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非言語コミュニケーションとしての

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Academic year: 2021

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(1)非言語コミュニケーションとしての キネティック・タイポグラフィの応用に関する研究 A Research on the Application of Kinetic Typography as a Non-Verbal Communication 1W100190-8 小島 瑞季 指導教員 長 幾朗 教授 KOJIMA Mizuki Prof. CHO Ikuro 概要:通信技術の発達により、現代のコミュニケーションは形態が多様化し、相互理解としての手段から、やり取りその ものが目的となっている。従って、メッセージの内容を正確に授受するだけでなく、より対面に近いコミュニケーション が必要とされるようになった。しかし、デバイス間コミュニケーションで最も利用頻度が高いテキストでのメッセージの やり取りでは、非言語コミュニケーションがほとんど排除されてしまっている。本論文では、キネティック・タイポグラ フィを取り上げ、非言語コミュニケーションを表現とテキストの視認性の向上を両立させる、新たな表現形式について提 案する。 キーワード:非言語コミュニケーション、キネティック・タイポグラフィ Keywords: non-verbal communication, kinetic typography . 1.緒論 本論文は、テキストメッセージにキネティック・タイ. 語コミュニケーションの補助や、人間関係の構築に関わ. ポグラフィを応用させることで、非言語コミュニケーシ. りが連続的、即時的であるが、抽象性が高いという特徴. ョンの要素を付加する提案を述べたものである。本論文. をもつ。 . において、コミュニケーションとは、送り手と受け手が. 現在は、時間や空間の制約が無いデバイスを介しての. メッセージをやりとりする過程と定義する。また、文字. 対人コミュニケーションが大幅に増加している。中でも. や文章のひとまとまりをテキストと定義する。はじめに、. モバイルは即時性が高く、より対面に近いコミュニケー. メディアと共に変化したコミュニケーション形態につい. ションを実現させる可能性を持っている。しかし、モバ. て論じ、非言語コミュニケーションの重要性を明らかに. イルは情報授受の常態化を引き起こす原因ともなり、相. する。現在テキストで使われている非言語メッセージに. 互理解としての手段から、目的そのものへとコミュニケ. ついて述べた後、キネティック・タイポグラフィの利用. ーションの在り方を変化させている。言語メッセージの. の仕方について考察する。これらを基にして新たなテキ. 意図に加えて相手との繋がりが重視される中、相手の存. ストの表現方法の提案を行い、今後のコミュニケーショ. 在感を即時的に感じさせるもの、つまり、非言語コミュ. ンの展望を述べる。 . ニケーションはこれからのコミュニケーションに求めら. . れるものなのである。 . 2.コミュニケーションの定義と現状 コミュニケーションの目的は、黒川(1994)によると、. . 相手との思考空間あるいはメンタルモデル(主観的世界). テキストを読む際,私達は文字の視認性、可読性、判. の共通部分を増やす相互理解のため作業であるという。. 読性をクリアしたものを文字として認識し、言語の2重. 相互理解の作業を円滑にするためには、お互いが理解で. 分節構造と、線状性に従って内容を理解している。テキ. きるメッセージが必要であり、これを構成する記号は言. ストによるコミュニケーションは、音声を伴わず周囲の. 語の有無、音声の有無で 4 種類に分類される。対面での. 迷惑にならないことから、モバイルの普及とともに発展. コミュニケーションでは五感全てがメッセージの表出、. してきた。現在は多様なコミュニケーションツールが存. 解釈に利用されている。 . 在するが、メールやソーシャルネットワーキングサービ. 非言語コミュニケーションはプリブル(2000)による5. スで利用されるメッセージの中心は未だにテキストであ. つの機能に加えて、新たに装飾、自己表現の機能を定義. る。テキストは言語音声を視覚化させたものであるため、. する。1つのメッセージはこれら複数の機能を持ち、言. 非言語メッセージの表現にはエモティコンなどを使用す. る。また、非言語は言語に比べて、メッセージのやり取. 3.テキストと非言語コミュニケーションの現在 . 1.

(2) ることで対応をしてきた。 エモティコンは絵文字や顔文字を指し、テキストと共 に挿入されることで、内容に具体性、感情などを添える 今日. 機能をもつ。石川(2011)は、テキストメッセージの理. 今日. ひま?. 今日. 解の拠り所として絵文字が優先される傾向が高く、また、 一方で絵文字が誤解の元となる可能性もあることを報告 している。これらの機能は非言語コミュニケーションの 図1 キネティック・タイポグラフィを利用したコミュニケーションの例 . 機能にも共通している。しかし、エモティコンは文章の. テキストの動きの入力方法は、スマートフォンのタッチ. 切れ目に挿入されることが多く、言語の線形性に従って. バネル上での指の動きと連動させる。エモティコンの入. 解釈される。非言語コミュニケーションの特徴である連. 力が文字入力と同等の操作として定着していることから、. 続性や即時性は、私達の脳内が補完することによって実. 本来は余分な動作となるテキストを動かすための操作も、. 現されているといえる。 . いずれは一般化されるものと仮定した。現段階ではテキ. . ストをキネティックにするための方法は動画制作が考え. 4.キネティック・タイポグラフィの利用 . られるが、送り手の作業量が多く、送受信においても情. 文字を動かすアニメーションとして映画やテレビで用. 報量の多さが双方の負担となる。文字コードによって文. いられるものを含め、媒体上に固定されずに動く文字を. 字を入力するのと同じように、文字に動きを設定するこ. キネティック・タイポグラフィと定義する。デジタル技. とは、技術面で実現の難しさがある。また、テキストの. 術の発達によりキネティック・タイポグラフィの利用シ. 判読性を保ちながらキネティックに動かせる範囲という. ーンは増え、文字、画像、映像を横断する新たな媒体と. ものも不明であるため、実験による検証が必要であろう。. しての利用が期待される。実際に、芸術分野において印. テキストの言語解釈と映像的把握の両立を可能にする. 象付けや感情喚起のために利用されるだけではなく、情. ことで、より直感的で、リズム感のあるコミュニケーシ. 報整理の手段としても用いられている。 . ョンが生まれることが期待される。. キネティック・タイポグラフィはテキストを読むこと. . と、テキストの動きを認識することが同時に行われるた. 6.結論 テキストを用いたコミュニケーションにおける新たな. め、言語と、動きに変換された非言語メッセージを同時 に認知することが可能である。コミュニケーションその. 表現形式を探るという課題において、テキストでの非言. ものが目的となっている現代において、テキストは内容. 語メッセージを表現するためにキネティック・タイポグ. の他、他人の目を引くことも重要な要素の一つである。. ラフィを利用するということが有効であると実証された。. キネティック・タイポグラフィは非言語メッセージを伝. しかし、その具体的な提案においては軸となる概念や実. えるだけでなく、静的テキストよりも視認性を高めるた. 際のコミュニケーションの場への使用についての外枠を. め、現代のコミュニケーションに合致した表現手法であ. 述べるにとどまっている。テキストをキネティックに動. るとみなすことができる。 . かしたときのメッセージ解釈のされ方の評価や、キネテ. . ィック・タイポグラフィを実現するために必要なシステ. 5.キネティック・タイポグラフィを利用した コミュニケーションの提案 . ム概念の立案などは、今後の課題としたい。 . スマートフォンでの使用を想定して、テキストメッセ. 参考文献 . ージにキネティック・タイポグラフィを採用したコミュ. 1)黒川隆夫(1994)「ノンバーバルインターフェース」オーム社 2)プリブル,チャールズ(2000) 「21 世紀に向けて:異文化コミ ュニケーション」ナカニシヤ出版 3)石川真(2011) 「受け手と送り手に着目したテキストメッセー ジの伝達情報に関する研究」 . おはよう!. <http://repository.lib.juen.ac.jp/dspace/bitstream/10513/1 074/1/kiyo30-01.pdf >(参照2014-2-1) 図版 図1)小島(2014) . ニケーションを提案し、その使用例を図1 に示す。 . 2.

(3)

参照

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