高等学校
平 成11年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
外 国語(英 語)
東 京 都 教 育 委 員 会
語
英(
度簿
年名
11
員成究平研育
教
班 研究主題 学 区 所 属 校 氏 名
A
自ち課題を 解決す る活 動を通 して、
英語 の基礎 学力 を定 着 させ るため の指導 の工 夫
、
1
4
5
5
7
8
8
都 立 八 潮 高 等 学 校
都 立 板 橋 高 等 学 校
都 立 足 立 東 高 等 学 校
都 立 蔵 前 工 業 高 等 学 校
都 立 館 高 等 学 校
都 立 秋 留 台 高 等 学 校
都 立 多 摩 高 等 学 校
瀬 能 和 彦
佐 藤 昌 浩
岩 谷 美稲 子
師 岡 健 一
梶 原 雅 貴
細 野 誠 治
丸 山 美穂 子
B
教 育 機 器 の 活 用 を 通 し て 、 生 徒 が 意 欲 的 に 授 業 に 参 加 す る よ う に な る 指 導 の 工 夫 〜LLの 活 性 化 を 目 指 して 〜
5
s
9
9
10
都 立 淵 江 高 等 学 校
都 卒 深 川 高 等 学 校
都 立 小 平 西 高 等 学 校
都 立 東 村 山 西 高 等 学 校
都 立 農 業 高 等 学 校
浦 部 ひ とみ
鈴 木 久 実
関 根 春 幸
平 塚 智 加 子
清 水 公 男
担 当:教 育 庁 指 導 部 高 等 学 校 教 青 指 導 課 指 導 主 事 坂 本 純 一
都 立教育研 究所教科 教育部 国語社会外国語研 究室指導主事 奈 良 本 俊 夫
目 次
研 究 主 題A (Aグ ル ー プ)
自 ら課題 を解 決す る活動 を通 して、英語 の 基礎学 力 を定着 させるための指導の工夫
1主 題 設 定 の 理 由
II定 義
話説証
仮検12田W
英 一 五の 基 礎 学 力
自 ら課 題 を 解 決 す る 活 動
1英 字 新 聞 を 用 い た 課 題 解 決 活 動 2デ ィベ ー トを 用 い た 課 題 解 決 活 動 Vレ ッ ス ン プ ラ ン
1英 字 新 聞 を 用 い た レ ッ ス ン プ ラ ン 2デ ィ ベ ー ト を 用 い た レ ッ ス ン プ ラ ン
検証授業 の結 果 と考察 今後の課題
参考文献
2 2 2 3 3 3 3 4 4 4 6 0 1 2 1 1 ﹂■ ■
研 究主題B教 育機 器 の 活 用 を通 して、 生徒 が意 欲 的 に授 業 に参 加 (Bグ ループ)す る よ うに な る指 導 の 工 夫 〜LLの 活 性 化 を 目指 して 〜
I H 皿 1 2 3 亀 4
主題設定 の理 由
研 究 の 目的 研 究 の 仮 説 研 究 の 内 容
先 行 調 査 研 究 文 献 ・理 論 研 究
LL機 器 活 用 実 態 調 査
LL機 器 の メ デ ィ ア 特 性 と実 践 的 活 用 の 可 能 性
V教 育 機 器 活 用 の実 践 授 業 事 例 に よる仮 説 検 証1仮 説 検 証 授 業 で 使 っ た 機 器 と そ の 結 果 2仮 説 検 証 授 業 の 分 析 と考 察
VI研 究 成 果 と今 後 の 課 題 ・展 望 参 考 文 献
3 3 3 3 3 4 5 6 8 8 9 1 2 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 2 2
(Aグ ル ー プ)
自 ら課題 を解決 する活動 を通 して、
英語の基礎 学力 を定着 させるための指導の工夫
1主 題 設 定 の 理 由
来 る べ き21世 紀 は 少 子 高 齢 化 、 高 度 情 報 化 、 ボ ー ダ レス 化 等 の 進 展 に よ り 、 社 会 シ ス テ ム が 激 変 し先 行 きの 見 通 しが 不 透 明 な 時 代 に な る と 予 測 さ れ る 。 そ の よ う な 時 代 に お い て は 各 人 が 積 極 的 に 諸 課 題 に 対 処 し、 そ の 解 決 策 を 講 ず る こ とが で き る 資 質 や 能 力 を 身 に 付 け る こ と が 肝 要 で あ る 。 ま た 、 高 等 学 校 の 大 き な 課 題 の 一 つ に 中 途 退 学 へ の 対 応 が あ る 。 都 立 高 校 に 学 ぶ 生 徒 た ち の 能 力 ・適 性 、 興 味 ・関 心 、 進 路 希 望 等 の 多 様 化 が 一 層 進 行 す る 中 で 、 基 礎 学 力 が 不 足 し授 業 を 理 解 で き ず 、 学 校 に 適 応 で き な い 生 徒 た ち が 多 数 存 在 す る と い う現 実 が
あ る 。
本 グ ル ー プ で は 、 上 述 し た 諸 課 題 を 解 決 す る た め に は 、 生 徒 た ち が 英 語 を 通 じて グ ロ ー バ ル な 視 点 か らの 課 題 解 決 能 力 を 養 い 、 基 礎 ・基 本 を習 得 し て21世 紀 社 会 を 生 きぬ く 力 を 身 に 付 け る こ と が 重 要 で あ る と考 え た 。
こ れ か ら の 英 語 の 授 業 は 、 学 習 内 容 を 精 選 して 分 か りや す さ を 重 視 し 、 基 礎 ・基 本 を 充 実 して 生 徒 た ち に 達 成 感 や 成 就 感 を 与 え ら れ る 内 容 を 指 向 す べ き で あ る 。 ま た 英 語 に 対 す る 興 味 ・関 心 を 喚 起 す る た め に 、 生 徒 た ち に と っ て 身 近 な 課 題 を取 り上 げ 、 そ れ を解 決 す る 学 習 活 動 を 授 業 に 導 入 す る こ と は 、 生 徒 た ち の 自 発 的 な 学 習 意 欲 や 問 題 解 決 能 力 を 高 め る と い う 観 点 か ら も有 効 で あ る と思 わ れ る 。 こ れ ら の 指 導 を 通 じて 、 各 種 課 題 の 解 決 方 法 を積 極 的 に 開 発 で き る 基 本 的 な 資 質 や 能 力 を 生 徒 に 体 得 さ せ た い 。
以 上 の 理 由 か ら 、 生 徒 自 らが 主 体 的 に 課 題 を 解 決 す る 活 動 を 通 して 、 英 語 の 基 礎 学 力 を 定 着 させ る た め の 方 策 研 究 を 本 グ ル ー プ の 研 究 主 題 と して 設 定 した 。
1定 義
1英 語 の 基 礎 学 力
本 研 究 を 進 め る に 当 た り 、 新 学 習 指 導 要 領 に 基 づ き 、 英 語 の 基 礎 学 力 を 次 の よ う に 定 義 す る 。
(1)中 学 で の 学 習 事 項 を 大 方 習 得 し て い る こ と 。
(2)オ ー ラ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン1も し く は 英 語1の 学 習 内 容 を 理 解 し 得 る 学 力 レ ベ ル に 達 し て い る こ と 。
〈3)生 き る 力 の も と と な る 基 本 的 な 思 考 力 、 判 断 力 、 表 現 力 、 創 造 力 を 有 し て い る こ と 。 (4)積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 が 育 成 さ れ て い る こ と 。
こ れ か ら は 、 自 ら 課 題 を 見 付 け 解 決 す る 能 力 な ど の い わ ゆ る 「生 き る 力 」 を は ぐ く み 「個 性 を 生 か す 」 教 育 の 充 実 が 重 要 に な る 。 こ の た め に は 従 来 か ら の 知 識 ・技 能 重 視 型 の 学 力 観 か ら 、 学 習 に 対 す る 興 味 ・関 心 ・積 極 的 な 態 度 の 育 成 を 重 視 す る い わ ゆ る 「新 し い 学 力 観 」 へ の 移 行 が 不 可 欠 で あ る 。
英 語 の 基 礎 学 力 に 関 し て は 、 本 グ ル ー プ で は 知 識 的 側 面 で な く 、 英 語 に 対 す る 興 味 ・関 心
一2一
及 び 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 と い う情 意 的 側 面 に 焦 点 を 絞 っ た 。 特 に 、 英 語 の 基 礎 学 力 の 定 義 の 一 つ で あ る 「積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 の 育 成 」 に つ い て 研 究 を 進 め 、 そ の 能 力 開 発 に資 す る た め の 課 題 解 決 学 習 を展 開 し た 。 学 習 者 主 体 の 活 動 を 基 盤 に 、 「自 ら学 び 、 自 ら考 え る 力 」 を 養 い 、 基 礎 ・基 本 を 充 実 し て 生 涯 学 習 に 結 び つ く素 地 を 養 う 。 そ して 、 生 徒 た ち が 、 よ り良 く 自 己 実 現 を 達 成 す る た め の 下 地 を 学 校 教 育 で 身 に 付 け さ せ る こ と が 必 要 で あ る 。
2自 ら課 題 を 解 決 す る 活 動
従 来 の 教 育 で は 、 教 師 に よ っ て 与 え ら れ た 一 定 の 解 答 を持 つ 課 題 を 、 生 徒 が あ る 一 定 の メ ソ ッ ドで 解 決 す る とい う 、 言 わ ば 受 動 的 問 題 解 決 学 習 が 多 く見 ら れ た 。 そ れ に対 し て 、 今 回 の 研 究 で 取 り上 げ た 「自 ら課 題 を 解 決 す る 活 動 」 と は 、 必 ず し も 一 定 の 解 答 を 持 っ て い な い 課 題 を 、 生 徒 自 らが 能 動 的 に 情 報 を 取 捨 選 択 し 、 そ れ に 基 づ き 、 思 考 ・判 断 し、 自 ら の 解 答 を 探 求 す る よ う な 活 動 で あ る と定 義 す る 。 こ の 「自 ら 課 題 を 解 決 す る 」 と い う 姿 勢 は 、 高 度 に 複 雑 化 す る 現 代 社 会 の 中 で 暮 ら し て 行 く た め に は 必 須 の 条 件 で あ り 、 新 学 習 指 導 要 領 に も 謳 わ れ て い る 生 徒 の 「生 き る 力 」 の ひ とつ の 源 と な る と 考 え ら れ る 。
皿 仮 説
本 研 究 で は 、 以 上 の よ う な 「自 ら課 題 を 解 決 す る 活 動 」 を 行 う こ と に よ っ て 、 生 徒 の 内 発 的 な 学 習 意 欲 が 、 こ れ ま で 以 上 に 喚 起 さ れ 、 自 ら積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 が 育 成 さ れ る の で は な い か と考 え 、 以 下 の 仮 説 を 設 定 した 。
生 徒 が 自 ら 課 題 を 解 決 す る 活 動 を 行 う こ と に よ っ て 、 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 を 身 に 付 け る こ と が で き る 。
IV検 証
上 記 仮 説 を 検 証 す る た め 、 自 ら 課 題 を 解 決 す る 活 動 と して 、 英 字 新 聞 と デ ィ ベ ー トを 取 り 上 げ た 。 各 校 の 生 徒 の 実 態 に 応 じ て 、 英 字 新 聞 を 用 い た 課 題 と デ ィ ベ ー ト用 の 論 題 を い く つ か 準 備 し 、 そ れ ぞ れ の 所 属 校 に お い て 検 証 授 業 を 実 施 し た 。 そ して 検 証 授 業 の 効 果 を 測 定 す
る た め 、 事 前 ・事 後 の ア ン ケ ー ト調 査 を 実 施 し 、 結 果 を 分 析 ・整 理 した 。
1英 字 新 聞 を用 い た 課 題 解 決 活 動
「国 際 社 会 に 生 き る 日 本 人 と し て の 自覚 」 「自 ら学 び 、 自 ら考 え る 力 」 「基 礎 的 ・基 本 的 な 内 容 の 確 実 な 定 着 」 「創 意 工 夫 を 生 か した 特 色 あ る教 育 」 と い っ た 目標 が 新 学 習 指 導 要 領 の
中 で 謳 わ れ て い る 。
英 字 新 聞 を 課 題 解 決 活 動 の 一 つ と して 取 り入 れ た 理 由 と して は 、 英 字 新 聞 は ほ と ん ど の 地
域 で 容 易 に 入 手 す る こ と が 可 能 で あ る こ と 、 ま た 多 様 な 情 報 が 簡 潔 か つ 明 瞭 に 整 理 さ れ て い
る こ と が 挙 げ ら れ る 。 加 え て 、 新 聞 は 雑 誌 よ り も多 様 か つ 多 数 の 読 み 手 を 対 象 に し た 媒 体 で
あ る 。 特 に 、 心 身 共 に 柔 軟 性 に 富 み 可 塑 性 に 優 れ た 若 い 時 期 に 、 短 期 間 で は あ っ て も 、 英 字
新 聞 を 用 い た 学 習 活 動 を 経 験 す る こ と は 有 益 で あ る 。 何 か 違 っ た ス タ イ ル の も の を 見 つ け よ う 、 何 か 新 しい こ と を 始 め よ う 、 そ し て 何 か 自 分 の 力 で 成 し遂 げ よ う 、 と い っ た こ と を 考 え 始 め た と き に 大 切 な も の は 、 一 定 レベ ル の 基 礎 的 知 識 及 び 技 能 で あ る 。 英 字 新 聞 と い う 情 報 媒 体 を 用 い た 活 動 を 通 して 、 将 来 に お い て 自 ら 課 題 を設 定 し解 決 し て い く た め の 基 礎 学 力 を 養 う こ とが 可 能 で は な い か と考 え 、 研 究 対 象 と した 。
具 体 的 な 活 動 と し て は 、THEJAPANTIMES,THEDAILYYOMIURI,THESTUDENT
TIMES等 の 天 気 図 、 プ ロ野 球 の 試 合 結 果 、 テ レ ビ欄 及 び 一 般 記 事 を 教 材 と し 、 難 解 な 語 句 に は 注 釈 を付 す る 等 、 各 教 材 を 加 工 した 。 内 容 把 握 及 び 音 読 、 教 師 と 生 徒 ま た は 生 徒 同 士 で の 英 問 英 答 、 ペ ア ワ ー ク 等 、 生 徒 の 実 態 に 合 わ せ た 方 法 に よ り実 施 した 。
2デ ィ ベ ー ト を 用 い た 課 題 解 決 活 動
自 ら 課 題 を 解 決 す る 活 動 の も う 一 つ の 試 み と し て デ ィ ベ ー ト を 取 り 上 げ た 。
近 年 デ ィ ベ ー ト は 、 教 育 活 動 と し て 非 常 に 脚 光 を 浴 び て き て お り 、 中 学 、 高 校 で も 国 語 科 や 社 会 科 の 授 業 の 一 環 と し て 行 わ れ る こ と も 多 く な っ て き て い る 。 ま た 、 今 後 行 わ れ る 総 合 的 な 学 習 の 時 間 の 一 つ の 方 法 論 と し て も 注 目 を 集 め て い る 。
さ て 、 デ ィ ベ ー ト と は 、 東 海 大 学 教 育 研 究 所 の 松 本 茂 教 授 に よ る と 以 下 の よ う に 定 義 さ れ る 。
「ひ と つ の 論 題 に 対 し 、2チ ー ム の 話 し 手 が 肯 定 す る 立 場 と 否 定 す る 立 場 と に 分 か れ 、 自 分 た ち の 議 論 の 優 位 性 を 聞 き 手 に 理 解 し て も ら う こ と を 意 図 し た う え で 、 客 観 的 な 証 拠 資 料 に 基 づ い て 議 論 を す る コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 形 態 。」(「 頭 を 鍛 え る デ ィ ベ ー ト入 門 」 よ り)
デ ィ ベ ー ト で は 、 デ ィ ベ ー タ ー に 対 し て 、 あ る 決 ま っ た 論 題 が 提 示 さ れ る だ け で 、 唯 一 絶 対 の 解 答 と い う も の は な い 。 デ ィ ベ ー タ ー は 、 与 え ら れ た 論 題 の も と で 、 そ の 論 題 を 肯 定 す る 立 場 に 立 っ て も 、 ま た 否 定 す る 立 場 に 立 っ て も 、 第 三 者 で あ る ジ ャ ッ ジ に 対 して 自 分 た ち の 立 場 の 優 位 性 を 理 解 さ せ る こ と が 求 め ら れ て い る の で あ る 。 そ の た め に 、 論 題 に 関 す る 事 前 調 査 ・準 備 を 行 い 、 議 論 を 創 造 ・構 築 し 、 数 多 の 主 張 の 中 か ら よ り説 得 力 の あ る 主 張 を 選 択 し 、 試 合 に 臨 む 。 そ の 意 味 で 、 デ ィ ベ ー トは 第 三 者 の 説 得 を 目 的 と し た 一 連 の 課 題 解 決 活 動 と 考 え ら れ る 。
ま た 、 実 際 の デ ィ ベ ー トの 試 合 で は 、 論 題 に 対 す る 自 分 の 主 張 を 述 べ る の み な ら ず 、 相 手 の 主 張 も 注 意 深 く 聞 い て 、 そ れ ら に 対 す る 反 論 を も 加 え な け れ ば な ら な い 。 つ ま り 、 そ の 意 味 で は 、 デ ィ ベ ー トは 非 常 に 実 践 的 な 双 方 向 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン の 直 接 的 な 機 会 で あ る と 言
う こ と が で き る 。
Vレ ッ ス ン プ ラ ン
1英 字 新 聞 を 用 い た レ ッ ス ン プ ラ ン 天 気 図 を 用 い た レ ッ ス ン プ ラ ン
実 施 校:全 日 制 普 通 科 で 、 生 徒 の 学 習 意 欲 は 必 ず し も 高 い と は 言 え な い 生 活 指 導 充 実 校
ク ラ ス:「 リ ー デ ィ ン グ 」(3年 必 履 修)「 オ ー ラ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンA」(2年 必 履 修)
生 徒 数:「 リ ー デ ィ ン グ 」‑27名 〜29名 「オ ー ラ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンA」‑14名 〜15名
教 材:英 字 新 聞 の 天 気 予 報 表 、 ワ ー ク シ ー ト 授 業 の ね ら い:
1.英 字 新 聞 の 天 気 欄 の 見 方 に な じ ま せ る 。 2.天 気 欄 か ら 必 要 な 情 報 を 収 集 し 、 発 信 す る 。 3.適 切 な 表 現 を 覚 え 、 使 え る よ う に す る 。 手 順:
1.ウ ォ ー ム ア ッ プ(5分)
① ど ん な 天 気 が 好 き か 、 ま た そ の 理 由 に つ い て 何 人 か の 生 徒 に 英 語 で 質 問 す る 。
② 天 気 を 表 す 絵 を 見 せ て 、 英 語 で 何 と 言 う か を 確 認 す る 。 2.リ ー デ ィ ン グ(ス キ ャ ニ ン グ)(15分)
① 英 語 で 書 か れ た 天 気 予 報 を 読 ま せ 、 対 応 す る 天 気 記 号 を 選 ば せ る 。
② 世 界 都 市 の 天 気 表 を 読 み と ら せ 、 世 界 の ど こ で 最 高 ・最 低 気 温 が 出 た か 、 ま た そ の 温 度 は 何 度 か を 探 さ せ る 。
③ 教 師 が 英 語 で 質 問 し 、 答 え 合 わ せ を す る 。 こ の 時 、 世 界 の 都 市 名 の 読 み 方 、 及 び ど こ の 国 か を 英 語 で 確 認 し な が ら 行 う 。
3.ス ピ ー キ ン グ&リ ス ニ ン グ(イ ン フ ォ メ ー シ ョ ン ギ ャ ッ プ)(20分)
① 異 な る 情 報 が 抜 け て い る ワ ー ク シ ー ト(【A)お よ び 【B】)を 任 意 に 配 布 す る 。
② 天 気 、 最 高 ・最 低 気 温 の 尋 ね 方(英 語)を 確 認 し 、 音 読 練 習 す る 。
③ 自 分 の ワ ー ク シ ー ト の 表 を 完 成 す る た め に 必 要 な 英 語 の 質 問 を 個 人 で 作 ら せ る 。 (こ の 間 教 員 は 机 間 巡 視 を し な が ら 、 生 徒 の 作 っ た 英 語 を チ ェ ッ ク す る 。)
④ 自 分 が 持 っ て い る ワ ー ク シ ー ト と は 違 う ワ ー ク シ ー ト を 持 っ て い る 生 徒 を 探 し 、 ペ ァ を 作 ら せ る 。
⑤ パ ー ト ナ ー に 自 分 の 作 っ た 英 語 の 質 問 を し て 、 表 を 完 成 さ せ る 。(こ の 時 、 相 手 に 自 分 の 表 を 見 せ な い よ う に 指 導 す る 。)
⑥ 一 通 り終 わ っ た ら お 互 い の 表 を 見 せ 合 い 、 情 報 を 的 確 に 得 る こ と が で き た か ど う か を 確 認 さ せ る 。
4.ラ ッ プ ア ッ プ(10分)
① 再 び 天 気 表 を 見 る よ う に 指 示 し 、 教 師 が 日 本 の 天 気 、 世 界 の 天 気 、 最 高 ・最 低 気 温 に つ い て 英 語 で 質 問 す る 。
② 答 え が 分 か っ た 生 徒 は 手 を あ げ て 答 え る 。
③ 天 気 表 に つ い て 、 英 語 で 質 問 す る よ う に 生 徒 に 指 示 す る 。
④ 答 え が 分 か っ た 生 徒 は 手 を あ げ て 答 え る 。(積 極 的 に 答 え た 生 徒 に は ポ イ ン ト を 与 え る 。)
⑤ 質 問 を し た 生 徒 は 、 答 え が 合 っ て い る か ど う か を 英 語 で 言 う 。
テ レ ビ 欄 を 用 い た レ ッ ス ン ・ プ ラ ン 実 施 校:定 時 制 工 業 高 校
ク ラ ス:「 オ ー ラ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンA」(2年 必 履 修)
生 徒 数:3名
教 材:英 字 新 聞 の テ レ ビ 欄 、 ワ ー ク シ ー ト 授 業 の ね ら い:
1.英 字 新 聞 の テ レ ビ 欄 の 見 方 に な じ ま せ る 。 2.テ レ ビ 欄 か ら 必 要 な 情 報 を 収 集 し 、 発 信 す る 。 3.適 切 な 表 現 を 覚 え 、 使 え る よ う に す る 。 指 導 上 の 留 意 点:
1.授 業 の 前 半 に 投 げ 込 み 教 材 と し て 使 用 し た 。
2.生 徒 の 学 習 レ ベ ル に 合 わ せ て 指 導 事 項 を 最 小 限 に と ど め た 。
3.指 示 さ れ た 英 語 の 質 問 や 答 え 以 外 に 、 自 分 の 意 見 を 付 け 加 え さ せ た 。 手 順:
1.ウ ォ ー ム ア ッ プ(10分)
① ど ん な テ レ ビ 番 組 が 好 き か 、 昨 日 は ど ん な 番 組 を 見 た か 等 に つ い て 日 本 語 で や り と り す る 。
② 英 字 新 聞 の テ レ ビ 欄(当 日 分)を 渡 し 、 自 分 が 見 た い 番 組 を 一 つ 以 上 選 ば せ る 。
③ 各 番 組 を 英 語 で 音 読 練 習 。 2.ペ ア 練 習(10分)
ハ ン ド ア ウ ト の 指 示 に 従 っ て 進 行 さ せ る 。
① ペ ア(ま た は ト リ オ)を 作 り 、 パ ー ト ナ ー に 次 の 英 語 の 質 問 を す る 。 1.Whichprogramdoyouwanttowatch?
2.Why?
① パ ー ト ナ ー の 英 語 の 答 え を 聞 い て 、 そ れ を 書 き 取 る 。 答 え 方 の 例:
1.Iwanttowatch"WaratteIitomo."
2.Iliketowatchvarietyshows.
③ 役 割 を 変 え て 同 じ こ と を す る 。
④ 余 力 の あ る 生 徒 に は 上 記 以 外 の 質 問 ・答 え を 自 分 で 考 え 、 発 言 さ せ る 。 質 問 ・答 え の 例:
1.Oh,IlikeTamori.Doyoulikehim?
Yes,Ido.Ilikehimverymuch.
2.Youlike"WaratteIitomo."Whatelse?
Iwatch"GoodMorningNippon."Igetupearlyinthemorning.
2デ ィ ベ ー ト を 用 い た レ ッ ス ン プ ラ ン レ ッ ス ン プ ラ ン(1)
実 施 校:全 日 制 普 通 科 で 、 生 徒 の 学 習 意 欲 は 必 ず し も 高 い と は 言 え な い 生 活 指 導 充 実 校 ク ラ ス:「 オ ー ラ ル ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンB」(3年 選 択)
生 徒 数:16名
授 業 の ね ら い:
1.英 語 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 を 向 上 さ せ る 。
2.問 題 意 識 を 持 ち 、 物 事 に 対 し て 深 く 考 え る よ う に す る 。 3.自 分 の 意 見 を 持 つ よ う に す る 。
4.他 者 の 発 言 を 注 意 深 く 聞 く よ う に す る 。
5.相 手 の 発 言 に す ば や く 対 応 す る 能 力 を 身 に 付 け る 。
準 備:
1.デ ィ ベ ー ト の 基 本 的 な 知 識 を 身 に 付 け る 。
他 の 教 科 も 含 め 、 こ れ ま で に デ ィ ベ ー ト を 経 験 し た こ と が あ る 場 合 を 除 き 、 実 際 の 授 業 を 始 め る 前 に デ ィ ベ ー ト の 基 本 的 な 知 識 を 身 に 付 け さ せ る 必 要 が あ る 。 立 論 ・反 駁 ・ 反 対 尋 問 な ど の 各 ス ピ ー チ の 役 割 を 理 解 さ せ る と と も に 、 基 本 的 な フ ォ ー マ ッ ト を 提 示
し 、 デ ィ ベ ー ト の 流 れ を つ か ま せ る 。 2.チ ー ム の メ ン バ ー を 決 め る 。
デ ィ ベ ー ト は 一 人 で も2、3人 で も で き る が 、 ク ラ ス 規 模 に よ っ て メ ン バ ー の 人 数 を 決 定 す る こ と に な る 。 今 回 の 授 業 で は 、1チ ー ム4名 で 計4チ ー ム 作 っ た 。
手 順:
1.ウ オ ー ム ア ツ プ
論 題 を 設 定 し 、 そ れ に 対 す る 賛 成 意 見 と 反 対 意 見 を 一 人 一 人 に 考 え さ せ る 。 こ こ で は 、 意 見 の 良 し 悪 し を 問 わ ず 、 意 見 の 数 を 競 わ せ 、 な る べ く 多 く の 意 見 を 出 さ せ る 。 次 に 、
自 分 の 考 え た 賛 成 意 見 と 反 対 意 見 の 中 か ら 自 分 が 一 番 良 い と 思 う も の を そ れ ぞ れ 三 つ ず つ 選 ば せ る 。
こ の 際 、 ウ ォ ー ム ア ッ プ 用 の ハ ン ド ア ウ ト を 作 成 し て お き 、 自 分 の 意 見 以 外 に 、 他 の 生 徒 が 述 べ た 意 見 も メ モ す る 練 習 を 行 う 。
生 徒 を 指 名 し て 、 選 ん だ 意 見 を 発 表 さ せ る 。 そ れ ら を 肯 定 意 見 ・反 対 意 見 に 分 け て 板 書 す る 。 板 書 し た 意 見 の い く つ か を ピ ッ ク ア ッ プ し て 「賛 成 の 人?反 対 の 人?」 な ど と 挙 手 さ せ た 後 に 、 教 師 が 司 会 に な り 、 賛 成 ・反 対 双 方 の 意 見 を 戦 わ せ る な ど し て 盛 り 上
げ る 。
ウ オ ー ム ア ッ プ の 目 的 は 、 デ ィ ベ ー ト 的 な 考 え 方 を み ん な で 簡 単 に 学 習 す る こ と で あ る 。 ま た 、 実 際 に そ の 後 の デ ィ ベ ー ト で 使 用 す る 論 題 の 肯 定 意 見 ・否 定 意 見 を 列 挙 す る こ と に よ り 、 実 際 に デ ィ ベ ー ト の 立 論 な ど を 考 え さ せ る 際 の 参 考 と な る 。
実 際 、 授 業 の 中 で 、 こ の ウ ォ ー ム ァ ッ プ を 行 う 際 に は1時 間 か け て 行 う の が 望 ま し い 。 2.肯 定 派 と 否 定 派 の 決 定
肯 定 の 立 場 に 立 つ グ ル ー プ と 否 定 の 立 場 に 立 つ グ ル ー プ を ラ ン ダ ム に 決 定 す る 。
こ の 際 、 個 人 の 好 き 嫌 い で グ ル ー プ を 決 め て は な ら な い 。 た と え 自 分 の 本 来 の 意 見 と
は 異 な る 立 場 に 立 っ て も 全 力 を 尽 くす 。 今 回 は 、4チ ー ム の う ち2チ ー ム が デ ィ ベ ー ト
を 行 っ た 。
3.デ ィ ベ ー ト を 行 う
デ ィ ベ ー ト に 対 し て 自 信 を 持 た せ る た め 、 初 め は 日 本 語 で デ ィ ベ ー ト を 行 っ た 。 次 に 、 自 分 た ち が 書 い た 意 見 を 英 語 に 直 し 、 外 国 人 英 語 等 教 育 指 導 員 に1時 間 か け て 発 音 練 習 し て も ら っ た 後 、 再 度 同 じ論 題 で デ ィ ベ ー ト を 行 っ た 。 し か し 、 今 回 は 生 徒 の 集 中 力 を 持 続 さ せ る た め 、 日 本 語 デ ィ ベ ー ト の 時 の 肯 定 ・否 定 の 立 場 を 入 れ 替 え て み た 。
① 立 論
1)肯 定 側 立 論(AffirmativeConstructiveSpeech)
根 拠 を 示 し て 自 分 の 主 張 を 行 う 。 今 回 は 、 「高 校 生 に と っ て 制 服 は 必 要 で は な い 」 と い う 論 題 を 選 ん だ 。 生 徒 に は 、 ど う し て 高 校 生 に と っ て 制 服 は 必 要 な い の か 、 制 服 が あ る と ど ん な デ メ リ ッ トが あ る の か 、 理 由 を つ け て 明 確 に 分 か り や す く 述 べ る よ う 指 導 し た 。1チ ー ム4名 の う ち3名 が 一 つ ず つ 理 由 を 述 べ て ス ピ ー チ し た 。 も う 一 人 は 、 相 手 側 の ス ピ ー チ の メ モ を と る 書 記 と し た が 、 欠 席 者 が い る 場 合 に は 書 記 を な く
し た 。
2)否 定 側 立 論(NegativeConstructiveSpeech)
根 拠 を 示 し て 自 分 の 主 張 を 行 う 。 ど う し て 高 校 生 に と っ て 制 服 は 必 要 な の か 、 制 服 が あ る と ど ん な メ リ ッ トが あ る の か な ど を 理 由 を つ け て 明 確 に 分 か り や す く 述 べ る よ
う 指 導 し た 。 ス ピ ー チ の 仕 方 は 肯 定 側 立 論 と 同 様 で あ る 。
② 反 駁
1)否 定 側 反 駁(NegativeRebuttalSpeech)
肯 定 側 が 立 論 で 挙 げ た 制 服 が 必 要 で は な い と い う 根 拠 ・理 由 に 対 し て 反 論 す る 。 基 本 的 に は 生 徒 た ち だ け で 考 え さ せ た が 、 ど う し て も 考 え つ か な い 場 合 だ け 教 師 が 援 助
し た 。
*否 定 側 立 論+否 定 側 反 駁=否 定 側 ブ ロ ッ ク(Negativeblock)
否 定 側 立 論 の 要=立 論 と 反 駁 で 議 論 内 容 が 重 複 し な い よ う に 注 意 す る 。 2)肯 定 側 反 駁(AffirmativeRebuttalSpeech)
大 き く 分 け て 、 や る べ き こ と は 二 つ で あ る 。
A.否 定 側 立 論 で 述 べ ら れ た 制 服 が 必 要 で あ る 理 由 に 反 論 す る 。
B.否 定 側 反 駁 の 反 論 に 対 し て 再 反 論 し 、 制 服 は 必 要 で は な い と い う 肯 定 側 立 論 の 根 拠 を 再 構 築 す る 。
し か し 、 今 回 の 授 業 で は 、 否 定 側 立 論 に 対 し て 反 論 す る の が 精 一 杯 で 、 肯 定 側 立 論 の 再 構 築 を す る こ と は 難 し か っ た 。
③ 要 約
1)否 定 側 要 約(NegativeSummarySpeech)
否 定 側 最 後 の ま と め の ス ピ ー チ 。 ど う し て 高 校 生 に と っ て 制 服 が 必 要 な の か 、 試 合
の 争 点 を 振 り 返 り な が ら ま と め て い く 。 今 回 の 生 徒 た ち は 、 自 分 た ち が 挙 げ た 三 つ の
根 拠 の 中 で も 一 番 自 信 が あ る も の を 中 心 に ま と め を 行 っ た 。 現 段 階 で は 、 全 体 を 振 り
返 り な が ら の ま と め は 容 易 で は な い 。
2)肯 定 側 要 約(AffirmativeSummarySpeech)
肯 定 側 最 後 の ま と め の ス ピ ー チ 。 ど う し て 高 校 生 に と っ て 制 服 は 必 要 な い の か 、 試 合 の 争 点 を 振 り 返 り な が ら 結 論 付 け る 。 否 定 側 要 約 と 同 じ よ う に 、 三 つ の 根 拠 の 中 で 一 番 有 力 な 根 拠 を 中 心 に ま と め を 行 っ た 。
[要 約 の ポ イ ン ト]… 「ど う し て 自 分 の 側 が 勝 利 し て い る の か 」 と い っ た 試 合 の 判 定 理 由 を 、 ジ ャ ッ ジ に 代 わ っ て ジ ャ ッ ジ の 頭 の 中 に 描 い て あ げ る よ う な 気 持 ち で 述 べ る 。
た だ し 、 こ れ は か な り デ ィ ベ ー ト に 慣 れ て こ な い と 難 し く 、 今 回 の 授 業 の 中 で は う ま く で き な か っ た 。
④ 審 判
教 師 も 参 加 し て か ま わ な い が 、 審 査 員 は 基 本 的 に 生 徒 に さ せ る 。 審 査 す る た め に は 、 生 徒 は メ モ を と り な が ら 双 方 の ス ピ ー チ を 最 初 か ら 最 後 ま で 集 中 し て 聞 か な け れ ば な
ら な い の で 積 極 的 に 聞 く よ う に な る 。 事 前 に 、 審 査 員 用 の 記 入 用 紙 を 作 成 し て お き 、 審 査 を 行 う 生 徒 に 肯 定 側 ・否 定 側 双 方 の 立 論 ・反 駁 ・要 約 の 各 ス ピ ー チ の 内 容 を メ モ さ せ 、 最 後 に 判 定 理 由 を し っ か り 書 か せ た 上 で 、 判 定 さ せ た 。
今 回 は 、 デ ィ ベ ー ト を 行 わ な か っ た 残 り の2チ ー ム(8名)が 審 査 員 を つ と め 、 教 師 は 一 切 判 定 に は 加 わ ら な か っ た 。
[参 考]:こ の ク ラ ス で は 、 今 回 の 論 題 の 前 に 、 「高 校 生 に と っ て 夏 休 み の 方 が 冬 休 み よ り 良 い 」 と い う 論 題 で 一 度 デ ィ ベ ー トの 練 習 を 行 っ た 。
1回 目 の デ ィ ベ ー ト使 用 時 間 数 … 日 本 語 で2時 間 、 英 語 で2時 間 2回 目 の デ ィ ベ ー ト使 用 時 間 数 … 日 本 語 で2時 間 、 英 語 で2時 間
1レ ッ ス ン ・ プ ラ ン(2)1
実 施 校:定 時 制 工 業 高 校
ク ラ ス:「 オ ー ラ ル ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンA」(2年 必 履 修) 生 徒 数:3名
授 業 の ね ら い:
1.デ ィ ベ ー ト の 基 本 的 な 知 識 を 身 に 付 け る 。
2.相 手 の 意 見 を 聞 き 、 自 分 の 意 見 を 発 言 で き る よ う に す る 。 3.適 切 な 表 現 を 覚 え 、 使 え る よ う に す る 。
授 業 進 度 と 指 導 内 容:週2時 間 履 修(6時 間) 論 題:"Summervacationisbetterthanwintervacation."
1時 限 目 2時 限 目
3時 限 目 4時 限 目
5時 限 目
デ ィ ベ ー トの 説 明 。 日本 語 に て 論 題 の デ ィ ベ ー トの 実 演 。 肯 定 立 論 、 否 定 立 論 を 日 本 語 で 考 え させ る 。
代 表 的 な 意 見 を 五 つ ず つ 集 約 。
肯 定 立 論 、 否 定 立 論 を 教 師 主 導 で 英 訳 し音 読 練 習 。 肯 定 反 駁 、 否 定 反 駁 を 日本 語 で 考 え さ せ る 。 代 表 的 な 意 見 を 五 つ ず つ 集 約 。
肯 定 反 駁 、 否 定 反 駁 を 教 師 主 導 で 英 訳 し音 読 練 習 。
6時 限 目 肯 定 ・否 定 立 論 、 肯 定 ・否 定 反 駁 を 教 師 が ま と め 、 ハ ン ド ア ウ ト に て 生 徒 に 配 布 。 読 み の 練 習 後 、 英 語 に て デ ィ ベ ー ト を 実 演 さ せ る 。
指 導 上 の 留 意 点:
1.立 論 、 反 駁 の み を 行 っ た 。
2.全 生 徒 に 、 集 約 し た 五 つ の 意 見 以 外 に 一 言 自 分 の 意 見 を 言 わ せ た 。
3.審 判 は 教 師 が 行 っ た が 、 審 査 員 は 生 徒 に 任 せ 、 双 方 の ス ピ ー チ を メ モ を 取 り な が ら 集 中 し て 聞 く よ う に 指 導 し た 。
4.デ ィ ベ ー トの 雰 囲 気 作 り を す る た め に 、 ス ト ッ プ ・ウ ォ ッ チ や ベ ル 等 を 用 意 し て 演 出 効 果 を 高 め た 。
5.細 か い 間 違 い を 指 摘 せ ず 、 全 体 的 な 流 れ を 把 握 さ せ 、 で き る だ け 自 分 の 意 見 を 言 わ せ る よ う に し た 。
VI検 証 授 業 の 結 果 と 考 察
「生 徒 が 自 ら 課 題 を 解 決 す る 活 動 を 行 う こ と に よ っ て 、 積 極 的 に コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 態 度 を 身 に 付 け る こ と が で き る 。」 と い う 仮 説 を 検 証 す る た め 、 検 証 授 業 と し て 英 字 新 聞 と デ ィ ベ ー ト を 取 り 入 れ た 授 業 を 行 っ た 。 そ れ に 伴 い 、 検 証 授 業 の 前 後 に 生 徒 を 対 象 に し て 、 次 の よ う な ア ン ケ ー ト調 査 を 行 っ た 。 そ の 結 果 と 考 察 は 以 下 の 通 り で あ る 。
[事 前 ア ン ケ ー ト調 査 結 果]
(1)知 り得 た 情 報 や 他 人 の 意 見 を 、 親 し い 人 以 外 に 伝 え る の が 苦 手 で す か 。
大 変 苦 手 苦 手 得 意 大 変 得 意
15.0 61.0% 21.0% 3.0
以 上 の 結 果 か ら 、 苦 手 意 識 を 持 っ て い る 生 徒 が 全 体 の76 .0%を 占 め て い る こ と が 分 か る 。
(2)人 の 意 見 や 話 を 注 意 深 く 聞 き ま す か 。
注 意 深 く聞 く 聞 く あ ま り聞 か な い 全 く聞 か な い
7.9% 59.5% 28.6 3.6%
以 上 の 結 果 か ら 、 注 意 深 く 聞 か な い 傾 向 に あ る 生 徒 が 全 体 の32 .2%、 普 通 に 聞 く と 思 っ て い る 生 徒 は59.5%を 占 め て い る こ と が 分 か る 。
[事 後 ア ン ケ ー ト調 査 結 果]
(1)今 回 の 学 習 を 終 え て 、 知 り 得 た 情 報 や 自 分 の 意 見 を 、 こ れ ま で 以 上 に 人 に 伝 え る よ う に な り ま し た か 。
大 変 伝 え る よ う に な っ た 少 し は 伝 え る よ う に な っ た 変 わ ら な い
7.4 44.0 48.2
以 上 の 結 果 か ら 、 変 化 を 意 識 し た 生 徒 が 全 体 の51.4%を 占 め て い る こ と が 分 か る 。
(2)人 の 意 見 や 話 を こ れ ま で 以 上 に 注 意 深 く 聞 く よ う に な り ま し た か 。
大 変 聞 く よ う に な っ た 少 し は 聞 く よ う に な っ た 変 わ ら な い
18.0 45.0% 37.0
以 上 の 結 果 か ら 、 変 化 を 意 識 し た 生 徒 が 全 体 の63.0%を 占 め て い る こ と が 分 か る 。
本 研 究 は 、 約1か 月 と い う研 究 内 容 か ら考 え る と 、 非 常 に 短 い 期 間 で 行 わ れ た 。 投 げ 込 み 的 な 検 証 授 業 で は あ っ た が 、 そ れ を 通 し て 研 究 を 進 め た 結 果 、 次 の こ とが 明 ら か に な っ た 。 前 記 の 検 証 授 業 の 前 後 に お け る ア ン ケ ー ト調 査 結 果 か ら 、 半 数 以 上 の 生 徒 が 何 ら か の 変 化 を 自 分 で 意 識 し て い る こ と が 分 か っ た 。 こ れ に よ り 、 短 期 間 の 実 践 で も本 研 究 が 何 ら か の 知 的 好 奇 心 を 喚 起 す る 刺 激 を 生 徒 に 与 え る こ と が で き 、 ま た コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン を 図 ろ う と す る 積 極 的 な 態 度 も あ る 程 度 育 成 で き た と 考 え る 。
ま た 、 英 字 新 聞 と デ ィ ベ ー トを 取 り入 れ た 授 業 を 通 し て 課 題 解 決 型 の 学 習 活 動 を 実 践 し た が 、 生 徒 は 自 ら が 授 業 の 主 役 に な る こ と に よ っ て 非 常 に 熱 心 に 生 き生 き と取 り組 ん で い た 。 英 字 新 聞 を 用 い た 授 業 は 、 生 徒 が 身 近 に 感 じて 取 り組 み や す い 上 に タ イ ム リ ー な 話 題 が 提 供 で き 、 か つ 英 語 を 母 語 と し た 人 の た め の 自 然 な 英 文 で あ る た め 、 生 徒 の 反 応 が 非 常 に 良 か っ た 。 生 徒 は 自 ら の 知 識 を 用 い れ ば 英 字 新 聞 が 読 め る た め 、 学 習 活 動 に 自信 を 持 ち や す く、 積 極 的 に 質 問 に 答 え 意 見 を 述 べ て い た 。 英 字 新 聞 は 題 材 と し て 使 う記 事 を 選 定 す る 際 、 政 治 や 宗 教 な ど 教 育 上 配 慮 が 必 要 な もの もあ る が 、 生 徒 の 学 習 意 欲 を 喚 起 す る た め に は 非 常 に 効 果 的 で あ っ た 。
デ ィベ ー トを 取 り入 れ た 授 業 で は 、 「慣 れ な い 生 徒 に デ ィベ ー ト を う ま く 行 わ せ る こ と が 容 易 で は な か っ た 」、 「授 業 の 中 で た び た び デ ィベ ー トの 流 れ が 止 ま り、 生 徒 が 集 中 力 を 失 う
こ と が あ っ た 」 と い う報 告 も あ っ た が 、 論 題 を 変 え 回 数 を 重 ね て い くに つ れ 、 徐 々 に 全 体 の 流 れ が ス ム ー ズ に な っ て い っ た 。 さ ら に 、 生 徒 の 中 に は 、 こ れ ま で 自 分 の 意 見 に 対 す る 根 拠 を あ ま り意 識 し な か っ た 者 が 多 く見 受 け ら れ た が 、 デ ィ ベ ー トを 通 して 多 少 な り と も 論 理 的 に 考 え る こ と に 対 し て 、 意 欲 的 に な っ た よ う で あ る 。
W今 後 の 課 題
前 記 ア ン ケ ー ト調 査 結 果 か ら 、 「変 わ ら な い 」 と答 え た 生 徒 が 一 定 数 い る こ と も 明 ら か と な っ た 。 こ の 原 因 と して は 、 検 証 期 間 が 非 常 に 短 か っ た と い う こ と が 考 え ら れ る 。 こ れ に つ い て は 、 こ の 活 動 の 特 性 上 何 度 も繰 り返 し実 践 し て い く必 要 が あ る 。
ま た 、 本 研 究 で は 新 しい 学 力 観 が 英 語 教 育 の 中 で ど の よ う に 反 映 さ れ る か 追 及 し協 議 し て
き た 。 しか し、 今 回 の 研 究 で は 新 聞 と デ ィ ベ ー トを 使 っ た 学 習 活 動 しか 対 象 と して い な い た
め 、 他 の 課 題 解 決 型 学 習 に つ い て は 今 後 の 研 究 が 期 待 さ れ る と こ ろ で あ る 。 そ れ に 加 え 、 こ
の 種 の 学 習 活 動 に は 教 え る 側 の 教 材 研 究 に 時 間 が か か る た め 、 綿 密 な 授 業 計 画 が 必 要 で あ る 。
櫃 参 考 文 献
青 木 昭 六 編 、1990「 英 語 授 業 実 例 辞 典 」 大 修 館 書 店
影 浦 攻 、1996「 新 学 力 観 に 立 つ 英 語 科 の 授 業 改 善 」 明 治 図 書 高 島 英 行 、.・ 「コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に つ な が る 文 法 指 導 」 大 修 館 中 嶋 洋 一 、1997「 英 語 の デ ィ ベ ー ト授 業30の 技 」 明 治 図 書
藤 岡 信 勝 ・上 條 晴 夫 、1996「 中 高 生 の た め の や さ し い デ ィ ベ ー ト入 門 」 学 事 出 版 牧 雅 夫 、 ・;,ゼ 自 分 で 使 え る 英 語:べ 一 シ ッ ク ・ イ ン グ リ ッ シ ュ 」 北 星 堂 松 本 茂 、1991「USATODAY発 言 す る 英 語 」S.S.コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ズ 松 本 茂 、 「頭 を 鍛 え る デ ィ ベ ー ト 入 門 」 講 談 社 ブ ル ー バ ッ ク ス
室 勝 、.・ 「ベ ー シ ッ ク ・イ ン グ リ ッ シ ュ 入 門 」 洋 販 出 版
薬 袋 洋 子 、1993「 英 語 教 師 の 四 十 八 手 く第5巻 〉 リ ー デ ィ ン グ の 指 導 」 研 究 社 1998「 英 字 新 聞 一 授 業 で の 活 用 」(東 京 都 高 等 学 校 英 語 教 育 研 究 会 研 究 発 表 資 料 集)
東 京 都NIE推 進 協 議 会 高 等 学 校 英 語 研 究 部 編 Ellis>R.(1997).SecondLanguageAcquisition.OxfordUniversityPress
Littlewood,W.(1981).CommunicativeLanguageTeaching.CambridgeUniversityPress
一12一
(Bグ ルー プ)一
教 育機 器 の 活 用 を通 して 、生 徒 が意 欲 的 に授 業 に参 加 す る よ うに な る指 導 の 工 夫
〜LLの 活 性 化 を 目 指 し て 〜
1主 題 設 定 の 理 由
平 成11年3月 、 高 等 学 校 の 新 学 習 指 導 要 領 が 告 示 さ れ た 。 そ こ に は 、 「 実 践 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 」 の 育 成 が 外 国 語 科 の 目 標 と し て 掲 げ ら れ て い る 。 「実 践 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 」 と は 、 実 際 に 情 報 や 考 え な ど を 伝 え 合 う こ と を 目 的 と し て 外 国 語 を 運 用 で き る 能 力 の こ と で あ る 。 ま た 、 「内 容 の 取 扱 い 」 の 項 目 の 中 に は 、 「実 践 的 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 」 の 育 成 に 当 た っ て 、 「視 聴 覚 教 材 や 、LL、 コ ン ピ ュ ー タ 、 情 報 通 信 ネ ッ ト ワ ー ク 」 な ど を 活 用 す る こ と が 、 配 慮 事 項 と し て 挙 げ ら れ て い る 。 す な わ ち 、 多 様 な 教 育 機 器 を 授 業 の 中 で 有 効 に 活 用 す る こ と に よ っ て 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 活 動 に お け る 現 実 感(Virtuality)の 幅 を 広 げ 、 生 徒 の 学 習 意 欲 を 喚 起 す る 指 導 の 工 夫 が 求 め ら れ て い る の で あ る 。
外 国 語 教 育 に お け る 教 育 機 器 の 活 用 に お い て 、 中 心 的 な 役 割 を 持 つ の はLLで あ る 。LL が 日 本 に 導 入 さ れ て す で に 約50年 が 経 つ 。 コ ン ピ ュ ー タ の 普 及 や イ ン タ ー ネ ッ トの 導 入 な ど に よ り学 習 環 境 が 拡 大 変 化 す る 中 で 、LLの 学 習 支 援 的 役 割 も 変 化 し て き て い る が 、LLに 関 す る 各 種 調 査 研 究 は 、LLの 機 能 活 用 の 有 効 性 が 依 然 と し て 高 い こ と を 明 ら か に し て い る 。 に も か か わ ら ず 、LLは 必 ず し も 十 分 に 使 い こ な さ れ て は い な い 。
そ こ で 、 本 グ ル ー プ で は 、LL機 器 の メ デ ィ ア 特 性 と 授 業 に お け る 活 用 例 を 示 す こ と に よ っ て 、 一 人 で も 多 く の 都 立 高 校 の 教 員 が 、 生 徒 の 意 欲 喚 起 と 積 極 的 な 授 業 参 加 を 促 す た め に 、 LLを 活 用 す る よ う に な る こ と を 願 っ て 、 本 主 題 を 設 定 し た 。
II研 究 の 目 的
以 下 の2点 を 明 ら か に し 、 授 業 に お け るLL教 室 の 利 用 の 活 性 化 を 目 指 す 。
①LL機 器 の メ デ ィ ア 特 性 を 生 か した 言 語 教 材 が 、 英 語 学 習 へ の 動 機 付 け や 興 味 ・関 心 の 喚 起 に ど れ だ け 有 効 か 。
② 生 徒 が 意 欲 的 に 授 業 に 参 加 す る よ う に な る た め に は 、 ど の 学 習 の ど の 過 程 にLL機 器 の ど の 機 能 を 活 用 す る と効 果 的 か 。
m研 究 の 仮 説
生 徒 の 興 味 ・関 心 を 喚 起 す る た め にLL機 器 の 持 つ メ デ ィ ア 特 性 を 生 か し た 教 材 ・タ ス ク を 作 成 し、 学 習 過 程 の 適 切 な 場 面 で メ デ ィ ア 機 器 を 効 果 的 に 活 用 す れ ば 、 生 徒 が 意 欲 的 に 授 業 に 参 加 す る 。
IV研 究 の 内 容 1先 行 調 査 研 究
国 際 化 が 進 み 、LL設 置 校 の 数 は 全 国 的 に 年 々 増 加 傾 向 に あ る 。 都 立 高 校 に お け るLL設
置 率 は 現 在 ほ ぼ100%で あ る 。
外 国 語 教 育 の 改 善 に 関 す る 調 査 研 究 者 会 議(1993)は 、LLや オ ー デ ィ オ ・ビ ジ ュ ア ル 機 器 の 活 用 が コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能 力 の 育 成 に 効 果 的 で あ る と し、LL等 の 教 材 の 開 発 を 奨 励
し て い る 。
日 本 教 育 工 学 振 興 会 の 調 査 報 告(1994)の 中 で も 「LL教 室 で 授 業 を行 う と 生 徒 の 英 語 に 対 す る 興 味 ・関 心 が 高 ま る」 と い う教 育 効 果 が 示 さ れ て い る 。
現 在 ま で にLL教 育 の 現 状 に 関 す る 全 国 レベ ル の 調 査 分 析 は 、 大 内(1968)、LLA関 東 支 部 調 査 研 究 部 門(1976)、 新 井 ・佐 藤 ・宇 佐 見(1985)、 山 内(1993)、 宇 佐 見 ・伊 藤 (1999)の 計5回 が 実 施 さ れ て い る 。 そ れ ら の 調 査 結 果 に よ る と 、LLに 関 して 次 の よ う な 一 般 的 傾 向 や 課 題 が あ る 。
〈 一 般 的 傾 向 〉
①LLの 設 置 仕 様 が 従 来 型 か ら マ ル チ メ デ ィ ア 型(CAI型)に 移 行 す る 過 渡 期 に あ る 。
② 音 声 教 材 か ら映 像 教 材 の 活 用 が 進 み 、 よ りAuthenticな 教 材 、ESP用 教 材 が 増 加 傾 向 に あ る 。
③LLに 対 す る 教 師 と 生 徒 の 期 待 は 高 く、 単 な る 音 声 ・文 型 練 習 か ら意 味 伝 達 重 視 の 活 動 へ も 広 が り を み せ て い る 。
④ 聞 く ・読 む 学 習 活 動 に 加 え 、 話 す ・書 く学 習 活 動 へ の 活 用 も増 え て い る 。
〈 課 題 〉
①LL教 室 の 稼 働 率 は 週1回 以 上 利 用 す る 教 師 の 数 を 含 め る とか な り高 い が 、 定 期 的 利 用 度 は ま だ 低 い 。
② 外 国 語 授 業 で のCAI的 利 用 率 はLL機 器 利 用 の1/3以 下 で あ る 。
③LLの 利 用 は ま だ 十 分 に カ リ キ ュ ラ ム に 位 置 付 け られ て い な い 。
④ ハ ー ド面 の 進 歩 に 比 べ ソ フ ト面 の 開 発 が や や 遅 れ が ち で あ る 。
⑤ 市 販 教 材 ・教 科 書 準 拠 型 教 材 が 多 く使 用 さ れ て い る が 、 「効 果 が あ る 」 教 材 は 教 師 の 自 作 ・編 集 教 材 が 大 多 数 で あ る 。
⑥ 操 作 が 面 倒 で あ る 、 準 備 が 煩 雑 で あ る 、 適 切 な教 材 が 少 な い 、 機 器 の 操 作 を 補 佐 す る 人 が い な い 、 経 費 が か か りす ぎ る 、 定 期 的 教 員 研 修 の 機 会 が 少 な い 、 大 学 の 教 職 課 程 で 教 育 機 器 使 用 の ノ ウ ハ ウ を 教 え る 科 目が な い 、 教 育 機 器 教 材 開 発 研 究 セ ン タ ー(仮 称)な
ど 身 近 に 教 員 が 利 用 で き る 研 修 施 設 が な い し 人 材 も い な い 、 等 の 問 題 点 が 相 変 わ ら ず 解 消 さ れ て い な い 。
⑦LL機 器 の メ デ ィ ア 特 性 を 把 握 し、 学 習 過 程 の 中 で 、 何 を 機 器 に 任 せ 、 何 を 教 師 が 指 導 す べ き か の 見 極 め が 必 要 と な る 。
2文 献 ・理 論 研 究
LL教 室 を 「刺 激 に 対 す る 反 応 の 場 所 」 と 見 な し 、 ド リ ル 練 習 に 主 眼 を 置 く 構 造 主 義 理 論 は 、 実 践 的 英 語 力 の 育 成 と 学 習 へ の 動 機 付 け と い う 観 点 が 乏 し い た め に 、 多 く の 批 判 に さ ら
さ れ た 。 し か し 、 ド リ ル 練 習 の 有 効 性 は 否 定 で き な い 。
ま た 、 第 二 言 語 習 得 指 導 は 形 式 指 導 と 意 味 重 視 指 導 の2種 類 に 分 類 可 能 と す る 説(R .Ellis,
1990)に 拠 る と 、LLに は 主 に 形 式 重 視 の 音 声 ・文 型 練 習 が 期 待 さ れ て い た 。 し か し 、 先 行
調 査 研 究 で 示 し た よ う に 、LLへ の 期 待 は 形 式 重 視 の 活 動 か ら 、 マ ル チ メ デ ィ ア や パ ソ コ ン ネ ッ トワ ー ク を 活 用 し た イ ン タ ラ ク テ ィ ブ な 意 味 伝 達 重 視 の 活 動 に 広 が りつ つ あ る 。
竹 内(1998)は こ の よ う な 移 行 期 に あ るLLの あ り方 に 関 して 下 の 図 に あ る 一 つ の モ デ ル を 提 示 し 、 「従 来 型 積 み 上 げ 学 習 」 と 「課 題 解 決 型 学 習 」 と の 相 互 補 完 的 方 向 性 を 提 言 し て い る 。
学 習 者 レベ ル と学 習 方 法 の 割 合 と 教 育 機 器 環 境 の 関 係 図
← 学 習 方 法 の 割 合 →
初級学 習者
中級学習者
上級学習者
従 来 型 積 み 上 げ 学 習
(LLの よ う な 教 育 機 器 環 境 の 利 用)
課 題 解 決 型 学 習
(LLの 機 能 拡 張 環 境 ・コ ン ピ ュ ー タ ・ ネ ッ ト ワ ー ク の 利 用)
ま た 、 大 内 ・中 野(1982)は 、 教 育 効 果 を 高 め る た め の 機 器 選 択 基 準 と し て 、 五 つ の 要 素 を 挙 げ て い る 。 す な わ ち 、 ① メ デ ィ ア の 適 切 さ② メ デ ィ ア の 難 易 度 ③ メ デ ィ ア 利 用 学 習 の 効 率 の 経 済 性 ④ メ デ ィ ア 利 用 可 能 度 ⑤ 教 材 の 質 の 良 さで あ る 。 こ の 五 つ の 要 素 を 考 慮 し て 選 択 し た 機 器 の 教 育 効 果 は 、(学 習 課 題)×(学 習 者 特 性)×(メ デ ィ ア 特 性)と い う 相 互 作 用 で 決 定 さ れ る と して い る 。
以 上 の 知 見 を 踏 ま え て 考 え る と 、 教 育 機 器 を取 り入 れ た 授 業 の 目標 設 定 の 明 確 化 と具 体 的 な 教 育 効 果 の 検 証 を伴 う プ ラ ン ニ ン グ が 重 要 と な る 。 学 習 意 欲 を駆 り立 て る教 材 ・メ デ ィ ア ・ 指 導 計 画 が 適 切 に 準 備 で き れ ば 、 目標 は 達 成 に 大 き く近 づ く こ と に な る と考 え る 。
3LL機 器 活 用 実 態 調 査
本 グ ル ー プ で は 、LL教 室 が 実 際 ど の よ う に 使 わ れ て い る の か を 、 も う 少 し 具 体 的 に 調 べ る た め に 活 用 実 態 調 査 を 行 っ た 。 調 査 方 法 は 、 質 問 項 目 に 沿 っ て 十 数 名 の 先 生 方 に 直 接 聞 き 取 り を 行 っ て 調 査 し た 。 回 答 に は 、 自 分 ま た は 同 僚 の 事 例 を 挙 げ て も ら っ た 。 以 下 に そ の ま
と め を 報 告 す る 。
1LL教 室 を 何 の 授 業 で 使 っ て い る か
・ オ ー ラ ル ・コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ンA 、B、C・ ラ イ テ ィ ン グ ・ リ ー デ ィ ン グ
・英 語1・ 英 語H・ 外 国 事 情 ・LL演 習
2LL教 室 を 使 っ て い な い 人 は 何 で 使 わ な い の か
① 使 い 方 の 問 題 使 い 方 が わ か ら な い
② 教 材 の 問 題 ソ フ トが な い ・使 う 教 材 が ビ デ オ しか な い ・準 備 の 余 裕 が な い
③ 場 所 の 問 題 職 員 室 が2階 でLLが5階 な の で 行 き に くい 3LL教 室 の 利 用 方 法
使用機器 使用教材 使 用方法
ビ デ オ LD等
テ キ ス ト準 拠 ビ デ オ
テ キ ス トの 内 容 に 沿 っ た ビ デ オ
映 画
ニ ュ ー ス を 録 画 した ビ デ オ
全 部 見 せ る
部 分 的 に 見 せ 、 聞 き 取 ら せ る 聞 き取 れ た 単 語 を 書 か せ る
場 面 の 途 中 で 簡 単 な 質 問 を 行 い 答 え させ る 音 を 消 し て せ りふ を 英 語 で 考 え さ せ る 物 語 の 先 を 考 え 、 ス トー リ ー を 作 成 させ る
内 容 を 確 認 し な が ら見 せ る 見 せ た 後 、 内 容 に つ い て 質 問 す る
教材提 示装置写 真
絵
プ リ ン ト
解 答 を 提 示 す る
写 真 等 の 資 料 を 提 示 す る
写 真 や 絵 を 見 せ て そ れ に 関 す る 質 問 を す る 英 作 文 の 見 本 を 提 示 す る
テ ー プ レ コ ー ダ ー
テ キ ス ト準 拠 テ ー プ カ セ ッ ト テ ー プ
教 材 を 聞 か せ る
モ デ ル リ ー デ ィ ン グ を 聞 き録 音 させ る 質 問 に 対 す る 答 え を 吹 き込 ま せ る 聞 い て 分 か っ た 単 語 や 文 を 書 か せ る 自作 の 英 文 を 吹 き込 ま せ 交 換 し 聞 く
コ ン ピ ュ ー タ
CD‑ROM教 材
ア ナ ラ イ ザ ー
CAI教 材 を 提 示 す る 結 果 の 分 析 を す る
4LL機 器 の メ デ ィ ア 特 性 と 実 践 的 活 用 の 可 能 性
LL機 器 を 使 用 し て 授 業 を 行 う と以 下 の よ う な 利 点 が 考 え ら れ る 。
① ク ラ ス 全 体 で 授 業 を し な が ら生 徒 一 人 一 人 を 個 別 指 導 で き る 。
② 自 分 の ペ ー ス に よ る 学 習 が で き る 。
③ ペ ア ワ ー ク 機 能 を使 っ て 、 イ ン タ ラ ク テ ィ ブ な 会 話 練 習 が で き る 。
④ 英 語 漬 け に で き る 。
⑤ コ ン ピ ュ ー タ と 連 動 で き る 。
以 下 に 関 係 機 器 と そ の 機 能 に つ い て 整 理 す る 。 (1)LL教 室 に あ る機 器
① 映 像 関 係 機 器
LL教 室 内 に は 様 々 な 映 像 関 係 機 器 が 整 備 さ れ て い る 。VTRを は じめLD、DVD、
教 材 提 示 装 置 ・ ビ デ オ プ ロ ジ ェ ク タ ー ・生 徒 用 モ ニ タ ー な ど が 設 置 さ れ て い る 。 こ れ ら の 機 器 の 特 徴 を と ら え 有 効 に 活 用 し な け れ ば な ら な い 。
VTRは 家 庭 で も 普 及 し て い る 一 般 的 な 機 器 で あ る 。 ケ ー ブ ル テ レ ビ な ど に 接 続 し て い れ ば 、 海 外 の ニ ュ ー ス 番 組 な ど を 録 画 し そ れ を 教 材 と し て 簡 単 に 利 用 す る こ と が で き
る 。
LD、DVDは 映 画 中 心 に ソ フ ト の 数 が 最 近 増 え て き て い る 。 映 画 も 最 初 か ら 最 後 ま で 見 せ る の で は な く 、 チ ャ プ タ ー ご と に 分 か れ て い る 必 要 な 部 分 を 生 徒 に 見 せ る こ と が で き る 。 ま た 、 字 幕 も 日 本 語 字 幕 ・英 語 字 幕 と 切 り 替 え ら れ る ソ フ ト も 出 て い る の で 活 用 の 範 囲 は 広 が っ て き て い る 。
教 材 提 示 装 置 も 活 用 の 範 囲 は 広 が り を 見 せ て い る 。 生 徒 に 示 し た い 内 容 を 黒 板 で な く 紙 に 書 い て 示 せ ば 、 生 徒 に 自 分 の モ ニ タ ー 画 面 で 確 認 す る こ と が で き る 。 ま た 、 教 材 を あ り の ま ま の 色 で 生 徒 に 提 示 す る の に 役 立 つ 装 置 で あ る 。 最 近 の も の は カ メ ラ の 下 に 提 示 し た い 教 材 を 置 く だ け で な く 、 カ メ ラ 自 体 が 動 く よ う に 設 計 さ れ て い る の で 、 使 用 範 囲 も ビ デ オ カ メ ラ に 近 づ き つ つ あ る 。
② 音 声 関 係 機 器
近 年LLと い え ば 、 テ ー プ レ コ ー ダ ー だ け で あ っ た が 「カ ウ ン タ ー に よ る 頭 出 し は 時 間 が か か る 」、 「使 う 教 材 を 見 つ け る の に 時 間 が か か る 」 な ど の 問 題 点 が 指 摘 さ れ 、 そ れ を 解 決 す る た め にCD、MDも 設 置 さ れ る よ う に な っ た 。CD 、MDは 、 教 材 ご と に 番 号 を ふ っ た り 、 タ イ トル を 付 け る こ と が で き 、 教 材 の 頭 出 し の 時 間 が 短 縮 さ れ た 。 ま た 、
同 じ 教 材 を 繰 り 返 し 練 習 す る と き に も こ の 機 能 は と て も 便 利 な も の に な っ て い る 。 た だ し 、 録 音 と な る と ま だ ま だ テ ー プ レ コ ー ダ ー に 勝 る 装 置 は な い 。
出 力 さ れ た 音 声 を 生 徒 は 教 室 内 に あ る ス ピ ー カ ー や ヘ ッ ド セ ッ トか ら 聞 く 。 特 に ヘ ッ ド セ ッ ト を 利 用 す る と 通 常 以 上 に 学 習 へ の 集 中 力 が 高 ま る 。
③ そ の 他
コ ン ピ ュ ー タ 、 ア ナ ラ イ ザ ー も 設 置 さ れ て い る 。 コ ン ピ ュ ー タ は 出 席 管 理 か ら始 ま り、
CD‑ROMか ら の 教 材 提 示 、 イ ン タ ー ネ ッ トの 利 用 に よ る 教 材 提 示 な ど 授 業 の あ ら ゆ る 場 面 で 活 用 さ れ て い る 。 ま た 、 ア ナ ラ イ ザ ー を 利 用 し 、 簡 単 な 選 択 問 題 を 与 え 生 徒 の 理 解 度 の チ ェ ッ ク 、 様 々 な ア ン ケ ー ト調 査 等 を 行 う こ と が で き る 。
(2)LL教 室 の 機 能 ・視 聴 覚 室 的 機 能
LL教 室 に あ る 様 々 な 機 器 を 利 用 し て 、 授 業 に 必 要 な 情 報 を 提 供 す る こ と が で き る 。 授 業 の 初 め に 教 材 を 見 せ た り 聞 か せ た り す る こ と で 、 学 習 意 欲 を 高 め る 効 果 が あ る 。 授 業 の 最 後 に 同 じ こ と を す れ ば 、 生 徒 自 身 の 理 解 が 深 ま る 。 ビ デ オ プ ロ ジ ェ ク タ ー を 利 用 し 、 大 き な 画 面 で 見 る 映 像 に は 迫 力 が あ り 、 生 徒 自 身 の 記 憶 に し っ か り と ど ま る 。
(3)LL教 室 的 機 能
モ ニ タ ー 機 能 、 ド リ ル モ ニ タ ー 機 能 、 イ ン タ ー カ ム 機 能 、 コ ー ル レ ス ポ ン ス 機 能 、 オ ー ル
コ ー ル 機 能 、 ペ ア 学 習 機 能 、 モ デ ル 学 習 機 能 な ど が あ る 。 こ れ ら の 機 能 を 有 機 的 に 組 み 合 わ
せ て 活 用 し て 、 英 語 の 授 業 を 活 性 化 す る こ と が で き る 。
V教 育 機 器 活 用 の 授 業 実 践 事 例 に よ る仮 説 検 証 1仮 説 検 証 授 業 で 使 っ た機 器 と そ の 結 果
(1)授 業 場 面 「導 入 」
ね ら い 使用 機 器 ・機 能
結 果 分 析喫 煙 問題 を扱 っ た 教 材 を学 習 す る ア ナ ラ イ ザ ー 日本 と ア メ リ カ の 喫 煙 率 の 違 い 、 日本 の 高 に 当 た り 、 た ば こ に 関 す る 質 問 を 校 生 の 喫煙 率 、 た ば こ の 歴 史 な どの 質 問 に 用 意 し、 喫煙 問題 に興 味 や 関 心 を 答 え な が ら、現 在 起 き て い る 喫 煙 問 題 に 焦 持 た せ 、 教 材 の 学 習 を す る 。 点 を 当 て る こ とが で き た 。 ま た 、 生 徒 の 感 覚 と現 実 の ず れ も知 る こ とが で き、 興 味 や 関 心 を 持 っ て 学 習 に 入 る こ と が で き た 。
(2)授 業 場 面 「 展 開 」 そ の1
ね ら い 使 用 機 器 ・機 能
結 果 分 析受験 用 の 問 題 集 を学 習 す る に 当 た り、 学 習 した4択 問 題 か ら20題 程 度 選 び 、復 習 す る 。
レ ス ポ ン ス 一 度 授 業 で 扱 っ た 問 題 を 、 レス ポ ンス機 能 を利 用 し短 時 間 で 復 習 す る こ と に よ り、 更 に語 法 が 定 着 した 。
(3)授 業 場 面 「展 開 」 そ の2
ね ら い 使 用 機 器 ・機 能
結 果 分 析①学習する課の教科書の口絵写真 教材提示装置