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2.4-D酸の処理によるソラマメの根に及ぼす影響-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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2・4−D酸の処理による拶ラマメの根gニ及ぼず影響

1 永 井 勝 也 (岡山県児島市児島小学校) 序‥終戦後除草剤として使われている2.4−Dを稀釈水溶液として植物体を処理すると同時に槽物 生長ホルモン剤であることが報告されている(1)(3)(4)(5).阻害作用と生長促進作用の濃度ほ栢 物の瞳類により一定しない(3)(5).筆者はリラマメを材料として,根にどんな影響を輿えるか特に 生長促進や阻審作用の頸われる限界濃度を確かめようとした. 材料と方法‥ ソテマメ(Ⅴ才cグα飽∂めを使って次の方法で実験を行った.

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

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Il 百家採集の瞳子を材料とし,播経前1日浸水し,水槽中の砂に播き,発芽に十分な水分を輿へ,発 根3∼5cmのものを黒紙で光線を遮断した300?C≡角フラスコに移植しキもKnop液をもって水耕法を 試みた.根が約10cmに生長する迄4l}日日毎に培養液を取りかえ,2・4−D処理時に%Knop液を300cc入 れ,各瞳濃度の2.むDを混入し,4∼5日放置しその影響を観察記録した.対照のものほ2。4−Dを 堺加しないものであーる,使用後のフラスヲは水洗後温湯にアンモニヤ水を少量入れたものを滴し1日 放置後叉数回水洗すると2・4−Dの影響のないこヱとを認めたので以下この方法で洗應した.又1%活性 炭で洗ってもよいことを知った. 実験結果:上記方故により次の結果を得た. 異教 ヱ■.7月3日播橙, 7月25日実験終了 要は2El後に大部分褐色に変じ  ̄ 4日後に.は対照の他ほ完全枯死し − た.

実験 ∬.8月27日播種、 9月19日実験終了

(1)(2)は写買‡わ如く茎が屈 曲を超し(1)では菓がちゞれた. この現象ほ濃度がうすくなるに従 い少ない.何れも豊の基部に縦に 異常裂開を生じ棍端は肥大して いた.(4)では図ヱの如く抑制さ/ れた後伸長を起した. 高濃庶では実験丑二と.結果は大俸 同一・であるが(5)では図認,の如 く胞木頭象は趣く十部分に限られ ていた.そして発根も認められた. 0,01% 0,005% 0..002% 0,001% 対 照 馨部完全屈曲,根菜変 窒部かなり屈曲,棍僅かに黒変 棍舶田胸傷害のため死滅 綴端肥大抑制後伸長 正常 1 2 3 4 5 笑散Ⅱ.10月5日播穣 一10月29日実験終了 蓋部完全屈曲 基部異常禦関 取端枯弾 壷部900屈曲 基部裂関 税端透明化枯死 馨部裂関 取端確率 馨知正常 基部僅か裂開 取端肥大 供用肥大趣く一部 正常 0い0ユ% 0.002% 0.001% 00005% わい0004% 対■ 照 1 亭 3 4 5 6 今迄の結果では第二次文枝の発 根は殆ど認めなかったが実験ⅠⅤで は個体全部に認められ特に志お では対」照より生長ほ良好であ、り棋 瑞の肥大頸象も言忍められなかつ た. 寒さの雷発芽が少しおくれ他の 実傲より材料が若かつた雷第二次 受検の認められたのは(5)のみで 他ほ殆ど認めず.0.001.%2個体 は温度の影填芦をみる雷で根の発芽 は殆ど認めぬが前述の卯き著しい 影響は認め得なかった.

実験ⅠⅤ.11月5日播橙 11月27日実験終了

籍2攻支棍発航約8mm 職御巴大 発根約1cm 棍端肥大塵少 発棍約1c叩 棍璃肥大殆どなL 発根約2・・ノ3cm正常 発根約2cm 正常

実験 Ⅴ.12月6日播経 12月30日終了

0.00ユ.% 01.000ユ% 0.00005% 0..0000ユ% 0い000001% 対 照 基部裂開殆どなし主棍は裂関 根端肥大 肥大部位より2′一3mm伸長 棍かなり生長 肥大僅少 鹿常に.近い 正常な生長をし対照より大 正常 1 2 3 4 5 6 次に綜合結果として0.05%以上の濃度では温度に頗蘭係に数日で枯死,0.01%∼0.00王%でほ生長

OLIVE 香川大学学術情報リポジトリ

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12 が完仝に抑制され茎の基部では異常裂開を示し,棋端肥大を起し細胞傷零を生じ早馬根としての磯能 を失う.0.0001%∼0。00001%では影響は僅かに認めるもかなりの生長がみられる.0.00001%∼0.00 ◎001%では影響なく然も対照よりも生長大で促進作用を認め得る. ;考察:小野林氏(3)に依ると「トウモロコシ,稽の発芽時に於ては子羊鞘に.比して棋の発育は2・4・ Dに依り著しく阻零され,子贋鞘の発芽は0.001%∼0.0001%’前後で促進される.相ほトウモロコシ に比し根の発育は琴に開署され0.001%に於てほじがて根の発育がみられる.ウキクサ顆では趣く疲

少であった」とあり,禾本科の矧こ於てさえ志%で棟の発育がみられたのであるから2・4−Dに働こ

墾、昔科では靡常に低濃密に於て生長促進作用があるということはぎ想される・この実験の範囲内で 考え.られることは0.0001おより高濃度では2・4−Dほソテマメの生長を抑制する方向に働き0.00005% 以下わ稀釈濃度で略一応促進作用かあると云える.温度が夏と秋では異なり2。4−Dの効果も多少差 を生ず.即ち一腰匿温度ほ高い程効力大で低くなると効力がうサれるのである.結局0.00001%∼0.O W・ 00001%の結泉■を得た.そして大根属で0・00qO5%位でほ殆んど作用がない位なので外的条件の変化を 考え.合わせても上述の審巣は■正しいと考えるが今・鵬・応200′−300Cの条件下で0.00001%卑下で奨儲す る必醇がある. 次元2:4・・Dを吸収した大根の若菜は異常分裂伸長を行う為に崎形化するが(5),扱かち2・4−Dを吸 収したソテマメは葉の暗形は生ずること.なく高藤慶の場合は茎の屈曲,基部裂関,板場肥大著しくづ いに牢死するか叉ほ生育が完全に胡刺された.棋から吸収された2・4−Dは導管部を通り上昇する水

液と琴に移行する.その過程申接触する金ての細胞に作用レ特に吸収部であり生長点である枚端は異

常分裂著しく生長が抑制する為肥大し,その顕著なものは細胞傷署を起して枯死した.胚軸の部分に

閲裂を起す原因について固定染色する必質があるが,維管束が転移する胚軸部で2・4TDが移動する時 不きな拭枕を起してその接触部が異常分裂する焉でないかと・推測する・ 棋より吸牧された 2・4−Dは棋端部の細胞笹特に影響を輿えて皮層柔細胞の異骨分裂を起す雷肥大 頭象を起し伸長が抑制されるのであろう.然しこの生長素の作用がなくなると,枯死したもの以外は 再び正常な生長を続けていく.最餞にこの実験に用いた培養液であるゲソテマメの銀は群などと異な り培養液に.鋭敏で僅かの差で根に障督を輿えるので,培番液液酸決定に少ならかずに苦心したが, Knop液を上記の如く稀釈するこ.とによりほぼ目的に潤うことが出来た.ことを附記して−おく, 要約:水餅湊により培養したソラマメの棋を・2・4−Dで処理し∴その影響を調べたのである.植物 生長素としての2・4−Dはこの実験範囲内でほ0・00001%より高濃度では生長抑制方向に働き,0.0000I %より底濾度でほ促進作用して働く,そして 2.4・・Dが鹿渡慶の場合にほ根端細胞に傷啓を超さすと 共に.茎の基部にし異常裂開を起さしてい枯死に至らしめる.0.0001%程度でほ横磯の乗組織細胞に.異常分 裂さし肥ブ毛頭象を起さす雷,根の作用鱒腿し生長が抑制されるのである.そして2・4−Dの作用が 減退すもと.叉正常な生長を統けるのである.然しながら があり,他の登科柏物についても実験を行わねばならないであろう. この笑散ほ野口先生の御指導の下に行った深く感謝の意を表する.なお有益な御助言を賜った′J、野, 矢崎歯先生に襲心より謝意を申し上げる. 1953年2月 文.’三:、:

A.E・HTrCECOCE AND P.WZIMMERM:AN:(1945)Methodsof Rating the Root・・indlユCing Activi

亭y of PhenoxyAcidsandOtherGrowth Substances

Rl机W即で′ Ⅹ即y甲Ⅱ Ⅴ・Tヱ1〃Ayy;(ユ937)pムytoユ10工■molユeSル

小野林(1952):The effect of2・4−D upon the growthof Root$.:枝物学雑誌

S・K乱L¥AふDG・S・AvERY・JR:(195I.):TheAgeofPeaTissueandOtherF?CtOrShflu占nc・

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13

ingtheRespiratpryResponseto2・4−DandDinitroCompound.(1951):Amer/Jour.Bot.

竹松哲夫:2・4−Dと水田畑地の雑草防除法.(1952)

WnI・S・STUWART:Dipositof2・4−DandKillofWildGrapeVines by HelicopterSpray Appli−

Cation.(1952)

図・Ⅰ:棍端肥大後の伸長を戻す模式図 図∬:実験Ⅱ,0.0004%の2・4−Dで処理した時

・に現れた一部分に現れた肥大を示す

参照

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