平成30年度製 造基盤技術実 態等調査
(我が国製造業 の足下の状況認 識に関する調査 ) 報告書
平成31年3月
株式会社価値 総合研究所
目 次
I. 調 査 目 的 ... 1
II. 調 査 方 法 ... 1
III. 報 告 書 本 文 ... 2
1.我 が 国 製 造 業 の 業 績 動 向 . ... 2
2. 経 常 収 支 の 黒 字 縮 小 と 稼 ぎ 方 の 変 化 . ... 1 1
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I. 調 査 目 的
我 が 国 の 製 造 業 企 業 は 足 下 で 収 益 の 改 善 が 見 ら れ 、雇 用 の 拡 大 や 賃 金 の 上 昇 に つ な げ る こ と に よ り 「経 済 の 好 循 環 」が 生 ま れ 始 め て い る 。一 方 で 、少 子 化 ・ 人 口 減 少 に 伴 う 国 内 市 場 の 縮 小 や 生 産 年 齢 人 口 の 減 少 、 労 働 力 の 不 足 、 製 品 の 多 品 種 小 ロ ッ ト 化 に 伴 う 物 流 コ ス ト の 上 昇 が 今 後 一 層 懸 念 さ れ る な ど 、 我 が 国 も の づ く り 産 業 を 取 り 巻 く 課 題 は 多 い と い え る 。
こ の よ う な こ と か ら 、本 件 調 査 事 業 は 、我 が 国 の も の づ く り 産 業( 製 造 業 ) の 足 下 の 状 況 や 製 造 業 を 取 り 巻 く 課 題 や 環 境 要 因 に つ い て 分 析 す る こ と に よ り 、 今 後 の も の づ く り 企 業 へ の 示 唆 等 を 検 討 す る こ と を 通 し て 2019 年 版 も の づ く り 白 書 作 成 の 基 礎 資 料 と す る 他 、今 後 の 産 業 政 策 の 参 考 と す る こ と を 目 的 に 実 施 す る 。
II. 調 査 方 法
本 調 査 で は 、 日 本 経 済 の マ ク ロ の 状 況 と 製 造 業 の 企 業 の 業 績 等 に つ い て 、 国 内 外 の 文 献 整 理 、国 内 外 の 既 存 統 計 調 査 等 の 加 工 ・分 析 及 び 有 識 者 や 企 業 等 へ の ヒ ア リ ン グ 等 を 実 施 し 、デ ー タ の 収 集 ・ 分 析 を 行 う と と も に 、 2 0 1 9 年 版 も の づ く り 白 書 に 向 け た 現 状 の 把 握 、課 題 の 抽 出 、政 策 提 言 等 を ま と め た 。
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製 造 業 の 2019 年 度 の 設 備 投 資 見 通 し で は 、「 増 加(10%以 上 )」又 は「 や や 増 加 」 と の 回 答 割 合 が 、 大 企 業 で 19.8%、 中 小 企 業 で 14.5%と 、 比 較 可 能 な 2013年 度 以 降 で 過 去 最 高 と な っ た 2018年 度 か ら 減 少 し て い る( 図 111-12)。
こ の よ う な 環 境 に お い て 、経 済 の 好 循 環 を 生 み 出 す 上 で 、中 長 期 的 な 成 長 を 目 指 し た 企 業 の 取 組 が ま す ま す 重 要 に な っ て い る 。2015 年 の コ ー ポ レ ー ト ガ バ ナ ン ス 改 革 に よ っ て 、 企 業 経 営 者 に は 、 機 関 投 資 家 と の 対 話 を 通 じ て 、 企 業 の 中 長 期 的 な 成 長 や 企 業 価 値 の 向 上 に こ れ ま で 以 上 に 取 り 組 む こ と が 求 め ら れ る よ う に な り 、 そ れ ら を 意 識 し て 行 動 す る よ う に な っ て い る 。
こ う し た 中 、企 業 価 値 の 向 上 に お い て 重 要 と な る 収 益 性 を 表 す 指 標 と し て は 、 従 来 か ら 自 己 資 本 利 益 率 (Return On Equity、 以 下 ROE と 呼 称 ) が 用 い ら れ て い る が 、 ア ベ ノ ミ ク ス 始 動 後 の 企 業 業 績 の 回 復 に よ っ て 、ROE は 回 復 傾 向 に あ る 。2017 年 度 の ROE は 前 年 度 よ り 増 加 し 、 製 造 業 で は 9.3%( 前 年 度 7.2%) と 高 水 準 を 維 持 し て い る ( 図 111-13)。
製 造 業 の 企 業 規 模 別 ROE の 推 移 を 見 る と 、2017 年 度 に は 大 企 業 が 10.2%と 前 年 度 の 7.4%か ら 増 加 し 、 中 堅 企 業 や 中 小 企 業 を 上 回 る 結 果 と な っ て い る 。 た だ し 、 中 堅 企 業 、 中 小 企 業 と も 前 年 度 よ り 増 加 し た ( 図 111-14)。 ま た 、 製 造 業 の 業 種 別 に 見 る と 、2010 か ら 2017 年 度 に お い て 過 去 に 比 べ て ROE が 増 加 し て い る 業 種 が 多 い ( 図 111-15)。
図 111-12 来 年 度 (2019 年 度 ) の 設 備 投 資 見 通 し
大 企 業 ( 製 造 業 ) 中 小 企 業 ( 製 造 業 )
備 考 :1.2018年 10-12月 期 調 査 。
2.設 備 投 資 は ソ フ ト ウ ェ ア 投 資 を 含 み 、 土 地 購 入 額 を 除 く 。 資 料 : 内 閣 府 ・ 財 務 省 「 法 人 企 業 景 気 予 測 調 査 」
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工 作 機 械 の 受 注 状 況 を 見 る と 、2018 年 年 央 よ り 中 国 向 け が 減 少 し 始 め 、足 下 で は 他 地 域 も 含 め て 減 少 と な っ て い る ( 図 112-12)。他 方 、2018 年 の 受 注 金 額 は 過 去 最 高 水 準 と な っ て お り( 図 112-13)、ま た 、こ れ ま で 基 幹 部 品( ボ ー ル ね じ や リ ニ ア ガ イ ド な ど )の 生 産 が 追 い つ か な か っ た た め に 新 規 受 注 が 受 注 残 と し て 積 み 上 が っ て い た こ と( 図 112-14)や 、近 年 在 庫 が 減 少 し て い る こ と( 図 112-15)を 考 慮 す る と 、我 が 国 の 金 属 加 工 機 械 の 生 産 は 、底 堅 く 推 移 し て い く も の と 見 込 む こ と が で き る 。
図 112-12 工 作 機 械 受 注 の 前 年 比 伸 び 率 ( 地 域 別 寄 与 )
図 112-13 工 作 機 械 受 注 金 額 の 長 期 推 移 と 見 通 し
備 考 : 日 本 工 作 機 械 工 業 会 、 内 閣 府 「 機 械 受 注 統 計 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
備 考 : 日 本 工 作 機 械 工 業 会 、 内 閣 府 「 機 械 受 注 統 計 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
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金 属 加 工 機 械 及 び 産 業 用 ロ ボ ッ ト の 導 入 は 、省 力 化 に よ る 人 手 不 足 対 策 に つ な が る 。我 が 国 に お け る 国 別 出 荷 内 訳 を み る と 、い ず れ も 国 内 向 け の 次 に 中 国 向 け が 多 く な っ て い る ( 図 112-16)。 中 国 向 け の 産 業 用 ロ ボ ッ ト の 輸 出 動 向 を 見 る と 、足 下 で は 中 国 に お け る 景 況 感 の 悪 化 や 投 資 の 減 速 も あ り 前 年 よ り 減 少 と な っ て い る も の の 、中 期 的 に 見 れ ば 増 加 傾 向 に あ り 、ま た 、こ れ ま で 我 が 国 の 産 業 用 ロ ボ ッ ト の 輸 出 全 体 に も 相 応 に 寄 与 し て い る こ と が 分 か る ( 図 112-17)。
図 112-14 工 作 機 械 の 受 注 残 高 の 推 移 図 112-15 金 属 加 工 機 械 の 生 産 ・ 在 庫 動 向
備 考 : 日 本 工 作 機 械 工 業 会 、 内 閣 府 「 機 械 受 注 統 計 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。 内 閣 府 に よ る 季 節 調 整 値 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
備 考 : 経 済 産 業 省 「 鉱 工 業 指 数 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。 季 節 調 整 値 。 3 か 月 移 動 平 均 値 。 資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用
機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
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図 112-16 日 本 の 金 属 加 工 機 械 、 産 業 用 ロ ボ ッ ト の 国 別 出 荷 内 訳 (2016 年 )
備 考 : 財 務 省 「 貿 易 統 計 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
図 112-17 日 本 の 産 業 用 ロ ボ ッ ト の 輸 出 の 推 移
備 考 : 財 務 省 「 貿 易 統 計 」 に よ り 内 閣 府 作 成 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
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有 機 E L パ ネ ル は 、世 界 シ ェ ア の 9 割 以 上 を 韓 国 が 占 め る )、ス マ ー ト フ ォ ン の 出 荷 台 数 の 変 動 以 上 に 落 ち 込 む 形 と な っ た 。一 方 、C C D に つ い て は 、ス マ ー ト フ ォ ン に 搭 載 さ れ る カ メ ラ の 高 性 能 化 か ら 、ス マ ー ト フ ォ ン の 出 荷 台 数 の 減 少 に も 関 わ ら ず 、1 台 当 た り に 搭 載 さ れ る 部 品 の 数 が 増 加 し 、生 産 が 増 加 と な っ た 。こ の ほ か 、メ モ リ に つ い て は 、I o T の 利 活 用 拡 大 な ど に よ る デ ー タ セ ン タ ー の 需 要 の 世 界 的 な 高 ま り な ど か ら 、固 定 コ ン デ ン サ に つ い て は 、「 C A S E2」 と 呼 ば れ る 自 動 車 の 自 動 運 転 や 電 動 化 な ど の 進 展 に 伴 う 需 要 拡 大 な ど か ら 、そ れ ぞ れ ス マ ー ト フ ォ ン 向 け 以 外 の 用 途 で の 需 要 が 拡 大 し 、 生 産 が 増 加 と な っ た ( 図 112-23)。
2 Connectivity, Autonomous, Shared&Service, Electlic の 頭 文 字 を と っ た 世 界 の 自 動 車 産 業 構 造 の 変 化 を 示 す 概 念 。CASEの 到 来 に よ り 、 車 を 起 点 と し た モ ビ リ テ ィ の 大 変 革 が 起 こ り 、 恩 恵 拡 大 と 問 題 解 決 の チ ャ ン ス と な る こ と が 見 込 ま れ る 。
図 112-22 世 界 の ス マ ー ト フ ォ ン の 出 荷 台 数
図 112-23 主 な ス マ ー ト フ ォ ン 関 連 品 目 の 生 産 の 動 向
備 考 : 株 式 会 社 I D C 公 表 資 料 に よ り 内 閣 府 作 成 。 資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用
機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
備 考 : 株 式 会 社 I D C 公 表 資 料 に よ り 内 閣 府 作 成 。 季 節 調 整 値 。
資 料 : 内 閣 府 「 電 子 部 品 ・ デ バ イ ス 工 業 及 び 生 産 用 機 械 工 業 の 生 産 の 動 向 に つ い て 」
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( 2 ) 海 外 展 開 に 伴 い 所 得 ・ サ ー ビ ス 収 支 で も 稼 ぐ 我 が 国 製 造 業
一 部 国 内 回 帰 の 動 き も 見 ら れ る も の の 、 製 造 業 の 海 外 展 開 が 進 み 、汎 用 品 な ど を 中 心 に 、市 場 に 近 い と こ ろ で 生 産 す る 、グ ロ ー バ ル 最 適 地 生 産 の 流 れ は 今 後 も 継 続 し て い く も の と 考 え ら れ る 。輸 出 以 外 に 海 外 事 業 展 開 を 通 じ て 利 益 を 得 る 、つ ま り は 貿 易 収 支 で 稼 ぐ だ け で な く 第 一 次 所 得 収 支 及 び サ ー ビ ス 収 支 で も 稼 ぐ こ と が 継 続 し て い く で あ ろ う 。
企 業 が 工 場 な ど 海 外 現 地 法 人 を 開 設 す る た め に 投 資 を 行 う と 、対 外 直 接 投 資 と し て 認 識 さ れ 、そ の 海 外 現 地 法 人 の 収 益 は 直 接 投 資 収 益 と し て 第 一 次 所 得 収 支 に 計 上 さ れ る 。ま た 、海 外 現 地 法 人 に 対 し て 特 許 権 な ど の 知 的 財 産 権 の 使 用 を 認 め る と 、そ の 対 価 と し て 日 本 の 本 社 が 受 け 取 る ロ イ ヤ リ テ ィ は サ ー ビ ス 収 支 に 計 上 さ れ る 。第 一 次 所 得 収 支 及 び サ ー ビ ス 収 支 は 経 常 収 支 の 主 要 な 構 成 要 素 で あ る が 、以 下 で は 製 造 業 の 観 点 を 交 え つ つ 我 が 国 の 第 一 次 所 得 収 支 及 び サ ー ビ ス 収 支 の 動 向 を 分 析 す る 。
①直 接 投 資 収 益 を 中 心 に 増 加 す る 第 一 次 所 得 収 支
第 一 次 所 得 収 支 は 、海 外 資 産 の 増 加 を 背 景 に 拡 大 基 調 が 続 い て お り 、2018 年 に は 20.8 兆 円 の 黒 字 を 計 上 し て い る 。 海 外 の 株 式 や 債 券 な ど 有 価 証 券 投 資 に 対 す る 収 益 で あ る 「 証 券 投 資 収 益 」 が 直 近 の 2018 年 で は 9.9 兆 円 と 全 体 の 約 半 分 を 占 め て い る が 、海 外 現 地 法 人 の 収 益 で あ る「 直 接 投 資 収 益 」も 10.0 兆 円 と 拡 大 傾 向 が 見 ら れ た( 図 112-24)。第 一 次 所 得 収 支 に 占 め る 直 接 投 資 収 益 の 割 合 は 、2000 年 時 点 で は 23% で あ っ た が 、2018年 で は 48% へ と 上 昇 し て お り 、直 接 投 資 収 益 の 位 置 づ け の 重 要 性 は 年 々 高 ま っ て い る 。直 接 投 資 収 益 の 業 種 別 内 訳 を 見 る と 、 製 造 業 全 体 で は 2018 年 第 3 四 半 期 で 1.9 兆 円 と 第 1 四 半 期 か ら 0.05 兆 円 増 加 し て い る ( 図 112-25)。
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①対 ア ジ ア 経 常 収 支 の 特 徴
対 ア ジ ア 経 常 収 支 の 特 徴 は 、貿 易 収 支 黒 字 が 足 下 で は 再 び 拡 大 傾 向 し て い る も の の 、 長 期 的 に 見 る と 縮 小 し て き た 一 方 で ( 図 112-33)、 我 が 国 製 造 業 の 進 出 拡 大 に 伴 い 直 接 投 資 収 益 と 知 的 財 産 権 等 使 用 料( 後 述 )で 稼 い で い る 点 に あ る 。 直 接 投 資 収 益 を 含 む 第 一 次 所 得 収 支 の 黒 字 が 2013 年 に 貿 易 黒 字 を 上 回 っ て か ら 、そ の 関 係 が 定 着 し て い る 。ま た 、知 的 財 産 権 等 使 用 料 を 含 む サ ー ビ ス 収 支 が 堅 調 に 伸 び て き た 背 景 に は 、ア ジ ア か ら の 観 光 客 の 増 加 が あ る 。観 光 客 の 消 費 が 含 ま れ る 旅 行 収 支 の 改 善 が サ ー ビ ス 収 支 の 黒 字 に 貢 献 し て い る 。
2017 年 の 対 ア ジ ア 経 常 収 支 を 主 な 国・地 域 及 び 項 目 別 に 分 析 す る と注4、対 香 港 、 台 湾 、 韓 国 で は 貿 易 黒 字 を 計 上 し た が 、 対 中 国 、ASEAN で は 貿 易 赤 字 を 計 上 し た 。一 方 、対 ア ジ ア の 第 一 次 所 得 収 支 黒 字 5.2 兆 円 の う ち 、中 国 と ASEANで 4.0 兆 円 と 約 8 割 を 占 め て い る( 図 112-34)。対 香 港 、台 湾 、韓 国 で は 貿 易 収 支 で 、 対 中 国 、ASEAN で は 所 得 収 支 で 稼 い で い る 構 図 が 続 い て い る こ と が 分 か る 。 ま た 、対 香 港 や 台 湾 と 同 じ よ う に 、中 国 で は 、サ ー ビ ス 収 支 の 黒 字 が 第 一 次 所 得 収 支 黒 字 の 7 割 強 の 規 模 に ま で 増 加 し て お り 、サ ー ビ ス で も 稼 ぐ よ う に な っ て き た 。
ま た 、参 考 ま で に 直 近 2018年 の 対 ア ジ ア 経 常 収 支( 第 3 四 半 期 ま で )を 見 る と 、第 Ⅲ 四 半 期 ま で で あ る が 、対 中 国 の 経 常 収 支 が 貿 易 収 支 赤 字 の 大 幅 な 減 少 を 反 映 し 、 僅 か で は あ る が 黒 字 に 転 じ て い る ( 図 112-35)。
後 述 す る 北 米 や 欧 州 の 所 得 収 支 黒 字 は 、「 証 券 投 資 収 益 」( 海 外 の 株 式 や 債 券 な ど 有 価 証 券 投 資 に 対 す る 収 益 )が 高 い 比 率 を 占 め て い る 一 方 で 、対 ア ジ ア で は 海 外 現 地 法 人 の 収 益 で あ る「 直 接 投 資 収 益 」が 全 体 に 占 め る 比 率 が 高 い 。
注 3 な お 、 こ こ で は 便 宜 的 に 日 本 と の 2 国 ( 地 域 ) 間 の 収 支 を と り あ げ て 考 察 し て い る が 、 日 系 製 造 業 は 、 グ ロ ー バ ル ・ バ リ ュ ー チ ェ ー ン の 下 、 第 3 国 間 に も ま た が る 国 際 的 な 生 産 分 業 を 展 開 し て い る こ と に は 留 意 が 必 要 で あ る 。 ま た 、 貿 易 収 支 は 資 源 輸 入 な ど 、 我 が 国 製 造 業 の 活 動 と は 別 の 要 因 か ら 赤 字 に な る こ と が あ る 点 に も 注 意 を 要 す る 。