1
VOC排出量削減の必要性
環境局 環境改善部 有害化学物質対策課
VOCとは?
•
揮発性有機化合物Volatile Organic Compounds
の略•
トルエン、キシレン、酢酸エチルなど。(工業用途の主なもので約200種類)
•
塗料の溶剤(シンナー)、接着剤、インキ、脱脂洗浄剤 などに含まれる。環境濃度の推移
(一般局)0 10 20 30 40 50 60
62 63 元 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 SO2
NO2 SPM Ox
( ppb 、μ g/m3 )
環境基準適合率の推移
(一般局)0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
SO2 NO2 SPM Ox
オキシダント高濃度日の推移
0 10 20 30 40 50 60
1977 85 95 05
0 2 4 6 8 10 12 14
光化学スモッグ注意報の発令日数(左軸)
一般環境大気測定局1局あたりの、光化学オキ シダント濃度 0.12ppm以上となった日数(右軸)
急激に増加
(日) (日/局)
オキシダント濃度の高濃度化・広域化
7
光化学スモッグ
・NOxやVOCが、
太陽の紫外線を受け
酸化性物質
(
Ox等)
を生成(光化学オキシダント)
・もやがかかって見える
《健康影響》
・目や喉への刺激
・呼吸が苦しい
・めまい、頭痛
注意報の初回発令日の推移
年 初 回 発 令 発令日数
H19
年5
月9
日(水) 区東部、区西部、多摩北部、多摩中部、多摩南部
1
7日18
年6
月1
日(木) 都内全域(8
地域)17
日17
年6
月24
日(日) 区西部、区南部、多摩北部、多摩中部
22
日16
年5
月30
日(
日) 都内全域(8
地域)18
日15
年8
月21
日(木) 都内全域(8
地域)8
日14
年5
月30
日(木) 多摩北部、多摩中部、多19
日非メタン炭化水素の関与によるオゾンの急激な増加
NO2 光化学反応 NO
O2
O
3O2
オゾン消滅
NMHCの酸化物
NO2
NMHC
光化学反応O
オゾンの蓄積
O
3O
3NOとO3の 反応を阻害
VOC
Ox高濃度日の減少のために
高濃度のOxの出現日数を効果的に減少 するためには
• NOx濃度の低減に加え、
• NMHCを含むVOC濃度をNOx濃度の低
減率以上に低減させることが必要
汚 染 物 質
SPM オキシダント
無機ガス類 VOC NOx
化学反応
移動系 燃焼系 蒸発系
発 生 源
ばいじん
SPM・オキシダントの生成
大気汚染防止法の改正(H16.5)
(VOCの大気への排出削減を目的)
・化学製品製造のための乾燥施設
・吹付塗装施設、塗装のための乾燥施設
・接着のための乾燥施設
・印刷のための乾燥施設
・工業用洗浄施設
・貯蔵タンク
13
都内のVOC発生源の特徴
塗装 33%
印刷 16%
給油等 10%
クリーニング 9%
その他 4%
ボイラー等 4%
自動車 23%
建設機械 1%
航空機・船舶1%
燃焼系 4 %
蒸発系固 定発生源 移動発生源
25%
VOC総排出量
(2005年度)
114,400 t/年
屋外塗装からも VOCが多量に発生
屋外
屋内
東京都のVOC対策の目標
○ 平成 22 年度までに、蒸発系固定発生源から の排出量を平成 12 年度比で30%以上削減
・光化学オキシダント高濃度日の減少
・SPMの環境基準を全測定局で安定達成
・有害化学物質による環境リスクの低減
5.東京都のVOC対策の体系
排出規制排出規制
VOCの削減VOCの削減
自主的取組の推進 自主的取組の推進
低VOC製品の普及・啓発 低VOC製品の普及・啓発
自主的取組の推進
工場における自主的取組への技術支援 工場における自主的取組への技術支援
○VOC対策ガイド作成(工場内編)
○低価格な処理装置の開発促進
○VOC対策アドバイザーの派遣
○VOC対策ガイド作成(工場内編)
○低価格な処理装置の開発促進
○VOC対策アドバイザーの派遣
低VOC製品の普及・啓発 低VOC製品の普及・啓発
○VOC対策ガイド作成(屋外塗装編)
○シンボル事業等による普及啓発
○公共部門での低VOC製品優先使用
○VOC対策ガイド作成(屋外塗装編)
○シンボル事業等による普及啓発
○公共部門での低VOC製品優先使用
17
VOC対策ガイド(屋外塗装編)
☆現状で適用可能な低VOC塗装仕様(低VOC 塗料の組合せ)をまとめた。
☆被塗装物を、構造物別(建築物、仕上材、
橋梁等)、素地面別(コンクリート、
鉄鋼等)に分けて、適用可能な 塗装仕様を示した。
☆VOC削減率、コスト等を示した。
☆塗装工事の仕様として選択可能
な形でまとめた。
VOC対策ガイド
(屋外塗装編 抜粋)2
■1
建築塗装
金属系素地面塗装
(鉄鋼面)
新築/塗替
2.1.1 つや有合成樹脂エマルションペイント塗り (塗替のみ)
「塗装仕様の覧」の例
工程 塗料名 塗付量
(kg/m2)
シンナー 希釈率(%)
塗り
回数 塗装方法 工程間隔
(最終養生)
VOC
(g/m2)
下塗り
1回目 水系さび止めペイント 0.11 水道水
5 1 はけ 4時間
〜7日 5.5
下塗り
2回目 水系さび止めペイント 0.11 水道水
5 1 はけ 4時間
〜7日 5.5
中塗り つや有合成樹脂エマルションペイント
(JIS K5660適合品) 0.10 水道水
15 1 はけ 5時間 5.0
上塗り つや有合成樹脂エマルションペイント
(JIS K5660適合品) 0.10 水道水
15 1 はけ (48時間) 5.0 備考 参考資料:日本建築学会「JASS18 塗装工事」 VOC量合計 21.0g/m2
低VOC塗料のグリーン購入
①平成18年度東京都環境物品等調達方針(公共工事)
②グリーン購入ガイド2007 (改定予定)
建築物内装用 水性塗料(VOC10%以下)
建築物外装用 従来の溶剤型塗料と比較し、VO C含有量を低減した塗料
低 VOC 塗装セミナー(鉄道編)
• 開催日 平成19年2月22日
• プログラム
○鋼構造物塗装設計施工指針について 鉄道総合研究所
材料技術研究部 田中室長
○鋼構造物に使用される塗料について
(社)日本塗料工業会 中野 正 氏
シンボル事業
−環境配慮企業との連携による普及啓発−
・身近にありながら知名度の低い
VOC
・目に見えない
VOC
・環境に与える影響がわかりにくい
VOC
VOCとは、Volatile Organic Compoundsの略で、
揮発しやすい有機化合物の総称(揮発性有機化合物)
・誰でも知っているシンボリックな構造物で可視化
・知名度のある環境配慮企業とタイアップ
・広く都民・事業者に関心を持ってもらい、
VOC
対 策への参加の輪を広げる。− トップランナー企業と東京都の環境戦略 −
私たちは、環境にやさしい「低VOC塗装工事」を開始します!(50 音順)
首都高速道路株式会社 東京ガス株式会社 東京電力株式会社
中央環状新宿線トンネル部
(豊島区、中野区)他
VOC 削減率:約 90% 18 年度工事
板橋整圧所 球形ホルダー
(板橋区新河岸二丁目)他 VOC 削減率:21% 10 月から工事
154kV,66kV 送電鉄塔
(板橋区,杉並区)他
VOC 削減率:約 28% 3月の工事
日本電波塔株式会社 東日本旅客鉄道株式会社 東京都建設局