 され た CG は,① f r ont( 正面 か ら見 た 動 き), ②wai s t upoff r ont ( 上半 身 の動 き ) , ③ s l ow off r ont( 正面 か ら見 たス ローモ ー シ ョンの 動 き), ④mi r r or ( 正面 か ら見 た左右逆 の動 き),

⑤t op ( 真上 か ら見 た動 き),⑥bac k ( 真後 ろか ら 見 た動 き),⑦f i nge randbac k ( 後 ろか ら見 た動 き と,手 の指 の動 きの両方)か ら成 り, それぞれ 「 音 頭 1 」 に 「 音頭 2 」 が続 け られ る.CGを見 なが ら 動 きを覚 え る際 に困難 に感 じるのは,左右が逆 にな る ことな ので, 一 貫 して mi r r or を使 い, そ の後 s l owoff r ont ,t op,bac k を使 った. また,「 音頭 1 」

と 「 音頭 2 」 の動 きを連続 して覚 え るの は難 しいの で ,2 つの踊 りに分 けて学習 し, その後,連続 した 踊 りと して学習 した.

受講生 は男子学生 1 名を含む計 1 7 人 で,分科会 の 内容 は以下 の通 りである.

1回 目 :西馬昔 内盆踊 りにつ いて,映像 を用 いて の簡単 な解説.CGを見 なが らの練習.

2 回 目 :CGを見 なが らの練習.

3 回 目 :保存会会員 による指導.

4 回 目 :3 回 目の分科 会の様子 を写 した ビデオを 視聴 し,踊 り方 のチェ ック.

5 回 目 :保存会会員 による指導.

6 回 目 :踊 り衣装 の着付 けと踊 りの練習.

7 回 目 :授業 の まとめ.CGにつ いての意見交換.

分科会が終了す る毎 に記述式 の質問紙調査 を実施 した. また,強 さの尺度 による質問紙調査 を分科会 が終了す る毎 に実施 し, さ らに , 「 西馬音 内盆踊 り」

に対す る受講生 の意識構造が,学習前 と学習後 で は どのよ うに変化す るかを調べ るために,質問内容が 同一 の質問紙調査 を盆踊 りの学習前 と,全ての学習 の終了時 に実施 した.

3 . 日的

「 身体 を通 した郷土 の芸能 の学習 の効果」,及 び

秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要

(3)

ー映像 によ る学 習 と, 実 地指導講 師 によ る指導 の違 い」 を明 らか にす ることを 目的 に 「 西馬音 内盆踊 り」

の分科 会 を計画 したが, この論 文 で は ,CG によ る 西馬音 内盆踊 り」 の学 習 に焦点 を当て, ①質 問へ の受講生 の回答 内容 を整理 して示 す ことによ り,② CG によ る学 習 の効 果 を明 らか に し, ③ CG , 及 び モー シ ョンキ ャプチ ャ装置 の利 用法 につ いて考察 す ることを 目的 と して い る.

数値 によ る分析 が可能 な質 問紙調査 の分析結果 の 処理 は今後 の機 会 に譲 り,本論文 で は受講生 の質 問 への記述 内容 に限定 して考察 す る.

4 . 捜業 に対 す る受講生 の感想 4 .1 CG による学習 の難 しい点

第 1回 目と 2 回 目の分科会 で は受講生 が CG の動 きを真似 して踊 りなが ら , 「音頭 1 」 と 「 音頭 2 」 の 動 きを覚 えて い った. しか し,最初 か ら全身 の動 き を真似 す るの は難 しいので , 「 音頭 1 」 と 「 音頭 2 」

に共通 して い る足 の運 び方 を最初 に覚 え るよ うに指 示 し, その後 , 「 音頭 1 」 と 「 音頭 2 」 に分 けて覚 え てい った.

受講生 が真似 す るのが難 しい と感 じた点 は表 1に 示 した通 りで,最初 の学 習 とい うこと もあ り,足 の 動 きと手 の動 きを連動 させ ることに困難 を感 じると 共 に,重心 の移動,掌 や体 の向 き,柔 らか な動 きな ど,細 か な点 を真似 す るのが困難 なよ うで あ った.

分科会 で は鏡 と同 じ動 きにな る CG の映像 を使 った ので,左右が混乱す る ことはなか ったよ うであるが, 筆者 の経験 か らは正面 か らの CG を用 いた場合 には, 手足 の動 きを左右逆 に しな けれ ばな らないので,慣 れ るまで は大変難 しか った.

CG によ る 2 回 目の分科 会で は , 「 音頭 1 」 と 「 音 頭 2 」 のそれぞれ につ いて, 困難 に感 じる点 を挙 げ て もらい, さ らに CG だ けか らの学習 で は難 しい点 を挙 げて も らった ( 5). 前 回 に踊 りを経験 して い る とい うこともあ り,掌 の向 きや体 の向 きな どの細 か な点 につ いて も大分,慣 れて きたよ うで あ るが,義 2 に挙 げ られて い るよ うに,体 の部位 を曲線 的 に動 か した り,手 を回転 させ た り,複雑 で速 い動 きにつ いて い くことは難 しい よ うで あ る.一度 その箇所 で 引 っ掛 か って しま うと,次 の動 きを続 けるのが難 し くな り, また,何 とか真似 を して も自分 の動 きが正 しいか ど うか,確信 が持 て ないよ うで あ った.

4. 2 CG による学習 につ いての感想

CG を見て, その動 きを真似 す る とい う学 習 につ いて は,表 3 に挙 げ られて い るよ うに , 「とて も面 白い と思 い, ( 保存会 会員 か ら) 実 際 に教 えて も ら うのが楽 しみだ 」 「見 る角度 を変 え られ る 」 「 体 の各 部 分 に色 がつ いて いて分 か りやす い 」 「分 か りやす く,何度 で も見 られ る」 とい う肯定 的 な感想 が見 ら れ る一方, やや否定 的 な感想 も見 られ る.否定 的 な

表 1 受講生が難 しいと感 じた点 ( 1 回目の分科会)

受講 生 難 し そ う な 動 作

A 1手の交差するところがよく分からなかった.足 とのタイ ミングを合わせて, ビシッと決め られるように練習 していきたい.

C 弓旨の動 きや手の位置が難 しく,次の動作へ滑 らかに移ることができなかった.

E ㌢手の動作が足と合わなくて大変だった.

F 足を前に出す振 りを して後ろに引き戻す時に, リズムが少 しつかめなくて難 しかつた.

G 全て.特に垂心.

Ⅰ 足と手を同時に動かすのが難 しかつた.

∫ 手の向きと指の動 きを真似るのが難 しかつたし,難 しそうだと思 った.

K 手を交差する.体の向きや,顔の向き.足の位置.

L 足と手や,全身を連動させて踊 るのが難 しそうだと感 じた.

M 足や手のやわらかな動 き,滑 らかな動きが一番難 しいと思 う.

掌の向きも分か らない.

N 指先の動 きは難 しかつたし,足の動 きと上半身の動 きを合わせると,どちらかの動 きがお

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表 2 CGを用 いた学習 の難 しい点 ( 2 回 目の分科会)

受講生 音頭 1の難 しい点 【 音頭 2 の難 しい点 【 CGか らだ けで は分 か りに くい点

A . 1手 の甲の向 きと角度. 手 の廻 し方,手 の甲の向 き, 映像で は,左手 の掌 と甲の色 の判断が難 しか つた. 角度. 黄色 と白だ と,白が分か りに くいと思 った.白を もつ と真 っ白に した ら良 い と思 う.

B 音頭 だが,足 の重心 を移 す のが 2 に も共通 して い るの 音頭 1よ りも動 きが多 いの 主 に全身が動 いてい るため,足 の動 きや掌 の向 き, で,掌 の向 きや指 の動 きな 指 の動 きな ど, それぞれの細 か い部分 に注 目 した時 難 しい と感 じた. どが難 しい と感 じた. に分か り難 い と思 った.

しま うために, そ こが一番 ところや,繰 り返 す部分が とがで きて よい と思 つたが,体 のパ ー ツを色分 け し D 難 しい. 難 しい. ただ けの人形 で は, どう して もわか りに くい部分 が あ るために, もつと改善 して欲 しい, E 特 に無 し.手足 の動 きが滑 右手の動 きが速 くて複雑で, 足 の動 き ( 角度) が暖味 な感 じが あ つたが,全体的

らかで, とて も良 い と思 う. 苦労 した. には分 か りやすか つた.

F ー な し. 手 を廻す ところが た くさん 手 の廻 し方 が bac k か ら見 る とあ ま りよ く見 え ない あって複雑なので,難 しか つ し ,mi r r or だ と手が反対 なので, よ くつかめなか つ た. た. また,指 の動 きはもう一つ分か らない と思 った.

G 特 にな し. しか し,指 や し なやか さが葉箆しい. 5.6.7.8 し方. の腕 の動 か 指 や腕,足 の しなやか さ,腰 の位置 な ど.

H 手 をB] 転 させ るところ.

≧特 にな し.

I 手が ぐるぐる回 っている点. どち らの手 を上 げる,下 げるな どは分 か るが,廻 し 両手 の動 きが全然把握 出来 な い. た りす るとな ると,映像 だ とかな り分 か り難 い.

∫ 手 の向 き,指 の動 き. ⊆手 を回転 させ るところ.辛 どれ くらい前 に進 むのか とい う距離感.

の向 き,指 の動 き. 掌 の向 き.

M 辛,指 の動 きが難 しい. 手 を廻す ところや,指 の動 掌 の向 きが分 か り難 い.手 の柔 らかな動 きが分 か り

きが難 しい. 某 い.

N 手 と足 の動 きを合 わせ るの 手 の動 きが よ く分か らない 全体 的 な動 きは分 か りやす いが,掌 の向 きや指 の動 が難 しい と感 じて いたが,

2 回 目なので大分慣 れた. ∃い るの は分 か るのだが, ているだけでは真似 し難 い.Lさな ど,細 か い部分 は少 し分 か り難 い. ところが あ る.腕 を廻 して

局 】

0 ≧手 の甲 と掌 の どち らを向 け るよ うにす るのか分 か らな くな るところ. ≒い けな くな る. 全体 的 に難 しい.特 に手 を ぐるっと回転 させ るところ と, それ以降が よ くつ いて

i

踊 って い る最 中 に左右 が分か らな くな る点.

P 体 の向 き,手 の甲,掌 の向 体 の向 き,手 の甲,掌 の向 手 の流 れ るよ うな動 きが分 か り難 か つた.

4 4 秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要

(5)

表 3 CG による学習 につ いての感想

受講生 1 回 目の CG によ る授業 の感想 2 回 目の CG による授業 の感想

A 色が分 けられていた り,向 きにもバ リエー 教 わ る対象 が人 間で はないので,最初 の不 出来 な状態で注意 され る シ ヨンが あ って分 か りやすか つた. しか ことはない.踊 れ るよ うにな りたい と思 う人 には, いろん な角度か し,先生 が 1.2 と数 えて くれ ない と, ら何度 も見 る ことがで きるので, とて も便利 で練習 には有効 で あ る ど こで区切 れ るのか分 か らなか った. と思 った.

B 体 の部分 の色 が それぞれ違 うので,見 や 映像 だ けで もあ る程度 の動 きを覚 え,踊 る ことがで きるの は,す ご すか つた.前 や後 ろか らも見 ることがで きて よか つた. い と感 じた. ただ し,声 な どが ないため,少 し淋 しいな と思 った.

C 大体 の感 じはつかめて も,覚 え る ことに は適 していないよ うに思 った.

D 鏡 のパ ター ンが あ ったので踊 りやすか つ 映像 を見 なが ら踊 る体験 は, この授業 が初 めてだが, とて も面 白い

た .

と思 った.次 回以降,実際 に教 えて も らうのが楽 しみだ.

E CG 方 だ った. は人 間 と動 きが似 て いて複雑 な踊 り モー シ ョンキ ャプチ ャの動 きが,恩 つたよ りも人 間 と似 て いて驚 い た.様 々な角度か ら踊 りを研究 で きて,意外 と早 くマス ターで きそ うだ.

F 後 ろか ら等 の ですが,手 だ けの CG は とて も見 やすか つた CG は少 し分 か りず ら や は り映像 だ けで は,完聖 に踊 るの はす ご く難 しい と感 じた.人か ら教 えて もらった方 が,細か い動 きや ポイ ン トを一緒 に教 えて もら か つ

た .

うことがで きるので,覚 え るのが早 い と思 った.映像 を見 て踊 って

も, あ る程度 は完成 す ると思 うが. ‑

G 分 か りに くい. か な り難 しい.基礎的 な こと しか分か らない.大体 の形 は理解 で き るが,や は り, この踊 りの良 い ところ生 か して いない気がす る.

本物 と比較 して いないので,何 とも言 えない.映像 で もいいので, 試 しに本物 と CG との比較 を してみた い.

Ⅰ 手足 ( りやすか つたが,指 の動 きとか掌 の向 き て い る踊 りを踊 るの は, きつ い と思 う.左右非対称 な動 きはなか な 左右) に色がつ いていたの は分 か 単純 な踊 りな らそれで良 い と思 うが,複雑 で しなやか さを要求 され

が分か り辛か つた. か難 しい.

∫ 最初 か ら 大変 だ った. CG を見 て も,つ いて い くのが ん と踊 れて い るのか よ く分 か らなか った.初 めて このよ うに映像 を どん どん進んで しま うので,つ いて い くのが精一杯 で, 自分 が きち 見 て踊 ったので,難 しさ もあ つたが,楽 しか つた.

K 色分 けされて いて見やす い. 由に見 ることがで きてよい.体 の部位 が ミラーの映像,後 ろか らの映像 な ど, 自 L 細かな部分を繰 り返 し練習す るのに不便. 通 しでの練習 で は有功 に感 じた.

M i私 は I bac k の方 が踊 りやす い と思 った. 映像 は のやわ らかな動 きや掌 の向 き,指 の動 きな ど分か らない点 もあ った. bac k が一番 わか りやす くて よか つた. しか し, 映像 で は手 細 か な部分 につ いて は,映像 で は分 か り難 いよ うに感 じる.

N CG を見 て踊 るの は分か りやすか つた. 映像 を見 なが ら踊 るとい うの は,難 しい と感 じた. だが,同 じ映像 を何 回 も繰 り返 して見 られ る点 は,映像 を見 て踊 る ことの利点 だ と 思 う.

0 見 なが ら身体 を動かす の は,初 め は難 しか つたが,慣 れて くると出 来 るよ うにな った. ただ 自分がや って いて,正 しいのか, そ うでな いのかが分 か らな くな る時が たまにあ る.

P 私 は体 で覚 え るのが苦手 な方 なので, 映像 だ け とい う場合, なか な か動 きを 自分 の もの にす るのが難 しか つた.見てばか りにな って,

(6)

感想 は前記 の CG を見 ての学習 の難 しい点 と共通 し てお り , 「ポイ ン トを教 えて もらえない 」 「 部分練習 が出来 ない」 な どの意見 と共 に , 「 手 な どのやわ ら かな動 きや掌 の向 き,指 の動 きな どの細かな部分 に つ いて は分 か り難 い 」 「 複雑 で しなやか さを要求 さ れている踊 りを踊 るのは難 しい と思 う」 などの意見 が挙 げ られてい る. 白紙 の状態か ら踊 りを習 い始 め た初心者 は,注意 を向 けるポイ ン トが分か らず,細 かい点 まで 目が届かないのは当然 の ことであ り, ま た ,CG か らは実感 を伴 って踊 りの特徴 を捉 え るこ とが難 しいよ うであ る.

4. 3 CG による学習 と保存会会 員 による指導 の違

cG によ る 2 回 の学 習後 , 「西馬音 内盆踊 り保存 会」 の会員 を実地講 師 と して招 いて指導 を受 けた.

表 4 は 「 CG によ る学習 と保存会会員 によ る指導 の 違 い」 を,技術 的な面 と心理的な面か ら,受講生が 回答 した内容で ある.初 めか ら予想 された ことで は あ るが ,CG による学習 よ りも,踊 りの担 い手 か ら 直接指導を受 ける方 をかな り肯定的に評価 してお り,

「 細 か くて CG か らは分 か らなか った体 の向 きや垂 心が分か った. ポイ ン トを言 って くれて分か りやす く,す ぐに覚 え られた」 とい う感想 に代表 され るよ うに,重心 の位置や掌,体 の向 きなどの細かな点が 初 めて分か った とい う受講生が多 い. また,足 の運 び方か ら始 ま り, ポーズの形,垂心、 の位置, ポーズ とポーズの間の動 きなど,基本的 な ことか ら段階を 踏 みなが ら指導 した り,難 しい箇所 を区切 って繰 り 返 し練習 した り , 「 空気 を指先で摘 み上 げるよ うに」

「 車 の ワイパ ーのよ うに両手 を動 かす 」 「 掌で床 を押 す よ うに両手 を移動 させ る」 な ど,動 きのイメー ジ を喚起す るよ うな言葉を用 いて指導 した りす るなど, 学生 には分か りやすか ったよ うである.

心理 的 な面 で も ,「 ( CG で は) 自分が正 しく踊 れ ているのか分か らず,不安 になるが,伝承者 の方 は, 間違 っていれば, その都度指導 して下 さるので,安 心 して踊 ることがで きる」 とあるよ うに, 自分 の動 きの基準が指導者 か ら得 られ るので,安心感 を持っ よ うで ある. また 「映像 の場合,言葉 を交 わす こと もな く,一方的 にな って しま うが,伝承者 を通 して の場合 で は,踊 りの歴史 や由来 な どを先生か ら聞 く こともで き,会話があ るので,楽 しんで踊 りの練習 に臨む ことがで きる」 とい う感想が示 しているよ う

4 6

に,指導者 との コ ミュニケー シ ョンがあ り,指導 さ れ る中で盆踊 りに関す る指導者 の体験談 や踊 ってい る時の気持 ちな ども知 ることが出来 るので,盆踊 り につ いて 自然 に興味を持っよ うである.

実地指導講 師による 2 回 目の指導 の後半で は,顔 の向 きや視線 についての指導があ った.西馬音内盆 踊 りは編笠や頭 巾を被 って踊 るが,踊 り手 は編笠 を 被 ることによ って視野が狭 くな り,顔 の向 きと視線 の方 向 は編笠 によ って拘束 され る.受講生 は編笠 を 被 って踊 ることによ り,顔 の向 きや視線 の方向が, 自分 の手 の動 きを追 うことによることを実地 に理解 したよ うである. また,指 の動 きや,足 にどのよ う に垂心 をか けるか等,細かな指導があ り,踊 りの難 しさを改 めて知 ったよ うであ った.表 5 は保存会会 員か ら 2 回 目の指導 を受 けた後 の感想である.

4 . 4 CG の改良点 につ いての受講生 の意見

今回,工学資源学部 とわ らび座 の共 同作業 によ り 提供 された CG は,試作品 とい う性格 を持っ.経費 と労力 の点 で制約があ り,実現が可能か否かの問題 はあ るが ,CG の改良点 につ いて,学生 か らは以下 のよ うな意見が出 された,

・難 しい箇所 は区切 り,部分練習が出来 るよ うに す る.

・掌 の向 きや指 の形 を分か りやす くす る.

・( 人体 の部分 の)色 のつ け方 を工夫 し,分 か り やす くす る

・手 だ けの CG で はな く,腕全体 を写 した方が分 か りやす い.

・足 の運 び方がわか る CG があ って もよい.

・重心、 の位置を分か りやす くす る.

・動 きが左右逆 にな る 「ミラー」 も, ス ローモー シ ョンを作 る.

・口唱歌 を伴奏 に使 った踊 りが あればよい.

・字幕 による簡単 な解説が あ って もよい.

・顔 に表情 をっ ける. また,視線 の方向が分か り やす いよ うにす る.

・柔 らか い動 きが出せればよい.

5 . CG の効果 と利用法

5 .1 未経験者 に対する効果 と利用法

CG を利用 した西馬音 内盆踊 りの学習 で は,未経 験者 の場合 は初 めに手足 のおよその動 きを真似 よ う

とす るが,手 の回転運動や複雑 な動 きに対 して は戸

秋 田大学教 育文化学部教育実践研究紀要

(7)

表 4 CGによる学習 と保存会会員 による指導 の違 い ( 3 回 目の分科会) 受講生 r 保存会 会員 とCG との違 い ( 技術面) 】 保存会会員 と CG との違 い ( 心理面)

細 か くて CGか ら は 分 か らなか った体 の あたたか い笑顔 とや さ しい声 で教 えて くれ るので,安心 す る.順 を A j空 き諾 志望ミ 雷 雲i f < =深 遠 三言 完 i踏 んで, ゆ っ くり教 えて くれ るので,焦 らず に取 り組 め る.

た .

細 か い動 きや違 うところな どを, その場 実 際 に先生 が声 を掛 けなが ら学習 す ることで,CG によ る学習 とは B です ぐに教 えて もらえ るので,理解度が 違 った安心感 や温 か さが あ った.

ま った.

C いるのか が暖味だが,伝承者 か ら教 わ る と, 自分 の分 か らないところを重点 的 に た. また, で きて いるか ど うか も,実際 に教 わ る方 が感 じ取 りやす ると,手 の向 きや動 きが よ く分か り, 自信 を持 って動 くことがで き

D hL =霊芝, b〕 完慧 詣 芸 言雲量妄 F =芸芸書 芸 !雷雲 i L芸完墓苧 電 器 , T' 這烹去警 霊 宝2 f t =蕊 宇 田か い

E 厳 薫 蒸 準 は 買登三 軍 …声 筑 豊 誓言冒雪景書芸讐 芸, つf j鳥 昌

F 贋 器 量芋 蔓毒藁 葺妄言蓑三毒 ∃す ご く奥が深 い踊 りだ と'伝承者 の方 の話 を聞 いて思 った●

たので, とて も奥深 い と思 った. 〜

麿 之, る慧雷 雲貰 吉宗, l f t =, b戸芸 諾 a L l 禁, I 誓 芸芸 諾嘉 崖ヂ謡 7 L三豊 言, Ll f a完 宗 昌違 L fi認 諾 G

偲 慧 悪 霊 r 6 0 g t ぞ b b ac f E急T L 詣 引 上手 く踊 れ ると褒 め られ る し,分か らない部分が直 ぐに解決 で きる.

I

やすか つた.

掌 の向 き,指先 の伸 ば し方,詳 しい膝 の お手本 であ る伝承者 の先生 の踊 りを見 なが ら踊 ると, とて も安心感

・動 きや体 の向 きにつ いてな ど, よ り正 し .が あ った. しか し同時 に多少 の緊張感 もあ った. 映像 の方 が楽 な気

K は つ苦 し豊 富 雷雲悪霊 だ禦 禁 持 ちで踊 る ことがで きた気 がす る.

(8)

映像 の場合 だ と, どう して も紬 か な部分 映像 の場合,言葉 を交 わす こともな く,一方 的 にな って しま うが,

;が分 か り辛 い. また,何度 も繰 り返 して 伝承者 を通 しての場合 で は,踊 りの歴史 や由来 な どを先生 か ら聞 く L 踊 りの確認 をす るとい うことが,手間が こともで き,会話 が あ るので,楽 しんで踊 りの練習 に臨む ことがで

かか って しまい,実行 し難 い.伝承者 を 通 しての場合 は, それ らの問題 が解決 さ れて いる. きる.

M 者 の方か らの説 明で分 か った.例 えば, 映像 で は分 か らない細 か い部分が,伝承 映像 を見 て 自分 で覚 え るとい うの は か」 とい う不安 が あ り, なかなか 自信 が もてなか つたが,伝承者 の , 「本 当 に これで あ って い るの 手 の返 しや指 の動 き,重心 の動 か し方 な 指導 か ら, 自分 の覚 え た ことは正 しいのだ とい う確信 に変 わ り,安

ど. 心 した.

N CG と違 い 目の前 で直接 ,見 る ことがで 話 を しなが ら踊 りを教 えて もらえ るので,楽 しか つた. また, もつ きるので,細か い部分がよ くわか つた し,

分か らない ところは教えて もらえるので,

CG だ けの学習 よ りも上達 した と思 う. と上手 くな りたい とい う気持 ちが強 くな った.

映像 は全体 を通 してや ってい るが,実際 難 しい と思 った ところを何 回 もや つて見せて くれたので,慌 て な く の指導 で は特定 の箇所 だ けを重点 的 に教 て済 む. また, 間違 った ところは 「ど こが違 うのか」 とい うことを

i

えて くれ るので, 自分 の中で確認が Lや その場 で指摘 して もらえ る. その ため勘違 い したまま とい うことが

表 5 保存会会員 による 2 回 目の指導後 の感想

受講生 感 想 内

A 1番 と 2 番 の振 り付 けを続 けてや ると, いつ も 2 番がで きなか ったが,先生 と一緒 に踊 って い る うちに, で き るよ うにな った. お嚇子 (ロ拍子) を一緒 に歌 いなが らや るとタイ ミングが分か り, さ らには楽 しさ も増 した ので,先生 はす ごい人 だ と思 った. 1 つ 1 つの ポイ ン トを押 さえ なが ら復習 して, それか ら踊 る ことがで きた ので,焦 らず に取 り組 む ことがで きたのだ と思 う.今回 は衣装 につ いて も詳 しく話 を して下 さ ったので,次回 か その次 くらいに衣装 を着 るのか楽 しみ にな った.衣装 を着 るとまた踊 り方 に気 を付 けな くて はな らない とい 日 詰 を聞 いたので,早 く着 て踊 ってみたい と思 った.次回 また踊 る時 に,今 日教 わ ったポイ ン トを思 い出 しな .が らで きるよ うに したい.

B ・体 の重心 の位 置 を,踊 りなが らも自然 に動 かせ るよ うにな った. .目線 を指先 の方 に向 けて踊 ることを意識 す ることによ って,見 てい る人 の踊 りの見方‑ の印象 が随分違 って くるとい うことが分 か った. .足 の動 き一 一 垂心 の位置‑辛‑視線 とい う順 に, それぞれの動 きや注意す る点 を じっ くりと教 えて頂 くことがで きたので, 前 回 に比べて踊 りの流 れをつかみなが ら踊 ることがで きた. .音楽 に合わせ て間違 えず に踊 る ことがで きるよ

うにな った. .皆 で輪 にな って踊 ることが楽 しい と感 じるよ うにな った‑今 まで は自分 の踊 りで精一杯 だ った が,周 りを見 る余裕 も出て きた.

D 口拍子 を口ず さみ なが ら踊 ると,動 きの タイ ミングがつかみやす く踊 りやす か つた. また, 口ず さむ ことで次 にどんなポーズを とるか,考 えなが ら踊 ることがで きたために,踊 りの順序 を覚 え ることがで きた.踊 りの順 序 を覚 え られた こともあ り,余裕がで きた ところで指先 を見 る努力 を した りと,動 き以外 の細 か い部分 に注意 を向 けてみ ることによ り,一層,踊 りに しなやか さがで ることが分 か った.

E 目線,顔 の向 きにつ いて,具体 的 な ご指導 が あ ったので,格好 が少 しまと もにな った と思 う. また, 足 の動 き 巨につ いて は, ただ前 にだす ので はな く,着物が乱 れないよ うに少 々 " 摺足' 'のよ うに進 む場合 と,足首 を 4 5 度 弓くらいに曲 げて進 む場合 とに分 け られてお り,踊 りやす さを重視 して は椅麗 に踊 ることは出来 ない とい うこと

が改 めて分 か った.

一番難 しいの は垂心移動 だ った.体重 をか ける位 置を間違 え ると, よろけて しま うので,次 回か らはここを気 をつ けたい. そ して もうー っ気 をつ けるべ きところは ,2 番 の踊 りで,何度 も同 じ箇所 で間違 えた.笑 って こ まか さず,真剣 に練習 したい と思 う.

F 手 を見 る目線 の向 きと,重心 の位置がで きるよ うにな った.頭 巾や笠 を被 る と視野が狭 くな って しま うので, どこを見 るか注意 しない といけない と思 った. また,動 きを覚 え る時 は, まず足 を覚 えてか ら手 の動 きだ った が, ス ピ‑ ドを速 める時 も, まず足 で覚 えてか らや ると, 自然 とス ピー ドに慣 れ ることがで きるのだ と患 った.

今 日は一通 り椅麗 に踊 ることがで きて, とて も楽 しか つた.

H 重心移動 は全体 の動 きが 自然 にな るよ うに働 いて いると思 った.手 の動 きも先生 の指示 を聞 きなが らや ると,

4 8 秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要

(9)

目線 を意識す るだ けで,踊 りが全然違 うもに見えることが分か った. 目線 を意識 していると,̀ ̀ 自分 も踊れて

Ⅰ いる" という満足感のような ものがあって,上手 く踊れ る気が した.足の動 きはす ぐに覚え られたが,重心の 位置なども意識す ると結構難 しいことが分か った.今 日は体が自然 と踊 っているような感 じだ った.

今 日は,体の垂心や体の向きまで細か く解説 して頂いたので,そこまで意識 して真似できるようになった.ま J た, 目線 について も難 しか ったのだが,前回よりは出来 るようになったと思 う.笠を被 って踊 らせて頂 いたの

だが,視界が全 く変わ って しまって驚いた.手の動 きも意識 し直 した感 じだ った.

体の運びを意識す ることで,スムーズに足を動かす ことができるようになった.非常に自然に出来 るようになつ たので,垂心の置 き方の大切 さを感 じた.上半身の振 り付 けもようや く覚えてきて,前回よりも安定 して踊れ K るようになった.音楽 に合わせると ,1 つ振 りを間違えるとバ ランスが崩れて しまった りす るが,今回 は持ち 直す ことがで きてよか つた.踊 りの意味や笠を被 ることを意識 して 踊れるよう, しっか り振 りを覚えて頑張 り た い .

今回最 も感 じたことは,前回 .前々回の授業 に比べて踊 りを覚えて,先生のお手本を見な くて も踊れるように なったということである.だが,授業冒頭で確認 した,より細かな部分 ( 足の運びと重心の移動,手の形 とそ L 冨表芸冨孟夏警冨慧芸, も漂冨警 窒崇 、E t =, 請 . 鷲 , f =, 篭 霊芝望遠悪霊 謂 宗主孟豊完 言, L、 芸㌫≡品, 8孟慧 イメージも深 まったように思 う.衣装を着て状況が変わ つて もす ぐに慣れることがで きるよう,まず踊 りを覚

∃え,細かな点 にも気を配れるように していきたい.

M 踊 りは大体覚えていたが, 目線,重心の位置,辛 .指の動 きについて再確認で きた. また音楽に合 った リズム で踊 ることがで きるようになった.笠などを被 ったことで,手の動か し方 によってはぶつか って しまうことを 学んだ.

N 実際に 1回笠を被 ってみて,顔の向きの重要性 に気付いた.また,先生に教わって手の動 きも前回よりもスムー ズにで きた.

今 日指導を受 けてみて,足の動 きや垂心のかけ方が, 自分でや っているのと少 し違 うことに気付いた.今回は 目線を意識 した練習 もしたが, どうにも目の動 きがぎこちないように感 じられた.特 に目を動か している時, 目が手の動 きをあまり追 っていなか ったように思 う. また,首を傾 げるように見 る時 は,見ている手 と逆の方

o ;警 管 等 Z完 ぎょ; 芸警 告言霊… 1号告 , l至言冨宝蒜警 告 L真言, こ是謂 霊芸濃 震 . f i警試 . る時はど

一方で出来 るよ うになったこともあった.それは,左右の手が異なる動 きをす る部分である.細かいところを みれば, まだまだ完全であるとはいえないが,今 まで動 きが遅れがちだ つたのが,今回, どうにか遅れずにや ることが出来た.おそ らく,今 日皆で声を出 しなが ら,その部分を練習 したのがよか つたのだ と思 う.

私 は今回が先生 による初めての授業で したが,やはり CG と全然違 っていると思 った. CG はとて も精密で丁 寧だが , 「ここの動 きはこのよ うなイメ‑ ジで踊 る」 とい ったイメー ジに欠 けているため,踊 り等を覚えるの が苦手 な私 にとつては ,CG のみで踊 りを覚えるとなると, とて も苦労 した. しか し,和賀先生 による指導で P は,実際に先生 の踊 りを見なが ら, 自分 も一緒 に踊れるし,一つ一つの踊 りの動 きを先生が丁寧 に教えて くれ るので,明 らかに前回よりも踊れるようになったと思 う. また,踊 りの由来,先生が着ている着物のお話等 も して下 さるため, とて も興味 も持て るし, この興味が踊 りを覚えたいという動機 にもな り, とて も効果的だ と 思 った.足の重心 のかけ方, 目線等 もやはり,先生 による指導の方が分か りやす く, 自分の ものに しやすか つ

惑 いを感 C, 自分 が真 似 した動 作 が正 しい のか ど う か,確 信 が持 て な い よ うで あ る.動 きを真 似 しよ う とす る際 に は, 手 足 の空 間上 の位 置 と時 間 の経 過 に 伴 う位 置 の移 動 ( 運 動 ) を把 握 しな けれ ば な らな い が,空 間 ( 位 置) と時 間 ( 運 動 ) とを同時 に把 握 し, 手 と足 の両 方 の動 きを統 合 す る こ とは, 未 経 験 者 に

は大 きな困 難 を伴 うよ うで あ る. 今 回 は筆 者 の これ まで の経 験 か ら , CG の動 きを真 似 させ る際 に, 義 初 に足 の運 び方 を教 え, 難 しい動 作 の時 に は 「両 手 を車 の ワ イパ ー の よ う に右 に倒 して か ら・ ・ ‑ ‑ 」 「両 掌 が 向 き合 うよ うに‑‑ ・ 」 等 の指 示 を与 え た ので, 最初 の分科会 で お よその動 きを真似 で きるよ うにな っ たが, 未 経 験 の状 態 か ら基 本 的 な動 きを把 握 し, 顔

の 向 き, 垂 心 の位 置 の移 動 , 視 線 の方 向等 の細 か い 点 まで CG か ら視 て取 った り, さ らに律 動 感 や動 き

の メ リ‑ リまで身 につ け る こ とは難 しい.

空 間 ( 位 置) と時 間 ( 運 動 ) とを統 合 し, リズ ム

に乗 った一 連 の動 き と して学 習 者 が把 握 す るた め に

は, 一 度 , 身 体 を通 した学 習 を経 験 す る こ とが必 要

とな る. 筆 者 は以 前 , 教 材 用 ビデ オ の映像 か ら西 馬

音 内盆 踊 りの習 得 を試 み た こ とが あ る。 複 雑 な動 き

の部 分 を理 解 す るの が難 しい の で ,2 分 の 1の速 度

の映像 で真 似 を したが, そ うす る と一 連 の動 き と し

て は把 握 され ず, た とえ て み れ ば連 続 した静 止 画 像

を見 て い るよ うな感 じを受 けた. しか し, 身 体 を通

した学 習 の後 は, 動 きを一 連 の流 れ と して見 るよ う

(10)

にな り, その中 にメ リ‑ リ,問,律動 などを感 じ, また, 自分 の身体 に照 らし合 わせて動 きを測 ること がで きるよ うになると考 え られ る. このよ うに,空 間 と時間を統合す るのが 「 身体 を通 した経験」 であ り,身体的な経験 によ って動 きに対す る意識構造が 組 み替え られ るといえ るか もしれない.

したが って, モー ションキ ャプチ ャ装置 を利用 し て制作 した CG の効果 は,学習す る側 の経験,学習 の必要性,動機 の強 さ等 に強 く関わ ってお り, 目的 に応 じた利用法があ り, その有効性 も違 って くると 考 え られ る.

小 ・中学校や大学で郷土 の踊 りを教え る場合 には, 伝統 の担 い手が直接教 え ることが効果的であるが, 実地指導講師 に習 う前 に CG 等 を利用 して予 め学習 してお くと,実地指導講師か ら効率良 く学ぶ ことが で き,分科会や附属 中学校 で の授業 ( 6) で もその効 果 は確認 されている. また,実地指導講師か ら指導 を受 けることが難 しい場合 には,次善 の方法 と して CG 等 を利用 し,身体 を通 して学習す ることも,郷 土芸能 に対す る価値意識 を育成す るためには有効で

あると考 え られ る.

上記 の 目的のために CG を利用す る場合 には,塞 本的な動 きを身 につ けることを到達 目標 とす るだけ で十分であ り, そのためには指導者 は学習 の段階毎 に,学習者が注意 を向 けるおよそのポイ ン トをつか んでお く方が,効率的 に指導で きる.西馬昔 内の盆 踊 りの場 合 は,足 の運 び ‑ 手足 のお よその動 き

‑ ポーズを取 った ときの掌 の向 きとい う順 に注意 を向 けるよ うにさせれば,基本的 には十分であ り, 重心 の移動,視線 や顔 の向 き等 の細かな点 につ いて は,基本的な動 きを,身体 を通 して学習 した後 でな い と身 に付 き難 いと思 われ る. また,難 しいと予想 され る動 きの部分 だ けを 0. 7 倍程度 の速度 で取 り出 し,部分練習で きるよ うな CG を作成すれば有効 に 活用で きると考 え られ る. さ らに,踊 りの場合 には 慣 れ るまで は正面か ら見 ると左右が逆 になるのが難 しいので,鏡 と同 じ動 きになるス ローモー シ ョンの CG を作成す るの も有効である.

5 . 2 経験者,専門家 に対する効果 と利用法 人 は身体的な経験 を通 して,空間 と時間を統合で きるよ うになるのであれば, モー シ ョンキ ャプチ ャ 装置を利用 して作成 された CG による学習が最 も有 効なのは,経験者や熟練者であるということになる.

1 日

経験者 は自分 の身体感覚 を通 して CG の動 きを測 る ので,映像 を自分 の動 きにフィー ド・バ ックす るこ とが可能であると考 え られ る.特 に踊 りの場合 には 衣装 に邪魔 されず,体 の各部分 の動 きが角度 を変 え て顕著 に示 され るので,踊 りの動 きを多面 的 に捉 え やす い.

また, モー ションキ ャプチ ャ装置 によ って計測 さ れたデータ,及 びデー タか ら編集 された映像 は,踊 りや音楽 の分野 などに も利用で き,新 たな研究方法 として も注 目に値す る.従来の舞踊研究 において は, 体 の動 きについての記述 は研究者 の主観 に頼 らざる を得 ない面があ り,民族 や種 目問の様式上 の違 い も 客観的に記述す るのが難 しか ったが,計測 されたデー タか らそれぞれの踊 りの類縁関係 を導 き出す ことも 可能 である( 7 ).

音楽演奏の領域で も , 「 澄んだ音 」 「 厚みのある苗」

「深 みのあ る音」 とい った演奏者 によ る楽器 の音色 の違 い も,演奏動作 の違 いとして客観的に数値化 し, 映像 と照 らし合 わせ る ことも可能 とな る ( 8). さ ら に,郷土芸能 や芸術音楽 の分野 において,熟練者 の 演奏 を測定 して,記録 と して残す と共 に,熟練者 の 技 を次 の世代 に伝 えて い くことも可能である.

学校教育 にお ける郷土芸能 の学習 とい う観点 か ら は,伝統 の担 い手 が直接指導す るのが最 も教育的で あ り, モー ションキ ャプチ ャ装置 によ って作成 され た CG の効果 は限定的で あるが, その他 の領域 にお いて はモー シ ョンキ ャプチ ャ装置か ら得 られた計測 データや,視覚映像 は極 めて汎用性 が高 い.対象 と す る芸能や技術 の習得 に対す る動機 の強 さ,身体経 験 の有無,演奏者 と研究者 とい った立場 の違 い等 に 応 じて活用す るな らば,大 きな成果が得 られ るもの

と考 え る.

6 . まとめ

本学の授業 において西馬音内の盆踊 りを取 り上 げ, 学生 はモー ションキ ャプチ ャ装置を利用 して作成 さ れた CG ,及 び盆踊 りの担 い手 か ら盆踊 りを実地 に 学習 し,両者 の違 いにつ いて,学生 にア ンケー ト調 査を実施 した.その結果,未経験者の場合,モーショ

ンキ ャプチ ャ装置を利用 して作成 された CG は予備 的な学習, あるいは実地講師の代用 と して は一定 の 効果 を持っ ことが確かめ られた.

しか し,未経験者 は複雑 な動 き,垂心 の位置,顔 の向 きなどの細 か な点 まで CG を見て真似す ること

秋 田大学教育文化学部教育実践研究紀要

(11)

は難 しく,一連 の動 きを把握す るためには,身体 を 通 した学習をある程度経 る必要があると考え られる.

言 い換 えれば空 間 と時間 を統合す ることは難 しく, 両者 を統合 し,一連 の動 きの流 れ と して把握す るた めには身体 を通 した学習が必要 であるといえ る. し たが って ,CG は学習 への動機付 けが なされた経験 者 には効果的 な方法 であると考 え られ る.

また, モー シ ョンキ ャプチ ャ装置 を利用 して得 ら れた計測 デー タ,及 び画像 は様 々な領域で汎用性 を 持 ち,芸術 ・芸能 の分野 に限 らず技術 の習得や記録 に有効であるばか りで はな く,演奏論 や芸術学 な ど の領域 で も新 しい研究方法 を確立 し, これ らの分野 に大 きく寄与す る可能性 を持 っていると考え られ る.

注 と参考文献

( 1 )伊野義博 , 「 郷土 の音楽 ‑その特性 と教材性」, 学校音楽教育研究 第 7 巻, 日本学校音楽教育 実践学会紀要 1 5 4 ‑ 1 6 5 貢 ,2 0 0 3 年

( 2 )加藤富美 子, 「日本 の民俗音楽 によ る教育実践 の動 向」,民俗音楽研究 第 1 3 号, 日本民俗音 楽学会 ,31 ‑ 3 9 貢 ,1 9 9 3 年

( 3 )本学部 の教員 である斎藤洋氏が被験者 とな り, モー ツァル ト作曲の 「トル コ行進 曲」 を演奏 し た. その画像 は we b 上 に公開 されている.

( 4 ) 羽後 町観光物産協会発行 の 「 西馬音内盆踊 り 公式 ガイ ドブ ック 」( 2 0 0 5 年) よ り.

( 5 ) 表 1か ら 5 までを通 し,同 じアルフ ァベ ッ トが 付 された感想 は,同一 の受講生 の感想 であ るこ

とを示 して いる.

( 6)秋 田大学教育文化学部附属 中学校 で は,平成 1 9 年 6 月 1 日に開催 された公開研究協議会 の音楽 科 の授業で,西馬音 内の盆踊 りを扱 い,保存会 会員 の踊 りの指導 も受 けたが,生徒 は事前 に映 像 によ り学習 していたので,効率的に踊 りを覚 え ることがで きた.

( 7 )三浦武 の口頭発表 , 「因子分析 による舞踊動作 の比較」 (モ ー シ ョンキ ャプチ ャ ・シンポ ジウ ムパ ー トⅡ ,2 0 0 3 年 3 月 2 3 日,たざわ こ技術村) は, その優 れた研究例である.

( 8)水戸部‑翠,吉村 昇 , 「 指手用 モー ションキ ャ プチ ャ装置 の開発 と応用事例」 , 『日本 バーチ ャ ル リア リテ ィ学会第 1 2 回大会論文集 』 ,2 0 07 年

Summar y

Thepur pos eoft hepr e s e ntr e s e ar ・ c h wast o e xami ne t he e f f e c t i ve ne s s of us i ng c omput e r gr aphl c s( CG)f ort heI ns t r uc t i onofonet ypeof danc i ng,Ni s hi monaiBon‑ Fe s t l ValDanc e ,pe r ‑ f or me dannual l yi nNi s hi monai ,as mal lvi l l age i n Aki t apr e f e c t ur e .An I ns t r uc t i onalmat e r i al wass pe c i f i c al l ypr e par e df ort hepr e s e nts t udy us i ngc omput e rgr aphi c sc al l e dMot i onCapt ur

e.

Themat e r l alwasus e dt oi ns t r uc tt hes t ude nt s ofAkl t aUnl V e r S i t yast ohow t ope r f or m t he Ni s hl mOnaidanc e .St ude nt s f i r s tr e c e i v e d I n‑

s t r uc t i onsbyme ansoft heCG.The ywe r et he n gi ve nac hanc et ol e ar n f r om adanc e r, whoi nhe r ‑ 1 t e dt het r adi t i onaldanc i ng.Thepos t ‑ i ns t r uc t i on que s t i onnai r er e ve al e dt hef ol l owi nge f f e c t i v e ne s s oft heCG: 1 )TheCG‑ bas e dmat e r i alhadaval ue i n he l pi ngs t ude nt st ò war m‑ up'f ort hemai n par toft hei ns t r uc t i on,Ne ve r t he l e s s ,t hee f f e c ‑ t i ve ne s swas l i mi t e d i n t hati tdl d nothe l p i ns t r uc tani nt r i c at epos t ur easwe l lasc o mpl e x mo ve me nt s of var i ous body par t s t hat ar e r e qui r e df ordanc i ng.2 )Ast hes pat i o‑ t e mpo r al r e l at i ons hi pofpos t ur eandmove me ntl shar df or s t ude nt st ol e ar n onl ybywat c hi ngt hevi s ual mat e r i al ,CG woul dbehe l pf ulpar t i c ul ar l yf or t hos es t ude nt swhohavegonet hr ough al i ve i ns t r uc t i on and haveal r e ady be e n mot i vat e d.

3 )Thes t udys ugge s t e dt hatde s pl t et hel i mi t a‑

t l On S ,CG mat e r i al swoul dbeval uabl ef ort he f ut ur er e s e ar c h, i nt hatavar i e t yofme as ur e me nt dat aandvi s ualmat e r i al st hatar egat he r e dby t heMot i onCapt ur es ys t e m woul dhe l pi ns t r uc ‑ t or sde e pe nt he i runde r s t andi ngi nvar i ousf i e l ds ,

i nc l udi ng mus i c ali ns t r ume nt s ,f ol k ar t s ,and mus I C Ol ogyaswe l lasdanc i ng.

Ke yWor ds:Ni s hl mOnai , Bon‑ Fe s t i v al danc e ,

mot l OnC apt ur e S ys t e m, C Omput e r gr aphl c s ,phys i c ale xpe r i e nc

e

( Re c e i ve dJanuar y2 8,2 0 0 8 )

表 2 CGを用 いた学習 の難 しい点 ( 2 回 目の分科会) 受講生 音頭 1の難 しい点 【 音頭 2 の難 しい点 【 CGか らだ けで は分 か りに くい点 A
表 3 CG による学習 につ いての感想 受講生 1 回 目の CG によ る授業 の感想 2 回 目の CG による授業 の感想 A 色が分 けられていた り,向 きにもバ リエー 教 わ る対象 が人 間で はないので,最初 の不 出来 な状態で注意 され るシ ヨンが あ って分 か りやすか つた
表 4 CGによる学習 と保存会会員 による指導 の違 い ( 3 回 目の分科会) 受講生 r 保存会 会員 とCG との違 い ( 技術面) 】 保存会会員 と CG との違 い ( 心理面) 細 か くて CGか ら は 分 か らなか った体 の あたたか い笑顔 とや さ しい声 で教 えて くれ るので,安心 す る.順 を A j空 き諾 志望ミ 雷 雲i f &lt; =深 遠 三言 完 i踏 んで, ゆ っ くり教 えて くれ るので,焦 らず に取 り組 め る

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