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ハンガリー経済の再生産構造(2) : 1971-1979年競争輸入型時系列接続産業連関表による分析

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(1)ハンガリー経済の再生産構造(2) 一1971−1979年競争輸入型時系列接続産業連関表による分析−. 久保庭 真影・長谷部 勇一 第1節 問 題 第2節 ハンガリー経済産業連関表のデータ構造 第3節 ハンガリー経済のマグロ投入産出構造 第4節 産業枝道の基礎的分析[以上40巻1号〕 第5節 基本的投入産出構造 第6節 誘発効果の分析. 第7節 貿易構造の分析 第8節 生産構造・中間需要構造の異時点比較分析 [以上本号]. 第9節 資本構造の分析 第10節 まとめに代えて. ある.図8は,これらの衰をもとにして,中間 第5節 基本的投入産出構造. 投入比率と中間需要比率の時系列的変化の推移 ハンガリー経済の投入産出構造の基礎的かつ を示したものである.マグロの中間投入・需要 定常的な性格は,Chenery&Watanabe(1958). 上ヒ率と各産業のそれらとの大小関係によって,. の古典的手法を用いて調べることができる.. 中間投入比率と中間需要比率との産業部門別分. ハンガリーの1970年代の中間需要比率と中間 投入比率とを産業別にみたのれ 表12と表13で. 第Ⅱ象限 (「中間財基礎産業」) 1.鉱業 5.建設資材 10.農業. (1979年に第Ⅰ象限ヘシフり. 布状態をみると,適時的に以下の4つの象限に 分類することができる.. 第Ⅰ象限 (「中間財製造産業」) 2.電力 3.冶金 6.化学 7.軽工業. 11.林業. 12.運輸・通信 14.対外貿易商業. 第Ⅲ象限 (「最終財碁捉産業」) 9.建設 13.国内商業. 15.水資源管理 (1979年に第∬象限へシフり. 第Ⅳ象限 (「最終財製造産業」) 4.機械工業. (1979年に第Ⅱ象限ヘシフり 8.食品工業. 16.対家計サービス 17.保健サービス. 18.公共サービス. 以上のような配置状況について,ハンガリー に位置すべき「7.軽工業(織物・衣服等)」 の1970年代の特徴としてまず第1に指摘できる 部門が第Ⅰ象限(「中間財製造産業」)に配置 のは,通常,第Ⅳ象限(「最終財製造産業」). されていることである.ハンガリーのこの狭莱.

(2) −29一. ハンガリー経済の再生産榔造(2). (19るg.9). 表13 産業別中間需要比率の推移(%). 表】2 産業別中間投入比率の推移(%). 1971年い975年巨979年. 1971年1975年い979年 1鉱 業 2電 力 3 冶 金 4 機 械 工 業 5 建 設 資 材 6 化 7 軽 工 業 8 食 品 工 業 9 建 設 10 農 業 11林 業 12 運 輸■通 信 13 国 内 商 業 14 対外貿易商業 15 水資源管理 16 対義計サービス 17 保健サービス 18 公共サービス. 内 生 計. 38.84 64.65 73.42 60.01 55.61 68.91 64.83 86.13 56.40 61.68 55.11 36.78 35.50 42.12 46.88 46.68 47.86 58.78 60・16L 59・81L 59・85. 1鉱 業 2電 力 3冶 金 4 機 械 工 業 5 建 設 資 材 6化 学 7 軽 工 業 8 食 品 工 業 9 建 設 10 農 業 11林 業 12 運 輸・通 信 13 国 内 商 業 14 対外貿易商業 15 水資源管・哩 16 対家計サービス 17 保健サービス 18 公共サービス. トし,中間財生産産業としての性格を強くもつ. 連間表の場合にもみられたものであるが,その. ようになった.. Ⅱ象限(「最終財基礎産業」)に位置するという. 73.22 56.79 35.96 18.82 64.50 76.30 63.79 43.26 6臥15 57.20 32.56 8.50 14.16. 内 生 計150・86】50・8750・78. 軽工業部門の特殊性は,1965年ECE標準産業 場合は中間投入比率も中間需要比率も低く,第. 82.22 79.69 75.95 37.67 84.80. 第5に,1970年代を通じて注目されるのは 「15.水資源管理」と「13.国内商業」との変. 意味での特異性であった〔久保庭(1985,p・. 化であり,いずれも中間需要比率を上昇させて. 343)〕.今度は,両比率共に相対的に高水準に. 達し,第Ⅰ象限に位置してしまっているわけで. おり,特に,水資源管理産業は,中間投入比率 をも上昇させることによって,1979年に第Ⅰ象. ある.. 限(「中間財基礎産業」)にシフトして中間財基. 第2に第Ⅱ象限(「中間財基礎産業」)に配置. 礎産業型としての性格を強めたといえる(国内. されるぺき「2.電力」部門が第Ⅰ象限(「中間. 商業は逆に中間投入比率を低下させ付加価値率. 財製造産業」)にあることである.これは1965 年ECE表の場合にもみられなかったことであ. を高めている).. る.. 第3に,ハンガリー経済が低成長経済への移 行を開始した1979年に,第Ⅳ象限(「最終財製. 第6に,貿易立国ハンガリーにとって重要な 「14.対外貿易商業」は,中間需要比率が67% 強と高水準にあり,中間財基礎産業的性格を強 くもっている.貿易商業を独立した内生部門と. 造産業」)に常置すべき「4.機械工業」が,中. して設置しているのは,ハンガリー産業連関表. 間投入比率,中間需要比率ともに減少させ,第. のメリットであるが,各産業部門の貿易商業部. Ⅱ象限(「最終財基礎産業」)に転落している.. 門に対する中間需要の内容についてはより立ち. 第4に,同じく1979年に,「10.農業」が中 間投入比率と中間需要比率とを共に1975年と比. 入った考察が必要である.. 較して急上昇させ,ノーマルな第Ⅰ象限という. 終財製造産業」)に位置していた「9.建設」は. 位置から第Ⅰ象限(「中間財製造産業」)にシフ. 1970年代の中間投入比率が相対的に高く(通時. 第7に,1965年ECE表では,第Ⅳ象限(「最.

(3) エ コ ノ. − エロ −・. ミ. ア. 第40巻第2号. 図8 ハンガリーの中間投入・帝要比率の推移 (番号:コードHGC3) 中間需要比率%. 的には減少傾向にある),第Ⅱ象限に…配置され. いる.「12.運輸・通信」部門の中間投入比率. ており,最終財基礎産業的性格をもつようにな. と中間需要比率は共に1970年代を通じて順調に. った.. 上昇している.. 1970年代の成長産業である「6.化学」は,. 以上にみられるように1970年代のハンガリー. 1970年代を通じて,中間投入比率と中間需要比. の投入産出構造は,わが国なとと比較するとか. 率とを共に低下させ,高付加価値部門として生. なり特異であり,それほ1970年代後半に顕著に. 産要素生産的性格を強めた.各サービス部門が. なったといえよう.. 次に,Rasmussen(1956)によるRasmussen 第Ⅳ象限に配置されているのはノーマルであ る.各サービス部門を比較すると,中間投入比. 係数(影響力係数と感応度係数)を利用してハ. 率については,「18.公共サービス」が最も高. ンガリー経済の各産業部門の展開過程を機能分. く,中間需要比率についてみると,「16.対家計. 析の立場から解明しよう.. サービス」が群を抜いて高い.「16.対家計サー. 周知のように,Rasmussen係数は,レオン. ビス」の中間投入比率と中間需要比率は共に,. チェフ逆行列(Ⅰ−A) ̄1の各エレメント毎を利. 70年代前半に急上昇し,後半に若干ダウンして. 用することによって,各産業が再生産構造にお.

(4) −31一. ハンガリー経済の再生産構造(2). (19色9.9). (ト〃)A]1型逆行列の両者についてRasmus− いて果たしている役割を平均的に説明すること をねらいとしている.影響力係数(ぴノ)は,ブ. sen係数値を試算したが,ここでは主として後. 部門に対する単位最終需要が産業全体に対して 者の場合を考察することにする[山上=国内需 与える生産波及の大きさが,部門間平均に対し. 要(中間需要+国内最終需要)に対する輸入係. て大か小かを平均的に示す(1より大であれば. 数の対角行列].この場合は,中間需要の各列. 平均より影響が大.逆は逆).感応度係数(ぴり は,各部門に最終需要がそれぞれ1単位あっ. 部門および各最終需要項目別に輸入品の消費率 に差がないことが前提となっていることを注意. たと仮定した場合,(単位最終需要ベクトル. しておきたい.. (1=・1)’が与えられた場合),才行部門が受ける. ハンガリーの1970年代の影響力係数と感応度. 影響の度合が部門間平均より大か小かを平均的 係数とを産業別に時系列比較したのが,表14と に示す(1より大であれば感応度大.逆は逆).. 表15である.図9は,これらの表をもとにし. て,影響力係数一感応度係数平面に1971年,19 産業部門数を乃とするとそれぞれの定義式は次 のとおりである.. 75年,1979年の各産業部門のRasmu5Sen係数. びノ=∑ぜみり/(∑ぜ,ブぁり/邦);. をプロットしたものである.Rasmussen係数の. び慮=∑メ∂名j/(∑紳毎/〝).. 産業部門別分布状態をみると,適時的に以下の. われわれは,β1=(⊥A) ̄1型逆行列と,わが 国において標準的に用いられているβ2=[一. 策Ⅱ象限 (他産業への影響力小, 他産業からの影響度大) 1.鉱業. (1979年に第Ⅱ象限にシフり 4.機械工業 12.運輸・通イ言. 4つの象限に分類することができる. Rasmussen係数の分布状態の各年を通じた. 第Ⅰ象限 (他産業への影響力大, 他産業からの影響度大) 3.冶金 6.化学 7.軽工業 8.食品工業. (1979年に第Ⅳ象限にシフり 10.幾莱. 第Ⅱ象限 (他産業への影響力小, 他産業からの影響度小) 2.電力 5.建設資材. 第Ⅳ象限 (他産業への影響力大, 他産業からの影響度小) 9.建設. (1979年に第Ⅱ象限にシフト). 8.食品工業 11.林業. 13.国内商業 14.対外貿易商業 15.水資源管理 16.対家計サービス 17.保健サービス 18.公共サービス 全体構造について,まず第1にいえることは,. の影響力小,他産業からの影響度′J、)に密集し. 感応度係数については変動の暗が大きいが,影. ていることである.. 響力係数のそれは小さく,第Ⅱ象限(他産業へ. 第2に,「8.食品工業」の影響力係数が150.

(5) −32−. 請40巻第2号. 表14 産業別影響力係数の推移(%). 表15 産業別感応度係数の推移(%) 1971年1975年. い971年11975年. 6. 2. 0. n0. nO. 5. 7. 4. 4. ウ︶ 4 4. 9. 9. 4. 0 6. 9. 9 7. 0. 2. 0. 6. 3. 7 7 6. はるかに上回る相対的に高い値を示しているこ. 7. qU. 9. 6. 9. 5. 9. ︵0. 4. ◇U. 9. 只︶. 6. 6. 9. 5. とである.しかも,機械工業部門は1970年代を 通じて影響力係数:を加速度的に減少させてい る.感応度係数についても同様である.機械工 2. 8. nO. 2. 7. O. 5. 6. いて高く,しかも1970年代に加速的にその値を. 4. 3. 第3に,「10.農業」の感応度係数が群を抜. 2. 6. 1. 6. 1. 4. 況と根本的に異なっている.. 1 5 0 7 6 5 1 7 ︵B 6 3 2 1 3 1 1 1. 9 9 0 1 nO 5 3 9 QU 7 7 2 9 7 6 7. 2. 7. 9. 1. 3. 下の低水準にあり,感応度係数も100%水準を. のみが最高の影響力係数水準を維持しているこ 業部門の影響力係数の低水準性,特に感応度係 とには変化はなく,この点では先進工業国の状. 4 6 7 6 ︵む l 1 3 8 5 7 3 5 6 1 00 9 6 7 1 7 5 0 QU q︶ 00 5 nO一7・5 QU 7 7 4 0. 3 6 1 6 9 0 1 1 4 ︻0 6 5 1 3 3 2 0. 5 8 1 5 ︵バ﹀ 1. 工. 晶. 8. 4. 運 輸・通 信 国 内 商 業 対外貿易商業 水資源管理 対家計サービス 保健サービス 公共サービス. 4 1 4 7 4 nO O 3 2 4 0 6. 工. 業力金業材学業莱設業. 工資. 械設. 6. 1. 4. 0. 2. ーンの第Ⅳ象限にシフトしているが,食品工業. QU. 9. 3. 9. 7. 1. を共に若干低下させ,ようやく先進工業国パタ. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6 7. 2. 0. ∩︶. は,1970年代後半に影響力係数と感応度係数と. 鉱電冶機建化軽食建敷林. 5. 9. 7. nO. ︵U. 7. 7. 6. 9. のそれが最も低くなっている.「8.食品工業」. 7 3 5 5 5 9 2 9 0 3 5 2. 3 nO 6 4 6 2 1 7 9 5 1 1 00 9 2 5. 二. 品. QU. %前後と群を抜いて大きく,「12.運輸・通信」. 4 5 只U ︹0 1 5. 工. 業力金素材学業業設莱. 工賢. 械設. 鉱電冶機建化軽食建農. 1 2 3 4 5 6 7. 林 業 運 輸・通 信 国 内 商 業 対外貿易商業 水資源管理 対家計サービス 保健サービス 公≠‘与サービス. 103.83 87.86 115.69 126.21. 数の高水準性ほ,ソ連・東欧語周一般について もみられるものであり,その要因の1つとして は,機械工業から分離されるぺき金属一次製品 (感応度係数が高いのがその特色)が多量に機. 上昇させていることである.さらに,通常と異な. 械工業に浪人されていることが考えられる〔久. り,ハンガリー農業部門は影響力係数も高く,. 保庭(1985)参照〕.したがって,機械工業の感. これも1970年代に急上昇させており,1975年,. 応度係数が依然高水準とはいえ1970年代に急落. 1979年段階では食品工業部門に次ぐ高水準を示. したことは,この部門が本来の機械生産への専. している.. 業化の度合を高めたことを意味する.この点は. 第4に,「7.軽工業」のRasmussen係数 は,わが国やEC諸国の場合などでは通常第Ⅳ. 評価できるが,問題はそれにもかかわらず影響 力係数を低下させたことにある.. 象限に位置するが,ハンガリーの場合は影響力. 第6に,重工業部門のなかで「3.冶金」と. 係数も感応度係数も高く,第Ⅰ象限に配置され ている.軽工業の影響力係数は,通時的にみて. 応度係数は1970年代に急上昇しており(影響力. 定常的であるが,感応度係数は1970年代前半に. 係数は1970年代前半に若干低下),ハンガリー. 若干上昇し,後半にかなり下落している.. 経済の中核的基礎素材産業としての性格を強め. 第5に,わが国などの場合と根本的に異な り,「4.機械工業」の影響力係数が,100%以. ともに,第1象限に位置する「6.化学」の感. たといえよう.逆に,冶金部門は1970年代を通 じて,感応度係数を大幅に下落させている(影.

(6) ハンガリー経済の再生産構造(2). (1989,9). 図9 ハンガリーの影響力・感応度孫数の推移 感応度係数%. 響力係数も1970年代後半に若干低下させてい. うなるかは,機械工業の場合と同様興味ある問. る).「1.鉱業」部門の感応度係数も1970年代. 題である.. を通じて大幅に下落しており,1979年には第Ⅱ 象限から第Ⅱ象限にシフトしている.鉱業部門. 第7に,1971年,1975年時点において唯一第 Ⅳ象限に辛うじて位置してきた「9.建設」が,. が第Ⅱ象限ないし第Ⅱ象限に位置するのはアブ 1979年に影響力係数を100%以下に下落させ, ノーマルとはいえないが,機械工実に浪人され. 第Ⅱ象限にシフトし,軽工業部門のみが1979年. ていると考えられる鉱業製品がこの部門に含め 時点で唯一第Ⅳ象限に配置されているという異 られた場合に(activity principleにそって)ど 常な状況が生じている..

(7) エ コ. ノ. ミ. ア. 酪40着果2雪. 表1‘ハンガリー1971∼1979の投入係数の変化 (実質ベース):RAS法の適用. 1971∼1975年. 1975∼1979年. 工. 工. 晶. 業力金業材学業業設業. 工資. 械設. 7 nO. 鉱電冶機建化軽食建農林還. 1 2 3 4 5 6. 加工度 代替係数加工度 代替係数係 数 係 数. 9 ▲U 1 2. 業 輪・通 信 国 内 商 菜 対外貿易面業 水資源管・哩 対家計サービス 保健サービス 公共サービス. ・ 1.016 1.045 1.003 0.933 0.991 0.999 1.045 1.039 0.957 0.927 1.020 0.957 0.980 1.150. 3 4. 各サービス部門が第Ⅱ象限に位置しているの 産業連関表(国内生産額ベクトル,部門別中間 5. は正常である.サービス部門のなかでは,「16.. 投入総額ベクトル,部門別中間需要総額ベクト. 6. 対家計サービス」部門の感応度係数が相対的に ルを使用)とをそれぞれ基準時点と比較時点と 7. した場合の代替係数γfと加工度係数∫ブの値を. 8. 示したものである.代替係数は,原材料間の技術. 高い値を示している.その他のサービス部門は 「15.水資源管理」と同様,感応度係数の水準 は70%を下回っている.. 的代替変化によって主として決定される,代替. 係数γ宅の値が1より大きければ[小さければ〕, 以上にみたように,administrative principle 産業オの生産物が中間財として他産業の生産物 にのっとって作成されたハンガリー時系列接続 に代わってより多く使用される[他産業の生産 産業連関表から計算されたβ2型逆行列による 物に置換されて,使用されることがより少なく Rasmussen係数からみる限り,1970年代のハン ガリー経済の主力部門は,食品工業,農業,軽工. なる]ことになる.加工度係数は,原材料投入比. 業という非望工業部門と,重工業部門の化学,. 率の変化ないし技術的加工度変化によって決定. 冶金である.機械工業の国内生産全体に及ぼす. される.加工度係数ぶメの値が1より大きければ. 影響力が相対的に弱く,しかも適時的により弱. 〔小さければ〕,産業ブの生産物がその付加価値. 化していることは,後に示されるように,機械. と比較して程々の中間財をより多く[少なく〕. 利用するようになり,付加価値率がより小さく 工業部門の輸入財依存への偏奇および輸出主導 型産業への偏奇ということと関連している. 最後に,本筋ではハンガリー投入係数の異時. 〔大きく]なったことを意味する.ここでの計 算値は,実質ベースの接続産業連関表を用いて. 点比較を,RAS法を用いて「代替係数」と「加. いるので,相対価格の変化によって影響を受け. 工度(変化)係数」とを計算するという手法に. ない純粋に技術的な変化を表すとさしあたり考. よって試みたい.表16は,所与の1971年[1975. えられる(デフレータの精度を問わないとする. 年]投入係数行列と,所与の1975年[1979年〕. ということである).表16にぁられるとおり,.

(8) (19合g.9). ハンガリー経済の再生産構造(2). 名目ベースの場合と異なり,オイルショッグに. −35一・. 加工度変化係数が一貫して1より大きい部門. よってエネルギー部門の代替係数が異常な高値 が,電力,冶金,林業であり,これらの部門は を示すという事態は避けられている. 表16より代替係数の動向からみると,1970年 代を通じて以下のことが確認できる.第1に, 「1.鉱業」,「3.冶金」,「5.建設資材」と. 各部門からの中間財投入を相対的に高め,付加 価値率を低下させていること,などがわかる.. 代替係数と加工度係数との動向を1970年代前 半と後半にわけてより詳細に考察する.まず,. いう伝統的素材部門の生産物が中間財として使 重工業部門と建設部門についてみよう.1970年 用される度合が著しく低下し,それらに代わっ. 代前半に鉱業,電力,冶金,建設,建設資材に. て新素材部門である「6,化学」部門の供給す. 代わって,化学と「4.機械工業」とが各部門. る製品が中間財として大量に利用されるように からより多く中間需要されるようになった.70 なった.鉱業部門製品についてのこの事実は,. 年代前半に化学,機械工業,建設資材,鉱業,. 省(輸入)エネルギーが1970年代に確実に進行し. 建設は加工度の進展により付加価値率を高めた が,電力,冶金は逆に付加価値率を低めた.建. たことを示している.第2に,「7.軽工業」, 「8.食品工業」,「9.建設」の代替係数が一 貫して1より小さく,これら3部門の中間財供. 設部門の代替係数が70年代前半に全産業中最小. 給部門としての性格が弱くなった.これは,こ. の0.788という値をとっていることは,この期 間に建設部門が本来の最終財生産部門としての. れら3部門が,本来,最終財生産部門として. 性格を急速に強めたことを示している.一方,. の性格をもっていることから考えると自然なこ 機械工業が中間財供給部門としての性格を弓金め とだといえよう.第3に,「12.運輸・通信」,. るという不自然な事態は,代替係数からみると. 「13.国内商業」,「14.対外貿易商業」,「16. 対家計サービス」,「17.保健サービス」なとの. 70年代後半に改善されたとみなすことができよ う.70年代後半については,鉱業と冶金の代替. いわゆる広義サービス産業の提供する財・サー 係数が著しく低下し,省エネ,省資源が急速に た.特に対外貿易商業と国内商業とに対する各. 進展した.第1次,第2次オイルショッグの影 響が70年代後半に明瞭に表れているといえよ. 産業の中間サービス需要が急増した.経済のサ. う.しかし,電力の代替係数は急上昇し,電力. ービス化の進展は,産業連関構造まで踏み込ん. エネルギー中間需要が70年代後半に急速に高ま. ビスを,各産業が中間需要する度合が強まっ. でここにようやくその兆候をみいだすことがで った.化学部門製品が中間財としてより利用さ きたわけである.ただし,貿易商業サービス中. れるようになったことは,既述のように70年代. 間需要の急増は,各部門の貿易活動の高まりと. 全体を通じていえることである。70年代後半に. 同時に,外需への偏奇と輸入製品への需要偏奇. は,重工業各部門の加工度係数はすぺて1より. の傾向をも示唆している′尉二注意しなければな 大きくなり,特に代替係数の高い電力,化学の らない.. 加工度係数の動向からみると,1970年代を通 じて,第1に対外貿易商業と国内商業,特に前 者の加工度係数が一貫して1をかなり下回り,. 加工度係数が大きくなり付加価値率を低めたと いえよう.. 次に,軽工業,食品工業,農林業についてみ よう.軽工業,食品工業は70年代全体を通じて. これらの商業部門の他産業からの中間投入が一 中間財生産部門としての性格を弱めていった 律に低下する方向での変化が生じ,対外・国内. が,表16の代替係数からみると,それは70年代. 商業部門の付加価値率が上昇したこと,第2. 後半により急速に進展したことがわかる.倶林. に,建設部門の加工度係数も1より一貫して小 さく,この部門の原材料投入率が低下し,付加. 業は,70年代前北には,軽工業や食品工業以上 に中間財としての使用が節約されるようになっ. 価値率が高まったこと,第3に,それに対し,. たが,70年代後半には急速に再び中間財として.

(9) 妨40巻第2骨. ーき6−. より多量に使用されるようになった.加工度係. レオンチエフ逆行列(月2型)に消費(除輸入),. 数からみると,70年代前半には,軽工業が付加 価値率を上げ,食品工業はそれを下げたが,70. 投資(除輸入),輸出などの項目別最終需要ベク. 年代後半は,逆に食品工業が著しく付加価値率. された産業別生産額がえられる.これを最終需. を急上昇させ,軽工業はその値を若干低めた.. 要項目別生産誘発額という.項目別最終需要の. 農林業は70年代前半は著しく高い加工度係数値. 生産誘発額を各産業毎に合計すれば産業別国内. をとっていたが,後半にはその状態は若干改善. 生産額に一致する.各最終需要の生産誘発街を. された.. 当該項目の租最終需要合計額で除したものを最. トルを乗じれば,各最終審要項目によって誘発. 終需要の生産誘発係数といい,また,最終需要 水資源管理と公共サービスとを除く広義サー. の産業別の生産誘発額を産業毎の総生産額で除 ビス部門については,70年代を通じてこの部門 したものを生産の最終需要依存度という.最終 の提供する財・サービスを各産業が中間需要す 需要の生産誘発係数は,消費,投資,輸出なと る度合が強まったことはすでにのぺたが,対外 の項目別最終需要1単位が各産業の国内生産を 貿易商莱を除いてすべて70年代前半にこうした している.対外貿易商業のみが70年代後半にお. とれだけ誘発するかを示し,生産の最終需要依 存度は,各産業の国内生産がどの最終需要によ. いてさらにそのテンポを早めたといえよう.こ. ってどういう割合で支えられているかを示す.. 傾向を強めており,後半にはそのテンポは鈍化. また,この産業別生産誘発章捌こ産業別付加価値 の対外貿易商業の加工度係数値は全産業中量小. であるが,70年代後半には付加価値率上昇のテ. 係数を乗ずることによって付加価値誘発額が得. ンポを若干低めている.対家計サービス,保健. られ,これを当該環終需要の総額で除したもの. サービスは70年代後半に加工度係数値を1以下. を最終需要の付加価値誘発係数という.同様に. にし,付加価値率を高めている.. して,輸入誘発係数も定義される.. 最後に,水資源管理と公共サービスについて. まず,生産誘発係数についてみよう.粗景終. みると,これらは共に70年代後半に代替係数を. 需要総額の生産誘発係数は,1971年1.72,75年. 急増させており,各産業のこの部門からの中間. 1.73,79年1.72であり,70年代前半に若干上昇. し,後半に若干下落しているが,70年代全体で 財・サービス需要が急速に増えたことがわか みると大きくは変化していない.生産誘発係数 る.しかし,両部門共,特に公共サービスは70 年代後半に加工度係数値を高め,付加価値率を. が極端に高いことを特徴とする日本(80年で1.. 下げていることも事実である.. 92)と比べるとかなり低い値であるが,西ドイ ツ(80年1.60),フランス(80年1.44)などEC 諸国と比較するとハンガリーの生産誘発係数は. 第6節 誘発効果の分析 1970年代のハンガリーにおける産業構造は,. 相対的に高いといえよう.産業全体の最終需要. 項目別生産誘発係数を年次毎に見ると,消費 は,1.72,1.7も1.75であり,やや上昇してお り,投資は,1.53,1.49,1.40と,特に70年代 ー産業の低成長,(3機業,軽工業・食品工業が 後半に強い低下を示している.輸出の誘発係数 相対的重要度を低下させつつも依然として国民 は,名一最終需要:頁日中で一番高い値であり,ハ 鐘済全体を支える基幹部門としての地位を維持 していること,(4)産業連関の深部における経済 ンガリー国内生産への生産波及効果は最大であ るが,その値は,1.97,1.94,1.92と推移して のサービス化の一定の進展,を特徴として展開 おり,70年代で若干の低下を示している.これ してきた.本筋では,そのような産業構造変化. (1)化学,機械工業,電九 対外貿易商業の高成. 長,(2)鉱業,冶金という伝統白勺素材・エネルギ. の内容を,産業連関論における誘発効果の分析. を極鰍二輸出志向の強い日本と比較すれば,日. によって明らかにしよう.. 本の輸出誘発係数は2.26とかなり高く,また,.

(10) (1989.9). ハンガリー経済の再生産構造(2). 図10 ハンガリー経済の生産誘発係数. □1971囲1975■1979. 1 2 3 4 5 6 7 8 910111Z131415161718. 1 2 3 4 5 6 7 8 9101112]31415161718.

(11) 第40巻第2号. 輸出の生産誘発係数は,70年代を通じて,機 特に投資によって国内生産活動を誘発していく 械,農業,化学,軽工業,食品工業,冶金が高. 投資誘発係数も2.11であり,ハンガリー経済が. 構造が弱いということになる。西ドイツ(75年,. い値を示しており,これらの部門の国内生産が. 個人消費生産誘発係数1.53,政府消費生産誘発. 輸出による波及効果を大きく受けていることが. 係数1.57,投資生産誘発係数1.77,輸出生産誘. わかる.時系列の変化を見ると,一貫して大き. 発係数1.97)と比較するとハンガリーの投資,. く上昇しているのが,機械と化学であり,この. 2つの部門が70年代を通して輸出による波及効 全体の生産誘発係数の相対的高さが消費のその 果を強めた結果,国内生産額を大きく伸ばして 高さによるものだということがわかる[EC諸 きたことがわかる.一方,これとは対照的に軽 国の係数値は,良永(1987)による.在庫純増 工業,食品,農業の係数ほ一貫して低下してい に関しては,そのウエイトがかなり低いので, る.ここで,強調しておきたいことは,第1に この分析では省略している〕. 71年時点では,機械工業と農業との輸出生産誘 次に図10によりながら,最終需要の各項目別 発係数は比較的近かったが(機械工業0.390, 操業0・354),70年代を通じてその開差は大幅に に各産業の生産誘発係数を各年次について比較 上昇したこと(79年機械工業0.464,農業0.30 してみよう.消費の生産誘発係数は,適時的に 輸出の園内生産への波及効果は同程度であり,. みると,農業,食品工業,軽工業,国内商業,. 8),第2に,しかし,農業の輸出生産誘発係数は. その他の部門と比較すると依然として群を抜い 農業部門と食品工業の消費生産誘発係数が群を て高いこと,第3に,化学の輸出生産誘発係数 抜いて高いことがハンガリーの特徴である.70 も79年時点になってほじめてようやく軽工業・ 年代の推移を見れば,化学部門が大きく伸びて 食品工業のそれを上回るようになったことであ る. いる点が注目される.その他,電力,商業,保 健サービスも一貫して上昇しており,これらの 以上を総合した各産業の全体的な生産誘発係 部門の伸びが産業全体の消費の生産誘発係数を 数の水準については,以下のように総括するこ 押上げたことになる.逝に,鉱業,冶金,機 とができよう.第1に,操業が70年代を通じて 化学,各サービス部門が高い値を示している.. 械,建設,運輸・通信の消費生産誘発係数は低. 最大であるが,上でみたように投資・輸出によ. 下している.. る国内生産への波及効果の弱体化により,その. 投資の生産誘発係数は,各年次とも,同定資. 本の主供給部門である,建設と機械が非常に大 きな値をとっている.それらの次が,農業,運 輸・通信,軽工業,化学,冶金である.年次の. 全体水準は下落している(71年0.295,75年0.2. 89,79年0.281.軽工業,食品工業も同様に低 下).第2に,機械工業の水準は一貫して2番 目の大きさを示しており,投資生産誘発係数の. 推移を見ると,機械工業の投資生産誘発係数が. 低下を輸出生産誘発係数の上昇が優越し,その. 70年代を通じて比較的大きな低下を示している. 全体水準は上昇している(71年0.211,75年0.2. こと,すなわち機械工業の投資の国内生産へ 29,79年0.235).第3に,化学の水準は軽工 の波及効果がかなり弱まったことが特徴的であ 業,食品工業のそれを下回っているが,消費・ る.これは,機械工業が1970年代に外需偏奇し 投資・輸出すべての生産誘発係数の上昇の結 たことの直接的帰結だといえよう∴投資生産誘 果,70年代にその全体水準ほ飛躍的に上昇して 発係数が3番目に高い農業については,70年代 いる(71年0.109,75年0.127,79年0.147).第 後半にその偲を激減させていることに注目して 4に,対外商業部門および各サービス部門の全 体水準は,70年代を通じてみると確実に上昇し おきたい.その他のほとんどの部門も若干であ るが低下傾向を持っているのに対し,建設と各. ている〔対外貿易商業71年0.022,79年0.026,. サービスだけが上昇している,. 対家計サービス71年0.051,79年0.054,保健サ.

(12) ハンガリー緩済の再生産構造(2) (1989.9). 周11ハンガリー経済の生産誘発依存度. □1971囲1975洩1979. 12 3 4 5 6 7 8 910111Z13141516171819. 業. 計. 18公共サービス. 19産. 16対家計サ﹂ビス. 17保偲サービス. 15水資源管理. 14対外登場商業. 12運輸・通信. 13国内商業. 6化. 学. 11林 業 10農 業 9建 設 8食品工業 7軽 工 業. 3冶. 金. 5建設資材 4機械工業. 業力.

(13) 第40巻第2号. トビス71年0.062,79年0.064.国内商業(71年. かなりの程度輸出依存型の産業構造に推移して. 0.100,79年0.100)は定常的であり,公共サー. いったことがここでも確認される.. ビス(71年0.060,79年0.058)はわずかながら 低下〕.. ここで,生産誘発依存度についてみてみよ う.まず,産業全体の依存度をみると,消費が. 今度ほ,図12によりながら,付加価値誘発係 数についてみよう.最終需要総額の付加価値誘 発係数は,71年0.686,75年0.696,79年0.692 で,生産誘発係数と同様,大きな変化を示して. 50%前後で最も大きく,次に輸出が30%前後,. いない.日本の付加価値誘発係数は80年で0.8. 投資が20%弱である。日本と比較した場合は,. 67であり,ハンガリーの場合,これと比べると. 80年の日本の依存度は,消費56%,投資29%,. かなり低い値だということになる.項目別最終. 輸出14%であり,ハンガリーの場合,輸出の依. 需要の産業全体の付加価値誘発係数の推移をみ. 存度が極めて高く,消費,投資など内需の依存. ると,消畢は援やかに上昇しているが(71年0.. 度がそれだけ低いということになる.先進国の. 684,75年0.701,79年0.704),投資(71年0.6. なかで輸出依存度の高い国として知られる西ド 09,75年0.599,79年0.562)と輸出(71年0.7 イツのその値でさえ,75年23.4%,80年25.8%. 86,75年0.781,79年0.769)は低下している.. であるから,やはり,ハンガリーの輸出依存度. 次に,産業部門毎の推移を見てみれば,消費,. の高さは注月に値する(もちろん,輸出依存度. 投資,輸出それぞれの付加価値誘発係数は,全. 40%のオランダなどと上ヒぺるとそれよりは低. 体的に生産誘発係数とよく似た特徴を持ってい. い).各年次についてみると,明瞭な傾向が存. る.すなわち,消費に関しては,農業の付加価. 在し,輸出の依存度が急上昇し(71年25.6%,. 値誘発係数が70年代を全体としてみると低下し. 75年29.5%,79年33.4%),消費はその反対に. ているが,化学のそれは一貫して急増している. 大きく低下しており(71年52.2%,75年49.9. こと,また,投資に関しては,建設の付加価値. %,79年47.9%,投資も若干低下している(71. 誘発係数が一貫して上昇しているが,機械工菜. 年19.8%,75年19.5%,79年18.2%).産業 と農業とのそれが一貫して低下していることが. 構造の外需偏奇的構造への変化傾向は明僚であ わかる.ここでも,産業別の付加価値誘発係数 の全体水準については,農業の値が低下してい. る.. 図11によって,項目別最終需要の産業別の生 産誘発依存度をみよう.消費の生産誘発依存度. るとはいえ,79年段階でみても全産業中で最高. の水準を示していることに注意しなければなら. に関しては,年次を通じて,各サービス部門,国. ない(戯業0.108で,機械工菜0.094は第2番目. 内商業,食品,農業が高い値を示しているが,そ. の水準である).また,化学の付加価値誘発係. のほとんどが70年代を通じて低下していること. 数は,70年代に飛躍的に上昇し,75年段階で食. がわかる.投資についてみると,建設,水資源 管理,機械,建設資材が高い生産誘発依存度を. 品工業の付加価値誘発係数を追い越している が,79年時点においても軽工業の水準を ̄F回っ. 示している.年次を追ってみると,建設だけが. ている(化学0.046,軽工業0.055)ことにも留. 依存度を一貫して高めているほかは,だいたい. 意すべきである.. は依存度を低下させている.これらと対照的な. 最後に,輸入誘発係数についてみよう(図13).. のが,輸出の生産誘発依存度である.部門別で. 最終需要総額の輸入誘発係数は,71年0.314,. は,冶金,機械,対外貿易商業が高い依存度に. 75年0.304,79年0.308であり,日本の80年の値. なっているが,いずれの部門も70年から79年に. が0.133であるから,かなり高い水準であり,. かけて10%から20%近くまで値を高めている.. ハンガリー経済の輸入依存の強いことを表して. その他の部門も,建設を除き,みな輸出依存度. いる.これは,EC諸国と比べてみてもいえる. を高めている.このように,70年代を通じて,. ことである.最終需要別にみると,消費はやや.

(14) ハンガリ十経済の再生産構造(2). (198g.9). 図12 ハンガリー経済の付加価値誘発係数 []1971臨1975詞1979. 1 2 3 ノ】 5 6 7 8 9101112131415161718. 柑公共サービス. 16対家計サービス. 17保健サービス. 15水資源管理. 14対外貿易商業. 12運輸・通信. 学. 13国内商業. 6. 11林 業 10農 業 9建 設 8食品工業 7軽 工 業. 4機械工業. 5建設資材. 業力 金.

(15) エ. コ. ノ. ミ. ア. 第40巻第2号. 凰13 ハンガリー経済の輸入誘発係数. □1971囲1975■1979. 12 3 4 5 6 7 8 9101112131415161718. 12 3 4 5 6 7 8 9101112131415161718. 18公共サービス. 17保健サービス. 16対家計サービス. 15水資源管痙. 14対外貿易商栗. 12運輸・通信. 業. 業. 13国内商業. 10農. 金. 11林. 3冶. 力 業. 9建 設 8食品工業 7軽 工 業 6化 学 5建設資材 4機械工菜. 2電 1鉱.

(16) ハンガリー経済の再生産構造(2). (1989.9). 表18 産業別輸出率の推移(%). 表17 産業別輸入率の推移(%) い971年い975年l197時 業力金業材. 工資. 械設. 工. 学業業設業. 工. 化軽食建虎. 1 2 3 4 56 7 8 9. 鉱電冶機建. 晶. ∩︶. 0 0. ︵U. 0. 0. 〇.〇.〇.. ∩︶. 0. 仇〇.〇.. 0. 生. 0. 内. 〇.〇.〇.. 11林 業 12 運 輸・通 信 13 国 内 商 業 14 対外貿易商業 15 水資源管理 16 対家計サービス 17 保健サービス 18 公共サービス. 計【15.4514.9515.17. 内. 生. 計110.97112.9214.78. 低下しており(71年0.292,75年0.285,79年0.. にみたようにマクロの輸入率は,1971,1975,. 283),投資と輸出は減少から上昇というパター. 1979年については71年が最も高く,70年代前半. ンを示している(投資:71年0.371,75年0.362,. に若干下落し,後半に再び上昇した.マグロの. 輸出率は,70年代を通じて傾向的に増大してき 79年0.397,輸出:71年0.287,75年0.280,79 年0.281).産業別にみると,消費の輸入誘発係. た,表17と表18より,産業別にみると次のこと. 数についてほ,機械,化学,軽工業,食品工業. がいえる.. の値が高くなっており,このうち,機械と化学. 第1に,マクロの高輪入率を適時的に生み出. は70年代を通じて輸入の誘発を高めている.投. しているのは,「1.鉱業」,「6.化学」,「4.. 資の輸入誘発係数は,機械が飛抜けて大きく,. 機械工業」,「3.冶金」部門という重工業部門. かつ,70年代を通じて,特に後半にその値を高. の高輪入率だということは表17から明際であ. めており,ハンガリー経済の成長にとっての輸. る.このうち総供給シェアの最も大きい機械工. 業がマクロ高輸入率の最大の要因となってお 入機械製品のもつ重要性が浮彫りにされてい る.輸出の輸入誘発係数については,機械,化. り,第2の要因が化学だということも明らかで. 学,冶金部門の値が高く,ここでも,機械は年. あろう.重工業部門のうち「5.建設資材」は,. 々輸入誘発を高めており,輸出にとっても輸入. 1971年段階では,マグロ高輪入率の要因であっ. 機械製品が大きな役割をもっていることが明ら たが,70年代を通じて輸入率を激減させてお り,79年にはこの部門の輸入率はマクロの輸入. かである.. 率よりも低くなっている.また,鉱業と化学を 第7節 貿易構造の分析 ここでは,まず最初に,総供給(国内生産額 +輸入)に占める輸入ないし輸出という通常の. 除く,機械工業,冶金部門は,マクロ輸出率を 高めている要因でもある.ここで注意しなけれ ばならないのは,機械工業の輸出率は輸入率よ. 意味での輸入率と輸出率とについてその1970年. りも70年代に(特に後半に)急速に上昇したと. 代の時系列的変化を産業部門別に考察する.既. はいえ,79年時点においても輸入率より2%以.

(17) 第40巻第2号. 上下回るということである.また,マクロ高輪 入率の第2の要因である化学産業は,71年,75. 別にみていこう.産業別にみる場合は,マクロ の場合と異なり,レオンチェフ逆行列を用いて. 直接・間接の波及効果を考慮すべきであろう. 年時点ではマグロ輸出率を押し下げる要因とな. ここで,われわれは,Leontief(1963)の開発 したスカイライン図表分析をハンガリー経済に 干押し上げる要因に転化したことにも注目して っており,ようやく79年時点においてそれを若. おきたい.. 第2に,機械工業,冶金に次いでマクロ輸出. 適用することになる. スカイライン図表分析は,もともと各国投入. 率を高める要因として作用しているのは,「8.. 産出構造のパターンとその経済発展にともなう. 食品工業」と「7.軽工業」である.軽工業の. 変貌とを,所与の産業別最終需要のもとでの国. 輸出率は,70年代を通じて上昇しているが,食. 産化および輸入代替の進展度合から捉えるため. 品工業のそれは,75年に若干低下し,79年にか. に考案されたものである.分析の対象となりう. けて上昇している,ここで注意すべきは,純輸. るのは,競争輸入型(第1,2象限に丁値計上)・. 出率(=輸出率一輪入率)に注目すると,食品. 国産(GDO)ベースの産業連関表であり,直接. 工業のその符号は70年代を通じて正であり,そ. 間接の生産波及(生産誘発額)は輸入を接除し. の値は70年代前半の4%程度から79年には6%. ない51塾逆行列(′−d)1によって追跡しなけ. 以上に上昇しているということ,一方,軽工業. ればならない.. の純輸出率は,79年になってようやく正の値を とるようになったということ,これである. 第3に,「10.畏業」の輸出率は,1975年を 除いてマクロ輸出率より若干低いが,純輸出率 についてみると,適時的に全産業中で最大であ り,しかも上昇している.農業部門の総供給シ ェアを考えると,ハンガリー経済が農業部門の. 図14は,ハンガリー経済のスカイライン図表 の時系列的推移を示している.横軸には各産業 の「仮想(自給自足)国内生産額」がとられる. が,図14では各年においてこの「仮想国内生産 額」が同じになるように表示してあるから各国 の産業別「仮想国内生産額」の構成比としてみ ると便利である.「仮想自給自足生産額」は,. 国内最終需要(合輸入)を直接間接に充たすた 純輸出能力に大きく依存していることがわか. めに必要とされる生産額をすべて完全に国産化. る.. 第4に,ハンガリー経済にとって重要な「14.. した場合の生産額であり,国内最終需要による. 対外貿易商業」の輸入率は,70年代後半に急上. 生産誘発額である.スカイライン図表は,各産. 昇し(表17に掲載されていない76−78年の数:字:. 業の仮想自給自足生産額(これを各産業とも100. %とする)ブロックの上に輸出による生産誘発 76年16.72%,77年16.25%,78年18.93%),と 額プロッグを上乗せし,これから“影”となる輸 同時に純輸出率も正値を維持しているものの, その水準は激減している. 最後に,administrative principleにのっと って部門分業頁された,当該部門関係建設活動を 含むl12.運輸・通信」部門の輸出率は70年代. 入による生産誘発徴プロツグを控除し,この結. 果残るブロックとその高さをそれぞれ各産業の 現実の国内生産額と自給率として表示する.し たがって,実際の産業構造は図の太線(スカイ. を通じて減少しており,輸入寧は71年から75年. ライン)の凹凸によって表現される.100%自. にかけて漸減したが,79年にかけて急上昇して いる.純輸出率は一貫して負の値をとってい. 給率は,代替不能輪入財に対する決済が輸出に よって償われるような状態を意味し,輸出入の. る.. 存在しない状態を想定しているわけではない. さて,次に,マクロの場合と同様,匡内最終. 需要(=満堂」一投資+在席純増)との関連にお いて,“輸出率”,“輸入率”,自給率を産業部門. スカイライン図表分析を数学的に説明すると 次のようになる. まず,記号を以下のように定めよう..

(18) -45---. (1g89.9). 直接間接輸入 人による 産誘翼儲 直接間接輸出 100% −一皿簡 出による 産誘発領 囚(璧. __亡⊥現実国内生産額. 。% 10言霊. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112 131415 1617 18. 18公共サービス. 17保健サービス. 16対家計サービス. 15水資源管理. 14対外貿易商業. 13国内商業. 12運輸・通信. 学. 金 力. 業. 8食品工菜 7軽 工 発. 6化. 5建設資材 4機械工兼. 3冶 2電. l鉱. 設 兼 業. Ⅱ讐雷自足生産額.

(19) 妄如0舎弟2号. 一46−. A=(頻)ニ投入係数行列; ズ=[ズf]:(現実)国内生産額列ベクトル; y=[yt]:国内最終需要(合輸入)列ペグ ほ匂眉±. 且=[且っ]:輸出列ベクトル;. 〝=[〟i]:輸入列ベクトル.. 標準的な競争輸入型産業連関モデルは ズ=A.方+y+g−〃 とかける.したがって, ズ=(トA) ̄1(y+g−』オ) をうる.ここで ズy=β1y/ズガ=β1与,■ズ∬=月1〟 (3). ■ナ′. 仮想国内生産額gr‘. と定めよう.ここに,β1=(∫−A) ̄ユである. Xy,ズ月,ズカーほ,それぞれ仮想自給自足国内生. 昇していることが明瞭に示されている.産業別. 産額ペグいレ,直接・間接‘輸出’ベクトル,直. により詳しくみると以下の諸点を確認すること. 接・間接‘輸入’ベクトルである.このとき,. ができる.. (1)式は, ズ£=方y£+ズだi一方的(J=1,2,…,乃)(4) とかける.さらに,次のように記号を定める. 自給自足率 ざ占ごズ豆/ズ1′f,・. インを上回っている.適時的にみても,農業と. ‘輸出率’ β官=ズgま/芳症. 食品工業の自給率は→貰して上昇している.農. ‘輸入率’ 桝威=ⅩJJ慮/Ⅹr‘J. 上記の定義と(4)式から S虚=1+β戚一椚豆. 第1に,1970年代を通じて,自給率の最大の 部門は「10.農業」であり,2番目に自給率の 大きな部門は「8.食品工業」である.1971年 時点では,これら2部門のみが自給率100%ラ. (5). となることは明らかである.(5)式より. 5恵方y豆=1×ズy豆+gjズy豆「椚官ズアっ (6) となる.左辺は,現実国内生産額ズ‘と等しい.. 業の自給率は71年108,35%,75年119・46%,79 年123.41%であり,70年代前半に急上昇してい る.食品工業の自給率は71年105.00%,75年10 7.79%,79年113.07%で70年代後半に急上界し ている,殻業部門の自給率の高さと成長は,活. これらの諸式にもとづいてスカイライン図表の 発な輸出活動(‘輸出率’:71年33.17%,75年40 ど産業の部分を抜き出すと右上図のようになる・ .95%,79年45.37%)と相対的に低い輸入代替 マクロ(1部門)の場合は,ズ,y,g,月オ,A, 率(‘輸入翠:71年24.82%,75年21.亜%, β1,gr,ズg,ズ∬はすぺてスカラであるから, ‘輸出率’,‘輸入翠はそれぞれ β=β1五/β1y=E/y, ∽=月1〃/β1yご抑/y. となって,輸出/国内最終需乱 輸入/国内最 終審撃となり,レオンチェフ逆行列は,β,別の 値に関与しない.. 囲14は,ハンガリーのスカイライン(図の太. 79年21.96%)とによるところが大きい.食 品工業についても同様である(‘輸出率’:71年. 32.82%,75年3.48%,79年38.95%,‘輸入 率,:71年27.82%,75年25.69%,79年公・88 %).農業の仮想自給自足国内生産額シェア は,71年13.92%,75年13.31%,79年13.21% であり,先に表10で示した現実の国内生産額シ ェアより小さい.これは,輸出産業としての農. 線)の凹凸が,通時的にみると平準化の方向に. 業部門の性格を端的に示している.食品工業の. 動いており,しかもマグロの場合についてみた. 仮想国内シェアも,71年8.95%,75年8.86%,. ときと同様自給率は1970年代を通じて大幅に上. 79年臥49%であり,現実の国内生産額シェアよ.

(20) (1g89.9). ノ、ンガリー経済の再生産購遮(2). りかなり小さい.なお,痩業の仮想国内生産額. -41---. 75年49.09%,79年62.63%).‘輸入率’は高水. 準であるが,70年代前半に低下し,後半に若干 たが,1975年以降その席を機械工業に謀ってい 上昇したとはいえ,79年には機械工業より低い る.機械工業の仮想国内生産額シェアは,71年 値を示している(71年77.31%,75年72.67%, 13.48%,75年14.08%,79年14.08%であり, 79年77.76%).化学の仮想国内生産額シェアは 実際のそれよりも大きい. 現実のそれよりも一貫して高く,79年には機械 工業,焙業に次ぐ大きさを示している(71年乱 第2に,1970年代に国内最終需要を充すとい 60%,75年9.15%,79年10.04%).国内最終需 う意味において,最大の茎幹部門に成長した 要を充す上での化学部門の重要性は70年代に飛 「4.機械工業」の自給率については,100%ラ シェアは,1971年時点では全産業中最大であっ. インを切ってはいるものの70年代に急上昇して. 躍的に高まったことになる.. いることを看取できる(71年80.30%,75年89.. 42%,79年94.20%).機械工業は,輸出活動も. 第4に,現実国内生産額シェアが3番目に高 い「7.軽工業」の自給率も70年代を通じて高. 輸入活動も活発である(‘輸出率’:71年43.32%,. まっており,この部門の‘輸出率’は70年代に上. 75年60.49%,79年74.05%,‘輸入率’:71年63. 昇し,‘輸入率’は減少していることが特徴的で 02%,75年71.07%,79年79.85%).特に,70ある.仮想国内生産額シェアは,70年代を通じ て減少しており,79年には8.56%となり,化学 年代前半に‘輸出率’が急騰しており,‘輸出率’, に追い抜かれている.「5.建設資材」部門の ‘輸入率’共に70年代に急上昇している.依然と して‘輸出率’より‘輸入率’の方が大きいが,そ. 70年代の自給率も,‘輸出率’の急上昇と‘輸入. 率’の急落との結果,71年の72.82%から,79年 の速度については‘輸出率’の方が早かったこと には97.47%にまで増大した, が自給率上昇に反映されている.1965年ECE棄 第5に,‘輸入率’の最も高い部門である「3. の場合は,機械工業部門の自給率は100%ライ ンを若干上回っていたので,その後自給率が下. 冶金」については,70年代に‘輸入率,が急上昇. がり,再び70年代に上昇したことになる.な お,機械輸出国である日本と西ドイツの1980年 の機械工業の自給率はそれぞれ134%,137%で. 92%),‘輸出率’がそれをさらに上回る速度で急. したが(71年90.97%,75年100.40%,79年110.. 騰し(71年63.97%,75年81.87%,79年104.42 %),その結果,自給率も上昇している(71年 らよりも共にはるかに大きい[Yoshinaga(19 73.00%,75年81.46%,79年93.50%). 88)].自給率の水準において決定的に異なる 第6に,自給率の極端に低い部門は,わが国 が,‘輸出率’と‘輸入率’との状態については, と同様,「1.鉱業」である(71年49.15%,75 ハンガリーは日本よりも西ドイツにより近いと 年48.50%,79年53.59%).自給率の水準は75 いえよう.東欧諸国のなかでは,チェコの状態 年を除いて日本のそれを若干上回る.第1次オ がハンガリーと似ているが,自給率と国内生産 イルショックの影響は明らかであるが,第2次 あり,後者の‘輸出率’と‘輸入率’は前者のそれ. 額シェアについては,チェコの機械工業の方が. オイルショックの時の場合は,‘輸出率’の‘輸入. ハンガリーのそれよりはるかに高い点に注意す 率’を上回る急上昇によって自給率が上昇して べきであろう[Kuboniwa(1989)]. いることが特徴的である.いま1つのエネルギ 第3に,1970年代に基幹的基礎素材部門とし ー供給部門である「2.電力」の自給率は,70 て急成長した「6.化学」に関しては,自給率 年代に‘輸出率’が‘輸入率’に比して増大した は100%ラインには遠く及ばないものの,70年 め適時的に上昇し,79年には86.30%にまで達 代にかなり上昇していることがわかる(71年64 している.仮想国内生産額シェアは現実のそれ .87%,75年76.42%,79年84.87%).‘輸出率, より大きく,かつ適時的に上昇している. は70年代後半に急上昇している(71年42,18%,. 第7に,物的生産部門のなかで極端に‘輸出.

(21) 第40巻第2号. −・バーー. 率’,‘輸入率’共に低い部門が「9.建設」であ. たがえば,ある産業の国内生産額の変化は,投. ることは各国共通のことであり,ハンガリーの 場合も例外ではない.建設の自給率は相対的に. 入係数の変化によって生じる変動部分と最終需 要の規模と構成比の変化によって生じる変動部. 高水準であるが,75年に100%ラインを上回っ. 分からなる.. ているとはいえ,その他の年次では100%ライ. 本稿では,第3節から第7節にいたるまで様. 々な角度から投入係数の異時点間変動にもとづ 最後に広兼サービス部門の動向をみておこ く産業構造の変化を考察してきた.第5節にお. ンを切っている.. う.まず,「12,運輸・通信」の自給率ほ,‘輸. ける,RAS法を用いた代替係数と加工度係数と. 出率’の安定成長の結果,適時的に上界し,79. による分析はその1例である.RAS法による分. 年には100%ラインを上回る102.37%という計. 析は,原材料の代替関係と加工度変化とに区分. 数をとっている.「13.国内商業」の自給率も,. して考察している点にメリットがあるが,この. ‘輸出率’の安定成長の結果,通時的に上昇し,. 方法では代替係数と加工度係数:との両者の変化 の総合的結果をみることに限界がある.このこ理. 対.41「るいてっ回上をンイラ%0降以年57. 外貿易商業」の自給率は,71年から75年にかけ. 由は次のとおりである.まず記号を次のように. て,‘輸出率’の急上昇の結果上昇しているが,. 定める.. 75年から79年にかけては,‘輸出率’と‘輸入率’. A=(叫):基準時点(base year)投入係. が共に急騰し,後者の方が上昇速度が若干早か った結果100%ラインを若二l二切っている.75年. 数行列;. A*=(a*iJ):比較時点(update year)投. から79年にかけては,‘輸出率’と■輸入率’が共. 入係数行列(RAS法で計算され. に急騰した点にオイルショックの影響をみるこ とができよう.「16.対家計サービス」は,70. 年代前半に‘輸出率’を急上昇させている点が注 目される.その他のサービス部門は,‘輸出率’. 行列;. 点=diaglれl:代替係数γまを対角要素とす. も‘輸入率’も共に極めて小さい.狭義サービス 各部門の自給率はいずれも100%ラインを若干. た投入係数行列);. Aα=(α¢豆ブ):比較時点の実際の投入係数. る対角行列;. 5=diaglぶる):加工度係数舅を対角要素と. 切っている.. する対角行列.. 以上から,ハンガリー経済の1970年代につい ては,スカイライン図表分析の結果,次のこと がいえよう.すなわち,機械工業と化学とが国. このとき A*=点A5;A*≒A広 が成立している.A*のど行A*慮は. 内最終需要充足という点においても重要度を増 (rHわ1Sl,γうαが2,‥,rも勒SJ,‥・,れα掛恥) 大させ,輸出能力も高めたが,輸入代替の圧力. となっている.たとえば18内生産部門表の「1.. は依然として強く,国内最終需要を充す力がい. 鉱業」の場合は. まだ脆弱であり,農業と食品工業の輸出能力と 国内環終需要充足能力の高さによって,ハンガ. である.鉱業生産物の最大の中間需要者は「2.. リー経済全体が支えられている,というのがそ. 電力」である.75年を基準時点,79年を比較時. れである.ハンガリー経済の半工業国的性格が. 点とした場合,ク1=0,802,S2=1.049で,れS2=. ここでも検出される.. 0.841であるから,α*12(≒α丘12)はの2に比較し. (γ1α11ぶ1,γ1(Z1252,…,れα118518). て小さくなり,鉱業生産物に対する中間需要は 第8節 生産構造・中間需要構造の異時点. 比較分析. 減少する傾向にあること,および基準時点の最. 終需要構造・規模が比較時点のそれと同一であ 産業連関分析における均衡産出額の計算にし ればその国内生産額も節約傾向にあることはわ.

(22) (1989.9). ハンガリー経済の再生産構造(2). かる,しかし,その総合的結果はれ51,γ152,・・ γ1518の動向にも左右される.また,「8.食品工 業」の場合,A*8は (γ8喝1ざ1,・・・,γ8αが8,…,γ8α818ぶ18). となる.ハンガリーの場合,食品部門製品の最 大の中間需要者は食品工業自身である.71年を. てみよう.計算方法は簡単である. ズを国内生産額列ベクトル,Fを純最終需要 列ペグいレ,Aを投入係数行列とすれは1979 年について次式が成り立つ. g(1979)=(′−A(1979))【1ダ(1979) ここで,ダ(1979)を国定し,A(1971)と. 基準時点,75年を比較時点とした場合,γ8=. A(1975)とを用いて国内生産額を仮定的に計. 0.973,ぶ8=1.055で,代替係数は1より低いとは. 算する.すなわち,. いえ,γ858=1.027となり,中間需要は増大傾 向にあること,および基準時点の最終需要構. ズ71=(′一A(1971)) ̄1ダ(1979), ズ7ざ=(′−A(1975)) ̄1F(1979).. 造・規模が比較時点のそれと同一であれば食品 こうして求めた為1,ズ75,弟9を相互に比較する の国内生産は非節約的方向に進んだことがわか る.しかし,この場合も,その総合的結果は他 の51,52,…,57,58,…,518の動向にも左右される. さらに,投入係数変化による産業構造の変化 については,投入係数それ自体の変化だけでな く,レオンチェフ逆行列にも注目しなければな らない.レオンチェフ逆行列を用いることに より比較する理由は,単に投入係数行列の変. ことによって,投入構造の変動によって引き起. こされる産業構造の変化を分析するわけであ る.計算結果をグラフ表示すると図15のように なる.この図には,各産業のズ71慮,.ち5慮,ズ£(19 79)の値が棒グラフ表示されている.すぐ後に. われわれは g圭=ズ75宜/ズ71る−1,. 化に着目すると,直接的な投入関係の増減を比. g如=ズ慮(1979)/ズ75慮−1,. 較することほできるが,間接的な波及過程を含. g如=(1979)/芳71恵一1. めた投入構造を明らかにできないからである.. の動向に注目することになる,gユ慮,戯£,幻盲は,. たとえば,しばしば言及される電力産業を例に. それぞれ,各産業の国内生産額の71−75年,75−. とると,火力発電から原子力発電に生産技術が. 79年,71−79年における増加率を示す(負の値. 変化したとすれば,直接的な投入関係をみる. であれば,投入係数変化により,生産が節約さ. と,確かに,ウラン等の核燃料の中間投入が増. れていること,正の値であれば,逆により生産. 大し,石油め中間投入は減少する,しかし,ウ ラン等の核燃料の採取,加工,運搬などに大量. が拡張されたことを意味する).. の石油が必要であるとすると,電力生産に必要. また,国内生産額だけでなく,各産業の中間 需要額列ペグいレ,すなわち,. な中間財の全体を考えるには,このような間接. Iy71=為1−ダ(1979),. 的な投入関係を含めなければならない.そこ. ly75=あ5−ダ(1979),. で,ある最終需要に各時点のレオンチェフ逆行. lγ(1979)=ズ(1979)−ダ(1979). を比較分析することで中間需要の構造変化を総 増減したかどうかを明らかにすることができる 合的に分析することができる.計算結果は図16 列をかけて,石油エネルギーの投入が総合的に. のである.. そこで,ハンガリー経済の1970年代における. に示されるとおりである.この図には,各産業 のI竹1戚,Iγ75宜,I仇(1979)の値が棒グラフ表示さ. 投入係数の変化にもとづく産業構造の変動を総 れている,これについても,われわれほすぐ後 合的に数量的に明らかにするために,1979年の に 純最終需要を固定し,1971年と1979年の投入係. g厄1占=Iy75f/抑71£−1,. 数を用いて均衡国内生産額を求め,1979年の実. gぴ2ぜ=怖7(1979〉づ/lγ75恵一1,. 際の生産量と比較し,生産構造の変化を分析し. gⅧ3豆=lγ(1979)慮/lγ71づ一1.

(23) エ. −50−. コ. ノ. ミ. ア. 如0巻賓2号. 区‖5 国内総生産額の比較. 口1971 匠1975 ■1979 の動向に注目することになる.g仙,g泌2;,gW3i. (71−75年gl;−10.63%,75−79年蛮;−13.04. −75年,75−79年,71【79年における増加率を示. %,7179年幻;−22.29%),建設資材(71−75 年飢;−14.04%,75「79年段;−4.02%,7179. す(負の値であれば,投入係数変化により,中. 年釣;−17.50%)である.その他に,建設(71−. 間需要財として節約されていること,正の値で. 75年gl;−4.43%,75−79年豹;−0.17%,71− 79年g3;−4.60%)についても,70年代を通じ て生産節約の方向での技術変化が生じたことが わかる.70年代の前半・後半ともに生産が増大 している重工業部門は,化学(7175年飢;4.42 %,75−79年豹;7.20%,7ト79年蛮;11.93%) である.電力は71−75年にかけて若干減少した. は,それぞれ,各産業に対する中間需要額の71. あれば,逆により中間財として使用される度合 いが強められたことを意味する).簡単な計算 によって確かめられるように,最終需要は固定 されており,たとえば か吉名=[gゎーF豆(1979)/ズ71]/[1∵れ(1979) /為1コ. であるから,各節,と各gの動向は,ほとんとの. が(−3.16%),75−79年にかけて大幅に上昇し. 場合,比例的関係にあるといえよう. まず,図15にそって,投入係数変動による各. (10.63%),7179年全体でぁるとかなり増加し. なりの変化がみられる.国内生産でみると,ま. ここでもはっきりと示されている.. ている(7.28%).特に70年代後半に鉱業,冶金 から化学,電力ヘの生産代替が進行したことが 産業部門の国内生産額の変化に限を向けるとか ず,197175年,75−79年の2期に渡って生産が. 機械工業の場合は,70年代前半にその生産物. 大幅に減少している,すなわち,1970年代を通. がより使用される方向での技術変化が生じ,後. じて,投入技術の変化により生産が節約された. 半に若干節約的方向での技術変化の動きが蒙れ. 部門が,鉱業(71−75年gl;−9.71%,7579年. たが,70年代全体を通じてみると,トータルと. 蛮;−20.47%,71−79年爵;一28.19%),冶金. してほ非節約的な技術変化傾向をもっていたこ.

(24) ハンガリー経済の再生産構造(2). (1g89.9). 図1‘中間需要の比較. □1971 圏1975 ■1979 とがわかる(71−75年gl;3.04%,75−79年蛮; −2.17%,71−79年爵;0.81%). 70代前半・後半ともに生産節約的な技術変化. が生じた非重工業部門として,まず軽工業(71 −75年gl;−5.79%,7579年gオー5.01%,71−79 年豹;−10.51%)が注目される.食品工業は 71−75年にかけて若干増加したが(0.14%),75→. 健サービスが含まれる.特に70年代後半におけ る対外貿易商業の急増が特徴的だということが ここで明瞭に示されている.水資源管理,公共. サービスは71−75年に低下したものの7579年は 増加し,(水資源管理は22.61%増)71−79年の トータルでは増加している. 中間需要額についても,ほぼ同様の傾向がみ. 79年にかけて減少し(−2.39%),7ト79年全体で. られ(図16),71−75年,7579年の2期に渡って. みると若干減少している(−2.26%).逆に,農. 中間需要が大幅に減少している,すなわち,投. 業は71−75年にかけて若干減少したが(−1.56 %),7579年にかけて増加し(3.86%),71−79. 入技術の変化により他の産業からの中間需要が 節約された重工業部門は,鉱業(71−75年g机;. 年全体でみると若干増加している(2.25%).. −7.44%,75−79年gⅧ2;−15.29%,7ト79年. 林業は7175年にかけて大幅に減少し(−20.86 %),7579車は微増したものの71−79年のトー. g虹3;−21.59%),冶金(7:卜75年飢・1;−10.53. タルでは減少している(−17.38%).. 22.07%),建設資材(71−75年g壷1;−14.40%,. 70年代の前半・後半ともに生産が増大してい. る広義サービス部門は,対外貿易商業(7175 年gl;5.97%,75−79年蛮;14.89%,71−79年. %,7579年gれ2仁一12.90%,7179年gw3;− 75−79年gw2;−4.14%,71−79年gⅦ3;−17.9%) であり,建設(71−75年節〃1;−19.48%,75−79. 幻;21.75%),国内商業(71−75年gユ;6.63%,. 年gⅧ2;−0.91%,7179年g叩3;−20.21%)も そうである.2期に渡って中間需要が大幅に増. 75−79年蛮;1.43%,7ト79年幻;8.15%)であ. 大している部門は,化学(71−75年gwl;4.36%,. り,その他に対家計サトビス,運輸・通信,保. 7579年gw2;7.11%,71−79年gⅧ3;11.78%)で.

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