過労死を激増させ、残業代をゼロにする
過労死を激増させ、残業代をゼロにする
過労死を激増させ、残業代をゼロにする
過労死を激増させ、残業代をゼロにする
労働基準法
労働基準法
労働基準法
労働基準法等「改正」案の廃案を
等「改正」案の廃案を
等「改正」案の廃案を要求する
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意見書
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自由法曹団
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安 倍 内 閣 は 、 2 0 1 5 年 4 月 3 日 、 長 時 間 労 働 と 残 業 代 不 払 い を 促 進 す る 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設 、 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 拡 大 、 フ レ ッ ク ス タ イ ム 制 の 清 算 期 間 の 延 長 等 を 内 容 と す る 労 働 基 準 法 ( 以 下 、 「 労 基 法 」 と い う 。 )等 「 改 正」 案 を 閣議 決 定 し、 同 日 、国 会 に 提出 し た 。 自 由 法 曹 団 は 、 労 基 法 等 「 改 正 」 案 の 廃 案 を 強 く 求 め 、 労 働 時 間 規 制 の 抜 本 的 強 化を 求 め る。 以 下 、そ の 理 由を 述 べ る。 第 1 第 1第 1 第 1 は じ め には じ め には じ め には じ め に 1 11 1 労 働労 働労 働労 働 政 策 審 議 会 の 建 議政 策 審 議 会 の 建 議政 策 審 議 会 の 建 議 政 策 審 議 会 の 建 議 ― 3 者 構 成 原 則 の 蹂 躙― 3 者 構 成 原 則 の 蹂 躙― 3 者 構 成 原 則 の 蹂 躙― 3 者 構 成 原 則 の 蹂 躙 労 働 政策 審 議 会は 、2 0 1 5 年 2月 1 3 日、塩 崎 恭久 厚 生 労働 大 臣 に 対 し て 、労 働 時 間 規制 の 適 用を 除 外 する「 特 定 高 度 専 門業 務・成 果 型 労 働制( 高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 )」の 創 設 や 企画 業 務 型裁 量 労 働制 の 拡 大等 を 提 言 す る「 今 後 の労 働 時 間法 制 等 の在 り 方 につ い て (建 議 ) 」を 行 っ た。 労 働 政 策 審 議 会 は 、 労 働 者 代 表 委 員 の 一 致 し て の 反 対 を 押 し 切 っ て 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設 や 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 拡 大 等 を 提 言 す る 報 告 を ま と め 、 建 議 し た も の で あ り 、 報 告 に は 労 働 者 代 表 委 員 の 「 認 め ら れな い 」 との 意 見 が明 記 さ れて い る 。 こ の よ う な 強 権 的 な と り ま と め は 、 I L O ( 国 際 労 働 機 関 ) 条 約 等 で 確 認 さ れ て い る 「 労 働 政 策 に 関 す る 重 要 事 項 は 労 使 公 益 の 3 者 構 成 で 調 査 審 議 す べ き 」 と の 3 者 構 成 原 則 の 趣 旨 を 踏 み に じ る も の で あ り 、 と う て い 容 認 で きな い 。 2 22 2 第 1 次 安 倍 内 閣 の ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の第 1 次 安 倍 内 閣 の ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の第 1 次 安 倍 内 閣 の ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の第 1 次 安 倍 内 閣 の ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の 再 現再 現再 現再 現 こ の 建 議 を 受 け て 、 安 倍 内 閣 は 、 4 月 3 日 、 施 行 日 を 2 0 1 6 年 4 月 1 日 と して 、 今 通常 国 会 に労 基 法 等の 「 改 正」 案 を 提出 し た 。「 改 正 」 案 の 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 は 、 一 定 範 囲 の 労 働 者 ( 特 に ホ ワ イ ト カ ラ ー 労 働 者 ) に つ い て 、 労 基 法 の 労 働 時 間 規 制 を は ず し 、 労 働 時 間 の 管 理 も 残 業 代 の 支 払 い も 不 要 に し て い る 。 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 は 、 「 残 業 代 ゼ ロ 法 案 ・ 過 労 死 促 進 法 案 」 反 対 の 世 論 が 高 ま る 中 で 、 2 0 0 7 年 に 第 一 次 安 倍 内 閣 が 法 案 提 出 断 念 に 追 い 込 ま れ た ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の 再 現 で あ る 。 ま た 、 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 拡 大 や フ レ ッ ク ス タ イ ム 制 の 清 算 期 間 の 延 長 は 、 い ず れ も 、 不 払 い 残 業 の 拡 大 を 企 図す る も ので あ る 。 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 労 働 制 度 の 創 設 や 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 拡 大 等 は 、 「 1 日 8 時 間 ・ 1 週 4 0 時 間 」 の 労 働 時 間 法 制 の 大 原 則 を 破 壊 し 、 過 労 死 を 激 増 さ せ 、 残 業 代 を ゼ ロ に す る も の で あ り 、 と う て い 容 認 で き な い 。 3 33 3 「 1 日 8 時 間 ・ 1 週 4 0 時 間 」 の 労 働 時 間 法 制 の 大 原 則「 1 日 8 時 間 ・ 1 週 4 0 時 間 」 の 労 働 時 間 法 制 の 大 原 則「 1 日 8 時 間 ・ 1 週 4 0 時 間 」 の 労 働 時 間 法 制 の 大 原 則「 1 日 8 時 間 ・ 1 週 4 0 時 間 」 の 労 働 時 間 法 制 の 大 原 則 ― 労 働 に 8 時 間 、 睡 眠 に 8 時 間 、 生 活 に 8 時 間― 労 働 に 8 時 間 、 睡 眠 に 8 時 間 、 生 活 に 8 時 間― 労 働 に 8 時 間 、 睡 眠 に 8 時 間 、 生 活 に 8 時 間― 労 働 に 8 時 間 、 睡 眠 に 8 時 間 、 生 活 に 8 時 間 労 働 時 間 に は 、 そ れ を 超 え て 延 長 で き な い 肉 体 的 ・ 精 神 的 ・ 家 族 的 ・ 社 会 的 限度 が あ る。人 間 は1 日 の 24 時 間 を周 期 に 生活 し て おり 、そ の 中 で 、 「 労 働 時 間 に 8 時 間 、 睡 眠 時 間 に 8 時 間 、 生 活 時 間 に 8 時 間 」 と い う 人 間 の 自 然の 要 求 があ る 。 生 活 時 間 の 8 時 間 は 、 家 族 と の 家 庭 生 活 や 社 会 的 、 文 化 的 活 動 の た め に 必 要 で あ る 。 ま た 、 主 権 者 と し て 社 会 や 政 治 の 在 り 方 を 考 え 、 そ の 権 利 を 行 使 す る た め に 必 要 な 時 間 で あ る 。 あ る 程 度 の 生 活 時 間 ( 自 由 時 間 ) が な け れ ば 、社 会 参加 や 政 治参 加 も でき ず 、他 方 、限 度 を 超 え た長 時 間 労働 は 、 労 働 者 の 精 神 と 健 康 を 破 壊 し 、 最 悪 の 場 合 は 家 族 や 社 会 の 維 持 さ え 危 う く な る 。 8 時 間 労 働 制 は 、 「 労 働 時 間 に 8 時 間 、 睡 眠 時 間 に 8 時 間 、 生 活 時 間 に 8 時 間 」 の 要 求 に 基 づ い て 実 現 さ れ た も の で あ る 。 ア メ リ カ の シ カ ゴ の 労 働 者 は 、 1 8 8 6 年 5 月 1 日 、 8 時 間 労 働 制 の 実 現 を め ざ し て ゼ ネ ス ト に 立 ち 上 が り 、 こ れ が メ ー デ ー の 起 源 と な っ た 。 1 9 1 9 年 に 設 立 さ れ た I L O ( 国 際 労 働 機 関 ) は 工 場 に お け る 労 働 時 間 は 「 1 日 8 時 間 を 越 え て は な ら な い 」 と す る 1 号 条 約 を 採 択 し 、 「 1 日 8 時 間 労 働 規 制 」 が 世 界 の ス タ ン ダー ト に なっ た 。 そ の よ う な 中 で 、 日 本 は 、 い ま だ に I L O 1 号 条 約 を 批 准 し て い な い の で あ る。
第 第第 第 222 2 長 時 間 労 働 と タ ダ 働 き を 強 要 す る「長 時 間 労 働 と タ ダ 働 き を 強 要 す る「長 時 間 労 働 と タ ダ 働 き を 強 要 す る「長 時 間 労 働 と タ ダ 働 き を 強 要 す る「 特 定 高 度 専 門 業 務・成 果 型 労 働 制( 高特 定 高 度 専 門 業 務・成 果 型 労 働 制( 高特 定 高 度 専 門 業 務・成 果 型 労 働 制( 高特 定 高 度 専 門 業 務・成 果 型 労 働 制( 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 ) 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 ) 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 ) 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 )」」」 」 1 11 1 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設 ⑴⑴⑴⑴ 欺 瞞 的 な欺 瞞 的 な欺 瞞 的 な欺 瞞 的 な 創 設 理 由創 設 理 由創 設 理 由創 設 理 由 建 議 は、高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 創 設の 理 由 とし て 、「 時間 で は な く 成 果 で 評 価 さ れ る 働 き 方 を 希 望 す る 労 働 者 の ニ ー ズ に 応 え 」 と し て い る 。 しか し 、 これ は 、 まっ た く 根拠 の な いご ま か しの 主 張 であ る 。 第 1 に 、 現 行 の 労 基 法 の 下 で も 、 出 来 高 給 や 成 果 主 義 賃 金 な ど 、 成 果 で 賃 金 を 決 め る こ と は 可 能 で あ る 。「 成 果 で 評 価 さ れ る 働 き 方 」 の た め 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 を 創 設 し 、 労 働 時 間 規 制 の 適 用 を 除 外 す る 必 要 はま っ た くな い 。第 2 に 、高 度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度は 、「 成 果 で 評 価 され る 働 き方 」、即 ち「 成 果 で賃 金 等 を決 め る 働き 方 」を 導 入 す る こ と を 定 め て い る わ け で も な い 。 第 3 に 、 実 際 に は 、 い っ た ん 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 が 導 入 さ れ れ ば 、 使 用 者 か ら 成 果 を 上 げ る こ と を 要 求 さ れ 、労 働 者 は、 際 限 のな い 長 時間 労 働 を強 い ら れる こ と にな る 。 ⑵⑵⑵⑵ 労 基 法 第 4 1 条 の 2 の 新 設労 基 法 第 4 1 条 の 2 の 新 設労 基 法 第 4 1 条 の 2 の 新 設労 基 法 第 4 1 条 の 2 の 新 設 労 基 法「 改 正 」案 は 、第 4 1 条 の2 を 新 設し て 、高 度 の 専 門的 知 識 等を 必 要 とす る 一 定の 業 務 に従 事 す る労 働 者 のう ち 、一 定 水 準 以上 の 賃 金 が 支 払 わ れる と 見 込ま れ る 労働 者 に つい て 、労 基 法 に 定め る 労 働時 間 規 制 を 適 用 し ない と す る「 特 定 高度 専 門 業務・成 果 型 労 働 制( 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル 制度 )」 が 創設 す る こと を 定 めて い る 。 こ の 高度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度は 、労 働 者 に い ま以 上 の 長時 間 労 働 と タ ダ 働き を 強 要し 、 過 労死 ・ 過 労自 殺 を 促進 す る もの で あ る。 2 22 2 長 時 間 労 働長 時 間 労 働長 時 間 労 働長 時 間 労 働 と タ ダ 働 き の 強 要と タ ダ 働 き の 強 要と タ ダ 働 き の 強 要と タ ダ 働 き の 強 要 ⑴ ⑴⑴ ⑴ 労 働 時 間 規 制 の 適 用 除 外 労 働 時 間 規 制 の 適 用 除 外労 働 時 間 規 制 の 適 用 除 外労 働 時 間 規 制 の 適 用 除 外 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 は、要 件 を 満た す 労 働者 に つ いて 、労 基 法 第 4 章に 定 め る労 働 時 間、休 憩、休 日 及 び深 夜 の 割増 賃 金 に関 す る 規 定 の 適 用 をす べ て 除外 す る とい う も ので あ る 。 労 基 法 第 4 章 は 、 労 働 時 間 、 休 憩 、 休 日 及 び 深 夜 の 割 増 賃 金 に 関 し て 、 使 用 者に 対 し て次 の よ うな 規 制 を課 し て いる 。
労 働 時 間 (32条 ) 1日 8時 間 ・週 40時 間 を超 えて労 働 させることを禁 止 休 憩 (34条 ) 労 働 時 間 が6時 間 を超 える場 合 には少 なくとも45分 、8 時 間 を超 える場 合 には少 なくとも1時 間 の休 憩 時 間 を与 え なければならない(1項 )。 休 憩 時 間 は自 由 に利 用 させなければならない(3項 )。 休 日 (35条 ) 原 則 として毎 週 少 なくとも1回 の休 日 を与 えなければなら ない。 深 夜 の割 増 賃 金 (37条 4項 ) 深 夜 労 働 させた場 合 には、その時 間 の労 働 については、 25%以 上 の割 増 賃 金 を支 払 わなければならない。 こ れ らの 規 定 の適 用 を 除外 す る とい う こ とは 、使 用 者 は、労 働 者 に 対 し て、労 働 時 間 につ い て は1 日 に 何時 間 で も、週 に 何時 間 で も労 働 さ せ る こ と が でき る、休 憩 時 間 も 与え な く てよ い、週 1 回 の 休 日も 与 え なく て よ い 、 深 夜 に労 働 さ せて も 割 増賃 金 を 支払 わ な くて よ い、と い う こと で あ る 。逆 に 言 えば 、使 用 者 は 労 働者 を 2 4時 間 、休 憩 も 与 えず に 労 働さ せ た り 、1 週 間 連続 で 労 働さ せ た りす る こ とも 適 法 とな り 、こ の よ う な場 合 に も 一 切 残 業 代を 支 払 わな く て よい 、 と いう こ と を意 味 し てい る 。 ⑵ ⑵⑵ ⑵ 使 用 者 の 指 揮 命 令 使 用 者 の 指 揮 命 令使 用 者 の 指 揮 命 令使 用 者 の 指 揮 命 令 に よ る 長 時 間 労 働 の 危 険に よ る 長 時 間 労 働 の 危 険に よ る 長 時 間 労 働 の 危 険 に よ る 長 時 間 労 働 の 危 険 ア ア ア ア 「 改 正 」 案「 改 正 」 案「 改 正 」 案「 改 正 」 案 第 4 1 条 の 2第 4 1 条 の 2第 4 1 条 の 2第 4 1 条 の 2 の 内 容の 内 容の 内 容 の 内 容 「 改 正 」 案 第 4 1 条 の 2 は 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対 象 労 働 者 に 対 し て 、 労 働 時 間 規 制 の 適 用 を す べ て 除 外 す る だ け で な く 、 使 用 者 が 始 業 時 刻 や 終 業 時 刻 を 定 め た り 、 指 揮 命 令 を し た り 、 具 体 的 な 業 務 指示 を し たり す る こと を 禁 止し て い ない 。 イ イ イ イ 厚 生 労 働 省 の 見 解厚 生 労 働 省 の 見 解厚 生 労 働 省 の 見 解厚 生 労 働 省 の 見 解 こ の 点 に つ い て 、 厚 生 労 働 省 は 、「 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対 象 業 務 は 、 裁 量 労 働 制1の 対 象 業 務 よ り も 裁 量 性 が 高 い こ と を 想 定 し て い る ので 、使 用 者 が 、高 度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度の 対 象 労働 者 に 対 し て 、始 業 時 刻 や終 業 時 刻を 定 め たり 、指揮 命 令 を した り 、具 体 的 な 業 務 指 示 をし た り する こ と はで き な い 。」 と の 見解 の よ うで あ る 。 し か し 、高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 対象 業 務 の方 が 裁 量労 働 制 の 対 象 業務 よ り も裁 量 性 が高 い と は言 え な い 。む し ろ 、高 度 プロ フ ェ ッ シ 1 専 門 業 務 型 裁 量 労 働 制 が 労 基 法 第 3 8 条 の 3 、 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 が 労 基 法 第 3 8 条 の 4 に 規 定 さ れ て い る 。
ョ ナ ル制 度 の 対象 業 務 は 、そ の 例と さ れ てい る「 金 融 商 品 の開 発 業 務 」、 「 ア ナ リ ス ト の 業 務 ( 企 業 ・ 市 場 等 の 高 度 な 分 析 業 務 )」、「 研 究 開 発 業 務 」等 を 見 て みる と 、裁 量 労 働 制の 対 象 業務 、とり わ け 企 画業 務 型 裁 量 労 働 制の 対 象 業務 よ り も裁 量 性 が低 い と 解さ れ る 。 さ ら に、日 本 経団 連 は、2 0 0 5年 6 月 21 日 に「 ホ ワ イ トカ ラ ー エ グ ゼ ンプ シ ョ ンに 関 す る提 言 」を 発 表 し 、そ の 中 で対 象 労 働者 の 範 囲 を 「 年 収4 0 0 万円 以 上 」の 労 働 者に 拡 大 する こ と を主 張 し てい る 。こ れ で は 、全 労 働 者の 5 0 %前 後 の 労働 者 に ホワ イ ト カラ ー・エ グ ゼ ン プ シ ョ ン が適 用 さ れる こ と にな る 。こ れ ら の 労働 者 の ほと ん ど は 、高 度 プ ロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 対象 労 働 者と さ れ ても 、そ の 業 務 を 遂行 す る 上 で 裁 量 権を 有 し ない で あ ろう 。 ウ ウ ウ ウ 裁 量 労 働 制裁 量 労 働 制裁 量 労 働 制裁 量 労 働 制 と の 対 比と の 対 比と の 対 比と の 対 比 労 基 法 第 3 8 条 の 3 の 1 項 1 号 は 、 専 門 業 務 型 裁 量 労 働 制 に つ い て 、 そ の 対象 業 務 を 、「 当 該 業務 の 遂 行の 手 段 及び 時 間 配分 の 決 定等2に 関 し 使 用 者 が 具 体 的 な 指 示 を す る こ と が 困 難 な も の と し て 厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 業 務 の う ち 、 労 働 者 に 就 か せ る こ と と す る 業 務 」 と 定 め て い る 。 ま た 、労 基 法 第3 8 条 の4 の 1 項1 号 は 、企 画 業 務型 裁 量 労働 制 に つ い て 、そ の 対 象 業務 を 、「 当 該 業 務の 遂 行 の手 段 及 び時 間 配 分の 決 定 等3に 関 し 使用 者 が 具体 的 な 指示 を し ない こ と とす る 業 務」 と 定 めて い る 。 こ れ に 対 し 、「 改 正 」 案 第 4 1 条 の 2 は 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対象 業 務 につ い て 、上 記 の よう な こ とは 一 言 も定 め て いな い 。法 文 上 は 、 使 用 者 が 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対 象 労 働 者 に 対 し て 、 始 業 時刻 や 終 業時 刻 を 定め た り 、指 揮 命 令を し た り 、具 体 的な 業 務 指 示 を し たり す る こと は 禁 止さ れ て いな い 。 エ エ エ エ 管 理 監 督 者管 理 監 督 者管 理 監 督 者管 理 監 督 者 と の 対 比と の 対 比と の 対 比と の 対 比 労 基 法第 4 1 条2 号 は 、管 理 監 督者 に 対 して 労 働 時間 に 関 する 規 制 の 適 用 を除 外 す るに 当 た って 、前 記 の 第 3 8条 の 3 の1 項 1 号や 第 3 8 条 の 4 の1 項 1 号の よ う な定 め を して い な い。 し か し 、行 政 実務 及 び 裁判 例 に おい て 必 要と さ れ てき た 管 理監 督 者 の 要 件 は 、「 ① 事 業 主 の 経 営 に 関 す る 決 定 に 参 画 し 、 労 務 管 理 に 関 す る 指 揮 監 督権 限 を 認め ら れ てい る こ と、② 自 己の 出 退 勤を は じ めと す る 労 働 2 今回の労 基 法 「 改 正 」 案 に は 、「 時 間 配 分 の 決 定 」 に 、「 始 業 及 び 終 業 の 時 刻 の 決 定 を 含 む 。」 こ と が 明 記 さ れ て い る 。 3 注 2 で 述 べ た 労 基 法 第 3 8 条 の 3 の 1 項 1 号 と 同 様 の 改 正 が 予 定 さ れ て い る 。
時 間 につ い て 裁量 権 を 有し て い るこ と、お よ び ③ 一般 の 従 業員 に 比 し て そ の 地位 と 権 限に ふ さ わし い 賃 金( 基 本 給 、手 当 、賞 与 )上 の 処 遇 を与 え ら れて い る こと で あ った 。」( 菅 野和 夫 著「 労 働 法 第十 版 」3 3 9 頁 ) と さ れて い る 。 管 理 監督 者 と 対比 し て 見る と 、金 融 商 品 の開 発 業 務 、ア ナ リス ト の 業 務(企 業・市 場 等 の 高 度な 分 析 業務 )や研 究 開 発 業務 等 に 従事 す る 高 度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度の 対 象 労働 者 は、事 業 主 の経 営 に 関す る 決 定 に 参 画 し得 る よ うな 地 位 には な く、自 己 の 出退 勤 を はじ め と する 労 働 時 間 管 理 につ い て 裁量 権 を 有し て い ると は 言 えな い 。 さ ら に 、前 述 のよ う に 、日 本 経 団連 は 、対 象 労 働 者の 範 囲 を「 年 収 4 0 0 万円 以 上」の 労 働 者、即 ち、全 労 働 者の 5 0 %前 後 の 労働 者 に 拡 大 す る こと を 主 張し て お り、そ の 場合 、これ ら の 労 働者 の ほ とん ど は 、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 対 象労 働 者 とさ れ て も、そ の 業務 を 遂 行 す る 上 で裁 量 権 を有 し な いで あ ろ う。 管 理 監督 者 と 対比 し て 見て も 、高 度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度の 対 象 労 働 者 には 、労 働 時 間 管 理等 に つ いて 裁 量 権が あ る とは 言 え ない 。し た が っ て 、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 下 では 、使 用 者 が 対 象労 働 者 に 対 し て、始 業 時 刻や 終 業 時刻 を 定 めた り 、指 揮 命 令 をし た り、具 体 的 な 業 務 指 示を し た りす る こ とに な る であ ろ う 。 オ オ オ オ ま と めま と めま と めま と め 以 上 のと お り 、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 対 象労 働 者 は 、裁 量 労 働 制 の対 象 労 働者 や 管 理監 督 者 と異 な り、業 務 遂 行上 の 裁 量権 が 乏 し く 、 自 ら の裁 量 に より 労 働 時間 を 決 定す る こ とが 保 障 され な い 中で 、労 働 時 間 規 制の 適 用 が除 外 さ れる こ と にな る 。そ の 結 果 、高 度 プ ロフ ェ ッ シ ョ ナ ル 制度 の 下 では 、使用 者 は 、労 働 者 に 対し て 指 揮命 令 権 を有 し 、際 限 の な い長 時 間 労働 や 深 夜労 働 を 命ず る こ とが で き るこ と に なる 。高 度 プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 は、後 述 する と お り、法 制 度上 は 、4 8 日 間 連 続 し て、2 4 時 間休 憩 な しで 、労働 に 従 事 する こ と につ い て も、何 ら 規 制 が な い制 度 に なっ て い る。 こ の よ う な こ と が 許 さ れ れ ば 、 労 働 の 長 時 間 化 が ま す ま す 促 進 さ れ 、 過 労 死 、過 労 自殺 が 激 増す る こ とに な る 。日 本 に 蔓延 す る 過労 死 や 過 労 自 殺 の 現 状 は 自 由 法 曹 団 の 2 0 1 4 年 1 0 月 1 0 日 付 意 見 書41 1 ~ 1 5 頁 に述 べ た とお り で ある 。高 度 プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 の創 設 に よ っ 4 2 0 1 4 年 1 0 月 1 0 日 付「 過 労 死 を 激 増 さ せ 、 残 業 代 を ゼ ロ に す る 労 働 時 間 法 制 の 大 改 悪 に 反 対 す る 意 見 書 」( 自 由 法 曹 団 ホ ー ム ペ ー ジ 参 照 。)
て、労 働 者 の ワー ク ラ イフ バ ラ ンス や 社 会参 加 が 阻害 さ れ るの み な ら ず 、 過 労 死 や 過 労 う つ 、 過 労 自 殺 が ま す ま す 増 大 す る こ と に な る の で あ る 。 ⑶ ⑶⑶ ⑶ 長 時 間 労 働 を も た ら す 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 長 時 間 労 働 を も た ら す 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度長 時 間 労 働 を も た ら す 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度長 時 間 労 働 を も た ら す 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設 理 由 と し て 「 長 時 間 労 働 を 抑 制 す る 」と い う 点 が掲 げ ら れて い る 。ま た 、高 度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度の 創 設 に よ り 、「 ム ダ な 残 業 を 減 ら し て 労 働 の 生 産 性 を 高 め る 」 な ど 、 長 時 間 勤 務 に歯 止 め がか か る かの よ う な報 道 も なさ れ て いる5。 し か し、残 業 代が 支 払 われ る 労 働者 よ り も、残 業 代が 支 払 われ な い ホ ワ イ ト カラ ー・エ グ ゼ ン プシ ョ ン 労働 者 の 方が 労 働 時間 が 長 いこ と は、次 表 の と おり 、 ア メリ カ の 事例 か ら も明 ら か であ る 。 〔 残 業代 支 払 労働 者 と 残業 代 ゼ ロ労 働 者 の週 労 働 時間 の 比 較〕
( 出 典 GAO, “ Fair Labor Standards Act – White-Collar Exemptions in the Modern Workplace,” September 1999)
3 33 3 不 十 分 な 健 康 確 保 の た め の 制 度不 十 分 な 健 康 確 保 の た め の 制 度不 十 分 な 健 康 確 保 の た め の 制 度不 十 分 な 健 康 確 保 の た め の 制 度 ⑴ ⑴⑴ ⑴ 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 に お い て 採 用 さ れ て い る 健 康 確 保 の た め高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 に お い て 採 用 さ れ て い る 健 康 確 保 の た め高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 に お い て 採 用 さ れ て い る 健 康 確 保 の た め高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 に お い て 採 用 さ れ て い る 健 康 確 保 の た め の 制 度 の 制 度の 制 度 の 制 度 「 改 正 」案 は 、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 創 設に あ た って 、使 用 者 に 対 し て 、「 健 康 管 理 時 間 」 の 把 握 義 務 を 課 す と と も に ( 第 4 1 条 の 2 の 1 項 3 号 )、 次 の 3 つ の う ち い ず れ か の 健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 を 講 じ な け れ ば な らな い と して い る (第 4 1 条の 2 の 1項 4 号 )。 5 2 0 1 7 年 2 月 1 4 日 付 日 経 新 聞
イ 労 働 者 ご と に 始 業 か ら 2 4 時 間 を 経 過 す る ま で に 厚 生 労 働 省 令 で 定 める 時 間 以上 の 継 続し た 休 息時 間 を 確保 し 、か つ 、午 後 1 0 時 か ら 午 前 5 時 の 間 に お い て 労 働 さ せ る 回 数 を 1 か 月 に つ い て 厚 生 労 働 省令 で 定 める 回 数 以内 と す るこ と 。 ロ 健 康 管 理 時 間 を 1 か 月 又 は 3 か 月 に つ い て そ れ ぞ れ 厚 生 労 働 省 令 で 定め る 時 間を 超 え ない 範 囲 内と す る こと 。 ハ 1年間を通じ104日以上、かつ、4週間を通じ4日以上の休 日 を 確 保す る こ と。 ま た 、「 改 正 」 案 は 、 使 用 者 に 対 し て 、 健 康 管 理 時 間 の 状 況 に 応 じ た 健 康・福 祉 確 保 措置 を 講 ずる こ と( 第 4 1 条の 2 の 1項 5 号 )や 対 象 労働 者 か ら の苦 情 の 処理 に 関 する 措 置 を講 ず る こと ( 第 41 条 の 2の 1 項 6 号 ) を 定 めて い る 。 そ し て 、「 改 正 」 案 は 、 使 用 者 に 対 し て 、 上 記 1 項 4 号 、 5 号 で 規 定 す る 措 置 の 実 施 状 況 を 労 働 基 準 監 督 署 に 報 告 し な け れ ば な ら な い と 定 め て い る (第 4 1 条の 2 の 2項 )。 ⑵ ⑵⑵ ⑵ 「 健 康 管 理 時 間 」 の 把 握 が 困 難 で あ る こ と 「 健 康 管 理 時 間 」 の 把 握 が 困 難 で あ る こ と「 健 康 管 理 時 間 」 の 把 握 が 困 難 で あ る こ と「 健 康 管 理 時 間 」 の 把 握 が 困 難 で あ る こ と 「 健 康管 理 時 間 」と は 、労 働 者 の事 業 場 内の 滞 在 時間( 労 使 委 員 会 が 決 議 し た場 合 に は労 働 時 間 )及 び 事業 場 外 にお い て 労働 し た 時間 と の 合 計 時 間 を 言う と さ れて い る (第 4 1 条の 2 の 1項 3 号 )6。 し か し 、現 在 でも 使 用 者に は 労 働者 の 労 働時 間 を 把握 す る 義務 が 課 さ れ て い る7のに も かか わ ら ず 、そ の 把握 が 不 十分 で あ るこ と が 多く み ら れ る 。 業 務 が継 続 し てい る の にも か か わら ず 、タ イ ム カ ード を 所 定時 刻 に 打 刻 さ せ る こと な ど によ り 、 実労 働 時 間を 短 く 装う こ と もま れ で はな い 。 特 に、事 業 場 外で の 労 働時 間 の 把握 が 困 難で あ る とし て「 事 業 場 外 み な し 労 働 時 間 制 」( 労 基 法 第 3 8 条 の 2 ) が 導 入 さ れ た こ と か ら も わ か る と お り、事 業 場 外で の 労 働時 間 の 客観 的 な 把握 は 困 難で あ り、事 業 場 外 で の 労 働 時 間 の 把 握 の た め に は 自 己 申 告 制 を 採 用 せ ざ る を 得 な い と 思 わ れ る 。 し か し 、自 己 申告 制 に おい て は 、労 働 者 の申 告 を 修正 さ せ たり 、ま た は 上 司 や 周 囲 の 評 価 を 気 に し て 労 働 者 自 ら が 行 う 労 働 時 間 の 申 告 が 抑 制 的 に な さ れ た り し て お り 、 厚 労 省 の 通 達8で も 「 不 適 正 な 運 用 に 伴 い … 使 用 者 6 当 該 対 象 労 働 者 が 事 業 場 内 に い た 時 間( こ の 項 の 委 員 会 が 厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 労 働 時 間 以 外 の 時 間 を 除 く こ と を 決 議 し た と き は 、 当 該 決 議 に 係 る 時 間 を 除 い た 時 間 )と 事 業 場 外 に お い て 労 働 し た 時 間 と の 合 計 の 時 間 7 労 基 法 1 0 8 条 、 規 則 5 4 条 1 項 5 号 参 照 8 「 労 働 時 間 の 適 正 な 把 握 の た め に 使 用 者 が 講 ず べ き 措 置 に 関 す る 基 準 」( 平 成 13 年 4 月 6 日 基 発 第 339号 )
が 労 働時 間 を 適切 に 管 理し て い ない 状 況 もみ ら れ る 」と 指 摘さ れ て い る と こ ろ であ る 。 こ れ らの 状 況 を改 め る こと な く 、単 に 使 用者 に「 健 康 管 理 時間 」把 握 義 務 を 課し た の みで は 、労 働 者 の「 健 康 管 理時 間 」を 適 切 に 把握 す る こと は 困 難 であ る 。 「 健 康管 理 時 間」の 把 握が 使 用 者の 義 務 とさ れ、こ れ を 欠 く場 合 に は 高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 適 用が な い 旨定 め ら れて い る が( 1 項 本 文 但 書 )、 一 応 の 制 度 さ え 定 め て お け ば 「 健 康 管 理 時 間 」 の 実 態 を 把 握 し て い な く ても 義 務 を果 た し たと さ れ る恐 れ が ある 。 ⑶ ⑶⑶ ⑶ 健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 が 長 時 間 労 働 を 許 容 す る も の と な っ て い る こ と 健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 が 長 時 間 労 働 を 許 容 す る も の と な っ て い る こ と健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 が 長 時 間 労 働 を 許 容 す る も の と な っ て い る こ と健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 が 長 時 間 労 働 を 許 容 す る も の と な っ て い る こ と 健 康 ・ 福 祉 確 保 措 置 ( 第 4 1 条 の 2 の 1 項 4 号 ) に つ い て 、 建 議 で は 、 健 康 管 理 時 間 に つ い て 、「 1 週 間 当 た り 4 0 時 間 を 超 え た 場 合 の そ の 超 え た 時 間が 1 月 当た り 1 00 時 間 を超 え る こと 」を 許 容 し て いる9。上 記「 1 か 月 当た り 1 00 時 間 超の 健 康 管理 時 間」と は、過 労 死 基 準で あ る 1 か 月 当 た り の 残 業 時 間 1 0 0 時 間 に 匹 敵 す る 時 間 で あ る 。し た が っ て 、健 康 ・ 福 祉 確保 措 置( 1 項 4 号 )に よ り 、い か にイ ン タ ーバ ル 規 制を 設 け 、深 夜 労 働 の 回 数 を 規 制 し て も ( 前 記 イ )、 ま た は 健 康 管 理 時 間 を 一 定 の 範 囲 内 と す る こ と を 定 め た と し て も ( 前 記 ロ )、 過 労 死 を 超 え る よ う な 長 時 間 労 働 が 許容 さ れ るの で あ れば 、 過 労死 防 止 には 何 の 役に も 立 たな い 。 ま た 、人 間 の 健康 確 保 のた め に は毎 日 睡 眠を 摂 ら なけ れ ば なら な い の に も か かわ ら ず、前 記 ロ を選 択 し た場 合 に は、一 定 の期 間 内 の健 康 管 理 時 間 が 厚 労省 令 の 範囲 内 で あれ ば 、数 日 間 に わた っ て 休憩 や 睡 眠が と れ な い 労 働 に 従 事 さ せ る こ と も 許 容 さ れ る こ と に な る 。 前 記 ハ を 選 択 し た 場 合 も 、 あ る 4週 間 の 最初 の 4 日と 、そ れ に 続 く 4週 間 の 最後 の 4 日を 休 暇 と す る こ と によ り 、4 8 日 間 連続 し て 24 時 間 労働 に 従 事さ せ る こと も 許 容 さ れ る こ とに な る 。 以 上 のと お り、健 康・福 祉 確 保 措置( 第4 1 条 の 2の 1 項 4号 )は 、長 時 間 労働 の 規 制に ま っ たく 役 に 立た な い 。 9 「 労 働 安 全 衛 生 規 則 に お い て 、 健 康 管 理 時 間 に つ い て 、 1 週 間 当 た り 40 時 間 を 超 え た 場 合 の そ の 超 え た 時 間 が 1 月 当 た り 100 時 間 を 超 え た 労 働 者 に つ い て 、 一 律 に 面 接 指 導 の 対 象 と す る 旨 を 規 定 す る こ と が 適 当 で あ る 。 」( 建 議 添 付 の 「 報 告 」 1 0 頁 )
4 44 4 際 限 の な い際 限 の な い際 限 の な い際 限 の な い 適 用 拡 大 の適 用 拡 大 の適 用 拡 大 の適 用 拡 大 の 危 険危 険危 険危 険 が あ る こ とが あ る こ とが あ る こ と が あ る こ と ⑴ ⑴⑴ ⑴ 政 府 財 界 が 適 用 拡 大 を 政 府 財 界 が 適 用 拡 大 を政 府 財 界 が 適 用 拡 大 を政 府 財 界 が 適 用 拡 大 を 目 論 ん で目 論 ん で目 論 ん で目 論 ん で い る こ とい る こ とい る こ と い る こ と 2 0 14 年 6 月2 4 日 に閣 議 決 定さ れ た「『日 本 再 興戦 略 』改 訂 2014」 は 、 雇 用 規 制 を 「 岩 盤 規 制 」 と 称 し て 、「 穴 を 空 け る 」 こ と を 宣 言 し て い る 。労 働 政 策 審議 会 で は 、使 用 者代 表 委 員が「 幅 広 い 労 働 者が 対 象 とな る こ と が 望 ま し い 」 と の 意 見 を 述 べ て い る ( 建 議 参 照 )。 安 倍 首 相 は 、 年 収 要 件 に つ い て 、「 経 済 状 況 が 変 化 す る 中 で 、 そ の 金 額 が ど う か と い う こ と は あ る 。」 と 述 べ て い る 。 産 業 競 争 力 会 議 の 委 員 で あ る 竹 中 平 蔵 パ ソ ナ グ ル ー プ 会 長 兼 慶 応 大 学 教 授 は 、「 小 さ く 生 ん で 大 き く 育 て る 」 と 述 べ て い る 。榊 原 定 征 日本 経 団 連会 長 は 、2 0 1 5年 4 月 7日 の 記 者会 見 で 、高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 創 設 に つ い て 、「 最 終 的 に こ の 制 度 を 実 効 性 あ る も の に す る に は 、 年 収 要 件 の 緩 和 や 職 種 を 広 げ る 形 に し な い と い け な い 。」、「 制 度 は 走 り だ し た が 、 極 め て 限 定 し た 社 員 か ら 始 め る と い う 認 識 だ 」と 述 べ て いる 。こ の よ う に 、政 府 財 界は 、高 度 プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 の 適用 を 拡 大し よ う とし て い る。 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 創設 に あ たっ て は 、対 象 業 務が 定 め ら れ 、 対 象 労働 者 に も一 定 の 要件 が 課 され て い る 。し か し 、こ れ らは 、次 に 述 べ る と おり 、 何 ら適 用 拡 大の 歯 止 めと は な らな い 。 ⑵ ⑵⑵ ⑵ 対 象 業 務 対 象 業 務対 象 業 務対 象 業 務 の 拡 大 の 危 険の 拡 大 の 危 険の 拡 大 の 危 険 の 拡 大 の 危 険 ア ア ア ア 抽 象 的 な 基 準抽 象 的 な 基 準抽 象 的 な 基 準抽 象 的 な 基 準 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対 象 業 務 は 、「 高 度 の 専 門 的 知 識 等 を 必 要 とし 、そ の 性 質 上 従事 し た 時間 と 従 事し て 得 た成 果 と の関 連 性 が 通 常 高 く な い と 認 め ら れ る も の と し て 厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 業 務 の う ち 、 労 働 者 に 就 か せ る こ と と す る 業 務 」( 第 4 1 条 の 2 の 1 項 1 号 ) と さ れ て い る。 し か し 、何 が「 専 門 的 知識 等 」で あ り 、ど の 程 度 であ れ ば それ が「 高 度」で あ る と 言え る の か、ど の よう な 場 合に「時 間 」と「成 果 」と の「 関 連 性 」が「 通 常 高 く な い 」と 認 めら れ る のか 、極 め て 抽 象 的で あ り 、全 く 明 らか で は ない 。建議 で は 、対 象 業 務 とし て 、次 の も の が挙 げ ら れ て い る 。 ・ 金 融商 品 の 開発 業 務 ・ 金 融商 品 の ディ ー リ ング 業 務 ・ ア ナリ ス ト の業 務 ( 企業 ・ 市 場等 の 高 度な 分 析 業務 ) ・コ ン サ ル タ ント の 業 務( 事 業・業 務 の 企画 運 営 に関 す る 高度 な 考 案 又 は助 言 の 業務 )
・ 研 究開 発 業 務等 こ れ では 、例 え ば 通 常 の営 業 で あっ て も 、時 間 を かけ な く ても 大 き な 成 果 が出 る 場 合が あ り 得る 点 を 重視 す れ ば、時 間 と成 果 と の関 連 性 が 通 常 高 くな い と して 、 対 象業 務 と され る 恐 れが 否 定 でき な い 。 さ ら に 、対 象 業務 と さ れる 業 務 に従 事 す る労 働 者 の中 に は 、当 該 業 務 に 中 心的 に 携 わる 者 か ら、他 の 者を 補 佐 する 形 で その 指 示 に従 っ て 従 事 す る 者や 、定 型 的 な 業 務に 従 事 する 者 ま で幅 広 く いる の で ある 。そ れ に も か かわ ら ず、対 象 業 務と さ れ る業 務 に 従事 し て いる 労 働 者が 一 律 に 高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 対 象労 働 者 とさ れ る こと に な り、妥 当 で な い 。 イ イ イ イ い く ら で も 拡 大 さ れ る 対 象 業 務い く ら で も 拡 大 さ れ る 対 象 業 務い く ら で も 拡 大 さ れ る 対 象 業 務い く ら で も 拡 大 さ れ る 対 象 業 務 し か も 、 対 象 業 務 が 建 議 で 挙 げ ら れ て い る も の に 限 ら れ る 保 障 は 全 く な い 。 現 に 、 労 政 審 の 使 用 者 代 表 委 員 で あ る 鈴 木 重 也 氏 ( 日 本 経 済 団 体 連 合 会 労 働 法 制 本 部 主 幹 ) は 、 労 政 審 の 労 働 条 件 分 科 会 に お け る 議 論 の 中 で 、 枠 組 み の み を 決 め て 具 体 的 に は 個 別 に 労 使 で 決 定 す べ き で あ ると 提 案 して い る10。対 象 業 務の 定 め につ い て は、厚 生 労 働 省 令 で 定 め る も の と さ れ て お り 、 国 会 で 審 議 さ れ る こ と な く い く ら で も 拡 大 す る こと が で きる 仕 組 みに な っ てい る 。 ⑶ ⑶⑶ ⑶ 対 象 労 働 者 対 象 労 働 者対 象 労 働 者対 象 労 働 者 の 拡 大 の 危 険の 拡 大 の 危 険の 拡 大 の 危 険の 拡 大 の 危 険 アアアア 対 象 労 働 者 の 要 件対 象 労 働 者 の 要 件対 象 労 働 者 の 要 件 対 象 労 働 者 の 要 件 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 対象 と す るこ と が でき る の は、次 の 要 件 を 満た す 労 働者 で な けれ ば な らな い と され て い る( 第 4 1条 の 2 の 1 項 2 号 )。 イ 書面による合意に基づき職務が明確に定められていること。 ロ 労 働 契 約 に よ り 使 用 者 か ら 支 払 わ れ る と 見 込 ま れ る 賃 金 の 額 を 一 年 間 当 た り の 賃 金 の 額 に 換 算 し た 額 が 基 準 年 間 平 均 給 与 額 の 三 倍 の 額 を 相 当 程 度 上 回 る 水 準 と し て 厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 額 以 上 で あ るこ と 。 1 0 「 対 象 業 務 を 決 め る 際 に は 、 例 え ば ホ ワ イ ト ハ ッ カ ー で す と か デ ー タ サ イ エ ン テ ィ ス ト と い う よ う に 、 1 0 年 前 に は な か っ た よ う な 専 門 職 も ど ん ど ん 出 て き て お り ま す の で 、 詳 細 に 列 挙 す る と い う こ と で は な し に 、 大 き な 枠 組 み を 決 め た 上 で 、 個 別 企 業 労 使 で 対 象 業 務 を あ る 程 度 決 め ら れ る 仕 組 み と す る こ と が 大 切 で は な い か と 考 え て お り ま す 。 」( 2 0 1 4 年 1 1 月 1 7 日 第 1 2 0 回 労 働 政 策 審 議 会 労 働 条 件 分 科 会 )
イ イ イ イ 職 務 の 明 確 性職 務 の 明 確 性職 務 の 明 確 性職 務 の 明 確 性 し か し、職 務 の明 確 性( イ )につ い て は、例 え ば「 会 社 の 行う 業 務 全 般」と い う こ とで も「 職 務 が 明 確に 定 め られ て い る」こ と にな る と 考 え ら れ11、何 ら 要 件と し て 意味 を な さな い 。 そも そ も 、「従 事 す べ き 業 務 」 は 、労基 法 第 15 条 1 項、労 基 法施 行 規 則第 5 条 1項 1 号 の3 で 明 示 さ れ て いな け れ ばな ら ず 、「 職 務 が明 確 に 定め ら れ てい る こ と」と い う の は 当 然の こ と であ る 。 ウ ウ ウ ウ 年 収 要 件年 収 要 件年 収 要 件年 収 要 件 ま た 、 年 収 要 件 ( ロ ) に つ い て も 、 単 に 「 見 込 ま れ る 」 と さ れ て お り 、 実 際 に 年 収 要 件 を 満 た し た こ と が 要 件 と は さ れ て い な い 以 上 、 当 初 は 見 込 ま れ て い て も 、 歩 合 制 や 賃 金 減 額 等 に よ り 、 最 終 的 に は 年 収 が 基 準 を 下 回 っ て も 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 が 適 用 さ れ る こ と に な る 。 そ も そ も 、 建 議 に お い て は 、「 1 年 間 に 支 払 わ れ る こ と が 確 実 に 見 込 ま れ る 賃 金 の 額 」 と さ れ て い た に も か か わ ら ず 、「 確 実 に 」 と の 文 言 が 削 除 され て い る。厚 生 労働 省 の 説明 と し ては「 確実 」と い う文 言 を 用 い な く て も 法 律 上 権 利 行 使 し う る 賃 金 を 指 す も の で あ る 旨 の 説 明 が な さ れ て いる よ う であ る が、少 な く とも 文 言 上は そ の よう な 規 定と は な っ て お ら ず 、「 見 込 み 」 が あ れ ば 足 り る と さ れ て い る 。 し た が っ て 、 年 収 基 準 に 達す る か 不確 実 な 場合 で も、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 適 用 対 象 と され る 恐 れは 否 定 でき な い。例 え ば 月額 基 本 給が 6 0 万円 で 過 去 の 歩 合 給実 績 が 40 0 万 円の 労 働 者に つ い て、結 果 的に 歩 合 給が 0 円 と な り 年 収が 7 2 0万 円 で あっ た と して も 、年 収 要 件 を満 た す「 見 込 み 」が あ っ たと し て、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 の 適 用が な さ れる 恐 れ が あ る 。こ れ が 月 額基 本 給 20 万 円、過 去 の 歩合 給 実 績が 9 0 0万 円 、実 際 の 年 収が 2 4 0万 円 で あっ た と して も 同 様で あ る。少 な く とも 使 用 者 の 誤 解 な い し 拡 大 解 釈 に よ り そ の よ う な 運 用 が な さ れ る 恐 れ が あ る こ と は 、管 理 監 督 者の 恣 意 的な 拡 大 解釈 が 行 われ て い るこ と に 鑑み れ ば 、明 白 で ある 。 さ ら に 、平 成 27 年 1 月毎 月 勤 労統 計( 速 報 )の「 き ま っ て支 給 す る 給 与 の額 」は 2 6 万 0 07 9 円 、年 収 の 3倍 は 9 36 万 2 84 4 円12で あ る とこ ろ 、「 相当 程 度 上回 る 水 準」 が ど の程 度 か 明ら か で はな い 。 1 1 「 会 社 の 行 う 業 務 全 般 」 と の 定 め は 広 範 で は あ る が 、 広 範 な 定 め で あ る こ と は 、 条 文 上 は 否 定 さ れ て い な い 。 1 2 2 6 万 0 0 7 9 円 ×1 2 か 月 ×3 倍
し か も 、 前 述 し た よ う に 、 安 倍 首 相 は 、 年 収 要 件 に つ い て 、「 経 済 状 況 が 変 化 す る 中 で 、 そ の 金 額 が ど う か と い う こ と は あ る 。」 と 述 べ て 、 年 収 要件 は 変 わり う る こと を 認 めて い る13。政 府 財 界が 高 度 プロ フ ェ ッ シ ョ ナル 制 度 の適 用 拡 大を 目 論 んで い る こと を 考 える と、年 収 要 件 が 今 後 引 き下 げ ら れる 危 険 性は 高 い と言 わ ざ るを 得 な い。 ⑷ ⑷⑷ ⑷ 適 用 拡 大 の 歯 止 め に な ら な い 適 用 拡 大 の 歯 止 め に な ら な い適 用 拡 大 の 歯 止 め に な ら な い適 用 拡 大 の 歯 止 め に な ら な い 制 度 導 入 の た め の 手 続 要 件制 度 導 入 の た め の 手 続 要 件制 度 導 入 の た め の 手 続 要 件 制 度 導 入 の た め の 手 続 要 件 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 導入 に あ たっ て は 、当 該 労 働者 の 書 面 に よ る 同意 と 、 労使 委 員 会の 決 議 が必 要 と され て い る。 し か し、使 用 者と 労 働 者間 に は 立場 の 強 弱が 厳 然 とし て 存 在し 、ま た 昇 進 へ の影 響 が 考え ら れ る以 上 、使 用 者 か ら同 意 を 求め ら れ た場 合 に 労 働 者 が こ れを 拒 む とい う こ とは 極 め て困 難 で ある 。採 用 時 に 包 括的 に 同 意 を 求 め ら れた 場 合 には 、同 意 を 拒 む こと は さ らに 困 難 であ る。同 意 し な い 労 働 者 に 対す る 不 利益 取 扱 いは 禁 止 され て い るが( 第 4 1 条 の 2の 1 項 7号 )、 不 利 益 取 扱 い の 立 証 や そ れ が 同 意 し な か っ た こ と に よ る と の 立 証 は 労 働 者 が しな け れ ばな ら ず 、そ の 立 証は 困 難 なも の と なら ざ る を得 な い 。 ま た、同 意 の 撤 回に つ い ての 規 定 がな さ れ てお ら ず、一 度 同 意 した 以 上 、 永 久 に労 働 時 間規 制 の 適用 除 外 とな る 恐 れが あ る 。 労 使 委員 会 決 議に つ い ても 、現 在 の 労 使 の力 関 係 の差 を 見 れば 、何 ら の 歯 止 めに も な らな い こ とは 明 ら かで あ る 。 5 55 5 制 度 上 の 欠 陥制 度 上 の 欠 陥制 度 上 の 欠 陥制 度 上 の 欠 陥 ⑴ ⑴⑴ ⑴ 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 適 用 が な く な っ て も適 用 が な く な っ て も適 用 が な く な っ て も 、適 用 が な く な っ て も、、残 業 代 不 払 い の 危、残 業 代 不 払 い の 危残 業 代 不 払 い の 危残 業 代 不 払 い の 危 険 険険 険 健 康 管理 時 間 を把 握 す る措 置( 1 項 3 号 )を 怠 っ たり 、健 康・福 祉 確 保 措 置( 1 項 4 号 )を 講 じな か っ た場 合 に は 、行 動 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 適 用 が な く な る と さ れ て い る ( 1 項 本 文 但 書 )。 使 用 者 が 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョナ ル 制 度を 導 入 した が、上 記 の 各 措置 を 講 じな か っ た場 合、い つ か ら 高 度プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 の適 用 が なく な る のか 、明 ら か で な い 。例 え ば、イ ン タ ーバ ル 規 制と 深 夜 労働 の 回 数制 限 を 定め る 健 康・福 祉 確 保 措 置( 1 項 4 号 イ )を 採 用し た 使 用者 が 、深 夜 労 働 の回 数 制 限に 違 反 した 場 合、違 反 し た とき か ら 高度 プ ロ フェ ッ シ ョナ ル 制 度の 適 用 がな く な り 、労 働 時 間規 制 の 適用 が な され る の か 、そ れ とも 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル 制 度 の 適 用 を 開 始 し た 当 初 に さ か の ぼ っ て 労 働 時 間 規 制 の 適 用 が な さ れ る の 1 3 2 0 1 4 年 6 月 1 6 日 の 衆 院 決 算 行 政 監 視 委 員 会
か 、 明ら か で ない 。 当 初 にさ か の ぼっ て 高 度プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 の適 用 が なく な り 、労 働 時 間規 制 の 適用 が な され る と 解す る の が労 働 者 保護 に 適 して い る が 、そ の 場 合、使 用 者も 労 働 者も 労 働 時間 を 把 握し て い ない 可 能 性が 高 く、残 業 代 の 支払 い が 得ら れ な い危 険 性 があ る。そ の 場 合 には 、使 用 者 が 残 業 代 不 払 い の利 益 を 受け る の に対 し て 、労 働 者 は 、健 康 を損 な わ れた ま ま 、何 ら の 補 償も 救 済 も受 け ら れな い 恐 れが あ る 。 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 適用 が あ る場 合 に は、使 用 者に「健 康 管 理 時 間」の 把 握義 務 は ある が、こ れ は「 対 象 労 働 者が 事 業 場内 に い た時 間 」 も 含 ま れ て お り ( 1 項 3 号 )、 労 働 時 間 そ の も の の 立 証 に は 役 に 立 た な い 危 険 性が あ る 。 ⑵ ⑵⑵ ⑵ 深 夜 割 増 賃 金 の 不 払 い 深 夜 割 増 賃 金 の 不 払 い深 夜 割 増 賃 金 の 不 払 い深 夜 割 増 賃 金 の 不 払 い の 不 合 理 性の 不 合 理 性の 不 合 理 性の 不 合 理 性 高 度 プロ フ ェ ッシ ョ ナ ル制 度 の 他に 、労 働 時 間 規 制の 適 用 除外 制 度 と し て は 、 管 理 監 督 者 に 対 す る 適 用 除 外 制 度 ( 労 基 法 第 4 1 条 3 号 ) が あ る 。 管 理 監督 者 に 対す る 適 用除 外 制 度は 、高 度 プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 と 異 な り 、 深夜 労 働 の割 増 賃 金の 支 払 い義 務 を 免除 し て いな い 。 管 理 監督 者 は、経 営 者 と一 体 的 地位 に あ る者 を 言 い、高 度 プロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル制 度 の 対象 労 働 者よ り も 高い 地 位 にあ る 者 を指 し て いる 。 こ の 2つ の 制 度を 比 較 した と き 、地 位 の 高い 管 理 監督 者 に 対し て は 深 夜 労 働 の割 増 賃 金の 支 払 い義 務 が ある の に もか か わ らず 、こ れ よ り も 地 位 が 低 く 立 場 の 弱 い 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 対 象 労 働 者 に 対 し て は 深 夜 労 働の 割 増 賃金 の 支 払い 義 務 が免 除 さ れて い る 。こ の 取 扱い の 違 い が 不 合 理 であ る こ とは 、 誰 の目 に も 明ら か で ある 。 ⑶ ⑶⑶ ⑶ 成 果 と 長 時 間 労 働 を 強 要 さ れ 、 賃 金 が 切 り 下 げ ら れ る 危 険成 果 と 長 時 間 労 働 を 強 要 さ れ 、 賃 金 が 切 り 下 げ ら れ る 危 険成 果 と 長 時 間 労 働 を 強 要 さ れ 、 賃 金 が 切 り 下 げ ら れ る 危 険成 果 と 長 時 間 労 働 を 強 要 さ れ 、 賃 金 が 切 り 下 げ ら れ る 危 険 建 議 は 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 創 設 の 理 由 を 、「 時 間 で は な く 成 果 で 評価 さ れ る働 き 方 を希 望 す る労 働 者 のニ ー ズ に応 え」と し て い る 。し か し 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 に は 、「 成 果 で 評 価 さ れ る 働 き 方 」 = 「 成 果で 賃 金 等を 決 め る働 き 方 」に つ い ての 定 め は、 ま っ たく な い 。 実 際 には 、高 度 プ ロ フ ェッ シ ョ ナル 制 度 の下 で は 、労 働 者 は 、使 用 者 か ら 際 限な く 成 果を 上 げ るこ と を 要求 さ れ 、長 時 間 労働 が 常 態化 す る で あ ろ う 。そ し て 、多 く の 成 果主 義 賃 金が そ う であ っ た よう に 、労 働 者 に 支払 う 賃 金 原資 総 額 は、 長 期 的に は 減 縮の 方 向 にむ か う であ ろ う 。
6 66 6 ア メ リ カ の ホ ワ イ ト カ ラ ーア メ リ カ の ホ ワ イ ト カ ラ ーア メ リ カ の ホ ワ イ ト カ ラ ーア メ リ カ の ホ ワ イ ト カ ラ ー ・・・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン と の 比 較・エ グ ゼ ン プ シ ョ ン と の 比 較エ グ ゼ ン プ シ ョ ン と の 比 較 エ グ ゼ ン プ シ ョ ン と の 比 較 ⑴ ⑴⑴ ⑴ ア メ ア メア メア メ リ カリ カ の ホ ワ イ ト カ ラ ーリ カリ カの ホ ワ イ ト カ ラ ーの ホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エの ホ ワ イ ト カ ラ ー・ エ・ エ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ング ゼ ン プ シ ョ ング ゼ ン プ シ ョ ン グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 基 法等「 改正 」案 に 登場 す る「 高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 」は 、ア メ リ カの ホ ワ イト カ ラ ー・エ グ ゼン プ シ ョン 制 度 を手 本 と した も の であ る 。 ア メ リカ の 制 度が ど の よう な も ので あ り 、現 在 ど んな 問 題 を抱 え て い る の か 、「 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 」 の 導 入 の 可 否 を 検 討 す る う え で 大 い に 参 考に な る ので 紹 介 する 。 こ の 制度 は 、腕 力・身 体 的 技 能 及び 能 力 を用 い て 、主 と し て反 復 的 労 働 に 従 事 す る 肉 体 的 労 働 者 そ の 他 の ブ ル ー カ ラ ー 労 働 者 に は 適 用 さ れ な い 。 ま た 、原 則 と して 、実 際 に 労 働 した 日 時 や時 間 に かか わ ら ず 、あ ら かじ め 定 め られ た 金 額を 支 払 う俸 給 ベ ース の 労 働者 が 対 象で あ り 、時 給 制 や 日 給 制 の 賃金 労 働 者は 対 象 とな ら な い。 ア メ リカ で は 、公 正 労 働基 準 法( F L S A )に よ って 、週 4 0 時 間 を超 え る 労 働 に 対 し て は 通 常 の 賃 金 の 5 割 増 の 支 払 い が 使 用 者 に 義 務 づ け ら れ て いる 。労 働 時 間 の 限度 規 制 やイ ン タ ーバ ル 規 制は な い。深 夜 労 働 や 休 日 労 働も 同 じ 割増 率 で ある 。こ の 残 業 代 支払 い 義 務を 免 れ る制 度 が ホ ワ イ ト カ ラー・エ グ ゼ ン プ ショ ン で ある 。ホ ワ イ ト カ ラー・エ グ ゼ ン プ ショ ン は 1 93 8 年 のF L S A制 定 時 から あ り 、1 9 9 9年 時 点 です で に 制 度 適 用 労 働 者 ( 残 業 代 ゼ ロ 労 働 者 ) は 、 約 2 5 5 3 万 人 ( 全 体 の 約 2 割 )、 そ の う ち1 割 近 くが 年 収 30 0 万 円未 満 で 、収 入 が 多く な い 者に も 広 く 適 用 さ れ てい た 。 2 0 04 年 改 正に よ り、俸 給 要 件は 週 2 55 ド ル から 週 4 55 ド ル( 年 収 換 算 で 2 万 3 6 6 0 ド ル ( 約 2 8 3 万 円 )) 以 上 に 引 き 上 げ ら れ た が 、 す で に 、俸 給 労 働者( 時 間 給を 除 く )の8 9 % はこ の 金 額を 上 回 って い た 。 か え って 、改 正 に よ り 、職 務 要 件が 緩 和 され 、ま た 、適 用 基準 が 曖 昧に さ れ 使 用者 に よ る制 度 の 濫用 も 増 えた た め 、適 用 労 働者 が 増 加し た と 評 価 さ れ て いる 。 ⑵ ⑵⑵ ⑵ ホ ワ イ ト カ ラ ー ホ ワ イ ト カ ラ ーホ ワ イ ト カ ラ ーホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ・ エ・ エ・ エ グググ ゼ ン プ シ ョ ン の 見 直 しグゼ ン プ シ ョ ン の 見 直 しゼ ン プ シ ョ ン の 見 直 しゼ ン プ シ ョ ン の 見 直 し F L S A は 、 管 理 的 ( executive) 労 働 者 、 運 営 的 ( administrative) 労 働 者 、 専 門 的 ( professional)労働 者、コ ン ピュー タ ー関連 労 働者、 お よ び 外勤 セ ー ルス 労 働 者に つ い ては 、最 低 賃 金 と 時間 外 割 増賃 金 の 両 方 の 規 定 の適 用 を 除外 し て いる 。さら に 高 額 報酬 労 働 者(Highlycompensated employees)に つ い て も 適 用 除 外 と し て い る 。こ れ ら 適 用 除 外 と さ れ る 労 働 者 の範 囲 は 、労 働 省 の規 則 で 詳細 に 具 体的 職 務 内容 と 俸 給要 件 が 規 定 さ れ て いる 。
2 0 04 年 改 正は 、多 発 し て い たエ グ ゼ ンプ シ ョ ン適 用 の 該当 性 を め ぐ る 残 業代 支 払 訴訟 を 抑 止す る こ とが 大 き な目 的 だ とさ れ た。し か し、改 正 後 残 業代 支 払 請求 訴 訟 はさ ら に 増加 し て いる 。改 正 に よ っ て適 用 基 準 が 緩 和 さ れさ ら に 曖昧 に な った た め であ る と 評価 さ れ てい る 。 2 0 14 年 3 月 、オ バ マ大 統 領 は残 業 代 規定 適 用 対象 者 数 を増 や す た め に、F L S A のも と で の現 在 の ホワ イ ト カラ ー・エ グ ゼ ン プシ ョ ン 制 度 の 改 革 をト マ ス・ペ レ ス 労働 長 官 に指 示 す る覚 書 を 出し た。大 統 領 は ホ ワ イ ト カ ラー・エ グ ゼ ン プ ショ ン が「 現 代 の 経済 に 追 いつ い て おら ず 」、「 こ れ ら の 規則 が 時 代遅 れ の ため 、何 百 万 も の アメ リ カ 人が 残 業 代や 最 低 賃 金 の 権 利 から も 保 護さ れ て いな い 」と 述 べ て いる 。現 在 、労 働 省に お い て 改 正 作 業 が進 め ら れて お り 、ま も な く規 則 の 改正 案 が 公表 さ れ るこ と に な っ て い る 。労 働 省 のワ イ ル ド・デ ー ビッ ド 賃 金時 間 局 長は 、具 体 的 な 改 正内 容 に つ いて は 秘 密で あ る と言 っ て いる が 、同 局 長 や 関係 者 の 発言 に よ れ ば 以 下 の 3点 に つ いて 改 正 がな さ れ ると の こ とで あ る。第 1 に、週 4 5 5 ド ル の 俸 給基 準 の 大幅 な 引 き上 げ で ある 。第 2 に 、俸 給 基 準 の 物価 連 動 性 の 採 用 で ある 。そし て 、第3 に 、職務 基 準 の 簡素 化・明 確 化 で ある 。アメ リ カ で は 、近 々 制 度の 改 正 がな さ れ るこ と は 確実 で あ る。 ⑶ ⑶⑶ ⑶ ホ ワ イ ト カ ラ ー ホ ワ イ ト カ ラ ーホ ワ イ ト カ ラ ーホ ワ イ ト カ ラ ー ・ エ・ エ・ エ・ エ グ ゼ ン プ シ ョ ン の 対 象 者グ ゼ ン プ シ ョ ン の 対 象 者グ ゼ ン プ シ ョ ン の 対 象 者 グ ゼ ン プ シ ョ ン の 対 象 者 使 用 者に 言 わ れて 、自 分 は エ グ ゼン プ ト だと 思 っ てし ま っ てい る 労 働 者 が 多 いの で あ る。と り わけ 、ニ ュ ー ヨ ー クな ど で 働く 若 年 ホワ イ ト カ ラ ー 労 働 者は 、自 分 が 残 業 代を も ら える な ど とい う こ とを 考 え たこ と が な い と い う 者が 多 数 存在 す る とい う。ホ ワ イ ト カラ ー・エ グ ゼ ン プシ ョ ン の 適 用 要 件 につ い て の概 要 は 前述 し た が 、具 体 的判 断 基 準に つ い て規 則 に は 詳 細 な 規 定が 存 在 する 。し か し 、自 分 の 職 務 がそ れ に 該当 す る のか 否 か を 判 断 す る こと は 困 難を 極 め てお り 、裁 判 が 多 発す る 原 因も 要 件 該当 性 の 判 断 が き わ めて 困 難 であ る こ とが 大 き な要 因 で ある 。使 用 者 に エ グゼ ン プ シ ョ ン 該 当 する と い われ れ ば 、そ れ に 反し て 行 動す る こ とは ア メ リカ で も 難 し い の で ある 。 ホ ワ イト カ ラ ー・エ グ ゼン プ シ ョン 適 用 労働 者 に つい て は、1 9 9 9 年 に 2 55 3 万 であ っ た との 統 計 資料 が あ る。こ れ は、全 米 の労 働 者 の 約 2 割 に あた る。2 0 0 4 年の 改 正 によ っ て、俸 給 基 準が 週 2 50 ド ル か ら 週 4 5 5ド ル に 引き 上 げ られ た。し か し、2 0 1 3 年時 点 で 週給 4 5 5 ド ル 以 上 の労 働 者 は給 与( 週 給・月 給 制 )労 働 者 の 8 9% で あ り 、ほ と んど の 労 働 者は こ の 基準 は 満 たし て い る 。2 0 04 年 改 正に よ っ て職 務 基 準 が 緩 和 さ れ不 明 確 とな っ た こと に よ って 、エ グ ゼ ン プ ショ ン 適 用者 は 増 加 し た
と い うの が 大 統領 府 や 労働 省 、 労働 組 合 の見 解 で ある 。 ⑷ ⑷⑷ ⑷ エ エエエ グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 の 労 働 時 間グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 の 労 働 時 間グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 の 労 働 時 間グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 の 労 働 時 間 エ グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 と 非 エ グ ゼ ン プ シ ョ ン 労 働 者 の 労 働 時 間 を 対 比 し た資 料 が ある 。1 9 9 9 年 の資 料 で ある が、週 4 0 時 間内 で 労 働 す る 者 が、非 エ グ ゼン プ ト 労働 者 の 中で は 8 1% で あ るの に 対 して 、エ グ ゼ ン プ ト 労働 者 の 中で は 5 6% に 過 ぎな い 。エ グ ゼ ン プト 労 働 者が 非 エ グ ゼ ン プ ト 労働 者 に 比べ て 長 時間 労 働 を強 い ら れる 傾 向 にあ る と 言え る 。 「 日 本 で は 残 業 代 を も ら え な く な れ ば 労 働 者 は ダ ラ ダ ラ と 残 業 す る こ と が なく な り 労働 時 間 が短 く な ると い う 見解 が あ るが ど う 考え る か 」と の 質 問 に 対 し て 、 い ず れ の 関 係 者 も 、「 そ ん な 考 え は 馬 鹿 げ て い る 」 と 一 笑 に 付 し て い る 。 い ず れ も 関 係 者 も 、「 使 用 者 は 残 業 代 を 払 わ な く て す む の で あ れば い く らで も 残 業を 命 じ るの で あ り 、残 業 代を 払 わ なけ れ ば な ら な い の であ れ ば 残業 を 命 じる の は 必要 最 小 限の 範 囲 に限 定 す るの で あ り 、労 働 者 はそ れ に 従わ ざ る を得 な い 。日 本 で は何 と い う空 論 を 展開 し て い る の だ」と 呆 れ て いる 。残 業 代 を 払 わな く て 良い 労 働 者は 労 働 時間 が 長 い 傾 向 に あ るこ と は 、ア メ リ カの 実 情 から も 明 白で あ る 。 ⑸ ⑸⑸ ⑸ ア メ リ カ ア メ リ カア メ リ カア メ リ カ の 動 き に 逆 行の 動 き に 逆 行の 動 き に 逆 行 の 動 き に 逆 行 ア メ リカ で は ホワ イ ト カラ ー・エ グ ゼ ン プシ ョ ン 制度 の 見 直し が な さ れ よ う とし て い る 。わ が 国は 、ホ ワ イ ト カ ラー・エ グ ゼ ン プ ショ ン を 導入 し よ う とし て い るの で あ り、 逆 方 向に 進 も うと し て いる 。 労 働 時間 規 制 の意 義 の 再確 認 が 必要 で あ る。 7 77 7 ま と めま と めま と めま と め 建 議 は 、 高 度 プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル 制 度 の 導 入 に あ た っ て 、「 こ う し た 中 、 過 労 死等 防 止 対策 推 進 法が 制 定 され る な ど 、労 働 者の 健 康 確保 に 向 けた 一 層 の 取 組が 求 め られ る と とも に 、次 世 代 育 成支 援 や 女性 の 活 躍推 進 等 の観 点 か ら も、長 時 間 労働 を 抑 制し 、仕 事 を 生 活 の調 和 の とれ た 働 き方 を 拡 げて い く こ と が喫 緊 の 課題 と な って い る 。」と 提 唱 して い る 。 し か し 、上 記 の提 唱 と は裏 腹 に 、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 は 、労 働 者 の 健 康と ワ ー クラ イ フ バラ ン ス 、社 会 生 活を 維 持 する た め に設 け ら れた 労 基 法 第 4章 に 定 める 労 働 時間 規 制 の適 用 を すべ て 除 外す る 一 方で 、健 康・福 祉 確 保 措置 と し ては 不 十 分な も の しか 設 け てい な い 。 以 上 に見 て き たよ う に、高 度 プ ロフ ェ ッ ショ ナ ル 制度 は、労 働 者 に 長 時 間 労 働 とタ ダ 働 きを 強 要 し 、過 労 死 、過 労 自殺 を 激 増さ せ る もの で あ り 、と う
て い 認め る こ とは で き ない 。 第 第第 第 333 3 長 時 間 労 働 と長 時 間 労 働 と長 時 間 労 働 と長 時 間 労 働 と 残 業 代残 業 代 不 払 い を 拡 大 す る残 業 代残 業 代不 払 い を 拡 大 す る不 払 い を 拡 大 す る不 払 い を 拡 大 す る 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 拡 大企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の拡 大拡 大 拡 大 1 11 1 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 適 用 を 受 け る 労 働 者 の 実 態企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 適 用 を 受 け る 労 働 者 の 実 態企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 適 用 を 受 け る 労 働 者 の 実 態企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 適 用 を 受 け る 労 働 者 の 実 態 ⑴ ⑴⑴ ⑴ 適 用 労 働 者 に 蔓 延 す る 長 時 間 労 働 適 用 労 働 者 に 蔓 延 す る 長 時 間 労 働適 用 労 働 者 に 蔓 延 す る 長 時 間 労 働適 用 労 働 者 に 蔓 延 す る 長 時 間 労 働 ア 厚 労 省 労 働 基 準 局 の 調 査14に よ れ ば 、 企 画 業 務 型 裁 量 労 働 制 の 適 用 を 受 け る労 動 者( 以 下 、「 企画 業 務 型の 労 動 者」と い う 。)の 1 日の み な し 労 働 時間 は 、平均 8 時 間1 9 分 であ る に もか か わ らず 、企 画業 務 型 の 労 動 者 の1 日 の 平均 実 労 働時 間 は 、最 長 の 者で 1 1 時間 4 2 分、平 均 的 な 者 で 9時 間 1 6分 に 及 んで い る (表 1 )。 ま た 、1 日 の み なし 労 働 時間 を 8 時間 以 下 に設 定 す る事 業 所 は 、5 0 . 8 % であ る に もか か わ らず 、平 均 的 な 労 働者 の 実 労働 時 間 が8 時 間 以 上 で あ る 事 業 場 は 8 0 . 7 % に 及 び ( 表 2 )、 1 1 時 間 超 の 労 動 者 が い る 事 業 場は 6 2 .0 % ( 12 時 間 超の 労 動 者が い る 事業 場 は 45 . 2 % ) も 存 在す る 。 そ し て、労 働 政策 研 究・研 修 機 構の 調 査15(以 下「 JI L P T 調 査 」) に よ れば 、企 画 業務 型 の 労働 者 は 、通 常 の 労 働時 間 制 の労 働 者 に比 べ て 、 「 1 5 0 時 間 以 上 2 0 0 時 間 未 満 」 の 割 合 が 低 く ( 4 9 . 8 % と 6 1 . 7 % )、「 2 0 0時 間 以 上2 5 0 時間 未 満」の 割 合 が高 い(3 8 .6 % と 2 6 .5 % ) こと が 明 らか と な って い る 。 こ の よう に 、企 画 業 務 型の 労 働 者は 、み な し 労 働 時間 を は るか に 超 え た 時 間の 労 働 を強 い ら れて お り 、か つ 、そ の 労 働 時間 は 通 常の 労 働 時 間 制 の 労動 者 に 比し て 長 時間 で あ るこ と は、統 計 上 顕著 で あ る( な お 、統 計 上 、専 門 業 務型 の 労 動者 の 実 労働 時 間 は、 更 に 長い )。 1 4 厚 労 省 労 働 基 準 局 「 平 成 2 5 年 度 労 働 時 間 等 総 合 実 態 調 査 結 果 」 1 5 労 働 政 策 研 究 ・ 研 修 機 構 「 裁 量 労 働 制 等 の 労 働 時 間 制 度 に 関 す る 調 査 結 果 労 働 者 調 査 結 果 」( 2 0 1 4 年 6 月 3 0 日 )
( 出 典 : 厚 労 省 労 働 基 準 局 「 平 成 2 5 年 度 労 働 時 間 等 総 合 実 態 調 査 結 果 」) ( 出 典 : 表 1 と 同 じ ) イ かか る 長 時間 労 働 は 、た と え労 動 者 に業 務 遂 行上 や 時 間配 分 の 裁 量 が 与 え られ て も、最 も 重 要な 意 味 を持 つ 労 働の 量( 仕 事 の 量)や 仕 事 の 期 限 は 使用 者 に よっ て 決 定さ れ る ため 、労 働 者 自 身 では 労 働 時間 を 制 御 で き ず 、形 式 的 に裁 量 性 が認 め ら れて い て も、事 実 上長 時 間 労働 を 強 い ら れ る とい う 根 本的 問 題 に要 因 が ある 。J IL P T 調査 上 で 、次 表 3 の と お り 、 企 画 業 務 型 の 労 動 者 に 最 も 多 い 不 満 が 、「 労 働 時 間 ( 在 社 時 間 ) が 長 い 」( 4 5 . 1 % )、 2 番 目 に 多 い 不 満 が 、「 業 務 量 が 過 大 」( 4 0 . 0 % )と い う 結果 が 出 てい る こ とも 、 そ の証 左 で ある 。
( 出 典 : J I L P T 調 査 ) ⑵ ⑵⑵ ⑵ 違 法 な 裁 量 労 働 制 の 適 用 違 法 な 裁 量 労 働 制 の 適 用違 法 な 裁 量 労 働 制 の 適 用違 法 な 裁 量 労 働 制 の 適 用 ― ― ― ― 「 名 ば か り 裁 量 労 働 制 」 の 横 行「 名 ば か り 裁 量 労 働 制 」 の 横 行「 名 ば か り 裁 量 労 働 制 」 の 横 行「 名 ば か り 裁 量 労 働 制 」 の 横 行 ア 第 1 1 7 回 労 政 審 労 働 条 件 分 科 会 配 布 資 料16に よ れ ば 、 企 画 業 務 型 の 労 動者 の う ち 、「 一 律 の出 退 勤 時刻 が あ る 」と 回 答し た 者 が5 0 .9 % 、 「 決 めら れ た 時間 帯 に 職場 に い れば 出 退 勤時 刻 は 自由 」と 回 答 し た 者 が 1 0 . 6 % 、「 出 退 勤 の 時 刻 は 自 由 だ が 、 出 勤 の 必 要 は あ る 」 と 回 答 し た 者 が 、 3 3 . 7 % で あ り 、「 出 勤 す る か し な い か は 自 由 」 と 回 答 し た 者 は 僅 か 1 .4 % に 過ぎ な い 。な お 、 不明 は 3 .5 % で ある ( 表 4 )。 1 6 第 1 1 7 回 労 働 政 策 審 議 会 労 働 条 件 分 科 会「 裁 量 労 働 制 の 新 た な 枠 組 み 、 フ レ ッ ク ス タ イ ム 制 の 見 直 し に つ い て 」
50.9 10.6 33.7 1.4 3.5 0% 20% 40% 60% 80% 100% (表4)日々の出退勤(企画業務型の労働者) (表4)日々の出退勤(企画業務型の労働者)(表4)日々の出退勤(企画業務型の労働者) (表4)日々の出退勤(企画業務型の労働者) 一律の出退勤時刻がある 決められた時間帯に職場に いれば出退勤時刻は自由 出退勤の時刻は自由だが、 出勤の必要はある 出勤するかしないかは自由 不明 ( 出 典 : 労 政 審 配 布 資 料17) ま た 、J I L PT 調 査 によ れ ば 、企 画 業 務型 の 労 働者 が 遅 刻し た 際 の 対 応 と し て 、「 上 司 に 口 頭 で 注 意 さ れ る 」 と 回 答 し た 者 が 4 3 . 3 % 、 「 場 合 に よ っ て は 懲 戒 処 分 も な さ れ る 」 と 回 答 し た 者 が 6 . 5 % 、「 裁 量 労 働 制 の 適 用 を い っ た ん 外 さ れ る 」 と 回 答 し た 者 が 2 . 3 % 、「 賃 金 が カ ット さ れ る 」と 回 答し た 者 が1 0 .8 % 、「 勤 務評 定 に 反映 さ れ る 」 と 回 答 し た 者 が 2 2 . 7 % で あ り 、「 特 に 何 も さ れ な い 」 と 回 答 し た 者 は 3 3. 4 % に過 ぎ な い( 表 5 )。 さ ら に 、 上 記 労 政 審 配 布 資 料 に よ れ ば 、 企 画 業 務 型 の 労 動 者 の う ち 、 仕 事 の目 標 等 を自 ら 設 定し て い る者(他 者 と 相 談 して 自 ら 設定 し て い る 者 を 含む ) は 、5 6 . 3% に と どま る 。 1 7 同上