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医療の原点は在宅に

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Academic year: 2021

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●巻頭言

  医療の原点は在宅に―今こそ原点を問い直すとき―  佐藤  智

●特集 在宅医療とリハビリテーション

 在宅医療におけるリハビリテーションの特集  石垣 泰則

 日常生活維持のリハビリテーション  長谷 公隆

 在宅重度要介護者のQOLを高めるリハビリテーション  近藤 克則

 嚥下障害と在宅リハビリテーション  藤島 一郎

 在宅リハビリテーションと言語療法  安田 菜穂,前田 真治

 骨折と在宅リハビリテーション  上好 昭孝

 関節リウマチの在宅リハビリテーション  水落 和也

 在宅心臓リハビリテーション  池田  聡

 在宅における呼吸リハビリテーション  北川 知佳,千住 秀明

 痴呆とリハビリテーション  下村 辰雄

日本在宅医学会認定専門医制度規程

第6回日本在宅医学会大会のお知らせ

日本在宅医学会

投稿規定………63 投稿承諾書………64

編集後記………67

日在医会誌 第4巻 第2号 2003年5月   ISSN  1345-3777

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日在医会誌 第4巻・第2号 2003年5月

◆巻頭言

医療の原点は在宅に

―今こそ原点を問い直すとき―

佐 藤   智  日本在宅医学会会長

  日本の政治経済の環境は日々厳しさを加えている中で,医療は多くの問題を孕んでいる.

それらを改善するために官民がそれぞれの場で苦闘しているが,目前の課題に振り回され て,「医の基本」「医の心」を見失っているように思われる.

 今こそ「医とは何か」を,もう一度問い直さねばならない.1939 年に澤瀉久敬 ( おもだ かひさゆき)先生[大阪大学名誉教授]が日本で初めて大学で「医学概論,医の哲学」の 講義をされ,現在では大部分の医科大学で講座が開かれている.しかし,残念ながら医療 の現場には「医の倫理」の実践が浸透していない.

 現在の日本の病院医療は近代技術の吸収に追われ,多忙な日常業務をこなすのに精一杯 である.患者さんの側に立って「医の倫理」を考える時間的,精神的な余裕があまりない.

日本以外の国で,医療がどうなっているのかを十分に観察し,考えることをしない.例え ば癌末期の患者さんは日本だけが,80%以上の方が病院でなくなられるが,他の諸外国で は自分の家で最後を迎えておられる.日本で病院死が多いということは,患者さん側にも,

医療者側にも不幸なことである.

 「人間の命を1分,1秒でも長生きさせるのが医療である」という時代は過ぎ,Quality of  Life(QOL)が重視されてきた.しかし,日本の病院の現状は,多忙で経済重視の中で「こ の患者さんは自宅で最後を迎えさせてあげたい」と思っても,そこまで手が廻らないこと が多い.また安心して引き受けてくれる在宅ケア・ティームを近くに見つけることは難し い.結局最後は,病院,施設などに入ることになり,現在の日本はまだまだ問題が山積し ている.

 国際的にみれば,日本のみが「医療,福祉の原点は病院,施設である」という姿を未だ に引きずっているので,われわれは大きな転換をしなければならない.そのために,今何 をなすべきか.

 日本在宅医学会が小さくとも,在宅医療の優位性を科学的に実証してゆくことが次の飛 躍の原動力になることを信じ,努力を重ねてゆきたい.

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参照

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