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以下 有理式は分子の次数が分母より小さいとする

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Academic year: 2021

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(1)

解析学I演習に対する追加説明#12 

もう一度有理関数の積分が知られた関数 (初等関数)で表され ることについて(理論的に)説明する。

最初に分子の次数が分母の次数以上であれば,分子の次数の 方が小さい有理式と多項式との和の形に変形しておく。以下 有理式は分子の次数が分母より小さいとする。

部分分数展開をするために分母を因数分解する。有理式を Q(x) = f(x)

g(x) とする。分母の多項式g(x)g(x) = g1(x)g2(x) と因数分解されたとする。ただしg1(x)g2(x)に共通因子 はないとする。このとき

f(x)

g(x) = f1(x)

g1(x) + f2(x) g2(x) と部分分数展開できることが知られている。

多項式は実数の範囲で 1次式または2次式の積に因数分解す ることが知られているので,部分分数展開を可能な限り実行 していくと次の形の関数の和に変形できる。

f1(x)

(x+a)n, f2(x) (x2+ax+b)n

f1(x)

(x+a)n の場合はt =x+aと置くと

f1(x)

(x+a)n dx =

f(ta) tn dt

とできる。f(ta) =a0+a1t+· · ·+an1tn1 と置くと

=

a0 tn dt+

a1

tn1 dt+· · ·+

an1 t dt となりこの場合は積分が求まる。

(2)

f2(x)

(x2+ax+b)n の場合は分母の 2次式の1次の項を消すよう に変形する。x2+ax+b =x2+ 2xa

2 + (a

2 )2

(a 2

)2

+b= (

x+ a 2

)2

+b(a 2

)2

と完全平方に変形できるので,t=x+a 2 と置くと

f2(x)

(x2+ax+b)n dx=

f2 (

t a 2

) (

t2+b(a 2

)2)n dt

と変形できる。x2+ax+b は実数の範囲で因数分解できない のでb(a

2 )2

> 0である。c=

b(a 2

)2

とおくと分母 (t2+c2)n と書ける。

f2 (

t a 2

)

t の多項式なので,t2+c2 で割り算を可能な限 り実行すると

f2 (

t a 2

)

=a0 +b0t+ (a1+b1t)(t2+c2) + (a2+b2t)(t2+c2)2+· · ·+ (an1+bn1t)(t2+c2)n1

と表示できるので

f2(x)

(x2+ax+b)n dx=

a0+b0t (t2+c2)n dt+

a1+b1t

(t2+c2)n1 dt+· · ·+

an1+bn1t (t2+c2) dt が得られる。

よって

1

(t2+c2)k dt および

t

(t2+c2)k dt の積分が求ま れば証明が完了する。

後者についてはu=t2+c2 とおくと du

dt = 2t なので

t

(t2+c2)k dt=

t uk

1

2t du= 1 2

1 uk du なので積分が求まる。

(3)

前者については,t =cuと置くと, dt

du =cなので

1

(t2+c2)k dt=

c

(c2u2+c2)k du= 1 c2k1

1

(u2+ 1)k du

となる。よって Jk =

1

(x2+ 1)k dxとおくとき,Jkが求ま ればよい。

k = 1 のときは,(arctanx) = 1

x2+ 1 なので J1 =

1

x2+ 1 dx= arctanx となる。

次にk = 2を考える。

1

x2+ 1 = x2+ 1

(x2+ 1)2 = x2

(x2+ 1)2 + 1 (x2+ 1)2 より

1

x2+ 1 dx=

x2

(x2+ 1)2 dx+

1

(x2+ 1)2 dx 即ち

J1 =

x2

(x2+ 1)2 dx+J2 (1)

となるので,

x2

(x2+ 1)2 dxが求まればよい。f(x) = x (x2+ 1)2 となるf(x)が求まれば,部分積分法で

x2

(x2+ 1)2 dx=

xf(x)dx=xf(x)

f(x)dx (2)

と計算できる。

f(x) =

f(x)dx=

x

(x2+ 1)2 dx

なのでt =x2+ 1 と置くと dt

dx = 2xより f(x) =

x t2

1

2x dt= 1 2

1

t2 dt= 1

2t = 1 2(x2+ 1)

(4)

を得る。これを(2) に代入すると

x2

(x2+ 1)2 dx= x

2(x2+ 1) + 1 2

1

x2+ 1 dx

= x

2(x2+ 1) + 1 2J1 が得られる。これを (1) に代入すると

J1 = x

2(x2+ 1) + 1

2J1+J2 より

J2 = x

2(x2+ 1) + 1 2J1

k > 2の場合も同様に 1

(x2+ 1)k = (x2+ 1)

(x2+ 1)k+1 = x2

(x2+ 1)k+1 + 1 (x2+ 1)k+1 より

1

(x2+ 1)k dx=

x2

(x2+ 1)k+1 dx+

1

(x2+ 1)k+1 dx 即ち

Jk =

x2

(x2+ 1)k+1 dx+Jk+1 (3)

となるので,

x2

(x2+ 1)k+1 dxが求まればよい。f(x) = x (x2+ 1)k+1 となるf(x)が求まれば,部分積分法で

x2

(x2+ 1)k+1 dx=

xf(x)dx=xf(x)

f(x)dx (4)

と計算できる。

f(x) =

f(x)dx =

x

(x2+ 1)k+1 dx

なのでt =x2+ 1 と置くと dt

dx = 2xより f(x) =

x tk+1

1

2x dt = 1 2

1

tk+1 dt = 1

2ktk = 1 2k(x2+ 1)k

(5)

を得る。これを(4) に代入すると

x2

(x2+ 1)k+1 dx= x

2k(x2+ 1)k + 1 2k

1

(x2+ 1)k dx

= x

2k(x2+ 1)k + 1 2k Jk が得られる。これを (3) に代入すると

Jk = x

2k(x2+ 1)k + 1

2kJk+Jk+1 より

Jk+1 = x

2k(x2+ 1)k + 2k1 2k Jk

参照

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