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平成28年9月 日

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平成 29 年 2 月 22 日 関係各位 取手・龍ケ崎ブロック理学療法士の会 鈴木 猛

平成 28 年度 茨城県理学療法士会主催新人症例検討会/

取手・龍ヶ崎ブロック症例検討会

~開催案内~

【お問い合わせ先】 取手・龍ケ崎ブロック理学療法士の会 新人症例検討会準備委員長 つくばセントラル病院 鈴木 猛 問い合わせ: takeshi.suzuki@centralweb.sakura.ne.jp

主 催:公益社団法人茨城県理学療法士会

取手・龍ヶ崎ブロック 理学療法士の会

日 時:平成 28 年 3 月 18 日(土曜日)

14 : 00 ~ 17 : 30

会 場:茨城県立医療大学 141 中講義室・143 中講義室

参加費:無料

*発表者で単位申請される方は 1,000 円必要となります

単位認定:新人教育プログラム「C‐6 症例発表」

発表者のみ。聴講者は単位認定対象外です。

(2)

発表演題

3 月18日(土)

口述発表

・一般演題A 演題番号A

1~6

・一般演題B 演題番号B

1~6

・一般演題C 演題番号C

1~6

・一般演題D 演題番号D

1~5

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一般演題

A 14:10~15:20 座長 峯尾 達 つくばセントラル病院

A-1. 入院中から在宅に向けた連携の在り方 会田記念リハビリテーション病院 小松 香澄 A-2. 左大腿切断肢に大腿骨転子下骨折を呈した症例 ~術後の荷重に難渋した経験~ 牛久愛和総合病院リハビリテーションセンター 片桐 尭 A-3. 左大腿骨頚部骨折術後、癌の進行により自宅退院を目指した症例 取手北相馬保健医療センター医師会病院 山形 優果 A-4. 介護予防教室での教育的介入の効果 ~ホームエクササイズの重要性~ 医療法人盡誠会 宮本病院 岡野 宥太 A-5. 回復期大腿骨頸部骨折患者の歩行自立度を BBS、Mini-BESTest を用いて検討した一症例 JA とりで総合医療センター リハビリテーション部 平 利奈子 A-6. 歩行再獲得を達成し早期退院した症例 ~PNF 概念を用いた介入~ 医療法人盡誠会 宮本病院 本庄 洋祐

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B-1. 皮質下出血により随意性低下を呈した症例 ~予後予測と下肢装具の関わりについて~ 東京医科大学茨城医療センター リハビリテーション療法部 前野 美稀 B-2. 左内包梗塞後,転倒により右慢性硬膜下血腫を発症し両片麻痺を呈した症例 ~再転倒防止を目指して~ つくばセントラル病院 山口 祐介 B-3. 課題指向型アプローチを行い, 日常生活で麻痺手の使用がすすんだ脳卒中片麻痺者の症例 ~上肢の疼痛と学習性不使用に対する介入~ 茨城県立医療大学付属病院 リハビリテーション部 理学療法科 加藤 淳史 B-4. 下肢装具用油圧式足継手付短下肢装具を用いた練習で歩行機能改善が認められた症例 茨城県立医療大学付属病院 リハビリテーション部 理学療法科 棚町 兼也 B-5. 腓骨神経麻痺に対し油圧制動式短下肢装具を処方した症例 -足継手の選択と装具使用後の歩容の問題点の検討-東京医科大学茨城医療センター リハビリテーション療法部 早瀬 裕也 B-6. 心原性脳梗塞を呈した症例に,犬の散歩を目標とし,歩行距離の延長を図ったケース つくばセントラル病院 飯塚 しのぶ

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一般演題

C 15:40~16:50 座長 石井 翔 ゆめみ野クリニック整形外科

C-1. 人工骨頭置換術後,股関節屈曲時に詰まり感,鼡径部痛が出現した症例 総合守谷第一病院 三松 俊也 C-2. 左大腿骨転子部骨折術後に胡座位を獲得した一症例 JA とりで総合医療センター リハビリテーション部 日賀野 和貴 C-3. 外転位歩行に対し、足底外側荷重練習が有効であった左人工股関節全置換術後の一症例 JA とりで総合医療センター リハビリテーション部 平塚 香央里 C-4. 大腿骨遠位端骨折患者に保存療法を選択した症例 ~膝関節伸展制限に着目して~ 牛久愛和総合病院 リハビリテーションセンター 山田 晃大 C-5. 足関節骨折により足関節背屈可動域制限を呈した症例 ~距骨後方誘導を実施し円滑な階段昇降獲得を目指して~ 牛久愛和総合病院 リハビリテーションセンター 寺嶋 亮 C-6. 人工膝関節全置換術術後の炎症が長期化し、膝関節屈曲可動域獲得が遅延した症例 茨城県立医療大学付属病院リハビリテーション部 理学療法科 庄司 亮介

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D-1. 摂食・嚥下機能改善と理学療法士の関わり 医療法人盡誠会 宮本病院 藤浪 由夏 D-2. 左反回神経麻痺により誤嚥性肺炎を呈し,長期入院により廃用症候群を呈した症例 ~咳嗽力向上による誤嚥のリスク軽減に向けて~ 牛尾病院 今井 美紀 D-3. 眼球運動の改善がバランス機能の向上に繋がった症例 会田記念リハビリテーション病院 小川 滉貴 D-4. 筋の再教育により膝の疼痛軽減が図れた症例 介護老人保健施設けやきの郷 川原田 洋平 D-5. 変形性膝関節症による膝痛が一過性脳虚血発作により増強した症例 JA とりで総合医療センター リハビリテーション部 江波 佑梨

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A-1 『入院中から在宅に向けた連携の在り方』 医療法人社団源守会 会田記念リハビリテ ーション病院 理学療法士 小松 香澄 キーワード:連携、情報共有、シームレス 【はじめに】 理学療法士ガイドラインによるとリハビ リテーション・医療を円滑に進めるためには、 その対象者に関係する医療スタッフ間の緊 密な連携が必要であるとされている。今回、 入院中よりご家族や在宅スタッフと連携し、 介護保険サービスに繋げたことで退院後に 歩行自立となったケースを担当する機会を 得たため以下に報告する。 【症例紹介】 80 歳代男性。H27.12 腰部脊柱管狭窄症と 診断され、腰椎後方固定術施行。33 病日当 院入院。病前はADL 自立していたが、徐々 に歩行困難となった。入院時、FIM33/126 で 立ち上がりも困難。危険判断能力低下が疑わ れる行動が見られていた。ご本人・ご家族は 歩行で在宅復帰することを希望。尚、発表に あたりご本人・ご家族に対し説明し、同意を 得た。 【経過①】 入院時、L1 以下の不全対麻痺がみられ、 Frankel 分類 C。徒手筋力検査法では両上肢 4、両下肢 2、体幹 3 であり、ADL は全介助 の状態だった。理学療法では、ADL の介助 量軽減を図るために平行棒や免荷歩行器を 用いた積極的な運動を実施した。69 病日に 両側長下肢装具を作製し訓練を進めていっ たところ、100 病日に短下肢装具での歩行器 歩行が可能となった。110 病日にご本人の自 宅へ外出した際、歩行器使用での平地歩行は 見守りで可能、段差昇降やトイレ内の移動な どに介助を要した。 【経過②】 本症例は入院中に 1 人で動作を行おうと するなど転倒の可能性があった。また、術前 半年間歩行しておらず、機能改善には時間を 要することが考えられ、歩行にて生活するに は環境調整も必要だった。そのため、入院中 は車いす中心の生活とし、退院後に歩行自立 を目指すこととした。退院まで訓練にて機能 改善を図りつつ、歩行でのADL 訓練などを 継続して行い、退院後に訪問リハビリテ―シ ョンを導入することをケアマネージャーへ 提案した。その際、入院中の病棟生活の様子 や歩行等の動作を実際に見て頂き、退院後に 必要となる福祉用具や住宅改修について話 し合った。また、訪問リハビリスタッフにも 現状と今後の方向性について伝え、182 病日 に自宅退院。186 病日より訪問リハビリを開 始し、251 病日に終了となる。 【考察】 入院中は日常生活に歩行を取り入れるこ とができなかったが、退院まで積極的に歩行 能力向上を図り、退院後に訪問リハビリを導 入して歩行自立に至った症例を経験した。 80 代と高齢であったため、実際の自宅環境 での訪問リハビリが動作の定着や安定性向 上に繋がったと考える。入院中に今後の方向 性を明確にした上で、ご家族・在宅スタッフ と情報共有を図り連携したことで退院後に 屋内歩行自立に至ったと考える。ご本人の状 態を直接見た上で話し合えたことでお互い の意見交換をスムーズにし、最適な介護保険 サービスが提供できた。また、スムーズな意 見交換が退院後シームレスな介護保険サー ビスの移行に繋がったものと考える。

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左大腿切断肢に大腿骨転子下骨折を呈した 症例 ~術後の荷重に難渋した経験~ 牛久愛和総合病院 リハビリテーションセ ンター 片桐 尭 keyword:転倒恐怖感,免荷,荷重制御 【はじめに】骨折後の免荷により荷重開始後 も患肢への荷重が困難になるケースは少な くない.またその骨折の受傷起点が転倒の場 合は尚更,転倒への恐怖心から荷重困難とな ることは大いに考えられる。このたび左大腿 切断肢に左大腿骨転子下骨折を呈し,術後の 荷重に難渋した症例を担当したため以下に 報告する.今回,本人に症例報告に関し発表 の主旨を説明し書面にて同意を得た. 【症例紹介】70 歳代後半女性.体重は 50kg で義足を含め53kg.入院前 ADL は全自立. 移動は義足を装着し屋内独歩,屋外 T 字杖 歩行自立.転倒歴なし.HOPE は受傷前の歩 行能力の獲得. 【経過】歩行中,義足側に転倒し受傷.受傷 2 日目より理学療法開始.同 4 日目に観血的 整復固定術(CHS)施行.術後患肢免荷となり 2 週目 1/3 部分荷重,3 週目 2/3 部分荷重, 4 週目全荷重開始となった.術後 45 日目自 宅退院した. 【術後評価】術後翌日の評価にて左股関節の 関節可動域:屈曲 70°.外転 20°.伸展 5°. 疼痛:左股関節他動運動時術創部付近に疼痛 あり.自動運動時疼痛なし.左股関節筋力:屈 曲•外転とも徒手筋力検査にて 5.立位バラ ンス:把持物なしにて右片脚立位保持可. 1/3 部分荷重=17.5kg 荷重開始時では荷重 時痛なく過荷重傾向あり.「なかなか難しい」 との訴えあり. 2/3 部分荷重=35kg 荷重開始時では荷重時 痛なく荷重量は最大30kg.「ちょっと不安で す」との訴えあり. 全荷重開始時では荷重時痛なく荷重量は最 大43kg.「これ以上は難しい」との訴えあり. 歩行では右手 T 字杖歩行可.左手平行棒把 持にて歩行可だが,左単脚支持期の短縮があ り,右歩幅狭小化し,急速な右足接地となる. また左単脚支持期で骨盤の左方向への動揺 みられる.「おっかない」との訴えあり. 【退院前評価】荷重時痛なく荷重量は最大 50kg.独歩可となり,左単脚支持期が延長し, 右歩幅狭小化と急速な右足接地の改善がみ られた.骨盤の左方向への動揺も改善した. 「自信がついてきた」との訴えあり. 【考察】本症例は,歩行の安定のため患側か つ義足側の支持性の向上がニーズであると 考え介入した.術後から疼痛の訴えは少なく, また筋力・可動域とも著明な低下はみられな かったが,荷重練習時に荷重制御が不良であ った.本症例は過去に転倒歴がなく,荷重練 習時も不安や恐怖の訴えが多く聞かれ,転倒 への恐怖心が荷重困難を引き起こしている と考えた.そこで,意識的に荷重を行うので はなく,動作課題を通じて無意識的な荷重の 促しを図った.左方向への輪入れや,右下肢 の振り出し,腿挙げ,段差ステップ練習等の 課題と歩行練習を実施し,その結果荷重量増 大が図れ,退院時には独歩可能となった.し かし受傷前の歩行能力の獲得には至ってい ないため,外来リハでの歩行能力向上が今後 の課題である.

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A-3 左大腿骨頚部骨折術後、癌の進行により自宅 退院を目指した症例 山形 優果 取手北相馬保健医療センター医師会病院 キーワード:維持的理学療法 他職種連携 自宅退院 【はじめに】 高齢患者の多くは様々な既往歴,現病歴を 有している.今回,左大腿骨頚部骨折の患者を 担当し,術後急性期理学療法,癌に対する維持 的理学療法を行った.HOPE に基づいた理学 療法,他職種連携により自宅退院に至った症 例について報告する. 【症例紹介】70 歳代前半女性.自動車へ乗り 込む際に転倒し左大腿骨頚部骨折を受傷.ハ ンソンピン固定術施行.既往歴:左乳癌,胃癌, 直腸癌(H25 年人工肛門造設),高血圧.現病歴: 残胃癌による癌性腹膜炎,胸水貯留,深部静脈 血栓症.受傷前 Barthel Index(以下,BI)85 点. 告 知: 胃 癌 の み . 進 行 , 予 後 の 告 知 な し.HOPE:T 字杖歩行自立し自宅退院.尚,症 例・家族には発表の趣旨を説明し同意を得た. 【初期評価(術後 1 週目)】左下肢全荷重許可. 動作時,荷重時に創部痛あり.左右足背に浮腫 (右<左).関節可動域検査(以下,ROM-t)左股 関節屈曲 90°,伸展-20°.徒手筋力検査(以 下,MMT 右/左)股関節屈曲 4/2,膝関節伸展 4/2.血色素量(以下,Hb.単位 g/dl)10.1.血清ア ルブミン(以下,Alb.単位 g/dl)3.0. BI35 点. 【経過および治療プログラム】術後 1 週:離 床機会増加.移乗,トイレ動作練習. 術後2.3 週:立位,歩行練習開始.前輪付き歩行 器(以下,A.S.W)使用.20m 監視. BI45 点. 術後4.5 週:左体幹,左大腿近位 1/2 浮腫増強. 肛門から鮮血様の出血.精査により癌の進行 を確認.自宅退院調整開始.Hb9.6. 術後 6 週:階段昇降練習開始.昇降後 SpO2 97%.息切れ軽い.歩行練習意欲あり.患者の HOPE に対して看護師との病棟 A.S.W 歩行 練習開始. BI70 点. 術後 7 週:患者より「1 人でトイレに行きた い 」 と の 希 望 を 受 け, 病 室 ~ ト イ レ 間 の A.S.W 歩行,トイレ動作フリー.疲労を考慮し, 病棟A.S.W 歩行練習中止. 術後8 週:在宅ネットカンファレンス実施. Hb8.3. 術後 9 週:輸血施行.動作後疲労,息切れ増強. 病棟では車椅子介助.リハビリのみ A.S.W 歩 行,T 字杖使用伝い歩き練習. 術後10 週: 左右胸水穿刺.娘様へ階段昇降介 助方法,自宅生活での注意点を指導.階段昇段 しSpO2 89%へ低下.息切れ強い. 【最終評価(術後 10 週目)】創部周囲浮腫増 強.ROM-t 左股関節屈曲 110°,MMT 股関 節屈曲3/2,膝関節伸展 3/3. Hb10.6.Alb 1.9. BI50 点. 【考察】本症例は癌の進行により徐々に身体 機能低下を認めた. リハビリでは患者への 過負荷を避けHOPE に対する能力維持を目 的に患者への能力に応じた動作練習や方法 指導,家族への介助方法指導を中心に行った. 担当作業療法士とは疲労,息切れ,リハビリ内 容を共有した. 癌による症状や能力の変化 をカンファレンスにて主治医へ報告した.今 回初めて癌の維持的理学療法,在宅ネットカ ンファレンスを経験した.病院・在宅スタッ フが現在の能力,今後の方針を共有すること で適切な対応が可能となり患者や家族の負 担が最小限に抑えられると考えられる.

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介護予防教室での教育的介入の効果 ~ホームエクササイズの重要性~ 岡野宥太 医療法人盡誠会 宮本病院 Keyword 介護予防 運動習慣 教育的介入 【はじめに】高齢者が年々増加する中、高齢 者人口増加による医療費高騰等が懸念され ており、予防医学の推進が謳われている。高 齢者にとっての筋力低下は身体的 ADL の低 下を招き、また膝伸展筋力と ADL は密接な 関係があるとの報告がされる等、筋力をは じめとする身体機能の維持・向上は高齢者 にとって活動的な生活を送る上で非常に重 要であると考えられる。介護予防的観点か ら考えると心身機能低下を防ぐために、高 齢者には活動的な生活、能動的な運動習慣 が非常に重要となり、継続的な運動習慣の 形成、外出頻度の増加等を担う上でも介護 予防事業の推進が重要となる。 今回、二次介護予防事業に携わり、回数、 期間、時間等の直接的介入の制約がある中 で介入効果が得られたため、報告する。 【対象】介護予防教室に通っている ADL が 自立している地域在住高齢者 61 名。(男性 5 名女性 56 名、平均年齢 81±5.2 歳)。な お、対象者には研究同意書に署名を頂き、当 院倫理委員会の承認を得て本研究を行った。 【方法】期間は 3 か月、月 4 回の内、1 回、 計 3 回の介護予防教室時に理学療法士が介 入し、膝関節伸展筋を中心としたレジスタ ンストレーニング、立ち座りトレーニング を 1 時間実施。またホームエクササイズ(以 下、H-E)として実施できるよう、プログラム 資料を作成し、運動継続管理票と共に配布 した。 下 肢 筋 力 評 価 と し て 大 腿 四 頭 筋 筋 力 を Manual Muscle Test(以下 MMT)、運動機能 評価として握力、片脚立位、Timed up and go test(以下、TUG)、30 秒間立ち上がりテ スト(以下、CS-30)を介護予防教室初回時に 測定し、3 か月後、再度測定。統計学的処理 は、測定値は平均±標準偏差(介入前/後)で 示し、群間の比較は t 検定(両側検定)を用 い、有意水準は 5%とした。 【 結 果 】 大 腿 四 頭 筋 筋 力 は MMT[3.2 ± 0.5/3.6 ± 0.6](P=0.00003) 、 握 力[19.6± 4.8Kg/20.7± 4.8Kg](P=0.007) 、片 脚 立位 [14.5 ± 16.8 秒 /26.5 ± 22.2 秒](P=0.00001)、TUG[8.9±2.5 秒/8.2±2.9 秒](P=0.02)、CS-30[13.3±3.2 回/15.6± 3.9 回](P=0.00008)と、測定した全ての項目 で有意差が見られ、介護予防教室開催後に 膝伸展筋力、動作能力が向上した。 【考察】高齢者への筋力トレーニング実施 効果を報告する先行研究は多いが、今回は 直接的な介入が制約された中で H-E 資料を 作成・配布、運動継続管理票の導入等の教育 的介入によって介護予防効果が得られた。 H-E 資料を簡便にし、可視化した事、また運 動継続管理票を用いた事で運動継続への動 機付けとなったため、生活の中に運動を位 置づけられた事が要因と考える。この事か ら、非監視下での運動の継続の重要性が示 された。 【おわりに】地域在住高齢者への予防的介 入の重要性を実感したと共に、介護予防教 室終了後の社会資源活用の必要性を感じた。 介護予防教室終了者が生活圏内で活動的な 生活を送る為には社会資源の活用は必須で あり、今後は高齢者サロン等、高齢者自身の 自主的な活動の場の活性化も求められる

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A-5 回復期大腿骨頸部骨折患者の歩行自立度を BBS、Mini-BESTest を用いて検討した一 症例 平利奈子、箱守正樹、関口成城 JA とりで総合医療センターリハビリテー ション部 Key words:活動度、BBS、Mini-BESTest 【はじめに】病棟歩行自立度の検討にあた りBerg Balance Scale(BBS)などのバラン ス評価を用いている報告が多い。近年バラ ンスを予測的姿勢制御・反応的姿勢制御・感 覚機能・動的歩行の 4 項目で評価できる Mini-Balance Evaluation Systems Test(Mini-BESTest)がパーキンソン病や脳 卒中、骨折患者の歩行自立度の検討に有用 であると報告されている。今回、大腿骨頸部 骨折患者の歩行自立度を BBS と歩行練習 時の様子を参考に決定したが転倒した症例 に対しMini-BESTest を用いて再評価し、 得られた問題点に対するアプローチを中心 に実施した。その後、転倒なく自宅退院に至 ったので考察を交え報告する。 【症例紹介】80 歳代男性、自宅の外階段で 滑り転倒受傷。左大腿骨頸部骨折と診断さ れ人工骨頭置換術前側方アプローチを施行 したが合併症を繰返し3 週間臥床が続いた。 62 病日目自宅退院目的で当院回復期へ入 棟した。尚、症例には学会発表の旨を説明し 同意を得た。 【入棟時評価】入棟時、ROM は左右差なく、 MMT は両側共に 4 レベル。BBS は 33 点 で、HDS-R は 23 点であった。この時の歩 行自立度はpick up walker 見守りであった。 【経過】120 病日目 BBS42 点で鳥井ら (2013)による大腿骨近位部骨折患者杖歩行 自立の平均値を越えていた。歩行練習時も 躓きなく物の運搬など可能であったため歩 行自立度をロフストランド杖フリーとした が、病棟で外を見ながら歩いて躓き転倒し てしまった。 【転棟後再評価】翌日BBS は 42 点、Mini-BESTest は 13 点で動的歩行(TUG17 秒、 TUG 二重課題 35 秒)と、反応的姿勢制御(全 方向狭い歩幅で3step 以上要した)で減点が みられた。 【理学療法】大腿骨頸部骨折術後に対する 筋力強化練習や荷重練習は継続しつつも Mini-BESTest から得られた問題点である 二重課題練習とstep 練習を中心に実施した。 【結果】140 病日目 BBS は 51 点、Mini-BESTest は 19 点で動的歩行(TUG17 秒、 TUG 二重課題 18 秒)と反応的姿勢制御(左 側1step、他 3step)で大高ら(2014)による歩 行自立のcut off 値を越えており、T 字杖フ リーとした。150 病日目屋内 T 字杖歩行、 屋外シルバーカー歩行で自宅退院となった。 【考察】本症例のMini-BESTest の特徴は 反応的姿勢制御と動的歩行で減点があった。 谷本ら(2009)は不動により筋の反応時間遅 延が生じ、パフォーマンスの低下を引き起 こすと述べており、また、大野ら(2002)は転 倒歴のある高齢者では情報処理能力が低下 しており、二重課題歩行では歩行に必要な 情報処理システムが侵害されやすいと述べ ている。本症例は3 週間の臥床で筋の反応 時間遅延が生じていたこと、転倒による骨 折者であることから情報処理能力が低下し ていたことより、特異的に反応的姿勢制御 と二重課題動作でバランス能力の低下があ ったと考える。BBS では外乱が加わる反応 的姿勢制御や二重課題動作である動的歩行 のような項目は存在しない。今回、二重課題 下で転倒してしまったことからも、本症例 のような患者はMini-BESTest が問題点の 抽出に有用であると考える。

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歩行再獲得を達成し早期退院した症例 ~PNF 概念を用いた介入~ 本庄洋祐 医療法人盡誠会 宮本病院 機能訓練室 Key word:PNF 概念 【はじめに】 武政らによると活動能力とご家族の介護力 が生活の質に影響を与えると述べている.本 症例はご家族の介護が十分に受けられない 為, 自宅内での歩行再獲得を目指した.固有 受容性神経筋促通概念(以下 PNF 概念)を用 い歩行能力改善し,早期退院を達成したので 報告する. 【症例紹介】 80 歳代女性.転倒により右大腿骨転子部骨折 受傷.受傷前屋内独歩,屋外シルバーカーで自 立.息子夫婦と同居していた.術後(γnail)32 日目に当院入院.既往歴は両側変形性膝関節 症(以下膝 OA).発表に際し症例本人へ趣旨の 説明と同意を得た後,当院倫理委員会の許可 を得た. 【初期評価】 荷重応答期(以下 LR)に体幹の前方動揺と膝 の外側動揺,立脚中期(以下 MSt)にデュシェ ンヌ歩行みられ, T 字杖歩行のみ一部介助を 要する.疼痛・感覚・認知機能に著明な問題な し. ファンクショナルリーチテスト(以下 FRT)20cm.タイムドアップアンドゴー(以下 TUG)25.93 秒.10m 歩行 23.5 秒 24 歩. (以下 右/左で表記)徒手筋力テスト(以下 MMT)股 関節伸展3/3 外転・内転 2/2 その他両股・膝・ 足関節筋群・体幹筋群 4.関節可動域(以下 ROM)股関節伸展 5/10 膝関節伸展-15/-15 足 関節背屈5/5 . 【方法】 PNF テクニックである協調的な随意運動の 促通をするリズミックイニシエーション,筋 パワーと筋持久力,活動内での遠心性制御の 促通をするコンビネーションオブアイソト ニックを用い,LR 位・MSt 位の各相での訓練 を実施した. 【結果】 3 週間の介入により FRT26cm.TUG18.64 秒.10m歩行13.8秒18歩と改善した.MMT,ROM は著変なし. LR・MSt における体幹・膝・骨盤動 揺軽減し,T 字杖歩行一部介助から T 字杖歩行 監視レベルに改善した. 【考察】 本症例の歩行障害の原因として LR では股 関節伸筋群低下による衝撃吸収困難,膝 OA・ 股関節外転筋群低下による膝外側支持機構 の破綻,MSt では股関節外転筋群低下による 骨盤動揺と考えた.PNF 概念を用いて筋発生 張力の増大,筋の反応時間等の短縮,適切なタ イミングでの筋収縮の促通による運動単位 の増員を目的に歩行の立脚相(LR・MSt)での 動 作 訓 練 を 中 心 に 実 施 し た. こ の 結 果 , MMT・ROM の数値には著変なかったが,各 動作における下肢筋群の神経筋間の働き(筋 内・筋間協調性)が改善された為, FRT や TUG などの数値が向上したと考える. PNF 概念で活動面を通した機能・構造面への介入 により歩行獲得できた.高齢者の動作再獲得 には期間が必要と言われているが,動作訓練 を中心に短期間で改善でき早期退院に繋が ったと考える.

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B-1 皮質下出血により随意性低下を呈した症例 ~予後予測と下肢装具の関わりについて~ 前野美稀 田中良太 中島弘 東京医科大学茨城医療センター リハビリテーション療法部 keyword:脳卒中,予後予測,下肢装具 【はじめに】 本症例は皮質下出血により障害側下肢の 随意性低下を呈していた.脳画像から随意 性向上を予測し,立位・歩行練習は備品装具 を用いた.歩行能力の向上とともに膝及び 足継手の設定を変更した.転院時,随意性向 上を認め,下肢装具を用いず歩行を獲得し た.予後予測に基づいた下肢装具と継手の 使用について報告する. 【症例紹介】 70 歳代,女性.病前日常生活動作:自立. 現病歴:右上肢脱力を自覚し入院.出血部 位:左頭頂葉・側頭葉・後頭葉.hope:元々 の生活に戻りたい.倫理的配慮:十分に説明 を行い,書面にて同意を得た. 【理学療法初期評価】第4~8 病日

Japan coma scale(以下 JCS):Ⅰ-2. Brunnstrom recovery stage(以下 BRS): 上肢Ⅰ,下肢Ⅱ,手指Ⅰ.高次脳機能障害: 注意障害.感覚:表在・深部;重度鈍麻.徒 手筋力検査:体幹屈曲2.立位:長下肢装具 (以下KAFO)装着,近位監視,骨盤後傾, 体幹軽度後方へ傾倒. 【仮説と理学療法】 脳画像より皮質脊髄路の損傷は軽度であ ると判断した.初めに意識・注意障害の改善 を図ることで随意性が向上すると考えられ た.そのため,備品装具であるKAFO を用 いて立位・歩行練習を実施した.また,障害 側下肢の随意性や筋活動に応じて膝継手・ 足継手の設定を変更することで,歩行獲得 に向けた運動療法が可能と考えられた.初 期は膝継手を固定・足継手は底背屈制限と し,体幹と障害側下肢の安定を図った.経過 とともに膝および足継手の設定を変更し立 位・歩行練習を実施した. 【理学療法最終評価】第35~36 病日 JCS:Ⅰ-1.BRS:上下肢・手指Ⅴ.感覚: 表在・深部感覚;正常.徒手筋力検査:体幹 屈曲2.立位:近位監視,骨盤中間位,体幹 軽度後方へ傾倒.歩行:KAFO 装着せず, 近位監視,荷重応答期;足底が急速に接地, 立脚中期;体幹後方へ傾倒.歩行速度: 1.18m/sec. 【考察】 本症例は皮質下出血により,急性期では 一時的に障害側下肢の随意性ならびに筋活 動が低下している状態であった.早期より KAFO を用いた立位・歩行練習により,意 識障害の改善とともに随意性及び筋活動の 改善を認めた.予後予測に裏付けられるよ うに,皮質脊髄路の障害ではなく,脳浮腫 によりテント切痕部の圧が高まり網様体賦 活系の障害であったと考えられる.また, 初期では歩行時にKAFO の膝継手を固定 し,足継手に底背屈制限を設けることで体 幹と下肢のアライメントを安定させた.歩 行能力の向上とともに膝継手を固定せず, 足継手を底屈制動・背屈フリーに変更し た.その結果,最終的に下肢装具を用いず 自立歩行の獲得へと至った.山本は患者の 身体機能に合わせて継手の機能を選択する べきであると述べている.本症例でも同様 の結果となり,予後予測に加えて患者の状 態に合わせて下肢装具を用いることの重要 性を学ぶことができた.

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左内包梗塞後,転倒により右慢性硬膜下血 腫を発症し両片麻痺を呈した症例 ~再転倒防止を目指して~ つくばセントラル病院 山口 祐介 Key word 転倒リスク・危険行動・歩行 【はじめに】左内包梗塞後,転倒により右慢 性硬膜下血腫を呈し,歩行能力の低下した 症例を担当した.転倒リスクの軽減を目的 に安定した歩行獲得に向けてアプローチを 行った為,以下に報告する. 【症例紹介】ご家族同意のもと記載.80 代女 性. 左内包梗塞後保存療法にて経過観察.入 院中にベッド柵を乗り越え歩行後転倒し右 慢性硬膜下血腫発症. 41 病日後左片麻痺出 現し穿孔洗浄術施行.既往歴:不安神経症,潰 瘍性大腸炎,腰椎圧迫骨折.歩行能力が低下 しているにも関わらずリスク管理に対する 認識乏しく,転倒の危険性あり病棟内でも センサーを使用していた. 【初期評価 54~56 病日目】BRS:両上肢 Ⅵ,手指Ⅵ,下肢Ⅴ~Ⅵ. 筋緊張:安静時臥位 腹部・右下肢筋緊張低下.MMT(R/L):体幹 屈曲2,左右回旋 2/2,腸腰筋 3/4,大腿四頭筋 3/3,ハムストリングス 2/3,中殿筋 2/3,大殿 筋2/2,ROM:体幹伸展 5°,体幹右側屈 10° 体幹回旋左右20°.反射:右立ち直り・パラ シュート反射低下.深部感覚:両股・膝・足 関節位置覚3/5. BBS:24/56.独歩 TUG:右 24’10 秒,左 23’01 秒.歩行:独歩軽介助レベ ル.病棟内移動:車椅子介助レベル. 【理学療法経過・アプローチ】本症例は独歩 では, 右立脚期に同側の knee out,対側骨盤 の下制.左遊脚後期に股関節内転・内旋,内反 尖足出現し支持基底面が減少していた.体 幹・骨盤の左から前方にかけての動揺大き く,すり足様となっていた.体幹伸展を促し 右下肢へのW/S 練習や平行棒内にてステッ プ動作練習,CKC トレーニングを行い右下 肢の支持性向上を図った.その結果,左遊脚 後期の股関節内転・内旋,内反尖足軽減みら れ,踵接地出現し,体幹・骨盤の左から前方に かけての動揺の軽減がみられた. 【最終評価110~112 病日目】MMT(R/L): 体幹屈曲2,左右回旋 2/2,腸腰筋 3/4,大腿四 頭筋 4/4,ハムストリングス 3/3,中殿筋 3/4, 大殿筋2/2.反射:右立ち直り・パラシュート 反射出現.深部感覚:右股・膝・足関節位置 覚4/5,左股・膝・足関節位置覚 5/5. BBS: 30/56. 独歩 TUG:右 19’21 秒,左 19’84 秒. 歩行:独歩近位見守りレベル.病棟内移動: シルバーカー近位見守りレベル. 【考察】本症例は体幹から右下肢にかけて の筋緊張・深部感覚の低下が生じ支持性が 低下していた.体幹の筋出力低下は両片麻 痺に加え,左側屈・円背姿勢を長期間とり続 けた事で生じた腹筋群のアライメント不良 によるものだと考えた.アライメントを修 正しつつ,腹筋群や脊柱起立筋群の賦活を 図りながら,右下肢の支持性向上を促すこ とで左遊脚後期の筋緊張亢進を軽減させる ことができた.それにより左遊脚後期から 立脚期での支持基底面の確保ができ,体幹 と骨盤の動揺が軽減したことで,歩行安定 性の向上へと繋がったと考える.

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B-3 課題指向型アプローチを行い, 日常生活で麻 痺手の使用がすすんだ脳卒中片麻痺者の症例 ~上肢の疼痛と学習性不使用に対する介入~ 茨城県立医療大学付属病院 加藤 淳史 Key Word: 弛緩性麻痺, 学習性不使用, 課題 指向型アプローチ 【はじめに】 左被殻出血により右片麻痺を呈した症例. 麻痺手に対して課題指向型アプローチを行 い, 日常生活で麻痺手の使用を促すことが できたので以下に報告する. 【症例紹介・入院時評価】 30 歳代後半の男性. 診断名は左被殻出血で 障害名は右上下肢弛緩性麻痺. 急性期で保存 的治療を受けて, 30 病日目に当院に転院した. 主訴は歩いて家に帰りたい. 利き手は右利 きで感覚障害はなし. BRS は上肢Ⅱ手指Ⅰ下肢 Ⅴ. 右肩関節に亜脱臼はなし. 疼痛(NRS)は安 静時 0・動作時 7 で右肩峰部痛あり. 院内は 車椅子で移動していた. 入院当初は, 長下肢装具歩行を中心に介入 を行い, 独歩での移動を獲得した. その後, 症例の主訴の変化に伴い, 麻痺手の疼痛改 善・日常生活での不使用改善を目的で介入を 行った. 今回の報告にあたり本人に書面で説 明し同意を得た. 【中間評価】91 病日目 主訴は肩が痛い. 右手でごはんが食べたい. BRS は上肢Ⅱ手指Ⅲ下肢Ⅵ. 右肩関節に指一 横指の亜脱臼あり. 疼痛(NRS)は安静時 5・動 作時 7 で右肩峰部痛あり. 右上肢の動作全般 に疼痛による制限あり. 右上肢の筋力は MMT1 ~2 程度. 院内は独歩で移動していた. 【経過】 介入当初は動作時の右肩痛の訴えが強く, 日常生活で不使用の状態であった. そのため スリングを用いた自動介助運動と右上肢下垂 位で行える課題指向型アプローチを実施した. 課題は, 日常生活動作に近い動作とし, 7 割 程度成功できる難易度で行った. また, 疼 痛軽減を目的に TENS を併用した. 介入約 2 か月後, 徐々に疼痛は軽減した. 課題設定を机上で行える課題に変更し難易度 を調整した. また, 日常生活で麻痺手の使用 を促すため, 右手を使用できる場面を症例と 話し合い, 紙面上で確認を行いながら実践・ フィードバックを繰り返し行った. 【最終評価】169 病日目 主訴は手のリハビリ続けたい. BRS は上肢 Ⅲ手指Ⅲ下肢Ⅵ. 右肩関節に亜脱臼なし. 疼 痛(NRS)は安静時 0・動作時 4 で右肩峰部痛あ り. 関節可動域は右肩関節屈曲・外転・外旋 に制限があり. 右上肢の筋力は MMT2~3 程度 だった. 【考察】 症例の麻痺手不使用の主な要因は, 右肩 痛であり, 腱板筋群の機能低下による肩関 節のアライメント不良が影響していると考 えた. 介入後, 麻痺手の筋活動増加に加え 日常生活での使用が増えたため, 腱板筋の 機能が向上し肩関節のアライメントが改善 した. よって, 右肩痛が軽減したと考えた. 学習性不使用は, 運動試行の失敗によって もたらされ, 不使用により機能はさらに低下 する悪循環におちいると Taub らは報告して いる. 課題指向型アプローチを通して, 症例 は麻痺手の可能な動作を理解し, 生活動作の 中で麻痺手を使用できる場面に気づいて実践 することができた. 症例の目標とする麻痺手 の動作とは乖離はあるが, 両手で手を洗う・

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麻痺手で紙を持つなど, 麻痺手の使用を生活 の中で意識付けることができたと考える.

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B-4 下肢装具用油圧式足継手付短下肢装具を用 いた練習で歩行機能改善が認められた症例 棚町 兼也 茨城県立医療大学付属病院 リハビリテーション部 理学療法科 Key word:ゲイトソリューション, 被殻出 血, 歩行 [はじめに] 本症例は右被殻出血により左上下肢に運 動麻痺を呈した症例である. 本症例に対し て下肢装具用油圧式足継手付短下肢装具 (ゲイトソリューション, 以下 GS)を用い て練習を行い, 歩行機能改善が認められた ため考察を加えて経過を報告する. [症例紹介] 50 代男性. 2015 年 12 月に構音障害, 左 片麻痺を発症. A 病院を受診し, 頭部 CT に て左被殻に出血が認められた. 57 病日に復 職目的で当院へ入院となった. 症例には 今回の発表について十分な説明をし, 了承 を得た. [初期評価 58 病日]

運動麻痺(Brunnstrom Recovery Stage, 以下 BRS):上肢Ⅲ/手指Ⅲ/下肢Ⅳ. 筋緊張: 足関節クローヌス(++). 静止立位姿勢は股 関節伸展, 骨盤後傾, 腰椎前弯, 頸部前方 突出の姿勢をとっていた. 歩行は左ダブル クレンザック足継手付き SLB, 右 T-cane を使用して軽介助であった. 左立脚期初期 より下腿カフによる前方への押し出しが見 られ, 十分な重心上昇が得られなかった. 左遊脚期初期の足部クリアランスは低下し, すり足歩行が観察された. 10m 最大歩行所 要時間 25.78 秒 27 歩, Timed up and go test(以下 TUG):26.71 秒, 2 分間最大歩行 距離:42.85m であった. [最終評価 183 病日] BRS:上肢Ⅳ/手指Ⅳ/下肢Ⅳ. 筋緊張:足関 節クローヌス(+). 歩行は左 Gait Solution Design(以下 GSD), 右 T-cane を使用して 屋外歩行自立, 屋内は裸足での歩行自立と なった. 左踵接地から立脚中期にかけて 重心上昇がみられるようになり, 倒立振り 子運動様の歩行となった. 下腿三頭筋の筋 緊張異常は大きな改善は認められず, 左立 脚中期で反張膝が観察された. 左遊脚期初 期のクリアランスは改善し不整地でも安定 した歩行が可能となった. 10m 最大歩行所 要時間:7.85 秒 16 歩, TUG:14.28 秒, 2 分間 最大歩行距離:147.9m であった. [理学療法プログラム] 本症例に対して, 関節可動域練習, 筋力 強化運動, 膝立ち練習, 平行棒内での立位 バランス練習, ステップ練習, モンキーウ ォーク,階段昇降を立案した. [経過] 61 病日より GS 継手付き SLB にて練習 を開始. 練習初期は左立脚期の不安定性か ら後方重心となり, 装具に寄り掛かる形と なっていた. 82 病日に GS 継手付き SLB+ 右 T-cane にて病棟内歩行自立となり歩行 機会が増加. 134 病日に院内歩行自立とな り, 138 病日に初回の外泊練習を実施した. 165 病日に GSD を購入し歩行練習を開始, 足部のクリアランスは保たれていたが, 左 立脚期に下腿の動揺が出現した. 184 病日 に退院となった. [考察] GS 装具の選択は油圧ダンパーによる過 重応答期における前脛骨筋の遠心性収縮の 補助を目的とした. また, 装具の足関節角 度をフリーにすることにより足関節運動の

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阻害を防止した. 下肢の運動麻痺と下腿三頭筋の筋緊張異 常に大きな変化は認められず, 足関節背屈 の選択的な運動は困難であった. しかし, 歩行機能評価では大幅な改善が認められた. 本症例は GS 装具を使用した練習に切り替 え, 日常生活で使用することで歩行練習を 課題特異的に高頻度で取り組むことができ, 効率の良い歩行を学習することができたと 考える.

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B-5 腓骨神経麻痺に対し油圧制動式短下肢装具 を処方した症例-足継手の選択と装具使用 後の歩容の問題点の検討- 早瀬 裕也 田中 良太 中島 弘 東京医科大学茨城医療センター リハビリテーション療法部 keywords 腓骨神経麻痺,油圧制動式短下 肢装具,足関節底屈筋力 【はじめに】 腓骨神経麻痺に対し底屈を制動し正常歩 行パターンに近づけることが可能(山本,19 97)である油圧制動式短下肢装具(Hydrauli c Braking Ankle Foot Orthosis 以下,HBA FO)を使用した.HBAFO 使用後も初期接地, 立脚終期において異常歩行パターンを認め た.短下肢装具の選択と歩容改善に向けた 理学療法を報告する. 【症例紹介】 年齢,性別:80 歳代,女性.診断名:腰部脊柱 管狭窄症(第 4-5 腰椎),左腓骨神経麻痺.現病 歴:1 年前から両側下肢に痺れを自覚し当院 へ 入 院. 椎 弓 切 除 術 ( 第 2-5 腰 椎 ) を 施 行.HOPE:歩けるようになりたい.倫理的配 慮:本発表に際し,書面にて同意を得た. 【理学療法初期評価】術後14〜17 日 関節可動域(左側)単位°:膝関節伸展-5,足 関節背屈 5.徒手筋力検査(左側):膝関節伸展 5,足関節背屈 2,足関節底屈 2. 歩行:初期接地;膝関節が過屈曲.荷重応答期; 前半,急速な足関節底屈.後半,大腿骨前方移 動量低下.立脚終期;消失.歩幅;28cm. 【問題点】 独居であり,自立歩行の獲得を目標とし た.腓骨神経麻痺に対し歩容の改善を目的 に 短 下 肢 装 具 を 使 用 し た.短下肢装具は HBAFO とプラスチック製短下肢装具で検 討し,その特性から HBAFO を選択した.装 具使用後は正常歩行パターンに近づくと考 えていたが,初期接地に膝関節が過屈曲し, 立脚終期は消失していた. 【理学療法最終評価】術後81〜84 日 関節可動域(左側)単位°:股関節伸展 20, 膝関節伸展0,足関節背屈 10. 歩行:初期接地;膝関節が過屈曲.荷重応答期; 後半,大腿骨前方移動量の増加.立脚終期;時 より出現.10m 歩行;28 歩.歩幅;56cm 【考察】 腓骨神経麻痺者の荷重応答期前半におけ る急速な足関節底屈を制動するために,プ ラスチック製短下肢装具やHBAFO が用い られることが多い(渡辺,1990)(山本,1997). 本症例では,足継手の位置が正常関節軸に 近く,麻痺の回復に合わせ底屈の制動力を 調 整 で き る こ と か ら HBAFO を選択し た.HBAFO を使用することで荷重応答期前 半の急速な足関節底屈は改善を認めた.し かし,HBAFO 使用後も初期接地,立脚終期 に異常歩行パターンが残存した.初期接地 における膝関節屈曲角度は,適切な歩幅に よって正常歩行パターンに近づくとされて いる.本症例においては歩幅の短縮を認め ており,初期接地に膝関節過屈曲をとって いた.歩幅の拡大を目的に介助下にて踵離 地を誘導すると,歩幅の拡大と初期接地に おける膝関節屈曲角度の減少が認められた. そのため,装具使用後の異常歩行パターン の改善には,立脚終期における踵離地を獲 得することが重要であると考えた.足関節 底屈筋の筋力増強運動を重点的に行ったが, 最終評価時に徒手筋力検査では筋力に変化 はなかった.歩行においては踵離地を認め ることもあり,屋内無杖歩行を獲得した.

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心原性脳梗塞を呈した症例に,犬の散歩を 目標とし,歩行距離の延長を図ったケース 飯塚しのぶ つくばセントラル病院 Key Word:腰痛,姿勢改善,歩行効率向上 【はじめに】本症例は,耐久性が低く,歩行時 は腰痛と疲労感が強い.本人 Hope を目標に 歩行と姿勢に着目し,歩行効率の向上が得 られたので以下に報告する. 【症例紹介】80 代女性.身長 150cm.体重 67kg.BMI:30.主訴:腰が痛い.Hope:犬の散 歩をしたい.現病歴:某年 7 月めまいにより 転倒し,右中大脳動脈梗塞と診断され入院. 翌々月に回復期病棟へ転棟.既往:心房細動. 報告に関して本人・ご家族様から同意の上 記載. 【初期評価:41-51 病日】BRS:左下肢Ⅵ.疼 痛:下部脊柱起立筋の起居動作時痛,歩行時 痛(約 70m),圧痛.両側下腿三頭筋の歩行時 痛(約 140m).ROM(R/L):股関節屈曲 120/11 0,股関節伸展 5/5.MMT(R/L):腹直筋・腸腰 筋・大殿筋・下腿三頭筋3/3,大腿四頭筋 4/3. BBS:51/56.TUG:最適 13.67 秒,最高 11.56 秒.2 分間足踏みテスト:140 回(1 分 44 秒). 6 分間歩行:287m.10m 歩行:最適 13.23 秒,最 高 11.00 秒.PCI:0.46.姿勢反射:座位外乱は 両側保護伸展反応(+),立位外乱はステッピ ング反応両側方(-)・前方(-).立位姿勢:(矢 状面)腰椎前弯・骨盤前傾・膝関節軽度屈曲・ 下腿後退・両足関節底屈位の前方重心.歩行: 頚部屈曲・体幹前傾位での歩容,足関節背屈 運動の低下により Msw-Tsw 時の足部クリ アランス乏しい.FIM:90/126.BI:90/100. 【理学療法アプローチ】①リラクゼーショ ン:下腿三頭筋,脊柱起立筋②筋力増強練習: 体幹屈曲筋,股関節屈曲・伸展・外転筋,足関 節背屈筋③ストレッチ:下腿三頭筋,脊柱起 立筋,腸腰筋④姿勢修正:徒手的に骨盤を正 中位へ誘導⑤歩行練習⑥自主トレ指導 【最終評価:73-77 病日】疼痛:約 500m の歩 行では腰痛・下腿三頭筋の疼痛(-).MMT(R /L):腹直筋 3,下腿三頭筋 4/4,大腿四頭筋 5/4.BBS:53/56.TUG:最適 10.78 秒,最高 9.9 秒.2 分間足踏みテスト:210 回(1 分 51 秒).6 分間歩行:335m.10m 歩行:最適 11.49 秒,最 高10.03 秒.PCI:0.085.姿勢反射:ステッピン グ反応前方(+).立位姿勢:骨盤前傾位軽減. 歩行:独歩自立,左 Isw 時に軽度膝屈曲し足 部クリアランス改善.FIM:116/126.BI:95/1 00. 78 病日:自宅退院. 【考察】本症例のHope は「犬の散歩をし たい」である.実用的な屋外歩行の獲得を目 的に,歩行率の向上と歩行距離の延長を図 るため介入を進めた.体幹・骨盤前傾位の歩 容で,腰痛の訴えが強く,連続歩行は困難で あるため歩行時の問題点を腰痛と考えた. 立位は,矢状面にて腰椎前弯・骨盤前傾・ 膝関節軽度屈曲・下腿後退・両足関節底屈位 の前方重心である.腹斜筋・腸腰筋・腹横筋 の低緊張と腸腰筋の短縮により骨盤が前傾 する.そのため,背部の脊柱起立筋が過緊張 状態となる.体幹・下肢のリラクゼーション とストレッチにより緊張を緩和させて柔軟 性を高めた.また,体幹の筋力向上を CKC に て実施した.その結果,骨盤が中間位へ保持 可能な時間が延長したため,腰痛は軽減さ れた.しかし,日常生活への反映は乏しいた め自主トレを提供した. 歩行率の向上と歩行距離の延長は得られ たが,外乱時の姿勢反射の低下は残存した. そのため,犬を連れた歩行中にも起こり得 る転倒リスクが考えられる.より安全な犬 の散歩の実施には,立位バランスや応用歩 行等の動的バランスの向上が必要であった と考える.

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C-1 人工骨頭置換術後,股関節屈曲時に詰まり 感,鼡径部痛が出現した症例 三松俊也 総合守谷第一病院 キーワード:人工骨頭置換術,鼠径部痛,中 殿筋 【はじめに】右大腿骨頸部骨折を呈し人 工骨頭置換術を施行,股関節屈曲時に詰ま り感,鼡径部痛を認めた.中殿筋筋力強化, 骨盤・腰椎のアプローチにより鼡径部痛 が改善したので報告する. 【症例紹介】60 代女性.診断名:右大腿骨 頸部骨折.現病歴:H28 年 4 月,スポーツク ラブでダンス中に転倒し受傷.Xp で右大 腿骨頸部骨折の診断で同日入院.受傷から 7 日後人工骨頭置換術施行.既往歴:17 年 前,腰椎椎間板ヘルニア(ope).尚,発表に あたり本症例に説明し同意を得た. 【退院時評価】(手術後 22 日目)ROM-T: 股 関 節 屈 曲 90 °外 転 50 ° 外旋 45° MMT:股関節周囲筋 3.立位姿勢:過度な 腰椎前彎・骨盤前傾位.骨盤後傾運動困 難.ADL:靴下の着脱一部介助. 【経過】術前より Bed side にて廃用予防 目的で介入.手術後全荷重にて離床開始. 独歩可能となり手術後 23 日目で自宅退院. 右足部への下方リーチが困難であるが故, 靴下の着脱に介助を要した.関節可動域改 善,筋力強化目的で週 1~2 回の外来フォ ローとなる.初回時,自宅生活での疲労感 の訴えあり,その後右腸腰筋に圧痛,さら に右股関節屈曲 80°で股関節前方の詰ま り感,鼡径部痛を認めた.腸腰筋のリラク ゼーションにて圧痛は消失したが,詰まり 感,鼡径部痛に変化はみられなかった.股 関節周囲筋の筋力強化を継続し股関節屈 曲 90°まで改善した.鼠径部痛も軽減し たが詰まり感は残存した.さらに骨盤の前 後傾運動,直接腰椎の関節可動域運動を実 施し股関節屈曲 95°まで改善.詰まり感, 鼡径部痛は消失,最終的に座位にて靴下の 着脱も可能となった. 【最終評価】ROM-T:股関節屈曲 95° MMT:股関節周囲筋 5.立位姿勢:退院時 と不変.骨盤後傾運動可能.ADL:自立 【考察】股関節前方の詰まり感および鼡 径部痛の原因として 2 つの問題点を挙げ た.1 つ目は,股関節周囲筋の筋力低下と考 えた.谷埜は,純粋な股関節屈曲を行うた めには,大腿骨頭は寛骨臼内を内旋するよ うに滑る運動が必要になると報告してい る.股関節屈曲時に中殿筋による内旋モー メントが増加し大腿骨頭が内旋方向への 滑り運動が引き起こされていると考えら れている.本症例は手術まで 1 週間の臥床 期間があり,さらに術後侵襲により股関節 周囲筋の筋力低下が著明であった.中殿筋 の筋力低下により股関節内旋運動がうま く行えず,股関節前方に圧迫ストレスが加 わり鼡径部痛が出現したと考えた.股関節 周囲筋,特に中殿筋の筋力改善により鼡径 部痛が軽減したと考えた.2 つ目は,骨盤前 傾位で可動性が低下していた.骨盤の前傾 が増加している事によって股関節が過度 に屈曲した状態となり,股関節屈曲時に前 方でインピンジメントが生じているため であると考えた.骨盤後傾運動が可能とな り,股関節屈曲時に股関節前方への圧迫ス トレスが軽減し詰まり感,鼡径部痛の消失 に繋がったのだと考えた.

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左大腿骨転子部骨折術後に胡座位を獲得 した一症例 日賀野和貴、板垣昭宏、豊田和典 JAとりで総合医療センター リハビリ テーション部 Key words:胡座位、深層外旋筋、恥骨大 腿靭帯 【はじめに】今回、左大腿骨転子部骨折の 症例を担当した。本症例は股関節屈曲・外 転・外旋可動域の制限により、胡座位獲得 に難渋した。そこで、深層外旋筋や長内転 筋、後方関節包、恥骨大腿靭帯にアプロー チしたところ、胡座位が獲得できたため、 考察を加え報告する。 【症例紹介】30 歳代男性。自転車で転倒 し、左大腿骨転子部骨折(Evans 分類: Type1-Group3)と診断され、受傷後 3 日 に観血的骨接合術を施行した。受傷後 5 日 より理学療法開始となった。尚、本報告に あたり、本人には主旨を説明し了承を得 ている。 【理学療法評価及び経過】初期評価時、関 節可動域(Rt/Lt)は股関節屈曲 120/45、外 転 45/25、外旋 55/20 であった。大腿の周 径は左右差 4cm で腫脹を認め、安静時・ 動作時痛が生じていた。腫脹や疼痛の軽 減と共に可動域も改善したが、胡座位が 困難であった。そこで胡座位に対する再 評価を実施した。受傷後 81 日では、腫脹 は消失し、大腿の周径の左右差はなくな ったものの、梨状筋、大腿方形筋、長内転 筋に圧痛があり、胡座位で同部位に伸張 痛があり、また鼡径部痛が出現した。また、 胡座位の指標として、胡座位でのベッド 面から脛骨粗面までの高さを測定すると、 右 13.5cm、左 23.0cm であった。股関節 による影響を判別する為、胡座位から体 幹背部をベッド面につけると、ベッド面 から脛骨粗面までの距離に左右差はなか った。運動療法では、主にこれらの筋の選 択的収縮・伸張練習と、恥骨大腿靭帯、後 方関節包の柔軟性改善のために大腿骨頭 の牽引操作や胡座位にて骨盤の前傾を促 し、荷重下での股関節屈曲・外転・外旋可 動域練習を実施した。受傷後 153 日の関 節可 動域は股関節 屈曲 120/120、外転 45/45、外旋 55/50 であり、梨状筋、大腿 方形筋、長内転筋の圧痛は消失し、胡座位 で同部位の伸張痛と鼡径部痛は消失した。 胡座位でのベッド面から脛骨粗面までの 距離は右 13.5cm、左 15.5cm となり、胡 座位保持可能となった。 【考察】胡座位は股関節屈曲・外転・外旋 の複合運動であり、かつ坐骨へ荷重がか かる為、より股関節後方組織の伸張性が 要求されると考えられる。股関節屈曲 60°以上で梨状筋は股関節内旋作用にな り、長内転筋は股関節伸展作用に転換し、 大腿方形筋は股関節屈曲・外転位からの 外旋にて最大限に伸張されるということ が報告されている。また、股関節靭帯の中 でも恥骨大腿靭帯は股関節外転や外旋時 に緊張する。胡座位の複合運動から考え ると、屈曲・外転には大腿方形筋と長内転 筋が、屈曲・外旋には梨状筋が、外転・外 旋には恥骨大腿靭帯が制限因子になって いると考えた。さらに、深層外旋筋群の攣 縮や短縮は股関節屈曲時の大腿骨頭の後 方すべりを減少させ、鼡径部痛を出現さ せたと考えた。運動療法により股関節後 方組織の柔軟性が改善したことで、胡座 位の獲得に至ったと考えた。

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C-3 外転位歩行に対し、足底外側荷重練習が 有効であった左人工股関節全置換術後の 一症例 平塚 香央里、矢上 健二、豊田 和典 JA とりで総合医療センター リハビリテ ーション部 Key words:THA、外転位歩行、足底荷重 【はじめに】左人工股関節全置換術(以下、 THA)を施行し、術後に左外転位歩行を呈 した症例に対して、足底外側荷重練習を 実施し良好な経過を得ることができたた め考察を加え報告する。 【症例紹介】60 歳代女性。病前 ADL は 自立、1 年前右 THA を施行している。X 日に左 THA(後側方アプローチ)施行、翌 日より理学療法開始し、X+37 日に自宅退 院、外来でのフォローとなった。尚、症例 については学会発表の旨を説明し、同意 を得た。 【評価とアプローチ】初期評価時、疼痛は 腸腰筋や大腿筋膜張筋に圧痛、伸張痛、歩 行時左股関節に荷重時痛がみられた。脚 長差(Rt/Lt)は、棘果長は 71.5/73.5cm、転 子果長は 69/71cm。関節可動域は股関節 屈曲90/50 度 、伸展 5/-10 度、外転 20/10 度、内転15/-10 度。筋力は MMT にて左 下肢は 3 レベル。立位アライメントは体 幹左側屈位、左股関節外転位、踵骨回内位 だった。歩容は左股関節外転位で、左立脚 期に反対側骨盤が挙上するデュシャンヌ 歩行がみられた。10m 歩行速度は 14.50 秒、32 歩。Leg heel angle 右 10 度、左 15 度。フットプリントでは両側で内側縦 アーチ、横アーチが低下しており、第1~ 4 趾、第 1 趾中足骨頭部に圧の集積あり、 足底内側荷重が確認できた。運動療法は 関節可動域練習、左股関節周囲筋の筋力 強化練習や補高しての歩行練習を実施し た。術後3 ヶ月時、歩隔が 23.10cm と股 関節外転位歩行が改善されなかったため、 1 ㎝の厚みのある木製のブロックに足底 の外側を載せてステップする足底外側荷 重練習を追加した。 【結果】X+100 日目、疼痛は腸腰筋と大 腿筋膜張筋に圧痛あり、荷重時痛の訴え はなかった。関節可動域は股関節屈曲90 度 、伸展 5 度、外転 15 度、内転 10 度。 徒手筋力検査は、腸腰筋で 4 レベル、大 殿筋、中殿筋は 3 レベルで腸腰筋のみ増 大がみられた。10m 歩行は 10.03 秒、21 歩と歩行速度、歩幅が増大した。体幹側屈 角度に変化はなかったが歩隔は 11.08cm と狭小化し改善した。 【考察】初期は関節可動域改善や筋力強 化を実施し、関節可動域や筋出力は改善 するも外転位歩行は改善されなかった。 建内らは足底内側へ荷重が偏ると立脚期 に反対側骨盤が挙上しやすくなり、逆に 外側へ荷重が偏ると反対側骨盤が下制し やすくなると報告しており、本症例は立 位・歩行時に左股関節外転位支持、足底内 側荷重となっていた。関節機能練習に加 えて、荷重位置の問題から生じる外転位 歩行である可能性を考慮し、足底外側荷 重練習を実施したところ、効果がみられ 歩隔が狭小化し歩容が改善された。足底 外側荷重練習のポイントは、股関節内外 転角度を調整し、外転位から徐々に内転 位としていく過程で体幹側屈の代償を見 逃さないことである。この練習は即時的 な効果は得られるものの持続できなかっ たが、練習を重ねていくことで歩容改善 が得られたと考える。

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大腿骨遠位端骨折患者に保存療法を選択 した症例~膝関節伸展制限に着目して~ 牛久愛和総合病院 リハビリテ―ション センター 山田晃大 キーワード:膝関節伸展制限・膝蓋下脂肪 体・膝窩筋 【はじめに】今回、骨転位がないため保存 療法適応となった左大腿骨遠位端骨折患 者の理学療法を担当する機会を得た。そ の経過と若干の考察を加えて報告する。 また発表に当たり本症例に主旨を説明し、 書面にて同意を得た。【症例紹介】自転車 運転中に転倒した80 代女性。病前は自営 業で、生活動作は全自立であった。骨転位 がないため軟性ニーブレース(以下装具) 着用、保存療法適応となり入院翌日より 理学療法開始となった。【経過】入院から 30 病日まで装具固定し患肢免荷。31 病日 より装具除去し、関節可動域(以下ROM) 訓練・1/4 部分荷重(以下 PWB)開始。 38 病 日 よ り 1/2PWB 、 45 病 日 よ り 3/4PWB、52 病日より全荷重開始し 66 病 日にて自宅退院となった。【初期評価】装 具除去となった31 病日に実施。ROM は 股関節・足関節制限なし、膝関節は伸展 0°/-15°(右/左)、屈曲 145°/80°。ま た徒手筋力検査(以下MMT)では、股関 節屈曲・外転、膝関節伸展・屈曲MMT5/4。 触診では膝窩・膝蓋骨周囲に軟部組織性 の制限、膝蓋骨の全方向への可動制限、ま た膝蓋下脂肪体部に腫脹が認められた。 歩行は固定型歩行器を使用。【中間評価】 52 病日では左膝 ROM は、伸展-10°・屈 曲 135°。MMT は両下肢ともに 5 レベ ル。膝窩・膝蓋骨周囲の軟部組織性制限は 改善が認められるが残存、膝蓋骨の上下 方向への制限が認められた。歩行は T 字 杖を使用、耐久性に低下がみられた。【最 終評価】65 病日に実施。左膝 ROM は、 伸展-5°・屈曲 140°。また左膝関節最大 屈曲時に、膝窩部に詰まり感の訴えがあ った。膝蓋骨上下方向への可動制限、膝蓋 下脂肪体部の腫脹は残存。歩行はT 字杖 を使用し自立、独歩では左立脚相の短縮・ デュシェンヌ徴候陽性・左股関節伸展不 十分。【考察】本症例では初期より、膝蓋 骨の可動性低下・膝関節伸展制限が著明 に認められていた。膝蓋骨可動性低下の 原因として、膝関節伸展時に膝蓋骨とと もに上方へ引き上げられるはずの膝蓋下 脂肪体に腫脹があるためだと考えられた。 また膝関節伸展制限の原因として、膝関 節最大屈曲時に膝窩に詰まり感を訴えて いたことより、膝窩筋の短縮ではないか と考えた。歩容に関しては膝関節伸展不 十分に加え、股関節外転筋の収縮タイミ ングの遅延、それに伴う運動戦略の変化 だと考えた。そのため膝蓋下脂肪体・膝窩 筋に対し、膝蓋骨モビライゼーション・ス タティックストレッチを継続して実施し た。また膝ROM・筋力強化練習時に、膝 蓋骨の上方移動を徒手的に促し可動性改 善を図った。股関節外転筋に対しては、 CKC での反復練習・運動速度を変えての 筋力トレーニングを行った。以上のプロ グラムにより左膝関節伸展制限・デュシ ェンヌ徴候は最終評価までに改善が認め られた。しかし膝関節伸展可動域は-5°、 独歩では左立脚相の短縮・デュシェンヌ 徴候陽性・左股関節の伸展不十分が残存 したため、今後外来で治療をしていく上 での課題である。

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C-5 足関節骨折により足関節背屈可動域制限 を呈した症例 ~距骨後方誘導を実施し 円滑な階段昇降獲得を目指して~ 牛久愛和総合病院 リハビリテーション センター 寺嶋亮 キーワード:距骨後方誘導,インピンジメ ント,階段昇降 【はじめに】足関節骨折は転倒や事故な どにより足部が固定された状態で足関節 に内反や外反,ねじれなどの強い外力が 加わることで生じるとされる.今回,足関 節骨折に対して観血的整復固定術(以下 ORIF)を施行後,足関節背屈時に強い前 方部痛が生じ足関節の関節可動域(以下 ROM)獲得に難渋した症例を担当した. その治療経過と考察を報告する. 尚,発表にあたり本症例には目的と意義 を説明し書面にて同意を得た. 【症例紹介】50 歳代女性.自宅階段で転 倒し受傷.左脛骨後果骨折・左腓骨遠位端 骨折と診断され,受傷後 2 日に ORIF を 施行した.HOPE は職場復帰で通勤には 電車を利用し片道 1 時間以上を要する. 【経過】手術後はシーネ固定を行い,4 週 間の免荷となった.術後 7 日にシーネを 除去し足関節 ROM 練習が開始となり,術 後 28 日に 1/3 部分荷重,35 日に 2/3 部分 荷重,42 日に全荷重開始となった.術後 63 日で片松葉杖歩行にて自宅退院.その 後,週 2 回の頻度で外来リハビリを実施 し,術後 76 日に独歩獲得,術後 102 日に 階段昇降が自立しリハビリ終了となった. 【初期評価術後 7 日】ROM:背屈-10°, 底屈 25°,疼痛:腫脹により足背部広範 囲に疼痛+,足関節屈筋群・伸筋群各々に 伸長時痛,収縮時痛+,背屈時足関節前方 部痛+. 【中間評価術後 76 日】ROM:背屈 15°, 底屈 40°,疼痛:歩行立脚中期~後期に かけての足関節前方部痛は消失したが, 階段降段時の足関節前方部痛は残存. 【最終評価術後 102 日】ROM:背屈 15°, 底屈 40°,疼痛:階段降段時足関節前方 部痛消失. 【考察】本症例は,腫脹による疼痛改善後 も足関節背屈時に足関節前方部に疼痛を 認めた.足関節前方部痛の原因として,足 関節底屈筋群・足趾屈筋群の伸張性低下 や足関節後方軟部組織の柔軟性低下によ り足関節背屈時の距骨の後方偏位が抑制 され,距骨滑車の適切な入り込みが制限 されたこと,足関節前方軟部組織の柔軟 性低下によって伸筋支帯の引き上げが不 足し,足関節前方の脂肪体の前方移動が 制限されることで足関節前方部にインピ ンジメントを引き起こしたと考えた.術 後早期は関節周囲の腫脹が著明であった ため、疼痛の無い範囲で足趾の自動・他動 運動を実施した.腫脹に軽減に伴い,足関 節周囲筋群のストレッチングや反復収縮 練習,足関節前方後方軟部組織の拘縮に 対してのモビライセーション,伸筋支帯 の持ち上げ操作,徒手による距骨の後方 誘導操作を随時追加した. その結果,背屈時に距骨の後方偏位が 起こり距骨滑車の適切な入り込みが可能 となったと考える.また,伸筋支帯の引き 上げで軟部組織の前方移動が円滑に行わ れ,足関節 ROM の改善や足関節前方部痛 の消失に繋がり独歩獲得,円滑な階段昇 降が獲得できたと考える.

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人工膝関節全置換術術後の炎症が長期化し、 膝関節屈曲可動域獲得が遅延した症例 庄司亮介 茨城県立医療大学付属病院 リハビリテーション部 理学療法科 Key Word:TKA・膝関節屈曲制限・炎症 【はじめに】 今回、両変形性膝関節症に対し左人工膝関 節全置換術(TKA)を行った症例の理学療法を 経験した。本症例は、術後の炎症症状が強く、 可動域の獲得に時間を要した。術後の評価及 び介入を中心に経過を報告する。 【症例紹介】 両変形性膝関節症と診断された 60 代の女 性。長時間の歩行や階段昇降時の膝関節痛が 増悪し、2016 年 10 月に当院で左 TKA を施 行した。症例発表に際し、書面で同意を得た。 【術前評価】 左 膝 関 節 の 可 動 域 は 屈 曲 150 ° ( 自 動 145°)、伸展 10°(自動 0°)で、屈曲最終域 で膝関節内側に疼痛(VAS60)が出現し、同部 位に圧痛もみられた。また、荷重時に内反膝 (FTA193°)と反張膝を顕著に認め、外反スト レスや圧迫で内側側副靭帯(MCL)に疼痛が出 現した。加えて、左側の大腿四頭筋に筋萎縮を 認めた。 【経過】 術中可動域は屈曲130°、伸展 0°で、主治 医より、MCL の変性に対し不安定性が出現し ない程度に MCL を剥離したとの報告を受け た。術翌日よりクリニカルパスに従い理学療 法介入を開始した。術直後は、左側の大腿周径 が右側と比較して+2.5~3.0 ㎝で、膝関節屈曲 時に MCL と腓腹筋内側頭起始部に強い疼痛 (VAS 80)を認め、防御性収縮も出現していた。 このため、浮腫管理やリラクセーション、動作 練習を中心に介入したが、術後 1 週で屈曲 65°(自動 20°)、伸展 0°(自動-25°)と著明 な屈曲制限を認めた。術後3 週の時点では、 浮腫(周径は右側+1㎝)と疼痛(VAS30)が緩和 され、疼痛は大腿四頭筋の筋腱移行部や膝蓋 腱、MCL に限局した。この時点では、運動後 の熱感が強く、屈曲可動域も90°(自動 65°) と制限されていたため、クリッカーを併用し た軟部組織のモビライゼーションや膝屈伸の 自動介助運動を積極的に行った。その後、術後 4 週の時点で超音波画像評価を実施し、膝屈 曲時の大腿四頭筋や膝蓋上囊、prefemoral fat pad、膝蓋下脂肪体の滑走性の低下が疑われた ため、最大屈曲位でのダイレクトストレッチ ングや超音波療法を実施した。 【最終評価】 退院時(術後 7 週)には関節裂隙に浮腫と熱 感が軽度残存したものの、大腿周径の左右差 は無く、左膝関節の可動域は屈曲120°(自動 110°)、伸展 0°(自動 0°)であった。また、 膝関節の屈曲運動で MCL と内側膝蓋支帯、 腸脛靭帯に伸張感を認めた。 【考察】 術前の膝関節内側の軟部組織は変性を生じ ており、これに対する術中の侵襲や、術後のア ライメントの変化(FTA176°)による内側の 軟部組織の疼痛が制限因子となると予想した。 しかし、術後3 週までは、疼痛をはじめとす る炎症症状による可動域制限を認めた。この 炎症の長期化は、術前からの筋萎縮に加え、術 後の自動運動の不足が悪循環を引き起こした ことが原因であったと思われる。その後、大腿 四頭筋の筋スパズム性の疼痛に対する物理療 法の併用や、超音波画像評価に基づいた治療 プログラムの検討ができ、可動域の獲得に至 ったと考える。

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D-1 摂食・嚥下機能改善と理学療法士の関わり 理学療法士 藤浪由夏 医療法人盡誠会 宮本病院 Keyword:右片麻痺 嚥下障害 RSST [はじめに]横井らによると,脳卒中を有する 者では,立位保持の可否が誤嚥の危険性を 推測するのに重要と述べている.安定した 坐位保持の獲得・立位保持時間拡大と嚥下 機能改善を中心に介入し,経口摂取可能と なった症例について以下に報告する. [症例紹介]70 歳代女性.現病歴:平成 27 年 10 月左脳出血発症し,他院で治療.171 病日に 当院に転院.242 病日からリハビリ開始.既 往歴:くも膜下出血,高血圧,骨粗鬆症.栄養状 態:胃瘻での経管栄養.ご本人・ご家族様に今 回の発表の趣旨を説明し同意を得ている. [初期評価]端坐位姿勢:円背姿勢で体幹軽度 右回旋位.重心が後方偏位しており左後方 に崩れる.立位保持:非麻痺側で平行棒把持. 麻痺側尖足あり,麻痺側骨盤後方下制する が介助で15 秒可能.Brunnstrom Recovery Stage(以下 BRS):Ⅱ-Ⅱ-Ⅱ.Range of motion (以下 ROM):麻痺側足関節背屈-30°.嚥下・ 摂食スクリーニング検査:フードテスト(以 下FT);4 点. [介入方法と経過]麻痺側足関節 ROM 訓練 実施後に,ティルトテーブルで麻痺側荷重・ 支持訓練にて立位保持の再学習を繰り返し 実施し,次第に麻痺側支持で片脚立位が可 能となった.同時に立位姿勢の修正を実施 し,平行棒内立位で自力姿勢修正し,立位保 持可能となった.間接的嚥下訓練:頸部全体 のリラクゼーション実施し,口唇・頬の伸展 訓練,舌・口腔周囲・頸部の ROM 訓練を実 施.頬の伸張性拡大した.嚥下時(咽頭期)の舌 骨・甲状軟骨の挙上促通のための他動的な ROM 訓練を実施.唾液が溜まり嚥下するも むせ込みあったが,むせ込み軽減.さらに,病 棟と連携し離床時間の確保を行った. [再評価] 端坐位姿勢:円背姿勢変化見られ ないが,麻痺側臀部への荷重可能となり,後 方へ崩れず座位保持自立.平行棒内立位保 持:自力で姿勢修正行い 1 分可能. BRS:変化 なし.ROM:麻痺側足関節背屈-10°.嚥下・摂 食スクリーニング検査:反復唾液嚥下テス ト(以下 RSST);2 回.FT;5 点.栄養状態:経口 摂取可能.昼:ミキサー食,朝夕:ゼリー.水分 と他の栄養素を胃瘻使用. [考察]横井らの先行研究を基に活動レベル と嚥下機能改善に焦点を当てて介入した. 足関節のROM 改善,足底感覚入力と麻痺側 へ重心移動,体幹筋の賦活を目的として反 復的立位訓練を実施し,麻痺側下肢の支持 性を高めた.結果,立位保持時間の拡大と坐 位保持の安定性改善にも繋がった.咽頭期 の舌骨・甲状軟骨の運動性が改善されたこ とでRSST 実施可能,むせ込み軽減し誤嚥リ スクの軽減となった為,経口摂取可能にな った.経管栄養と経口摂取とでは,単に栄養 素を補給するだけではなく,咀嚼すること で中枢神経を刺激し,覚醒度を上げ全身が 活性化する効果もある.安定した坐位保持 獲得により,日常生活の場がベッド上から 病棟デイルームへ変わり,経口摂取可能と なったことで食事の際,他患やスタッフと の交流が増え活動レベルの向上,リハビリ テーション意欲を高め,QOL 向上に繋がっ たと考える.

参照

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