DSpace at My University: 資料 教員養成センター Newsletter 2011 第5~8号
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(2) 教員養成センター Newsletter 第5号. 特 集. 教員免許状更新追加講習 2010 平成 23 年 3 月 12 日 ( 土 ) . 報告 : 中井 弘一. 「コミュニケーション ・ ルール : その基盤となる概念を考える」 ・ ディベートの考え方 —論理的に説得することの意味とそれに必要なことー ・ 異文化間コミュニケーションの考え方 —違いを理解し表現することー. ■ 講習 社会や経済のグローバル化の急速な進展に伴い、 単に受信した外 国語を理解することにとどまらず、 コミュニケーションの中で自らの考え などを相手に伝えるための 「発信力」 の育成がより重要となっている。 ただそれには、 やみくもに発信するのではなく、 それぞれの言語のコ ミュニケーションを行うためのルールを身に付けておく必要がある。 そうした能力の開発のため、 ディベートというコミュニケーション活動 が昨今よく取り上げられている。 本講座でも一つのテーマとして、「ディ ベートの考え方—論理的に説得することの意味とそれに必要なことー」 を取り上げ、「ディベートとは何か」 という基本概念の理解をもとに 「ディ ベートは面白い」 という興味関心の喚起を促す指導を考える。 コミュニケーション ・ ルールのもう一つのテーマとして、 「異文化間 コミュニケーションの考え方—違いを理解し表現することー」 を取り上 げる。 英語でのコミュニケーションには異文化の視点が不可欠である。 この講習では、 異文化間コミュニケーションの諸要素 (高 ・ 低コンテ クスト、 active listening, assertive communication 等々) を取り入れた 議論 ・ 会話活動 ・ メディア理解に取り組む。. 1. 学習指導要領で示されている目標と内容 2. 異文化間コミュニケーションの考え方を取り入れた 「違いを理解し 表現する」 視点 3. 異文化間コミュニケーションの考え方を取り入れた 「違いを理解し 表現する」 技術 D.I.E Active listening Assertive communication 4. 異文化間コミュニケーションの考えを取り入れた 「違いを理解し表 現する」 教材 ・ 授業を考える 中学校 ・ 高等学校のテキスト、 その他の素材の教材化 異文化間コミュニケーションにおける “違い” 認識の段階 第1段階 : 違いの 「存在」 を認識する (違いが無意識レベルに、 か つ双方に存在することを認識する) 第2段階 : 違いの 「中身」 を認識する (どんな違いなのかを知る) 第3段階 : 違いの原因を分析する (なぜそのような違いが生ずるのか を考える) 第 4 段階 : 違いを認めた上で、 相手を正しく理解し、 自分を正しく表 現する方法が分かり、 実践できる. ■ 講習コメント 参加者 (紙面の都合により 23 名のうち 11 名) のコメント. 2. ■ 「ディベートの考え方」. 中井 弘一 . これから必要となる力 … ディベート力が必要 (1) 将来を構想する力 : 知識の習得ではなく知識を使いこなせる力 ・ 背景がどうなっているのか (過去の流れをつかむ) ・ 必要とされる知識は何か (必要とする知識を見通し用意する) ・ これからどうなるのか (未来 ・ 将来を予測する) (2) コミュニケーション力 : 他の人と豊かに意見を交わす力 ・ 国際社会→英語などの語学力 ・ 積極性 (様々な手段を講じて伝えようとする 「意志」) ・ 伝えたい内容 (深みとひろがりのある内容を話す素養 ・ 知識) (3) 試練を乗り越える力 : 人生の様々な局面の危機を乗り越える力 ・ 困難を乗り越えてこそ、 人間は大きくなれる ・ 状況を整理し、 何をクリアーすべきか考える ・ 悩みを克服する知恵 ・ サポート (読書 ・ 友人など) ディベート思考を取り入れた授業の工夫 ディベートの試合形式に精通することよりも、主張に必要な 「データ」 「根拠」 を用いていかに論理的に表現するか、 その思考回路 (①問 題意識 ②情報処理 ③論理的思考 ④ Quick Response) を構築する 様々なタスク ・ 活動を工夫し授業に取り入れることが望まれる。. ■ 「異文化間コミュニケーションの考え方」. 東條 加寿子 . "$!(%'#. & . "$!(%' . . Message . . Message .
(3) . 136. ○ 最近の英語教育の一つのブームとして、 英検などの合格者数や、 TOEICBridge、 G-Tech などの得点率をあげるための訓練法を競う ものがあるように感じている。 それが今までの訳読中心の、 何年勉 強しても役に立たない英語教育の進化形のように思われているところ がある。 しかし、 英語教育を通じて私たちが伝えたいもの、 育てた いものは何であろうか?その原点に立ち戻るヒントを示唆する素晴ら しい講習の内容だと思う。 そこを見失っては、 ただのノウハウに陥っ てしまうことをもう一度しっかり認識し、 他の先生方にも伝えていきた い。 どうもありがとうございました。 ○ 英語によるコミュニケーション能力をつけることで、 グローバルな人 材を育てていくという昨今の 「大阪の教育」 の流れの中で、 それを 強制されるというよりはむしろ利用して自分の授業を活性化していき たいと思える示唆に富んだ内容でした。 生徒の興味関心を引き出すには様々な知識や情報を得ていくこと が私たち教員にとってはとても重要であり、 今後はその skill が何よ りも必要となってくると思います。 ディベートの考え方を使ったり、 異文化間コミュニケーションの視点 を教材を使っていくときの切り口にしていこうと、 今日は、 とても勉強 になりました。 ありがとうございました。 ○ 今まで自分の不勉強もあり、 ディベートについてはほとんど無知に 等しかったのですが、 今回の講習で目からウロコが落ちる思いでし た。 特にディベートには英語の 4 技能を全て使わなければならない うえに、 プレゼンテーション能力も求められる。 極めて興味深く聞か せていただきました。 ぜひ実施しようと思いますが、 日常の教員とし ての制約、 また英語を教えていく中でも他の英語の教員と共通にし なければならない部分もあり、 克服しなければならない課題も多い です。 様々な困難や局面を乗り越える力がディベートには必要だと 講義に中にありました。 勇気を出して頑張っていこうと思います。 ○ 昨年の講習に参加された方の感想から、 今回、 申し込みをさせて いただきましたが、 中井先生のお話はとても楽しくディベートが苦手 な自分だったのですが、 その楽しさを知ること、 物事において持つ 自分の考えや意見の根拠がいかに大事であり、 また相手とより深く 通じ合える大切さを理解することができたと思います。 ○ ディベートの考え方と異文化間コミュニケーションの考え方という斬 新な切り口に興味を持ち、 今回受講させていただきました。 内容も.
(4) 教員養成センター Newsletter 第5号 盛りだくさんで、 いろいろ勉強さ せていただきました。 夏季にお いても何か新しいテーマで講習 会をやっていただければと思っ ています。 今日は本当に有り難 うございました。 今後ともよろしく お願いします。 ○ 全体として大変有意義であった。 文科省の教科書を分析していく 点、 異文化の視点で授業を進める視点は、 日頃なかなか実践して いなかったことなので、 改めてその重要性を思い出しました。 この 4 月からは暇になるので、 教材研究をしようと思います。 今日のテス トですがこのように振り返りがある方がありがたいと思いました。 ディ ベートも 30 年以上も前に ESS で半年ほどしていたことを思い出しま した。 生徒は面接等で意見を求められても、 「考えたことがない」 と いうようなことが起きるので、 英作文の形式でディベートを導入でき ればと思います。 導入できるかどうかは別として有効な方法だと思い ます。 ありがとうございました。 ○ 【ディベート】 一言で申しますと、 非常に良かったです。 その考え 方を本格的に学んだのは初めてであり、 これまで自分が持っていた 表面的なイメージと違って、 現代社会を生き抜くのに非常に重要な ものを教えられると感じました。 教えるための技術というよりも、 私た ち自身が生きていくために必要なものですね。 【異文化間コミュニケーション】 生徒の心を揺さぶる時事英語をたく さん使っていきたいと思います。 言い訳になるのですが、 多くの授 業を抱える中でじっくり生の英語に自分自身が触れて生徒用にアレ ンジする時間はなさそうに感じています。 BBC,CNN などを使ってい きたいと思います。 イラク、 沖縄のニュースの裏側、 本当に深いで すね、 ありがとうございました。 ○ ディベートというか、 議論のやりとりを建設的に行うコツを知りたくて 参加しました。 基本的な考え方を教えていただきありがとうございま した。 異文化間コミュニケーションは、 私自身興味があり、 とても楽 しく聞かせていただきました。 私も教科書を探してみたいと思います。 また、 最後のメイア発言は私にとっても目を開かされるものでした。 ありがとうございました。 ○ 有意義な講習ありがとうございました。 今回の二つの講座も前回同 様、 講師の先生方の人間性が感じられた内容であったことに、 とて も満足しています。 「ディベートの考え方」 についても 「異文化間コ ミュニケーションの考え方」 についても、そのどちらにおいても 「英語」 という教科を単に 「知識」 として教えるのではなく、 その背後にある 「人間」 「文化」 の理解を第一の目的として学ばせることが、 英語科 の教員の使命であることを再確認することができました。 ディベート、 異文化間コミュニケーションの両方において、 その考え方について は、 私自身、 これまでにもいろんな機会において学んできたことで はあったのですが、 今回の講習で、 授業でどのように取り扱ってい くのかということが具体的に分かりうれしかったです。 新学期に授業 をする事が待ち遠しくなりました。 ありがとうございました。 ○ 本講習受講前までの自分なりの勝手な解釈や知識の乏しさを痛感 させられて、 ただただ、 反省するばかりでした。 更新制度には決して賛成できませんが、 今回のような機会は大変 有益なものだったと思います。 願わくば、 義務化ではなく、 日常の 校務が減り自ら研修に参加できる時間が作れるような環境を整備し てもらえればと思います。 今回のみの受講では、 まだまだ足らずが 多い私は今後も更に研修を必要とすることが分かりましたので、 機 会があればぜひとも中井先生の講義を受講したいと思いました。 本 日はお忙しい中本当にありがと うございました。 ○ とても充実した一日ありがとうご ざいました。 ディベートがコミュ ニケーションのスキルアップに役 立つと分かっていても、 どのよう に導入していいのか分からずに おりましたが、 具体的な例をた. くさん挙げてくださることで、 私にもできるという気持ちになれました。 どうしても時間をかけて、 運営をきちんとして…とやる前に準備が大 変だという思いが重くのしかかってきて一歩を踏み出すことができま せんでしたが、 授業のちょっとした時間を使って興味を持たせれば 生徒の意見を引き出すことができるかもしれないという自信につなが りました。 時事英語も英字新聞を使ったことがありましたが、 難しくてなかなか 生徒の共感を得られませんでした。 ニュースの背景をよく調べ、 物 語として生徒を引き込んでいく教師の力量が大事になってくると思い ました。 本日はとても楽しかったです。 ありがとうございました。. 大阪女学院大学 教職課程機関誌 発行 『OJC 教職活動報告・研究』 2010 年度教職課程を開設したばかりの大阪 女学院大学は、 毎年度、 教職課程機関誌を発 行し、 当該年度の活動報告を中心に、 教職や 英語教育に関する研究を併せて編集することと しました。 本学の教職課程の発展充実を図ると ともに、 学校現場で直接教育実践を行っている 教員の皆さんと共に実践研究を進め、 明日から の教育を考える教育機関誌としての情報提供の 役割を担うことが発行の趣旨です。 産声を上げたばかりの本学教職課程は緒に就いたばかりで、 まだま だ行き届かないこともあり、 本機関誌も改善の余地を多々残していま すが、 まずは最初の一歩として着実な歩みを示したいと願っています。 皆様の温かいご支援 ・ ご協力を今後ともよろしくお願いします。 http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc/newsletter/bulletin. 3 大阪女学院大学教職課程機関誌 「OJC 教職活動報告 ・ 研究」 投稿要領 1. 本誌が受け付ける 「研究部門」 投稿種別、 および原稿量は以下 のとおりとし、 注もその中に含めるものとする。 ① 研究論文 2 万字以内 (論文掲載開始年度は未定) ② 研究ノート ( 自由論考 ) 同上 ③ 実践記録 ・ 報告 同上 4 千字程度 ④ 書評 2 千字程度 ⑤ 図書紹介 8 千字以内 ⑥ 英語教育動向 教員養成センター編集委員会で定める。 ⑦ 特別企画 2. 本誌 「研究部門」 に投稿できる者は、 原則として本学の教職課程 専任教員と教職科目担当教員 ・ 非常勤教員、 及び OJC 教職ネッ ト登録の中学校 ・ 高等学校英語科教員とする。 実践記録 ・ 報告 に関しては、 本学の学生または本学を卒業した現職教員 ・ 教育関 係者も投稿可とする。 また、 OJC 教員養成センター編集委員会が 依頼したものはこの限りではない。 3. 掲載の内容について ① 原則として教職及び英語教育 ・ 教科英語に関するものとする。 ② 未発表のものに限る。 但し、 講演やシンポジウムなどの特別企 画についてはこの限りではない。 ③ 図版や統計資料を掲載することは可能である。 但し、 原稿量は 1 で示された字数に見合うものとする。 4. 投稿方法と時期 ① 投稿原稿は教員養成センターの事務局に届けるものとする。 ② 投稿原稿は、 原則としてワープロ原稿とし、 メモリースティック等 を付けること。 レイァゥトは自由にしてよい。 ③ 投稿原稿には邦文 (英文のタイトル) と要旨 (200 字以内 ) を添 付すること。 ④ 投稿原稿の提出時期は当該年度の 12 月末とする。 それを過ぎ た原稿は次年度に回す。 ただし、 依頼原稿は 1 月末とする。 5. 機関誌の発行時期は原則として年度末とする。. 137.
(5) 教員養成センター Newsletter 第5号. 授業の玉手箱. 書籍 紹介. 学習意欲を高めるストラテジー 中井 弘一 学習意欲とは、 「自らすすんで学習しようとする気持ち」 である。 こ の意欲がなければ学習効果は期待できない。 「馬を水辺に連れて 行っても水を飲ませることはできない」 という格言がある。 馬の気持ち と人間の気持ちが同じでないように、 教師の期待する気持ちと生徒の やる気は同じではない。 ただ、 すべてのことにやる気を示すことはあ り得ないし、 すべてのことに全くやる気がないということもあり得ない。 やる気はどの生徒も持っている、 ゼロということはない。 英語教師に とっては、 "In language teaching, teachers can provide all the necessary circumstances and input, but learning only happen if learners are willing to contribute." であろう。 学習意欲を高めるための学習環境や教材提示のアイデア例をわず かであるが簡単に紹介する。. 4. 教室環境の工夫 ・ 教室内に楽しい雰囲気を作る 楽しい英文メッセージ学習ポスター、 英語新聞をたくさん掲示して、 英語教室の雰囲気を作る ・ 学習をサポートする資料掲示 教材に関する楽しい資料を掲示する ( 生徒の制作を含む) 教材に関してなるほどと思う知的な資料の掲示 (図解などの工夫を 取りいれて) 先生からのワンポイント ・ アドバイスを掲示する 教材に関わる英語クイズを作成し掲示する 教材を学習者に関連深いものに ・ 教材研究を徹底し、 日常体験と教材背景との関連づけを工夫する ・ 多様な音声表現の導入 : 様々な音読を提示する ( 複数 ALT による シチュエーション設定読みなど ) ・ 音読活動を工夫する ( 音読はリスニング向上につながるように) ・学習の興味をひく楽しいタスクの工夫 :異文化との接触・若者文化・ 目新しい活動 ・ 空想を取り入れる活動 ・ 競争的な活動 ・ 挑戦的な 内容を含む活動などを盛り込む ・ 自分の考えを述べる活動の工夫 : 生徒の活動を増やす 具体的な目標を持たせる ・ 学習到達目標を明確に具体的に設定し、 達成感を持たせる ・ 授業で行う活動の意義を十分理解させる ・ ほめることばを工夫する (good だけでなくなぜ、 どこがいいのかをき ちんと述べる) ・ 達成感を目に見える形で : 頑張りシール ・ 班対抗等の競争などを 活用する. 『異文化トレーニング ―ボーダレス社会を生きる― [ 改訂版 ]』 八代京子、 町惠理子、 小池浩子、 吉田友子著 (2009) 三修社 3,045 円. 「異文化理解」 は中学 ・ 高校の英語教育の主 要構成要素の一つで、 外国の文化や外国の人々 を紹介する形で教科書の中でも積極的に取り上げ られている。 実は、 文化と言語の関係性は、 人 間の無意識レベルの深いところにまで及んでおり、 文化を超えたコミュニケーションにおいては、 まず 違いが存在することを認識し、 なぜそのような違い が生じるかを考えた上で、 効果的な (通じあえる) コミュニケーションをとっていくことが必要である。 その意味で、 英語 教育は、 異文化コミュニケーションの深層に横たわる文化と言語の問 題を取り扱う直近の現場であるといえる。 本書は、 異文化コミュニケーションを専門分野とする著者らが、 生活 習慣や価値観の異なる状況下でお互いにわかり合うために必要な態 度やスキルをわかりやすく解説している。 また、 本書には多数の異文 化トレーニング問題が収録されており、 それらの問題に取り組むことに よって、 私たちは、 異文化に接する際に知らず知らずのうちに行使し ている自文化中心主義的な考え方やステレオタイプ的な見方に気づく とともに、 柔軟な思考と態度を養うためには具体的にどのようなスキル が必要かを知ることができる。 学習指導要領で指摘されている 「共感 的な理解によって相互の立場を尊重し合える態度を育てる」 具体的 方策の一つとして、 異文化間コミュニケーションの観点は示唆に富む ものであり、 本書は、 英語教育に携わる教師にコミュニケーションの本 質に近づく道筋を示してくれる良書である。 なお、 本書の筆者、 八代らによる近著 『日本語教師のための異文 化理解とコミュニケーションスキル』 (三修社、 2010) は、 文化軸を 180 度転回して、 外国語としての日本語教育の観点から異文化コミュ ニケーションスキルを解説しており、 併せて推奨したい。 英語教師の いわば “影武者” 向けの当書を読むと、 英語教育でなすべきことが より一層明確になるから不思議である。 (東條 加寿子) 編集後記・第8回勉強会 ( 案内). 3 月 11 日東日本大震災で被災された方々には心よりお見舞い申し 上げたい。国難とも言えるこの事態に何かできることを考えていきたい。 2 年目を迎える newsletter も現場の先生に元気を与えるものでありた い。 (ひ) 第8回勉強会予定 元気いっぱい! ガンバレ東日本!. 平成 23 年5月 21 日(土). 東日本巨大地震発生から 3 日目、岩手県 内で取り残された家屋の 3 階から 3 人のお 年寄りの救出状況が映像で伝えられた。そ 第8回勉強会「英語の教え方教室」 のうちの一人のおじいさんが、テレビ局の マイクに、「チリ津波んときも体験してっ から。大丈夫です。また再建しましょう」 と笑顔で話した。このおじいさんの力強い不屈の気持ちこそ、教 育の現場でも発揮すべきものであろう。 今回の勉強会では、中学校の岡先生に「元気が出る英語授業」 についてお話していただき、残りの時間を中井がお話します。 ー みんなで話し合ってみませんか. 英語授業でのちょっとした工夫を ー. 神戸新長田. 鉄人 28 号. ̶ 「英語の教 え方 教室」は、 日頃の授業の悩み や工夫を話し合う自由参加 の勉 強会です ー. 2011(平成 23)年5月 21 日(土). 大阪女学院大学. 14:00 17:00. 教員養成センター. ■ 「元気がでる・やる気がでる英語授業」実践報告. 学習契約を交わす ・ 生徒の努力目標を書かせると同時に、 その目標に対する先生の支 援の約束や生徒の成果に対する評価を楽しい契約書として生徒個 別に作成する。 ・ 学習進度パスポートを作成し、 課題達成ごとに国別の通過スタンプ を押して、 頑張ったことを褒めるコメントを添える。 家庭学習のストラテジーを定着させる ・ 基礎的な内容で分かりやすい復習ノートで学びの定着を図る ・ 授業後、 更に突っ込んだ考えを促す課題を毎回提示する ・ チャレンジングで楽しい課題を提示する ・ 様々な勉強の仕方をそのねらいとともに話す. 138. 枚方市立第2中学校. ■ 「明日からの授業実践のために. 岡. 順二. 教諭. −英語授業の哲学−」 大阪女学院大学. 教授. 中井. 弘一. 東日本大震災、2011(平成23)年3月11日は忘れられない日になった。何十万という人々が明日のことも分からない絶. 対苦境の中、歯を食いしばって「前向きに」生きていこうと頑張っておられる。巨大地震発生から3日目の13日、岩手県内 で3人のお年寄りが取り残された家屋の3階から自衛隊員らに救出された状況が映像で伝えられた。そのうちの一人のおじい さんが、テレビ局のマイクが向けられると、「大丈夫です。よかったです」と答え、さらに、「チリ津波んときも体験して. っから。大丈夫です。また再建しましょう」と笑顔で続けた。このおじいさんの力強い不屈の気持ちこそ、教育の現場でも. 発揮すべきものであろう。. 今回の勉強会では、中学校の岡先生に「元気が出る・やる気がでる英語授業」についてお話していただき、残りの時間を. 中井がこの勉強会前日の府高英研総会で講演する内容をat homeな環境でお話します。. お問い合わせ:中井. 大阪女学院大学・大阪女学院短期大学 教員養成センター Teacher-training Center 540-0004 大阪市中央区玉造2丁目 26 番 54 号 Tel: 06-6761- 9371 Fax: 06-6761-9373 Homepage: http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc e-mail: [email protected]. 弘一. [email protected].
(6) 教員養成センター Newsletter 第 6 号. News l etter. July 1, 2011 第6号. 大阪女学院大学 大阪女学院短期大学 教 員 養 成 セ. ●巻頭エッセイ Crisis in Japan, Crisis in Commuication........ 1 ●勉強会「英語の教え方教室」報告.............................................. 2 ・第8回勉強会 ................................................................................. 2 ・第9回勉強会 ................................................................................. 3. 巻頭エッセイ. ン タ ー. ●授業の玉手箱 「ことばは生きている」........................................4 ●書籍紹介 『金ソンセンニム―済州島を愛し、 民族教育に生きた在日一世』...........4 ●編集後記・第 10 回勉強会案内......................................................4. Crisis in Japan, Crisis in Communication. 東條 加寿子. 大震災から 3 カ月、 未曾有の災害は容赦なく日本に試練を与えて. 安を感じざるを得ませんでした。 日本語・日本文化の特徴として 「不. います。 福島原発の放射能漏れの問題は未だ収束の道筋さえ見え. 安をあおるような」 「パニックを引き起こすような」 伝え方に対する配. ず、 脱原発を宣言したドイツ、 国民投票で原発の是非を問うたイタリ. 慮からでしょうが、 婉曲表現が多用され、 結局どのような状況なのか. アなど、 世界規模で次世代のエネルギーをめぐって議論が高まって. を理解できない状況が続いていています。 「ただちに~ない」 は安. います。 21 世紀初頭、 私たちに迫られている原発依存 (推進) ・ 脱. 全表現でしょうか、 危険表現でしょうか。 特に、 災害や危機に際して. 原発の選択は、 農業革命、 産業革命、 IT革命に並ぶ人類にとって. は 「わかりやすく説明できるコミュニケーションの専門家が必要だが、. 第4の革命、 エネルギー革命をもたらすとも言われています。 さて、. こうした人材がいない」 (産経新聞 4 月 20 日) ことを、 私たちは今. ここでは危機の中で顕在化した日本人のコミュニケーションの問題を. 回身をもって体験しています。 ここに日本人のコミュニケーション ・ ス. 考えてみたいと思います。. タイルの問題点があります。 そして、 この日本式コミュニケーション ・. 大 震 災 か ら 2 週 間 が 経 つ 3 月 24 日、 米 国 ワ シ ン ト ン DC の. スタイルは世界で通用しないことが、 今回はっきりとわかったと言えま. American University であるシンポジウム. す。. ( 注1). が開催されました。 タ. イ ト ル は Japan: Crisis in Communication。 こ れ は 同 大 学 School of. さて、 日本人にとって英語は長い間、 外国の情報を日本が得る. Communication が主催したもので、 パネリストとして折しも滞米中の. 一つの手段であったと言えるでしょう。 外国の書物を読み、 外国の. NHK 記者と日本人大学研究者、 及び 2 人の同大教授が参加しまし. 人に耳を傾け、 英語を通して日本は多くの知識を吸収してきました。. た。 議論はもっぱら、 日本政府と関係当局 ・ 関係企業がなぜ放射能. やがて人々の流動性が高まり、 日本人が海外に出て行くようになっ. 漏れについて客観的なデータを適正に開示しないのか、 情報操作. て、 英語で積極的に自己表現することが必要になってきました。 そ. (controlled message) や 情 報 隠 ぺ い (withholding information) が. こで、 英語によるコミュニケーション能力や意思疎通を図ろうとする積. 行われているのではないか、 日本人ジャーナリストや国民はなぜこの. 極的な態度が求められるようになったことは言うまでもありません。 そ. ような状況に甘んじているのかということに終始しました。 そしてシンポ. して今回、 震災や原発事故に関する日本発の英語情報が圧倒的に. ジウムでは、 日本のニュース報道は役に立たない (not useful)、 危機. 不足していると批判されていますが、 裏を返せば、 世界が日本から. 管理下での日本政府のコミュニケーションは機能不全に陥っている. の情報発信を強く求めていると言えるでしょう。. (a communication breakdown) との論調が支配的でした。 もっとも、 こ. このように、 グローバル化した現在、 日本人にとっての英語は確実. れらのニュース報道や発表はもともと日本国内向けのものであり、 日. にその意味合いが深化しています。 そして、日本人のコミュニケーショ. 本では危機に際して社会秩序の維持が最優先することを勘案すれ. ンの問題は、 今や日本だけの問題に留まらず世界が注視しているこ. ば、 日本におけるメディアの役割は、 例えばアメリカにおけるメディア. とを、 奇しくも今回の大災害が教えています。. の役割とは本来的に大きく異なるとの文化的考察も示されました。. おわりに、 英語は言葉。 言葉は希望を紡ぐことができます。 復興. 現に、 原発事故に関する日本政府からの情報発信は世界の信頼を. への祈りに代えて、 英語でどのように希望を結ぶことができるのかを. 失い、 私のアメリカ人友人によれば、 事故から 2 週間経ったその頃、. みなさんと一緒に考えてみたいと思います。. アメリカ政府はアメリカ国籍の日本滞在者に対して独自の避難勧告を. ******************. 発信したということです。. (注1). 放射能漏れという深刻な危機の中で、 私たち日本人も、 政府、 関. American University が制作し Web 上で公開している LINK TV のプログラム. 係当局及び関係企業による情報開示の遅れ、 情報の二転三転につ. として以下のサイトで見ることができる。. いて不信感を持ちました。 また、 情報の伝わり方についても大きな不. http://www.linktv.org/programs/japan-crisis-in-communication-panel. 139. 1.
(7) 教員養成センター Newsletter 第6号. 特 集. 教員養成センター. 元気いっぱい! ガンバレ東日本!. 勉強会「英語の教え方教室」 報告:中井 弘一. - みんなで話し合ってみませんか 英語授業でのちょっとした工夫を -. ー みんなで話し合ってみませんか 英語授業でのちょっとした工夫を ー 神戸新長田. 鉄人 28 号. 第8回勉強会「英語の教え方教室」. 第. 8. ̶「英語の教え方教室」は、日頃の授業の悩みや工夫を話し合う自由参加の勉強会ですー. 2011(平成 23)年5月 21 日(土). 大阪女学院大学. 回勉強会 . 14:00 17:00. 教員養成センター. ■ 「元気がでる・やる気がでる英語授業」実践報告. 資料概要. 5 月 21 日 (土). 枚方市立第2中学校 ■ 「明日からの授業実践のために. 岡. 順二. 教諭. −英語授業の哲学−」 大阪女学院大学. 教授. 中井. 弘一. 東日本大震災、2011(平成23)年3月11日は忘れられない日になった。何十万という人々が明日のことも分からない絶 対苦境の中、歯を食いしばって「前向きに」生きていこうと頑張っておられる。巨大地震発生から3日目の13日、岩手県内 で3人のお年寄りが取り残された家屋の3階から自衛隊員らに救出された状況が映像で伝えられた。そのうちの一人のおじい さんが、テレビ局のマイクが向けられると、「大丈夫です。よかったです」と答え、さらに、「チリ津波んときも体験して. っから。大丈夫です。また再建しましょう」と笑顔で続けた。このおじいさんの力強い不屈の気持ちこそ、教育の現場でも 発揮すべきものであろう。. 今回の勉強会では、中学校の岡先生に「元気が出る・やる気がでる英語授業」についてお話していただき、残りの時間を. 中井がこの勉強会前日の府高英研総会で講演する内容をat homeな環境でお話します。 お問い合わせ:中井. 本年度最初の勉強会 ( 第8回) を 5 月 21 日に開催した。 中学 ・. 弘一. [email protected]. 授業のコンセプト. 高校現職の先生が発表者あわせて 14 名、 本学の学生が 7 名、 教員. *入試に対応する英語力 (家庭からの信頼). 養成センター担当教員が 2 名の合計 21 名と、 at home な勉強会をめ. 子どもたちは塾へ通う場合が多い。 書くこと 、 読むことにも重点を. ざしている中で充実した参加者数であった。 はじめて来ていただいた. 多き、 塾を超える授業をめざしている。 入試の分析を行い、 スキ. 先生方も多く 、 これからの勉強会開催にさらなる責任を感じた。. ルをつけることも念頭に置いている *自分が楽しい授業 ( 時間が早く過ぎる授業 ). ■ 「元気がでる ・ やる気がでる英語授業」 実践報告. 自分が楽しくないと 、 子どもたちはその何倍も苦しんでいる. . *生徒が主体 : クラス 32 人が一斉に音読、 ペア活動. 枚方市立第2中学校 岡 順二 教諭. 元気溢れる授業の様子を話していただいた。. *ペア ・ ワーク活動 : 音読を中心に. 岡先生の授業の特徴は、. *音読→暗唱→暗写の徹底、 そこから自己表現へ. ❶生徒の活動を多くする ❷スピーディーに行. 徹底した読みの練習、 音読のバリエーションを考える. う ❸継続して行う ❹生徒に暇を与えない ❺. *メリハリがあり、 パーツを多く. 様々な活動を用意する ❻音読は中学生の英. 2. 一活動 10 〜 15 分とする : 生徒に暇を与えない活動の種類と量. 語学習の要 (学びのウオームアップ) ❼目標 ・. 授業の進め方. ハードルを高くして、 チャレンジさせ、 その達成感を持たせる. ○ウオームアップ. という先生の指導理念に基づく、 一途さと工夫にある。 説明のあと、. *いきなり音読. 岡先生の指示に従い、 通訳シートを使って音読ペア活動、 サイトトラ. *ラストセンテンス ・ ディクテーション. ンスレーション活動などを参加者全員で実際に体験した。 このような熱. *リスニング (3 分 ・ 週 2 回程度 ). 意と工夫ある授業には中学生は必死に頑張るだろうと、 その体験と通. ○イン ・ クラス. して感じた。. *簡単な英語を使って 、 教科書の題材に触れる。 質問をする. 英語をスキル科目として、 さながら体育の授業展開のように、 音読と. * New Word の質問 (宿題とはしていない). いうウオームアップで準備運動をし、 いくつかのプロセスに分けた活動. 4 分間で巻末の glossary で調べさせる → 発音練習. ごとに教師が簡単な説明や模範を見せ、 それを生徒がペアやグルー. * Target Sentence の確認. プで活動しながらその技術を習得していく流れである。 一つの段階の. *通訳シートで内容の確認 → 英語で意味チェック. 活動が終われば次の段階へと移る。 教師は各ペアやグループに寄り. *音読 (発音 ・ 音の脱落 ・ つながりを意識させる). 添い適宜アドバイスする。 実技科目として 1 時間を構成し 、 生徒が活. *未来予想図で練習問題. 動しやすい補助 ( 資料)を事前に周到に準備をして行う授業であった。 また、 生徒の自己紹介スピーチ映像を見せていただいたが、 生徒. *単語習熟プリント 見えたこと. の原稿が教材提示器で背後に映し出され、 スピーチを聞いている生. 自己表現に子どもは意欲的に取. 徒は音声を文字で確認できるように工夫されていた。 イラストなどが. り組む。 英語を使って人と関わるこ. 入った自己紹介原稿カードはそれ自体も楽しく、 また、 英語の聞き取. とで、 子供たちの心が育っていく。. りが苦手な生徒にも文字情報が背後に映し出されることによって理解. ハードルを上げることで、 子どもは. が容易になり参加度が増すように思えた。 それも一つの工夫であった。. より意欲的になる。 教師ができな. さらに、 音読への挑戦は、 高校の教科書にも出ているリオの環境サ. いと思った時点で子どもの可能性. ミットでのセヴァン ・ スズキの伝説のスピーチ (Hope for the future) を. を摘んでいる。 達成感が自信を生. 中学 1 年生後半にすべて暗唱させるという活動に発展する。 園児 ・. み出し、 それが力となる。 一斉授. 児童が宮沢賢治の 「雨ニモ負ケズ」 を暗唱することがあるが、メッセー. 業をしつつも、 子どもたちと個別に. ジ性のあるスピーチを適度に意味がわかって覚えることは中学生に. 関わりを持つことが大切である。. 通訳シート一部 (音読 ・ 同時通訳等に活用). 未来予想図 (文法学習). とっても快感なのかもしれない。 ハードルを高くして挑戦させるが岡先 生のモットーである。 目標設定理論から言えば、 高い目標と明確な目 標はやる気を生む。 1 年生の三学期には 、 教科書を最初から最後ま で音読することがあり、 すべてを読み切るのに 15 分とかからないとの ことであった。 確かに習い終わった教科書を 15 分以内で音読できれ ば、 その学習に対しての達成感は生まれるだろう。 体当たりで生徒に 向かっておられる先生の姿勢に敬意を表したい。. 140. 自己紹介ポスター. コの字型座席授業 (学習環境).
(8) 教員養成センター Newsletter 第6号. ■ 「明日からの授業実践のために -英語授業の哲学-」. 態度に個人差が広がっていることである。 学習意. 大阪女学院大学 中井 弘一 . 欲の低下により課題を解決するために必要な思. 授業を高めるためには、 生徒に好かれ、 信頼され、 尊敬される人. 考力 ・ 判断力 ・ 表現力が十分育成されず、 結. 格的力量を高めることが何より必要で、 そのためには、 ①教育に対す. 果として生徒の学力を高めるために必要な 「成. る信念と情熱を持つこと ②物の見方を広げること ③夢を語ること ④. 功体験」 が生徒に生み出されないという現状が. ー みんなで話し合ってみませんか 英語授業でのちょっとした工夫を ー アンコールワットの朝日. 第9回勉強会「英語の教え方教室」 ̶「英語の教え方教室」は、日頃の授業の悩みや工夫を話し合う自由参加の勉強会ですー. 2011(平成 23)年6月 18 日(土). 大阪女学院大学. 14:00 17:00. 教員養成センター. ■ 「 中 学 校 ・ 高 等 学 校 の 英 語 教 員 に 元 気 を 与 え る 教 育 実 践 」 大 阪府教育センター. カリキュラム研究室長. 蛭田. 勲. 小学校で外国語活動が今年度から本格実施となり、来年は中学校で新学習指導要領の実施、続 いて再来年から高等学校で新しい英語教育が始まる。 「英語教育の新しい夜明け」と言えば聞こ えはいいのだが、日々の授業で奮闘している学校現場の教員にはまだ明かりが見えないことがあ るのではないだろうか。 今回は大阪府教育委員会 府教育センターの蛭田勲先生にお話し願い、英語教育の新しい夜明 けを迎えて、日々の授業に力強く取り組める元気を与えてもらえるような教育実践をご紹介して いただきます。東日本大震災に屈しない元気な日本の教育を実践する力をいただき、共に頑張り ましょう。. 英語学習の目標 ・ 景色を見せるという心構えが大切である。. 大きな教育課題であるとの指摘であった。. また、 自律的な学習者育成の観点から、 「内在的な興味を持たせる」. また、 ラーニング ・ ピラミッドを提示され、 学習. ことと 「自信を持たせる」 ことが必要で、そのためには、「英語は面白い」. が定着するには、 「知識」 の提示に終わる講義形式でなく、 「心を動. と思わせること、 自信はやりとりを通して生まれるのでやりとりを大切に. かす体験」、 そして学んだことを人に伝える 「言葉の力を持つ」 こと. することなど、 以下のポイントについて話した。. が何より大切であるとされた。 蛭田先生の 「魅力ある授業」 への提言. (1) コミュニケーションとしての英語の特質を説明できる. は、 ① 「こころ」 が動く授業、 ② 「ことばの力」 が育つ授業、 ③ 「成. (2) コミュニケーションとしての英文法を生徒が納得できるよう説明できる. 長」 が実感できる授業の三項目に集約される。. (3) コミュニケーションとは何か体感させ、 コミュニケーションの本質的. そして、 中学校 ・ 高校では、 この 「こころ」 を打つ授業、 「成功体. な機能を理解させることができる. (4) 発問 (やりとり) を通して、 授業での思考を促すコミュニケーション を活性化できる. お問い合わせ:中井. 弘一. [email protected]. 験」与える授業が残念ながら少ないのではないかと話された。 その点、 小学校の先生の授業は、 たとえ小さくても 「成功感」 を少しでも多く 持たせようとされる工夫と献身的な取り組みがうかがえる。 何度も参観. (5) 思考力がコミュニケーション. に行った多くの小学校の授業を見て 、 涙が出るほど 「感動を覚える授. 能力を育成すること理解させ. 業」、 「こころを揺さぶられる授業」 が数多くあった。 中学校 ・ 高校の. ることができる. 教員はその姿勢から学ぶべきものがあると、 ご自身の参観体験から強. (6) 英語指導技術の前に生徒と. く主張された。 心を育てることばの授業こそが命であるということだろう。. の豊かな授業コミュニケーショ. そこで、 単調なことを楽しく考えて活動させる小学校の先生の工夫の. ンを行うことができる. いくつかを参加者に体験させるように紹介された。. 第. 9 回勉強会 特別講演 6 月 18 日 (土). 少し休憩時間を挟んで、 千早赤阪小学校の外国語活動と吹田市の. 中学校 2 年生の英語の授業をビデオで見せていただいた。 児童 ・ 生 徒は生き生きと反応していた。 音声練習から音読を踏まえた上での内. 今回は大阪府教育センターの蛭田勲先生に日々の授業に力強く取. 容理解 ・ 文法理解の順序性と 「共感 (empathy)」 をともなう褒めこと. り組める元気を与える教育実践を紹介していただいた。 勉強会に今回. ばなどをキーポイントとして指摘された。. はじめて参加された先生も数名おられ、 「at home な雰囲気でありなが. 最後に、 高校教科書 (New World English Course II、 三友社). ら 、 非常に内容の濃いお話であった」 と皆さんから充実した勉強会と. に掲載されている "From Bruce Springsteen's Live" の実際のライ. の感想をいただいた。 蛭田先生には心よりお礼申しあげたい。. ブ録音を聴かせていただき、 本文の最後の行に入る言葉は何かを生. ■ 「授業改善に向け他校種に学ぶ ー豊かな心をはぐくむ外国語教育ー」. 徒に考えさせ埋めさせる活動を紹介された。 それは蛭田先生がある 高校でのご自身の最後の授業で行われた活動であり、 生徒に人間の. 大阪府教育センター カリキュラム研究室長 蛭田 勲. ことば (表現) の持つ意味の重みを考えさせたという感動的な話で. 何よりも、 蛭田先生のエネルギッシュな話に 、. あった。 締めくくりに、 ウイリアム ・ ウオードの 「平凡な教師は言って. 参加者はみな感動した。 日々の授業に力強く取. 聞かせる。 良い教師は説明する。 優秀な教師はやってみせる。 しか. り組める元気が出る授業の指導をお話しくださいと. し、 最高の教師は子どもの心に火をつける」 ということばを引用されて. お願いしていたが、 言葉で説明するだけでなく 、. 講演を終えられた。. 講演姿勢そのものが、 参加者一同に 「元気」 を. 資料をたくさん用意され (実は 3 時間では足りない量の ppt 資料. 送り続けるものであった。. があり、 割愛されたものがある)、 非常に真摯に 、 懸命に話してくださ. 最初に 、 ベネッセ教育研究開発センターが 2004 年 ・ 2009 年の調. る蛭田先生の話に、 参加者一同感動だけでなく元気をいただいた。. 査をまとめた高校生の実態から、 「家族との関係」、 「友達 ・ 先生との. "That's good." と参加者の皆さんは帰り道で思われたことであろう。. 関係」 など対人関係に満足している高校生の率は非常に高いが、「現 在の自分の成績」 「自分の性格」 など自分に対する満足度はかなり 低いことを指摘された。 このことが将来の自分像として 「人の役に立 ちたい」 「世界で活躍している」 にかなり低い自己想定感を抱いてい ることにつながっているのではないか。 今の高校生の自分に対する自 信のなさがうかがえると話され、 そしてそれが一例として、 平成 18 年 度大阪府学力等実態調査での一設問、 my dreams についての 4 行 程度の英作文問題に対する解答においても 42%という無答率の高さ に跳ね返っているのではないかという分析をされた。 結果として見える ことは、 学力の重要な要素である学習意欲や粘り強く課題に取り組む. ppt 資料の一部 (101 枚のスライドを用意していただいていた). 141. 3.
(9) 教員養成センター Newsletter 第6号. 授業の玉手箱 . ことばは. きている. . 夫 明美. 授業を運営するにあたり、 先生方は多くの時間とエネルギーを教材 研究に割かれていると思われます。 生徒 ・ 学生の興味や関心を引く ために教科書で扱われているトピックをどのように導入するかは、 その 後の授業展開のカギを握る重要なポイントでしょう。 本稿では 2007 年 発行の New Crown [1] の4章 「Pūnana Leo ( 直訳すると 『声の巣』 ) に関連して、 ハワイで行われている言語保持活動について紹介した いと思います。 当該箇所ではハワイ出身のALT教師 Kalei Kealoha 氏が自分の出 身地であるハワイについて紹介しています。 地理的な位置や民族構 成の紹介に続いて、 英語の占める社会的な役割と位置づけ、 そして ハワイ州ではもう一つの公用語と制定されている 「ハワイ語」 へと話は 展開していきます。 1970 年代に盛んになった 「Pūnana Leo」 の活動 内容が紹介されて、 言語が歴史や文化を映す鏡であること、 人間の アイデンティティであることについて考えさせます。 日本では 「みなが 日本語を話す」 ことが当たり前のように思われているので、 言語が危 機に瀕することや言語が滅んでいくことについてテキストと関連付けて 話すことは新たな学習になると同時に、 環境保護などと同様にグロー バル社会に伴う変化についても考える契機となると思われます。 私は 2011 年 2 月にハワイ大学マノア校 (オアフ島) で開催された. 4. International Conference on Language Documentation and Conservation という学会に参加しました。 その学会のプログラムの一部で、 ハワイ大 学ヒロ校 (ハワイ) がホストとなり、 同じハワイ島にある Nāwahīokalanìōpùu という幼稚園から高校までハワイ語のイマージョン教育を行っている学 校を見学する機会を得ました。 授業見学では、 小学校低学年の子ど もたちが私たちにゲストにも分かるレベルのハワイ語で 「 自分の名前 ・ 自分の住んでいる場所 」 をハワイ語で自己紹介してくれました。 中学 生の授業ではハワイ語でアメリカ文学史のイントロレベルを学んでいま した。. ます。 蛇足ながら、 本稿のタイトルは筆者が大学生のころに読んで研 究者を志すきっかけとなった 1 冊です。 今回参加した学会や学校見 学の間に何度も何度もこのフレーズが頭をよぎりました。それと同時に、 ことばにこめられる社会文化的な背景についても深い洞察力をもてる 教員養成に一層励まねば、 という思いを強くしました。. 書籍 紹介 『金ソンセンニム ― 済州島を愛し、 民族教育に生きた在日一世』 イルムの会 ( 編) (2011) 新幹社 2,100 円. 本書で自らのこれまでを語る金容海氏は、 本学からほど遠くない場所にある大阪市立北鶴 橋小学校で、 大阪府で最初の民族講師として 36年の長い間在日韓国 ・ 朝鮮人児童の教育 に携わり、 「北鶴橋小学校を卒業するのは一体 誰なのか。 本名の実態ある児童なのか、 それ とも通称名の虚像なのか。 朝鮮人児童が朝鮮 人として誇らしく勧めるよう」 との思いから民族 教育の根幹として 「本名を名のる」 取り組みを 進めた。 氏の人柄に心酔する大阪府立高校の某校長の口癖は 「金 先生は大阪の在日の歴史の最後の語り部」 であるが、 本書は氏を父 として慕う人々が、 教育を中心とした氏の幅広い活躍の歴史を記録に 遺すため出版されたものである。 本書の出版記念の会で参会者への お礼の挨拶に立たれた氏は、 自らの信念と生き方を力強い声で参会 者に語りかけられたが、 84歳の高齢にもかかわらぬその姿は Samuel Ulman の 「Youth」 の一節を彷彿とさせるものであった。 Youth is not a time of life; it is a state of mind;.. it is a matter of the will, a quality of the imagination, a vigor of the emotions; it is the freshness of the deep springs of life.... 大阪府における在日韓国 ・ 朝鮮人教育の歴史に触れる貴重な一 冊である。 (中垣 芳隆). 編集後記. 写真①イム : 非常に大きく、 大人数分の 料理にも対応. 写真②豚小屋 「豚に触ったり餌を与えな いでください」 と表示. ・ 第 10 回 勉. 強会 ( 案内). イタリアの名門サッカークラブ、 インテル ・ ミラノに所属する長友佑都 の 「目指す場所がどんなに遠く離れていても這い上がっていくしかな い。 レベルの高い環境に身を置いているのだから、 ギャップを感じる のは当然だ」 という言葉に惹かれた。 教育者は常に高いところをめざ していかなければならない。 未だに困難な生活を強いられておられる 東日本の被災者の人々に思いを馳せて。 (ひ) 第 10 回勉強会予定 ー みんなで話し合ってみませんか. 授業外で特に印象的だったのは、校舎の裏手に大きな庭園、農場、 イム (ハワイ式の大きな囲炉裏 : 写真①)、 豚小屋 (写真②) があっ たことです。 管理責任者の方、 同校出身のホスト大学生の案内によ れば、 この学校では言葉を教育するだけでなく、 昔のハワイ人たちの 生活様式やそこに投影される社会文化的な価値観も教育を通して受 け継いでいくことを大事にしているということでした。 日本での 「いの ちの教育」 ではありませんが、年に 1 度は飼育した豚をさばいたのち、 イムで料理し、ハワイ式のパーティ 「ルアウ」 も開催されるとのことです。 「言語は話者や民族のアイデンティティだと認識し、 尊重すること」 や 「ことばにこめられている社会文化的な価値観を世代を超えてどのよう に継承していくか」 は、 言語が言語として生き抜いていくために非常 に大切なことです。 この側面を生活行動の教育を通してまさに「イマー ジョン」 していることに非常に感銘を受けました。 今回ご紹介した言語保持活動は最も成功した例の一つで、 どのよう な環境でもすぐに実行可能なケースではないかと思われますが、 言語 の多様性を享受する態度を育むきっかけとしてご参考になればと思い. 142. 英語授業でのちょっとした工夫を ー. 平成 23 年 7 月 16 日(土). 大阪府立阿倍野高校の喜多千穂先生に、 これまで出会った生徒にどう向き合い授業を 実践してこられたかを、 個別の指導法や一授 業の流れに特化した発表ではなく、 28 年とい う先生の英語教員生活において、 初任者の 頃や中堅の頃の授業で折々考えられた工夫 や苦労などとともにお話し願い、 一過的でも 持続的でもある 「明日への英語授業」 を模索 する英語教師の進むべき道を探る。. 宇治川花火大会. 第 10 回勉強会「英語の教え方教室」 ̶「英語の教え方教室」は、日頃の授業の悩みや工夫を話し合う自由参加の勉強会ですー. 2011(平成 23)年 7 月 16 日(土). 大阪女学院大学. 14:00 17:00. 教員養成センター. ■ 「英語を教えて 28 年…私の授業点描」 大阪府立阿倍野高等学校. 喜多. 千穂. 教諭. 教職に就いて5年、10年、15年、20年…重ねる年月は、目の前の生徒に向き合い試行錯誤を 重ね何かをつかみかけたと思えば新しい学校に異動、そしてまた再出発を繰り返す日々である。 公立学校の教員は転勤を経ながら、その経験を糧に自分自身の教育のスタイルを確立していくよ うに思われる。 今回は大阪府立阿倍野高校の喜多千穂先生にお願いし、喜多先生がこれまで出会った生徒にど う向き合い英語授業を実践してこられたかをご紹介していただきます。一つの指導法や一授業の 流れに特化した発表ではなく、28年という英語教師生活で、初任者の頃・中堅の頃の授業と、 その時折々の工夫や考えられたことをお話願い、一過的・持続的である 「明日への英語授業」を模索する英語教師の道を探りたいと考えております。. 大阪女学院大学・大阪女学院短期大学 教員養成センター Teacher-training Center 540-0004 大阪市中央区玉造2丁目 26 番 54 号 Tel: 06-6761- 9371 Fax: 06-6761-9373 Homepage: http://www.wilmina.ac.jp/ojc/edu/ttc e-mail: [email protected]. お問い合わせ:中井. 弘一. [email protected].
(10) 教員養成センター Newsletter 第 7 号. October 7, 2011 第7号. News l etter. 大阪女学院大学 大阪女学院短期大学 教 員 養 成 セ. ●巻頭エッセイ 今年の残暑............................................................... 1 ●第 10 回勉強会「英語の教え方教室」報告 ............................... 1 ●教員免許状更新講習 2011 報告 ............................................. 2 ・講習1 ............................................................................................. 2. 巻頭エッセイ. ン タ ー. ・講習2 ............................................................................................. 3 ●授業の玉手箱 「よく使われる英語表現を」...............................4 ●書籍紹介 『道を歩けば前置詞がわかる』......................................4 ●編集後記・第 11・12 回勉強会案内 ............................................4. 今 年 の 残暑. 中垣 芳隆. 今年の夏は節電要請に協力し、 例年より暑い夏を過ごされた方も多. 本条例 (素案) なるものを引き出してみると、 9章53条からなり、 53. いことと思いますが、 9月の声を聞くと、 さすがに秋の気配が感じられ. 条には 「この条例は、 府の教育に関する最高規範であって、 この条. ました。. 例に反する一切の府における条例、 規則、 要綱、 指針等は無効で. さて、 今年の夏もいろいろなことがありました。 スポーツ界は高校野. ある。」 と記されています。. 球を始めとして、 ナデシコ Japan や室伏選手の活躍で明るい話題を. 個々の条文についてはともかく、 この条例が万に一つも可決、 具. 提供してくれました。 反面、 政治の世界では、 まるで年中行事のよう. 体化された時には、 大阪の教育はこれまで築き上げてきた貴重な財. に首相の交代劇がありました。 ある週刊誌には、 毎年交代する状況. 産を失ってしまうであろうとの危惧を抱かせます。. を揶揄して、 「そのうち季語になるのでは」 とありましたが、 世界の中. 識者のコメントも賛否両論、 いずれにしても9月の府議会の動向に. での日本の立ち位置に不安を覚えずにはおれません。. は目を離せません。. ところで、 政治といえば8月 22 日の 「大阪維新の会、 教育基本条 例の概要発表」 とある新聞記事に目を奪われました。 記事によれば、 特徴的事項として、. ・ 「教育についてこれまで政治は過度に遠ざけられてきた」 とし、. 第 10 回勉強会 「英語の教え方教室」 報告 2011( 平成 23) 年 7 月 16 日 (土) 「英語を教えて 28 年…私の授業点描」 大阪府立阿倍野高等学校 喜多 千穂 教諭. 教育基本条例案の前文で 「政治が適切に教育行政における 役割を果たす」 と明文化した。 ・ 知事や市長が学校の実現すべき目標を設定。 教育委員が目 標を実現する責務を果たさない場合は、 議会の同意を得て罷 免できるとした。 ・ 教職員を5段階で評価し、 最も低い評価が2年連続で続いた 場合は分限処分、 同じ職務命令に3回連続で違反した職員は 分限免職とする。. などとありました。 ここまで読んだ段階では、 いずれの地方自治体で も程度の差こそあれ見受けられる、 教育に口を挟みにくい雰囲気に 対する首長さんの一石かなと思ったのですが、 記事を読み進めると、 普段は温厚な大阪府の教育長が次のように正面から反論されている。. ・ 大阪ほど知事と教育委員会が議論している地域はない ・ 条例がなくても教育環境を整えることはできる。 ・ 教育委員の罷免や首長が学校目標を定める規程は、 適法性 について疑問がある。. これはただ事ではないぞと、 早速、 インターネットで大阪府教育基. 1 はじめに 今年28年目、 1年1年が新しい、 新鮮、 全く違うもの見え方が違ってくる 2 教材とどう向き合う (1) 自主教材の作成 (2) ESL 教科書との出会い (3) 「教科書と格闘する意識」 との出会い ( 他) など多岐に亘って喜多先生にお話しいただき、 フロアーの皆さんと 意見交換を活発に行った。 フロアーでの意見交換の一つとして、 「先生は何を一番大切に考え、 授業に臨んでいるか」 に対し、 ・ 生徒が自分仕様の英語の学び方を身につけて欲しい ・ 生徒がやって楽しかったと思って欲しいと考える ・ 生徒に英語の文章から様々な知識を得てもらいたい ・ 卒業しても英語を自分なりに学んでいこうとする姿勢を生徒に築 きたい ・ 生徒に一定の成果が生まれるようにがんばりたい ・ 単にスキルとして教えるのでなく、 言葉 は文化であることを踏まえ、 その文化に よる考え方の違いを意識させたい。 ・ 自分の内面に興味を持つようにさせたい。 それが全体の中の自分を認識し、 自然に 英語に取り組ませたい。 などありました。. 143. 1.
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いしかわ医療的 ケア 児支援 センターで たいせつにしていること.
【細見委員長】 はい。. 【大塚委員】
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○関計画課長
3月 がつ を迎え むか 、昨年 さくねん の 4月 がつ 頃 ころ に比べる くら と食べる た 量 りょう も増え ふ 、心 こころ も体 からだ も大きく おお 成長 せいちょう
したがいまして、私の主たる仕事させていただいているときのお客様というのは、ここの足