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窟日・韓発掘調査交流に参加して

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Academic year: 2021

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窟日・韓発掘調査交流に参加して

 奈良文化財研究所では大韓民国国立慶州文化財研 究所との共同研究の一環として、2006年度より「日 韓発掘調査交流協約」を結び、双方の発掘現場への 研究員の長期参加を中心とする新たな研究交流をお こなっています。

 その初年度として、2006年9月19日から11月18日 までの2ヶ月間、国立慶州文化財研究所がおこなっ ている新羅王京関連の遺跡の発掘調査に参加しまし た。

 新羅の王宮である月城の西南に位置する皇南洞 123‑2番地遺跡では、礎石建物群や鎮壇具の検出に 立ち会うことができました。

 また、四天王寺址の現場では、西木塔および回廊 の調査に参加し、次々と新事実が明らかになる場面 に立ち会いました。四天王寺址では、戦前に塔址を 中心に発見された緑粕・褐粕・無粕の四天王像を浮 彫にした碑で有名なのですが、今回の調査では、そ の緑粕四天王像碑が当時の使用状況のまま検出され、

大変興奮しました。

 さて、この四天王寺址の調査では、回廊の遺構検 出を任され、つたない韓国語とボディラングージを 駆使して作業員の方々と共に発掘したことが、とて も印象に残っています。

 この時の作業は、まず私が遺構検出をおこない、

その検出した遺構について研究所の方々と議論する、

それを踏まえてさらに掘り進めるというもので、と ても有意義でした。お互いの意見をつきあわせてい く中で、日韓の発掘調査方法の違いや、遺構の解釈

についての考え方、都城研究における様々な認識の

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皇南洞123‑2番地遺跡 鎮壇具出土状況

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差異を明らかにすることができました。

 言葉の壁により、十分に話を理解できなかったと ころ、こちらの意図を伝えきれなかったところもあ りましたが、両国の研究者が同じ発掘現場に立ち、

直接土を前にしながら、検出した遺構について議論 しつつ調査を進めるという作業は非常に意味のある

ことだったと思います。これは今後の発掘調査交流 の進め方における一つのモデルとなるのではないで しょうか。

 また、今回は若手の研究者の方々と対話する機会 を多く持てたことも大きな成果でした。今後の研究 を担う若い方々と意見交換をおこない、問題意識の 共有を図ることができました。つたない韓国語で話 す私の言葉を、一生懸命理解しようとして頂きまし た。これを機会に、韓国の若い研究者の方々とも、

長く研究交流を続けていきたいと思いました。

 今回の韓国滞在中には、研究以外の様々な面でも 韓国の文化を肌で感じることができました。歴史の 理解のためには、現場だけでなく文化そのものを知 る必要がある、そう感じた日々でした。今回の発掘 調査交流に参加して、都城研究についての認識が深 まり、これからの発掘調査や研究を進める上でも、

貴重な機会を得ることができて、自分自身大きく成 長したように感じます。美味しい韓国料理を食べ過 ぎて、身体も一回り大きくなりましたが・・・。

 これからも引き続き、発掘現場における研究交流 を中心とした共同研究を進め、日韓都城制の比較研 究を深めていく予定です。両研究所の活発な研究交 流の中から、大きな研究成果があがることが期待さ れます。

      (都城発掘調査部 小田裕樹)

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四天王寺址の調査現場でのひとコマ

参照

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