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妊娠期の茶の摂取による早産およびSmall for gestational ageへの影響に関する系統的レビュー

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妊娠期の茶の摂取による早産および

Small for gestational ageへの影響に関する系統的レビュー

Effects of tea consumption during pregnancy on preterm birth

and small for gestational age: A systematic review

原 田 梨 央(Rio HARADA)

白 石 三 恵(Mie SHIRAISHI)

抄  録 目 的

茶に含まれるカフェインやカテキンが,早産やsmall for gestational age(SGA)に影響を与える可能性 が指摘されている。本レビューは,妊娠期の茶の摂取による早産やSGAへの影響を明らかにすること を目的とした。 方 法 電子データベース検索(PubMed,CINAHL,CiNii,医中誌)およびハンドサーチを行い,2019年7月 までに公表された和文・英文文献を検索した。包括・除外基準に基づくスクリーニングと論文の質評価 を行い,レビュー包括論文を決定した。定量的統合には,Mantel-Haenszel検定を用いた。 結 果 11件の論文をレビューの対象とした。茶の種類によらず茶の摂取量と早産の関連を調査した5件のう ち,茶の摂取量の分類基準が同等である3件の定量的統合の結果,妊娠中の茶の摂取が多い群(週3杯 または 1 日 1 杯以上)は,少ない群に比べて有意に早産のリスクが高かった[Odds ratio (OR)=1.32, 95%Confidence interval (CI)=1.06-1.63]。茶の種類別で早産との関連を調査した 7 件中 3 件では,緑茶, 日本茶・中国茶,紅茶の摂取量と早産の有意な関連が示されていた。緑茶と紅茶については,それらの 茶の摂取量による早産への影響についての定量的統合を行ったが,有意な関連は見られなかった[OR (95%CI)=1.19 (0.75-1.88), 1.07 (0.74-1.54)]。茶の摂取量と SGA の関連を調査した 7 件のうち 1 件で,カ フ ェ イ ン 100mg に 相 当 す る 紅 茶 の 摂 取 増 加 に つ き, SGA の リ ス ク が 増 加 し た[Adjusted OR (95%CI)=1.2 (1.1-1.3)]が,定量的統合の結果,有意な関連は見られなかった[OR (95%CI)=1.19 (0.66-1.44)]。 結 論 茶の摂取量が多い妊婦では,早産のリスクが上昇することが,定量的統合により示された。一方で, 茶の摂取とSGAとの関連は包括論文から一貫した結果は得られず,定量的統合でも有意な関連は見ら れなかった。しかしながら,この関連についての研究はまだ少なく,更なる検討が必要である。妊娠期 2019年4月25日受付 2019年11月1日採用 2019年12月27日公開

大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻(Division of Health Sciences, Graduate School of Medicine, Osaka University)

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の保健指導では,茶の習慣的な摂取量を把握するとともに,多量の茶の摂取による早産のリスク上昇の 可能性を妊婦に説明することが必要である。

キーワード:茶,早産,Small for gestational age,妊娠

Abstract Purpose

Tea consumption during pregnancy is assumed to increase the risks of preterm birth and small for gestational age (SGA). However, this association remains unclear. This review aimed to assess the effects of tea consumption during pregnancy on preterm birth and SGA.

Method

A search through 4 databases (PubMed, CINAHL, CiNii, and Ichushi-Web) and handsearches were conducted for identifying relevant publications in Japanese and English. We first screened the identified articles based on the in-clusion and exin-clusion criteria and then evaluated the quality of articles using a risk-of-bias assessment tool. We used Mantel-Haenszel test to integrate the results of articles included in the review.

Results

Eleven articles were included in the review. Five articles examined the association between any tea consumption during pregnancy and preterm birth. Among the 5 articles, a meta-analysis of 3 articles that had the similar classi-fication criteria for tea consumption indicated that the risk of preterm birth was significantly higher in women with high tea consumption (3 or more cups per week or 1 or more cups per day) than in women with low tea consumption (odds ratio=1.32, 95% confidence interval=1.06-1.63).

By tea type, the consumption of green, Japanese and Chinese, or black tea was associated with an increased risk of preterm birth in 3 out of 7 relevant articles. However, meta-analyses showed no significant associations between the consumption of green or black tea and preterm birth.

Black tea consumption during pregnancy was reported to be associated with an increased risk of SGA in 1 out of 7 relevant articles. In meta-analysis, no significant association between black tea consumption and SGA was found. Conclusion

The meta-analysis showed an association between any tea consumption and preterm birth. On the other hand, there was no association between tea consumption and SGA. Further research regarding an association between tea consumption and SGA is required because of the small number of studies that could be used in the meta-analysis. Healthcare professionals would need to grasp individual daily tea consumption and inform pregnant women of the possible association between high tea consumption and an increased risk of preterm birth.

Key words: tea, preterm birth, small for gestational age, pregnancy

Ⅰ.緒   言

早産児やSmall for gestational age(SGA)児では,呼 吸障害,頭蓋内出血,低体温,黄疸などの合併症のリ スクが高いことが報告されている(Dani, et al. 2017; 藤岡他,2013;木原他,2010;中井,2018)。さらに, SGA児では,成長後にメタボリックシンドロームなど の 成 人 期 生 活 習 慣 病 の 発 症 リ ス ク が 高 く(福 岡, 2010),長期的にも児の健康に影響を及ぼし得る。し たがって,予防可能な自然早産やSGAは回避すること が重要である。早産・SGAのリスク因子として,早産 では妊娠前のやせや子宮内感染,SGAでは喫煙,妊娠 前のやせ,妊娠中の体重増加不良,不妊治療などが挙 げられている(吉田他,2014)。これらのリスク因子に 加え,近年では,カフェインの多量摂取による影響も 指摘されている(Chen, et al. 2018)。妊娠期のカフェ イン摂取による妊娠アウトカムへの影響に関する系統 的レビューでは,カフェイン摂取が100mg/日増えるご とに早産のリスクは増加しないが,SGA のリスクは 10%増えると報告している(Greenwood, et al. 2014)。 しかしながら,この系統的レビューでは統制可能な研 究の不足と更なる検討の必要性が指摘されている。カ フェインは,コーヒーや茶,ココアに多く含まれてい るが,主に欧米で行われてきた先行研究ではコーヒー の摂取が注目されてきた(Jahanfar, et al. 2015)。一方 で,カフェインは,アジア地域で日常的に摂取される 中国茶や日本茶にも多く含まれている。茶のカフェイ ン含有量はコーヒーより少ないが,食事の度に習慣と

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して茶を摂取することにより,カフェインは多量に摂 取されることになる。日本で行われた先行研究では, 茶の摂取量が900mL/日以上の妊婦では,300mL/日未 満の妊婦に比べて早産のオッズ比が4.0であったこと が報告されている(Okubo, et al. 2015)。また,近年で は,茶に含まれるカフェイン以外の成分による妊娠転 帰への影響の可能性も指摘されている。例えば,緑茶 に含まれるカテキンは血中葉酸濃度を低下させること により(Alemdaroglu, et al. 2007),妊娠転帰を悪化さ せる可能性がある。しかしながら,妊娠中の茶の摂取 に着目した研究はまだ少なく,明確なエビデンスは示 されていない。習慣的に摂取されている飲料が早産や SGAのリスクに関連している場合,生活習慣の改善か らそれらのリスクを軽減できる可能性がある。 本レビューでは,妊娠期の茶の摂取による早産や SGAへの影響を明らかにすることを目的とした。

Ⅱ.方   法

1.検索方法 和 文 ・ 英 文 文 献 を 対 象 に, PubMed, CINAHL, CiNii,医中誌の4つのデータベースを用いて文献検索 を行った。文献検索期間は,各データベースの収録開 始年から2019年7月9日までとした。専門家の意見を 求めた上で「茶」,「妊娠」,「早産」,「SGA」,「出生体重」 に相当する検索語を各データベースに応じて設定し た。各データベースの検索語および検索式は,表1に 示した。 2.用語の操作的定義 早産とは「妊娠22週0日以降妊娠36週6日までの出 産」,SGA とは「出生体重が在胎期間ごとの出生時体 格標準値と比較して 10 パーセンタイル未満であるこ と」とした。 3.論文選択基準,除外基準 論文選択基準は,1)茶の摂取と早産,在胎週数, SGA,出生体重の関連について統計解析がされてい る,2)英語または日本語の原著論文とした。除外基 準は,系統的レビューなどの二次データ解析,専門家 の意見とした。プライマリーアウトカムは早産および SGA,セカンダリーアウトカムは在胎週数および出生 表1 データベースの検索語および検索式 データベース 検索語および検索式 件数

PubMed #1 Tea OR (tea consum* or (tea adj2 intak*)) 30,841

#2 pregnan* 968,051

#3 perinatal 82,228

#4 postnatal 103,725

#5 #3 OR #4 OR #5 1,066,203

#6 birth weight or birthweight or gestational weight 124,394

#7 premature birth 49,548

#8 preterm birth 61,484

#9 #5 OR #6 OR #7 150,024

#10 #1 AND #5 AND #9 101

CINAHL #1 Tea OR (tea consum* or (tea adj2 intak*)) 7,384

#2 pregnan* 207,309

#3 perinatal 27,167

#4 postnatal 23,747

#5 #3 OR #4 OR #5 226,463

#6 birth weight or birthweight or gestational weight 28,386

#7 premature birth 1,314

#8 preterm birth 8,716

#9 #5 OR #6 OR #7 33,720

#10 #1 AND #5 AND #9 22

CiNii #1茶 and (妊娠or妊娠期 or 妊産婦 or 周産期 or 新生児) and (早産or SGA) 6

医中誌 #1茶[シソーラス用語] OR 茶 25,807 #2妊娠[シソーラス用語] OR 妊娠後期[シソーラス用語] OR 妊娠中期[シソーラス用語] OR妊娠前期[シソーラス用語] OR 妊娠期[シソーラス用語] OR 妊産婦 OR 周産期[シ ソーラス用語] OR 新生児[シソーラス用語] 406,637 #3早産 OR SGA 19,183 #4 (#1 AND #2 AND #3) 18

(4)

体重とした。早産や SGA だけでなく,在胎週数や出 生体重についても茶の摂取との関連をみることで,よ り詳細に在胎期間や胎児成長への影響を検討すること ができると考えた。 4.論文の質の評価 論文の質は,信頼性および妥当性が実証されている Risk of Bias Assessment tool for Non-randomized Stud-ies(RoBANS)(Kim, et al. 2013)を用いて,著者 2 名 が個別に評価した。RoBANSは,非無作為化研究の全 ての研究デザインに対して適用可能な評価ツールであ り,6 つの基本ドメイン(参加者の選択・交絡因子・ 曝露の測定・アウトカム評価のブラインド・不完全な アウトカムデータ・選択的なアウトカム報告)による チェックリストである。High risk of bias または Un-clear risk of biasが 4 ドメイン以上となった場合には, 著者2名による審議を行い,当該論文をレビューに包 括するか否かを決定することとした。 5.統計分析 妊娠中の茶の摂取とプライマリーアウトカムの早 産,SGA との関連に関しては,Mantel-Haenszel 検定 を用いて定量的統合を行った。有意水準は 5% とし, 分析には Cochrane Review Manager(version5.3)を用 いた。本レビューでは,研究デザインや曝露の測定時 期,茶の摂取量の分類基準などが研究間で異なること が想定され,臨床的及び統計学的異質性は避けられな いため,変量効果モデルを用いてオッズ比(Odds ratio: OR)を 算 出 す る こ と と し た。 Higgins, et al. (2008)を参考に,I2統計量の算出およびCochrane's Q テストによって,メタアナリシスに含まれる研究の統 計 学 的 異 質 性 の 程 度 を 検 討 し た。I2>60%ま た は Cochrane's Qテストがp<0.05である場合,異質性あり と判断することにした。

Ⅲ.結   果

1.論文の選考過程 論文の選考過程および選考結果を図1に示した。電 子データベース検索およびハンドサーチの結果,160 件の論文が抽出され,重複論文17件を除外した。143 件の論文について包括基準,除外基準に基づいてタイ トル・アブストラクトのスクリーニングを行い,125 件を除外した。その後 18 件の論文に対し本文のスク リーニングを行い,7件を除外した。最後に11件の論 文に対し RoBANS を用いた評価を行った結果(表 2), すべての文献を包括することとした。レビューに包括 し た 11 件(Berkowitz, et al. 1982; Brooke, et al. 1989;Caan, et al. 1989;Chen, et al. 2018;Colapinto, et al. 2015;Fortier, et al. 1993;Hoeven, et al. 2017; Huang, et al. 2016; Lu, et al. 2017; Okubo, et al. 2015;Sengpiel, et al. 2013)の概要は表3に示した。研 究 デ ザ イ ン は, コ ホ ー ト 研 究 6 件(Brooke, et al. 1989;Chen, et al. 2018;Colapinto, et al. 2015;Lu, et al. 2017;Okubo, et al. 2015;Sengpiel, et al. 2013),横 断研究 3 件(Fortier, et al. 1993;Hoeven, et al. 2017; Huang, et al. 2016),症例対照研究 2 件(Berkowitz, et al. 1982;Caan, et al. 1989)であった。論文における調 査国は,アメリカ合衆国2件(Berkowitz, et al. 1982; Caan, et al. 1989),中国2件(Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017),アイルランド1件(Chen, et al. 2018),オラ ンダ1件(Hoeven, et al. 2017),カナダ2件(Colapinto, et al. 2015;Fortier, et al. 1993),日本 1 件(Okubo, et al. 2015),ノルウェー1件(Sengpiel, et al. 2013),イギ リス1件(Brooke, et al. 1989)であった。 2.茶の摂取と妊娠転帰の関連 妊娠中の茶の摂取と早産,在胎週数,SGA,出生体 重の関連について,それぞれの妊娠転帰を調査してい た論文の概要および Mantel-Haenszel 検定による定量 的統合の結果を以下に示す。Mantel-Haenszel 検定を 行う際,茶の摂取量が多い群と茶の摂取量が少ない群 の2群に分類し,統合を行った。論文により摂取量の 分類基準が異なったため,類似する基準を用いた論文 のみを統合し,茶の摂取量が少ない群と比較した,摂 取量が多い群の早産やSGAのORを算出した。包括論 文における茶は,すべてカフェインを含むもので あった。 1)早産 (1)茶の種類によらず,摂取量で分類

5件(Berkowitz, et al. 1982;Colapinto, et al. 2015; Chen, et al. 2018;Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017) の論文が,種類によらず茶の摂取量と早産の関連につ いて調査し,2件の論文(Chen, et al. 2018;Huang, et al. 2016)が茶の摂取量が多い妊婦では早産のリスクが 高 い こ と を 報 告 し て い た。 こ の う ち Chen, et al. (2018)の論文では,妊娠初期に 1 日 100mg 以上のカ フェインを含む茶を摂取する妊婦は,1 日 50mg 未満

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重複により除外(n=17) 重複除外後 n=143 論文選択基準・除外基準により 除外(n=125) 1)アウトカム(従属変数)が SGA、早産、在胎 週数、出生 体重でない 110 2)系統的レビュー    8 3)専門家の意見     2 4)英語/日本語でない  5 論文選択基準・除外基準により 除外(n=7) 1)妊娠中の茶の摂取と妊娠転帰に ついて統計解析していない 7 本文スクリーニング後 n=11 RoBANS1)を用いた論文の質評価 除外論文なし 最終採択論文 n=11 データベース検索 n=147

(PubMed:101, CiNii:6, CINAHL:22, 医中誌:18) ハンドサーチ n=13

タイトル・アブストラクトスクリーニング後 n=18

図1 論文の選考過程および選考結果

1) RoBANS:Risk of Bias Assessment tool for Non-randomized Studies

表2 論文の質評価

参加者の選択 交絡因子 曝露の測定 アウトカム評価のブラインド アウトカムデータ不完全な アウトカム報告選択的な

Chen et al, 2018 Low Low Low Low Low Low

Hoeven et al, 2017 Low Low High Low Low Low

Lu et al, 2017 Low Low Low Low Low Low

Huang et al, 2016 Low Low High Low Low Low

Colapinto et al, 2015 Low Low Low Low Low Low

Okubo et al, 2015 Low Low High Low Low Low

Sengpiel et al, 2013 Low Low Low Low Low Low

Fortier et al, 1993 Low Low High Low Low Low

Caan et al, 1989 Low Low High Low Low Low

Booke et al, 1989 Low Low Low Low Low Low

Berkowitz et al, 1982 Low High High Low Low Low

論文の質評価には,Risk of Bias Assessment tool for Non-randomized Studiesを用いた。 Low, low risk of bias;High, high risk of bias

(6)

表 3 包 括 論 文 の 概 要 著 者 対 象 者 ( 調 査 年 , 国 ) 妊 娠 転 機 研 究 デザイン 結 果 Chen et al, 2018 妊 娠 初 期 の 妊 婦 健 康 診 査 を 受 診 した 女 性 941 名 ( 2001-2003 年 , アイルランド ) 早 産 , 在 胎 週 数 , 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 茶 によ るカフェ インの 摂 取 が 1 日 100mg 以上 の 妊 娠 初 期 の 女 性 は , 1 日 50mg 未 満 の 女 性 に 比 べて , 早 産 の リスクが 高 く[ AOR (95%CI)=2.56 (1.14-5.75) ], 出 生 体 重 が 85.7-271.5g 減 少 した。 妊 娠 初 期 のカ フェ イン 摂 取 量 が 1 日 に 100mg 増 加 する 毎 に , 早 産 のリ スク は 増 加 し [ AOR (95%CI)=1.36 (1.07-1.74) ], 出 生 体 重 は 38.4-105.4g 減 少 , 在 胎 週 数 は 0.02-0.25 週 間 減 少 し た 。コーヒ ーからの カフェイン 摂 取 が 1 日 200mg 以上 の 妊 娠 初 期 の 女 性 は , 摂 取 しな い 女 性 に 比 べて 早 産 のリ スクが 高 く [ AOR (95%CI)= 2.74 (1.05-7.16)] , 出 生 体 重 が 47.4-283.8g 減 少 した。 Hoeven et al, 2017 産 後 1 か 月 の 女 性 887 名 ( 2001 年 , オランダ ) 在 胎 週 数 , SGA , 出 生 体 重 横 断 研 究 妊 娠 中 の 茶 ( 種 類 によらず ) の 摂 取 は , 在 胎 週 数 , SGA , 出 生 体 重 との 有 意 な 関 連 は 見 られなかっ た [ 1 日 1 杯 摂 取 が 増 加 する 毎 の 在 胎 週 数 の 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=0. 15 (-0.08-0.38) , SGA の AOR (95%CI)=0.93 (0.81-1.07) , 出 生 体 重 の 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=6.05 (-6.59-18.69) ]。 妊 娠 中 のカ フェ イン の 摂 取 も , 在 胎 週 数 , SGA , 出 生 体 重 との 有 意 な 関 連 は 見 られ な か っ た [ 1 日 のカ フ ェ イ ン 摂 取 量 が 100mg 増 加 する 毎 の 在 胎 週 数 の 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=0. 43 (-0.06-0.91) , SGA の AOR (95%CI)=0.92 (0.71-1.19) , 出 生 体 重 の 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=15.32 (-19.85-41.48) ]。 妊 娠 中 のコーヒーの 摂 取 も , 在 胎 週 数 , SGA との 有 意 な 関 連 は 見 られ な かっ た [ 1 日 にコ ーヒ ー 1 杯 摂 取 する 毎 の 在 胎 週 数 の 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=0.42 (-0.03-0.86) , SGA の AOR (95%CI)=0.93 (0.73-1.18) ] が , 出 生 体 重 とは 有 意 な 関 連 が 見 られ た [ 偏 回 帰 係 数 (95%CI)=31.26 (6.75-55.78) ]。 Lu et al, 2017 妊 娠 16 週 の 女 性 8,775 名 ( 2012-2014 年 , 中 国 ) 早 産 , 在 胎 週 数 , SGA , 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 妊 娠 中 の 週 3 杯 を 超 える 茶 ( 種 類 によらず ) の 摂 取 と , 早 産 , SGA に 有 意 な 関 連 は 見 られなかった [ AOR (95%CI)=0.88 (0.57-1.38), 1.07 (0.75-1.53) ]。 紅 茶 の 摂 取 は , 早 産 と SGA に 有 意 な 関 連 は 見 ら れなかった [ AOR (95%CI)=1.03 (0.49-2.13), 1.61 (0.92-2.80) ]。 週 に 3 杯 を 超 える 烏 龍 茶 を 摂 取 している 場 合 , 週 に 3 杯 以 下 の 摂 取 と 比 べて , 在 胎 週 数 が 有 意 に 短 かった [ それぞ れの 中 央 値( 四 分 位 範 囲 )=39 ( 38-39 )週 , 39 ( 38-40 ) 週 ]。 一 方 で , 週 3 杯 を 超 える 烏 龍 茶 の 摂 取 は , SGA と 有 意 な 関 連 は 見 られなかっ た [ AOR (95%CI)= 1.38 (0.71-2.66) ]。 濃 度 の 薄 い 烏 龍 茶 の 摂 取 は , 普 通 の 濃 度 の 烏 龍 茶 の 摂 取 に 比 べて , 早 産 のリス クが 低 かっ た [ AOR (95%CI)=0.21 (0.06-0.76) ]。 一 方 で , 緑 茶 の 濃 度 の 違 いは , 早 産 , SGA と 有 意 な 関 連 は 見 られなかった [ AOR (95%CI)=0.89 (0.32-2.50), 0.89 (0.36-2.17) ]。 紅 茶 の 濃 度 の 違 いも , 早 産 , SGA と 有 意 な 関 連 は 見 られ なかった [ AOR (95%CI)=0.87 (0.43-1.76), 1.02 (0.58-1.81) ]。 Huang et al, 2016 産 後 3 日 以 内 の 女 性 10,179 名 ( 2010-2012 年 , 中 国 ) 早 産 横 断 研 究 妊 娠 中 に 週 3 杯 以上 茶 ( 種 類 によ らず ) を 摂 取 した 妊 婦 は , 週 3 杯未 満 の 妊 婦 に 比 べて 早 産 のリ スクが 高 かっ た [ AOR (95%CI)=1.36 (1.09-1.69) ]。 妊 娠 中 に 緑 茶 を 週 3 杯 以上 摂 取 した 場 合 も , 早 産 のリスク が 高 かった [ AOR (95%CI)=1.42 (1.08-1.85) ]。 妊 娠 中 の 紅 茶 の 摂 取 ( 週 3 杯 以上 )は , 早 産 と 有 意 な 関 連 は 見 られ なかった [ AOR (95%CI)=1.11 (0.64-1.91) ]。 Colapinto et al, 2015 妊 娠 初 期 の 女 性 1,898 名 ( 2008-2011 年 , カナダ ) 早 産 , SGA , 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 妊 娠 中 の 週 1 杯 以上 の 茶 ( 種 類 に よらず ) の 摂 取 は , 早 産 , SGA と 有 意 な 関 連 は 見 られな かった [ AOR (95%CI)=0.99 (0.61-1.61), 1.43 (0.83-2.46) ]。 Okubo et al, 2015 妊 娠 5-39 週 の 女 性 858 名 ( 2001-2003 年 , 日 本 ) 早 産 , SGA , 低 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 妊 娠 中 の 日 本 茶 や 中 国 茶 の 摂 取 が 1 日 1 杯 増 える 毎 に , 早 産 のリ ス ク が 上 昇 した [ AOR (95%CI)=1.14 (1.00-1.30) ]。 1 日 に 6 杯 以上 日 本 茶 や 中 国 茶 を 摂 取 した 妊 婦 は , 1 日 0-1 杯 摂 取 した 妊 婦 に 比 べて 早 産 になりやす かっ た [ AOR (95%CI)=3.95 (1.06-4.63) ]。 SGA と 低 出 生 体 重 につ いて は , 茶 の 摂 取 との 関 連 は 見 られ なか っ た [ AOR (95%CI)=1.04 (0.44-2.48), 1.39 (0.54-3.63) ]。 紅 茶 の 摂 取 ( 1 日 3 杯 以上 ・ 未 満 ) も 早 産 , SGA , 出 生 体 重 との 有 意 な 関 連 は 見 られなかっ た [ AOR (95%CI)=1.26 (0.24-6.65), 0.37 (0.05-2.95), 0.55 (0.06-4.93) ]。 妊 娠 中 のカフ ェイン 摂 取 量 が 100mg /日 増 加 する 毎 に , 早 産 のリスクは 上 昇 した [ AOR (95%CI)=1.28 (1.03-1.58) ]。 1 日 に 3 杯 以上 カ フェイ ンを 含 むソ フトド リンク を 摂 取 した 妊 婦 では , 全 く 摂 取 しない 妊 婦 に 比 べ て , 早 産 の リ スクが 高 かっ た [ AOR (95%CI)=6.21 (1.34-28.73) ]。 一 方 で , コーヒ ー の 1 日 3 杯 以上 の 摂 取 と 3 杯未 満 の 摂 取 では , 早 産 , SGA , 低 出 生 体 重 のリ スクに 有 意 差 は 見 られ なかった [ AOR (95%CI)=1.65 (0.47-5.86), 0.73 (0.28-1.91), 0.86 (95%CI=0.34-2.74) ]。

(7)

の妊婦に比べて,早産のリスクが高かった(AOR= 2.56, 95%Confidence intervals (95%CI)=1.14-5.75)。 Huang, et al.(2016)の論文では,妊娠中に週3杯以上 茶を摂取した妊婦は,週3杯未満の妊婦に比べて早産 のリスクが高かった(AOR (95%CI)=1.36 (1.09-1.69))。 Berkowitz, et al.(1982)の論文では,単変量解析では 妊娠初期に 1日 4杯以上茶を摂取している妊婦は,摂 取していない妊婦に比べて早産のリスクが高かった (OR (95%CI)=2.0 (1.0-4.0))が,他の変数を調整した 結果,それらの有意な関連は見られなかった(AOR (95%CI)=1.6 (0.7-3.7))。その他 2 件の論文(Colapinto, et al. 2015;Lu, et al. 2017)では,茶の摂取と早産リ スクの有意な関連は見られなかった。

妊娠中の茶の摂取量を週 3 杯または 1 日 1 杯で分類 している 3 編の論文(Berkowitz, et al. 1982;Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017)の結果を統合し,Mantel-Haenszel検定を行った(図2)。その結果,茶の摂取量 が多い群では,茶の摂取量が少ない群に比べて,有 意 に 早 産 の リ ス ク が 高 か っ た(OR (95%CI)=1.32 (1.06-1.63))。統計学的異質性の検定では,I2=30%, Cochrane's Qテストp=0.24であり,統計学的に問題と なる異質性は見られないと判断した。 (2)茶の種類別摂取量で分類 2件の論文が緑茶の摂取量と早産の関連を調査して いた(Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017)。そのうち, Huang, et al.(2016)の論文では,妊娠中に緑茶を週 3杯以上摂取した妊婦は,週 3 杯未満の妊婦に比べて 早産のリスクが高かった(AOR (95%CI)=1.42 (1.08-1.85))。一方,Lu, et al.(2017)の論文では,緑茶の 摂取と早産に関連は見られなかった。 日本人女性を対象とした Okubo, et al.(2015)の論 文では,1 日に 6 杯以上の日本茶・中国茶を摂取した 妊婦は,1 日 1 杯以下の妊婦に比べて,早産になりや すかった(AOR (95%CI)=3.95 (1.06-4.63))。また,1 日1杯日本茶・中国茶の摂取が増えるごとに用量依存 的に早産のリスクが高くなっていた(AOR (95%CI)= 1.14 (1.00-1.30))。妊娠中の緑茶の摂取量を週3杯で分 類している 2 件の論文(Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017)の結果を統合し,Mantel-Haenszel検定を行った (図3)。その結果,妊娠中の緑茶の摂取と早産に有意 な 関 連 は 見 ら れ な か っ た(OR (95%CI)=1.19 (0.75-1.88))。この分析について,統計学的異質性は見ら れないと判断した(I2=0%,Cochrane's Q テスト p= 0.33)。 Sengpiel et al, 2013 妊 娠 22 週 の 女 性 59,123 名 ( 1999-2009 年 , ノルウェー ) 早 産 , 在 胎 週 数 , SGA , 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 紅 茶 の 摂 取 と 在 胎 週 数 に 有 意 な 関 連 は 見 られ な か っ た が , 1 日 のカ フェ イン 摂 取 量 が 100mg ( 紅 茶 3 杯 程 度 ) 増 加 する 毎 に , 早 期 の 早 産 ( 22w0d-33w6d )のリス ク は 上 昇 した [ AOR (95%CI)=1.61 (1.10-2.35) ]。 SGA のリ スクは , 妊 娠 中 の 紅 茶 によ るカフ ェイ ン 摂 取 量 が 1 日 100mg 増 加 する 毎 に 上 昇 した [ AOR (95%CI)=1.21 (1.09-1.34) ]。 カフ ェ イ ン 摂 取 量 やコ ーヒ ー , チ ョ コレ ート によ るカ フェ イン 摂 取 量 ( それ ぞれ のカ フェ イ ン 摂 取 量 の 100 mg 増 加 ) と 早 産 に 有 意 な 関 連 は 見 られな かっ た [ AOR (95%CI)=1.10 (0.90-1.34), 0.96 (0.66-1.02), 1.43 (0.55-3.67) ]。 1 日 300mg 以上 のカ フェイ ン を 摂 取 する 妊 婦 では , 1 日 0-50mg 摂 取 する 妊 婦 より も SGA のリ スク が 高 かった [ AOR (95%CI)=1.66 (1.41-1.96) ]。 出 生 体 重 は , 妊 娠 期 間 中 の カフェイ ン 摂 取 が 1 日 100mg 増 加 す る 毎 に 21-28g 減 少 した。 Fortier et al, 1993 体 重 500g 以上 の 児 を 出 産 した 女 性 7025 名 ( 1989 年 , カナダ ) SGA 横 断 研 究 妊 娠 中 の 茶 ( 種 類 によらず ) の 摂 取 の 有 無 と SGA に 関 連 は 見 られなかった [ AOR (95%CI)=1.14 (0.95-1.37) ]。 妊 娠 中 にコ ーヒー を 1 日 1 杯 以上 摂 取 してい た 女 性 では , 摂 取 してい ない 女 性 に 比 べて , SGA のリ スクが 高 かった [ AOR (95%CI)=1.35 (1.12-1.63) ]。 Caan et al, 1989 出 産 後 の 女 性 131 名 ( 1981-1981 年 , USA ) 出 生 体 重 症 例 対 照 研 究 妊 娠 中 に 茶( 種 類 によらず )を 1 日 3 杯 以上 摂 取 する 群 は , 摂 取 しない 群 と 比 較 して , 低 出 生 体 重 のリスクに 有 意 差 は 見 られな かっ た[ AOR(95%CI)=1. 50 (0.37-6.13) ]。 一 方 で , コーヒ ーとコ ーラか らのカ フェイ ンを 1 日 300mg 以上 摂 取 する 群 は , 摂 取 しな い 群 に 比 べて , 低 出 生 体 重 のリ スク が 高 かっ た [ AOR (95%CI)=3.53 (1.05-11.81) ]。 Brooke et al, 1989 妊 娠 28, 36 週 の 女 性 1,513 名 ( イギリス ) 出 生 体 重 前 向 き コホート 研 究 妊 娠 中 の 1 日 に 6 杯 以上 の 茶 ( 種 類 によ らず )の 摂 取 およ び 1 日 に 4 杯 以上 のコ ーヒ ーの 摂 取 と 出 生 体 重 の 有 意 な 関 連 は 見 られなかった [ 在 胎 期 間 に 応 じた 予 想 平 均 出 生 時 体 重 に 対 する AOR (95%CI)=1.01 (0.99-1.03), 1.00 (0.97-1.02) ]。 Berkowitz et al, 1982 出 産 後 の 女 性 299 名 ( 1977-1978 年 , USA ) 早 産症 例 対 照 研 究 妊 娠 初 期 に 1 日 4 杯 以上 茶( 種 類 によら ず )を 摂 取 する 妊 婦 では , 早 産 のリス クが 高 かった [ OR (95%CI)=2.0 (1.0-4.0) ]。し かし , 他 の リスク 要 因 を 調 整 すると OR は 低 下 した [ AOR (95%CI)=1.6 (0.7-3.7) ]。 妊 娠 中 の コーヒーの 摂 取( 1 日 4 杯 以上 )は , 早 産 と 有 意 な 関 連 は 見 られなかった [ AOR (95%CI)=0.6 (0.3-1.3) ]。 AOR, Adjusted odds ratio ; CI, Confidence interval ; LGA, Large for gestational age ; OR, Odds ratio ; SGA, Small for gestational age

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4件 の 論 文(Huang, et al. 2016; Lu, et al. 2017; Okubo, et al. 2015;Sengpiel, et al. 2013)が,紅茶の 摂取と早産の関連を調査していた。そのうちSengpiel, et al.(2013)の論文では,1 日 100mg のカフェイン量 に相当する紅茶(150mL を 3 杯相当)の摂取が増加す る毎に早産のリスクが上昇した(AOR (95%CI)=1.61 (1.10-2.35))。一方,その他の3件の論文(Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017;Okubo et al. 2015)では,紅茶

の摂取と早産に関連は見られなかった。妊娠中の紅茶 の摂取量を週3杯または1日1杯で分類している3件の 論文(Huang, et al. 2016;Lu, et al. 2017;Okubo et al. 2015)の結果を統合し,Mantel-Haenszel検定を行った ところ(図4),妊娠中の紅茶の摂取と早産に有意な関 連は見られなかった(OR (95%CI)=1.07 (0.74-1.54))。 この分析について,統計学的異質性は見られないと判 断した(I2=0%,Cochrane's Qテストp=0.47)。

図3 妊娠中の緑茶の摂取と早産との関連(High tea consumption vs. Low tea consumption) Mantel-Haenszel検定

CI. Confidence Interval

緑茶の摂取量が週3杯以上(Huang, et al. 2016),週3杯より多い(Lu, et al. 2017),で分類された High tea consumption群と,週3杯未満,週3杯以下で分類されたLow tea consumption群を比較 した。

図4 妊娠中の紅茶の摂取と早産との関連(High tea consumption vs. Low tea consumption) Mantel-Haenszel検定

CI. Confidence Interval

紅茶の摂取量が週3杯以上(Huang, et al. 2016),週3杯より多い(Lu, et al. 2017),1日1杯以上 (Okubo, et al. 2015)で分類されたHigh tea consumption群と,週3杯未満,週3杯以下,1日1杯

未満で分類されたLow tea consumption 群を比較した。

図2 妊娠中の茶の摂取と早産との関連(High tea consumption vs. Low tea consumption) Mantel-Haenszel検定

CI. Confidence Interval

茶の摂取量が週3杯以上(Huang, et al. 2016),週3杯より多い(Lu, et al. 2017),1日1杯以上 (Berkowitz, et al. 1982)で分類されたHigh tea consumption群と,週3杯未満,週3杯以下,1

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2)在胎週数

(1)茶の種類によらず,摂取量で分類

2件の論文(Chen, et al. 2018;Hoeven, et al. 2017) が種類によらず茶の摂取量と在胎週数の関連を調査し ていたが,それらに関連は見られなかった。 (2)茶の種類別摂取量で分類 烏龍茶の摂取量と在胎週数の関連を調査した1件の 論文(Lu, et al. 2017)では,週に 3 杯を超える烏龍茶 を摂取している場合,週に 3 杯以下の摂取と比べて, 在胎週数が有意に短かった(それぞれ中央値(四分位 範囲)=39週(38-39週) vs. 39週(38-40週))。 1件の論文(Sengpiel, et al. 2013)が紅茶の摂取量と 在胎週数の関連を調査していたが,それらに関連は見 られなかった。 3)SGA (1)茶の種類によらず,摂取量で分類

4件 の 論 文(Colapinto, et al. 2015; Fortier, et al. 1993;Hoeven, et al. 2017;Lu, et al. 2017)が種類に よらず茶の摂取量と SGA の関連を調査していたが, それらに関連は見られなかった。妊娠中の茶の摂取量 を週 1 杯で分類している 2 件の論文(Colanpito, et al. 2015; Lu, et al. 2017)の 結 果 を 統 合 し,

Mantel-Haenszel検定を行った結果(図5),妊娠中の茶の摂取 とSGAに有意な関連は見られなかった(OR (95%CI)= 0.87 (0.70-1.07))。この分析について,統計学的異質 性は見られなかった(I2=0%,Cochrane's Qテストp= 0.47)。 (2)茶の種類別摂取量で分類 日本茶・中国茶の摂取量と SGA の関連を調査した 論文(Okubo, et al. 2015),および緑茶,烏龍茶の摂取 と SGA について調査した論文(Lu, et al. 2017)では, それらの関連は見られなかった。

3件 の 論 文(Lu, et al. 2017; Okubo, et al. 2015; Sengpiel, et al. 2013)が紅茶の摂取量と SGA の関連を 調査していた。そのうち,Sengpiel, et al.(2013)の論 文では,紅茶からの1日100mgのカフェイン量に相当 する紅茶(150mL を 3 杯相当)の摂取が増加する毎に SGAのリスクが高くなっていた(AOR (95%CI)=1.21 (1.09-1.34))。 一 方, そ の 他 2 件 の 論 文(Lu, et al. 2017;Okubo, et al. 2015)では,それらの関連は見ら れなかった。妊娠中の紅茶の摂取量を週3杯で分類し ている2件の論文(Lu, et al. 2017;Okubo, et al. 2015) の結果を統合し Mantel-Haenszel 検定を行った結果 (図6),妊娠中の紅茶の摂取とSGAに有意な関連は見

図5 妊娠中の茶の摂取とSmall for gestational ageとの関連(High tea consumption vs. Low tea consumption) Mantel-Haenszel検定

CI. Confidence Interval

茶の摂取量が1日1杯以上(Lu, et al. 2017;Colanpito, et al. 2015)で分類されたHigh tea consumption群と,1日1杯未満 で分類されたLow tea consumption群を比較した。

図6 妊娠中の紅茶の摂取とSmall for gestational ageとの関連(High tea consumption vs. Low tea consumption) Mantel-Haenszel検定

CI. Confidence Interval

紅茶の摂取量が週3杯より多い(Lu, et al. 2017),1日1杯以上(Okubo, et al. 2015)で分類されたHigh tea consumption群 と,週3杯以下,1日1杯未満で分類されたLow tea consumption群を比較した。

(10)

られなかった(OR (95%CI)=0.98 (0.66-1.44))。統計学 的異質性の検定では,I2=0%,Cochrane's Q テスト p=0.57であり,統計学的に問題となる異質性は見ら れないと判断した。 4)出生体重 (1)茶の種類によらず,摂取量で分類

5件の論文(Brooke, et al. 1989;Caan, et al. 1989; Chen, et al. 2018;Hoeven, et al, 2017;Sengpiel, et al. 2013)が種類によらず茶の摂取量と出生体重の関連を 調査していた。そのうち,Chen, et al.(2018)の論文 では,妊娠初期の茶によるカフェインの摂取が 1 日 100mg以上の妊婦は,1日 50mg未満の妊婦に比べて, 出生体重が 86-272g 減少した。一方,その他 4 件の論 文(Brooke, et al. 1989;Caan, et al. 1989;Hoeven, et al, 2017;Sengpiel, et al. 2013)では,茶の摂取と出生 体重に関連は見られなかった。 (2)茶の種類別摂取量で分類 日本茶・中国茶の摂取量と出生体重の関連を調査し た1件の論文(Okubo, et al. 2015)では,それらに関連 は見られなかった。

Ⅳ.考   察

妊娠期の茶の摂取による早産や出生体重への影響を 調査した論文 11 件をレビューした結果,緑茶・中国 茶および紅茶の摂取による早産のリスクの増加,烏龍 茶の摂取による在胎週数の短縮化,紅茶の摂取による SGAのリスクの増加が示唆されたものの,一貫した 結果は得られなかった。しかしながら,定量的統合の 結果,妊娠期の茶の摂取による早産への影響が示唆さ れた。 妊娠中に茶の種類に関係なく週 3 杯,または 1 日 1 杯以上の茶を摂取すると,早産のリスクが増加するこ とが,定量的統合で明らかになった。世界中で摂取さ れ て い る 緑 茶, 中 国 茶(烏 龍 茶), 紅 茶 に は 1 杯 (150mL)あたり,それぞれ 20mg,20mg,30mg のカ フェインが含まれている(文部科学省,2015)。カ フェイン摂取量の増加は,様々な妊娠転帰に関わるホ モシステインの蓄積を招くと言われている(Shiraishi, et al. 2014)。これは,カフェインがホモシステインの 代謝に必要なビタミン B6の働きを阻害するテオフィ リンに化学構造が似ているため,ホモシステインの代 謝を阻害し,ホモシステインの血中濃度を上昇させる ためである。血中ホモシステイン濃度が上昇すると, シクロオキシゲナーゼが増加し(Chien, et al. 2015), シクロオキシゲナーゼによるプロスタグランジンの増 加を介して子宮収縮が誘導される(Li, et al. 2016)。 その結果,子宮収縮が早期に引き起こされ,早産につ ながると考えられている。 茶の摂取による早産リスクの増加を示唆した包括 論文の中には,コーヒーやカフェインの摂取量と早産 に は 有 意 な 関 連 が 見 ら れ て い な い 論 文 も あ っ た (Berkowitz, et al. 1982;Okubo, et al. 2015;Sengpiel, et al. 2013)。この結果から,茶に含まれるカフェイン 以外の成分が早産リスクに影響を及ぼしている可能性 が考えられる。コーヒーと異なり,茶にはフラボノイ ドの一種である,カテキンが多く含まれる。緑茶に含 まれるエピガロカテキンガレート(Epigallocatechin gallate:EGCG)は,ホモシステインの代謝に必要な 葉酸の還元を阻害することにより,ホモシステインを 上昇させる可能性が指摘されている(Alemdaroglu, et al. 2007)。Huang, et al.(2016)の論文では,EGCGを 多く含む緑茶と早産の関係は見られたが,EGCGの含 有量が少ない紅茶は早産との関連が見られなかったこ とから,カテキンの種類や含有量により妊娠転帰への 影響が異なる可能性が考えられている。一方で,紅茶 に含有されているフラボノイドのうち,テアフラビ ン,テアルビジンが4-O-メチル没食子酸の上昇を介し てホモシステインの濃度を上昇させる(Hodgson, et al. 2003)ことで,早産につながる可能性がある。茶に 含まれるカフェイン以外の成分が早産に与える影響に ついて,これまでに詳細な検討はされていないが,茶 の摂取と早産との関連を調査する際には,カフェイン 以外の含有成分による影響も考慮した上での検討も必 要である。 茶の摂取量と在胎週数との関連について,Lu, et al. (2017)の論文では,妊娠中に週3杯を超える烏龍茶を 摂取した群は,週に3杯以下の摂取した群と比べて在 胎週数が有意に短いという結果が示されていた。ただ し,両群の中央値は39週であり,また,その95%信頼 区間も正期産の時期に含まれていたため,この結果が 臨床的に差があると言えるのか否かについては,慎重 に解釈する必要があると考える。定量的統合で茶の摂 取と早産リスクとの関連の可能性が示された結果を踏 まえ,茶の摂取量が在胎期間の短縮にどの程度の影響 を及ぼすのかについて詳細に検討するためには,在胎 期間をアウトカムとしたさらなる調査も必要だろう。 妊娠中の茶の摂取とSGAとの関連について,1件の

(11)

論文(Sengpiel, et al. 2013)で,紅茶の摂取量の増加に よる SGA リスクの上昇が報告されていた。定量的統 合の結果では,それらに有意な関連は見られなかった が,統合可能な論文数が少なかったため,茶と SGA の関連についての前向きコホート研究のさらなる実施 が望まれる。紅茶に含まれるカフェインは,血中ホモ システイン濃度の上昇を介して胎児成長を阻害する可 能性が指摘されている(Grandone, et al. 2006)。血中 ホモシステイン濃度が上昇すると,栄養膜のアポ トーシスを誘発し,ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンの分 泌を低下させることにより,異常な胎盤形成が引き起 こされる(Engel, et al. 2006)。また,ホモシステイン は,シクロオキシゲナーゼを増加させることによる細 胞増殖の抑制や,一酸化窒素の産生抑制によって生じ る胎児への酸素や栄養の供給の抑制にも関わってい る。このような経路から胎児の成長が阻害される結 果,SGA のリスクの上昇につながると考えられてい る(Pisaneschi, et al. 2012)。また,前述した通り,緑 茶や紅茶に含まれるカテキンやフラボノイドがホモシ ステインの濃度を上昇させる(Hodgson, et al. 2003) ことで,胎児成長を阻害する可能性もある。このよう な機序が考えられるが,包括論文の中で茶の摂取と SGAとの関連を示したのは,紅茶の摂取との関連を 調査した1件(Sengpiel, et al. 2013)のみであった。こ の理由として,調査国により異なる茶の種類や濃度, 摂取量による結果への影響が考えられる。また,ある 一定量以上の茶を摂取することで児の成長への影響を 及ぼす場合では,論文における茶の摂取量の分類基準 が少量である時には SGA リスクへの影響が示され難 い可能性がある。本レビューにおける茶の摂取量と SGAの関連の定量的統合では,包括論文の摂取量の 分類基準に応じて,摂取量の分類は週1杯以上・未満 を用いたため,その基準は比較的少量であった。した がって,茶の摂取による SGA リスクへの影響が検出 され難かった可能性がある。また,茶の摂取別で分析 する場合,例えば緑茶・紅茶のどちらも摂取する対象 者においては,両方の摂取量を合算して分析しないた めに,緑茶や紅茶に含まれる SGA に影響する成分の 総摂取量での検討は行うことはできない。したがっ て,茶の種類別の分析ではその関連が見られ難い可能 性も考えられる。Okubo, et al.(2015)の論文では, 茶の摂取量について,1日0-1杯,2-3杯,4-5杯,6杯 以上と少量から多量までの分類基準が用いられてお り,茶の摂取による影響が用量依存的に検出されてい る。また,茶の濃度別に分析が行われている論文もあ り(Lu, et al, 2017),茶の摂取量に応じたカフェイン やカテキンの含有量への影響も検討されていた。この ように今後は,茶の摂取量の分類基準や,茶の濃度や 種類によるカフェインやフラボノイドの含有量の違 い,摂取時期を考慮した上でのさらなる研究が必要で あろう。 妊娠期のカフェインの過剰摂取は周産期アウトカム と 関 連 が あ る こ と が 報 告 さ れ て お り(Chen, et al. 2014;Jahanfar, et al. 2015),世界保健機関において は,妊娠中のカフェインの摂取量の上限は 1 日 200-300mgと注意喚起されている。本邦でも,妊娠期のカ フェイン摂取を控えるよう広く指導が行われている。 しかしながら,妊婦が注意して摂取を控える対象は主 にコーヒーであり,茶の摂取について注目していない 妊婦もいる(宮川他,2015)。文化的に茶を摂取する 習慣がある日本では,妊婦のカフェインの1日の摂取 量中央値は 258mg と多く,このほとんどは茶からの 摂取である(Okubo, et al. 2015)。特に妊娠中には,卵 胞ホルモンのエストロゲンやゲスタゲンがカフェイン の代謝に関わる酵素の活性を抑制するため,妊婦のカ フェインの代謝速度は,非妊時に比べ著しく低下する (栗原,2015)。したがって,同一量のカフェインの摂 取であっても,妊娠期では非妊時より高い血中カ フェイン濃度が体内で長時間維持され,その影響が強 く出現しやすい。特に妊娠後期では,代謝酵素量が減 少することにより妊娠初期よりもカフェインの半減期 が長くなるため(松永他,2008),注意が必要である。 また,茶に含まれるカテキンも葉酸の代謝を阻害する ことから,茶の摂取には注意が必要である(Otake, 2018)。カテキンについても,妊娠中はタンパク質組 成や腎血流量が変化するため,同量の緑茶を摂取した 場合,妊娠ラットの血漿中のカテキンレベルは非妊娠 ラットの約 1.5 倍であることが示されている(Chu, et al. 2006)。習慣的に茶を摂取する文化的背景を持つ集 団においては,茶の摂取を禁止する必要はないが,妊 娠中の茶の多量摂取による早産や SGA への影響の可 能性について注意喚起が必要である。また,同一量の 茶の摂取であっても,茶のカフェインやカテキンの含 有量は茶葉の抽出時間や抽出量によって異なるため, カフェインやカテキンそのものの含有量にも着目し, 高濃度の茶の摂取にならない工夫も必要だろう。 本レビューは,次の 3 つの限界を有する。第一に, レビュー包括論文の中に,出産後に妊娠中の茶の摂取

(12)

についてのインタビュー調査を行った研究があり (Berkowitz, et al. 1982;Caan, et al. 1989;Hoeven, et al. 2017;Huang, et al. 2016),思い出しバイアスの影 響が考えられることである。第二に,論文ごとに,茶 の摂取量の分類基準や茶の種類に違いがあったため, 研究結果の定量的統合が可能である論文が少なかった こ と で あ る。 第 三 に, 論 文 数 が 少 な か っ た た め, Funnel Plotを用いて出版バイアスの検討を行うこと ができなかったことである。茶と妊娠転帰との関連に 関する研究はまだ数少ないため,今後は,茶の摂取量 の分類基準・種類・濃度・時期なども考慮し,十分な サンプルサイズを確保した上で,前向きコホート研究 による検証を行う必要がある。

Ⅴ.結   論

妊娠中の茶の摂取と早産,SGA との関連について 11編の論文をレビューした結果,緑茶,烏龍茶およ び紅茶の摂取による早産リスクの増加,烏龍茶の摂取 による在胎週数の短縮化,紅茶の摂取による SGA リ スクの増加の可能性が示唆されたが,これらの結果は 一貫していなかった。しかしながら,定量的統合の結 果,週 3 杯または 1 日 1 杯以上の茶の摂取では早産の リスクが高くなることが示された。一方で,茶の摂取 と SGA との関連は,定量的統合で示されなかった, これには,論文ごとに茶の摂取量の分類の仕方や茶の 種類が様々であったために,統合可能な論文が少な かったことが結果に影響している可能性がある。した がって,茶の摂取と SGA の関連についての更なる研 究が実施された上で検討する必要があるだろう。妊娠 期の保健指導では,茶の習慣的な摂取量を把握すると ともに,それによる早産のリスク上昇の可能性や,妊 娠期の茶の摂取に関する留意点を妊婦に説明すること が必要である。 謝 辞 大阪大学生命科学図書館司書の赤井規晃様には,論 文検索に際し,多くのご助言をいただきました。心よ り御礼申し上げます。 利益相反 本論文内容に関連する利益相反事項はない。 文 献

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図 1 論文の選考過程および選考結果
図 4 妊娠中の紅茶の摂取と早産との関連 ( High tea consumption vs. Low tea consumption ) Mantel-Haenszel 検定
図 6 妊娠中の紅茶の摂取と Small for gestational age との関連 ( High tea consumption vs. Low tea consumption ) Mantel-Haenszel 検定

参照

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