会期:2015年
3月21日(土)~5月24日(日)
会場:兵庫県立美術館ギャラリー棟3階
ごあいさつ
このたび、「2013-2014 日本スペイン交流 400 周年」を記念して企画された特別文化事業とし て「特別展 ガウディ×井上雄彦 – シンクロする創造の源泉 -」を開催する運びとなりました。 19 世紀~20 世紀にかけて、地中海沿いの美しい街バルセロナを中心に活動したアントニ・ガウ ディは、1882 年の着工以来今もなお造り続けられているサグラダ・ファミリアをはじめ、グエル 公園、カサ・ミラ、カサ・バトリョなど、ユネスコ世界遺産にも登録される数々の独創的な作品 を遺しました。動きのある曲線、あふれる色彩、大胆かつ画期的、といった言葉で形容されるこ との多いガウディの建築は、ほかのどの様式にも完全に属することのない唯一無二の存在として 知られ、世界中の人々を魅了してやみません。 一方、井上雄彦は、日本にバスケット・ブームの火をつけ、国内発行部数が1億部を超える『SLAM DUNK』をはじめ、『バガボンド』『リアル』など国民的な人気漫画作品を描くことにとどまらず、 近年は「井上雄彦 最後のマンガ展」等の個展や京都・東本願寺に描いた親鸞の屏風絵など、漫 画家の枠のみにおさまらない活動もおこなっています。その人気は海外でも高く、2013 年 12 月 には「日本スペイン交流 400 周年」の親善大使に任命されるにいたりました。 本展覧会はカタルーニャ工科大学の監修のもと、ガウディ記念講座やサグラダ・ファミリア等 バルセロナの各関係機関より出品されるガウディ自筆のスケッチや図面、大型の建築模型やガウ ディがデザインした家具など貴重な資料約 100 件を通して巨匠ガウディの偉業を紹介するととも に、井上雄彦がその独特な感性と鋭い表現力により、ガウディの人間像とその物語を描きます。 今回、井上雄彦は本展のために大型作品を含む約 40 点を描き下ろしています。さらに、本展のた めにバルセロナで撮影された美しい映像や、井上雄彦の画が動き出すプロジェクション・マッピ ングなどの展示演出が華を添えます。 建築家・ガウディと漫画家・井上雄彦-異なるジャンルで日西を代表する二人のアーティスト による時空を超えたコラボレーション。ふたつの側面から、ガウディのインスピレーション、そ して創造の種を探ることで起こる化学反応にぜひご期待ください。 主催者本展のみどころ
貴重な100点でガウディの偉業を紹介。 ガウディ自筆のスケッチや図面、大型の建築模型やガウディがデザインした家具を含む貴重な 作品約 100 点がスペインのカタルーニャ工科大学の監修のもと専門機関より出品されるほか、 特別映像やプロジェクション・マッピングによる演出、床への装飾、建築構造のインスタレー ション等、展示空間は大胆に展開されます。「自然=師」とあおいだ建築界の巨匠が作り出すガ ウディ・ワールドに耳をかたむけ、聞こえてくるメッセージとは? 井上雄彦、約40点の描き下ろし作品。ガウディの物語を表現。 井上雄彦の作品約 40 点は、すべて本展のために描き下ろされました。実際に 1 ヶ月間バルセロ ナに暮らし、ガウディの建築作品カサ・ミラ内にアトリエを構えて創作活動に臨みました。今 回、井上は 1500 年の歴史をもつ越前和紙に墨で描き、そのうちの 1 点は世界最大級の手すき和 紙(約 10.7×3.3m)にガウディの世界を表現しています。ガウディとの魂の対話、そしてイ ンスピレーションの源泉をたどる旅から生まれた作品たちは何を語りかけてくるのでしょうか。夢のコラボレーション
建築家 漫画家 アントニ・ガウディ(1852~1926) 井上雄彦(1967~)photo: Audouard & C.ª, Barcelona ©I.T.Planning、日経BP社(写真:川口忠信) © Institut Municipal de Museus de Reus
スペイン、カタルーニャ出身。19 世紀から 20 世 紀にかけてモデルニスモ(スペインにおけるアー ル・ヌーヴォー)期にバルセロナを中心に活動。 代表作品サグラダ・ファミリアをはじめ、グエル 公園、カサ・ミラなど 7 点から成る作品群が世界 遺産に登録されている。現在も建設が進められて いるサグラダ・ファミリアはガウディ没後 100 年 にあたる 2016 年に完成予定。 日本にバスケット・ブームの火をつけ、国内発行 部数 1 億部を突破した「SLAM DUNK」を はじめ「リアル」、「バガボンド」など国民的な人 気漫画作品の作家。近年は個展の開催や京都・東 本願寺に描いた親鸞の屏風絵など、漫画家の枠を 超えた活動も反響を呼んでいる。海外での人気も 高く、2013 年 12 月には「日本スペイン交流 400 周年」の親善大使に任命された。
トネット少年、バルセロナのガウディへ
1852 年 6 月 25 日、ガウディはバルセロナの南に位置する田舎町で生まれま した。子供の頃の愛称はトネット。体が弱く内気なトネット少年は、友達と 屋外で駆け回って遊ぶよりむしろ自然の動植物をじっと観察する時間が長か ったといいます。16 歳になり、家族でバルセロナに移り住むと建築学校に通 うガウディですが、学費を支払うためにアルバイトに明け暮れる日々…。第 1 章ではガウディの 子供時代とバルセロナでの学生期、卒業後まだ建築家として無名の頃のガウディを、関連資料で たどるとともに、その世界観を井上雄彦が描き、表現します。 ① 井上雄彦≪トネット≫ 2013 年 ©I.T.Planning ② アントニ・ガウディ≪モンセラー(ムンサラ ー)修道院付属聖堂、頭部側立面図≫ 1876 年 ©Abadia de Montserrat ③ アントニ・ガウディ≪大学講堂:横断面≫ 1877 年 10 月 22 日 ©Càtedra Gaudí①
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建築家ガウディ、誕生
建築家としてデビュー間もない 26 歳のガウディに、転機がおとずれました。 当時の新興ブルジョワ、アウゼビ・グエイ(グエル)との出会いです。ガウ ディはグエイの庇護のもと、自由な発想とデザインが磨かれ、画期的かつ合 理的な建築構造を形にしていきます。グエイの邸館やグエル公園、コロニア・ グエル教会など、建築家ガウディの名を世に広めた作品が次々と作られました。第 2 章では当時 の建築界で名を馳せるようになった黄金期のガウディが建てた珠玉の代表作を、図面やスケッチ、 写真、模型、そして家具やデザイン・パーツなど多様な作品により紹介します。また、そこには 井上雄彦が創る異なる世界が広がります。④
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④ リュイス・ブネット・ガリー ≪カサ・バト リョ(カザ・バッリョー)横断面図≫ 1958 年 ©Càtedra Gaudí ⑤ 井上雄彦≪ガウディ壮年期≫ 2014 年 ©I.T.Planning ⑥ カザス・イ・バルデス工房(アントニ・ガウ ディのデザインによる) ≪カルベート氏執 務室肘掛椅子≫ 1899 年 ©Gasull Fotografia
ガウディの魂 – サグラダ・ファミリア
建築家として名声を得たガウディはその成功とは裏腹に、クライアントとの 軋轢や創作への迷い、大切な家族や 40 年来連添ったパトロン、グエイ(グエ ル)との別れを経験し、次第に修道僧のような道を歩みます。サグラダ・フ ァミリアは 1883 年、31 歳のときに主任建築家として携わり始めましたが、 1914 年にはほかの全ての仕事を断って、聖堂建築のみに身を捧げるようになりました。第 3 章で はガウディのこれまでのキャリアと人生の結晶ともいえるサグラダ・ファミリアに焦点をしぼり、 その建設の歴史と発展を関連資料でたどります。クライアントを神と据え、自分が生きているあ いだに完成できないと知っていながら身を砕き、創り続けたガウディ。ここでは、井上雄彦が建 築家から受けたインスピレーションをその独特の感性により解釈し、ガウディの宇宙観を表現し ます。 ⑦ ≪サグラダ・ファミリア聖堂:模型≫ 制 作 : サ グ ラ ダ ・ フ ァ ミ リ ア 聖 堂 模 型 室 ©Basílica de la Sagrada Família⑧ 井上雄彦≪ガウディ老年期≫ 2014 年 ©I.T.Planning ⑨ ジュアン・マタマラ ≪サグラダ・ファミリ ア聖堂内観≫ 1949 年 ©Càtedra Gaudí
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開催概要
展覧会名:「 特別展 ガウディ×井上雄彦 - シンクロする創造の源泉 - 」 (英語名)Takehiko Inoue Interprets Gaudi’s Universe
会 期:2015 年 3 月 21 日(土)~5 月 24 日(日) ※月曜休館、ただし 5 月 4 日(月・祝)は会館、5 月 7 日は休館 開館時間:10:00~18:00(入館は閉館の 30 分前まで) 会 場:兵庫県立美術館 ギャラリー棟 3 階 〒651-0073 神戸市中央区脇浜海岸通 1-1-1[HAT神戸内] http:///www.artm.pref.hyogo.jp 主 催:毎日新聞社、朝日放送、東映 共 催:兵庫県立美術館、AUREA、カタルーニャ工科大学バルセロナ建築学部ガウディ記念講座 後 援:スペイン大使館、神戸市、神戸市教育委員会 協 力:サグラダ・ファミリア聖堂建設財団、聖家族贖罪教会文書館、 カタルーニャ財団ラ・ペドレラ、アイティープランニング、日経BP社、 エールフランス 協 賛:大阪工業大学・摂南大学 特別協賛: お問合せ:0570-063-050(10:00~20:00、ローソンチケット内) 展覧会公式サイト: