DNA マイクロアレイ・ハイブリダイゼーション用プロトコルの実行
マニュアルプロトコルから Tecan Hybridization Station へ移行
緒言
マイクロアレイの最適なプロトコルの作成は、困難か つ時間のかかる仕事である。典型的なハイブリダイ ゼーション実験では、多くの変数が再現性の問題を 引き起こすことがよくある。
Tecan Hybridization Station は、マイクロアレイ処理 を自動化して変数の数を減らし、実験結果の質を改 善するように設計されている。しかし、変換ステップ のなかには自動化された環境下では物理的特徴が 異なるステップもあるため、開発したマニュアル法を Hybridization Station による自動化法用プロトコル へ変換するには、さらなる調整が必要なことが多い。 本稿は、マニュアル法を Tecan HS Series Hybridization Station による自動化法用プロトコル へ変換するにあたっての手引きとして作成された。
背景
マイクロアレイの原理
DNAマイクロアレイの基本原理は、一本鎖核酸配列 の相補的結合である。マイクロアレイ(チップとも呼 ぶ)では、自動スポッティング装置を用いて、ガラス 等の固体面の所定の位置(スポット)にターゲットと 呼ばれる既知の配列を付着させる。もっともよく使用 されるDNAマイクロアレイは2種類ある。 a)cDNAまたはゲノムDNAアレイ:それぞれが遺伝 子または特定の染色体断片を示す、長さが500∼ 5,000塩基対の相補的DNA(cDNA)またはCGH(比 較ゲノムハイブリダイゼーション)のターゲットを固定 する。 b)オリゴアレイ:これらのアレイでは、20∼100塩基 対の範囲の短めのDNA配列(オリゴヌクレオチド)を ターゲットとして固定する。プローブ(蛍光標識したcDNAまたはRNA等)と呼ば れる溶液中の未知の配列が、固定された相補的タ ーゲットと結合する。 同じ原理が、このTechnical Noteでは網羅されてい ないその他のターゲットや蛋白質、グリカン等のプロ ーブに適用できる。
マイクロアレイスライド
通常、顕微鏡スライドをマイクロアレイの基板として 使用する。核酸を表面に適切に付着させるため、 様々な界面化学が開発されてきた。 アルデヒドスライド:このスライド表面を用いてアミノ 基修飾オリゴ、アミノ基修飾 cDNA、蛋白質、細胞、 組織等を固定する。このような表面は、SNP(一塩基 多型)の検出実験用短鎖オリゴを固定するのに特に 有用である。 アミンおよびポリリジンスライド:これらのスライド表 面を用いて遺伝子発現マイクロアレイ用の非修飾長 鎖オリゴおよび cDNA を固定する。 エポキシスライド:このスライド表面を用いて遺伝子 発現アレイ用のアミノ基修飾長鎖またはアミノ基非 修飾長鎖と cDNA の両方を固定する。蛋白質、細胞、 組織等にも結合する。マイクロアレイ処理
マイクロアレイ処理では、通常以下のステップを実 行する。 プレハイブリダイゼーションまたはブロッキング。 本ステップは、通常スポットしたガラススライド製アレ イを用いて実行する。これにより以下の目的が達成 される。
ハイブリダイゼーション処理時に、そのままでは 溶液中のプローブに結合し、ハイブリダイゼーシ ョンシグナルを低減させる可能性のある弱く付着 したターゲットを洗い流す。
非特異的にプローブと結合する可能性のある スライド表面上のブロックバックグラウンドエリ アは、バックグラウンド値が高くなる。よく知られ ているブロッキング剤は、ポリ(A)+オリゴヌクレ オチドまたはウシ血清アルブミン(BSA)である。
ターゲットをハイブリダイゼーションに利用でき るようにする。cDNA アレイでは、ハイブリダイ ゼーションの前に二本鎖ターゲットを変性させ る必要がある。これは通常はスライドを 90°C 以上で 2∼3 分間加熱することで達成される。 最近では多くのハイブリダイゼーション用バッファーや コートしたスライドが市販されていることに留意するこ と。これらの製品は、バックグラウンドの可能性を最 小限にするよう設計されているため、ハイブリダイゼ ーションの前にブロッキングを行う必要がない。 ハイブリダイゼーション 主にプローブやハイブリダイゼーション用バッファー の組成に依存しているターゲットおよびプローブをハ イブリダイゼーションする方法は多い。 一般的なハイブリダイゼーション用バッファーは通常、 pH 値を安定させる成分(SSC 等)、表面張力を低減さ せる界面活性剤(SDS 等)、融解温度 Tmを下げる成 分(ホルムアミド等)を含有する。ほとんどのバッファ ーは非特異的結合を最小限にするブロッキング剤も 含有する。よくみられるブロッキング剤はデンハルト 試薬、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、断片化サケ精 子 DNA、tRNA、および Cot 1DNA である。cDNA プロ ーブを使用する場合、T-リッチ配列に結合するポリ (A)+RNA またはポリ dA ヌクレオチドも含まれる。こ れらのバッファーは、様々な製造業者より市販されて いる。バッファーのなかには溶液中の見かけ上のプ ローブ濃度を上昇させる高分子糖類(デキストラン 等)を含有するものもある。 通常のハイブリダイゼーション温度は約 60∼65°C である。ハイブリダイゼーション温度を下げるには、 ホルムアミド系バッファーを使用する。一般に、42°C のときのホルムアミド系ハイブリダイゼーションは信 号対雑音比が高いほうに有利に働くため、65°C の ときの水溶液よりも優れている。しかし、ホルムアミ ドにおけるハイブリダイゼーション速度は、水溶液よ りも緩徐である。 ハイブリダイゼーション時にプローブ溶液を効率的 に混合すると、より多くの分子が相補的ターゲットに 接触するため、結合現象が増加する。 洗浄 ハイブリダイゼーション後の洗浄を利用して、ハイブ リダイゼーション現象に「ストリンジェンシー」に関す る要件を課し、バックグラウンドノイズを生じさせる未 結合のプローブ分子やバッファー成分を除去する。 よくみられるプロトコルには複数の洗浄ステップが含 まれ、ステップごとにストリンジェンシー(厳密性)が 増している。一般に、ストリンジェンシー洗浄は様々 な濃度および温度で SSC/SDS バッファーを用いて 実行する。低ストリンジェンシー洗浄(塩分濃度が高 いか温度が低い、あるいはその両方)によって、未 結合あるいは極めて緩いプローブ分子のみ除去す る。ストリンジェンシーが増すとともに、ミスマッチ DNA 二本鎖がより一層除去される。このようにして 偽陽性シグナルが減少する。スライド乾燥 最終乾燥ステップはプロトコルのなかでも極めて重要 な部分であり、洗浄ステップの直後に実施し、洗浄用 バッファーの痕跡を完全に取り除いてからスキャンし なければならない。乾燥が不完全であると、バックグ ラウンド形成が劇的に増加し、不均一になる(バック グラウンドの汚れ)。 典型的な乾燥法は、遠心または圧縮空気による吹 き込みである。Tecan HS Hybridization Station では、 圧縮窒素を使用する。圧縮窒素は極めて効率がよく、 スライド、プローブ、染色分子を乾燥させ不活化した 環境下で保管できるという利点があるため、バック グラウンド形成や染料の酸化によるシグナル減少を 防止する(Cy5 は特に空気による酸化に感受性を示 す)。
実行の指針
マニュアル法には中間乾燥等、いくつかの追加ステ ップが含まれることが多いが、これらのステップは Tecan HS Series Hybridization Station による自動 化法用プログラムへ変換しない。 第 1 洗浄ステップ 第 1 洗浄ステップは、プローブ注入時にシグナルの 均一性を改善し、最適な撹拌成績を挙げるためのシ ステムを準備するために必要である。このような特 徴から、プリハイブリダイゼーション用バッファーでス ライド表面をあらかじめ濡らし、プローブ溶液をアレ イの活性領域全体に均一に分散させる。 プリハイブリダイゼーション 必要とされる時間および温度の「ハイブリダイゼーシ ョン」ステップを挿入することによって、第 1 洗浄ステ ップの直後に実行できる。マニュアル法でしばしば 推奨されるその後の乾燥ステップは、避けるべきで ある。 プローブ注入 マニュアル法と同量のプローブを使用し、選択したハイ ブリダイゼーション用バッファー70 µl または 100 µl(チャ ンバーのサイズによる)で溶解する。 プローブの変性Tecan HS Series Hybridization Station には、基板 上で変性させられるという利点がある。ターゲット分 子とキャプチャープローブ分子を一緒に加熱し、変 性させる。冷却処理中に各 DNA 分子が適切なハイ ブリダイゼーション温度に到達するため、各分子は 配列を識別することなく相補的パートナーに結合で きる。 インキュベーション ハイブリダイゼーションの温度および回数は、最初の 実験用マニュアル法に記載されている手順に従って 規定すべきである。しかし、ハイブリダイゼーション温 度を下げることによって、ハイブリダイゼーション条件 が改善される例もある。 このような例では、HS 4800 を用いて様々な温度で 同時進行させ、最適なインキュベーション温度を決 定する。マイクロアレイの結果の質は、光の影響を 受ける(蛍光染料の退色)。したがって、 Hybridization Station では遮光カバーを用いて光が 入らない状態にし、処理を実行するのが望ましい。 撹拌 撹拌によってプローブがアレイ全体に均一に分布し、 活性液の挙動により緩徐な拡散が進むため、ハイブ リダイゼーション強度が高くなり、シグナル分布が均 一になる。
Tecan HS Series Hybridization Station では、ハイブリ ダイゼーション時のプローブの活性混合法として 3 種 類のモード(周波数が異なる)を設定することができる。 低モードはハイブリダイゼーション時間が長い(>8 時 間)場合、中モードはハイブリダイゼーション時間が中 程度(4∼8 時間)の場合、高モードはインキュベーシ ョン時間が短い(<4 時間)場合に使用する。Tecan HS Series Hybridization Station では、ハイブリダイゼーシ ョン用チャンバーにおいてプローブが最適に混合され るため、多くの応用例においてハイブリダイゼーショ ン時間が短縮される(注:ハイブリダイゼーション時間 の短縮は、プロトコルがすでに確立している場合にの み行うことが推奨される)。 洗浄 極めて効率よく洗浄(11 ml/分)することによって洗 浄時間が大幅に短縮される上にバックグラウンドも 低くなり、結果の信頼性も高く、再現可能になる。 沈殿した SDS や同様の物質はバックグラウンドを形 成する可能性があるため、最終洗浄ステップでは界 面活性剤を避けるべきである。 スライド乾燥 自動化法では、染料に害を与え、シグナルを減少さ せ得るアルコールやイソプロパノールによる清浄ス テップは不要である。Tecan HS Series Hybridization Station では、圧縮窒素(∼2.7 バール)を使用して 機器上のスライドを乾燥させ、速やかにスキャンの 準備をする。HS Series における有効なスライド乾燥 は、バックグラウンドを低く、均一にすることによって 結果の質を最大化する。
トラブルシューティング
Tecan HS Series Hybridization Station に関するプ ロトコルを最適化する場合、多くのパラメータにばら つきが出る可能性があるが、1 度に変更する変数は 1 つだけにすべきである。 もっともよくみられる問題は低感度、高バックグラウ ンド、および狭いダイナミックレンジである。
低シグナル/低感度
スポットの質が低い
スポッティングに使用した DNA が不十分であっ た。
スライドに結合する DNA が少なかった。 ハイブリダイゼーションで使用した標識 cDNA の 問題
開始 RNA 試料の劣化。
プローブ分子の標識効果が低く、偏っている (不十分なクリーンアップによりバックグラウンド 問題が生じる)。 ハイブリダイゼーションおよび洗浄条件が最適でな い
マイクロアレイの実験結果により低シグナルが 示された場合、まずはハイブリダイゼーション 温度を約 5°C 下げてみる。材料を十分入手で きる場合は、様々な温度で、同時進行で複数回 実行する(例えば 5°C、10°C、15°C 下げ る)。Tecan HS Series Hybridization Station に は、様々な温度で進めることによって、プロトコ ルを最適化できるという利点がある。一般には 温度が低くなるほどシグナルは強くなるが、非 ターゲット配列に対するクロスハイブリダイゼー ションが増加する。
洗浄ストリンジェンシーが高すぎる。これは温度 が高い、あるいは洗浄用バッファー中の塩分濃 度が低いためである。
プローブ濃度が低すぎる。これはマニュアル法 で使用される量と比較してプローブが 5∼10 倍 希釈される場合に起こり得る。Tecan Hybridization Station における撹拌の特徴によ ってプローブの著明な希釈は補償されるが、反 応時の標識 DNA の量を増やす必要性も残っ ていると考えられる。
洗浄が強すぎる。これはスポットされた DNA が スライドに強く結合していない場合に問題を起 こす可能性がある。高速(11 ml/分)時の洗浄 サイクルが長いと、スポットの DNA 部分が減少 することがある。ハイブリダイゼーション後の洗 浄条件を改善し、このような影響を回避する余 地はたくさんある。良い開始方法は洗浄サイク ルの回数を減らし、反復回数を減らすことであ る。共有結合したオリゴスライドでは、通常この ような問題はみられない。 プローブが正しく注入されない
プローブ注入ステップは、自動処理のなかで人 間がハイブリダイゼーションの結果に影響を及 ぼし得る唯一のステップである。ミスの主な原 因は、加熱したプローブ溶液のピペット分注で ある。ピペット分注中にピペットの先端が冷却さ れるため液体が収縮し、結果的にインキュベー ションチャンバー内に気泡が入る危険が劇的に 増加する。
操作マニュアルで規定されている通り慎重にプ ローブを注入し、チャンバー内に気泡が入らな いようにし、プローブ全量を確実にチャンバー に注入する。高バックグラウンド
スライドコーティングの質が悪い。
標識プローブが適切に精製されなかったため、 取り込まれないまま表面に非特異的に結合し 得るヌクレオチドが多い。
チャンバー内の気泡。プローブ注入ステップ時 は、気泡が入らないように注意する。 また、い ずれのプロトコルでも第 1 洗浄を第 1 ステップ として利用する。そうしなければ、撹拌開始後、 チャンバー内に空気が入る可能性がある。
高バックグラウンドの場合、洗浄ステップを修正 して効率を高め、バッファーの流動時間を延長 する、あるいは洗浄温度を上げることが役立つ。 通常、最終結果ではマニュアル処理と比較して バックグラウンドの質は高い。
最終洗浄ステップでは界面活性剤がスライド 表面に沈殿するため、バックグラウンド値が高く なる可能性がある。通常、このようなアーチファ クトは Cy3 チャネルより Cy5 チャネルにおいて よくみられる。低ダイナミックレンジ
スポットのシグナルは高いが、1個のシグナル のダイナミックレンジはスポット間で極めて狭い 場合、ハイブリダイゼーション条件のストリンジ ェンシーが不十分である。これを防止するには、 ハイブリダイゼーション温度を上げる。 通常、マニュアル法と比較して Tecan HS のダイナミ ックレンジは広い。シグナルの全体強度がマニュア ル法で達成される値よりも低いことがときどきあっても、バックグラウンドが著明に低いため、ダイナミック レンジはより広くなる。
非特異的シグナル
理由としてクロスハイブリダイゼーションの可能 性がある。クロスハイブリダイゼーションは、配 列が類似しているターゲット分子とプローブ分 子間でもっとも望まれないハイブリダイゼーショ ンである。
非特異的シグナルの別の指標は、ほとんどの スポットから均一に高シグナルが得られること である。唯一の防止法は、ハイブリダイゼーショ ンと洗浄のストリンジェンシーを高めることであ る。 ハイブリダイゼーションと洗浄のストリンジェンシー が低すぎる
ハイブリダイゼーションや洗浄の温度を上げる、 あるいは洗浄回数を増やす。
ストリンジェンシーの高い洗浄では、塩分濃度 を下げる。スライド上のシグナル勾配
プローブ注入温度が低すぎる
プローブ注入温度を上げる。
プローブの量および体積が、使用するチャンバ ーに適していること。使用するチャンバーの仕 様書で推奨されている量を下回るプローブを適 用しないようにする(操作マニュアル参照)。 様々なプログラムパラメータの変更の影響に関する さらなる情報は、表 1 で得られる。Alteration of program parameters Effect
Increase hybridization temperature Can prevent false positive signals, decrease background, can also increase dynamic range Decrease hybridization temperature Increase overall intensity, but background can
increase too
Increase wash temperature Decrease background, but can also decrease signal Increase washing duration Decrease background, but can also decrease signal Decrease wash temperature Enhance spot signal, can lower dynamic range, can
increase background Decrease washing duration
Enhance spot signal, can lower dynamic range, can increase background, but can prevent damage to the slide surface
Increase detergent concentration of 1st wash buffer, if used slide surface is very hydrophobic
Reduces air bubbles in the chamber, because of reduction of repulsion of aqueous solutions Increase probe injection temperature Prevention of signal gradient formation Chamber conditioning in water bath at 70°C (o/n) Prevention of air bubble formation during long
hybridizations at high temperature
Increasing concentration of secondary labeling molecules Can increase signal, can prevent signal gradient formation
実施例
本稿は、既存のマニュアル法用プロトコルを変換す る際の指針として使用する。以下の実施例では様々 な応用例について多くのプロトコルが示されている が、これらは単なる例であって、他に応用する場合 には修正の必要性が生じる可能性があることに留 意する。 プログラムを最適化するには、何度か試行する必要 があることにも留意する。したがって、同タイプの大 量のスライドや同じプローブの一部を用いて、マニュ アル実験を同時進行させることも推奨される。 典型的なマイクロアレイのハイブリダイゼーション実 験の処理ステップを表 2 に示す。Tecan HS Series Hybridization Station において、マニュアルハイブリ ダイゼーション法のどのステップを自動化または省 略できるかを本表で比較することもできる。示されて いる通り、使用者の介入を要するステップの数が大 幅に削減されるため、人手によるミスが減少し、再 現性が増大する。Manual procedure Automation
Pre-hybridization of microarray glass slide:
Pre-hybridize microarray glass slide 1.5hrs at 45°C.
Rinse pre-hybridized microarray glass slide in dH2O
Rinse microarray glass slide in 70% ethanol
Air dry glass slide
Automated
Not necessary
Not necessary
Not necessary Lifterslips:
Store lifterslips in soap solution.
Rinse lifterslips
Air dry lifterslips
Not necessary
Not necessary
Not necessary Hybridization microarray glass slide:
Preheat hybridization buffer
Heat probe mix 2min 95°C
Apply this probe mix to microarray glass slide
Add H2O to each well in the hybridization chamber
Hybridize overnight 45°C in water bath
Manual / Automated
Manual / Automated
Manual
Not necessary
Automated Wash steps after hybridization microarray glassslides:
Remove lifterslip gently from microarray glass slide in 2xSSC/0.1% SDS 45°C
Transfer microarray glass slides to 1xSSC and wash twice for 10min 45°C
Subsequently, transfer glass slides to 0.2xSSC and wash twice for 2:45min
Finally, dip glass slides in 0.1xSSC at RT
Spin dry glass slides 3’800rpm in 50ml tube
Not necessary
Automated
Automated
Automated
Automated 表 2実施例 1:cDNA アレイ 1
本例においては、ターゲット cDNA を PCR にて増幅 し、TeleChem Microspotting 溶液中で洗浄・溶解し、 0.1∼0.3 µg/µl の濃度にした。続いて DNA を TeleChem SuperAldehyde スライド上にスポットし、 cDNA プローブを逆転写により CY3 染料もしくは Cy5 染料で標識化した。Process step Manual method Tecan Hybridization Station
Pre-hybridization 1st wash with pre-hybridization buffer (4xSSC / 0,2%SDS) 20 seconds at 65°C
Probe-injection 20 µl probe under cover slip Probe injection at 65°C (same DNA amount as in manual method) followed by 2 minutes denaturation
Hybridization Hybridization for 16 hours at 65°C in water bath
Hybridization 16 hours at 65°C with agitation mode ‘medium’
All at room temperature in TeleChem WashStation 2 x 5 minutes with 2xSSC / 0,1%SDS 3 x
Wash 2 minutes (2xSSC / 0,1%SDS) at 33°C
Soak 1 minute 2 x 1 minute with 0,2xSSC 2 x
Wash 2 minutes (0,2xSSC) at 33°C
Soak 1 minute 1 x 1 minute with 0,1xSSC / 0,1% Tween 2 x
Wash 2 minutes (0,1xSSC / 0,1% Tween) at 33°C
Soak 1 minute Wash 1 x 5 minutes with 0,1xSSC 1 x
Wash 1:30 minutes (0,1xSSC) at 33°C
Soak 0 minute実施例 2:cDNA アレイ 2
ターゲットDNAを5 アミノリンカーで修飾した。5 -アミノ-リンカーはDNAをスライド基板に効果的に結 合させる。このように適合させたプローブを GeneScan ArrayLinkTM hyphobスライドに印刷した。
肝細胞株由来RNAをプローブとして使用した。逆転 写によりRNAをCy3-およびCy5-dUTPで標識化した。 Cy3プローブおよびCy5プローブをプールし、次に Qiaquickカラムで洗浄してからSpeed Vacで凍結乾 燥させた。使用前にプローブをハイブリダイゼーショ ン用バッファーで適量まで希釈した。
Process step Manual method Tecan Hybridization Station
Pre-hybridization Probe 1 minute at 95°C (heating block) 1st wash with pre-hybridization buffer (SSC / SDS – Solution without DNA and blocking solution) 20 seconds at 60°C
Probe-injection ~ 700 µl probe in seal frame Probe injection (same DNA amount as in manual method);
then denaturation for 2 minutes at 95°C. Hybridization Hybridization over night at 60°C Hybridization for 14 hours at 55°C with
agitation mode ‘medium’ 1 x 5 minutes at 65°C with buffer 1
(2xSSC/0,5%SDS)
2 x wash with buffer 1 at 60°C
Wash 1 minute
Soak 1 minutes1 x 5 minutes at room temperature with buffer 2 (0,5xSSC)
2 x wash with buffer 2 at 25°C
Wash 1 minute
Soak 1 minutes1 x 5 minutes at RT with buffer 3 (0,1xSSC)
1 x wash with buffer 3 at 25°C
Wash 1 minute
Soak 2 minutes WashImmerse in H2O very shortly Wash with H2O for ~ 10 seconds Drying Drying in centrifuge Drying at 30°C for 1:30 minutes with N2
実施例 3:スライド上のオリゴ、RNA プローブ
本例においては、50bp のオリゴヌクレオチドをアミノ シランでコートしたスライド上にスポットした。cDNA の転写により RNA プローブを作成した。cDNA を PCR にて増幅すると、結果として得られるプローブ 分子が増加する。転写ステップにおいて RNA をビオ チン化した。その後のステップでは、ストレプトアビジ ン-Cy5 溶液でハイブリダイゼーションを可視化した (第 2 標識)。Process step Manual method Tecan Hybridization Station
1st hybridization
Pre-hybridization Probe 10 minutes at 65°C (heating block)
1st wash with pre-hybridization buffer (SSC / SDS – Solution without formamide) 20 seconds at 55°C
Probe-injection 30 µl probe under cover slip Probe injection (same DNA amount as in manual method)
Hybridization for 90 minutes at 55°C Hybridization for 90 minutes at 55°C with agitation mode ‘high’
Hybridization
Immerse in H2O very shortly
Wash 2 x 5 minutes at room temperature with buffer 1
2 x wash with buffer 1 at RT.:
Wash 1 minute
Soak 2 minutes Immerse in H2O very shortlyWash
Drying in centrifuge
2nd staining solution for 30 minutes at RT under cover slip
(Streptavidin – Cy5)
Wash 30 seconds with buffer like staining solution without Streptavidin – Cy5 Probe injection (streptavidin-Cy5-solution)
2nd Labeling
Hybridization for 30 minutes at RT with agitation mode ‘high’
Wash 2 x 5 minutes at room temperature with buffer 2
2 x wash with buffer 2 at room temperature:
Wash 1 minute
Soak 2 minutes WashImmerse in H2O very shortly Wash with H2O for ~ 10 seconds. Drying Drying in centrifuge Drying at 30°C for 1:30 minutes with N2
実施例 4:スライド上のオリゴ、cDNA プローブ
50bp のオリゴヌクレオチドをエポキシでコートしたス ライド上にスポットした。次にインビトロで転写した酵 母菌の RNA とラット遺伝子それぞれ 10 µg から得ら れた蛍光標識 cDNA を用いて、これらのスライドを ハイブリダイゼーションした。Process step Manual method Tecan Hybridization Station
Pre-hybridization 1st wash with pre-hybridization buffer
(5xSSC) 20 seconds at 42°C
Probe injection 30 µl probe under cover slip Injection of probe solution at 42°C (same DNA amount as in manual method) Hybridization Hybridization for 20 hours or over night
at 42°C in shaking water bath
Hybridization for 2 and 14 hours at 42°C with agitation.
Agitation mode ‘high’ for 2h hybridization
Agitation mode ‘medium’ for 14h hybridizationAll at 30°C in shaking water bath
1 x 5 minutes with 2xSSC / 0,2%SDS 2 x
Wash 1 minute (2xSSC / 0,2%SDS) at 30°C
Soak 1 minute 1 x 5 minutes with 1xSSC 2 x
Flow 1 minute (1xSSC) at 30°C
Soak 1 minute Wash 1 x 5 minutes with 0,5xSSC 2 x
Flow 1 minute (0,5xSSC) at 30°C
Soak 1 minute結論
DNA マイクロアレイは、様々な試料において豊富な 転写物の変化を並行して検出する強力なツールで ある。しかし、転写物の識別レベルの検出にはハイ ブリダイゼーションの再現が必要である。 マニュアル法のプロトコルを自動化法の環境へ変換 することはさほど難しくはないが、マニュアル法と自 動化法では特徴が異なるステップもあるため、最適 化にはある程度時間が必要である。Tecan HS Series Hybridization Station により、自動 化マイクロアレイ処理において高再現性、柔軟性、 および優れた性能が得られる。本機器によって研究 者は実験を標準化し、ハイブリダイゼーション処理ス テップにおける人的因子のばらつきを排除すること により、均一性および再現性を改善できる。
文献および参考文献
1. Making and reading microarrays(マイクロアレイの作製および読み取り)/ Cheung, V.G. [et al.]. Nature Genetics 21 supplement pp 15 ‒ 19, 1999(チャン・V.G.[ら]Nature Genetics 21 付録 pp15∼19、1999 年) 2. DNA Microarrays: A Practical Approach(DNA マイクロアレイ:実用的アプローチ)/ Mark Shena, editor.
Eaton Publishing (Natick), 2000 (マーク・シェナ編集、Eaton Publishing 社[ネーティック]2000 年) 3. Microarray analysis(マイクロアレイ解析)/ Mark Shena. Wiley & Sons (New York)..; 2002(マーク・シェナ、
Wiley & Sons 社[ニューヨーク]2000 年)
4. A Beginners Guide to Microarrays(マイクロアレイの初心者向けガイド)/ Eric M. Blalock, editor. Kluwer Academic Publishers, 2003(エリック・M・ブラロック編集、Kluwer Academic Publishers 社、2003 年)
用語に関する注 文献において、ハイブリダイゼーションパートナーを参照するための命名システムは、現在少なくとも 2 種類 ある。どちらも一般的な用語「プローブ」および「ターゲット」を使用している。しかし、ある使用者にとっての「プ ローブ」が、ある使用者にとっては「ターゲット」の意味を持ったり、その逆の場合もある。 本稿では、(同定され)固定された核酸をターゲット、溶液中の(未同定の)遊離核酸をプローブと記載する。 Tecan Group Ltd.は、本稿に正確かつ最新の情報を記載するよう努力していますが、遺漏や誤りがないとは限りません。このため、本稿にある 情報の正確性、完全性について、Tecan Group Ltd.は明示的であれ黙示的であれ、一切の言明も保証も致しません。本稿を、随時、予告なく変 更することがあります。このなかで言及した商標はいずれも、法律により保護されています。本稿に記載されている仕様の技術的詳細および操 作の詳細については、最寄の Tecan 販売店にご連絡ください。本稿は、市場によっては入手できない製品について記載することがあります。最 寄の販売店にご確認ください。
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