デジタル・ガバメントに関する
今後の取組について
平成30年3月1日
電子行政分科会・規制制度
改革ワーキングチーム事務局
資料1
①「デジタルガバメント実行計画」の決定(主要施策)
(1)添付書類の撤廃
→ 添付書類を一括して撤廃するための法案の作成
。 → 行政機関同士の情報連携
等により、添付書類を撤廃するシステムの整備。 ②各府省に対する「中長期計画」策定の義務付け → 上記の政策の実効性を高めるため、各府省の取組とスケジュールを明記した、「中長期計画」の
策定を義務付け
。 → 各府省庁は、本年上半期
までを目途に計画を策定。(2)オンライン化の徹底
→ 現状、12%(※)しか進んでいないオンライン化の実施を徹底させるため、 ①本人確認手法の見直し(
対面、押印、証明書類の提出など、全体としてあり方を検討
)。
②制度やこれまでの行政事務の慣習を1から見直す「業務改革(BPR)」
の推進。(3)複数手続のワンストップでの処理
→ 引越し、介護、死亡・相続、などのライフイベントの際の煩雑な各手続をワンストップ化。 (例)引越しの際の、「年金や健康保険の住所変更届」や「自動車の変更登録」などの諸 手続をワンストップで実施できるシステム連携等の可能性を検討する。 ※全体43,333手続のうち5,047手続 ※件数ベースでは71%「デジタル・ガバメント実行計画」
(平成30年1月16日のポイント
eガバメント閣僚会議決定)2
デジタル・ガバメント実行計画 具体的な取組(主なもの)
【デジタルファースト】 【ワンスオンリー】 【コネクテッド・ワンストップ】 ■ 行政手続における添付書類の撤廃 マイナンバー制度等を活用し、既に行政が保有している 情報は、添付書類の提出を一括して撤廃 以下の事項の検討と合わせ、添付書類を一括して撤廃 するための法案を可能な限り速やかに国会に提出 • 登記事項証明書の提出不要化 • 住民票の写し・戸籍謄抄本等の提出不要化 各種手続のオンライン原則の徹底 手続毎に業務改革(BPR)、システム改革を実施の上、 行政サービスのデジタル化を徹底する 押印や対面等の本人確認等手法の在り方を再整理 民-民手続についてもオンライン化に向けた見直しを実施 主要ライフイベントである以下の3分野を先行分野とし、 民間サービスとの連携も含めたワンストップ化を推進 • 引越しワンストップサービス • 介護ワンストップサービス • 死亡・相続ワンストップサービス 【個別分野におけるサービス改革】 各府省のITガバナンスを強化し、上記の各種取組 を推進するため、各府省におけるデジタル改革の 中長期計画を平成30年上半期を目途に策定 【各府省中長期計画の策定】 「行政手続等の棚卸」等を踏まえ、以下の分野で先行的にサービス改革を推進 各府省計画の策定と個別分野のサービス改革 横断的施策による「行政サービス改革」の推進 • 金融機関×行政機関の情報連携(預貯金等の照会) • 遺失物法関係サービスの利便性向上 • 自動車安全運転センターによる各種証明書発行サービ スの利便性向上 • 無線局開設手続等に係る行政サービスの更なるデジタ ル化 • 住民税の特別徴収税額通知の電子化等 • 電子調達サービスの利便性向上 • 法人設立手続のオンライン・ワンストップ 化、法人登記情報連携の推進 • 在留資格に関する手続のオンライン化 • 旅券発給申請方法等のデジタル技術 の活用による多様化 • 相続税申告のオンライン化 • 社会保険・労働保険関係の電子申 請の利用促進 • 公的年金関連サービスのデジタル化 • ハローワークサービスの充実 • 特許情報提供サービスの迅速化 • 自動車保有関係手続のワンストップ サービスの充実 (1) 行政サービスの100%デジタル化 ■ オープンデータ・バイ・デザインの推進 オープンデータを前提とした業務・システムの設計・運用の推進 ■ ニーズの把握と迅速な公開 民間事業者等との直接対話を通じた民間ニーズの把握とこれに 対応したオープン化の加速 内閣官房が作成し地方に展開した推奨データセットに基づくデー タ公開の推進。今後推奨データセットを随時追加・見直し。 【政府情報システム改革の着実な推進】 ■ 行政データ連携標準の策定 日付・住所等のコアとなる行政データ形式について、平成29年 度末までにデータ連携の標準を策定 ■ 語彙・コード・文字等の標準化 施設・設備・調達等の社会基盤となる分野について、語彙・ コード等の体系を行政データ標準リスト(仮称)として整理 これまでの取組により、年間約1,118億円の運用コストの削減を 見込んでいる状況。政府情報システム改革を引き続き推進し、シ ステム数の半減、運用コストの3割削減を確実に達成 (2) 行政保有データの100%オープン化 (3) デジタル改革の基盤整備 【オープンデータの推進】 【行政データ標準の確立】 【法人デジタルプラットフォームの構築】 複数手続を一つのIDで申請できる認証システムの整備や法人インフォ メーションの活用等を通じ、データが官民で有効活用される基盤を構築3
添付書類の撤廃について
添付書類の撤廃について
デジタル・ガバメント実行計画における記載
3.2横断的サービス改革(行政サービスの100%デジタル化) 3)添付書類の撤廃に向けた取組 マイナンバー制度等を活用し、行政機関が保有する様々な情報を異なる行政機関同士で連携すること等によって、 行政機関に一度提出した情報の再提出の原則不要化(ワンスオンリー)の実現を目指す。 その第一段階として、既に行政機関が保有している情報について、行政手続における添付書類の提出を一括して撤 廃する。このための法案を、以下のア及びイの関係法令の改正の検討と合わせ、可能な限り速やかに国会に提出する。 ・・・・・また、民間が発行する各種書類等、行政機関が現時点で保有していない情報についても、情報連携による取 得の可能性や、添付書類そのものの必要性を精査し、可能な限り添付書類の提出不要化を目指す。・・・・・ ・・・・また、下記の取組に加え、「4 プラットフォーム改革」に記載の各種施策の進捗を踏まえつつ、行政が保有する各 種情報の連携を進め、ワンスオンリーの実現を目指す。 ア.住民票・戸籍謄抄本等の添付省略(◎内閣官房、◎内閣府、総務省、法務省、全府省) イ.登記事項証明書(商業法人)の添付省略(◎内閣官房、◎総務省、◎法務省、全府省) 「デジタル・ガバメント実行計画」6
添付書類の省略に関する考え方
行政機関が発行する添付書類は、そもそも行政が保有する情報であり、申請者に提出を求めずとも、行政内部 で当該書類の情報を確認することは可能である。 一方で、従来の紙ベースの手続形態では、当該情報に関する行政機関間の連携が困難であったことから、添付 書類の取得を、申請者に義務付けていたものと考えられる。 しかしながら、近年のデジタル技術の進展によって、行政機関間の情報連携によって、添付書類に関する情報を 取得することが容易となっており、申請者の添付書類の提出を省略することが可能となりつつある。 加えて、行政が発行する書類以外の添付書類についても、行政手続のデジタル化を推進することで、例えば、他 の手続で入力・登録した情報の活用や、申請者が既に保有しているデータを活用した申請を可能とすることにより、 省略を行うことが可能であると考えられる。 ①添付書類を申請 ②添付書類を交付 ③申請書と添付書類を 提出 オンラインで申請のみ実施 市役所等 行政機関 市役所等 行政機関 情報連携 (市役所が他の行政機関と共有) 手続の必要なし デジタル改革前 デジタル改革後 2度も役所に 行くのは大変 ・取得にかかる時間 ・書類取得の費用 ・開庁時間の制限 ・添付書類の取得不要 (手間と費用の削減) ・24時間365日の申請 多くの手続で必要となる添 付書類の例(平成28年度) ※内閣官房IT室調査における判明分 登記事項証明書 (商業法人) 住民票 : 5,132万件 戸籍謄抄本 : 4,724万件 申請件数 添付書類 :1億462万件7
添付省略に向けた情報連携プラットフォーム(イメージ)
情報保有行政機関 対国民・事業者インタフェース層 添付書類 関連情報 申請先行政機関 国民・事業者 ①オンライン申請 情報連携基盤層 共通認証基盤 ②申請情報の伝達 共通のID(マイナン バー、法人番号等) に基づく認証 ③添付書類に係る情報を、API等の 活用により、バックオフィス連携で取得 申請データストア 既にデータストアに保存されて いる情報は再提出不要 ③’ 情報連携基盤を介さ ない情報取得も可 申請者に係る基本情報や、各 種添付書類(定款、決算書、 資格証明書等)を登録可能 行政機関が保有する情報 に係る添付書類は、バックオ フィス連携により省略可 行政機関が保有しない情 報に係る添付書類は、 データストアへの登録により 省略可 ※デジタルの利用が難しい人についても、窓口におけるデジタル技術の活用等によって手続負担を軽減 ※情報連携基盤及び対国民・事業者インタフェースは、既存のシステム・仕組みを有効に活用検討中
民間企業等 (添付書類を発行する 第三者機関)8
ワンストップサービスの取組について
<介護> これまで、地方公共団体、関係者へのヒアリングにより介護者の負担状況等の現状把握、 オンライン化を可能とする行政手続を検討※ 2017年度内に介護者の負担状況等の課題を整理し、ワンストップサービス実現に向けた方策を取りまとめ 2018年度以降、可能なものからワンストップサービスを開始 <死亡・相続> これまで、相続人の負担状況等の現状を把握するため関係者にヒアリングを実施※ 2017年度内に相続人・各行政機関の負担状況や課題を整理し、 ワンストップサービスの対象とする手続を検討 2018年度内にワンストップサービス実現に向けた具体的な方策を取りまとめ 2019年度以降、制度改正等を踏まえ、可能なものから順次サービスを開始 <引越し> ①現住所なしで事務を遂行できる手続、②バックオフィス連携で現住所を捕捉すれば事務を遂行できる手続の洗い出し ⇒2018年上半期までに住所変更手続自体の廃止を検討し、結果を各府省中長期計画に盛り込む ③個別に住所変更が必要と判断される手続について、 ⇒ 2018年上半期までにオンライン化・API公開を検討し、結果を各府省中長期計画に盛り込む
ワンストップサービスの推進
サービスを受ける際の利便性を大幅に向上させ、利用者がその利便性を実感できるよう、行政サー
ビスだけでなく、利用者が日常的に接する民間サービスや地方公共団体のサービスまで含めたワンス
トップ化を推進。
「介護」「死亡・相続」「引越し」を先行分野として取組。
※は「世界最先端IT国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」(2017.5.30 閣議決定)に基づき取り組んできた内容10
サービス改革支援チームについて
サービス改革支援チームについて
サ ービ ス 改革支援チ ーム ( I T 室・ 行政管理局等) プロジェクト支援 サービスデザイン 思考の浸透・実践 ルール整備 金融機関×行政機関の情 報連携 遺失物法関係サービスの 利便性向上 自動車保有関係手続のワ ンストップサービスの充実 人事給与関係業務の 共通化 副CIO研修 情報システム統一研修 ワークショップ体験 15プロ ジェクト 15プロ ジェクト 以外 研修 • PJMOと支援チームメンバが 一体となってプロジェクトを 推進 • ワークショップ開催支援等、 サービスデザイン思考の実 践支援 • 政府CIOによる助言 • 政府CIO補佐官を中心とし た技術的知見に基づく支援 支援分類 支援内容 • サービスデザイン思考の普及・ 啓発 • サービスデザインツールの普及 • 支援チームが主催するワーク ショップへの参加 • サービスデザインガイド等のノウハウの編纂と展開 • デジタルガバメント技術検討会議におけるガイド等の作成 • システム調達の見直し 等 サービス改革に関するラボ機能 • 新技術、新手法のトライアル的 検証とノウハウ・課題の抽出12
各府省中長期計画について
各府省中長期計画について ①概要
サービス設計12箇条の徹底。常に利用者を中心にして考える。
取組記載に当たってはAs Is(before)、To be(after)を必ず記載。なにがどうよくなるのか見える化。 具体的な効果(アウトカム)を測定できる成果指標(KPI)の設定。成果の刈り取りまでを意識。 短いサイクルで進捗を管理。現状と目標のずれを素早く認識して手を打つ。 政府内で閉じて考えない。民間、地方公共団体との連携も視野に入れる。