伊藤忠経済研究所 主席研究員 武田淳 (03-3497-3676) takeda-ats @itochu.co.jp 【内 容】 日 米 首 脳 会 談 で 通 商問題は解決せず 原 油 価 格 は 強 含 み の推移 ドル円相場はシンプ ル な 金 利 差 相 場 へ 移行 3 月調査の日銀短観 で は 景 気 回 復 の 広 がりを確認 輸 出 は 円 高 の 影 響 もあり当面は伸び悩 む 個 人 消 費 は 一 部 に 持ち直しの動き 設 備 投 資 は 製 造 業 を中心に堅調 消 費 者 物 価 の 上 昇 は足踏み 賃 金 上 昇 が 今 後 の 物価押し上げに貢献
日本経済情報
2018 年 4 月号
Summary
暗雲残るが明るさも見られる日本経済
期待された日米首脳会談の成果は、少なくとも通商問題に関しては不十
分。今回改めて確認されたのは、トランプ大統領が対日貿易赤字の縮小
という目に見える成果を求めていることであり、今後も日本の輸出に対
する制限や輸入拡大を求めてくる可能性が高い。さらに、円を割安と判
断しており、為替相場を通商問題の材料とする可能性にも留意が必要。
一方で、原油価格の一段の上昇は、ドル円相場にとって米金利上昇を通
じた円安要因。ドル円相場は、新年度入りに伴う需給環境の変化や過度
なリスク回避行動の縮小により、日米金利差に素直に反応しやすくなっ
ており、米金利の上昇に伴ってドル高円安が進行している。
日本の景気は、
3 月調査の日銀短観で回復の広がりを確認。輸出は数量
指数が
1~3 月期に前期比マイナス、今後もこれまでの円高によって当
面は伸び悩むとみられる。個人消費は物販が
2 月まで低迷していたが 3
月に一部改善の動きが見られる。設備投資は機械受注が予想外に増加、
日銀短観の設備投資計画も良好であり、製造業を中心に当面は堅調が見
込まれる。実質
GDP 成長率は、1~3 月期に減速した模様であるが、今
後は年率
1.1%とされる潜在成長率を上回るペースを取り戻す見込み。
ただ、消費者物価も円高の影響で当面は上昇が足踏みするとみられる。
政治情勢が混迷を深める中で、
2019 年 10 月に予定される消費増税の先
送り議論が再燃する可能性はあろう。
日米首脳会談で通商問題は解決せず 米トランプ大統領から湧き出た貿易摩擦という暗雲を振り払うかと期待された日米首脳会談(4/17~18) であったが、その成果は不十分だったと言わざるを得ない。両国トップの固い信頼関係を改めて確認した ことに意味はあろうが、北朝鮮問題とともに重要テーマに挙げられた通商問題については、今後、茂木経 済財政政策担当大臣とライトハイザー通商代表による「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議」 にて議論するという形で事実上結論が先送りされた。 したがって、米トランプ大統領が3 月に導入を決めた鉄鋼 25%・アルミニウム 10%の関税は、少なくと も上記「協議」で結論が出るまで、同盟国であるはずの日本も引き続き対象であり続けることになる。現 実問題として、両品目の対米輸出の規模は小さく、しかも米国企業にとって代替が困難なものが多いため、 日本経済全体で見ればその影響は極めて軽微である。しかしながら、トランプ大統領が対日貿易赤字の縮 小を目に見える形で求めていることも改めて確認され、仮に鉄鋼やアルミニウムが対象外となったとして も、他の輸出品への制限や日本の輸入拡大を求めてくる可能性が高いと思われる。 さらに、米財務省が4 月 13 日に発表した「半期為替報告」では、日本円が実質実効レートで最近 20 年の 平均水準より25%安いと評価された。これは、円が割安であるという米国側の意思表示であり、今後の通 商問題を巡る議論で材料とされる可能性があると意識しておくべきである。日本にとって米国発の暗雲が 晴れる気配は今のところ感じられない。 原油価格は強含みの推移 一方で、原油価格が一段と上昇していることは、ド ル円相場にとって円安要因であろう。代表的な原油 価格の指標であるWTI 先物は、堅調な世界経済の拡 大に伴う需要増と主要産油国による減産延長により 需給環境が改善している中で、米国が英仏と合同で 行ったシリア攻撃(4/14)を受けた中東リスク(供 給懸念)を主因に強含みで推移、一時68 ドル台まで 上昇した。今後は、既に増産の動きが見られる米国 のシェールオイル供給が上値を抑えることになろう が、実際に供給が増加するまでには時間を要するため、原油価格は当面、上値を追う展開が予想される。 原油価格の上昇は、堅調な景気拡大が続く米国にと ってインフレ懸念を高める材料となり、米国長期金 利の上昇が加速している。米国債10 年物利回りは 4 月24 日に 4 年 3 ヵ月ぶりとなる 3%台へ上昇、これ を受けてドル円相場は後述の通りドル高円安が進ん でいる。より長い目で見れば、原油価格の上昇は日 本の輸入を押し上げ、貿易収支を悪化させ、経常黒 字が縮小する要因ともなり、そのことも需給面から の円高圧力を低下させることになる。 ( 出所) C EIC DAT A ドル円相場の推移(円/ドル) 100 105 110 115 120 125 2014 2015 2016 2017 2018 ( 出所) C EIC DAT A 原油価格の推移(WTI先物、ドル/バレル) 20 30 40 50 60 70 80 90 100 110 2014 2015 2016 2017 2018
ドル円相場はシンプルな金利差相場へ移行 ドル円相場は、上述の通り米国長期金利の上昇を材料に円安が進行、4 月 24 日には市場が節目とみていた 1 ドル=108 円をあっさりと抜け、25 日には 2 月上旬以来となる 109 円台に到達した。3 月上旬の米金利 上昇時は若干円安に振れる程度であったドル円相場が、ここにきて米国金利上昇、すなわち日米金利差拡 大に反応してドル高円安が進んでいる背景には、需給や市場リスクに関する環境変化があろう。 需給面については、3 月期末前の企業による海外からの資金還流の動きが一巡、一方で新年度に入り新た な投資資金が海外に向かうことによる円売りも加わり、円高圧力が低下している。また、市場リスクにつ いては、米朝首脳会談実施の合意に象徴される北朝鮮情勢の好転期待と、米国発の主に中国との貿易戦争 に対する冷静な見方により、行き過ぎたリスク回避の円買いという動きが巻き戻されているとみられる。 その結果、ドル円相場は日米金利差の変化に素直に反応する状況となり、米国債10 年物利回りが 3%に向 けて上昇するに伴って一気に109 円台に到達したということであろう。 もちろん、北朝鮮問題は期待先行で出口は未だ見えず、通商問題の議論も米中双方が互いの次の一手を見 極める状況であり、これらの動向が再び市場リスクを高め円高要因となることは十分に考えられる。とは いえ、日米金利差や需給環境はドル高円安シナリオを支持しており、ドル円相場は今後も円安基調が続く と見込まれる。 3 月調査の日銀短観では景気回復の広がりを確認 日本経済に目を転じると、4 月 2 日に発表された 2018 年 3 月調査の日銀短観では、業況判断 DI(良 い-悪い)が大企業製造業で前回 12 月調査の+26 から+24 へ悪化、大企業非製造業も前回の+25 から+23 へ悪化した。一方で、中小企業では製造業(12 月調査+15→3 月調査+15)が横ばい、非 製造業(+9→+10)では改善している。この結果、全産業規模合計の景況感は 12 月調査の+16 か ら今回の3 月調査で+17 へ改善しており、景気は先行していた大企業で改善が頭打ちとなったが、出 遅れていた中小企業へ回復の裾野が広がったことから、全体としては改善傾向を維持していると評価 できる。 ( 出所) 日本銀行 ( 出所) 日本銀行 業況判断DIの推移(大企業、%Pt) 業況判断DIの推移(中小企業、%Pt) ▲ 60 ▲ 50 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 製造業 非製造業 製造業(前系列) 非製造業(前系列) 製造業(新系列) 非製造業(新系列) ▲ 60 ▲ 50 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 製造業 非製造業 製造業(前系列) 非製造業(前系列) 製造業(新系列) 非製造業(新系列) 大企業の景況感において悪化幅が目立つ業種は、製造業では化学(12 月+35→3 月+26)や鉄鋼(+ 19→+10)、非鉄金属(+38→+32)、金属製品(+16→+10)といった素材業種である。米トラン プ大統領が決めた鉄・アルミニウムの関税引き上げが心理的に影響を与えた可能性は否定できないが、 基本的には原材料価格の上昇が先行したことによる収益悪化懸念によるものであろう。大企業製造業 の素材業種において、仕入価格判断DI(12 月+24→3 月+36)の上昇が販売価格判断 DI(+14→+
18)よりも大きいことがその証左である。大企業非製造業では、物品賃貸(12 月+27→3 月+18)の ほか、原料コストが上昇している電気・ガス(+10→+3)、人手不足の影響が大きいとみられる運輸・ 郵便(+20→+16)や宿泊・飲食サービス(+5→+3)などが悪化した。 輸出は円高の影響もあり当面は伸び悩む 良好な企業景況感に反して、年明け後の需要動向は芳しくない部分も散見される。これまで景気拡大を牽 引してきた輸出は、通関数量指数が 1 月に前月比▲0.7%、2 月も▲3.6%と減少が続き、3 月は+2.3%と 持ち直したものの、1~3 月期では前期比▲0.4%と 3 四半期ぶりのマイナスになった。2 月の減少は中国向 けが旧正月(春節)の影響 1により一時的に落ち込んだ影響が大きいが、3 月に水準を戻し切れておらず、 勢いを欠いている。1~3 月の輸出数量指数の動きを仕向地別に見ると、米国向けは前期比+1.1%、EU 向 けは+1.4%といずれも持ち直しているが、アジア向けは上述の通り旧正月の影響もあって▲1.6%と落ち 込んでいる。 輸出先の各地域とも景気は好調、為替相場も徐々に円安方向へ戻しつつあることから、先行きを展望すれ ば、輸出は再び拡大傾向を取り戻すであろうが、当面は、年初から進んだ円高の影響により、為替相場の 影響を受けやすい欧米向けを中心に伸び悩むと予想される。そのため、2018 年前半は輸出による景気押し 上げに多くを期待できない。 ( 出所) 財務省 ( 出所) 各業界団体 輸出数量指数の推移(季節調整値、2010年=100) 主な総合小売業の販売動向(前年同月比、%) ▲ 10 ▲ 5 0 5 10 15 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 コンビニ スーパー 百貨店 ※百貨店は店舗数調整済、スーパー、コンビニは既存店 70 75 80 85 90 95 100 105 110 115 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 米国 EU 合計 アジア ※当社試算の季節調整値 個人消費は一部に持ち直しの動き 一方で、個人消費は、2 月まで降雪や寒波の影響などから冴えない状況だったが、最近は一部に明る さも見られる。主な総合小売業態の売上高を見ると、3 月の百貨店売上高(店舗数調整後)は前年同 月比+0.1%と小幅ながら 4 ヵ月ぶりのプラスに転じた。訪日外国人向けの売上は過去最高を記録、主 力の衣料品も気温の上昇とともに春物が好調となった。ただ、四半期の推移を見ると、10~12 月期の 前年同期比▲0.1%から 1~3 月期は▲0.7%へマイナス幅が拡大、2 月までの低迷をカバーするには至 らなかった。 コンビニ売上高(既存店)も、1 月の前年同月比+0.1%、2 月の+0.3%から、3 月は+1.3%へ伸び を高めた。来店客数は全体では減少したが、行楽客が天候に恵まれて増加したため、カウンター商材 や調理麺・総菜、飲料、アイスクリームなどの販売が好調、客単価は増加した。四半期でも 10~12 月期の前年同期比▲0.8%から 1~3 月期は+0.6%と 3 四半期ぶりのプラスに回復した。一方で、スー 1 2018 年の春節休暇は 2 月 7~13 日であったため、2 月に落ち込みが集中した。
パー売上高(既存店)は1 月の前年同月比+0.6%、2 月の+1.3%から一転、3 月は▲0.1%へ落ち込 んだ。主力の食料品販売は若干ながら前年を上回ったものの、百貨店とは対照的に衣料品が不振、住 関連商品も冴えなかった。 そのほか、乗用車販売台数は、3 月に前月比+0.2%と 3 ヵ月ぶりに増加し年率 433.1 万台(当研究所 試算の季節調整値)となったが、1~3 月期では前期比横ばいにとどまった。軽自動車(1~3 月期前 期比+1.6%)は 2016 年後半以降の持ち直し傾向を維持しているものの、普通車(▲0.3%)は概ね横 ばい、小型車(▲1.5%)は 4 四半期連続で減少と振るわなかった。 以上の通り、2 月までの物販動向は低調であったが、3 月には若干ながら改善が見られる。ただ、1~ 3 月を通して見れば回復は不十分であり、これらの動きから判断する限り、1~3 月期の個人消費は前 期比で横ばい程度にとどまったとみられる。 ( 出所) 自動車工業会 ( 出所) 内閣府 乗用車販売台数の推移(季節調整値、万台) 機械受注の推移(季節調整値、年率、兆円) 2.5 3.0 3.5 4.0 4.5 5.0 5.5 6.0 6.5 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 製造業 非製造業 4 6 8 10 12 14 16 18 20 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 普通車 小型車 軽自動車 ※当研究所試算の季節調整値 設備投資は製造業を中心に堅調 設備投資は、予想に反して一段と明るさが広がっている。代表的な先行指標である機械受注は、1 月 の前月比+8.2%に続き 2 月も+2.1%と予想外に拡大した。この結果、1~2 月の水準は 10~12 月期 を4.3%も上回っており、設備投資が 1~3 月期から 4~6 月期にかけて拡大を続ける可能性を示唆し た。内訳を見ると、製造業からの受注が半導体製造装置など生産用機械を中心に増勢を強め全体を牽 引(1 月前月比+3.5%→2 月+7.6%)、非製造業も持ち直した(▲2.1%→+2.7%)。 また、日銀短観(3 月調査)の設備投資計画では、2018 年度の計画が前年比▲0.7%とマイナスなが ら、この時期としては 2007 年度以来の好結果となった。なかでも製造業は 3 月調査としては高い+ 6.0%となり 2、上記の機械受注と同様、特に製造業において企業の投資意欲が旺盛な様子が確認された。 当研究所では、これまでストック循環の観点から設備投資のピークが近いとしていたが、その時期は少な くとも2018 年後半頃には後ずれしそうである。 消費者物価の上昇は足踏み 以上の通り、1~3 月期の日本経済は、10~12 月期に比べて設備投資が増加したようであるが、輸出 や個人消費は横ばい程度、実質GDP 成長率は前期比年率で潜在成長率(内閣府試算:年率 1.1%)を 下回った可能性が高い。それでも、物価上昇圧力の指標となる需給ギャップ(需要-供給力)は、10 2 調査対象が変更されたため正確な過去との比較はできないため、あくまでも参考値であるが、最近 10 年間で最も高かっ たのは2011 年度の前年比+4.9%。次いで 2017 年度の+4.4%。
~12 月期の GDP 比+0.7%(内閣府試算)から小幅の低下にとどまるため、デフレ脱却に向けた歩み は後退とまではいかず、足踏みした程度ということになる。 こうした中で、消費者物価は総合(ヘッドライン)で2 月の前年同月比+1.5%から 3 月は+1.1%へ 鈍化したが、主因は生鮮食品価格の上昇がピークアウト(2 月前年同月比+12.4%→3 月+6.3%)し たことであり、生鮮食品を除いた総合(コア)では2 月の+1.0%から 3 月は 1 月と同じ+0.9%への 小幅な鈍化にとどまっている。さらに、生鮮食品とエネルギーを除いた総合(コアコア)が 2 月、3 月とも前年同月比+0.5%で変わらずであった。つまり、消費者物価上昇率も低下というほどではなく、 足踏み状態といったところである。 ( 出所) 総務省 ( 出所) 厚生労働省統計から伊藤忠経済研究所にて作成 消費者物価指数の推移(前年同月比、%) 賃金単価の動向(前年同月比) ▲ 1.0 ▲ 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 フルタイム(所定内給与) パートタイム(時間当たり賃金) ▲ 1.5 ▲ 1.0 ▲ 0.5 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2011 2011 2012 2013 2013 2014 2015 2015 2016 2017 2017 総合 コア コアコア 賃金上昇が今後の物価押し上げに貢献 今後の日本経済は、設備投資が増勢を維持、2017 年度補正予算の執行に伴い公共投資が持ち直し、賃 金の上昇や株価復調を背景に個人消費が徐々に回復に向かい、夏場以頃には輸出の持ち直しも期待さ れるため、再び潜在成長率を上回る成長を取り戻すと予想される。一方で、年初から進んだ円高が今 後、物価上昇を幾分抑制するとみられるため、消費者物価上昇率は引き続き足踏み状態が見込まれる。 ただし、伸び悩んでいた正社員の基本給(所定内賃金)は、1 月に前年同月比+1.0%へ、2 月には+ 1.1%へ伸びを高めた。人手不足の影響が徐々に賃金へ波及していると考えられる。さらに、今回の春 闘では賃上げ率が前年実績を上回る勢い 3であり、今後は賃金上昇ペースが速まる可能性が高い。賃 金上昇は個人消費の拡大を通じて景気を押し上げ物価上昇圧力を高めるとともに、コスト面からも物 価上昇につながることは言うまでもない。消費者物価は 2018 年後半にはさらに伸びを高め、日本経 済はデフレからの完全脱却に向けた動きを再開し よう。 当面の懸案材料は消費税率の引き上げであろう。 2019年10月に予定される消費税率の引き上げ(8% →10%)は、日本経済に再び足踏みを強いることは 避けられない。ただ、前回2014 年 4 月の消費増税 時に比べ、①税率の引き上げ幅が小さいこと、②賃 金上昇率が高いこと、③一部の商品に軽減税率が適 3 連合の第 4 回集計(4/19 発表)によると、賃上げ率(定昇込み)は 2.10%となり、昨年の実績 1.98%を上回っている。 ( 出所) 日本労働組合総連合会 春闘賃上げ率の推移(%) 1.0 1.2 1.4 1.6 1.8 2.0 2.2 2.4 2.6 2.8 3.0 1995 1997 1999 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 全体 中小企業 ※最新期は第4回集計
用されること、などから景気の下押し圧力は相当小さく、景気が腰折れする可能性は低い。そのため、 消費増税によるショックが一巡すれば、日本経済は再び成長を取り戻し、デフレ脱却を目指すとみら れる。そうした中で、混迷が深まる政治情勢を背景に、今後、消費増税先送り議論が再燃する可能性 はあろう。 本資料は情報提供を目的として作成されたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。作成時点で、伊 藤忠経済研究所が信頼できると判断した情報に基づき作成しておりますが、その正確性、完全性に対する責任は負い ません。見通しは予告なく変更されることがあります。記載内容は、伊藤忠商事ないしはその関連会社の投資方針と 整合的であるとは限りません。