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特殊歯形をもっ差動歯車装置に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

近畿大学工学部研究報告 No392005pp.3541 Research Reports of  the School of  Engineering, 

Kinki University No39, 2005, pp.3541 

特殊歯形をもっ差動歯車装置に関する研究

藤 井 亮 * 、 長 寄 羊 一 六 、 小 川 晃 州 、 大 西 宏 征 士 *

Study on D i f f e r e n t i a l  Gear Unit with S p e c i a l  Gear 

Makoto FUJII*

, 

Y o i c h i  NAGASAKI

,士

Ak i r a  OGAWA

付,

Hiroyuki OONISI

This paper describes a new reduction gear system where gear teeth have a pair of truncated cone; one is  concave tooth and the other is convex. These convex teeth are generated on computer with simulation of the  meshing condition of teeth. This procedure for gear cutting is  generated by standard concave tooth. The  experimental results of the efficiency and noise are worse than the inclined planetary system. Moreover,  teeth of this system are destroyed. Therefore, reformed teeth were designed. 

Key Word: Gear, noise, Eciency,Planetary Gear, Initiation gear, Special tooth form, Simulation 

1.緒言

当研究室では、小型、高減速、高効率およぶ低パック ラッシの傾斜歯車減速装置の研究を行ってきたが、傾斜 軸の作製に非常にコストがかかる、また遊星歯車の軸受 の一部に常に力がかかるため、軸受が損傷しやすいなど の問題点がある。したがって、新たに特殊歯形をもっ偏 心差動歯車装置を開発した。この減速機は、原理的には 傾斜歯車減速装置 (2K‑H型差動歯車装置)と同じ原 理で歯形が異なるだけである。歯形は、まず3D‑CAD 上で円錐台状の溝(凹歯)を描き、次にその溝での歯の かみ合わせによる創成歯形(凸歯)を作成し、それを元 に歯形を作製した。その結果、歯形の形状は、一方は回 転台形体(凸歯ピン)、もう一方は円錐台状の溝(凹歯)

となっている。また歯車は軸方向に移動させることがで き、これによって歯車対の歯面間距離を小さくし、バッ クラッシを減少させることが可能である。

本研究では傾斜歯車減速装置との比較を行うために 装置の大きさもほぼ同じにし、歯数も速比が1130になる ように決定し、実験的研究を行った。この装置の設計方

法、騒音、効率の特性、発生した損傷、歯当りについて 報告する。

2.実験装置

2.  1差動歯車装置の構造

図1に本実験に用いた差動歯車装置本体の構造を、表 1に歯車要目を示す。図1よりこの差動歯車装置は入力 軸、回定歯車1、遊星歯車2、3、出力歯車4、出力軸 およびそれを支える軸受とケーシングからなる。この装 置において遊星歯車2、3は入力軸に対して偏心してい るため自転、公転運動をしながら半円錐の形状をもっ固 定歯車1、出力歯車4とかみ合っている。またこの装置 は偏心部分による不釣合いを取り除くためパランサを設 けている。このため設計の際、遊星部分や偏心部分を傾 斜歯車減速装置に比べ容易に設計できる。この装置の寸 法はWXHXD=120X120X274[mm]で、ある。装置が軸 方向に長くなっているが、これはこの装置の特徴である 特殊歯形が、内歯と外歯の関係でかみ合っているのでは なく、円筒の端面部に存在してかみ合っているためであ る。

近畿大学工学部機械工学科 Department ofMechanical Engineering, SchoolofEngineering,  Kinki University 

付近畿大学大学院工業技術研究科 Graduate School oflndustrial Technology, Kinki University 

35 

(2)

固定歯車1出力歯車4パランサ

図1 差動歯車装置の構造

表1 歯車要目

固定 遊星歯車 出力

歯車1 歯車2 歯車3 歯車4 歯形形状 凸歯 凹歯 凹歯 凸歯 モジュール 3  3  3  3 

歯幅 4  4  4  4 

歯数 29  24  20  25  ピンの半径 3.5  3.5  円錐の半径 3.5 

円錐の高さ 8.45  速比 1130 

材質 S45C 

熱処理 タフトライド

2.  2歯のかみ合い

図2に本装置の歯のかみ合い状態を、図3にかみ合い 部の詳細を示す。本装置の特徴は、歯が内歯と外歯の関 係ではなく、図2のように歯が円筒や円盤の端面部に存 在してかみ合っていることである。このため歯車を軸方 向に移動させ凸歯と凹歯の歯面間距離を調整でき、距離 を近づけることで凸歯と凹歯の溝中央部との間で面接触 させパックラッシを減少させることが可能である。

図2 装置のかみ合い状態

図3 かみ合い部の詳細 2.  3動力吸収式歯車試験機

図4に本実験に用いた動力吸収式歯車試験機の概略 図を示す。本実験装置では、駆動動力として 400[w]、 1750[rpm]のモータを使用し、電磁パウダーブレーキに より負荷トルクを調整することができる。また効率を測 定するために、差動歯車装置の入力軸および出力軸にそ れぞれトルクメータを設けている。各歯車の潤滑にはグ

リース (L135V)を使用した。

作動歯車;装寵

トノレクメ}タ/' 電磁パウダ匂叫ブレーキ

図4 動力吸収式歯車試験機の概要 3.特殊歯形の加工法

本装置に使用している歯車の歯形は、一方は回転台形 体(凸歯ピン)、もう一方は円錐台状の溝(凹歯)の特殊 な形状を持っている。この歯形はCADソフトAutoCAD の支援言語である LISP言語を使用して画面上に凹歯の かみ合いをシミュレートし、凸歯を創成したものである。

動きをシミュレートするためにモジュール、歯幅、歯 数、軸の回転角度、溝の円錐の半径と高さなどの値を入 力することにより、軸中心からの固定歯車までの距離、

遊星歯車の偏心距離、遊星歯車の自転の回転角度などを 計算するようにプログラムしている。これらの値が算出 されるとそれらの値を元に画面上にかみ合いの状態を表 示する。図5にシミュレーションの初期状態の様子を示 す。

(3)

特殊歯形をもっ差動歯車装置に関する研究 37 

溝(遊星歯車)

図5 シミュレーションの初期状態

凸歯の創成の方法は、表示された凸歯と凹歯との干渉 部分を凸歯恨)Jから消去し、消去し終われば歯車をわずか に回転させ、新たな干渉部分を作りだし干渉部分を消去 する。この作業を干渉がなくなるまで繰り返す。こうし て創成された凸歯を元に歯形の形状を決定する。図6に 凹歯による干渉部分の消去作業を示す。

図6 干渉部の消去作業

図7に創成された歯形を、図8にその寸法を示す。凸 歯の製作に際しては、加工を容易にするため近似曲線と 直線で与えた。入出力側ともに寸法の大小はあるが形状 は同じである。

凸歯(ピン) 凹歯(溝) 図7 歯形の形状

A

部詳細

図8 歯形の寸法 4.実験方法

本実験では入力軸側の回転数を1750[m]一定に、負 荷トルクを無負荷時、 9.8[Nom]、19.6[Nom]および 29.4[Nom]とし、差動歯車装置の入出力軸のトルク、騒 音を測定した。騒音は精密騒音計を用い、差動歯車装置 側面より 50[cm]離れた位置で、周波数特性をA特性とし て各負荷トルクにおける騒音を測定した。また、暗騒音 の影響は装置の騒音との差が 10[dB]以上あったため無 視できるものとした。効率は各負荷トルクにおける入出 力トルクを測定し速比を考慮し算出した。

5.実験結果と考察

5.  1差動歯車装置の特性 5.  1.  1騒音特性

9に負荷トルクと騒音レベルの関係を示す。比較を 行うため同図に傾斜歯車減速装置の騒音レベルを示す。

負荷トルクを 9.8[Nom]増加させるごとに騒音レベルは 約2[dB]ずつ増加し、負荷トルク 29.4[Nom]の時、実験 範囲内での最高値約81[dB]を記録した。この値は同仕様 の傾斜歯車減速装置の騒音(同条件での騒音76[dB])と 比較するとかなり大きな値となっている。

騒音レベルが大きくなった原因としては歯形製作時 の加工精度、ピッチ誤差および、バックラッシによる影響 を受けていると考えられる。

百 85

、角80f‑一一一一一一

て 75~一一一一一ー一一一一 幅 70

r 一一一一一一 盟65

9.8  19.6  29.4  負荷トルク[N.m] 

図9 負荷トルクと騒音レベルの関係

(4)

5.  1.  2効率特性

図10に負荷トルクと効率の関係を示す。比較を行う ため同図に傾斜歯車減速装置の効率を示す。負荷 トルク を増すごとに効率は上昇し、負荷トルク 29.4[N.m]の時、

実験範囲内での最高値約 72[%]を示した。この値は傾斜 歯車減速装置の効率(同条件での効率 84[%])と比較す ると低い値になっている。これは差動歯車装置の値とし ては良いものではない。

効率が低かった原因としては、ピンと溝の摩擦が大き かったこと、かみ合い時に生じる歯と歯の衝突によるエ ネルギー損失が大きかったことなどが考えられる。

90 

I 一 一 一 一 一 一一 一 つ

80ト一一一ー と 竺

‑ 1

4 0 7 j

60

一 」 一 一 一 一 」

9.8 19.6 29.4  負荷 トルク [N.m]

一車 車 置

一歯

歯 装

+ i +

図10 負荷トルクと効率の関係

5. 2歯車の損傷

本実験で出力軸に負荷トルクを29.4[N.m]かけて運転 中、出力側の遊星歯車に損傷が発生した。図 11に遊星 歯車の損傷部を示す。図 11より損傷は溝(凹歯)の歯 先端部から側面部にかけて発生していることがわかる。

図11 歯車の損傷部

損傷の発生した原因を探るため、実験前に取られた光 明丹での歯当たりを確認する。図12に光明丹での歯当 りを示す。図12より溝中央部と歯先端部に当りがあり、 側面部には当りがないことがわかる。溝中央部に多くの 当りがあり歯当りは良好だと考えられていた。 しかし側 面部に当りがないため、歯先端部に集中荷重が発生しそ

こから損傷が発生したと考えられる。

図12 光明丹での歯当り

5.  3 LISPによる歯当り

5.  3.  1 LISPによる歯当りシミュレーション 歯車の損傷の原因が歯先端部の集中荷重ということ より、 LISP言語を使用した歯当りシミュレーションを 行うプログラムを作成した。このプログラムでは歯車の 軸方向の移動を可能にし、さらに軸の回転による条件を 付加することにより、様々な状態での歯当りが確認でき るようにした。

図13に実験で使用した歯形形状で実行したシミュ レーション結果の例を示す。ここで図13は歯面問距離 を減らすためそれぞれ軸方向に O.02[mm]、O.03[mm]、 O.04[mm]移動させた結果である。

(a) O.  02 [nunJ  図13 

(b) 0.03 [叩] (c)0.04[凹]

シミュレーション結果

5. 3.  2歯当りの比較

図14に光明丹での歯当りとシミュレーションでの 歯当りの比較図を示す。光明丹での歯当りとシミュレー ションでの歯当りを比較すると、どちらも側面部での当 りはなく歯先端部と溝中央部にしか当りがない。歯当り がほぼ同じ状態になっているため歯形を設計する際にこ のプログラムを使用することにより歯当りを確認するこ とができる。

(5)

特殊歯形をもっ差動歯車装置に関する研究 39 

‑‑一一 品 ぽM 図14 歯当りの比較

5. 3. 3歯形の確認

歯当りシミュレーションの結果、凹歯の歯先端部と溝 中央部にしか当りはなく、側面部では当りが発生してい なかった。そのため現在の歯形形状では歯先端部に集中 荷重が発生し、歯が損傷してしまう。

そのため歯当りについて以下の3つの項目がどのよ うな影響を与えるかシミュレーションにて確認を行った。

①凹歯形状は変更せずに凸歯の形状を変えた。

②凹歯形状を加工する円錐の高さを高くした。

③凹歯形状を加工する円錐の高さを低くした。

図15に①の凸歯の形状を変更しシミュレーション を行った結果を示す。図15で ()はピンの先端部、

(b)はピンの中央部、()はピンの根元部の円弧に重 点を置きシミュレーションを行った結果である。この結 果、凹歯がこの形状では凸歯の形状を変更しても、溝中 央部と歯先端部での当りの増減はあるが側面部の当りは 変わらないことがわかった。さらに円弧の位置によって 歯当りの位置が変わることがわかった。

(a)ピン先端部 (b)ピン中央部 (c)ピン恨元部 図15 凸歯形状変更のシミュレーション結果

図16に②、③の凹歯形状を加工する円錐の高さ変更 しシミュレーションを行った結果を示す。図16で (a )  は円錐の高さを高く、 (b)は円錐の高さを低くしてシミ ュレーションを行った結果である。その結果、円錐の高 さを高くするのに合わせ、溝中央部の当りが減少してい

き、最終的には歯先端部での当りしか見られなかった。

円錐の高さを低くすると溝中央部の当りはあまり変わら ず、側面部での当りが発生した。しかし、歯先付近での

当りも見られなくなったo

(u)円錐を高く (b)円錐を低く 図16 凹歯形状変更のシミュレーション結果

以上のことから、凸歯ではピンの先端部と根元部では 溝との当りが発生する場所が大きく異なり、凹歯では凹 歯形状を加工する円錐の高さを高くすると当りが減少し、

円錐の高さを低くすると側面部での当りが発生すること がわかった。これらのことより、歯形を改良するには凸 歯ではピンの円弧を先端部と根元部に分け、凹歯では円 錐の高さを低くすれば良いことがわかったo

5. 4歯形の改良 5. 4. 1歯形の創成

歯当りのシミュレーションで確認された、凹歯形状を 加工する円錐の高さを低くすると、側面部での当りが発 生するという点を考慮に入れて歯形の改良を行った。そ の際、歯の接触面積を増加させるため、溝の側面形状を 曲面状にした。損傷の発生した歯形と性能の比較を行う ためモジュールや歯幅、歯数などの値は変更せず凹歯の 形状のみを変更し、歯形の看IJ成を行った。図17に変更

した溝の形状を示す。

図17 

再設計した溝 溝の変更点

創成した歯形を元に寸法を決定する際に凸歯の曲面 部を二分割した。先端側の曲面部は凹歯の溝中央部と側 面部に接触しやすい形状に、根元側の曲面部は凹歯の歯 先端部付近に接触しやすい形状にした。図18に再設計 した凸歯の寸法を、表2に歯形の変更点を示す。図18 

(6)

で括弧の中の寸法は出力側の寸法を示す。白歯は寸法の 大小はあるが入力側、出力側ともに同じ形状をしている。

ぬ .

u m

ωuv

寸 ・

Awa

一一ω0 .

EJ 

h

u

nu

‑ ‑ ヲ

図18 再設計した凸歯の寸法

表2 歯形の変更点

再設計前 再設計後 入力側 1.68  1.47  ピン先端の半径

出力側 1.625  1.46  ピン根元部の 入力側 22.48  ‑司令 20.6 

円弧の半径 出力側 27.1  ー一→ 20.4  ピン先端部の 入力側 19 

円弧の半径 出力側 15.6  溝の円錐の半径 3.5  3.5  溝の円錐の両さ 8.45  7  溝の底の半径 1.685  1.5 

溝側面の円弧の半径 27 

材 質 S45C  SKDll  熱処理 タフ トライド 一歩真空焼入れ│

5. 4. 2USPによる歯当りの確認

再設計した歯形で歯当りのシミュレーションを行っ た。図19に歯当りシミュレーションの結果を、図20 に損傷が発生した歯形の歯当りとの比較を示す。図19  は歯面間距離を減らすため歯車をO.Ol[mm]、0.02[mm]、 0.03[mm]軸方向に移動させた場合である。

(a) 0.01 [mm 図19 

(b) 

o . 

02 [mmJ  (c) O.  03 [mmJ  シミュレーション結果

損傷が発生した歯形

図20 歯当りの比較

図20より問題となっていた歯先端部での接 触はな くなり、接触のなかった側面部での接触が発生している。 このため再設計した歯形では歯当りの問題は改善された と考えられる。

5.  5再設計した歯形の歯当りの確認

再設計した歯形で光明丹での歯当りを確認した。図2 1、図22に確認した歯当りを示す。図21は入力側、

図22は出力側の歯当りを示す。

図21 入力側の歯当り

図22 出力側の歯当り

図21、図22より損傷の発生した歯形では確認でき なかった側面部での当りが確認できる。しかし溝中央部 での当りがなく、歯先端部で当りが発生しているのが確 認できる。これらの原因としては、溝と溝の問の部分が

(7)

特殊歯形をもっ差動歯車装置に関する研究 41 

ピンを保持している部分と接触してしまい、ピンと溝を 接触させることができず、当りが本来予想していた位置 からずれてしまったと考えられる。この間題点、を改善す る方法としてはピンの保持部を少し削ることが考えられ る。

5.  6再設計した歯形の特性 5.  6.  1騒音特性

図2 3に再設計を行った歯形での負荷トルクと騒音 レベルの関係を示すo 比較を行うため同図に損傷の発生 した歯形での騒音レベルと傾斜歯車減速装置の騒音レベ ルを示す。負荷トルクを増す毎に騒音レベルは上昇し、

負荷トルク 29.4[N・m]の時、実験範囲内での最高値約 74[dB]を記録した。この値は損傷の発生した歯形の騒音 (81[dB])や傾斜歯車減速装置の騒音 (76[dB])と比較 すると小さい値となっている。

騒音レベルが小さくなった要因としては、歯と歯の接 触が面での接触となり、歯と歯の衝突により発生してい た騒音が抑えられたと考えられる。

図23 負荷トルクと騒音レベルの関係 5.  6.  2効率特性

図24に再設計を行った歯形での負荷トルクと効率 の関係を示す。比較を行うため同図に損傷の発生した歯 形での効率と傾斜歯車減速装置の効率を示す。負荷トル クを増す毎に効率は上昇し、負荷トルク29.4[N‑m]の時、

実験範囲内での最高値約 71[%]を示した。この値は損傷 の発生した歯形の効率 (72[%])や傾斜歯車減速装置の 効率 (84[%])と比較すると低い値になっている。

効率が低かった原因としては、ピンと溝の接触が面接 触になり摩擦が大きくなったことが考えられる。

90  さ80

70

. ‑ ‑

60 L̲̲ ー 」 ← ー

9.8  19.6  29.4  負荷トルク [N・m]

....再設計した 歯形 +ー損傷の発生

じた歯形

4ー傾斜歯車減 速装置

図24 負荷トルクと効率の関係

6.結言

LISP言語を用いて創成を行った歯形を用い、騒音、

効率の特性を求めた。歯形に損傷が発生したため歯当り を確認し、歯形の再設計を行った。再設計した歯形を用 い騒音、効率の特性を求めた。その結果、以下のことが 確認された。

( 1 )歯当りについては、パックラッシを減少させるた めの溝中央部の当りは良かったが、歯車を回転させるた めの当りが側面部になく、歯先端部のみだ、ったためそこ に集中荷重が発生し損傷が発生した。再設計した歯形で は、溝側面部の当りを確認することができた。しかし溝 中央部での当りは確認できなかった。

(2)シミュレーションを行し、歯形の確認を行った結果、

凸歯では、先端部と根元部で溝との接触位置が大きく異 なることがわかり、凹歯では、凹歯形状を加工する円錐 の高さを高くすると、歯当りは先端部のみになり、円錐 の高さを低くすると、側面部での歯当りが発生すること がわかった。

( 3 )再設計した歯形での騒音特性は、負荷トルクを 9.8[N‑m]増す毎に、騒音レベルが約l[dB]ずつ上昇し、

負荷トルク 29.4[N‑m]の時、実験範囲内での最高値約 74 [dB]を示した。損傷が発生した歯形と比較して約 7[dB]、傾斜歯車減速装置と比較して約2[dB]ほど小さい 値となった。

(4)再設計した歯形での効率特性は、負荷トルクが増 す毎に、効率が上昇し、負荷トルク 29.4[N‑m]の時、実 験範囲内での最高値約71[%]を示した。損傷が発生した 歯形と比較して約1[%]、傾斜歯車減速装置と比較して約 13[%]ほど低;しオ直となった。

参考文献

( 1 )藤井亮・長寄羊ーほか4名、円弧歯形をもっ傾斜 歯車装置に関する研究、機講論、

NO.9852.91.1998

(2)長寄羊ー・藤井亮・田中卓次、円弧歯形をもっ傾 斜歯車減速装置の特性、近畿大学工学部研究報告、

No.37.75.2003 

(3)長寄羊ー・藤井亮・田中卓次、傾斜歯車減速装置 の機構解析と円弧歯形、近畿大学工学部研究報告、

No.37,79,2003 

(4)長寄羊ー・永井良介・藤井亮、近似創成ピン歯を も っ 傾 斜 歯 車 減 速 装 置 の 特 性 、 機 講 論 、 No.0452.259260.2004

(5 )藤井亮・長寄羊ー・小

J

11晃・大西宏征、特殊歯形 をもっ差動歯車装置の運転と損傷について、

MPT2004シンポジウムく伝動装置>講演論文集、

NO.0417.9497.2004

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