C-10 妊娠シケプリ
担当:荒川
妊娠の成立・胎児の発育と母体の変化 1/12 1 限分
最初の 2 週間は先生のノートにちょこっと手を加えた感じです。赤文字は去年出てたところです。★妊娠★
Ⅰ.妊娠の診断
① 自覚症状 ・月経の停止(月経不順,更年期と鑑別すること) ・つわり(妊娠 6~12 週・強さなど個人差あり→内科疾患特に胃癌との鑑別:薬・CT に注意) ・全身倦怠感(内科疾患との鑑別) ・不正性器出血(月経と間違えないよう注意) ・下腹痛 ・胎動感(妊娠 18~20 週) ② 検査 ・尿中 HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)定性検査 妊娠反応を調べる。反応が出るのが早い。妊娠4週から陽性。 但し、異常妊娠と正常妊娠との鑑別はできない。 ・超音波断層法 妊娠5週以降から見えてくる。 5 週:胎嚢 6 週:胎児 7 週:胎児心拍 ③ 妊娠週数の決定→出産予定日の決定 ・月経からの計算(月経がきちんと 28 日周期の場合のみ有効) ・基礎体温上の排卵日を 2 週 0 日とする ・超音波所見による決定 妊娠9~11 週頃の頭殿長を測るⅡ.妊娠期間の用語
・妊娠初期:~15 週 6 日 ・妊娠中期:16 週 0 日~27 週 6 日 ・妊娠末期:28 週 0 日~出産(40 週 0 日) ・流産:~21 週 6 日(助からない) ・早産:22 週 0 日~36 週 6 日 ・正期産:37 週 0 日~41 週 6 日 9 週:2cm 10 週:3cm 11 週:4cm ・妊娠週数について:医学的定義 最終月経開始日=妊娠0 日 妊娠0 日~6 日=妊娠 0 週 妊娠7 日~13 日=妊娠 1 週 分娩予定日=妊娠40 週 0 日 ・世の中で良くいう妊娠?ヵ月というのは…・過期産:42 週 0 日~(ほとんどない)
Ⅲ.妊娠に伴う母体の生理的変化
① 内分泌系の変化 1)胎盤からの分泌…胎盤に関して授業でやったのは青文字だけ!!まずはそこだけ覚えてね♪ ・hCG ヒト絨毛性ゴナドトロピン 妊娠黄体を刺激してエストロゲン E とプロゲステロン P の産生を促進、妊娠を維持する。 妊娠初期より合胞体栄養膜細胞より分泌され、妊娠 10 週でピーク。その後減少し、20 週から 一定値を保つ。 ・hPL ヒト胎盤性ラクトーゲン 胎児の発育にはグルコースが最も有効なので、母体は自らのグルコース消費を抑え代わりに 中性脂肪 TG を分解する。hPL はこの母児間のエネルギー源分配調節のため、母体における TG 分解促進・グルコース利用抑制に貢献する。主に母体に移動して作用するホルモンである。 妊娠 6 週過ぎから検出され、妊娠末期に向けひたすら増加し一定となる。 ・エストロゲン E 子宮筋を肥大・収縮させる。オキシトシン感受性を強める。 乳腺の発育とプロラクチンPRLの分泌を促進。但し乳腺組織でのPRL受容体は減少させる。 →このため妊娠中には乳汁分泌は起こらない。…* 妊娠初期には卵巣の妊娠黄体から、12 週頃より胎盤から分泌される。 ・プロゲステロン P 平滑筋を弛緩させる。オキシトシン感受性を低下させる。 子宮内膜の脱落化・子宮筋層内部の毛細血管を繁生させる。 乳腺に対してはEと相乗する=*と一緒。 妊娠初期には卵巣の妊娠黄体から、12 週頃より胎盤から分泌される。 2)甲状腺 腫大して機能亢進。同時に結合タンパク増加 ⇔fT3・fT4は横ばい 3)膵臓 島細胞の機能亢進→インスリンの分泌亢進HPLの拮抗作用により、耐糖能低下 ② 生殖器・乳房の変化 ・子宮の増大(エストロゲン:子宮筋増殖、プロゲステロン:子宮筋弛緩) 非妊時:鶏卵大 12 週 :グレープフルーツ大 24 週 :臍窩まで 36 週 :剣状突起下 2~3 横指 ・乳房の増大 エストロゲン:乳腺発育・脂肪組織増加 プロゲステロン:腺房発育・脂肪組織増加 プロラクチン ③ 循環系血液の変化 ・循環血液量の増加 約 30%:分娩直前がピーク ・心拍出量の増加 約 40~50%:妊娠30週頃がピーク ・血液希釈傾向: 妊娠30週頃をピークに赤血球・Hb・Ht低下。白血球数は増加 10 万個/mm3 ・血液凝固系の亢進・線溶系も亢進→全体としては凝固優位 ④ 代謝・その他 ・基礎代謝 10%上昇 ・体重増加 7~12kg増加
Ⅳ.胎児の発育過程
→新生児のものと比較して後でまとめて書きます!分娩の 3 要素・正常分娩・産褥の管理 1/12 2 限分
★分娩★
Ⅰ.分娩の 3 要素 : 娩出力 + 産道 + 娩出物
① 娩出力=陣痛+腹圧 1) 陣痛:子宮筋の不随意で規則的な収縮。 収縮(陣痛発作)と休止(陣痛間欠期)を交互に繰り返し疼痛を伴う。収縮により胎児は強い圧力 を受け酸素欠乏状態になるが間欠期に回復する。分娩の進行に伴い収縮は長く休止は短くなる ・前駆陣痛:妊娠末期の比較的規則的で徐々に強まる子宮収縮。いつのまにか消失する。 ・分娩陣痛:10 分間隔以内の規則→2~3 分間隔・持続 60 秒前後 ・過強陣痛:子宮収縮が強く、発作持続時間が長く、周期が短いもの ・微弱陣痛:子宮収縮が弱く、発作持続時間が短く、周期が長いもの 2) 腹圧(いきみ) 横隔膜・腹壁の筋肉による随意運動(必須ではない)② 産道=骨産道+軟産道 1) 骨産道 2)軟産道 ・子宮体部 ・前壁:恥骨 ・子宮頸部 ・側壁:腸骨 ・腟部 ・後壁:仙骨 ・外陰部 (・軟産道強靱) ③ 娩出物:胎児+付属物(胎盤・臍帯・羊水) 1) 胎児の大きさ ~2499g 低出生体重児 4000g~ 巨大児 2) 胎勢:胎児の頭部と体幹の位置関係 ・屈曲胎勢:胎児が顎をひいている状態 ・反屈胎勢:胎児が顎を突き出している状態 3) 胎位:胎児の縦軸と、子宮の縦軸の関係 ・ 頭位 ・骨盤位 ・ 横位 4) 胎向:胎児の児背(or 児頭)の向き ・第一胎向 ・母体右:第二胎向 児背が母体の左側を 児背が母体の右側を 向いている 向いている
Ⅱ.分娩の経過
☆分娩とは…分娩陣痛の発来~胎盤の娩出まで ①分娩第 1 期 陣発から子宮口全開大(10cm)までの時期 ②分娩第 2 期 子宮口全開大から胎児娩出までの時期 ③分娩第 3 期 胎児の娩出直後から胎盤の娩出までの時期 ④破水の時期 ☆破水とは…卵膜が破綻して羊水が流出すること。 ・適時破水:子宮口全開大前後に生じる ・前期破水:陣発より前に生じる ・早期破水:陣発後に生じる ⑤胎児の産道通過機序 1)児頭の固定(横径で) 骨盤入り口面に児頭が進入すること 母体に対して横向きで固定される 初産婦→陣発前(38~39 週) 経産婦→陣発直後 2)第 1 回旋 胎勢が屈曲胎勢になる=胎児が顎をひく。 顎をひくことで、最小の小斜径で 骨盤内を通過できる。 児頭の矢状縫合の後方に位置する小泉門が 下降して先進する。 *ここで胎児の頭部の構造について補足します。 最低限知ってて欲しいのは、 ・矢状縫合の前端が大泉門、後端が小泉門。 =大泉門は胎児の前側、小泉門は後ろ側! ・小斜径での周径<前後径での周径 娩出される時に顎が出たままだと骨盤を 前後径で通過しないといけない。 顎をひいて小斜径をうまく利用しています! 初産婦 経産婦 第 1 期 10~15 時間 5~7 時間 第 2 期 1~2 時間 0.5~1 時間 第 3 期 5~30 分 5~30 分 合計時間 12~16 時間 6~8 時間大泉門・小泉門を理解した所で、次の図ではは骨盤を下からのぞきます。 3)第 2 回旋 胎向が横向き→母体の後方向き となるように 90 度回旋しながら 産道を下降する 胎児が母体の肛門を見る方向に! *従って、 第 1 胎向の場合は反時計回りに 90 度 (右図上) 第 2 胎向の場合は 時計回りに 90 度 (右図下) 3)で胎児は母体の後方向きになりました。そこで次は側面から見ます。 4)第 3 回旋 胎勢が反屈胎勢になりながら 頭部が骨盤出口から娩出される。 母体の仙骨が大きく前方に屈曲しているので、 それにそった運動をする。 5)第 4 回旋 胎向が再び横向きとなり、肩甲骨が縦方向で娩出される。 第 1 胎向なら時計回りに 90 度、第 2 胎向なら反時計回りに 90 度運動。 上手に出てきました☆ ⑥分娩所要時間と出血量 ・分娩所要時間 陣発~胎盤娩出まで ・初産婦:12~16 時間(30 時間以上は異常) ・経産婦: 6~ 8 時間(15 時間以上は異常) ・出血量 陣発~胎盤娩出後 2 時間まで 母体仙骨
平均 200~300ml(500ml を超えると異常)
新生児の生理・乳汁分泌 1/19 1 限分
★胎児・新生児の発育過程★
① 胎児の大きさ 27 週:1,000g 36 週:2,500g 30 週:1,500g 40 週:3,000g 33 週:2,000g ②胎児・新生児の循環器 *新生児とは生後4 週まで。生後 1 週目までは早期新生児 【胎児循環】 ・胎盤が酸素・栄養ともに供給 ・臍静脈(1 本) pO2高い ・臍動脈(2 本) pO2低い ・静脈管(アランチウス静脈管) 臍静脈の 40~60%はそのまま下大静脈へ。 肝臓をパスすることでpO2を高いまま維持する。 ・卵円孔 下大静脈からの血流のほとんどが、 右心房→卵円孔→左心房→左心室→大動脈→全身循環 の経路をとる。O2分圧の高い血液を優先的に脳へ送る。 ・動脈管(ボタロー動脈管) 上大静脈から(脳から)の血流の大半は、 右心房→右心室→肺動脈→動脈管→大動脈→全身循環 の経路をとる。分圧の低い血液が脳へ行くのをふせぐ。 【新生児循環】 1)肺が膨らむことにより、右心系の圧>左心系の圧となる。卵円孔を通る血流がなくなるため 卵円孔は閉鎖する。生後数週間で完全閉鎖する。 2) 動脈管の閉鎖。生後 3~12 日で閉鎖する。 * 早産児では肺低形成により動脈管開存症が起き易い。治療として、インドメタシンを投与し 動脈管を収縮させる。 * 一方、動脈管を収縮させる作用のあるインドメタシンを妊婦に投与すると、胎児の動脈管が 閉鎖し心不全となる。 従って、妊娠中(特に後期)はインドメタシン(消炎鎮痛剤)は禁忌!!唯一使ってもよい鎮痛剤 はアセトアミノフェン(カロナール)③胎児・新生児の排泄 【胎児尿】 ・羊水 500~700ml 妊娠 28 週頃にピーク。その後徐々に減少し妊娠末期では 500ml以下に。 供給:胎児尿 吸収:胎児の嚥下(羊水を飲んでます!) 羊水は胎児の消化管で吸収され、一部が胎児の腎臓・気道・皮膚から排泄される。 老廃物は胎盤経由で排泄されるので、胎児尿はほとんど水だけ。 腎臓は 32 週頃までに完成しそれなりに機能しているが、その機能は低く濃縮率は悪い。 また、機能の成熟度は糸球体>尿細管。すなわち再吸収が悪い…* 羊水が多い ・胎児が飲んでいない:上部消化管障害 ・排尿量が多い:母体が糖尿病 と疑うこと! 羊水が少ない 排尿不充分:腎形成 or 機能が低い 【新生児】 上述の*の状態で生まれるので、新生児は Na 喪失傾向 脱水傾向 生後 6 ヵ月位でバランスがとれる。 【新生児の便】 生後第 1 回目の便は 24 時間以内に排泄される。 内容は 羊水中の胎児の表皮剥離細胞 胎脂 胎児の腸粘膜上皮 便は、胎便(粘調・暗緑色)→移行便→新生児便(生後 4~5 日後) と変化 ④呼吸器 【胎児】 ・毛細血管の分布 22 週~27 週 ⇒このように肺ができていないので、22 週以前は生まれても助かりません ・機能的な完成 32 週~34 週 胎児の肺はつぶれ、中まで羊水で満たされている。必要なO2は臍帯から供給される。 【新生児】 出生直後に、pO2低下・pCO2上昇・皮膚刺激により第 1 呼吸。 ・成熟新生児では肺胞からサーファクタント(表面活性物質)が十分に分泌され、肺が膨らむ。 また、肺・口腔の中の羊水は産道を通る時に搾り取られる⇔帝王切開の時は注意! ・早産児の場合はこのサーファクタント分泌が不十分なため、呼吸障害(RDS)となる。 →気管からサーファクタントを入れてあげる。
★分娩・出産後のケア★
①カンガルーケア カンガルーケアとは・・・ 生まれた直後の赤ちゃんを母体のお腹の上に乗せてあげること ~母体側のメリット~ ・母乳分泌促進 ・喪失感の軽減 ・母子関係の向上 ・子宮収縮:乳頭への刺激→オキシトシン分泌→子宮平滑筋収縮 ~新生児側のメリット~ ・生理的保温 ・母体の皮膚常在菌の移行:赤ちゃんが一番一緒にいるのは母親なので大事! ・哺乳の開始に一役:生後すぐの赤ちゃんは覚醒状態にあるので自分で母体の乳を探す ②生後のケア ・母子同室 ・自律授乳 授乳時間を決めず、赤ちゃんが欲しそうな時に母親が自分で判断してあげるようにする。★新生児の観察★
①出生時 ・Apgar score (1 分後・5 分後) 特に 5 分後のスコアは、新生児の低酸素による神経症状の最大の指標になる。 ・Silverman score 呼吸障害の評価・Dubowitz 法 生まれた赤ちゃんが妊娠何週かわからない時に用いる。(細かい事は多分出ません) ②早期新生児の観察 活発性・啼泣・顔貌・姿勢・哺乳・嘔吐・チアノーゼ・呼吸・頭血腫・口腔 筋トーヌス・神経症状・心臓・肺・腹・皮膚・黄疸・臍 ③一ヵ月検診 ・計測→身長・体重・頭囲・胸囲 ※計測した値より出生時との変化が大切 ※体重は生後 7~8 日で生理的減少があるので注意 ・筋緊張 ・バイタルサイン ・チアノーゼの有無 ・心雑音・呼吸音 ・呼吸状態 ・反射
★母乳について★
①母乳分泌の生理 母乳分泌に大切なホルモン 母乳産生:プロラクチン 射乳:オキシトシン ・プロラクチン 分娩前にピークとなる。 →なぜ妊娠中は母乳が分泌されないのか? エストロゲンによる抑制により、妊娠中は乳腺にプロラクチン受容体が十分に出来ていない。 出産により胎盤がなくなるとエストロゲン減少→プロラクチン受容体が一気にできる ・オキシトシン 乳頭への吸啜刺激により分泌される。 *母乳分泌を促進させるには?? 頻回授乳による頻回プロラクチン濃度上昇が大事! 好きなだけ赤ちゃんに飲ませてあげると良いそうです ②母乳育児の利点 ~母体側のメリット~ ・子宮復古 ・愛情 ~赤ちゃん側のメリット~ ・IDDM,クローン病などの発症率減少・感染防止 IgA
妊娠の異常と管理(1) 1/19 2 限分
★妊娠の異常★
Ⅰ.妊娠初期
①妊娠悪阻 ~12 週未満 つわりがひどく悪化したもの つわりは妊婦の 50~80%でおこるので問題なし。 【症状】 ・上部消化管症状 ひどい悪心・嘔吐 ・飢餓状態 1)血中アセトン体増加 栄養状態悪化により体内で脂肪分解=β酸化が始まる。TCA サイクルに入れな かったアセチル CoA がケトン体へと代謝されるためケトーシスを引きおこす。 2)電解質バランス 嘔吐によって水分が失われ、また水も飲めなくなる。このため電解質喪失を伴 う脱水状態となる。 3)VitB1不足によるウェルニッケ脳症 ←最近多いね…。きっと大丈夫かな? 栄養不足による。また治療中の輸液投与の際にも注意! 【治療】 ・入院・安静 ・食事療法 ・輸液(電解質・ブドウ糖含む) ビタミンを補充すること! ・薬物(制吐剤・VitB1) ・人工妊娠中絶 【鑑別診断】 胃癌 上述の治療をしても症状が軽減しないときは、内視鏡検査などを行う。 ②流産 妊娠 22 週未満で妊娠が終結すること。新生児医療の発達により定義が変化してきた。 妊娠初期に起こることが特に多い。流産する人は全体の 15%位。 偶然による染色体異常が主因(染色体の分配不全など) 【分類】 ・稽留流産:胎児が子宮内で死亡後に無症状のまま子宮内に停滞した状態。子宮内胎児死亡。 ・進行流産:流産が進行している状態。妊娠継続可能性はない。胎児と付属物はまだ子宮内に あるが、子宮外に排出されるのも時間の問題。 ・完全流産:胎児及び付属物が子宮外に完全に排出された状態。 ・不全流産:胎児及び付属物の一部が子宮内に残った状態。性器出血と下腹部痛が持続する。【原因】 ・染色体数の異常 最も多い!! ・母体要因 ・抗リン脂質抗体症候群 ・感染 ・頚管無力症 【診断】 超音波 胎児心拍の消失・胎嚢の異常の所見があれば本症の疑い強い。 【治療】 子宮内容除去(子宮内の処理が必要な稽留流産・不全流産のとき) * 妊娠中期・頚管無力症のときは… 頚管無力症とは? 子宮収縮を伴わずに頚管が軟化して 内子宮口が開大し、胎胞が破れて胎児 が娩出されてしまう病態。 放っておくと上行感染を起こしてしまうので 治療が必要。 ・子宮頚管経縮術 1)シュロッカー法 頚管を内子宮口に近い高さで縫縮する。 膀胱を持ち上げる必要があり、少し大変だそうです。 2)マクドナルド法 頚管を外子宮口の高さで縫縮する。 先生はマクドナルド法はどこでもいいから 頚管をぐるっと縫えばいいとおっしゃっていました。 マックは簡単って覚えるそうですよ☆ ・子宮収縮抑制剤 ③子宮外妊娠 【概念】 正常の着床部位である子宮体内腔以外の場所でおこる妊娠。 ・卵管膨大部妊娠 82.3% 炎症などにより卵管が癒着し、子宮への運送が うまくいかない。原因の多くはクラミジア感染。 ・子宮頚管妊娠 1.3% ・腹腔内妊娠 0.6% マクドナルド法 シュロッカー法
【症状】 初期は無症状。 破裂・流産により腹痛・ショックをきたす。 でも妊娠検査薬の普及により、ここまで気付かないことは減りました! 【診断】 ・超音波 胎嚢が子宮内にない。胎嚢が卵管内にある。 ・hCG がある程度高い。 ・出血後なら→ダグラス窩穿刺 【治療】 ・腹腔鏡下手術 ・待機 ・化学療法 メソトレキセート ④胞状奇胎 嚢胞化した絨毛。肉眼的に 2mm 以上。 子宮内膜に着床した受精卵は、胎児へ発生する「胎芽」部分と 胎盤へ発生する「絨毛」とに分かれる。絨毛は子宮内膜内へ伸び 母胎側から栄養分や酸素を吸収する働きを持つ組織でhCGを分泌。 この絨毛部分が異常増殖を起こし子宮内腔を満たしてしまった状態。 【分類】 ・全胞状奇胎:胎芽部分が全く発育せず子宮腔内が絨毛の異常増殖だけで占められている場合 原因→受精時に卵由来の核が不活化し、精子由来の核のみが倍化した。又は 1 つの卵子に 2 つの精子が侵入した。=雄核発生 ・部分奇胎:絨毛部分が異常増殖しても胎芽部分も発育している場合 原因→受精児に 1 つの卵子に 2 つの精子が侵入した。卵核はあり。69XXY/XXX 【診断】 ・超音波 ・hCG の異常高値 【治療】 胞状奇胎は絨毛癌へ移行する前癌状態ともいえるので、基本は妊娠終了させる。 子宮内容除去術 【続発症】 ・絨毛癌 ・侵入奇胎 ・存続絨毛症 ・転移性奇胎 これらを防ぐために、血中・尿中のhCG 濃度曲線を用いてフォローアップすることが大事。 低下順調曲線と比較していく。
Ⅱ.妊娠中~後期
①妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症) プリントの定義と分類を参考にして下さい。最後につけておきます。 【リスクファクター】 ・遺伝的:両親のいずれかが高血圧 ・年齢 :15 歳以下、35 歳以上 ・体格 :極端な痩せ、肥満 ・初妊婦 ・多胎 ・合併症のある人 【病態】 かなり複雑です。でも試験には細かい機序は出ないと思うので、ノートのままです。 ・母体の血管攣縮 ・母体の血管内皮細胞の障害 ・血圧は高くむくんでいるが、血管内脱水で血流濃縮の状態 【血液検査】 ・Ht 上昇 他の異常所見に先行する。本症の発症予知マーカー。 ・肝血流量低下により酵素逸脱。血清 AST・ALT・LDH 値上昇 ・血小板減少 ・尿酸値上昇 尿酸の排泄障害による。他の異常所見に先行する。 ・クレアチニン上昇 ・AT-Ⅲ(アンチトロンビンⅢ)低下 ←DIC 合併による凝固系低下・線溶系亢進のため ・FDP(フィブリン分解産物)上昇 【胎児】 妊娠の終了のタイミングを探る為、最重要! ・IUGR =子宮内胎児発育遅延 ・羊水減少 ・モニター異常 【治療】 ・妊娠の終了 ・安静 ・食事療法 ・薬物=降圧剤 ヒドラジン α-メチルドーパ Ca 拮抗薬 αβブロッカー MgSO4 子癇発作にのみ使う。予防も兼ねる。 *禁忌薬:利尿剤・ACE 阻害薬→胎児の腎不全・奇形を招く担当:豊原
妊娠の異常と管理(2) 1/26 1限分
主に切迫早産、ついでに過期妊娠と産褥精神病についての授業です。それぞれどういうものなのか、 切迫早産に関しては、症状・診断・治療もみておいてください。 *妊娠時期の表現方法* 産婦人科では、最終正常月経第1日(開始日)を妊娠0日とします。妊娠0日から妊娠6日までの7 日間は妊娠0週、妊娠7日から妊娠 13 日までの7日間は妊娠1週となります。分娩予定日は妊娠 280 日(つまり 40 週0日)で、280 日を 10 で割った 28 日を妊娠における1ヶ月とします。ただし、月数 はかぞえを用いる習慣があり、妊娠0週から3週までが第1月、妊娠4週から7週までが第2月という ので注意して下さい。これによると、妊娠2週0日(排卵日)あたりに受精、妊娠4週0日くらいで着 床し、妊娠反応が出るのは妊娠4週2~3日ごろなので、このときすでに妊娠2ヶ月ということになり ます。 ■切迫早産 そもそも早産とは、妊娠 22 週以降から妊娠 37 週未満の分娩のことをいいます。全体の約5%ほどで すが、実際には 34 週以降ならほとんど問題はありません。早産の原因で特に重要なのが、絨毛羊膜炎で す。起炎菌は様々ですが、炎症によって①プロスタグランジン→子宮収縮作用、②顆粒球エステラーゼ →子宮頸部のコラーゲンを分解(=頸管熟化)、③羊水の膜が破れる→破水、といった機序で説明されて います。 1.切迫早産とは 早産に至るおそれが非常に高い状態のことをいいます。つまり、放っておくと早産になるということ です。早産は未熟児出生を意味するため、なるべく妊娠を維持するよう努めます。 2.症状 3つ覚えましょう。 ①腹痛 おなかがはる、腰が痛い、などと訴えてくることもあります。早産の初期症状は、不規則な腹部緊張 感・腰痛を感じる程度で、安静によって軽快するのが特徴です。 ※子宮頸管無力症(胎児が大きくなると勝手に子宮口が開いてしまう)は、このような痛みを伴うこと なくあっという間に流産・早産となってしまうことがあるので注意。 ②出血 不正性器出血です。おなかが痛い+出血⇒やばい、と思うそうです。 ③破水 早産に先行して前期破水が認められることが多いです。3.診断 早産の危険性が高いのは、 内診:子宮口が大きく、頸管が軟らかい 膣鏡診:出血がある 超音波診断法(膣式):子宮頚管の長さが短い さらに、破水の診断が重要です。診断法は以下のようなものがあります。 ①問診・内診・視診 羊水が確認されれば破水と診断できます。 ②膣内pH測定法 エムニケーターによって膣内のpHを測定します。通常膣内は乳酸が分泌されているので酸性ですが、 羊水のpHは 7.4 前後とアルカリ性なので、膣内がアルカリ性になっていれば破水と診断できます。 ③ヒト癌胎児性フィブロネクチン これは胎児のもので、羊水中に含まれます。妊婦の膣内にこれが検出されれば破水と診断できます。 (羊水が出てきてしまった、ということです。下のふたつも同じです) ④α‐フェトプロテイン(AFP) 胎児由来の物質で、羊水中に多く含まれるものです。膣内にこれが検出されれば破水と診断できます。 ⑤ヒトインスリン様成長因子結合蛋白1型(IGFBP-1) 羊水中に多くある蛋白質で、膣内にこれが検出されれば破水と診断できます。 (商品名はアムニテスト 「明乳」) ①で破水の診断が不明の場合は、②を行います。ただし、②では、出血や精液の混入、炎症によってpH が上がってしまうので、診断がつかないときは③~⑤のいずれかを行います。ほかにも、羊水シダ状結 晶法や胎児由来細胞の証明という検査もありますが、実際はほとんど行われていません。 4.管理 切迫早産の重症度を判定するのに早産指数があります。スコアなど、くわしいことが気になる人は授 業プリントを参照して下さい。点数が高いほど早産の危険性が高まります。 5.治療 大きく分けて①安静と②薬物療法があります。 ①安静 身の回りのこと以外はあまりやらないようにしてもらいます。 ②薬物療法 ・子宮筋弛緩剤:β2作動薬の塩酸リトドリン ただし、これには副作用があります。動悸、頻脈、手指振戦、嘔吐などはある程度我慢してもらいま すが、横紋筋融解症・無顆粒球症・肺水腫などは早急に対応しなければなりません。 ・硫酸マグネシウム マグネシウムイオンが神経末端でアセチルコリンの放出を抑制するので、子宮筋の収縮を抑制するこ とができます。 ・抗生剤 絨毛羊膜炎に起因する感染に対して炎症を抑えるために投与します。
※絶対覚えておかなければいけない禁忌※ インドメタシンは、子宮筋の収縮作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することにより、子 宮収縮を強力に抑制しますが、胎児の動脈管の早期閉鎖や、胎児の腎血流減少に伴う心不全を起こすこ とがあるために禁忌です。高血圧薬であるテンシンインヒビターも妊婦には禁忌なのでついでに覚えて おきましょう。 [補足] 子宮収縮に関する薬を整理しておきます。 ・子宮収縮抑制 β2作動薬 マグネシウム インドメタシン (※禁忌) ・子宮収縮 プロスタグランジンF2α、E2 (頸管熟化作用あり) オキシトシン (40 週近くでないと効果なし) 麦角剤 (妊娠中は使わない) 6.早産児の予後 妊娠 24 週以前の出生児は、体重も 500~600gしかなく、その予後はきわめて不良です。28 週にな ると生存率が一気に上がるので、それ以前はなるべく生まれないようにと産婦人科医は努めています。 ■過期妊娠 妊娠 42 週以降も生まれない状況をいいます。胎盤の機能は 42、3 週あたりから急激に低下するので、 胎児に影響を及ぼします。(NRFSや巨大児) ※NRFS(=Non-reassuring fetal status)は、保証できない胎児の状態といって、以前は胎児 仮死とよばれていたものです。 ・管理 妊娠期間を数え間違えているケースが多いので、正確な妊娠週数の再検討を行います。実際は、41 週 を目安に入院し、分娩誘発・帝王切開を行います。 ■産褥の生理 「さんじょく」と読みます。分娩直後から始まり、妊娠によって生じた全身および性器の変化が非妊 時の状態に戻っていく過程で、おおむね6~8週です。産褥については、時間がなくて産褥精神病以外 は授業で扱いませんでしたので、それだけとりあげます。 ・産褥精神病 産褥3~10 日ごろの間に、一過性のうつ状態になることがあります。いわゆるマタニティーブルーで
けはやらせてあげて、ほかは体を休ませるよう、家族のフォローが大切です。
異常分娩とその管理 1/26 2限分
これは、正常を理解してから読むとすんなりいけると思います。図もいくつか載せておくので、イメ ージで覚えましょう。授業では、1体6万(だっけ?)もする赤ちゃんの人形で説明していました。 ■陣痛の異常 1.陣痛の評価 圧力計を直接子宮内に入れる内測計と、母体のおなかに圧力センサーを巻くベルト式の外測計とがあ りますが、臨床では後者が用いられ、陣痛周期と持続時間から陣痛を評価しています。 2.微弱陣痛 子宮収縮の強さ・収縮回数(周期)・持続時間のうち1つまたは2つまたは全てが低下した状態で、つ まり、陣痛が弱すぎるために分娩が進行しない状態のことをいいます。子宮収縮が起こせないなど、分 娩はじめから陣痛が弱い原発微弱陣痛と、妊婦が途中で疲れてしまって陣痛が弱くなる続発微弱陣痛と があります。 微弱陣痛が長く続くと、遷延分娩(初産婦で 30 時間、経産婦で 15 時間経ても児娩出しない)となり ます。 治療は、陣痛促進薬(子宮収縮剤)を3つ覚えておきましょう。 ①オキシトシン ②プロスタグランジンF2α ③プロスタグランジンE2 オキシトシンは子宮口がある程度開くと効果を発揮しますが、プロスタグランジンには子宮頚管熟化 作用もあるので、子宮口開大が不十分なケースでよく用いられます。なお、併用は過強陣痛のおそれが あるので禁忌です。 3.過強陣痛 子宮収縮の強さ・収縮回数(周期)・持続時間のうち1つまたは2つまたは全てが上昇した状態です。 陣痛の発作が周期的に生じる場合を狭義の過強陣痛とよび、痙攣状に発作が生じて間欠期が極めて短く なった状態を痙攣陣痛とよびます。原因の大半は医原性で、不適切な陣痛促進剤の使用によって生じま す。 過強陣痛が続くと、子宮破裂になることがあります。このとき、破裂の切迫徴候として、収縮輪の上 昇を認めます。また、胎児にとっても大きな負担となることは言うまでもありません。■産道の異常 1.X線骨盤計測 計測法にはMartius法とGothmann法とがあります。 2.狭骨盤 骨盤腔が狭いために正常成熟児の分娩に障害をきたす状態です。母親の低身長がリスクファクターと いわれています。 産科学的真結合線(骨盤入口の縦径)が 9.5cm未満、入口横径が 10.5cm未満の場合、特に絶対的狭 骨盤といい、経膣分娩は不可能です。 3.児頭骨盤不均衡(CPD) 胎児の頭が母体の骨盤より大きいために難産となります。最大の原因は狭骨盤です。Seitz法で恥骨前 面を触診し、恥骨と児頭の高低差を確認し、恥骨より児頭が低ければSeitz法(-)、高ければSeitz法 (+)とします。簡単に言うと、骨盤の中に胎児の頭が入るようなら(-)、入らないなら(+)で、(+) だとCPDの可能性があります。 分娩前にCPDが確定的なら、はじめから帝王切開です。やってみなければわからないようなら、試験 分娩(TOL)を行い、無理なら帝王切開です。 一般的には、次のようにしています。 骨盤前後径-BPD(児頭大横径)<1cm ・・・経膣分娩は不可能(帝王切開) 〃 =1~1.5cm ・・・TOL ■軟産道の異常 ・軟産道強靭 軟産道は妊娠末期に軟化しますが(子宮頚管熟化)、これが起きないので、軟産道が硬く、難産となり ます。高年初産でも軟産道強靭となります。 以下のような処置が行われます。 ・ラミナリア:水を吸うと膨らみます。これを子宮口に入れて膨らませます。 ・メトロイリーゼ:水を入れて風船を膨らませます。 ・用手鈍性頚管拡張:指で広げる方法です。
■胎児の異常 第1(2)前方後頭位のみが正常で、それ以外はすべて異常です。 1.回旋の異常 あごを引く運動(第1回旋)の異常です。前頭位・額位・顔位があります。 前頭位は、正常の前方後頭位に変わることが多く、原則として待期的管理とします。額位はかなりま れですが、このままだと経膣分娩できないので帝王切開にふみきります。顔位も経膣分娩できません。 2.高在縦定位・低在横定位 矢状縫合が骨盤入口前後径(縦径)に一致してしまうことを高在縦定位といい、帝王切開します。一 方、第2回旋が起こらず、横向きのまま骨盤底にまで達してしまうことを低在横定位といいます。これ は、大半は陣痛促進薬で前方後頭位に変わりますが、改善しない場合には吸引分娩・鉗子分娩を行いま す。
3.不正軸進入 前頭頂骨進入と後頭頂骨進入とがあります。前者は、待期的管理を原則としますが、後者は胎児の頭 にダメージが大きいので、原則として帝王切開します。 4.肩甲難産 頭が出た後、肩が出ない状態です。たとえば 4500g以上の超巨大児だと、頭より肩が大きくなり肩甲 難産になります。頭を無理に引っ張ると腕神経叢の損傷・上腕骨骨折・鎖骨骨折などのおそれがありま す。 母親がひざを抱えるようにするMc Roberts体位をとってもらったり、恥骨上圧迫(恥骨の上から押 す)を行って肩を出すようにしますが、どうしてもだめなら押し戻して帝王切開です。 ■胎位の異常 1.骨盤位 いわゆる逆子(さかご)のことです。実は妊娠中期までは 30~50%が骨盤位で、自然回転して頭位に なります。骨盤位は殿位(おしりから)・足位(足から)・膝位(ひざから)に分かれます。もっとも多 いのは殿位です。 胎児は、おへそまで出ると臍帯も出るので、頭が出る時に血流が遮断されてしまい危険です。だから おへそがみえたらすぐに頭まで出します。以下のような娩出法がありますが、今はほとんど帝王切開で す。 ・外回転術 :37~38 週で外診手によって胎児をひっくりかえして頭位にします。 ・横8字式娩出法 :胎児を8の字を書くように回して肩甲・上肢を出します。 ・Bracht法 :胎児の下肢を持ち上げて母体の腹側に押し付けます。 ・Veit-Smellie法 :後続児頭の娩出法です。胎児の口に指を入れて屈位にし、頭を出します。
2.横位・斜位 胎児の縦軸と子宮の縦軸が直交するときを横位、斜めに交わるときを斜位といいます。経膣分娩は不 可能なので、帝王切開を行います。特に、手だけ出てしまっている状態は、遷延横位といわれ、母子と もに危険です。 ■臍帯の異常 1.臍帯巻絡 胎児が臍帯を首に巻いている状態で、全分娩の約 20%にみられ、二重三重でない限りあまり問題あり ません。 2.臍帯下垂・脱出 臍帯が胎児先進部より下降している状態のうち、破水前を臍帯下垂、破水後を臍帯脱出といいます。 胎児が臍帯を圧迫すると危険なのですぐに帝王切開を行います。 3.過短・過長臍帯 臍帯の長さは平均 50cmですが、25cm未満だと過短臍帯、75cmより長いと過長臍帯です。過短臍帯 だと常位胎盤早期剥離や子宮内反を、過長臍帯だと臍帯巻絡や臍帯脱出を起こしやすくなります。 4.臍帯卵膜付着 臍帯が卵膜、特に内子宮口に面している(前置血管といわれます)と、破水時に大出血になるおそれ があります。
■胎盤の異常 ・癒着胎盤 胎児の絨毛が子宮筋に付着したり筋層内に侵入したりして、胎盤が母体からはがれにくくなることを いいます。 以上です。なにかあったら豊原までお願いします。 担当:荒木
分娩の異常と管理 高橋先生 2/2 1限
分娩時には装置を母親のおなかにまいて胎児心拍数と子宮収縮をみます。なんかとりあえず胎児が低酸素 血症になったらヤバくてそれを見つけなきゃだめらしいよ。用語と危険な時に起こるのを覚えておこう。 ○陣痛胎児心拍数図 横軸に時間、縦軸に胎児心拍数と子宮収縮圧をとって測定結果を記録したもの。こんな感じ↓。 ○胎児心拍異常をめぐる用語 胎児・胎盤系における呼吸・循環不全を主徴とする症候群のことを昔は胎児仮死と言ってました。でも こ の 診 断 は 不 確 実 で 30 % 位 な の で 、 仮 死 と 言 い 切 る の は お か し い ん じ ゃ な い っ て こ と で 今 は Non-reassuring fetal status〈NRFS〉 (直訳:安心できない胎児の状態)と呼ぶことになったそうです。 どこからが危険な状況か判断が難しいので早めに判断して帝王切開します。 原因:臍帯の圧迫が多い 子宮 収縮 圧 胎児 心 拍 数 ( bpm) 陣痛発作 胎動 一過性頻脈 一過性徐脈 細変動 胎児心拍数基線○胎児心拍モニターの判定基準 陣痛胎児心拍数図を見ながら以下のようなものをチェックします。 胎児心拍数基線(FHR baseline):10 分の区画におけるおおよその平均胎児心拍数 正常脈:110~160bpm (beet per minute) 徐脈:<110bpm 頻脈:>160bpm 胎児心拍数基線細変動 胎児心拍数の細かいぶれのこと。交換神経と副交感神経の綱引きにより胎児の心拍数は常に一定じゃ なくて、それが正常です。だから細変動の消失は異常で、次のような感じで胎児が弱ってることを示 唆します。でも胎児は 20 分~40 分の周期で睡眠と覚醒を繰り返し、寝ているときには細変動は減少 するのですぐに異常と決め付けちゃだめです。 低 O2→中枢神経×→交換 N・副交感 N の綱引き×→細変動なし 細変動消失=肉眼的に認められない 細変動減少=振幅≦5bpm 細変動中等度=振幅 6~25bpm←正常 細変動増加=振幅≧26bpm サイナソイダルパターン 心拍数基線が規則的でなめらかなサイン曲線を示すもの。 2~6 サイクル/1分 振幅:平均 5~15bpm(大きくても 35bpm 以下) 胎児の重症貧血によくみられる。 一過性頻脈(Acceleration) ピークまで<30 秒、頂点≧15bpm、持続≧15 秒 (32 週未満…頂点≧10bpm、持続≧10 秒) 胎動+Acceleration→99%胎児が元気なサイン 遅発一過性徐脈(late deceleration) 開始から最下点までかかる 30 秒以上緩やかなもの 一過性徐脈の下降開始・最下点・回復が各々子宮収縮の開始・最強点・終了より遅れて出現 危険! 低 O2のサイン 子宮収縮→血流遮断→胎児低 O2 最下点の深さは児の状態と無関係 原因:常位胎盤早期剥離 早発一過性徐脈(Early dec.) 開始から最下点までかかる 30 秒以上緩やかなもの 一過性徐脈の最下点と子宮収縮の最強点の時期が一致 子宮収縮→胎児の頭圧迫→脳圧↑→迷走神経↑→心拍数↓ …当たり前、危険じゃない。 変動一過性徐脈(Variable deceleration) 開始から最下点まで 30 秒未満の急峻なもの こんな感じ
基線より 15bpm 以上下降し、15 秒以上 2 分未満持続 典型的変動一過性徐脈:最初に一過性頻脈→徐脈→最後に一過性頻脈 原因:臍帯の圧迫 危険なパターン ① 最初に一過性頻脈なし ② 心拍基線への回復遅い ③ 最後に一過性頻脈なし ④ 最後の一過性頻脈持続 ←〔低 O2→ストレス→頻脈〕 ⑤ 二双性の心拍低下 ⑥ 低下中の心拍に細変動なし ←〔中枢神経抑制〕 ⑦ 心拍数基線が低いレベルで維持 安全限界 ① 10 分以内における各一過性徐脈の持続時間合計が 4 分以内 ② 心拍数基線細変動 6bpm 以上 ③ 心拍数基線 120~160bpm ④ 一過性徐脈の深さが 60bpm 未満 遷延一過性徐脈 基線より 15bpm 以上下降し、2 分以上 10 分未満持続 10 分以上は基線の変化とみなす。 スライドで出てきた注意するパタ ーンの反対。ここまでなら安全な 詳しい状態。覚えるかどうかは個 人の判断で…
偶発合併症妊娠と管理 遠藤先生 2/2 2 限
○妊娠と感染症 総論 母子感染の経路 胎内感染 経胎盤 上行感染 分娩時 経産道 経母乳 母子感染の特殊性 胎盤を通して経静脈的に 器官形成期に感染すると奇形の可能性あり 胎児の免疫能の未熟性 児のキャリア化 予防 妊娠前のワクチン接種:風疹 配偶者からの感染予防:コンドーム:HIV、CMV、HSV ○各論 風疹先天性風疹症候群 congenital rubella syndrome CRS
:先天性心奇形・難聴・眼症状(白内障、緑内障色、素変性症)
胎児は免疫弱いから母親が風疹にかかると CRS になっちゃうよ。特に妊娠初期の初感染であるほど発症
しやすくて重症。難聴は 8~9 割は残る。 診断:妊娠初期検査
流れ…HI 抗体調べる→HI>256 倍→IgM 調べる→10(陽性) 0.3(陰性) 1.2~1.5(±)→もう一回 IgM 検査 *母親から風疹患者と接触がなかったか等話を聞くことも大事! HI 抗体:風疹に対する IgM、IgG 抗体などの総和を示す。HI 抗体価は 8 倍未 満なら感染したことない、256 倍以上なら直近の感染ありで、256 倍以上なら 最近感染したってわかるけど、CRS を引き起こす可能性低い再感染かもしれ ないから次に IgM 検査。もし 16 倍以下なら抵抗力がないってことだから分 娩終了後にワクチン接種をすすめる。 IgM:初感染だと図のように発疹出現 1 週間でピークを迎える。通常は 0~0.5 で再感染では上昇しない。なので 1.2~1.5 位なら感染したばっかりか、3~4 週間前に感染して下がってきたとこか、ずーっと前にかかったか、でよくわからないのでもう一回検査します。 卒試に出るらしいよ 教授の専門だって。詳しく出るかはわからないけど。 3~4w 1.0 10~20 IgM
単純ヘルペス 外陰部(両側)に潰瘍(皮疹)できる。痛い。産道感染で赤ちゃんにうつると新生児ヘルペス(←ヘル ペス脳炎とか、かなり重篤)になって危険なので帝王切開する。うつらないように母体は皮疹が痂皮化 するまで十分手洗い。 HB 感染 HBV のキャリア(HBs抗原+)の妊婦が HBe 抗原+の場合は 85%、HBe 抗原-の場合は 6~7%児に垂直 感染する。 新生児の治療:〈分娩後〉 →〈二ケ月検診時〉 抗HBsヒト免疫グロブリンの筋注 HBワクチンの皮下注 により予防 HCV 感染 治療・予防法ないから通常の分娩管理、授乳も OK。 パルボ感染 小児のパルボ感染…伝染性紅斑(リンゴ病) パルボウイルス B19 による 胎児の赤芽球系細胞に感染→強度の貧血(Hb↓)→少しでも酸素需要補おうと心拍↑→でもムリ →心不全→胎児水腫→死亡 妊娠 20 週以降はほとんど影響なし、胎児が感染しても発症するのは 10% ATL 感染 HTLV-1 というウイルスのキャリアのごく 1 部に成人ヒト T 細胞白血病(ATL)が発症。発症しない人の ほうが多い。性交感染で男から女へ感染。 経母乳感染 授乳は…人口乳 or 凍結(感染することもある) or 短期のみ(赤ちゃん抵抗力あるだろうから 移行抗体のある3ケ月位まで) HIV 感染 スクリ-ニングで陽性でも確認検査で陰性になること多い。治療しないと 30%垂直感染。 妊娠 14 週よりジドブジン(AZT)投与→陣発・破水前に帝王切開→新生児に AZT 投与⇒垂直感染 1.6% クラミジア感染 若年に増加傾向、母体…生理痛↑、不妊、流産・早産しやすい、等イイコトなし! 児…無熱性肺炎・結膜炎 一時的で消えてしまう 自力で抗体作れるようになっ てから。長く持つ 母乳の悪いとこは2つだけ(感染・ビタミン K 不足)他はメリットいっぱいだし、感染しても 発症しない可能性大だし、凍結はめんどくさい ので最近は短期のみ。
GBS 感染 B 群溶連菌…膣内常在菌 母体は無症状 産道感染だけど発症するのはほんのちょっと。発症すると肺炎・髄膜炎・敗血症など重篤 予防:分娩中にペニシリン 結核 分娩後に悪化の可能性↑⇒横隔膜の低下、母体の疲労、内分泌・免疫能・栄養状態の変化などによる 診断:レントゲンはとっても OK 治療:INH・RFP・EB の三剤併用、SM は第 8 神経障害あるので妊婦には禁忌 分娩後はせきでうつるの防ぐため、児をすぐ母体から離す。母親が治るまで赤ちゃんにあえないんだっ て。かわいそうだね~ *外国から甲状腺機能低下症は軽くても後々子供の知能の発育に影響する という報告あり。日本では?だけど妊娠中は母体の甲状腺機能を正常にコ ントロールしておく。 *糖尿病は教科書 or プリント読んで下さい。先生もそう言ってました。
産科救急疾患・産科手術 遠藤先生 2/9 1 限
○産科救急 分娩やってる病院少なくて赤ちゃんのベッドも少ないから大変みたい。テストには出ないと思うので自 分でプリント見てください。 ○産科手術 * 母体のみでなく胎児新生児まで管理する * 妊婦であることの特殊性 腹部の増大 →胸部圧迫、消化の遅延 循環血液量の増加 →心への負荷 凝固系の変化 →凝固の亢進、線溶系の低下 その他内分泌的環境→内因性ステロイド高、高血糖 etc. ❤妊娠初期 流産手術:子宮内用除去術(アウス)…妊娠中期以降は分娩のスタイルで。 ❤妊娠中期 頚管縫縮術 適応:頚管無力症…頚管の力がなくて開いてきちゃう。腹痛はない。腹痛あるなら頚管無力 症ではなく切迫流産 Shirodkar 頚管縫縮術…内子宮口の位置で縫う McDonald 頚管縫縮術…頚管部のどこでもいいから縫う ママ恐喝❤深部 古典的 ❤妊娠後期 ❥会陰切開術(エピ):赤ちゃんはおっきいので娩出時に会陰が裂 けちゃう。自然に裂けると裂け目がきたない からあらかじめ切っておく。 ① 正中切開 …効果は大きいが直腸肛門損傷のリスクあり ② 側切開 …直腸肛門損傷のリスクはないが効果小さい ③ 正中側切開…①②の折衷案 ❥児娩出法 鉗子分娩:鉗子で赤ちゃんの頭挟んで引っ張る。力は入れやすいけど技術的には難しくて 頭が変な向きだとやりにくいので内診はしっかり取る。 吸引分娩:陰圧かけて吸引して引っ張る。ちからはやや弱いけど簡単。頭の向きが多少違 っても大丈夫。でも顔面位なのに気づかずに吸引しちゃうと窒息&目玉飛び出 して死んじゃう…なんて事故も起こる *プリントの鉗子分娩と吸引分娩の比較がわかりやすいのでみて ください 帝王切開:選択的(何かの理由であらかじめ予定を決めて)と緊 急(母体または胎児に危険が及んだために救命のため) がある。 方法には図のような古典的帝王切開と深部帝王切開が ある。深部の位置は平滑筋とコラーゲンが 50%づつで 筋も横向きに走ってるから、出血も少なく周囲との癒着もなく子宮破裂もしに くいので次回妊娠も経膣分娩可能。古典の位置は出血多いし癒着しやすいし 99%平滑筋だし破裂しやすいので次回妊娠時も帝王切開にする必要があるか ら今は深部が標準術式。 *要約(してもいい)プリント見て。 *適応(しなきゃいけない) 児頭胎盤不均等(CPD)狭骨盤、切迫子宮破裂、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、 NRFS、などなど ❤分娩後 弛緩出血…双手圧迫 →胎盤が出たあと出血↑ 頚管裂傷…頚管裂傷縫合 →児が出たあと出血↑ 内反:子宮が裏返った状態。胎盤剥離面がむきだしになるため大量出血→ショックにいたる。 激痛。 …内反整復(子宮底を押さえながら子宮を押し込んで元の位置に戻す) ❤産科麻酔 無痛分娩…全身麻酔→赤ちゃんの呼吸抑制など危険なので普通やらない。 局所麻酔(ほとんど硬膜外麻酔) え い ん ① ② ③