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デザインプロセスと標準化

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(1)

デザ

標準

Standardization

 

for

 

Products

 

Designing

 

Process

中 順 子

HATAKNAKA

 

Nobuk

 

高橋 美和

TAKAHASHI

Miwako

 

松太 郎 YOSH

OKA

 

Matsutar

(社)人間生活 工学研究セ ン タ

         Research lnstitute ef Human Engineering for Quality Life(HQL)

1

は じめ に   近年

コン ピュ

タやインタ

ネットに代 表 され るよう に

情 報 技 術の 急 速 な発 展 は

、一

昔 前では考え られ な い ような 便 利 な道具 や イン フラを造 り出 し

最近では

こ うした新しい 道 具 やシステムが社 会システムの機 構の 中に組み 込ま れ ようとし て お り

こうした傾 向は今 後 更 に進ん でいくと思われ る

  情 報 技 術は

我々 の 生活を便 利にする道具やシ ス テ ムを次々 と誕生させ

これ らシステムが 利 用 可 能 な 人 々 に とっ ての生 活の 利 便 性の向 上 な ど に 大 きく寄与し て い る。 し か しな が ら

これら情 報 技 術の急 速 な発 展 は

同時に

ディジタル ディバ イ ドいう言 葉に代 表 され るごとく

こうし た道具 やシス テム の 持つ 便性 を できない人々 み 出して い る

 

社 会の 高 齢化 に伴い

い わ ゆ るバ アフリ

やユ ニ バ

ル デ ザインとい っ た高 齢 者やハ ンディキ ャップ を持つ 人 達 に も健 常 者 と同 様 に、種々 のものや システムが利用できる環 境つ くりが 叫 ば れるようになっ てきてお り

こうした考え は

、ISO

IEC

ガ イド

71

や米 国 の リハ

508

条な ど代 表され る

企 業 等が世の 中に製品 を提 供 する際の 重要な 考 慮 条 件とし て位置づ け られ るようになってきてい る

 こうした背 景から

近 年のもの づくりの世 界で は

に優しい 技術」や 「人 間中心の もの づくり」とい っ た「人 間」に焦 点を合わ せ た 技術 視 点が重 要視され

こうした 技 術 視 点のひ とつ として「人 間 生 活工学」の 考 え 方 が 注 目されてきている。  こ こで は

我々が 進 めている 「人間生 活工学」を 基本と した デ ザ インプロセス 計 プロセスにつ い て考えるとと も に

これ に 関 連 した 基 準化

標準化につ いて考える

2

人 間生 活工 学とデザイン  これまでの 「もの づくり」が

アイデアと技 術をデ ザイ ンとい う器の中に盛り込む 過程であっ たとすれ ば

これ か らの 「ものづくり」は、人 間 とその生 活 をもう

要な要素として

人 間 中 心の 「もの 」に ま とめ 上げること が求められ、その 中 核的役 割を果たすの が「人 間生活 工 学

j

である。 つ まり

人 間 生 活工学とは

人間 中心 の デ ザ インを実 践 することであるとも言え る

 人間 や生活の特 性をアイデアや 技 術に結びつ け

もの とし てまとめあ げる過程は

そ れ ぞ れの 企 業 や設 計 者固 有のもの となっ て い て

必 ず しも 共 通の方 法 論が 確立 されてい るわ けでは な く

多くが

設 計者の と経 験 に 基づい ている。人 間 生 活工学では

様々 な 生 活 場 面を想定し

そこ で の人 間の行 動を観 察し

「どのような 人 が使 うの か 」

の ような 状況で使 うのか 」を 明確に し

設計に取り入 れ て ゆ くことを特 徴としている

3

デザインプロセス としての 人 間中心 設計   前 節にの べ

使う人の ことを考 慮した 設 計方法 に 関 す る規 格 としてISO

13407(Human

centred  design

processes for interactive systems )や、その 翻 訳 規 格と

し て

2000

11

月に発効した

JIS

 

Z

 

8530

(イ ン タ ラ ク テ ィ ブシステム の人 間 中心設 計過程 )  が ある

こ の規 格で は

設計のプロセス

大 きく以 下の

4

つ の ステップで 行 うことを提 起している(図

1

図1ISO  13407にお け る 人 間 中 心 設 計プロセ ス 【注

1

] 【利 用 状 況の 把握と明確化】   設 計 対 象 とす るもの が どの ような 人 が

どの ような環   境 条 件で

どのよ うに 使 うか を 明確 化する

58     SPEcIAL  IssuEoF  JssD   vol

11  No

4   2004   デ サ イ ン学研究 特 集 号

(2)

【ユ

ザや 組 織の 要求 事 項の 明 確 化

1

  設計対象とするもの に対し て、 ユ

ザ が ど ような   要求や 仕様を求め て いるかを明 確 化 【設 計解決案の 作成 】   ユ

ザの 入 間特 性 や生活 特 性デ

タに基づき 具

 

体的 なもの の様 を決 め 設計を行 う 【要 求 事 項に対 する設 計の評価

 

設計 され たものが

利 用 状 況やユ

要 求 を満 足   しているか を評価

 

こ こで、 「ユ

は 高齢 者」で はな く

年 齢

体 機

生 活 行 動 がこ の ような特 性を持つ 高 齢 者

1

とい こと を客 観 的に示 すことが 求 め られ

利 用 状 況 は

の 中 で使 う」で はなくて

使 う場 所 、使い 方

さらに は

そこ での明 るさ

温 湿度 条 件な ど」を特定する

g

とが求 められ る

 こ のような基 本 的 なことがこれ まであ ま りにも無視され て きた た め

事 新しく言うとい か にも複 雑で難し い ことの ようであ るが

実 際の各 々 の設計場 面で

どの要 素が 重 要 か判断できる 素 養 を 磨 くことに よ り

複 雑で難しい もので はなくなる。  もの づ くりの 早 い段階からこのよ うな 手 法 を 取 り入 れ ることが

ズをシ ャ

プ に絞っ た もの づくりへ の 近 道である と同時に

頻 繁な設 計し直し に よるコ ス トを 大 幅 に軽 減する手 段でもある

 高齢社会

さらに は情 報化

こ れ は企業にとっ て これ からの時 代

製 品の機 能

性 能に は

そ れほど差が な く なっ て お り

人 間 をもっ と知ることによっ て製 品 やシステ ムの使い手 を 高 め ることが

差 別 化の 決め 手 であり

チャン スを 生 か す 手 段でもあ ると考え る

  最 近よく耳にする

「バ フリ

設 計」「ユ ニ バ

ル デ ザイン

1

な ども

こうした視点から考えれ ば

製品の ユ

ザはどういう特性を持った 人 が利用 す る製品 か を考え

人 間心設計」を実践 することに帰 着すると言える。 4

人間中 心 設 計 プロセスの具体 例

 

こ こ で は

前 節までに述べ

人 間心設計プロセ スの詳 細 につ い て 説 明 す る ととも に

具体 的 製品 を例 に各 プロセスでの 作 業内 容 等につ い て紹介 する。な お、 こ こに 紹 介 す る 作業 内 容の 多くは文献 [注

2

]を ベ

スに構 成 している

4.

1.

利 用 状 況の把 握と明確化  「の把 握」は

設 計 対象製品が

い つ

どこ で

誰が

どの ように使 用 する かを 明 確 にす るステップ である

こ こで注 意 すべ

「使 用 す る 可 能 性 が あ る か」ま で を考 慮 する必要があることで

こ の可 能 性の 予 測は

PL

Product

 

Liability

)問 題 とも深 く関 係してくる。

 

ま た

製品の利用状況の 把 握 に おいて は

その 製 晶 のライフサイク ル

つ まり

製品 が作られて からユ

ザ に渡り

最 後に廃 棄される全過 程で の状況 把握を 必 要 とする

こ の た め

が」を検 討 する際にも

製品 ライ フサ イ クルの 全 過 程 で製品 に 関与 する人 を洗い出し

それ ぞ れの人に対して の状況 把握が 求 め られ る

こ こ で

使用段 階で の関 与 者とは必ずしも製品の使 用 者 だ けでな く

同 居 人の ような 周 囲の 人 の振る舞い な ど も考 慮す る

例 えば

炊 飯 器 を例にとれば

直 接の使用者 は

庭の 主 婦 とい うことになるが

家 庭に は幼 児がい て 場合 に よっ ては 炊 飯 中 に吹き出す 蒸 気に接し て しまう ことも考え られ、こうした状況 をも考慮してお く必 要 が あ る

1

に製品の ライフサ イクル と各ステップ別の 関 与 者及び関 与形 態につ い ての 例 を 示 す。   また

使 用 状 況の把 握に際し て調査すべ 事 柄

製品の種 別 や機 能 などに よっ て異 なるが

概ね 以下の ようなことが考え られ る

表 1 製 品ライフサイクルと関 与 者の例 (文献 [注

2

]を     参 考に作 成) ラ イ フ サ イ ク ル 関与 者 関 与の状 況 梱 包

出 荷 梱 包

出 荷 作 業 員 製 品の出 荷 作業 納 入

展 示 納入作業員 店員 店へ の運 び 込み 陳 列

展 示 作 業 購 入

配 送 購入者

入店 者 配 送 作 業 員 商品の試 用 購入者宅

運 込 使 用 準備 購入者

家族 開 梱

梱 包 材の 廃 棄 使 用 使 用者

家族等 製品 を使 う

いた づ らする 片づけ

手 入 れ 手 入 れ を す る人

保管す る 人 汚 れ を拭く

保管 する 廃 棄 捨て る 人

回 収 業 者 解 体

資源回 収

デザ イン学 研 究 特1号 SPECIAL  ISSuE OF JSSD vol

11 No

4 2004     59

(3)

  ユ

事 柄

  ・

直 接 利 用者の 知 識

意 識

技 能

経 験

嗜好 等  

高 齢 者

子供 等を含むハ ンディのあ るユ

使     用 可 能性  

幼 児

等 直 接使用者で はない が製品 が使     われ る環境に存 在 する 人の有 無   使わ れ る環境  

温 湿度

照 明

塵埃な どの物 理 的環 境  

機 器 単 体で の利 用か

別の機 器と接 続し て使 用     するかなどの使用 環境

  ・

宗教的習 慣、文化的 要 因 等 につ い て の 配慮

 

使 わ れ 方  

商品 が 実際に どのような 形で使 わ れ るかの 調 査     (実験

ア ンケ

ト等により)  

使いに係る検 討 (操 作 法

設置 条 件 等の取り扱     い説 明書に記述 すべ 事 柄

ま しくな使     境

使用法 など)

 

利用状況 把握の 実 際 例 として

新しい 洗 剤 容器 開 発にお ける問 題 把握の 例 を 示 す [注3]

ここ では

実 験 やア ンケ

トによっ て得られ た、容器の使い 勝手 に 影 響を与え る要因を

洗 剤ボ トルを実 際に使用する状 況 (ボトルか らの 洗剤し込 み動作 )を実 験 的に検証 し

その 際の アンケ

ト調査から

問 題点の 抽 出を行っ ている

その

取っ 手の寸 法 や 形 状そ れ自身に関 す る 問 題 として

 

取っ 手が短 く

第 2指から第5指ま でを 差し入 れる     ことができない と不快  

取っ 手の太 さ

断 面 形 状 が 掌 に な じまない  

取っ 手 が 滑 る な どの問題点 が

ま た、容 器 本体 と取っ 手の位 置に 関 する問題 とし て

 

怒り肩容 器で は

内容 液が 少 量になっ た 時

怒り     肩部 分に内 容 液が残り

容 器を逆さまにするな ど     無理 な 注ぎ動 作を強い られ 不快  

内容 液 を 注 ぎ 出 す 際

容 器の 心位 置が低い     と

回転 中 心から重 心 が 離 れてモ

メントが 大 きく     な るた め に 前 腕 回 転のた め に よ り大 きな 筋 力 が 要     求され

重 た く感じる などの問 題点が抽出され

これ らの 分析を通して

洗 剤 容 器の 使い 手 に影 響を与え る要因 を抽出 し

2

に 本 体形 状 取っ手     注ぎロ         使い勝 手の 良い容器     内 容 液 特 性  本 体 重 量      重 心 図

2

洗剤 容器の使い勝 手に影響 を与える要因整 理 [注

3

] 示 す ような 形で整 理 し

これ を ボ トル の取っ 手 形 状の 設 計に適用してい る。

4.

2.

ザ や組 織の要求事 項の 明確化   「ユ

ザの求事 項の 明 確 化」では

不満として顕 在化したニ

ズの把 握に加 えて

「こ んな商品 が あった らもっ と良い の に」と言っ た潜 在 的ニ

ズの 把握が重 要 であ る

特 に

潜 在ニ

ズの把 握 は新製品 開 発や 製品 改良 に 大 きな 力 とな る。  ユ

ザニ

ズの 把 握は

自 分の 「頭の 中で考え る」 の では な く

調 査 や観察 な ど

極 力客観 的 な情報 に 基 づことが重 要である。ま た、調査 に おい ては、 ユ

は 「

が良い と言 う肯 定 的な発 想より

し にと 言った否 定 的 発想の方 がし易く

こうした視点からの意 見を基 礎としたニ

ズ集 約を行 うことが重 要である

 ニ

ズ把 握の方 法とし て は

以 下の ようなものが ある

 

購買動向 調査  

商品 分 析  

顧 客 情 報分 析  

アンケ

ト調査  

生 活分析  

モニ タ実 験  

疑 似 体 験 分 析  これ らの 具 体 的な 内容につ い て

2

にま とめ て 示 す [注2 コ

これ らの 方 法を通し て

客 観 的な デ

タを集 約

分 析 する ことによりユ

ザのニ

ズを整 理し

開 発 製品の仕 様 決 定な どに役立て る。  ユ

把 握具 体 例とし て

トイレ清 掃 用ブ ラシ に関し ての使い手に係る調 査 結 果の 例 を 表

3

に 示 す

こ こでは

当 該 商 品 に 関 して

実 際 に 利 用 してい る商品 (その 商品 が ど ん な もの か につ い ての 質 問 を含

60     sPEciAL  IssuE oF JssD   vol

11  No

4   2004  デ ザ イ ン学 研究 特集 号

(4)

2

ズ把 握の方 法 例 [注

2

]を参 考に作成 ) 調査項目 調査の方 法 調査の内容 購 買動向

購買意 識 調 査 ア ン テナショップ

街角観察 流行フ ァッショ ン

購 買動 向な どを 基にニ

ズ に係 る 流 れ を掴 む POSデ

タ の解 析 売 り上げ デ

タ の分 析 を通し て売 れ 筋商品 を 探 る 商品分析 類 似商品

他 社製品 の分析 他社製品を含む類似品 の動 向 を掴む 技 術情報 自社の商品 に繋が る シ

ズ技術を把握する 事故情報 分析 過去に起 きた商品 トラブル等 を事 故情報 などか ら探 る 絶滅 商 品

ロ ング セラ

商 品 調 査 市 場からな くなった 商 品 や 逆 にロ ン グセラ

商 品 につい て そ の 要 因 にっ い て分析する 顧 客 情 報 分 析 小 売 店 情 報

ル (クレ

ム) 窓口

愛用 はがき な どの分 析 ユ

ザの 不満

商品 に対するユ

ザ意見

具体 的な 利 用 状 況 な ど か らの ニ

ズを 探 る アンケ

ト調査 質 問紙やヒ アリング 調査対象と した 購 買 層の意見 や 問題意識 を 探 る 生活 分析 生活行動 分析 生活行 動や行 為と商品 との関 係 を 分 析 し

製品 の役 割 や 具 備 すべ き機 能 な どつ い て分 析 モ ニタの 生 活 調 査 商 品 等 が 置 かれ る 空 間

使 わ れ る 状 況での関 与 者 な どにつ いて把 握 痕跡調 査 ユ

ザが製品 に貼っ た メモ や 製 品につ い た傷 な どか ら製 品の不 具 合 点 を探 る モ

タ実 験 グ ル

プイン タ ビ

ュー

具 体 的 商 品 に 対 す る インタビ

ュー

を グル

プ で 行う こ と に よって

幅広い意見を集約 する 状 況 観 察 商 品 や 試 作 品の実 際の使 用状況 を ビデオ

写真 等 で 撮 影 し

その分 析 を通 して

使 用 上の問 題 点 を探 る 疑 似 体 験 分 析 疑 似 体 験 車椅子

高 齢 者 疑似体 験 グッズによ り

障害 者や高齢者の 生活 を自ら 「体 験」す ることに よ り問 題 点 を 実感 する 表

3

使用中の トイレ掃 除用ブラシ に 関 しての よい 点 / 悪い点 [注

3

] (単位 :%) 項 目 よ い点 悪い 点

ちやすい               12

力 が 入 り にくい       4

身 体に フ ィッ トす る さ が ちょ うど よい         8

が短い      4

無理をしない が握りや すい      5

ち に くい                   3

1 カ がいる               1

人 はねしない       3

2 しぶき が と ぶ       2L 5 間

清 潔

衛 生性 切 れ が よい       3

2ブラ シの 汚れ が 落 ちに く い       4

6 生 活 ブ ラシに汚 れが残 らない      L1 乾 きにくい      3

ンパク ト                5

3ケ

スに 入れ や すい       4

保 管

収 納 納 しや すい      3

2 頑 強性

信頼性 丈夫で長持 ちする           24

5 れ やすい

減りや すい       10

価 格 格が安い      1

1 格 が高い       1

汚れが落 ち や すい      9

6 かいところ が 磨 き に くい       33

かい とこ ろ に届 く      5

3 たま りの奥 まで届かない         3

至 利 た ま りの奥まで洗 える     4

3 器が傷つ そ う          2

1 便 能 と 性 ブ ラシ の大きさ が ちょ うど よい    3

2 ブラ シ の 硬さが ちょ う ど よ い     2

1 器 を 傷っ け ない               2

1 感 性 意匠

外 観 色 が よい                 3

2 デ ザインがよい       2

1

デ ザ イ ン学 研 究特 集 号  SPECIAL  ISSU∈OF JSSD Vol

11 No

4 20D461

(5)

めて)に対しての 肯 定 的 評 価と否 定 的評 価を 同時に質 問し

トイレブラ シ に対する機 能面へ

ズや 利 時へ 要 望に い て の把 握 を試 [注 4 ]

結果

ブ ラシ本 来の機 能で あ る

汚 れ がちやい 」 「細 かい ところ まで磨 け る」「水 た ま りの まで届 く」な ど の要 求 事 項 を明 らか にするとともに

身 体に フ ィットす る」嘸 理 をしない 」といった身 体 的 な適 合 性へ 要 求 も少 な くない ことが明 らか になっ た

4

3

設 計 解 決 案の作成

 

設 計解の 作 成では

前 記の ステップ にて抽出 され た 製 品に対 する要 求 仕 様を設 計 仕 様とし て整 理するとと も に

具体 的製品の設計を行 う

 設 計に当たっ ては

「利 用 状 況の 把 握と明確化」や 「ユ

ザの 要 求事項の 明 確 化」に よっ て得 られ た 設計 に際して配 慮 すべ き 事 柄 を 具 体 的 設 計に 落 とし込 む ことが 必要となる

  例えば

調理 台の設 計を例にとれ ば

状 況 や「ユ

ザニ

ズ 」か「成人 だけでなく

供 や 高 齢 者なども使え ること 」が求め ら れ て い る とすれ ば

要求 仕様とし て 「背の 低い 人にも無理なく使え ること」へ 配 慮が 必 要で

これ を実現する た め に は

台の 高 さを 具 体的 に何cm とした らよいか を 決 定 す ることが 設 計 解 とな る。 こうした設 計 解を求 めるた め に は、  

人間 特 性に係るデ

タベ

ス の利 用

参 照  

設 計ガ イ ドや規 格 等の参 照  

簡 単な実 験やコン ピュ

タマ ネ キン等の支援ツ

    ルを利 用し て の設定 値の 評 価 などを行う必要があ る

とりわけ

人 間 特 性デ

タベ

ス の利用

参 照は

実 験 等に よ らずに あ る程度の 設 計 値 を導き出 すことが 可 能 で あ る。 ま た

少 数被験者に よ る実 験値の場 合な ど は

タベ

スとの相 関 関 係を 求めることで応 用 範囲も広 が る

。4 .

1.

で示した洗剤 容 器 ので は[注

3

2

指から第

5

指ま での

4

が入 る持 ち 手の 設 計値を 求めるに あ た り

ま ず 初めに自社で手 を 開い た 状 態の 各 指の位 関節幅の 合 計 と取っ 手 付 き容 器 を把 持 した 時の 手 指 幅 を 測 定

収集して

2

つ の 寸法 値の補正係 数を 求 め た。 次 ぎにその補正係 数を 日本人 人体 計 測 デ

タベ

てはめることで

男 女別

年齢別の 取っ 手付き容器把 持 時の 手幅を計 算 上求めてい る (図3 )

 ところで

、一

般 に

要 求 仕 様 は多岐 に 亘 ることが多 く

そこ では

要 求の 対 立 が 起こる 可 能 性 も 少 な くな い。 上記の例では、 台の高さを 決 め る際に成入 (背の 高い と子供 (入 )の ど ち らに焦点 を あて て 設計 値を決めた らよい かが 問 題 となる

こうしたケ

ス で は

要 求の優 先 度 を考える 必要が ある

優 先 度 評 価 に当たっ ては

    要求が 実 現 で きない 場合の 弊 害レ ベ ル の評価

   

要 求が満たされ ることで満 足 を 得 られ る 人の 人 数     や満た され る 要求の強さ の 積 に よっ て評 価 す る

調 理 台 で考え れ ば

も し子 供 の 高 さに 合 わ せ ると毎 日の調 理 をす る主 婦の 負担は 大 容 器 を 把 持した時の屈 曲 時の寸 法 値

103 × 指 を 伸 ば し た 時の寸 法値) 図

3

日本人 人体 計 測デ

タベ

ス の設計 値展 開例 [注

1

62     sPEclAL  IssuE  oF JssD   vol

11  No

4  2004  デ ザ イ ン学 研 究 特 集 号

(6)

きくな り、

主 婦と子調理台を利用 す る頻 度 や時間を 考 え ると自 ずと解は明確になる

 このように

「設 計解決 案の作 成」におい ても

人 間 特 性デ

タの 参 照 や支 援ツ

ル の活 用 等により

客 観的 デ

タに基づ い て

を 求 め て行 くことが 必要とされる。

4A .

要求事 項に対 する設計の評 価

 

こ の ステップで は

前 節で求 め られた 「設 計 解」が 4

1

4

2。

で抽出 された

要 求 事 項 を満足して いるかど うかを評 価 する

 こ の ステップで の評 価 法としては、

  ・

質問 紙 や アンケ

トによる評 価

  ・

姿勢 計 測等 身 体 動 作的 実 験に よる評 価  

コン ピュ

タマ ネキンを利用しての評 価

  ・

筋電

心拍

脳 波 等 生 理 計 測 法 に よる評 価

  ・

タス クの達成時間等パフ ォ

マン ス評価 などの方 法が 上 げ られ る が、実 際 に どの ような方 法に よって評 価 する か は

対 象 製品の 種 別 や 機 能 さらに は

評価に費 やせ る時間や費用 な どによる

 

特に

製品 寸法 等の評 価に 当 たっ ては

多くの 体 格 を有 する人に よる適 合 性 評 価が 必 要 に な る 場 合 が あ る

こうした 評価を被 験 者 を使っ ての 実 験により評価す ることは 困 難である た め

コン ピュ

タマネキンによる評 価が

こ の ステップでの 評 価 法とし て有 効な 手 段 とな る

4

は 人 間生活工学 研 究セ ンタ

が オ

ジス研 と共 同 開 発 したコ ンピュ

タマネキ ン 「quete 」を利用し ての 住 宅 設 備 用 品の 設計 評 価の例 を示 し てい る。 ま た、 パ フ ォ

マ ン ス法 評価は情報 関連 機 器に対する評 価 法 として有効であ る

5 .

お わ りに

 

SO

 13407を 中心に、 「人 間生活工学」を基本とし たデ ザイン プロ セ スと しての 人 間中心設 計につ い て

ISOl3407

の考 え 方 を紹介す るととも に

具体的設計プロ セスにおい て配 慮すべ き事 柄 な どにつ いて 検 討 した

 人間 中心設 計で は、従 来 設計 者の 勘と経験 に よっ て成 され てい たデ ザインを

より客 観 的な デ

タに基づ い た設 計 プロセスとし て確立 する ことを提 案し てお り

こ うした考え 方は

これ か らさらに 進 む と考え られ

我が国 の高 齢 社 会へ 対応 とし

層 重 要 性 を 帯 び て くる と考えている。 図4 コンピュ

タマネキン 「quetel を利 用して の住宅 設     備用 品 の 設計 評 価 例 参 考文献

1

) (社 )人間生 活工学 研 究センタ

編:平成 13 年度   経 済 産 業 省 委 託ユ

テ ィの 標 準 化 に 関   する調 査 研 究報告書

、2002

2

) (社 )人 間生 活 工学研 究セ ンタ

編 ;人 間 生 活工   学 商 品 開 発 実 践ガ イ ド、 日本 出 版サ

 

2002

3

) 当麻 洋二 :ボトル 型洗 剤 容 器の使い手に関 する   研 究

人間生活工学

VoLl

 

No .

1、2000

4) 旅 田健史 他:トイレブ ラシ の人間生活工学 評価

人    間 生 活工学

Vol

3、

 

No .

1、2002

デ ザ イ ン学研究 特 集 号  SPECIAL  ISSuE  OF JSSD vol

11 NQ

4   2004     63

表 2 ユ ー ザ ニ ー ズ 把 握 の 方 法 例 [ 注 2 ]を参 考 に 作成 ) 調 査項 目 調 査 の 方 法 調 査 の 内容 購 買 動 向 ・ 購買意 識 調 査 ア ン テ ナ シ ョ ッ プ 、 街角観察 流行 フ ァ ッ シ ョ ン 、 購 買動 向 な どを 基 に ニ ー ズに係 る 流 れ を掴 む POS デ ー タ の 解 析 売 り 上 げ デ ー タ の 分 析 を通 し て 売 れ 筋 商 品 を 探 る 商 品 分 析 類 似商 品 、 他 社製 品 の 分 析

参照

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