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レーダ雨量による

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Academic year: 2022

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レーダ雨量による2004年新潟・福井豪雨DD解析(速報)

独立行政法人  土 木 研 究 所    ○深見  和彦 東京建設コンサルタント(株)    清水  敬生 独立行政法人  土 木 研 究 所      栗林  大輔

1.はじめに

  2004年(平成16年)は、梅雨前線や台風による豪雨による水害が全国各地で相次ぎ、大きな被害が発生 した年であった。特に7月13日に新潟県刈谷田川や五十嵐川流域で発生した水害(以下、新潟水害と呼ぶ)

や、7月18日に福井県足羽川で発生した水害(以下福井水害と呼ぶ)は、破堤・越水により、人的被害や住 宅全半壊を含む甚大な被害をもたらした。これらの水害をもたらした豪雨の特性を定量的に理解することは、

今後の同様の災害を予見し軽減する上で基本的な要件である。筆者らは、上記新潟・福井水害における降雨 の時空間分布特性に着目した分析を行ったの

2.研究方法

で、その初期成果を報告する。

分布特性を定量的に示す手

0

についても調べた。

  降雨の時空間

段の一つとして、降雨強度(Depth)−面 積(Area)−継続時間(Duration)の3者の 関係を調べるDAD解析がある。ここでは、

国土交通省河川局・道路局提供の全国合成 レーダ雨量データ(地上テレメータ雨量デ ータにより実時間校正を加えた 1km メッ シュレーダ雨量データ、以下単にレーダ雨 量と呼ぶ)を用いて、新潟水害および福井 水害時における豪雨の DD(降雨強度−継 続時間)解析を実施した。すなわち、5分 ごとのレーダ雨量値を平均することで 10 分雨量値を作成しておき、それを基盤とし て 10,20,30,60,180,360,720,1440,2880, 432 分の継続時間の平均降雨強度(mm/h) を算出し、それぞれの継続時間に対して最 大雨量を記録したメッシュ雨量(およびメ ッシュ位置)を求めた。その結果を、桑原 (1988)や寶ら(1999)の既往最大DD 式と比 較するとともに、発生メッシュ位置を確認 することで、それらの特性について考察を 行った。また、全てのレーダメッシュにつ いて、今回の豪雨における最大DD関係と なった継続時間を求め、その空間分布の特徴

10 100 1000 10000

0.1 1 10 100

降雨継続時間(hour)

雨量(mm)

10 20,60 30,180 30,360 30,720 1440,2880,4320 日本最大 東海豪雨DD(桑原)

Ⅱ地域 北陸山陰(宝)

図1  レーダ雨量による実績DD関係と既往最大DD式との関係

(福井水害豪雨、2004/7/18)

10 100 1000

0.1 1 10 100

降雨継続時間(hour)

雨量(mm)

10,20,30,60 180 360

720,1440,2880,4320 日本最大 東海豪雨DD(桑原)

Ⅱ地域 北陸山陰(宝)

図2  レーダ雨量による実績DD関係と既往最大DD式との関係

(新潟水害豪雨、2004/7/13)

10000

キーワード  平成16年新潟水害、平成16年福井水害、DD解析、レーダ雨量、極値豪雨、防災情報 連絡先(〒305-8516  茨城県つくば市南原1-6、電話:029-879-6779、Fax:029-879-6737)

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-135- 2-068

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3.研究結果

  図1、2は、新潟水害および福井水害それぞれの豪雨における 最大DD関係をプロットした図であり、桑原および寶らによる日 本最大DD関係式、当該地域における最大DD関係式(桑原:

地域、寶ら:北陸山陰地域)、および深見ら(2002)による東海豪雨 での最大DD関係式の直線についても併せて描いている。これら の図から、1)新潟では6〜18時間、福井では 3〜6時間の継続時 間での平均降雨強度が最も極値的と考えられること、2)継続時間 によっては、東海豪雨や北陸山陰地域最大規模豪雨と同程度もし くはそれ以上の規模の降雨であった可能性、の2点が読みとれる 1)については、それぞれの河川の洪水到達時間(降雨ピーク〜流 量ピーク時間差の2倍程度)と同程度であることが注目される。

東海豪雨とも傾向が一致しており、中小河川流域に典型的なこれら の時間スケールに合致した豪雨には注意を払う必要があると考えら れる。2)についてはレーダ雨量と地上雨量の差異をチ

ェックした上で議論が必要である(講演時に報告予定)。

図3は、福井水害豪雨につい

II

て、各継続時間毎の最 大

羅 示を試みた。そのいずれもが、それぞれの中小河

について、地上雨量との合致性などを検証しておく必要があること、および、水害は、降雨特 性

ける最大級豪雨の時間的空間的集中特性に関する実証的研究、東京大学博士論文、2)

九頭竜川 足羽川

図3  各継続時間毎の最大レーダ雨量発 生位置(福井水害豪雨、2004/7/18)

メッシュ雨量がどの地点で発生したかを図示したも のである。ほとんどの時間スケールについて、足羽川 流域内に最大メッシュ雨量発生地点があることがわか る。新潟豪雨においても、刈谷田川・五十嵐川両流域 内に各継続時間別最大雨量が存在していた。また、図 4は、福井水害豪雨について、全レーダメッシュ毎に 最大DD関係を得た継続時間を色分けして図示したも のである。これによると、足羽川流域では、最大 DD 関係となる極値的な豪雨の時間スケールのほとんどが、

3〜6時間に集中していたことがわかる。一方、刈谷 田川・五十嵐川流域では、6〜12時間に集中していた。

以上、レーダ雨量ならではの時間分布・空間分布の網

足羽川 九頭竜川

図4  各レーダメッシュ毎の最大DD関係となった 降雨継続時間の分布(福井水害豪雨、2004/7/18)

性を最大限活用して、DD 解析の結果を様々な視点で図

川における洪水到達時間にほぼ合致した継続時間において、最も極値的な豪雨が流域内に降っていたことを 示すものとなった。例えば、図4の解析図について、各メッシュにおける極値度の度合い(例えば桑原 DD 式における切片値)の分布図と併せて表示することで、当該中小河川における差し迫った洪水の危険度を判 断するリアルタイムでの参考情報として活用出来る可能性が期待される。

4.まとめ レーダ雨量

だけではなく河川整備や氾濫区域の状況にも左右されるものであり、現段階で水害被害程度とDD解析結 果との間の一般的関係を保証するものではないことには注意が必要である。今後、多くの水害事例について 検証を積み重ねる必要がある。

<参考文献>1)桑原(1988)日本にお

ら(1999)1998年那珂川流域における豪雨・洪水災害について、京都大学防災研究所年報No.42, B-2, pp.235-253.、3)深見 (2002) 20009月東海豪雨のDAD特性に関する一考察、水文・水資源学会2002年研究発表会要旨集、pp.102-103.

土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月)

-136- 2-068

参照

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