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175 一般演題微生物 新生児の髄液から Streptococcus gallolyticus が検出された 1 症例 関口智絵 1) 永井羊子 1) 三田修道 1) 梶田幸夫 1) 桐生地域医療組合桐生厚生総合病院 1) はじめに Streptococcus gallolyticus は新生児の髄

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(1)

【はじめに】Streptococcus gallolyticus は新生児の髄膜炎や 成人の感染性心内膜炎や大腸癌患者の敗血症などの原因菌 である。今回当院で、新生児のStreptococcus gallolyticus に よる髄膜炎を経験したので報告する。 【症例】日齢33、男児。夕方の哺乳後に 2、3 回大量に嘔 吐し顔面蒼白になったため、当院救急外来受診。来院時の 体温は38.6℃であり、血液検査、尿検査、ウイルス抗原検 査、血液培養検査、髄液検査が施行され、入院となった。 【検査所見】WBC 8.9×10³/μL、RBC 2.91×10³/μL、Hb 10.9g/dL、Ht 31.7%、MCV 109.0、MCHC 34.4、PLT 130×10³/μL、TP 5.6、T-Bil 0.5、AST 23、ALT 16、LD 266、BUN 9、CRE 0.20、CRP 2.18、PCT 0.17、ウイルス抗 原検査(インフルエンザ・アデノ・RS)すべて陰性。 【髄液検査】外観 水様透明、細胞数 255(多核球 89%)、 TP 322mg/dL、Glu 50 mg/dL 【細菌学的検査】髄液のグラム染色でグラム陽性球菌が観 察された。肺炎球菌のような双球菌も認めたが、莢膜は認 めなかった。翌日、35℃の炭酸ガス環境下で培養した血液 寒天培地とチョコレート寒天培地に、S 型の非溶血性で小 さめなコロニーを形成。BTB 寒天培地には微小なコロニー を認めた。分離菌株はLancefield にはすべて凝集陰性であ った。また、入院時に採取した血液培養検査も陽性になり、 髄液と同様な菌体が観察された。MicroScanWalkAway40 に よる同定でStreptococcus bovis group と同定された。質量分 析装置MALDI バイオタイパーによる同定を外部依頼した 結果、Streptococcus gallolyticus ssp pasteurianus と同定され た。

【考察】Streptococcus gallolyticus ssp pasteurianus は新生児 の髄膜炎の原因菌の1つであり、同定機器によっては Streptococcus bovis group と同定される。グラム陽性の双球 菌または連鎖球菌で莢膜を有し、Lancefield D 群に陽性とな るのが特徴とされるが、今回その特徴は認めなかった。新 生児の髄膜炎や敗血症でグラム陽性連鎖球菌が検出された 場合は、肺炎球菌やGBS のほかに、Streptococcus gallolyticus も念頭において精査していく必要がある。 連絡先:0277-44-7171(内線 555)

新生児の髄液から

Streptococcus gallolyticus が検出された1症例

◎関口 智絵1)、永井 羊子1)、三田 修道1)、梶田 幸夫1) 桐生地域医療組合 桐生厚生総合病院1)

175

一般演題 微生物

(2)

【はじめに】病院職員のインフルエンザ感染は院内の流行 に繋がる可能性があり、感染曝露の機会が多い職員への感 染対策は重要である。今後の感染管理に役立てる事を目的 に、職員のインフルエンザ罹患状況を調査した。 【方法】2017 年 11 月 1 日から 2018 年 4 月 30 日の期間に 罹患した職員が提出した「インフルエンザ罹患調査」の内 容を基に、ワクチン接種率、流行状況、感染源、症状の有 無および診断直前の勤務状況について調査した。 【結果】職員のインフルエンザ流行状況は、定点あたりの 報告数とほぼ同様の推移を示していた。全職員中、罹患者 数は59 人(8%)で、そのうち A 型 16 人(27%)、B 型 42 人 (71%)、不明が 1 人(2%)であった。ワクチン接種率は、職員 全体では97%(673/696)、罹患者では 93%(54/59)であった。 推測された感染源は家族が15 人(25%)、患者が 9 人(15%)、 職員が2 人(3%)、その他 2 人(3%)、不明 31 人(53%)であっ た。診断確定日直近の勤務状況は、前日勤務が37 人 (63%)、当日勤務が 17 人(29%)、勤務状況不明が 5 人(8%)で あった。罹患者のうち26 人(42%)は当院外来を受診してお り、勤務中の体調不良による受診が11 人(42%)、受診目的 の来院が14 人(54%)、不明が 1 人(4%)であった。罹患者の うち、典型的な症状(38℃以上の発熱・関節痛・筋肉痛)のな かった職員が13 人(22%)存在し、そのうち 92%(12/13)がワ クチンを接種していた。 【考察】当院では、院内感染対策の一環として職員のワク チン接種を行っていることから、職員の接種率は全国平均 (50%)と比較して非常に高く、罹患率(8%)は全国の推計罹患 率(18%)よりも低い。ワクチン接種による効果があると考え られるが、一方で、ワクチン接種は感染者の症状を軽減す る効果もあり、それによって症状の軽い職員がインフルエ ンザ感染とは考えず、診断された当前日に勤務していた可 能性がある。また、自身の職場である当院へ受診目的に来 院する職員も多くいた。これらの行動は職員自身が院内感 染のリスクになり得ると考えられ、流行期には軽度でも感 冒様症状を感じた際にはインフルエンザを疑い、勤務せず に近医を受診するなどの行動喚起が必要と思われた。       連絡先:027-221-8165

当院職員におけるインフルエンザの罹患調査

◎丹 美玖1)、大竹 彩香1)、本村 玲奈1)、植原 友佳1)、新後閑 俊之1)、武谷 洋子1)、舩津 知彦1) 独立行政法人 地域医療機能推進機構 群馬中央病院1)

176

一般演題 微生物

(3)

【はじめに】サルコイドーシスは,非乾酪性類上皮細胞肉 芽腫を形成する全身性疾患である.サルコイドーシスと悪 性新生物に伴うサルコイド反応は非常に類似しており,鑑 別は難しいとされる.今回,CT ガイド下針生検でサルコイ ドーシスと初期診断されたのち,B 細胞性リンパ腫と確定 診断された1 例を経験したので報告する. 【症例】60 歳代,女性.咳嗽を主訴に近医を受診,CT で 両肺に散在する花様陰影,両側肺門リンパ節腫大,肝実質 に小結節,腹腔内リンパ節腫大を認め前医紹介となった. 前医でTBLB が施行され,サルコイドーシスと診断された. その後胸水が貯留し,細胞診で悪性リンパ腫が疑われたた め,当院紹介受診となった.診断を目的にCT ガイド下針 生検が施行され,検体採取時に迅速細胞診を行なった. 【細胞所見】リンパ球を背景に類上皮細胞,多核組織球, 濾胞樹状細胞,少数の核片貪食組織球が認められた.壊死 は認められず,リンパ球とともに類上皮細胞など多彩な細 胞が認められ,サルコイドーシスを考える所見であったが, 背景にやや大型のリンパ球が混在し,疑陽性とした. 【組織所見】多核組織球と類上皮細胞,硝子化様変性,小 型異型リンパ球の増生像で,明らかな壊死を伴わない非乾 酪性肉芽腫の所見であった.サルコイドーシスに類似する 所見であり,初回診断はサルコイドーシス疑いと診断され た.その後,フローサイトメトリー(FCM)による表面マ ーカー検索で,CD19 及び CD20 陽性細胞の増加がみられ, 軽鎖は,Lambda 鎖優位であり発現の偏りが認められた.免 疫組織化学的検索では,小型T 細胞を背景にやや中型で腫 大したCD3,CD20 陽性の B 細胞の増生が認められ,サル コイド反応を伴うB 細胞リンパ腫と診断された. 【まとめ】本症例は,組織診や細胞診標本に悪性リンパ腫 を確定するような明らかな腫瘍細胞は少なく,生検時に提 出したFCM の情報が確定診断の助けとなった.サルコイ ド反応を伴う悪性リンパ腫は稀であり,本症例のように非 乾酪性類上皮細胞肉芽腫を豊富に含有している症例がある ことを認識し,リンパ球の性状の観察を行うことが重要と 考えた. 群馬県立がんセンター0276(38)0771

サルコイド反応を伴った

B 細胞性リンパ腫の 1 例

◎神山 晴美1)、土田 秀1)、下山 富子1)、飯田 麻美1)、布瀬川 卓也1)、真下 友実1) 群馬県立がんセンター1)

177

一般演題 細胞

(4)

【はじめに】子宮体癌は近年、罹患数・死亡数ともに増加 傾向にある。しかし、子宮体部の検診は子宮頸癌検診の受 診者のうち、医師がリスクが高いと判断した人にだけ行わ れるため、子宮頸癌検診の受診率が50%に満たない状況で は検診における子宮体癌発見は少ないと考えられる。今回 私達は、人間ドックにおける子宮頸部液状化細胞診標本が 子宮体部明細胞腺癌の発見の契機となった1例を経験した ので報告する。 【症例】70 歳代女性。閉経 45 歳、出産歴 3 回、家族歴に 特記事項なし。子宮頸部細胞診の結果(severe dysplasia or atypical grandular cells[HSIL or AGC])により婦人科初診。不 正出血などの自覚症状はなし。婦人科にて再度頸部と内膜 の細胞診を実施するとともに、頸管内と内膜より組織を採 取し病理組織検査が施行された。婦人科受診時のエコー検 査では、子宮体部後壁に腫瘍が見られたが不明瞭で、その 後行われた造影MRI 検査で、子宮体部後壁に 30mm の腫瘤 が観察された。子宮外への進展を疑う所見は認めなかった。 【結果】頸部細胞診:N/C 比が 70%程度に腫大した傍基底 型の異型細胞が少数見られ、クロマチンの増量、核型不整 を認めHSIL と考えられる所見であった。内膜細胞診:出 血性壊死性背景に異型細胞がシート状や重積を伴う集塊で 見られ、その異型細胞は比較的豊富な泡沫状の細胞質をも ち、明るく抜けたような細胞質も認められた。核はクロマ チンの増量、軽度の核形不整、腫大した核小体を認め、明 細胞腺癌が疑われる所見であった。頸部組織診はModerate dysplasia、内膜組織診は Clear cell carcinoma の診断であった。 この結果により子宮全摘の手術が施行され、摘出標本によ りClear cell carcinoma, stage IB と診断された。

【考察】子宮頚部細胞診において体部の異型細胞が出現し た場合、その細胞は直接採取されたものではなく剥離した ものであるため出現する細胞はごく少数であることが多い。 子宮頚部において内頚部腺病変と扁平上皮病変が混在する ことはよく知られているが、腺病変が見られた場合には体 癌である可能性も考慮して鏡検することが重要である。 利根中央病院病理検査室 0278-22-4321(内線 225)

健診における子宮頚部細胞診が発見の契機となった明細胞腺癌の

1 例

◎森川 容子1)、深代 やす子1)、稲垣 圭子1)、大野 順弘2) 利根保健生活協同組合 利根中央病院検査室1)、利根保健生活協同組合 利根中央病院病理診断科2)

178

一般演題 細胞

(5)

【はじめに】当病院では泌尿器科疾患、特に尿路上皮癌・ 前立腺癌・腎癌の症例数が多いため術後の再発スクリーニ ング検査が重要となっている。中でも尿路上皮癌は再発リ スクが高いため検尿・膀胱鏡に加え細胞診・エコー・ CT 等を必要に応じて検査を行っている。当検査室ではこれ らに加えBladder Tumor Antigen(BTA)キット(富士レビオ) を用い、尿路上皮癌の再発スクリーニングを行っている。 今回、BTA 検査の尿路上皮癌再発スクリーニングの有用性 に関して検討するため、BTA 検査・膀胱鏡と検尿での異型 細胞検出との比較評価を行ったので報告する。 【対象と方法】尿路上皮癌の手術を行った後、再発スクリ ーニングを目的にBTA 検査が依頼された、尿 544 検体を対 象に検討を行った。対象期間は2017 年 4 月 1 日から 2018 年 3 月 31 日とした。平均年齢は 73 歳で 80%が男性で あった。BTA 検査・膀胱鏡・検尿での異型細胞検出を比較 検討した。また、膀胱鏡を拒否された方は尿細胞診の結果 を用いて検討した。 【結果】544 検体のうち BTA 陽性となったのは 68 検体で あり、その偽陽性率は58.8%であった。偽陽性の要因とし て報告されている膿尿・精液混入を除外したところ偽陽性 率は34.9%であった。膀胱鏡で膀胱腫瘍が確認された 28 症 例のうちBTA 陽性であったものは 17 検体であり、その感 度は60.7%であった。膀胱腫瘍 1cm 未満の検体の感度は 0%であり、膀胱腫瘍 1cm 以上では 89.5%であった。検尿 での異型細胞検出と合わせると膀胱腫瘍1cm 未満の検体の 感度は33.3%で、膀胱腫瘍 1cm 以上では 89.5%となった。 【考察】BTA 検査は偽陽性が多く特異性は乏しいものの、 感度に関してはスクリーニングの結果として良好な結果が 得られていた。特に膀胱鏡1cm 以上の検体において検尿と BTA 検査を同時に行うことでより高い感度が得られる可能 性がある。以上からBTA 検査は特異性は低いがその他検査 と併用することにより高い感度が得られ有用と考えられる。 連絡先:0270-25-5022  (内線:2151)

当病院における

Bladder Tumor Antigen を用いた尿路上皮癌再発スクリーニング検査

◎藤原 悠基1)、谷山 麻利子1)、髙山 貞男1) 伊勢崎市民病院1)

179

(6)

【はじめに】肺癌における免疫チェックポイント阻害剤に よる治療は,臨床治験の結果を受けて承認されているため, 患者選択のための検査薬や判定基準がそれぞれ異なる。進 行肺癌では胸水や心嚢水などの体腔液セルブロック検体が 唯一の検査材料となることも想定されるが,体腔液セルブ ロック検体を用いたPD-L1 検査は染色性と治療効果に関す る検証が行われていないことから検査対象となっていない。 今回,胸水のセルブロック標本を用いたPD-L1 検査で高発 現を示した1 例を経験したので報告する。 【症例】80 歳代,男性。呼吸苦が出現し撮影した胸部 X 線 で左胸水の貯留が認められた。前医で胸水の試験穿刺が行 われ,細胞診検査で腺癌と診断されたことから,当院に紹 介受診となった。当院で撮影したPET-CT では左肺上葉の 腫瘤,左胸水と胸膜の肥厚部位にFDG の集積が認められた。 胸腔穿刺が施行され,提出された胸水で細胞診検査, EGFR 遺伝子変異検査,セルブロックを用いて病理組織検 査,ALK 融合遺伝子検査,ROS1 融合遺伝子検査, PD-L1 検査を行った。 【細胞所見】溶血成分を背景に異型細胞が不規則な重積性 を示す集塊で多数出現していた。異型細胞は腫大した類円 形の核と淡明な細胞質を有し,核クロマチンは細顆粒状に 増量していた。核小体や核縁の肥厚がみられ,細胞質が空 胞状の異型細胞も混在していた。 【組織所見】異型細胞が集塊を形成し多数出現していた。 異型細胞は卵円形で偏在性の核と円形でやや豊富な細胞質 を有し,核クロマチンは細顆粒状に増量していた。免疫組 織学的検索で異型細胞はTTF-1 と Napsin A が陽性を示し, PD-L1 の腫瘍細胞陽性率は 80%であった。また,遺伝子検 査はEGFR 野生型,ALK(-),ROS1(-)であった。 【まとめ】本症例のように体腔液検体のPD-L1 検査で高発 現を示した場合には,組織採取を検討する必要があるが, 体腔液検体しか得られないこともあるため,治療効果との 関係についての研究成果が期待される。 群馬県立がんセンター 0276-38-0771

胸水セルブロックによる

PD-L1 検査で高発現を示した 1 例

◎飯田 麻美1)、土田 秀1)、下山 富子1)、布瀬川 卓也1)、神山 晴美1)、真下 友実1) 群馬県立がんセンター1)

180

一般演題 病理

(7)

【目的】急性骨髄性白血病(AML)は分化・成熟能が障害 された幼若骨髄系細胞のクローナルな自律性増殖を特徴と する多様性に富む血液腫瘍である。大気micro-Particle Induced X-ray Emission(PIXE)法は元素固有の X 線のエネ ルギースペクトルを測定することで、試料に含まれる元素 の種類を特定し、単一細胞内の微量元素の二次元分布を、 1μm という高空間分解能で測定することが可能な測定法で ある。今研究では、AML の病態解明および新たな疾患の病 型分類・治療法の開発へと結びつけることを目的とし、大 気micro-PIXE 法を用いた AML 細胞内の微量元素の検討を 行った。 【対象と方法】AML 由来細胞株 HL-60 を用いて、アント ラサイクリン系抗腫瘍薬ドキソルビシン(DXR)を 0nM、 850nM の濃度で、DNA メチル基転移酵素阻害剤デシタビン (DCB)を 0μM、5μM の濃度で添加し、24 時間培養を行 った。細胞はTRIS-HNO3(pH7.4)にて洗浄後、2×10⁶個 /mL に再懸濁し、集細胞遠心装置にて 500rpm、15 分遠心し て0.5μm 厚のポリカーボネート膜に細胞を接着、そのご真 空蒸着させた。高崎量子応用研究所のシングルエンド加速 器にて、分析試料を順次測定し、AML 細胞内微量元素を解 析した。 【結果】1 細胞あたりのヒストグラムを比較すると、 DXR 処理の HL-60 では未処理に比べ、K のピークが低くな っていた。一方、DCB 処理の HL-60 では K のピークに未 処理との差は認められなかった。1 細胞あたりの K の分布 は、未処理およびDXR 処理、DCB 処理共に分布の偏りは 認められなかった。また、DXR 処理の HL-60 では Si のピ ークも高くなっていたが、分布を確認したところ細胞の位 置に関係なく全体的に高くなっていた。他の元素では DXR 処理および DCB 処理による明らかな違いは認められ なかった。 【結論】集細胞遠心装置を応用したAML 細胞の大気 micro-PIXE 法による微量元素の測定法を確立できた。また、 DXR による AML 細胞内の K の変動が確認され、その作用 機序にK の動態が関与する可能性が示唆された。 連絡先090-2541-1109

大気

micro-PIXE 法を用いた急性前骨髄性白血病細胞内微量元素の動態解析

アントラサイクリン系抗腫瘍薬とDNA メチル基転移酵素阻害剤が急性前骨髄性白血病細胞に及ぼす影響 ◎金井 敬海1)、笠松 哲光2)、半田 寛3)、齋藤 貴之2)、横濱 章彦4)、後藤 七海2)、粟田 真彩1)、村上 博和2) 群馬大学大学院 保健学研究科1)、国立大学法人 群馬大学医学部2)、群馬大学医学部付属病院 血液内科3)、群馬大学医学部付属 病院 輸血部4)

181

一般演題 血液

(8)

【はじめに】エステラーゼ染色は特異的エステラーゼと非 特異的エステラーゼに大別される。非特異的エステラーゼ 染色は主に単球系細胞が陽性であることが多く、フッ化ナ トリウム(NaF)阻害を併用することで単球系細胞の証明に有 用である。今回、非特異的エステラーゼ染色(α‐NB 法)強 陽性を認めた急性前骨髄球性白血病(以下 APL)の症例を経 験したので報告する。 【症例】32 歳男性。入院 5 日前から発熱、呼吸困難、近 医・前医受診するも症状改善せず、その後、体動困難とな り前医再診し血液検査にて貧血、血小板減少、白血球増加、 末梢血塗抹標本にてアウエル小体を含む芽球を認め急性白 血病と診断。また、肺炎を併発していたため同日に当院血 液内科紹介入院となる。 【経過】APL、肺炎および DIC の治療を開始するも呼吸状 態が悪化し4 日後に死亡。 【検査所見】血液検査:Hb 6.6g/dL WBC 16.1×109/L PLT

29×109/L 凝固検査:PT 19.6 秒 INR 1.68 APTT 34.1 秒 Fib

75mg/dL FDP 232 μg/mL D-dimer 59.9μg/mL 生化学検査:

LD 941U/L AST 115U/L ALT 96U/L TP 6.8g/dL D-Bil 0.33mg/dL T-Bil 1.29mg/dL CRP 23.68 mg/dL リゾチーム 11.5μg/mL 尿リゾチーム 0.5μg/mL 染色体検査:t(15; 17)(q22;q12)転座 遺伝子検査:PML/RARA 陽性 表面抗原 検査:CD13+ CD33+ CD34- HLADR-CD14-末梢血液 像:異常前骨髄球93% 骨髄像:異常前骨髄球 92.8% 【まとめ】典型的なAPL において非特異的エステラーゼ染 色は陰性であるが約25%の症例で弱陽性を示すとの報告が ある。また、本症例の様に強陽性を示す症例の報告も数例 ある。本症例は患者が死亡したため予後などに関するデー タの収集はできなかったが、さらなる症例の蓄積により新 たな知見を得られることを期待する。 027-252-6011(内線 1412)

非特異的エステラーゼ染色(α-NB 法)強陽性を認めた急性前骨髄球性白血病の一例

◎萩原 佳幸1)、増田 裕太1)、中島 翔1)、清水 耀寛1)、長岡 出1)、林 和樹1) 群馬県済生会 前橋病院1)

182

一般演題 血液

参照

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