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教員の資料活用力 向上 を目指 した

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Academic year: 2022

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(1)

教員の資料活用力 向上 を目指 した

社会科授業力 開発研修 プログラムに関す る研究

桑原 敏典

本研究は,社会科教 師の授業力を向上 させ るための研修の原理の解 明 と,実際の具体的な プログラムの開発 を,授業力の うち資料の有効 な活用のため に必要 な力に重点 をおいて行お うとした ものである。社会科の授業構成 において,児童生徒 に授業の中で実際 に配布 し彼 ら の思考や考 えを触発する資料の役割 は極めて大 きいが,実際 には教師 自身の誤解や力量不足 力の育成は,経験 を積 んで得 られる ものであって研修 を通 して獲得す るものではない という 考 えもあ り,なかなか計画的には育成で きないでいる。本研究では,その ような固定観念 を 取 り払 って,実際 に研修等で利用で きる形のプログラムを開発 した。

Keywords:社会科授業力,資料活用,教員研修

l.は じめに

本研究 は,社会科授業 において,資料,特 にデ ジ タル化 されたものを有効 に活用す るための知識や技 能 を身につけることを 目指 した,教員修のための プログラムの原理 と方法 を提案 しようとす るもので ある。

社会科 において,資料は,児童 ・生徒 に学習への 意欲 ・興味 を持 たせ,主体的に考 え判断す るための 素材 を提供する授業 に不可 欠な要素の一つであ る

一般 に,優 れた授 業実践 と言 われ る もの で は,児 童 ・生徒の興味 をひきつけ,思考 を促す資料が提示 され うま く活用 されていることが多 く,資料活用の 力が授業の面 白さを左右 していると言 って も過言で はない。 しか しなが ら, どの ような資料 を選択すべ きなのか,それをどの ように活用すべ きなのか とい った学習指導 に関す る知識や技能は,名人 と言われ る教師やベテラン教師の長年の経験 に裏付 け られて いることが多 く,一般の教師に広が っていった り伝 え られた りす ることは少 ない。 また,一方では,そ の ようなものは自ら見 出す ものであ り,他者か ら教 わるものではない といった頑 なな考 え方 も教師文化 の中に見 られ,社会科教師全体の授業力の底上げが

図 りに くい状況がある0本研究は,その ような,所 請,教材開発 ・授業 開発のコツと呼ばれるもの を学 問的に明 らか に して,それ らを意図的計画的に身に つけ させ る教 員研修のあ り方 を明 らかにす る研 究の 中に位置づ け られる ものである。

本研究では,特 に資料活用のための知識 ・技能の 中で も,デジタル化 された資料活用のスキルに焦点 をあて,それを効果的に習得するための原理 と方法 を明 らかに してい くo

ll.社会科教師の授業カー 資料活用に焦点化 して‑

1

.求 め られるネ土会科授業力の構想

社会科教師に求め られる授業力 とは,授業の計画 か ら,実施,反省にいたる全ての段 階で必要 とされ る能力である。資料有効活用 に関 して も,当然 これ らすべての段 階において必要 とされる能力 を想定で きるはずである

資料を授業において有効 に活用する力 という観点か ら考えれば,それは,適切 な資料 を選択 し,加工 し, それを使って授業 を組み立て,実践 し,実践 を振 りか えって改善する力 ということになろう。本研究におい ては,具体的には以下のような力を設定 した。

岡山大学大学院教育学研究科社会 ・言語教育学系 700‑8530 岡山市津島中3‑ 1‑ 1

DeveloplngtheProgram fortheSocialStudiesTeacherTrainlngfocusedonHowtoUseTeachingMaterials.

ToshinoriKUWABARA

DivisionofSocialStudiesandLanguageEducation,GraduateSchoolofEducation,OkayamaUniversity,3‑111, Tsushima‑naka,Okayama700‑8530

3 3

(2)

桑原 敏典

① 授業 を計画する段階

ア.資料が何かを適切に把握 し, どのような資料 が必要かについて見通 しを持つ ことがで きる ィ. どこに, どのような資料があ

いる。

ウ.様 々な資料を解釈 し,意味づけることがで き る‑

工.アの見通 しに基づいて,解釈 で きる。

オ.適切 な資料を選択 し,授業の中に配置するこ とがで きる。

カ.配置 した資料 について,発間や学習課題を設 定することができる。

② 授業 を実践する段階

ア.資料を,児童 ・生徒が読み取 り易い形で提示 することができる。

ィ.資料の読み取 りが困難な児童 ・生徒 に対 して 適切な支援がで きる。

ウ.資料に関する発間に対する児童 ・生徒の回答 を整理 しまとめて授業 を展開で きるO

③ 授業 を評価する段階

ア.児童 ・生徒が資料 を適切に読み取 ることがで きたか どうかを評価で きる

ィ.適切 に読み取 ることがで きなか った場合 に, その原因を探ることができる

ウ.資料 についての児童 ・生徒の意見が適切に処 理で きたか どうかを評価で きる

④ 授業 を改善する段階

ア.資料が適切でなかった場合に, どの ような資 料が必要か見通 しを持つ ことがで きる

ィ.資料についてより適切 な発間や課題を考案す ることができる

ウ.資料 をより適切な形に加工 した り,提示の仕 方を変えることがで きる

これ らの力 の中で も,計画段 階が最 も重要 であ る と考 え られ る。 なぜ な ら, そ もそ も社 会科授 業 にお いて資料 が どの ような役 割 を果 た してお り, どの よ うな意 味が あ るか とい うこ とは,授 業構 成 自体 と密 接 に関係 してお り,授業 を構 成す るこ とは資料 をい か に配置す るか とい うこ とと切 り離 して は考 え られ ないか らであ る11。

そ こで,本研究 において も, この計画段 階で育成 すべ きアか らカの力 を育成す る こ とを主 に 目指 して プ ログラムの 開発 を行 ったD アは,資料 その もの に 対 す る理解 に関わる項 目で あ る。 この力 には,資料 の意味や役割 とともに,資料 を有効 に活 用 した授業 構 成 の理 論 とそ の方 法 につ い て の理 解 を含 ん で い る。イは,資料 の入手 に関す る知識 とスキルであ る。

入手先 か らそ の ア クセスの方 法 な どを含 んで い る

りは,入手 した資料の 内容理解 に関す る項 目であ る。

その資料 が意 味 している もの につ いて, ただそれが

示 してい る もの だ けではな く,その ものの社 会的背 景 に迫 り,社 会諸科学の成果 をふ まえなが ら解釈 し, 研 究上 そ して現代社会 にお ける意味 を解 明す る力 で

あ る。工 は,その ように意味づ けた資料 の価値 を評 価 し,授 業 で活用 で きるか どうか を判 断す る力 であ る。活用 で きるか否かの見極 め は,児童生徒 に とっ て興 味深 い ものであ るか,既 に持 って いる知識 や経 験 を使 って理解 で きる ものであ るか,疑 問 を発見 で きる ものであ るか とい った観点 が考 え られ よ う。 そ して, オは,授 業構 成 に合わせ て資料 を適切 に選択 し,授 業過 程 の 中 に位 置づ ける力 で あ る。 そ して, カは,配置 した資料 を使 って実際 に どの ような指導 を行 い,学習活動 を指示す るか を構 想す る力 であ る。

本研 究 で 開発す るプログラム において は,計画段 階 の授 業力育成 に重 点 をお くことか ら,最終 的には こ の カの力 の 開発 を 目標 とす る。 そのため, カにむけ て, アか らオの力 を段 階的 に育成す る ようにプログ ラム を構 成 してい くこ とになる

2.

授業 力開発 の観点 か らみ た現職教 師の問題 研 修 は,強制 される もので は な く本 来 は教 師 自身 が 自らの問題意識 に基づ いて受講 し,積極 的 に取 り 組 んでい くものであ ろ う。その ような条件 の もとで

こそ, は じめて研 修 の 目的が十全 に達成 され るはず であ る。 しか し,現 実 には,それ を妨 げる様 々な要 因が存在す る。 中で も,現職教 師が経験 の中で形成 して きた授 業 に対 す る偏 った考 え方 は,彼 らの研 修 に取 り組 む意欲 を低 下 させ ,効果 を半減 している よ うに思 われ る。必 ず しも全ての教 師が この ような考 え方 を持 ってい るわけで はないが, ここ数年 ,筆者 が 関わ った現職教 師対 象 の研 修 をふ まえる と,程度 の差 はあ って も,多 くの社 会科教 師が,次 の三点の 考 え方 を持 ってい る と推測 され るのであ るLl

1)資料は,児童 ・生徒の興味や関心 をひ くための ものであ り,学習意欲の喚起が 目的である,Jその ため,身近で珍 しい ものが求められ,授業の導入 段階で提示 されなければならない。

2

)絵や写真,デー タといった事実を表わす資料は 単純であ り児童 ・生徒の思考を促す ことは難 しい が,構造や仕組みを表わしている図や表は複雑で 深い思考を促す ことがで きる

3

)資料 は,児童 ・生徒が教科書に書かれている教 育内容 を理解するための具体的な手掛か りとなる ものであって,抽象的な概念や理論 を把握するた めの手段である

1

は,最 もよ く耳 にす る考 え方であ る。児童生徒 は身近 な もの に興 味 を持つ ため,授 業で は身近 な も の を導入部 において資料 として提示 し,学習意欲 を 喚起 しなければ な らない とい う ものであ る。歴 史で

(3)

あれば,児童生徒が住 む地域 に縁 のある事物が示 さ れ,地理や公民であれば彼 らの生活 に密着 した もの が取 り上 げ られて示 されることになる。 この場合, 資料は導入部で数分か ら十数分活用 され る ものの, そ こで使命 を終 えて,あ との授業展 開 との直接的な つ なが りは持たない。そのため,示 された資料 は児 童生徒の記憶 に残 るが,授業内容それ 自体 とは関連 付け られず,肝心の授業内容 も深 まらない とい う問 題が生 じる

Zは,資料 をで きるだけ活用 し,授業 に児童生徒 を積極的に巻 き込んでいこうとす る,授業改善に向 けて意欲的な教師に見 られる考えである。 この よう な教師は, 自分 な りに どの ような資料が活用で きる かについての見通 しを経験か ら身につけている。そ して.それは,事実 をその まま表 している絵や写真, デー タなどの資料は授業で教 える内容 について,児 童生徒が実際に確 かめるための ものであ り,事実 を 解釈 し構造化 した図や表は,児童生徒 の思考 を促 し 理解 を深 めるための ものであ る とい うものである。

しか し,実際には,後者 は資料の範暗 に入れること は難 しい。教科書の本文ではない とい う意味では資 料 と言 えるか もしれないが,前者の資料 とは明 らか に性格が異 なっている。厳密 に言 えば,実際の学習 指導の中では資料 として児童生徒 に提示 されるもの か もしれないが,授業構成においては概念図または 分析表 とい う位置づけにな り,資料 としては位置づ け られないのである。そ して,それ らは,一見児童 生徒 の思考 を促すかの ように見 えるが,実際 には, 図表 として示 された構造や過程 にそった見方や考 え 方 をさせているのであって, 自発的 自主的な思考や 判断を促 しているわけではないのである

3

は,授業の中で児童生徒が考 え理解すべ きもの は教科書 に記載 されている教育内容であ り,それを 具体 的に理解 させ るための手段 として資料がある と い う考え方である。 この ような考 え方 に基づ く授業 においては,資料 は教師の説明の後 ,説明内容 を確 認するための もの として提示 される。そのため,餐 料 は児童生徒の思考や判断を触発す るもの とはな ら ない。

これ らの三つの考 え方では,それぞれ資料 に対す るとらえ方が異 なっている

。 1

は,資料 とは実物 ま たは現実 をしめす ものである と考 えている。そ して,

2の考え方は,資料 とは教科書 に書かれている本文 以外 の もの全てである とものであ る。 また

, 3

は, 資料 とは,抽象的な教育内容 を具体化 し事実に近づ けた もの とい う考え方 に基づいている。 1は,資料 の意味 を最 も狭 くとらえる考え方であるが, この場

令,資料 を用 いて児童 ・生徒の興味や関心 をひ くこ とはで きるが,深い思考 を促す ことは難 しい。 なぜ なら,実物や現実その ものを解釈す るためには,高 度な見方や考 え方が必要であ り,それを身につ けて いない と,現実 はただ 「面 白い」 もので終わって し まうか らである。 また

, 2

は,資料の意味 を最 も広 く捉 える考 え方である。 この考え方は,授業構成 に おける資料 の役割 を把握 していない ものである。す なわち,絵や写真,デー タな ど考 える手がか りを与 えるもの と,図や表 な ど考 えた結果 を示す ものを全 て資料 として捉 えているのである。後者 は,結論で あ り授業の到達 目標である。それ 自体 を疑い,検討 することは児童 ・生徒 にとっては不可能である。 し たがって,資料 自体 の考 え方 としては

3

が最 も適切 である と言 えよう。 しか し

,3

の考 え方 は,故育内 容 と資料の関係 を捉 えそ こなっている。教育内容が 目的で資料が手段 であるな らば,資料 は確認のため の素材 となって しまい,児童生徒 は飽 くまで抽象的 な レベルで思考判断 しなければな らない。教育 内容 と資料の関係 はむ しろ逆であろう。すなわち,資料 について児童生徒が疑問を持ち解釈す ることが授業 の 目的であ り,そのための手段 が教科書の本文 に書 かれている教育内容 ではないだろうか。 この ように 考 えることで,児童生徒が 自ら考 え判断する授業構 成 と資料の有効活用が関連付 け られ,授業 自体の改 善につ なが ってい くのである

1日.デ ジタル コンテンツ活用のための授業力

1

.デジタル化 された資料 の特徴 の理解

本研究 においては,インターネ ッ トを通 して入手 可能なデジタル化 された資料の活用のための授業力 育成 に重点 をおいている2」。デ ジタル化 された資料 を活用す るための能力 としては,以下の ような力 を 設定 した。

(1

)デジタル化 された資料に対する理解○

(2)デジタル化 された資料 と,教科書等に掲載 さ れているものをはじめとする紙媒体資料の違い への理解○

(1) は, デ ジタル化 された資料 自体が どの よう なものであるか とい うことに関す るものである。そ こには入手先 といった実践 的な事柄か ら,特倣や メ リッ ト,デメ リッ トといったデジタル化 された資料 の本質に関す る もの までの項 目を含 んでいる。列挙 す ると以下の ようになろう。

3 5‑

(4)

桑原 敏典

① 入手できるところ :博物館,歴史資料館などの 社会教育施設。大学や図書館。

② 入手の し方 :インターネッ トか らダウンロー ド

。DVD

CD‑ROM

として購入。

③ デジタル化 された資料の特質

ア)種類が多様である (教科書や資料集には掲載 できないようなものがある)。

イ)‑一つの資料の情報量が多い (色,細かさなど)。

ウ)操作可能である (画面上で操作ができる)0

④ デジタル化された資料 と教科書や資料集の資料 を比較 した場合の,前者のメリット,デメリット (⊃メリット

・様々な形で提示することがで きる (プロジェク ターで提示,印刷 して配布,各 自が

PC

の画面 上で閲覧などの選択肢がある)。

・関連する資料を見つけ易い

( HP

などで リンク が張 られている場合)。

(⊃デメリット

・利用する側で二次的に加工することが困難であ る (PCの画面上で提示する場合は,提示の仕 方を提供者の意図によって制約 される)。

・利用場所がハー ド面の条件によって制約 される (場合によっては,インターネットに接続 され ていなければならないため利用場所が制限され る)。

② のデ ジタル化 された資料 の特 質 としては,第 ‑‑‑ に種類 が豊富 であ るこ とを挙 げ る こ とが で きよう。

教科書 や資料 集 に掲 載で きる資料 は限 られてお り, また,大 きさや色 な どが制 限 されるため,実際の姿 形 を紙面上 に再現す ることも難 しい。 また,教科書 や資料集以外 の文献 な どか ら資料 を取 り出 し,授業 で提示 しようとして もで きない場合 もあ ろ う (例 え ば,公開 されていない建造物や文献 な ど)。 しか し, 現在 で は博物館や歴 史資料館が, 自らが所蔵 してい る貴重 な資料 をデ ジタル化 して保存す る ようになっ ている。そ して,それ らの中にはイ ンター ネ ッ ト上 で閲覧で きる ようになっている もの もある。それ ら を丹念 に探 していけば,教科書や資料集 にはない貴 重 な もの を授 業 で活用す るこ とが で きるのであ る

また,デ ジタル化 された資料 は,モニ ター上で見る 時 に様 々に操作 して分析 で きるよ うになっているこ とも多 い。拡大や縮小 は もちろんの こと,立体 であ れば角度 を変 えた り,あるいは関連す る事物へ の リ ンクが張 られた りしていた ら検索 も容易 である。 こ れ らは,資料 を使 って児童生徒 が 自らの疑 問に基づ いて探 究 を行 う際 に非常 に役立つ機能である。

以上 の ような特徴 を もつデ ジタル化 された資料 に も,④ で挙 げた ようなデメ リッ トが あ る。第‑ は, 所有す る側が設定 している条件 をこえて利用す る側

が二次的に加工す ることがで きない点である。場 合 に よって は コピーや保存 が困難 なこ ともあ り得 る

また,ハー ド面の条件 に よって利用場所が制限 され, それが十分 でない場 合は活用で きない こともデ メ リ

ッ トとして挙 げることがで きる

2.

デ ジタル化 された資料の活用上の留意点 博物館 や歴 史資料館が所有 しているデジタル化 さ れた資料 の中には,教育活用 に 目的 を特化 し児童生 徒が利用 しやす い ように加工 された もの もあ る。そ れ らの中 には

,HP

上 で利用 で きる もの もあれば,

CD‑ROM

DVD

とい う形で入手 で きる もの も ある。 しか し,それ らの学習用 の資料が授業 におい て も活用で きるか と言 えば,必ず しもそ うではない。

む しろ,授業では利用 しに くい場 合が多い。

まず,その ような学習用 のデ ジタル化 資料 の特徴 に関 して は,以 T の よ うな点 を挙 げ る こ とが で き る

ア)ゲーム感覚で学習ができ,児童 ・生徒が興味を もって取 り組むことができる工夫が されている

イ)一定のルー トがあ り,それに沿って知識を習得 してい くことができるようになっている。

ウ)考えさせるよりも,興味や関心を持たせること に重点がおかれてお り,珍 しさや面白さを優先 し て資料が選択 されている。

エ)児童 ・生徒が一一人でも学習できるように比較的 易 しい内容で構成 されている。

オ)一回性の ものであって,何度もや り直 した り, じっくりと時間をかけて取 り組むものにはなって いない。

この ような資料 の 目的は,児童生徒 に興味 を持 た せ,実際 に博物館 や歴 史資料館 を訪ねて もらうこと であ るため,内容 は易 しく導入 的な ものに とどまっ ていることが多 い。そ して,面 白さの追究 に重点 を おいているためエ ンターテイメン ト性 は高いが,学 術 的は,深 ま りは不十分である

また,一次資料 のデ ジタル化 資料 と学習用 のデ ジ タル化資料 の違 い としては,以Tの三点 を指摘 で き よう。

ア) 一次資料のデジタル化資料は,貴重性は高いが 難解なものが多 く,その内容は児童 ・生徒 にとっ て高度である

イ)学習用のデジタル化資料は内容 も児童 ・生徒が 取 り組みやすいようなものに限定されてお り易 し いが,一定の決まったルー トの学習にしか活用で きない。また,ほとんどが事実的な知識に関する ものである

(5)

ウ)一次資料のデジタル化資料は情報量が多 く様々 な事実を読み取 らせ ることがで きるが,学習用の デジタル化資料は情報量が少なく,それを使 って 考えた り判断させた りするには不向 きである

デ ジタル化 された一次資料 は教育 目的だ けで はな く,研 究 も含 む幅広 い用 途 に活用 され るこ とを想 定 して いるが,学習用 の資料 は教 育 目的 に限定 されて い るため,以上の ような違 いが生 じる と考 え られ る

もの と して作 成 されて い る こ とが多 く, その ため, 迷 った り蹟 いた りして先へ進 む こ とが 困牡 になる よ

うな構 成 にはなってい ない。楽 しみ なが ら,次 々に 新 しい知識 を習得 で きる ような もの になって いるの であ る。

授 業で実際 に活用 で きるの は情報 量の多 い一次資 料 をデ ジ タル化 した資料 であ ろ う。確 か に, この よ うな形の資料 の活用 にあた っては,教 師 自身がそれ に関す る十分 な知 識 を持 って い る こ とが 求 め られ る。 しか し,授 業 とい う集 団で取 り組 む学習 の場 に は, あ らか じめ ルー トが設定 されて いる学習 用の デ ジ タル化 資料 は不 向 きではなか ろ うか。一次資料 を デ ジ タル化 した資料 の利用 上 の留 意点 につ いて は, 以下 の ような項 目が考 え られ る

ア)読めない文字などについてはあ らか じめ資料提 供者に尋ねて明らかにしてお くことo

イ) どうしても不明な部分がある場合は,資料 を読 み取 らせ るにあたって視点や角度を限定 して,脂 塞 .生徒 に利用 させるようにすること○

ウ)資料についての解説や開通する資料の充実 して

以上の ような,デ ジ タル化 され た資料 の特徴 をふ まえて,それ を使 い児童生徒 に 自ら考 え判 断 させ る ような授 業 を開発す るための力 を育 成す る教 員研 修 プ ログラム を開発 した。 プ ログ ラムの概 要 につ いて は次章で説明す るこ とに しよう

l V.

研修 プログラムの実際

1

.プログラム開発 の方針

本研 究 で開発 を 目指す プ ログラムは,大学 や教育 セ ンター等 で行 われ る半 日程 度の研 修 で活用 で きる もの であ る。対象 とす る教 師 につ いては,小学校 か ら高等学校 まで特 に学校段 階 は制 限 しない。 ただ, そのため,ベ テ ラ ン又 は社会科 の授 業づ くりにつ い て既 にか な りの力 を持 ってい る教 師が ,その力 をさ らに伸 ばす ための ものではな く,む しろ, あ ま り社 会科 を得意 としない又 は社 会科 を専 門 とす るが教育

法 につ いては まだ十分 な知識 を持 っていない教師が 授 業改善 を 目指 して受講す る もの を志 向 してい る。

以上 の点 をふ まえて, 開発 の基 本方針 を以下 の

5

点 とした。

1 ) 2‑ 3

時間の半 日研修に活用で きるプログラム とする

② 研修者用のマニュアルと受講生用のワークシー トの作成o

③ 講義 と演習をセ ットに した研修○

④ 指導者の一方的な説明にならない,具体的な授 業事例に則 した講義o

⑤ 個別の取 り組み とグループ活動を交えた演習o

2.

プログラムの概要

プログラム は大 き く前 半 と後 半 に分 かれ,以下 の ような構 成 になって いる

1.所要時間約

1 80

(前半 :

8 0

分,後半 :

1 0 0

分)

2.

構 成

前半 「社 会科授 業 にお け る資料 の意味 と役割

(講義中心)

資料 に対 して,受講者がすでに持っている考え 方 を振 り返 りなが ら,資料の意味 と役割について 理解 させ る。 さらに,資料 を活用 した授業 とはど の ようなものか,そのためには授業構成に対する 考え方 をどの ように転換 しなければならないかに ついて考察 させる。

後半 「デ ジタル化 された資料 を使 った授業づ く

」 (演習中心)

デジタル化 された資料 とはどのようなものかを 理解 させた うえで,その活用方法を説明する。そ の うえで,デジタル化された資料を用いて どのよ うな授業づ くりが可能かを考えさせ る。授業づ く りとはいえ,研修時間内に一つの授業 を完成させ ることは困難であるので,特定の資料について児 童 ・生徒 に対する課題 と学習活動 を考案すること

を目指す。

この ように,資料 活用 と授 業構 成 につ いての基本 的 な認識 を確 認す る前半 と,デ ジ タル化 された資料 に特 化 して,その活用 の仕方 を,実際 に具体 的 な資 料 を取 り上 げて課題 に取 り組 ませ なが ら習得 させ て い く後 半か らプログ ラムは構 成 されている

プログラムの詳細 につ いては,後 に掲 載 してい る 研 修担 当者用 マニ ュアルに よって示 してい くこ とに す る。 ここで は紙幅 の都合 か ら概 要 のみ を示す こと

とす る

37

(6)

桑原 敏典

研修 プログラム1「社会科授業における資料の意味 と役割」の概要

プログラム

1

‑① 「これまで,資料 をどのように使 ってきましたか

?

」(

1 5

分)

社会科授業における資料の意味や役割について, 研修受講者の現時点の考え方を確認するとともに,

これまでの授業を振 り返 らせる。

プログラム1‑② 「資料 とは何ですか

?

(15分) 児童 ・生徒が考えた り判断した りするための資料 とはどのようなものかを理解する。

プログラム

1

‑③ 「資料 はなぜ必要なのですか

7」

(20分)

授業の中で資料がどのように活用 されることが望 ましいのかを考える。

プログラム

1

‑④ 「資料 を有効に活用 した授業 とは どのようなものですか ?

」( 3 0

分)

資料を有効に活用 した授業構成 とはどのようなも のか,そこでは授業はどのような役割を果たしてい るかを考える。

研修 プログラム

2

「デジタル化 された資料 を使 った 授業づ くり」の概要

プログラム 2‑① 「デジタル化 された資料 とは ?

(20分)

デジタル化 された資料 とはどのようなものか,教 科書や資料集の資料 とどのような点に違いがあるか

を理解する。

プログラム 2‑② 「デジタル化 された資料にはどの ようなものがあるか ?」 (20分)

デジタル化 された資料 にはどの ようなものがあ り, どのようなものであれば社会科授業で活用で き るかを理解する,J

プログラム 2‑③ 「デジタル化 された資料 を使って どのような授業ができるか ?

」( 6 0

分)

デジタル化 された資料について,授業での活用方 法を考える。

プログラム

1

では,資料その ものの理解 とい う基 本 的な内容か ら入 ってい くが,そ こで は教科書 を見 て,教科書 に掲載 されている本文 と本分以外 の要素 を分析 し,その関係 を検討 しなが ら,資料 とは何か, 授業で児童生徒 の思考や判 断を促す資料 とは どの よ

うな ものか を考 えさせ る3)。その後,実 際 に資料 を 有効 に活用 し,発 間や学習課題 を多 く取 り入れた授 業 の指導案 を提示 して,資料 の授業 の中での配置や 間の設定の仕方 について検討 させ てい くLl

プログラム 2では,デ ジタル化 された資料の特質 について,具体的な資料 を提示 しなが ら検討 させ た

後 に,それ らを使 った授業づ くりの演習 を行 う。実 際 には限 られた時 間で授業 を作成す ることは困難で あるので,本研 究 においては,資料 を使 って どの よ うな問い又 は学習課題 を設定で きるか を考案 させ る 演習 に取 り組 ませ ることとした。

この ように,講義 と演習 を組 み合 わせ た研 修 プロ グラムによって,教師は,資料 の活用 の仕方 を授業 づ くりの基盤 に立 ちか えって考 え,検 討 しなおす こ とがで きるはず である。そ して,単 なる指導技法 の 習得ではな く,授 業構成 の原理 についての理解 も深

まるであろ う。

V.

あわ りに‑今後の課題一

本研 究で開発 したプログラムは,筆者が これ まで 直接 見た り,話 を闘いた りして捉 えた優 れた教 師の 営み を一般化 して仮説 として設定 した教 師の授業力 に基づ いて作成 されている。それは,経験 に基づ い ている とはいえ,一般 に も通用す る もの と考 えてい るが,今後 は, さ らに理論的に根拠づ けその妥 当性 を強化 す る必要が ある。 また,提示 した研修マニュ アルの形態 について も,筆者 の経験 に基づ く所が大 きいが,今後 は, これ を実際に活用 して もらうな ど して,使い易 さをさらに追求 してい きたい と考えて いる

また,教 員免許 更新制度の講習 な どにおいて は, 受講者 の評価 をす ることになってお り, また,受講 者が研修 自体 を評価す ることに もなっている。その ため研修 の成果の評価方法 と評価 の基準や,教員研 修 プログラムの妥 当性や有効性 を図る方法 につ いて

も今後検討が必要である

[注]

1)森分孝治 『社会科授業構成の理論 と方法』明治 図書

,1 9 7 8

,p p. 1 6 2‑1 6 3 .

2

) イ ンターネ ッ トの社 会科授業‑ の利用 について は,岡明秀忠 「イ ンターネ ッ トを活用 した社 会科 授業」社 会認識教育学会編 『社 会認識教育 の構造 改革‑ ニュー ・パースペ クテ ィブに もとづ く授業 開発』明治図書

,2 0 0 6

,p p. 2 0 4‑2 1 4

がある。

3

) この ような手法 は,久 山将弘 「資料 を読み解 く こ とで社 会的な見方や考 え方 を育てる中学校社 会 科 の授業づ くり」 岡山県総合教育セ ンター 『研究 紀要』第

1

号.

2 0 0 8

年.

p p. 2 5‑4 2

に も見 られる。

(7)

(研 修 担 当着 用 マ ニ ュア ル )

≪ 研 の 前 に 》 1.本研修の目的

社会科の授業を,知識の 一方的な泣入に終わるものではな く児童 ・生徒が積極的に自 ら考え判断するものへ と改善 してい くためには.考え判断す るための材料である資料を 効果的に榊いることが必要である。多 くの教師がこの点には同意するちのの,実際にそ のような授業を作ることは州難である。,その理由の一つ としては,資料の授業における 意味や役割に対する教師の誤解があるOまた,資料といっても文字で書かれたものか ら, 数倍で表されたデー タ、絵,写真など様々であ り,それ らの特性 を教師が ト分に埋解 し ていないことも問題であるL,本研修は.教師の持つそのような資料の役割に対する誤解 と資料そのものに対する誤解 を解 き.授業の改善に役立つ資料 を選択 して,授業の中に 適切に配置し活用するための知識 とノ)一法の習得を目的 とするものである。

本研修では,手に入れることができる様々な資料の巾で も,インターネ ノトのHPか ら.またはDVDやCD‑ROMとして入手できるデシタJL,化 された資料に焦点をあて, それらを有効 に活用 した授業づ くりができるようになることを目指 している0本研修の え学習に取 り組 ませるかを考案することを目標 とする0

2.研修の進め方

本研修の概要は以下の通 りである(,

1.所要時間 180分 (前半'80分,後、「.100分) 2.構 成

前 1F 「社会科授業における資料の意味 と役割」 (講義)

資料に対 して,受講者がすでに持 っている考え方を貼 り返 りなが ら.資料の意味 と役割について理解 させるO さらに,資料 を7榊]した授業 とは どのようなものか, そのためには授業構成に対する考え方 をどのように転換 しなければならないかにつ いて考察させる

後半 「デジタル化された賀料を使った授業づ くり」 (演習)

デジタル化された資料 とはどのようなものかを理解 させた うえで,その活用方法 を説明するDその うえで,デジタル化きれた貸料を用いてどのような授業づ くりが 可能かを考 えさせる。授業づ くりとはいえ.研修時間内に Aつの授業 を完成 させる ことは困難であるので,特定の資料について児童 ・生徒に対す る課題 と学背活動を 考案することを目指す。

プログラム1‑や 「これまで.資料 をどのように使 ってきま したか?」

社会科授業における資料の意味や役割について,研修受講者の現時点の考え)J'を確認するとともに, これ までの授業を振 り返 らせ るO

プログラム1‑② 「資料 とは何 ですか 7」

児童 .生徒が考えた り判断 した りするための資料とはどの ようなものかを理解するO プログラム 1一③ 「資料 はなぜ必要なのですか?」

授業のrTlで資料が どのように活用 されることが望 ましいのかを考える

プログラム1‑④ 「資料 を有効に活用 した授業とはどの ようなものですか7」

資料を有効 に活用 した授業構成とはどのようなものか,そ こでは授業はどのような役割を果た しているか を考える。

プログラム1‑① 「これまで、資料 をどのように使 ってきま したか7」 (15分) (日 日的

このパー トでは,貴講書の レベルを手旨尊者が把握することが重安であるL, a.受講者が什会科授業における資料の役割をどのように考えているかを才巴握するo b.受講者が これまで授業のrr.で貴料 をとのように活用 してきたかを把握するu

c,資料が有効 に活用で きている授業とは,それを用いて児童 ・生徒に考えた り判断 させた りすることが できた授業であることを確認 させるO

(Z)展開

t=1、 受講者に対 して次のことを尋ねるD

「社会科の授業において,資料はなぜ必要なので しょうか」・ア)

「授業の巾で資料をうまく使えたと思った時の ことを話 して下 さい」‑イ) l宣) アとイの問いに対する受講者IHl答を整理する。

(勤 資料をうまく活用できた時 とは.資料 を用いて児章 .生徒に考えた り判断 させた りするときであるこ とを確認 し,その ような授業を作ることが本研修のね らいであることを伝 えるo

L3)指導上の留意点

このパー トでは,受講者に問題意識を持たせ課題を明確にさせなければならないOイに対する回答を詳 く見てい くことで. ET標のCを導 き出せることが望 ましいO

プログラム1‑② 「資料 とは何 ですが7」 (15分) (1)臼的

このパー トでは,活用可能な有効な資料 とはどのようなものかを理解 させる。

a.教科書や資料集に掲載されている 「資料」を.考える素材 となるもの と考えた結果を表す ものに区別 させる。

b,授業において児責 ・生徒の思考や判断を促す資料 とは,事実を示す もの (絵,写真,データ,文吉等) であることを理解 させるD

o)FF]h丑tや正課Lf;#妙草薙瀬hFnq細雪轟7□9.9LBHBgヰか頚dbj,ij

(8)

(2)展開

絵,写真,デー タ,岡な どが豊吉 に掲載 されている敦利器のペ‑ ジを,T<し,資料を'Jナ葡 させ る。

資料 を絵,写兵,チ‑ 夕等の事実その もの を示す もの と.L那 )表な ど事象の仕組みや構造を概念的に 表わ した ものに区分 し.前者は考 えるための素材 となる ものであるのに対 して,後者は考えた結 果を表 わ した ものであることを理解 させ るL,

② の資料の うち,後者は前 名について 考える際の 見方 ・考え方 となるものであ ることを坤解 させ る)

し3)指導上or)留息点

このパー トでは,授業で使われることが最 も多い と思われる教科讃=や資料集に掲載 されている様 々な 「 料」に対す る認識 を見直 させ ることが車掌であるo 一方rrJに説明す るのではな く.教科斉や資料集に掲載 さ れている資料 をこれ まで どの ように使用 して きたか を振 り返 らせ なが ら展 開す ることが望 ましい,I

プログラム 1‑③ 「資料 はなぜ必要 なのですか7」 (20分)

(1) 目的

このパー トでは,資料が授業 において児塵 ・生徒の社会認識形成 Lどの ような役割 を果た しているかを理 解 させ る。

a.教科書記述に含 まれる様 々な知識 には,具体的な ものか ら抽象的なもの まで質の異なるものがあるこ とを理解 させ る。

b.抽象的な知識 はより具体的な知識 を説明す るための手段 となるものであることを理解 させ る。

(2)展開

(I) 具体的な ものか ら抽象的な もの まで知識が階層構造 をな していることを説明す るO (丑 教科書の本文 を読み, よ り月体 的な知識 とよ り抽象的な知識 を区別 させ るo

(彰 教科書の本文の記述に対 して,周辺 に掲載 されているどの資料が最 も関連があるかを問 う,,その うえ でそれ らの対応 関係 を把捉 させ る。

q) 社会科で獲得すべ きは抽象的で,様 々な具体的な知識の説明に利用で きる知識であ り.それ らを兵 し てい る図や表は授業の到達 目標 であ ることを把指 させ る。 しか し,それ 肖体昭記 させ ることが 目的で はな く,それを用いて具体的な知識 を説明で きて初めて 目標が達成 されることを理解 させ るr, rS 資料の説明がで きるようになることが授業の 目的であ り,資料はそのため に必要であることを理解 さ

せ る。

(3)指導上の留意点

このパー トの内谷は, まさに抽象的で理解 し難い ものであるので教科書 を用いて具体的に説明 していかな ければな らないL,で きるだけ,その教科書 を使 って授業 を している状況 をイ メー シさせ なが ら進めてい きこ とが舌要であるL,

プロクラム 1‑㊨ 「資料 を有効に活用 した授業 とはどの ようなものですか ?」 (30分)

(1) R的

このパー トでは,実際に習料が授業で との ようにT円い られるかを考えさせ ることが E]指 される。

a.資料 を砥用 して児童 ・Ft=徒 に考 え判断 させ る授業は,問い をLfl心 に構成 され ることを理解 させ るo b l削 .を中JLに構成 される授 業は,一つの メイ ンクエスチ ョンを中心 としてサブクエ スチ ョンに芥 えな

が らメインア ンサーに到達する ものであることを稚解 させ る.

C.問いを中心 に構成 される授 業において,資料は, メイ ンクエスチ ョンを構成す るため, さらにはその 芥えに対す る 予想 を確かめ るために必要 とされることを理解 させ る。

(2)展開

@) 問いをLl心 に構成 されている授業の指導案 を提示 し,授業の展 開を読み取 らせ る

授業のね らいを把握 させた うえで, メイ ンクエスチ ョンとメイ ンア ンサー を確認 し,授業が メインク エスチ ョンの終 えを探 究す る過程であることを理解 させ るO

サブクエスチ ョンは, メインクエ スチ ョンに対す る児 寛 ・4=.徒 の予想 を確かめ るための ものであるこ とと確 認す るO

授業の中で資料が何 のために, どの ように活用 されているか を確認 させ る,,

資料が メインクエ スチ ョンを構成す るため と,それに対す る予想 を確かめるために設定 されているこ とを理解 させ るO

授業で有効 に活用 で きる資料の条件 として,次の 二つの条件があることを理研 させ る。

1)児塵 .生徒の持 ってい る認識 との間, またはそれ 自体があ らわす事尖の中に間匙や矛酒 を斤むも のであるこ とo

li)児竜 ・Jt.徒が事実 を確認 した り, 自分の考 えを確かめた りす る手助 けとなる ものであること。

(zl 授 業で資料 を布効 に活用す るためには,次の二点 に留意す ることを裡解 させ る0

1)授業の中心 となる資札 メインクエ スチ ョンに対応 した資料 は.導入部の最後に位置づけ られ.

他の資料 はメイ ンクエスチ ョンに対す る予想が不 された後 に配置 され るr,

11)賃料 ま,必ず 問いに対す る答 えを見出すための手段 であるので,食料 を使用す る附 二は. まず, 資料か ら事実 を読み取 らせ る問い を設定 し,その次にその事実同 上の関係 を請人取 らせる恥 ‑を設 rjT

JI̲する1,

し31棉導 LのJl#意点

このパー トは,指導案 をL小心 に賎F,,lする。指導案 をし‑か りと読み取 らせ.展開を 十うH二把推 させてお く ことが必裳であ る。 さらに.接賃で発せ られ る問いには,「いかに」,」,「なぜ」があ り.「なぜ」が中心 となることを追加で説明 して もよいっ

"I,研幡 プログラム2 「テ シタル化 された資料 を使 った授業づ くり

≪プログラム Zの概要≫

プログラム 2‑ij 「テ ジタル化 された資料 とは7」 (20分)

デ ジタル化 された笥料 とは どの ような ものか,教科書や資料集の資料 とどの ような点 に違いがあるか を珊 解す る。

プログラム 21② 「デジタル化 された賃料にはどの ようなものがあるか7」 (20分)

デ ジタル化 された資料 には どの ような ものがあ り, どの ような ものであれば社会科授業 で1舌T円で きるか を 理解する

ZP̲グラム 21③ 「デ ジタル化 された資料 を使 ってどの ような授業ができるか7」 (60分) デ ジタル化 された資料 について,授 業での活用 方法 を考える。

プログラム21① 「デジタル化 され た資料 とは7

(1) R的

このパー トでは.デ ジタル化 された資料の特 質 を把握 させ る。

a.デ シタル化 された資料 は どこで. どの ように して手に入れることがで きるか を理解す るC

(9)

(2)展開

デジ タル化された資料の具体例を,示 し,そこか ら何が読 み取 れるか を問 うL,

提示 した資料について説明 を した うえで、デジタル化 された資料は どこで, どの ようにすれば人手で きるかを説明する。

・入 手で きる ところ :博物館,歴 史資料BELな どの社 会教育施設入学や図案館C

・人手の し方 インターネ ッ トか らダウンロー ド。DVDCDIROMとして購入。

デ ジタル化 された賛料の特質 として どの ような点 を挙げることがで きるか を問 う「

ア)種類が多様である (教科黄や資料集 には掲載で きない ような ものがある)rJ イ)一つの資料の情報量が多い (也,細か さなど)0

ウ)操作可能である (LEbJ面上で操作がで きる).

デジタル化された資料 と教科発や資料集の資料 を比較 して,デジタル化された資料のメリッ トやデ メ リッ トについて考察 させ る。

○ メリ ット

・様々な形で提示す ることがで きる (プロジェクターで提示,印刷 して配布,各 自がPCのLAj面上で 閲覧な どの選択肢がある),,

・関連す る資料 を見つけ易い(lIPなどで リンクが張 られている場合)0

○デメリ ット

・利用す る側で二次的に加 Tす ることが困難である(PCの画面上で提示する場合 は,提示の仕方 を 提供者の意図によって制約 される)

・利用場所がハー ド面の条件 によって制約 される (場合 によっては, インターネ ッ トに接続 されてい なければな らないため利用場所が制限 される)

(3)指導上の留意ノ

夫際 に インターネ ット上で様 々な資料 を紹介 しなが ら解説す ることが望 ましいD もし,それが不可能であ れば.r)vDな どの資料 を用意するO

プログラム2‑・署 「デジタル化 された資料 にはどの ようなものがあるか 7」

1日的

このパー トでは,デジ タル化 された資料の巾で, どの ような ものであれば社会科授業で有効 に活用で きる かを明 らかに してい くD

a.デジタル化 された資料 には,一次資料 をただデジタル化 しただけの もの と,学習用 に教育的加上 を施 した ものがあることを和解す る。

b.両者にはそれぞれ メリ ノト,デメl)ノトがあるが,授 業で有効 に活用で きるのは前者であることを珊 解す る。

(2)展開

ri7 学習用 に教育的加工 をしたデジ タル化資料 を埴示 し.実際に使 ってみせ るo

学習用のデジタ)i,化資料 の特徴 について考察 させる,,

ア)ゲーム感覚で学習がで き,児童 ・生徒が興味 を もって耽 り組 むことがで きる⊥夫が されている,J イ) 一定のルー トがあ り,それに沿 って知識 を習得 してい くことがで きるようになっているG ウ) 考えさせるよ りも,興味や関心 を持 たせ ることに重点がおかれてお り,珍 しさや面白さを優先 して

資料が選別 されてい るr)

7) 一次資料のデジタル化資料は,貴重作 は高いが牡解 な ものが多 く,その内容は児量 ・年徒に とって 底度である,J

イ)学習用のデジタル化資料は内容 も児塵 .竹徒が取 り組みやすいような ものに限定 されてお り易 しい が,一定の決 まったルー トの学習に しか活用で きないo また.ほ とん どが事実的な知識に関す る もの である。

ウ)一次資料のデジ タル化資料 は情報量が多 く様 々な弔実 を読み取 らせることがで きるが,学習用のデ ジタル化資料 は情報量が少な く,それ を使 って 考えた り判断 させ た りするには不 向 きである。

授業で有効に活用で きるのは情報量の多い 一次資料 をデジタル化 した資料であることを確認 したうえ で,利川上の留意点 を理解 させる。

ア)読めない文字 な どについてはあ らか じめ資料提供 者に問 うて明 らかに してお くことL,

イ) どうして も不明な部 分がある場合 は.資料 を読み取 らせ るにあたって視点や角度 をIgi定 して,児 章 ・牛徒に利用 させ るようにす ること。

ウ)資判 につ いての解説や開通する資料の充実 してい る施設の もの を利用す ることO

(3)指導上の留意点

学習用のデジ タ)i,化資料は,個別学習用に設計 された ものが多いoそのため.授業の特性 を集団で話 し合 いなが ら進めてい くもの と考えた場合 においては どうして も適 さな くなるLl

プE]グラム2‑・351「テジタル化 された資料 を使 ってどの ような授業ができるか 7」

(1)臼的

この/ト トでは,デジ タル化 された資料 を有効 に活用 した授業づ くりの演習 を行 う

a.デ ジタル化 された資料か ら様々な情報 を読み二取ることがで きるo b,資料 をもとに児童 ・生徒 に対する課 題 と学習活動 を構想する。

(2)展開

具体的 にデジタル化 された資料を提示 し,簡 単な解説 をした後に,その資料か らどの ような事実 を読 み取 るこ とがで きるかを問 う。

資料 につ いて児章 ・年徒 にどの ような問い を投げかけることがで きるかを考えさせ るO

資料 に基づ いて児竜 ・年徒 に どの ような自筆題に取 り組 ませ ることがで きるかを考えさせ る。

考案 した謀掛 こついて,受講者同iIで議品 し,最 も優 れたプランを選出するO

(3)指Lの留意点

可能であれば.課題 を考えさせ るだけではな く,その課題を含む授業の プランと授業のね らい を考案 させ て もよい。

lV.研修 プログラムに対 する受講者ア ンケー ト

受講生 に対 して以下の ような質問によって構成 されるア ンケー トを行い,研修の成果を確 認す る。

設問 1 本 日の研修で学んだことLllで.最 も印象に残 っていることは何ですか。

設問 2 本 Uの研修 は,あなた 自身の今後の授業改善に役立ちそ うですかD

設問 3 本 Elの研修は.あなた白身が抱 えていた杜全科授 業に関す る問題の克服に役 ・7̲ちそ うですか。

4 今 日のテーマ以外 に受けてみたい研修内容 はあ りますかO

簿o)jf]廿EjLf;#Fnl79.9L

参照

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