• 検索結果がありません。

在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)理学療法学 第 48 巻第 1 号 55 ∼ 62 頁(2021 在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係 年). 55. 研究論文(原著). 在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係* ─生活活動範囲に着目して─. 佐 藤   衛 1)2)# 佐 藤 雅 昭 2)3) 川 口   徹 2). 要旨 【目的】在宅障害高齢者の生活活動範囲の差異に影響を及ぼす身体,精神要因を明らかにすること。 【方法】在 宅障害高齢者 61 名を対象とした。評価項目は,Home-based Life Space Assessment と握力,大 四頭筋筋 力,Timed-Up and Go test(以下,TUG) ,片脚立位時間,Activities of Daily Living(以下,ADL) ,日常 生活動作効力感尺度,うつ尺度,主観的健康観とした。補助具の使用を可として到達した最大活動範囲で 自宅敷地内群,自宅敷地外群の 2 群に分類し,身体,精神要因の差を検討した。 【結果】自宅敷地外群は自 宅敷地内群に比べ,有意に TUG が速く,ADL,日常生活動作効力感尺度が高かった。 【結論】在宅障害高 齢者の生活活動範囲の差異には,歩行やバランス能力を含めたパフォーマンス,日常生活活動とその自信 度が影響していた。 キーワード 在宅障害高齢者,生活空間,日常生活動作効力感尺度,Timed-Up and Go,自己効力感.  身体活動を評価する方法として,生活空間の概念. はじめに. 7). がある。生活空間は,May ら 7)が提唱し, 「自宅から町,.  身体活動量が多い者は総死亡率が低く,心血管疾患,. 地域を越えて広がっていく活動である」と定義されてい. 脳卒中,2 型糖尿病,高血圧,がんなどの慢性疾患の罹. る。生活空間を評価する尺度は数多く存在し. 患率が低く,身体機能やメンタルヘルス,生活の質の改. Space Assessment. 善に有効とされている. 1)2). 。さらに,高齢者においても. 適度な身体活動は虚弱の進行や死亡率の減少に有効であ り. 2‒4). ,「強度を問わずに身体活動を毎日 40 分行う」こ. 5) とが健康づくりのためには重要である 。高齢者のリハ 6). 用され. 7‒10). ,Life. 10). (以下,LSA)はこれまで広く使. 10‒13). ‒21). ,本邦においても多くの報告がある 14. 。. LSA は身体活動を範囲,頻度,自立度で評価し,合計 得点と自立度ごとの最大活動範囲を測定することができ る。LSA の合計得点はこれまで,身体要因,精神要因,. ,心身機. 環境要因との関連が報告されている。身体要因では,歩. 能,活動,参加にバランスよく働きかけることが重要で. 行,立ち上がり,バランスなどの複合的な身体機能の指. あるとされている。生活期のリハビリテーションにおい. 標である Short Physical Performance Battery や Activ-. ては,活動や参加に焦点をあてたアプローチが必要であ. ities of Daily Living(以下,ADL) ,手段的 ADL. ビリテーションにおいても活動は重要であり. るとされおり,身体活動は重要である。 *. Physical and Mental Factors Underlying Home-based Life Space of Disabled Elderly at Home 1)社会福祉法人青森社会福祉振興団まるめろナースステーション西多賀 (〒 982‒0812 宮城県仙台市太白区上野山 1‒8‒27 ソレイユ 207 号) Mamoru Sato, PT, MHsc: Department of Rehabilitation, Marumero Home Visit Nursing Station Nishitaga 2)青森県立保健大学大学院健康科学研究科 Mamoru Sato, PT, MHsc, Masaaki Sato, PT, MHsc, Tohru Kawaguchi, PT, PhD: Aomori University of Health and Welfare Graduate School of Health Science 3)社会福祉法人青森社会福祉振興団みちのくデイケアセンター Masaaki Sato, PT, MHsc: Department of Rehabilitation, Michinoku Daycare Center # E-mail: 1682201@ms.auhw.ac.jp (受付日 2020 年 3 月 26 日/受理日 2020 年 8 月 19 日) [J-STAGE での早期公開日 2020 年 10 月 19 日]. 精神要因では,うつ状態や主観的健康観. 10‒12). 10‒12). ,. との関連. が報告されている。環境要因では,自宅周辺の道路環 境. 13). や住居の構造 14)との関連が報告されている。自. 立度ごとの活動範囲. 10)17). は,補助具の使用や人的な介. 助により生活空間が拡大し,介助なし,補助具の使用不 可での最大活動範囲は ADL,手段的 ADL との関連が もっとも強く,介助ありでの最大活動範囲は介助者が関 与することから本人の身体,精神要因との関連がもっと も弱いことが報告されている。しかし,補助具の使用可 での最大活動範囲の関連要因は明らかではない。  高齢者の生活活動範囲に関する先行研究では,最大活.

(2) 56. 理学療法学 第 48 巻第 1 号. 動範囲が家庭内および庭先などの自宅敷地内に留まる者. 研究の開始にあたり対象者または主たる介護者である家. は 2 年間の死亡率が高まり,隣近所などの自宅敷地外に. 族に対して本研究の趣旨,内容を書面にて十分に説明. 留まる者では歩行障害や基本的 ADL 障害のリスクが高. し,書面にて同意を得た。なお,対象の 2 施設はサービ. まることが報告されている. 22)23). 。在宅障害高齢者は生. ス提供地域および提供時間が 6 ∼ 7 時間と同一であり,. 活活動範囲が制限されやすく,屋内や自宅周辺での活動. サービス提供内容も食事および入浴を共通して提供して. 状況の把握が重要である。在宅障害高齢者の支援におい. いることから,対象者の特性は類似しているとみなして. て,適切な補助具の使用や介助方法の指導等の環境調整. 分析を行った。. が理学療法士の役割であり. 24)25). 善に有効であるとされている. ,ADL や活動範囲の改. 26‒29). 。通所リハビリテー.  本研究は青森県立保健大学研究倫理委員会の承認(承 認番号 1718)を得て実施した。. ション(以下,デイケア)等における在宅障害高齢者の 生活活動範囲の調査には,LSA が用いられることが多 い. 18‒21). が,LSA は屋外での活動に対する感度が高く,. 屋内から自宅周辺の活動状況の評価には不十分である。 30). 2.調査項目 1)基本属性  基本属性は,年齢,性別,主疾患名,要介護度,移動. は,LSA 以外の手法を用いて,在宅障害高齢. に使用する補助具,家族環境として同居する世代数を収. 者の生活活動範囲と身体機能との関連について検討して. 集した。データの収集はカルテおよび居宅サービス計画. いる。その結果,活動範囲が自宅内に留まる者は,自宅. 書より行った。なお,対象者の性別は男性= 0,女性=. 近隣まで活動できる群に比べ,ADL,身体パフォーマ. 1 として名義尺度に変換し,分析を行った。. ンステストの得点が高かったが,握力,片脚立位時間,. 2)評価項目. 歩行能力には差がなかったことを報告している。しか. (1)生活空間. 島田ら. し,島田ら. 30). の報告においても活動範囲が自宅内,近.  生活空間の指標として Hb-LSA を評価した。LSA の 10). の方法に基づき,以下の 4 つ. 隣,町外の 3 段階に分類されており,自宅敷地内外の活. 開発者である Baker ら. 動状況は明らかではない。また,自宅周辺の活動状況の. の方法で Hb-LSA を分析した。. 関連要因を身体,精神の両面から検討した報告はない。. ・Hb-CS:Hb-LSA の合計得点.  大沼ら. 31). は LSA をもとに,屋内から自宅周辺の活. 動に焦点をあてた Home-based Life Space Assessment (以下,Hb-LSA)を開発した。Hb-LSA. 31). は,活動範. 囲をベッド上座位,ベッド以外の寝室内,寝室以外の自 宅内,自宅敷地内,自宅敷地外に分類し,屋内から自宅 周辺の活動状況を 5 段階で評価することができる。その. ・Hb-I:介助なし,補助具の使用を不可として到達した 最大活動範囲 ・Hb-E:介助なし,補助具の使用を可として到達した 最大活動範囲 ・Hb-M:介助あり,補助具の使用を可として到達した 最大活動範囲 31). は,過去 1 ヵ月間の活動状況について,各. ため,Hb-LSA は LSA に比べ,屋内の活動の感度が高.  Hb-CS. い特徴をもつ。しかし,Hb-LSA を用いて自立度ごとの. 活動範囲で設定された得点に活動頻度および自立度の得. 活動範囲について明らかにした報告はない。本研究で. 点を積算する。活動範囲は,ベッド上= 1,寝室内= 2,. は,デイケアを利用する在宅障害高齢者を対象とし,. 寝室以外の自宅内= 3,自宅敷地内= 4,自宅敷地外=. Hb-LSA を用いて自立度ごとの最大活動範囲を評価し,. 5 の 5 段階で評価する。活動頻度は,ベッド上と寝室内. 補助具の使用可での生活活動範囲のうち自宅敷地内外の. のみ,1 回未満 / 日=1,1 ∼ 3 回 / 日= 2,4 ∼ 6 回 /. 差異に影響を及ぼす身体,精神要因を明らかにすること. 日= 3,日中ほとんど= 4,寝室以外の自宅内より広い. を目的とした。. 活動範囲では,1 回未満 / 週= 1,1 ∼ 3 回 / 週= 2,4. 対象および方法. ∼ 6 回 / 週= 3,毎日= 4 のそれぞれ 4 段階で評価する。 自立度は人的介助= 1,物的介助= 1.5,自立= 2 の 3. 1.対象. 段階で評価する。.  A 県 A 市の 2 ヵ所のデイケアに研究への協力を要請.  なお,本調査の各活動範囲別得点の算出において,活. した。対象者の取り込み基準を① 65 歳以上の高齢者で. 動の有無および活動頻度をより上位の活動範囲に準じて. あること,②補助具の使用可で 10 m 程度の歩行が可能. 修正するといった初期値の修正. であること,③認知症の診断がないこと,④自宅で生活. 16). は行わなかった。. (2)握力. していることとした。取り込み基準に該当する 71 名か.  デジタル握力計(竹井機器工業社製)を用いた。座位. ら研究への参加協力を得た。長谷川式簡易知能評価ス. で左右 2 回測定し,最大値を代表値とした。. ケール. 32). (以下,HDS-R)における軽度認知障害の下. 限値である 18 点以下の者を除く 61 名を分析対象とした。.

(3) 在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係. (3)大. 57. 表 1 対象者の基本情報. 四頭筋筋力 33). に準じ. 性別. 男性 13 女性 48. て測定した。ハンドヘルドダイナモメーター mobie(酒. 年齢. 82.7 ± 6.2. 井医療機器製)を用いた。膝関節を屈曲 90°とし,対象. 主疾患名.  厚生労働省の運動器の機能向上マニュアル. 骨折・骨関節系疾患. 28 名 (45.8%). 者の足部にベルトを固定した状態で膝伸展の最大収縮を. 脳血管障害. 14 名 (23.0%). 3 秒間行うよう指示した。左右 2 回測定し,最大値を代. 内部障害. 15 名 (24.6%). 表値とした。. 神経疾患. 2 名 (3.3%). その他. 2 名 (3.3%). 要支援 1. 5 名 (8.2%). 要支援 2. 12 名 (19.7%). 要介護 1. 22 名 (36.1%). 要介護 2. 18 名 (29.5%). (4)Timed-Up and Go test. 34). (以下,TUG).  厚生労働省の運動器の機能向上マニュアル. 33). に準じ. 要介護度. て測定した。座面の高さが 40 cm のひじ掛けつき椅子 から 3 m 前方にコーンを設置した環境を準備した。掛 け声とともに椅子から立ち上がり,3 m 先のコーンを回 り,椅子に着座するまでの時間を測定した。回る方向は 任意とし,2 回測定した。より速い値を測定値とした。. 要介護 3 HDS-R 移動方法. (5)片脚立位時間  厚生労働省の運動器の機能向上マニュアル. 33). に準じ. 4 名 (6.5%) 26.2 ± 3.0. 独歩. 11 名 (18.0%). T 字杖歩行. 38 名 (62.3%). 歩行器歩行. 7 名 (11.5%). て測定した。60 秒を上限とし,これを超えた場合は測. 伝い歩き. 2 名 (3.3%). 定を終了した。最大値を代表値とした。. 介助歩行. 2 名 (3.3%). 車いす自操. 1 名 (1.6%). (6)ADL  Barthel Index. 35). (以下,BI)を収集した。. (7)Activities-of-Daily-Living Self-Efficacy-Scale. 家族環境 36). (以. 下,ADLSES)  日常生活における動作の自信度について評価する尺度 である。入浴,自宅周辺の歩行,電話への対応,服の着 脱,簡単な掃除,簡単な買い物の 6 項目の動作の自信度. 独居. 13 名 (21.3%). 配偶者のみ. 9 名 (14.8%). 2 世代同居. 36 名 (59.0%). 3 世代同居. 3 名 (4.9%). 年齢,HDS-R は平均±標準偏差を表記 その他は度数(割合)を表記 HDS-R:長谷川式簡易知能評価スケール. について,まったく自信がない =1,あまり自信がない =2,まあ自信がある =3,大変自信がある= 4 の 4 段階 で回答する。合計 24 点満点で得点が高ければ高いほど. 敷地外の者を自宅敷地外群に分類した。自宅敷地内群,. 日常生活における自己効力感が高いと評価する。. 自宅敷地外群の年齢,認知機能,身体要因,精神要因に. (8)うつ尺度. ついてデータの正規性を Shapiro-Wilk 検定を用いて確.  高齢者用うつ尺度短縮版−日本語版. 37). (以下,GDS). を測定した。. 2 認した。両群間の男女比の差について χ 検定,データ. の正規性があった項目の差について独立 2 群間の t 検定,. (9)主観的健康観. データの正規性がなかった項目について Mann-Whitney 10)13). の U 検定を用い,基本属性,身体要因,精神要因の差. では,5 件法で収集しているものが多く,本研究では,. 異を検討した。すべての統計解析において有意水準を.  LSA と主観的健康観との関連を検討した研究 厚生労働省の調査. 38). で用いられた 5 件法で主観的健康. 観を収集した。自身の健康観について問い,よくない= 1,あまりよくない= 2,ふつう= 3,まあよい= 4,よ い= 5 とし,健康観が良好であれば高値を示す。. 5%とした。統計解析には R2.8.1 を用いた。 結   果 1.対象者の属性と生活空間,生活活動範囲の現状  本調査の対象の基本情報を表 1 に示す。本調査の対象. 3.統計学的解析. は,平均年齢が 82.7 ± 6.2 歳と高齢であり,主疾患名は.  測定したデータの正規性について Shapiro-Wilk 検定. 骨折・骨関節系疾患がもっとも多かった。要介護度は要. を用いて確認した。生活空間の各分析方法と基本属性,. 介護 1,2 の者が半数以上を占めていた。移動に使用す. 身体要因,精神要因との相関について,データの正規性. る補助具は T 字杖がもっとも多く,6 割以上であった。. があった変数間の相関を Pearson の積率相関係数,少. 家族環境については 2 世代家族が半数以上を占めてお. なくとも一方のデータの正規性がなかった変数間の相関. り,次いで独居が多かった。. を Spearman の順位相関係数を用いて検討した。さら.  Hb-LSA の合計得点を示す Hb-CS は 71.0 ± 29.0 点で. に,Hb-E が自宅敷地内以下の者を自宅敷地内群,自宅. あった。生活活動範囲別の分析結果について図 1 に示す。.

(4) 58. 理学療法学 第 48 巻第 1 号. 図 1 自立度ごとの最大活動範囲の分布 Hb-I:介助なし,補助具の使用を不可として到達した最大活動範囲 Hb-E:介助なし,補助具の使用を可として到達した最大活動範囲 Hb-M:介助あり,補助具の使用を可として到達した最大活動範囲. 表 2 生活空間と基本属性,身体,精神要因との関連 年齢 Hb-CS. 0.27 †*. Hb-I. 0.25. ‡. Hb-E. 0.24. ‡. 0.00. ‡. Hb-M. 性別. 握力. ‒0.12. ‡. ‒0.10. ‡. 0.01. ‡. 0.07. ‡. ‒0.09. ‡. ‒0.05. ‒0.06. ‡. ‒0.05. ‡. 大. 四頭筋 筋力. 片脚立位 時間. TUG. 0.01. ‡. 0.36 †*. ‒0.47 ‡*. 0.09. ‡. 0.46. ‡*. ‒0.66. ‡*. ‒0.04. ‡. 0.14. ‡. ‒0.59 ‡*. ‒0.03. ‡. ‒0.02. ‡. ‒0.19. ‡. BI. ADLSES. 0.23. ‡. 0.31. ‡*. 0.49 ‡* 0.19. ‡. 0.44 †*. GDS. 主観的 健康観. ‒0.06. ‡. 0.11. ‡. ‡*. 0.07. ‡. 0.06. ‡. 0.36 ‡*. ‒0.07. ‡. 0.15. ‡. ‒0.02. ‡. ‒0.01. ‡. 0.32. 0.18. ‡. †: Pearson の積率相関係数 ‡: Spearman の順位相関係数 TUG:Timed-Up and Go test BI: Barthel index ADLSES:Activities-of-Daily-Living Self-Efficacy-Scale GDS:Geriatric Depression Scale Hb-CS:Hb-LSA の合計得点 Hb-I:介助なし,補助具の使用を不可として到達した最大活動範囲 Hb-E:介助なし,補助具の使用を可として到達した最大活動範囲 Hb-M:介助あり,補助具の使用を可として到達した最大活動範囲 * p < 0.05. 介助なし,補助具の使用不可での最大活動範囲を示す. 2.生活空間と身体,精神要因との関連. Hb-I は 25 名(41.0%)が自宅敷地外であり,36 名(59.0%).  生活空間と基本属性,身体,精神要因との関連を表 2. が自宅敷地内以下に留まっていた。介助なし,補助具の. に示す。介助なし,補助具の使用可での最大活動範囲を. 使用可での最大活動範囲を示す Hb-E は,36 名(59.0%). 示す Hb-E は,身体要因として TUG と ‒0.59,BI と 0.49. が自宅敷地外であり,25 名(41.0%)が自宅敷地内以下. の有意な相関があり,精神要因として ADLSES と 0.36. に留まっていた。介助あり,補助具の使用可での最大活. の有意な相関があった。Hb-E と GDS,主観的健康観と. 動範囲を示す Hb-M は,54 名(88.5%)が自宅敷地外,. は有意な相関がなかった。補助具の使用不可での最大活. 7 名(11.5%)が自宅敷地内であった。. 動範囲を示す Hb-I は,握力,大. 四頭筋筋力との相関. はなかったが,片脚立位時間,TUG との相関は,Hb-E よりも強かった。また,介助ありでの最大活動範囲を示.

(5) 在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係. 59. 表 3 自宅敷地内群と自宅敷地外群における身体,精神要因の比較. 基本属性. 年齢. †. 性別. ‡. 主疾患名. 自宅敷地内群 (n=25). 自宅敷地外群 (n=36). p値. 80.5 ± 7.2. 84.3 ± 5.0. *. 男性 6 女性 19. 男性 7 女性 29. *. 骨折・骨関節系疾患. 11(44.0%). 17(47.2%). 脳血管障害. 11(44.0%). 3(8.3%). 内部障害. 3(12.0%). 12(33.3%). 神経疾患. 0. 2(5.6%). その他 要介護. 0. 2(5.6%). 要支援 1. 1(4.0%). 4(11.1%). 要支援 2. 3(12.0%). 9(25.0%). 要介護 1. 9(36.0%). 13(36.1%). 要介護 2. 9(36.0%). 9(25.0%). 要介護 3 認知機能 身体要因. § HDS-R(点) §. 握力(kgf) 大. § 四頭筋筋力(kgf) §. 片脚立位時間(秒) §. BI(点) †. ADLSES(点) §. GDS(点) 主観的健康観. 1(2.8%) 26.3 ± 2.9. 0.81. 19.7 ± 6.8. 18.4 ± 5.3. 0.75. 20.8 ± 8.6. 20.2 ± 8.4. 0.83. 4.1 ± 6.8. §. TUG(秒). 精神要因. 3(12.0%) 26.1 ± 3.1. §. 9.2 ± 21.3. 0.21. 21.9 ± 14.0. 10.3 ± 4.5. *. 84.0 ± 11.7. 93.1 ± 4.5. *. 13.8 ± 2.9. 16.1 ± 3.8. *. 5.4 ± 3.4. 5.1 ± 2.7. 0.88. 2.6 ± 0.7. 2.9 ± 1.3. 0.23. 主疾患名,要介護度は度数(割合)を表記 その他は平均±標準偏差を表記 :独立 2 群間の t 検定 ‡:χ 2 検定 §:Mann-Whitney の U 検定 HDS-R:長谷川式簡易知能評価スケール TUG:Timed-Up and Go test BI:Barthel index ADLSES:Activities-of-Daily-Living Self-Efficacy-Scale GDS:Geriatric Depression Scale * p < 0.05. †. す Hb-M は,いずれの項目とも相関がなかった。. 問リハビリテーションは原則として通院が困難な者に対 して行われるため,介助で外出できる高齢者を対象とし. 3.補助具の使用可での最大活動範囲と身体,精神要因 との関連. た本調査の方が高値を示したと考える。  生活活動範囲の分析においては,介助ありでの最大活.  自宅敷地内群と自宅敷地外群の身体,精神要因の比較. 動範囲を示す Hb-M と補助具の使用可での最大活動範囲. について表 3 に示す。自宅敷地外群は自宅敷地内群に比. を示す Hb-E との差は介助者による生活空間の拡大を示. べ,有意に年齢が高く,女性が多く,TUG が速く,BI. し,介助なし,補助具の使用不可での最大活動範囲を示. が高く,ADLSES が高かった。握力,大. す Hb-I と Hb-E との差は補助具による生活空間の拡大. 四頭筋筋力,. 片脚立位時間,GDS,主観的健康観は,2 群間で差がな. を 示 す。Hb-I の 拡 大 は 身 体 機 能 や 動 作 能 力 の 改 善,. かった。. Hb-E は適切な補助具の選定や住宅環境の整備,さらに Hb-M は家族に対する介助方法の指導等に影響を受ける. 考   察. ことが考えられる。本調査の結果では,Hb-I がバラン. 1.本調査対象における屋内を基盤とした生活空間の現状. スや歩行能力との関連がもっとも強く,Hb-I,Hb-E,.  本調査における Hb-LSA 合計得点は平均 71.0 ± 29.0. Hb-M の順で自宅敷地外まで活動している者の割合が増. 31). は,訪問リ. 加していた。本調査では,デイケアの利用者を対象とし. ハビリテーション利用者の Hb-LSA 合計得点は,55.7 ±. ており,理学療法士等の利用者の身体機能等に適した補. 24.7 点と報告しており,本調査の方が高値を示した。訪. 助具の指導や生活環境の整備が生活空間の拡大に寄与し. 点であった。Hb-LSA を開発した大沼ら.

(6) 60. 理学療法学 第 48 巻第 1 号. ていることが考えられた。当然のこととはいえ,介助な. うつ状態や自身の健康観よりも活動の自信度が直接的に. し,補助具の使用不可での最大活動範囲は身体機能との. 活動範囲に影響することが示された。自宅敷地外群は,. 関連が強く,環境整備を反映する補助具の使用可での最. 自宅敷地内群に比べて高齢だが ADL の自信度が高い集. 大活動範囲は ADL との関連が強いことが示された。生. 団であった。. 活期リハビリテーションにおいては,生活環境に合わせ.  自己効力感の概念. て活動を行うことができるように支援することが重要で. うる見込みや自信」であり,ADLSES は「日常生活活. あり,自立度ごとの生活活動範囲の評価は有用であると. 動を成功裏に達成しうる見込みや自信」を示す。在宅障. 考えられた。. 害高齢者のリハビリテーションにおいては,理学療法士. 44). は「ある事柄を成功裏に達成し. が対象者の身体機能に応じた適切な ADL の方法を指導 2.補助具の使用可での生活活動範囲と身体,精神要因. し,実際に活動させる(直接体験) ,正しい動作方法を 療法士が行ってみせる(代理体験),必要に応じて言語. との関連  本調査の対象者は,自宅敷地内群,自宅敷地外群とも. 的な説得をする(対人的影響)ことや本人の訴えに対し. に平均年齢が 80 歳を超える高齢な集団であった。在宅. 傾聴する(生理的変化)ことで ADL の自信度を高め,. 障害高齢者を対象とした報告と比較すると,握力は村田. 活動範囲の拡大を図ることができると考えられる。. ら. 39‒41). の報告よりも低く,特別養護老人ホームの入所. 者を含めた島田ら. 30). の報告よりも高かったため,在宅. で生活している障害高齢者としては握力が比較的低下し 21). 3.本研究の限界と今後の課題  本研究での調査は横断調査であり,生活空間の差異に. は,LSA の短期的な変化に. 影響を及ぼす要因として選出された身体要因や精神要因. 寄与する要因について報告しており,握力および自己効. を改善させることで生活空間が拡大するかどうかは明ら. 力感が LSA 合計得点に寄与していたことを報告してい. かではない。今後,縦断的に調査することで,生活機能. る。全身筋力の低下を示すフレイルの予防において身体. が低下した高齢者の生活空間を拡大するために必要な要. た集団であった。森川ら. 活動量は重要 い 大. 42). だが,活動範囲と筋力とは関連しな. 21). ことが報告されている。本調査も活動範囲と握力,. 因について検討していく必要がある。  さらに,本調査では補助具の使用可で歩行可能なレベ. 四頭筋筋力との関連を検討したが,先行研究と同様. ルを対象としたため,歩行が困難な対象者の生活空間に. に関連はなかった。片脚立位時間は,訪問リハビリテー. ついては明らかではない。自宅内の移動手段が歩行以外. ションの利用者を対象とした大沼ら. 31). の報告よりも良. 好であったが,デイケアの利用者を対象としたいずれの 報告. 20)21)39‒41). よりも低かった。本調査対象は,約 8. の者についても今後,調査していく必要がある。 結   論. 割が 5 秒以上の片脚立位保持ができず,バランス能力が.  在宅で生活する障害をもつ高齢者の補助具の使用可で. 低下した集団であった。TUG,BI は,デイケア利用者. の最大活動範囲の差異に影響を及ぼす要因は,立ち上が. を対象とした先行研究. 19‒21)30). 運動器不安定症の診断基準. 43). と同程度であったが,. である TUG 11 秒以上と. り,歩行,方向転換など複合的な移動能力,ADL と ADL の自信度であった。身体要因としては筋力よりも,. 比較すると,自宅敷地外群は年齢が高いものの歩行能力. パフォーマンスおよび ADL の評価が重要であることが. が優れた集団であった。TUG は立ち上がり,歩行,方. わかった。精神要因としては,うつ状態や主観的健康観. 向転換,着座と様々な要素を含む運動機能評価であり,. とは関連がなく,ADL の自信度が関連していた。生活. 歩行能力,バランス能力をよく反映するため,活動範囲. 機能が低下した高齢者においては,筋力よりも複合的な. の差に影響することは想像に難くなく,ADL について. パフォーマンスの評価が重要であり,うつ状態や健康観. も先行研究. 10)11)21). と一致した結果を得た。活動範囲. は身体要因として,移動能力を反映しやすく,筋力を反 映しにくいことが改めて確認された。  精神要因として,補助具の使用可での最大活動範囲に は日常生活活動の自信度が関連しており,LSA に関連す ると報告されたうつ尺度や主観的健康観は関連しなかっ た。Hb-LSA のもととなった LSA に関する先行研究. 10‒13). では,うつ状態,主観的健康感などが有意に関連し,い ずれも中等度の相関を示したと報告されている。自信を もって日常生活を行える在宅障害高齢者の生活活動範囲 が広いのは想像に難くなく,生活機能が低下した場合は,. よりも ADL の自信度が重要であった。 利益相反  本研究において記載するべき利益相反はない。 文  献 1)Ehrman JK, Dejong A, et al.: Physical Activity Assessment. Chap 8. In: American College of Sports Medicine, ACSM’s resource manual for guidelines for exercise testing and prescription. 6th ed, Lippincott Williams & Wilkins, Baltimore, 2010, pp. 151‒181. 2)Aoyagi Y, Shephard R: Habitual physical activity and.

(7) 在宅障害高齢者の生活空間と身体,精神要因との関係. health in the elderly: The Nakanojo study. Geriatr Gerontol Int. 2010; 10: 236‒243. 3)Frerrucci L, Guralnik J, et al.: Designing randomized, controlled trials aimed at preventing or delaying functional decline and disability in frail, older persons: a concensus report. J Am Geriatr Soc. 2004; 52: 625‒634. 4)Perterson MJ, Giuliani C, et al.: Physical activity as a preventive factor for frailty: the health, aging, and body composition study. J Gerontol. 2009; 64: 61‒68. 5)厚 生 労 働 省  健 康 づ く り の た め の 身 体 活 動 基 準 2013. https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002xpleatt/2r9852000002xppb.pdf(2020 年 2 月 23 日引用) 6)厚 生 労 働 省  高 齢 者 の 地 域 に お け る 新 た な リ ハ ビ リ テ ー シ ョ ン の 在 り 方 検 討 会 報 告 書.http://www. mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12301000-RoukenkyokuSoumuka/0000081900.pdf(2020 年 1 月 4 日引用) 7)May D, Nayak USL, et al.: The life-space diary. A measure of mobility in old people at home. Int Rehab Med. 1985; 7: 182‒183. 8)Tinetti ME, Ginter SF: The nursing home life-space diameter. A measure of extent and frequency of mobility among nursing home residents. J Am Geriatr Soc. 1990; 38: 1311‒1315. 9)Stalvey BT, Owsley C, et al.: The life space questionnaire: A measure of extent of mobility of older adults. J Appl Gerontol. 1999; 18: 460‒478. 10)Baker PS, Bonder EV, et al.: Measuring life-space mobility in community-dwelling older adults. J Am Geriatr Soc. 2003; 51: 1610‒1614. 11)Peel C, Baker PS, et al.: Assessing mobility in older adults: The UAB study of aging life-space assessment. Phys Ther. 2005; 85: 1008‒1019. 12)Rantanen T, Portegijs E, et al.: Individual and environmental factors underlying life space of older people ‒ study protocol and design of a cohort study on Life-Space Mobility in Old Age (LISPE). BMC Public Health. 2012; 12: 1018‒1034. 13)Rantakokko M, Iwarsson S, et al.: Associations between environmental characteristics and life-space mobility in community-dwelling older people. J Aging Health. 2014; 27: 1‒16. 14)村山洋史,渋井 優,他:都市部高齢者の閉じこもりと生 活空間要因との関連.日本公衆衛生雑誌.2011; 58: 851‒866. 15)島田裕之,牧迫飛雄馬,他:地域在住高齢者の生活空間の 拡大に影響を与える要因:構造方程式モデリングによる検 討.理学療法科学.2009; 36: 370‒376. 16)原田和宏,島田裕之,他:介護予防事業に参加した地域高 齢者における生活空間(life-space)と点数化評価の妥当性 の検討.日本公衆衛生雑誌.2010; 57: 526‒537. 17)阿部 勉,橋立博幸,他:地域在住高齢者における活動 量と身体機能・IADL との関連.理学療法科学.2009; 24: 721‒726. 18)只 石 朋 仁, 鈴 木 英 樹: 高 齢 在 宅 パ ー キ ン ソ ン 病 患 者 の 生活空間に関連する因子の検討.理学療法学.2019; 46: 351‒359. 19)内藤孝洋,松田直樹,他:在宅脳卒中者における生活空間 の関連因子─活動範囲別の検討─.理学療法学.2017; 44: 323‒331. 20)南條恵悟,長澤 弘,他:通所リハビリテーションにおけ る運動機能に対する介入効果に 1 年間の生活空間の変化が 及ぼす影響.理学療法学.2017; 44: 357‒363. 21)森川真也,玉利光太郎,他:生活空間の短期的変化と予測 因子の抽出─通院・通所リハビリテーションを利用する低 活動高齢者を対象とした小規模多施設研究─.理学療法 学.2015; 42: 494‒502.. 61. 22)新開省二,藤田幸司,他:地域高齢者におけるタイプ別閉 じこもりの予後.日本公衆衛生雑誌.2005; 52: 627‒638. 23)新開省二,藤田幸司,他:地域高齢者におけるタイプ別閉 じこもりの出現頻度とその特徴.日本公衆衛生雑誌.2005; 52: 443‒455. 24)神沢信行:生活を支える福祉・リハビリテーション関連 用具,標準理学療法学日常生活活動学・生活環境学(第 4 版).鶴見隆正,隆島研吾(編) ,医学書院,東京,2013, pp. 291‒292. 25)橋 本 貴 幸, 浅 川 育 世: 在 宅 理 学 療 法, ビ ジ ュ ア ル レ ク チャー地域理学療法学(第 1 版).浅川育世(編) ,医歯薬 出版,東京,2012,pp. 64‒67. 26)西野亜希子,南 一誠:要介護高齢者の在宅生活を促進す るための住宅改修の実態とその効果.日本建築学会計画系 論文集.2007; 622: 1‒8. 27)小嶋 裕:在宅障害老人に対する地域リハビリテーション 活動.理学療法学.1990; 17: 310‒316. 28)伊藤日出男,盛田寛明,他:在宅障害者の生活支援に関す る訪問指導の効果.青森保健大紀要.2002; 4: 69‒78. 29)高井逸史,吉村知倫,他:移動動作の自立度からみた住 宅改修の効果について.日本生理人類学会誌.2006; 11: 31‒34. 30)島田裕之,内山 靖,他:高齢者の日常生活活動と身体機 能に関する研究.日本老年医学雑誌.2001; 39: 197‒203. 31)大沼 剛,橋立博幸,他:地域在住の要支援・要介護高齢 者に対する屋内生活空間における身体活動評価の臨床的有 用性.日本老年医学雑誌.2014; 51: 151‒160. 32)加藤伸司:改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R) の作成.老年精神医学雑誌.1991; 2: 1339‒1347. 33)厚 生 労 働 省  運 動 器 の 機 能 向 上 マ ニ ュ ア ル( 改 訂 版 ) . https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1d.pdf (2020 年 2 月 19 日引用) 34)Podsiadlo D, Richardson S: The Timed “Up & Go”: A test of basic functional mobility for frail elderly persons. J Am Geriatr Soc. 1991; 39: 142‒148. 35)Shah S, Vanclay F, et al.: Improving the sensitivity of the Barthel index for stroke rehabilitation. J Clin Epidemiol. 1989; 42: 44‒50. 36)鈴木みずえ,金森雅夫,他:在宅高齢者の日常生活動作に 対する自己効力感尺度測定の試み 自己効力感と関連する 要因の検討.看護研究.1999; 32: 29‒38. 37)杉 下 守 弘, 朝 田  隆: 高 齢 者 う つ 尺 度 短 縮 版 ─ 日 本 版 (Geriatric Depression Scale Short Version-Japanese, GDSS-J)の作成について.認知神経科学.2009; 11: 87‒90. 38)厚生労働省ホームページ 生活期リハビリテーション の 効 果 に つ い て の 評 価 方 法 に 関 す る 調 査 研 究 報 告 書. https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000003486hatt/2r985200000348hu.pdf(2020 年 1 月 4 日引用) 39)村田 伸,津田 彰,他:在宅障害高齢者の身体機能・認 知機能と転倒との関係:1 年間の追跡調査より.行動医学 研究.2005; 11: 32‒40. 40)村田 伸,津田 彰,他:在宅障害高齢者の転倒に影響 を及ぼす身体および認知的要因.理学療法学.2005; 32: 88‒95. 41)村田 伸,津田 彰,他:在宅障害高齢者の身体機能・認 知機能と転倒発生要因に関する前向き研究.理学療法学. 2006; 33: 97‒104. 42)原田和宏:身体活動向上によるフレイル予防,フレイルの 予防とリハビリテーション.島田裕之(編) ,医歯薬出版, 東京,2015,pp. 101‒106. 43)公益社団法人日本整形外科学会ホームページ 運動器不安定 症.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/mads.html (2020 年 2 月 19 日引用) 44)Bundura A: Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavioral change. Psychological Review. 1977; 84: 191‒215..

(8) 62. 理学療法学 第 48 巻第 1 号. 〈Abstract〉. Physical and Mental Factors Underlying Home-based Life Space of Disabled Elderly at Home. Mamoru SATO, PT, MHsc Department of Rehabilitation, Marumero Home Visit Nursing Station Nishitaga Mamoru SATO, PT, MHsc, Masaaki SATO, PT, MHsc, Tohru KAWAGUCHI, PT, PhD Aomori University of Health and Welfare Graduate School of Health Science Masaaki SATO, PT, MHsc Department of Rehabilitation, Michinoku Daycare Center. Objective: This study aimed to investigate physical and mental factors associated with home-based life space in disabled elderly at home. Methods: In the present study, 61 elderly persons (82.7 ± 6.2 years; male, n = 13) who underwent day-care service at two health service facilities for the elderly participated. We measured the homebased Life Space Assessment (Hb-LSA) [Maximal Life Space (Hb-M), Life space using equipment (HbE), Independent Life Space (Hb-I)], grip force, muscle strength of quadriceps, one-leg standing, Timed-Up and Go test (TUG), Barthel index (BI), Activities-of-Daily-Living Self-Efficacy Scale (ADLSES), depression scale and self-rated health. Subjects were divided into those who moved to outside with using equipment (outside group, N=25), those who moved to neighborhood with using equipment (neighborhood group, N=36). Results: The results showed that neighborhood group had better TUG, BI and ADLSES compared with outside group. Conclusion: The present findings suggest physical performance and confidence in performing activities of daily living are important for enhancing the life-space for disabled elderly at home. Key Words: Disabled elderly at home, Life-Space, Activities-of-Daily-Living Self-Efficacy-Scale, Timed-Up and Go, Self-efficacy.

(9)

参照

関連したドキュメント

条第三項第二号の改正規定中 「

社会福祉士 本間奈美氏 市民後見人 後藤正夫氏 市民後見人 本間かずよ氏 市民後見人

佐和田 金井 新穂 畑野 真野 小木 羽茂

ケース③

8月 職員合宿 ~重症心身症についての講習 医療法人稲生会理事長・医師 土畠 智幸氏 9月 28 歳以下と森の会. 11 月 実践交流会

麻生区 キディ百合丘 ・川崎 宮前区 クロスハート宮前 ・川崎 高津区 キディ二子 ・川崎 中原区 キディ元住吉 ・川崎 幸区

①生活介護 定員 60 名 ②施設入所支援 定員 40 名 ③短期入所 定員10名 ④グループホーム 定員10名 ⑤GH 併設短期入所 定員3名. サービス 定員 延 べ 利

社会福祉法人 共友会 やたの生活支援センター ソーシャルワーカー 吉岡